かのん「外したリズム」
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部室
カラカラ…
かのん「……」チラッ
すみれ「……」ペラ…ペラ…
かのん「……よ、よし……」ソロソロ
すみれ「……」
かのん「っ……」ノシ
すみれ「……可可、重い。読書の邪魔」ペラ…
かのん「!」
かのん「……」グイグイ すみれ(余計に体重かけてきた……まったく……)パタン
すみれ「ちょっと可可?重いったら重……」クル
かのん「……」ムス
すみれ「えっ!か、かのんだったの?」
かのん「……可可ちゃんじゃないし」ボソ
すみれ「普段私にこういうことするのあの子ぐらいじゃない……な、なによ?どうしたの?」
かのん「や、えっと、その……か、体が熱いな〜……疲れてクラクラするな〜……というか……」ギュ
すみれ「えっ……」 すみれ(もしかして抱きついたわけじゃなくて立ってるのが辛くて……!?)
かのん「……」ドキドキ
すみれ「ばか、なんでそんな体調で部室来たのよ!」
かのん「ひゃあ!?ご、ごめんなさい!?」バッ
すみれ「ちゃんと掴まってなさいよ……っと」グイ
かのん「わっ!?す、すみれちゃん!?」
すみれ「抱っこはあんたも恥ずかしいでしょうから肩貸すわ。歩けそう?」
かのん「ち、ちが……そうじゃなくて!その、そんな大袈裟な感じではなくてっ……!」 すみれ「具合悪くてふらついたとかじゃないの?」
かのん「今のはその、すみれちゃんに面倒見られたいな〜というか……」
すみれ「面倒?」
かのん「よくほら、扇いだりしてるじゃん」
すみれ「……?あぁ、可可に?もしかして私に扇げって言ってる?」
かのん「うん……だ、だけどやっぱりいいや!変なことしてごめんね?」
すみれ「いいけど……もう、なんだったのよ」 かのん「き、気にしないで……あはは……」
かのん「……はぁ」シュン
すみれ「……」
すみれ「しょうがないわね。特別よ?」ガタン
かのん「えっ」
すみれ「よいしょっと……ほら、椅子並べてあげるから横になりなさい」
かのん「で、でも」 すみれ「この私が特別って言ってるの!」
かのん「えっと……じゃ、じゃあ……」ゴロン
すみれ「……これでいい?」パタパタ
かのん「う、うん……なんかごめんね……」
すみれ「貸しにしとくわ」パタパタ
すみれ(あ、扇ぐと髪が目にぶつかるわね)
すみれ「……」サラ
かのん「っ!?」ピク すみれ「前髪、邪魔そうだったから」
かのん「じ、自分で抑えるよ」
すみれ「いいからだらけてなさいよ。下手ねあんた、甘え方が下手」
かのん「あ、なんだっけそれ……何かの漫画にそんな台詞あったよね」
すみれ「いや知らないわよ、私の言葉よ」
かのん「その台詞も何かで見た」
すみれ「知らないったら知らないっての」ピシ
かのん「あいてっ……ふふっ」 すみれ「なーに笑ってんのよ?」
かのん「んーん、なんでもなーい」ニコ
すみれ「なんなのよもう」クス
すみれ(様子が変だったけどちょっと落ち着いたのかしら……?)
ガラガラッ
すみれ「!」
可可「遅くなりマシタ!……か、かのん!どうしたのデスか!?」
かのん「わぁっ!?可可ちゃん!?こ、これはそのっ」ガバッ すみれ「……ちょっと疲れたのよね?」
かのん「!う、うん」
可可「グソクムシ〜!かのんに何をしたのデスか!」
すみれ「はぁ?なんで私が何かしたことになるのよ!」
ワーワー!
かのん「あ……」
かのん「……」 可可「かのん、クゥクゥがお世話しマスよ!グソクムシよりも快適にしてみせマス!」
すみれ「あんたは世話焼かれる側でしょうが!」
可可「アナタが勝手に焼いてるだけデス!だぁれも頼んでマセン!」
すみれ「なんですってぇ〜〜?」
キャイキャイ
かのん「……」
かのん「……シがいい」ボソ
可可「だいたいアナタはっ、……?かのん?」 かのん「今日はその……ぐ、グソクムシがいい……かな」チラ
すみれ「な……」
可可「エ……」
かのん「……?あっ!く、可可ちゃんが嫌っていうわけじゃないよ!?」アセ
すみれ「あ、あの、私ほんとにあんたに何かした感じかしら……?」
かのん「……えっ?」 可可「は、早く謝るのデスすみれ!かのんは優しいのできっと許してくれるはずデス!」
かのん「え!?」
すみれ「ひょっとして最初から私に怒ってたから扇がせたりしたの……?」
かのん「なんで!?なんでそんな話になるの!?」
可可「かのんにグソクムシ呼びをさせるなんて一体何をやらかしたのデスかぁ!」
かのん「ち、違う違う!ちょっと私も言ってみたかったとだけで……!く、可可ちゃんはいつも言ってるじゃん!」
すみれ「可可に言われるのとは訳が違うわよ!こっちはもはや鳴き声みたいなものだし」
可可「ナンデスト!?」 すみれ「なによ、事実じゃない!あんた一周まわってグソクムシ好きでしょ!」
可可「ドコに好きになる要素があるというのデスか!あーんな見た目のくせに丸くなることもできないのデスよ!」
すみれ「ほら詳しいじゃないのよ!」
ギャーギャー
かのん「……やっぱり仲良いよね」
「「よくない(デス)!!」」
かのん「……」 かのん「ぐ、グソクムシってさ!少食なんだってね!」
すみれ「え」ピタ
可可「エ」ピタ
かのん「オレンジ色のもいるよねー!グソクムシ!」
すみれ「そ、そう、ね……」
可可「……」チョイチョイ
すみれ(……なによ)ヒソ 可可(本当に何をしでかしたのデスか)ヒソヒソ
すみれ(来た時からちょっと様子おかしいのよ、私は何も……)ヒソヒソ
かのん「あ、あれ……二人とも……?」
可可(そんなわけありマセン!あんなに温厚なかのんがグソクムシグソクムシと!)ヒソヒソ
すみれ(本当に知らないったら!)ヒソヒソ
かのん「……」ムゥ
可可(あの顔を見やがれデス〜〜!やはり怒っているではないデスか!) すみれ(私のせいじゃないわよ……な、ないはず……)
可可(クゥクゥは席外してやりマスから早く謝るのデス!)
すみれ(わ、わかったわよぉ)
可可「く、クゥクゥちょっと先生に呼ばれていたのデシタ!行って参りマス!」
かのん「え?い、いってらっしゃい……」
ガラガラッ
バタン
すみれ「ま、まったく可可ったら仕方ないわね〜……」
かのん「……」 すみれ「え、えーと……かのん?」
かのん「……すみれちゃんさぁ、可可ちゃんには甘いよね」ムス
すみれ「え?そ、それはあの子は体力がないから……」
かのん「そうじゃなくてさ……例えば私にグソクムシって言われるのは嫌なんでしょ?」
すみれ「いや誰に言われても嫌よ」
かのん「可可ちゃんに言われても全然気にしてないじゃん」
すみれ「さっきも言ったけどあれはもう口癖みたいなものじゃない……」 かのん「なんだかんだすっごく仲も良いしさ……」
かのん「……が…カウト……のに」ボソ
すみれ(……なんか拗ねてる?)
すみれ「あんた、そんなにグソクムシって呼びたかったの?」
かのん「そういうわけじゃ……でもある意味そういうことになるのかな」
すみれ(……?よくわからないわね)
すみれ「怒ってるとか、逆に私を怒らせたいから呼んだわけではないのよね?」
かのん「……うん」 すみれ「それなら、あんたがど〜〜〜してもって言うなら……まあ時々なら……」
かのん「……ううん、やっぱりすみれちゃんが嫌なのに呼べないや……いっぱい言っちゃってごめんね」
すみれ「ほら、あんたはそういう人でしょ?」
かのん「え?」
すみれ「人の嫌がることはしない……口は軽いけどね」
かのん「う……ごめんなさい……」 なんだこれは…ものすごいことが起きようとしてますよ すみれ「ま、そんなあんたに突然グソクムシ〜なんて呼ばれたら何かしたのかしらって心配になるのよ」
かのん「え……?そ、それって、私だと他の人より気にしちゃうってこと?」
すみれ「まあそうね、気に障ったら悪いけど」
かのん「……そっか、私が特別……ふふ」
すみれ「な、なによ?」
かのん「ううん!今日はごめんね、すみれちゃん」
すみれ「え、ええ……別にいいけど……」
すみれ(機嫌直った?今日のかのんは本当によくわからないわね) かのん「……いいなぁって思うことはあるけど、うん、私には私のやり方があるよね」
すみれ「?急に何の話よ」
かのん「これからも私はすみれちゃんに優しくしようって話!」
すみれ「はぁ……?」
かのん「だからすみれちゃんも私とも仲良くしてね……な、なんて……」チラ
すみれ「……」
すみれ(……そういうこと?) すみれ「…………」
かのん「あ、あれ……?」
すみれ「……考えとくわ」クル
かのん「え゛……か、考えちゃうの?ここは即決でいいんじゃない?」
すみれ「……確認なんだけど、さっきまでの色々って私の気を引こうとしてた?」
かのん「ん゛っ……まあ、まあ……///」
すみれ「グソクムシも、もしかして可可に対抗して?」
かのん「ど、どちらかと言えばそう……///」 すみれ「何そのどっかの魔人みたいな返事は……ふーん、なるほどね」
かのん「うぅ……なにもう……///」
すみれ「だからいつもと違う接し方してたんだと思ったら、ね……ちょっと」
かのん「あ……う、鬱陶しかったよね……」シュン
すみれ「……て」
かのん「?て……?」
すみれ「……照れる」 かのん「……」
かのん「えっ」
すみれ「じゃ、私は読書に戻るから」ペラ
かのん「え?す、すみれちゃーん……?えっ……?」
すみれ「……」ペラ
かのん「え?もしかしてそれで後ろ向いちゃったの?え??」
すみれ「……」ペラ かのん「え〜?え、えっへへぇ??なにそれ、かっわぃ……」
すみれ「……」ペラ
すみれ「もぉ〜〜!すーみーれーちゃ〜〜〜ん!」ギュ
すみれ「っ……」
かのん「大丈夫?本の内容頭に入ってる?あ、私が読んであげよっか?」ニコニコ
すみれ「あーーーもう鬱陶しいったら鬱陶しい!全然優しくないじゃない!///」
完 >>36 訂正
かのん「え〜?え、えっへへぇ??なにそれ、かっわぃ……」
すみれ「……」ペラ
かのん「もぉ〜〜!すーみーれーちゃ〜〜〜ん!」ギュ
すみれ「っ……」
かのん「大丈夫?本の内容頭に入ってる?あ、私が読んであげよっか?」ニコニコ
すみれ「あーーーもう鬱陶しいったら鬱陶しい!全然優しくないじゃない!///」
完 ありがとうございました!最後の最後にすみません
>>37
かのすみ単体はこれだけです、スパスタなら直近のは↓
千砂都「攻略方法がわかんないんだよねぇ」すみれ「なんの話?」
https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1649336157/ >>42
あの演技で大泣きの人だったのか…
そっちも読みますありがとう かのすみのこういう感じめっちゃ好きだわ乙
私がスカウトしたのに…ってなるとこ好きだしかのんの意図に気づいたら照れるすみれもかわいくて良いね かのんの不器用さが絶妙で素晴らしかった。またお願いしたい ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています