曜「でも寒い時期に遅刻しちゃうのは仕方なくない?」梨子「……」
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キーンコーンカーンコーン!
曜「わわっ!ちょっと待って〜っ!!」テテテッ!
コーンキーンカーンコーン!
曜「と〜うっ!ふぅ〜、今日は久々に間に合っ
先生「いやアウトだ」ペチッ
曜「いてっ!」
先生「渡辺、お前何回言えばわかるんだ。チャイムが鳴り始める前に教室を入っていなきゃアウトなんだよ」
曜「えぇ〜!?そんなの誤差だよー!」
先生「誤差でも差は差だ。ルールはルール、ちゃんと守れ」ペチッ
曜「いてっ!」
先生「はぁ、お前今日で今学期遅刻何回目だ?」 曜「えっと、いち、に〜、さん、し〜……」
先生「アホか。数えろって話じゃねーんだよ。遅刻しすぎだって言ってんの」
曜「だってぇ〜!ローファーじゃなかったら絶対間に合ってたもーん!!」
先生「そもそもローファーで坂を走ろうとするな。ちゃんともう一本早いバスに乗れば済む話だろうが」
曜「でも〜っ!!」
先生「でもじゃねーんだ。とにかくもう少し早め早めに行動することを覚えろ。じゃないと社会で苦労することになるぞ?」
曜「それは職員室で浮いてる先生みたいにって意味
先生「私のことはいーんだよ!とにかく明日こそは早起きして早く学校来るんだぞ?いいな?」グニグニ
曜「うぇぇー!たいばつ反対〜っ!!」フニニニ
先生「それと反省文は放課後までに書いて生徒指導室まで持ってくるように、いいな?」
曜「むぅ……」
曜(一本早いバスに乗るって、30分早起きしなきゃいけないじゃん……)
梨子(……) * * *
〜次の日〜
曜「ん〜♪」
ヌクヌク
曜(えへへ、早起きなんて出来るわけがないじゃ〜ん。お布団の中ってこんなに気持ちがいいんだも〜ん……♪)
曜「すぅ……」スヤスヤ
曜(ふわぁ〜、お布団サイコー……あったかくて、気持ちいい……♪)ヌクヌク
『……ちゃん、……曜ちゃん。朝だよ?』
曜(あーあ、このままお昼までぬくぬくしてたいなぁ〜。でも今日は平日だから学校あるもんなぁー)
曜「すぅ……」
曜(えへへ、このままぬくぬくしてるとまた学校遅刻しちゃうかもなぁ〜。私は別にそれでもいいんだけど〜♪)
『……曜ちゃん。ほーら、起きて!』
曜「あと10分だけ……」ムニャムニャ
『だーめ。学校遅刻しちゃうよ?』
曜「むぅ、いいもんっ……」モゾモゾ
『だめです!お布団無理やりはがしちゃうよ!』
バサッ!
曜「わわっ!?」
梨子「ほら、起きる!早くしないとせっかくの朝ごはんが冷めちゃうよ?」
曜「はーい……」
曜(……)ポケー 曜「……いただきます」
梨子「はい、めしあがれっ♪」
曜「……」
曜(……あれ?いっつもママってお味噌汁なんて朝に作ってなくない?)
梨子「〜♪」
曜「……」ズズッ
梨子「ふふっ、美味しい?」
曜「うん」
梨子「えへへ、良かったぁ〜」ルンルン♪
曜(わぁー、やっぱりポニテ制服エプロン梨子ちゃんも可愛いなー)ポケー
曜(そっかー、結婚したから今日からずーっと梨子ちゃんが……)
曜「……」
曜「…………ってなんで梨子ちゃん!!?」
梨子「えっ、今更?」 曜「うそぉ!!?ここ、私の家だよね!!?」
梨子「そうだよ」
曜「なんで!!?昨日の夜はいなかったよね!!?」
梨子「うん」
曜「もしかして不法侵入!!?」
梨子「違いますっ!!ちゃんと許可をもらって来てますっ!!」
曜「それに、私のママは……?」
梨子「あ、曜ちゃんのお母さんだったら、今朝
曜「はっ!!?もしかして既に調理されてこの食卓に並んじゃってるってことぉ!!?」
梨子「だからそんな物騒なことはしていないってばぁ!!////」 曜「出かけてる?」
梨子「うん」
曜「こんな朝から?」
梨子「お友達と遊びに行ってくるんだって」
曜「ふーん……」
梨子「えへへ。曜ちゃんのこと、よろしくねって言われちゃった♪」
曜(むぅ、ママってばまためんどくさいことを……)
梨子「それに曜ちゃん昨日も学校来るのギリギリだったでしょ?ちゃんと間に合うように登校しなくちゃダメなんだからね」
曜「だってこの時期ってお布団がついつい恋しくなっちゃう季節だし、ふわぁ〜……」スタスタ
梨子「ってナチュラルにお布団に戻ろうとしないでよーっ!!」ムギュッ!
曜「えぇ〜?」
梨子「どーせそのままギリギリまで寝ちゃうんでしょ!だめっ!絶対だめっ!!今日から曜ちゃんには真っ当な暮らしをしてもらいますっ!!///」
曜「じゃあ梨子ちゃんも一緒にお布団入っていいよって言っても?」
梨子「えっ!?そ、それは……////」
曜「……」
梨子(うぅぅ、曜ちゃんと一緒に、お布団……っ////)
梨子「……ってそんな手には引っかからないんだからーっ!!だめなものは絶対にだめなのっ!!///」
曜(ちぇっ) 曜「あーあ。せっかくママもいないんだし、もっとお布団でゆっくり……くちゅん」
梨子「ほーら、寒いなら上着なきゃ風邪ひいちゃうよ?」
曜「むぅ、求めてるのはお洋服の暖かさじゃなくてお布団のポカポカ感だもん」
梨子「どっちも変わらないでしょ。ほら」
曜「えぇ〜?お布団は優しく包まれてる感があるから全然違うもーん!私はそういうの方が好きなのーっ!」
梨子「包まれてる感……?だったら……///」
………
……
… 梨子「……///」
曜「……」
梨子「ほ、ほらっ。こうやってぎゅっ!ってしてあげたら寒くないでしょ……?////」
曜(うわー、梨子ちゃんが朝からめんどくさいなー)
梨子「……っ////」ムギュッ
曜(けどイヤって言ったら急に機嫌、悪くなるんだろうしなー)
梨子(〜〜っ////)キュンキュン
曜「……」ポケー
曜(はぁ、めんどくさい……) 曜「ふわぁ。眠い……」
梨子「ほ〜ら。ちゃんとご飯も食べて。せっかく早く来てつくったんだもん」
曜「梨子ちゃん今日何時起き?」
梨子「4時くらい?学校行く準備して、反対行きのバス乗って……」
曜(うわー、早起き出来るなんてすごいなぁー)
梨子「だから残さず食べてくれなくちゃイヤ。じゃないと泣いちゃうよ?」
曜「むぅ……」
曜(私、朝はあんまり食べない派なんだけどなぁ……)
梨子「はい、あ〜んっ♡」
曜「あ〜むっ……」
モグモグ
梨子「どう、美味しい?」
曜「ん」コクン
梨子「ふふっ、嬉しい♪じゃあこれから毎日作りに来てあげるねっ」
曜(えぇー、毎日コレはさすがにめんどくさいよぉ……) 曜「ごちそうさまでした」
梨子「はい、お粗末様でした。それと曜ちゃん!」
曜「?」
梨子「じゃじゃーん!見て見て!曜ちゃんが食べてる間に、髪の毛!梳いておいたよっ!」
曜「えっ?あ、ありがと……」サワサワ
曜(わ、私がやるよりキレイ。さすがは梨子ちゃんだなぁ……)
曜「梨子ちゃんは学校行く準備……は出来てるよね。あとはエプロン脱ぐだけだもんね」
梨子「うん。あ、でも……」
曜「でも?」
梨子「ちょっとだけ洗面所借りよっかなー。髪型、いつものに戻しておきたいし……」
曜「えっ?せっかく可愛いのに?」
梨子「へっ!?////」 梨子「よ、曜ちゃん!?今、なんて……」
曜「え?梨子ちゃんは学校行く準備、出来てないのかなーって
梨子「その先!」
曜「さき?……あ、そのポニーテール、とっても似合ってて可愛い
梨子「ストップ!!もう一回っ!!///」
曜「とっても似合ってて、可愛いよ」
梨子「へっ!?ほ、ほんとに……?////」
曜「うん」
梨子「可愛い……?///」ドキドキ
曜「うん」
梨子「〜〜っ////」キュンッ
曜「?」
梨子(うっ、ぅぅぅ……////寝起きだからか曜ちゃんがいつもよりも素直に積極的でまるで恋人みたいだよぉ……////) * * *
曜「よーし!それじゃあ準備終わりっ!」
梨子「ほんとに?忘れ物とかない?」
曜「だいじょうぶ大丈夫。ほら梨子ちゃん、一緒にいこっ!」
梨子「うん!」
曜「行ってきまーす!」
ガチャリ
梨子「〜♪」
梨子(ふふっ、さりげなく曜ちゃんと手、繋いじゃお〜っと)
曜「ふぅ〜、今日は梨子ちゃんのおかげで遅刻しないで済みそうかも」
梨子「ふふっ、そうね。それに……///」
ギュッ!
梨子「こうやって二人っきりで学校行くのって、なんか……こ、恋人どうしみたいじゃない?えへへ……///」
曜「え?二人っきり?」
梨子「うんっ!」
曜「あー、でもこの時間のバスだったらよーしこーも一緒にいるような……」
梨子(……えっ?)
曜「いや〜、いっつも私が起きるの間に合わないから先に行ってもらってるんだけど〜、学校に間に合うバス乗れるんだったら、多分善子ちゃんもいるはずなんだよね〜」
梨子「……」ピキッ! 曜「えへへ。梨子ちゃんのおかげで今日は先輩としてのメンツを潰さずに……ってあれ?梨子ちゃん?」
梨子「むぅぅー!!!」プクーッ!!
曜「?」
プルルル…
梨子「もしもし善子ちゃん?ごめんね、今日も曜ちゃん遅れて学校行くから。先に一人で行っといて!」
曜「えっ!?」
ピッ!
梨子「はい!これで今日も善子ちゃんとは一緒に学校に行けなくなりました!やっぱり曜ちゃんは一本遅れたバスで行くのっ!!」プクッ
曜「えぇ〜?」
梨子「だめっ!!善子ちゃんと一緒に行くなんて絶対だめーっ!!///」
曜「……」
曜(……でももう一回お布団入るチャンスがあるなら、ま、それでもいっか) 〜学校〜
先生「で、二人そろって遅刻したわけと」
曜「うん」
先生「うん、じゃねーんだ。ちゃんと起きれてたなら早く学校に来い」
曜「でも……起きれてたからアウト寄りのセーフだもん」
先生「アウト寄りのアウトだよ。昨日も言ったけどちゃんと教室に入る時間で遅刻かどうかは決まるんだ」
曜「むぅ……」
先生「はぁ……とにかく今日も反省文な。桜内、お前もだぞ」
梨子「はーい」
曜「むぅ〜……!!」プクーッ 曜「はぁ……」
曜(あーあ、またまた反省文……)
曜「……」カキカキ
曜(うぇぇ、もう飽きたよぉ……ここ何日もおーんなじこと繰り返し書いてるし、書く内容もそろそろ無くなってきたよぉ……)
曜(それに絶対意味ないってこんなの……)カキカキ
梨子「ねえ曜ちゃん、反省文書けた?」
曜「うん、まあ、とりあえず枠を埋めてる……」カキカキ
梨子「そっか。ちなみに私はもう書き終わったよ」
曜「ほんとに!?見せて見せて」 梨子「だーめ。秘密です」
曜「いいじゃん!!」
梨子「だーめっ!!」
曜「でも写した方が早く終わるもん!えいっ!」
梨子「あっ!ちょっと曜ちゃん!?」
ピラッ
◇———◇
『曜ちゃんは私が責任をもって遅刻させないようにします。桜内梨子』
◇———◇
曜「……えっ?」
梨子「あっ……」
曜「えっと……これ、どういうこと?」 梨子「見ての通りだもん。曜ちゃんはこれから毎朝、私と一緒に学校行くの」
曜「それってまた明日の朝も梨子ちゃんがウチに来るってことぉ!!?」
梨子「うん」
曜「いや〜っ!!めんどくさい梨子ちゃんに朝から構わなきゃいけないなんて絶対いやっ!!」
梨子「でも私が起こしに行かなかったら今日だって曜ちゃん遅刻してたでしょう!?」
曜「あそこで梨子ちゃんが変なこと言い出してなかったら善子ちゃんと一緒のバスに乗れてたはずだもーんっ!!」
梨子「善子ちゃんと一緒だなんて絶対だめっ!!これからは曜ちゃんは私と二人でもう一本早いバスで一緒に行くのーっ!!///」
曜「うぇぇ!!?///り、理不尽だよーっ!!そしたらもう30分早く起きなきゃいけなくなるじゃーん!!」
梨子「いいの!!曜ちゃんは私と一緒に早起きするから大丈夫なのっ!!////」
曜「やだやだやだやだ〜!!早起きなんて絶対にイヤっ!!」
梨子「だーめっ!!イヤでも絶対にしなきゃダメっ!!じゃないとこれから毎朝起こしに行っちゃうんだからね!!////」
曜「うぇぇぇー!?そしたら梨子ちゃん、どーせ毎朝めんどくさいことしてくるじゃーん!!」
梨子「め、めんどくさくないもんっ!!ちゃんと起きない曜ちゃんが悪いんだもんっ!!////」
曜「えぇぇぇー!!?」
梨子「言っておくけど曜ちゃんのためを想って言ってるんだからね!!曜ちゃんのお母さんにも許可はもらってるんだから、ちゃんと私の言う事は聞かなきゃだめっ!!////いーい、わかった!!?」
曜「むぅぅぅ〜!!!梨子ちゃんのわからずやーっ!!////」
この後一週間くらい通われ続けた 最高ですねえ
梨子ちゃんは曜ちゃんの知らない間に曜ママと仲良くなってて一緒に台所立ってそう感ある ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています