私にとって優木せつ菜ちゃんは、まさに星のような存在でした。
星に憧れ、星に恋焦がれた私は、ある時、星に手を触れる術を偶然手に入れてしまったのです。

その日、生徒会長は早々に仕事を切り上げて1人帰路につきました。
副会長の私も含め、他の生徒会役員は仕事を終えたらお茶とお喋りを楽しんでから帰るのですが、会長はお忙しいのかーーあまり生徒会室に長居はしません。
普段は特に気にも留めないのですが、その日は会長が部屋を出てすぐに、一ヶ所ハンコを貰い忘れている書類を発見してしまい、私は急いで会長の後を追いかけました。
実の所、その書類を処理するのは別に明後日でも良かったのですが…私は仕事をなるべく翌日に持ち込みたくない性分なものでして。