μ's「梅雨」
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雨は嫌いだ。
こんだけ悲しく見せているのに
涙を全て洗い流してしまうから
穂乃果「たった一言、どうしたのって優しく聞いて欲しいのに」
にこ「どうしたのよ?」
穂乃果「お母さんに怒られたの。部屋散らかすなって」
にこ「あっそ。雨が強くなる前にさっさと行くわよ」」
穂乃果「あっ、待ってよ〜」 あんなに嫌いだった雨も
今は大好きだって胸を張って言える
だって
海未「お気に入りの傘が使えるから」
にこ「そう言うの声に出さない方がいいわよ」
海未「え?あっ…」カァァァァ
穂乃果「あれ?海未ちゃんの練習にも顔出すんじゃなかったの?」
海未「……思ったより雨が強くなりそうなので中止になったんです」
穂乃果「へ〜弓道も雨で中止になるんだね」
にこ「出来そうだけどね」
海未「無理にやって怪我したら元も子もないですから」
穂乃果「へ〜なるほど」 にこ「この雨じゃダンスの練習も出来そうにないわね」
穂乃果「じゃあ今日は歌の練習かな!」
海未「それか練習メニューの見直し…ことりは?」
穂乃果「ちょっと用事があるから遅れるって言ってたよ」
海未「そうなんですか」
穂乃果「二人と待ち合わせしてない時に限って寝坊しないんだよね〜えへへ」
海未「明日からもそうして下さい」
にこ「何でもいいけど早く行きましょうよ」 猫「にゃー にゃー」
絵里「あなたも一人ぼっちなの?」
猫「みゃー みゃー」
絵里「私も一人ぼっちよ…」
にこ「へ〜絵里って一人ぼっちなんだ〜」
穂乃果「絵里ちゃんには私達が居るよ!」
絵里「あ、あなた達…」カァァァァ にこ「初めて見たわ。リアルでそのセリフ言う人」
絵里「ち、違うの。あの…」
穂乃果「まあ…気持ちは分かるよ!雨ってなんか不思議な力があるもんね。ね?」
海未「私に聞かないで下さい」
絵里「そうじゃなくてぇ」 穂乃果「で?なんでそんなセンチメンタルになってたの?」
絵里「いや…別に…」
にこ「なんで隠すのよ」
絵里「隠してなんて…ちょっと朝亜里沙に小言を言っちゃって…」
海未「喧嘩になったんですか?」 絵里「なってないけど…ちょっと時間が経ったら自己嫌悪をに…」
にこ「ある意味自作自演ね」
穂乃果「確かに」
絵里「やめてぇ…」 〜部室〜
真姫「はあ…」
花陽「朝からため息なんてついてどうしたの?」
凛「辛気臭いにゃ」
真姫「私…雨って嫌いなのよ」
凛「凛も嫌いだよ」 真姫「へ〜」
凛「へ〜って。そもそも雨が好きな人なんて居るのかな?」
花陽「私は雨嫌いじゃないよ。お気に入りの傘が使えるし」
凛「かよちん前向きにゃ〜」
花陽「えへへ」 真姫「それよりもデメリットの方がデカイわよ。雨なんて…」
花陽「そうかな?」
真姫「そうよ」
凛「例えば?」
真姫「え…それは…」 凛「それは?」
真姫「髪の毛が上手くまとまらないし。濡れるし。ジメジメするし」
凛「濡れて、ジメジメすると?」
真姫「髪がうねる…」
花陽「そこなんだね」
真姫「…うん」 花陽「でも分かるよ。私も少し癖っ毛だから雨の日は大変だよ〜」
真姫「でしょう?嫌よね雨。雨なんてなくなればいいのに」
凛「イライラし過ぎて真姫ちゃんがおかしな事言い始めたにゃ」
花陽「でも雨がなくなったら私は困るかな」
真姫「そりゃあ完全に無くなったら困るけど…」 花陽「農家の人が困るから」
真姫「あ〜花陽は結局そこが全てなのね」
花陽「当然だよ!」 ガチャ
希「だから〜今日のにこっちのラッキーアイテムは日傘で…」
にこ「なんで雨の日のラッキーアイテムが日傘なのよ!!!」
穂乃果「確かに」
希「ウチに言われても」
凛「あっ!皆んな来たにゃ!」
真姫「遅いわよ!」 穂乃果「早いね。3人とも」
凛「えへへ〜でしょ?」
真姫「穂乃果達が遅いのよ」
穂乃果「あれ?もしかして今日真姫ちゃんナナメ?」コソコソ
凛「ちょっとね」コソコソ
真姫「聞こえてるし」 絵里「ごめんね。遅くなって」
真姫「別にいいけど…絵里が抱えてるその物体って」
絵里「あはは…これね…」
みゃー みゃー
凛「あっ!猫ちゃんの鳴き声にゃ!クシュン」 絵里「雨ざらしになってたから」
穂乃果「流石に放置は出来なかったよね」
真姫「いいの?学校に入れても?」
絵里「まあ…一時的なら」 凛「クシュン」
花陽「凛ちゃん大丈夫?」
凛「うん。クシュン」
絵里「風邪?」
花陽「凛ちゃん…猫アレルギーで」
6人「え?」 にこ「そうなの?」
凛「うん」
にこ「あんなにニャーニャー言ってるのに?」
凛「それはそれだもん」
にこ「まあそうだけど」 穂乃果「ちょっと意外だね」
海未「確かに…あっ!!!!」
絵里「え?何?」
海未「あそこ…雨漏りしてる…」 真姫「え?」
穂乃果「本当だ…でもこの部屋って2階は教室だよね?そこから漏れてるの?」
絵里「それはないでしょ。恐らく外壁から滲み出るのかも」 凛「え?絵里ちゃんそんなの分かるの?クシュン」
絵里「予想だけど…って言うか大丈夫?」
凛「うん。クシュン」
にこ「大丈夫ではないでしょう」 穂乃果「どうする?あの雨漏り…雨漏れ?雨漏り?どっちだ?」
海未「雨漏り」
にこ「こう言う時こそ生徒会の仕事なんじゃないの?」
穂乃果「だって海未ちゃん」
海未「あなたも生徒会でしょう」
絵里「しかも生徒会長」 穂乃果「こう言う場合って…業者にお願いするの?」
絵里「自分たちで直せる?」
穂乃果「無理だね」
にこ「何でもいいけど早く直してよ」
穂乃果「どうする?」
海未「どうするって先生に言って業者さんを呼んでもらうしかないでしょう。いくら生徒会でも勝手に発注は出来ませんから」
にこ「え〜時間掛かりそ〜」 海未「じゃあ、先生に報告して来ます」
穂乃果「頼んだよ!副会長」
海未「少しは仕事してください。会長」
穂乃果「えへへ」
絵里「笑い事じゃないけど」 希「それにしても外。凄い雨やね」
穂乃果「ね!梅雨でもないのにこんだけ連日雨が降るなんて」
にこ「異常よね」
凛「異常だにゃ〜」
真姫「………」クルクル
穂乃果「真姫ちゃん…いつもよりクルクルしてる」
真姫「…嘘?」
穂乃果「自覚ないの?」 真姫「ちょっと…手鏡持ってない?」
穂乃果「ん?鏡?」
にこ「あるけど…なんでよ?」
真姫「だっていつもよりクルクルしてるって…」
穂乃果「うん。なんかイライラしてるのかなって」
真姫「え?あっ…」
凛「あ〜真姫ちゃんは髪の毛が湿気でいつもよりクルクルしてると思ったんだ!」
穂乃果「あ〜そう言う事か!」 真姫「何?」
穂乃果「そうじゃなくって指でクルクルってしてるなって!いつもより!」
真姫「あ…そう言う…紛らわしい事言わないでよ」
穂乃果「えぇ…怒られた…」
にこ「ってか真姫ってその癖毛…じゃなくて天然パーマ気にしてたのね〜」
真姫「は?気にしてないわよ!って言うか天然パーマじゃないし」
にこ「え〜じゃあパーマかけてるの?」
真姫「それは…かけてないけど…」 にこ「え〜じゃあ天パじゃない〜」
真姫「違う」
絵里「別にいいじゃない。むしろ良い感じに癖が効いてて羨ましいけど」
花陽「可愛いもんね」
希「うん。パーマあてる必要もないし」
真姫「それ絵里達が癖っ毛じゃないから言えるのよ。凄い大変なんだから」
希「そんなに嫌ならストレートパーマかけてみれば?縮毛矯正ってやつ?」
真姫「それはダメよ」
希「どうして?」
真姫「縮毛矯正なんて髪が傷むじゃない」 にこ「じゃあ天パで我慢しなさいよ」
真姫「天パじゃない!!!」
猫「みゃ〜」ジョロロロ
穂乃果「ん?あーーーーっ!!?」
絵里「え?何?あーーーっ!!?」
花陽「猫ちゃん…おしっこ漏らしちゃってる…」 凛「いや…クシュッ…漏らしたって言うのは我慢してたって事だからこの場合はしたって言うのが正しいにゃ。多分我慢してないもん、この子」
穂乃果「なるほど!」
真姫「なるほどじゃないわよ…」
穂乃果「も〜にこちゃん…じゃなかったダメだよ〜猫ちゃん!お漏らししちゃ」
にこ「どうやったら間違えるのよ!!!」
希「語呂は似てるもんなぁ」
穂乃果「雨漏りして…お漏らしして…」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています