菜々「私は会場のお客さん一人一人の顔を見ながら歌う」
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〜スクールアイドル同好会・部室〜
せつ菜（虹ヶ咲のスクールアイドル9人全員が出演するライブを開催する為、準備が進められている）
せつ菜（ライブはもう2日後であるため、準備も大詰めの段階だ･･････）
せつ菜（SIF開催以降、私たち虹ヶ咲にもファンが一気に増えたので9人合同のライブを催す機会も少しずつ増えているのだ）
侑「うん、バッチリじゃない？」
かすみ「ホントですかぁ！？」
侑「かすみちゃんは本番もコレでいこうか」
かすみ「ありがとうございます！」
せつ菜（本番を想定しながらパフォーマンスしたものを動画で撮影し、それを侑さんが客観的視点でチェックし最終調整している･･････）
侑「次は歩夢かな？」
歩夢「そうだね」
歩夢「侑ちゃんどうかな？」
侑「･･････」 ｼﾞｰｯ
侑「うん！ 歩夢は練習段階で改善点を修正してるから何も問題はないね！」
歩夢「侑ちゃんありがとう」
侑「本番も頑張ってね！」 ﾆｺｯ
歩夢「うんっ！」 せつ菜（侑さんのアドバイスは的確で、私たちは侑さんの言葉に勇気と自信を貰っている）
侑「最後はせつ菜ちゃんの動画かな？」
せつ菜「はい！ よろしくお願いします！」
侑「せつ菜ちゃんは私が口出ししなくても完璧でしょ？」
せつ菜「え･･･？」
侑「よし！ これで全員分バッチリだし、あとは本番に向けてコンディションを整えていこう！」
一同「お〜！！」
せつ菜「･･････」
せつ菜（どうして私のだけ見てくれないの･･････） ────
──
〜同好会練習・終了後〜
果林「じゃ、みんなお疲れ」
エマ「みんな気をつけて帰ってねー！」
しずく「お疲れ様でした！」
せつ菜（皆が一斉に下校する中、侑さんが1人帰宅の用意をしているので声をかける･･････）
せつ菜「あ、あの･･････ 侑さん？」
侑「ん？ せつ菜ちゃんどうしたの？」
せつ菜「先程のことですが、どうして私の動画はチェックして下さらなかったのですか？」
侑「ああ、せつ菜ちゃんはウチのエースだし、いつも完璧にパフォーマンスしてくれるでしょ？ だから見るまでもないんだよ」
せつ菜「でも･･･ 私は･･････」
侑「本番はせつ菜ちゃんがトリだし期待してるよ？ ガンガン盛り上げてね！」 にこっ
せつ菜「は、はい･･････」
せつ菜（そうじゃないのに･･････） 歩夢「侑ちゃーん！ 帰りの支度出来た？」
侑「あ、うん！ 帰ろうか！」
侑「せつ菜ちゃん、また明日ね」
せつ菜「お疲れ様でした」
せつ菜「･････････」
せつ菜（侑さんは私を完璧だからと言ってくれる･･････）
せつ菜（このところそういう事が多くなった･･････ これで何度目だろう･･････）
せつ菜（侑さんなりに私を褒めてくれているのは分かっている･･････）
せつ菜（でも、そうじゃない･･････）
せつ菜（私は私を侑さんに見て欲しいんだ･･････）
────
── 〜帰宅後・中川家〜
母「菜々？ 夜ご飯出来たわよ？」
菜々「お母さんゴメン、食欲無いから後で食べていい？」
母「どうしたの？ 大丈夫？」
菜々「生徒会で頂いた差し入れのお菓子を食べ過ぎてしまって･･･ あはは･･･」
母「そうなの？ 気をつけないとダメよ？」
菜々「うん･･････」
菜々（本当はただ何も喉を通らないだけ･･････）
菜々（侑さん･･････）
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菜々（ふと無意識にスマホの画像フォルダを開いてみる･･････）
菜々（同好会の練習の時にたまたま撮れた侑さんの笑顔が素敵な画像･･････）
菜々（好きな画像なのに今はコレを眺めているのがつらい･･････）
菜々（侑さんにとって私は何なんだろう･･････）
菜々（あの時に言ってくれた言葉は何だったの？）
菜々（私はあの時以来、こんなにも侑さんが好きなのに･･････ 侑さんは･･････）
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菜々（大好きだと言ってくれたのに･･････） ────
──
〜翌日放課後・生徒会室〜
菜々（今日は生徒会の活動があるので同好会の練習は休ませて貰った･･････）
菜々（ライブの前日だけど、全員軽いトレーニングのみで終わるはずなので休んでも問題はない･･････）
菜々（ライブの大まかな打ち合わせも済んでいる･･････）
ｶﾞﾗｯ
副会長「あ、会長お疲れ様です」
菜々「お疲れ様です」 ﾆｺｯ
副会長「今日は校内の見回りですね」
菜々「はい、地味に大変な仕事ですが頑張りましょうか」
副会長「そうですね」
菜々「では参りましょう」 言わせてる感すごいな
せめて「ありのままのせつ菜ちゃんが見られる方がいいから口出ししない」くらいの言い方じゃないと
そんなこと言わないの方が大きい 菜々（校内を巡回し、生徒の設備使用状況や校則違反が無いか見て回る･･････）
菜々（今の心境の私には何も考えずに済むので好都合な仕事かもしれない･･････）
副会長「会長？ どうしました？」
菜々「え！？」 ﾋﾞｸｯ
副会長「ぼーっとしながら歩かれているなんて珍しいですね」
菜々「ははは･･･ すみません･･････」
副会長「ただの散歩じゃないのでしっかり見て回りましょう」
菜々「そうですね、失礼しました」
菜々「･･････」
菜々（ふと窓から外に目を向けるとスクールアイドル同好会のみんなが軽いランニングを行っているのが目に入ってきた）
菜々（この様子だと間もなく走り終えるところかな）
菜々「･･････」
菜々（あっ･･･）
菜々（侑さんがランニングを終えたあとの皆のためにタオルを用意している姿が目に入ってくる･･････）
菜々（せっかく忘れていたのに･･････）
菜々（私があの場にいたら、私にも用意して貰えるのかな･･････）
菜々（いや、考え過ぎ･･････ 昨日動画を見て貰えなかったのが嫌で引きずっているだけなんだ･･････） ────
──
〜生徒会室〜
副会長「今日はひとまずこれくらいでしょうか」
菜々「虹ヶ咲は広いので全てを隈なく巡回するには数日掛かりますからね」
副会長「他の場所はまた改めて行いましょう」
菜々「そうですね」
・
・
副会長「会長？」
菜々「はい？ いかがなさいました？」
副会長「いえ、今日の会長はいつもと違って心ここに有らずといったような様子でしたから気になりまして･･････」
菜々「あはは･･･ 大したことではありませんのでご安心ください･･････」
副会長「何かお困り事ならご相談下さいね？」
菜々「お気遣い頂き申し訳ありません」
副会長「では私は帰宅致しますので」
菜々「お疲れ様でした」 ﾆｺｯ
菜々（さて、私も帰ろうか･･････）
菜々（ん？ 時刻はまだ少し早い時間だ･･････）
菜々（一応ライブ前日だし、同好会に回ってから帰ろうか･･････）
菜々（もしかすると皆さん帰られたあとかもしれないけど･･････） ────
──
〜スクールアイドル同好会・部室前〜
菜々（物音も聞こえませんし、今日は皆さん帰られましたかね･･････）
菜々（やはり私も帰ろう･･････）
ｶﾞﾁｬ
菜々「わっ！」 ﾋﾞｸｯ
菜々（え！？ 誰も居ないと思ったけどドアが開いた！？）
侑「おっと！？」
侑「菜々ちゃん？？」
菜々「ゆ、侑さん･･････」
侑「今日は生徒会の活動だから休むんじゃなかったの？」
菜々「え、ええ･･･ そのつもりでしたが少し時間が余ったもので･･････」
菜々（だめだ･･･ 侑さんの方に目を向けて話せない･･････）
侑「でももう皆帰ったよ？ 私もこれから帰るし」
菜々「そうでしたか･･････」
菜々「では私も失礼しますね」
侑「あ、菜々ちゃん？」
菜々「！？」
菜々「はい･･････」
侑「明日は予定通りに朝9:00に学校集合だからね」
菜々「はい、分かりました･･････」
侑「じゃ、明日頑張ろうね！」ﾆｺｯ 向こうのゆうせつとこっちのゆうなな同時並行で書くのか？ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
