歩夢「せつ菜ちゃんに侑ちゃんを寝取られた……」愛「3」
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前スレ
歩夢「せつ菜ちゃんに侑ちゃんを寝取られた……」愛「2」
https://itest.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1612265104/
の続きです
VIPQ2_EXTDAT: checked:vvvvv:1000:512:: EXT was configured 〜翌日、放課後、部室〜
しずく「なるほど……そんな流れだったんですね……」
彼方「よりによって、そんな日にバイトだったなんて……」
しずく「私も、昨日同好会の方に参加できていれば……」
璃奈「私だって昨日遅刻してなければ……」
エマ「……皆は悪くないよ」
エマ「むしろ、最初からあの場にいたのに何も気づけなかった私が……」
かすみ「エマ先輩は悪くないです……!」ガタッ
エマ「!」
かすみ「かすみんが……かすみんがストレッチを一緒にやってたときに気づいてたら……こんなことにはならなかったんです……!」
かすみ「それに……!今思えば練習始める前からせつ菜先輩やけにボーっとしてましたし……部室でおしゃべりしてたときにかすみんが気がついてたら……!」
エマ「か、かすみちゃん……」
果林「……そこまでにしましょう」
皆「!」 果林「昨日の出来事は……事故だったのよ」
果林「この場にいる誰が悪いとか、そういう話じゃないわ」
果林「だから、自分達を責めるのはこれで終わりにしましょう?」
かすみ「で、でも……!」
果林「かすみちゃん」ポンッ
かすみ「!」
果林「気持ちはわかるけれど……ね?」
かすみ「っ……」
愛「かすみん……」
かすみ「……侑先輩」
侑「!」
かすみ「一つ、聞いてもいいですか……?」
侑「……なにかな?」
かすみ「……せつ菜先輩の様子がおかしいって、侑先輩は気がつかなかったんですか……?」
侑「!」ビクッ
歩夢・愛・果林「……!」 果林「かすみちゃん、それは」スッ
かすみ「止めないでください!」バッ
果林「っ」
かすみ「侑先輩……!どうなんですか……!?」
侑「私、は……」
愛「かすみん、一旦落ち着こうよ」
かすみ「かすみんは落ち着いてます!」
愛「……じゃあ、なんでそんなゆうゆに詰め寄るような真似するのさ」
かすみ「だって……!」
かすみ「侑先輩は……せつ菜先輩と付き合ってるじゃないですか……!!」
皆「!」
侑「……っ」ズキッ かすみ「自分の彼女の様子が変だったら……普通真っ先に気づくはずじゃないですか……!」
侑「それ、は……っ」
かすみ「それなのに……!侑先輩は病院にも来なかったし……!」
侑「っ」ズキズキッ
愛「……ゆうゆは病院に来なかったんじゃなくて来れなかったんでしょ、救急車の定員もあったしさ」
かすみ「だとしても!その後病院に駆けつけたっていいじゃないですか!?」
愛「それは……保健室の先生に帰りなさいって言われてたし」
かすみ「果林先輩は来てくれましたよ!?仕事が終わった後にわざわざ……!!」
果林「私は……」
かすみ「それにかすみんだったら……!自分の好きな人があんな風になったら、どんなことをしてでもそばにいようとしますよ……!!」
かすみ「侑先輩は……せつ菜先輩のこと、好きじゃないんですか……!?」
侑「ぁ……」ズキズキッ
歩夢「……っ、かすみちゃ────」
────ドンッ!!!
皆「!?」ビクッ
エマ「……いい加減にしてよ」 かすみ「え……?」
果林「え、エマ……?」
エマ「……どうして、今皆で喧嘩しなくちゃいけないの?」
かすみ「それは……」
エマ「かすみちゃんの不安な気持ちはわかるよ?さっき話したように、私も昨日あの場にいたから」
エマ「……でもね」
エマ「どうしてそこから、侑ちゃんを責め立てるようなことになるのかな?」
かすみ「だって、侑先輩はせつ菜先輩と……!」
エマ「付き合ってたとしてもわからないことだってあるんだよ、かすみちゃん」
かすみ「っ!?な、なんでエマ先輩がそんなこと……!」
果林「……」 エマ「……とにかく、侑ちゃんを責めるのはやめよう?」
かすみ「で、でも……!」
エマ「それにもし侑ちゃんが悪いって言うなら、毎日一緒に練習してたのに気がつけなかった私達も全員悪いんじゃないかな」
かすみ「そ、それはそうですけど……!」
しずく「……かすみさん、もうやめよう?」
かすみ「し、しず子……!?」
彼方「駆けつけなかったのが悪いって言うなら、バイト後に行かなかった彼方ちゃんも悪いってことになるよね?」
かすみ「いやそういうことじゃなくて……!」
璃奈「……」ギュッ
かすみ「り、りな子まで……?」
果林「……かすみちゃん」スッ
かすみ「果林先輩……」
果林「ちゃんと言ってなかったのが悪かったのかもしれないから……今はっきり言うわね」
果林「私が昨日駆けつけたのは、もちろんせつ菜が心配だったっていうのもあるけれど……」
果林「……かすみちゃんが心配だったっていうのが、一番の理由なのよ」
かすみ「えっ……」 果林「……せつ菜が搬送された病院に付き添いで行ってるって聞いたときにね、思ったのよ」
果林「かすみちゃん、自分の責任だって思い込んだりしてるんじゃないかって」
かすみ「……!」
果林「愛が一緒って聞いてたから、大丈夫だとは思ったけれど……でも……」
かすみ「……そう、だったんですか」
果林「ええ……」
かすみ「……」
愛「かすみん……」
かすみ「……すみません、頭に血が上ってました」
果林「……!」
かすみ「ごめんなさい侑先輩……変なこといっぱい言っちゃいました……」
侑「い、いや、私は……」
侑「……」
侑「……あの」
皆「?」
侑「この際だから、皆にも伝えておこうと思うんだけど……」
侑「実は、私とせつ菜ちゃんは……もう、別れてるんだ……」
歩夢・愛・果林「!」
かすみ「……え?」 しずく「そんな……」
彼方「……なるほどねぇ」
エマ「……」
侑「ごめんなさい、隠しておくつもりはなかったんだけど……いつ伝えるべきなのかわからなくて……」
果林「……いつ、別れたの?」
侑「一週間以上前……ですね」
果林「そう……」
果林(そういうことだったのね……)
璃奈「……!」
璃奈(じゃあ、あのときせつ菜さんが泣いてたのは……侑さんと別れたから……?)
璃奈(そこに愛さんが現れて……ってこと……?)
璃奈(それなら、確かに辻褄は合うけど……でも)
かすみ「……どうして」
侑「え?」
かすみ「どうして、せつ菜先輩と別れちゃったんですか……?」
皆「!」 かすみ「だって、二人ともあんなに楽しそうだったのに……なんで……」
侑「それ、は……」ズキッ
歩夢「……っ」ズキッ
愛「……」ズキッ
果林「……」
果林「……それ以上はやめておきましょう」
侑・歩夢・愛・かすみ「!」
果林「『侑とせつ菜は今はもう付き合っていない』……それがわかれば、もう十分よ」
かすみ「……」
果林「……かすみちゃん」
かすみ「……わかり、ました」
果林「……じゃあ、これで自分を責めたり誰かを責めたりするのは……もうおしまいにしましょう」
皆「……」コクッ 果林「それで……肝心のせつ菜の容態だけど」
愛「さっき先生に確認して来たけど……まだ良くならないみたいで、今日も学校には来てないって」
しずく「そうですか……」
彼方「今日も……まだ病院にいるってことかな?」
愛「うん……せっつーのお母さんからそう聞いたって先生が言ってた」
璃奈「せつ菜さんの、お母さん……」
エマ「三人は昨日会ったんだよね?」
愛「うん……」
果林「そうなんだけど、ね……」
かすみ「……今回のことで、せつ菜先輩が隠れてスクールアイドルをやっていたことも……全てバレてしまったみたいで……」
侑・歩夢・璃奈・しずく・彼方・エマ「!」
かすみ「このままだと、せつ菜先輩は……!」
果林「……その話は一旦置いておきましょう」
愛「今はまだアタシ達にはどうにもできないしね……愛さんもその方がいいと思う」
かすみ「……っ」
エマ「かすみちゃん……」
侑「……っ」ズキズキ
歩夢(侑ちゃん……) しずく「今日の練習……どうしますか?」
彼方「そうだねぇ……」
エマ「私は……普段通りやりたいな、いつせつ菜ちゃんが戻ってきてもいいようにしておきたいし」
璃奈「エマさん……」
歩夢「確かに……その方がいいかもしれませんね」
かすみ「……かすみんは、せつ菜先輩のところに行ってみます」
皆「!」
かすみ「もしかしたら……もう回復してるけど、スマホが手元になくて連絡できてないだけかもしれませんし……」
かすみ「そうじゃなかったとしても、何か新しい情報が手に入るかもしれませんから……!」
しずく「かすみさん……」
愛「……じゃあ、愛さんもかすみんと一緒に病院行こっかな」
かすみ「愛先輩……」
果林「……私も行くわ」
かすみ「果林先輩も……」
かすみ「……」
かすみ「侑先輩は……どうしますか?」
侑・歩夢・愛・果林「!」
侑「私、は……」
侑「……」
侑「……私は、練習の方に参加するよ」 侑「昨日のせつ菜ちゃんみたいに、また誰かが倒れないように……マネージャーの私がちゃんと見ていたいなって思うし」
侑「それに……付き合ってるとか付き合ってないとか関係なくさ、昨日の件はマネージャーとしての監督責任を果たせてなかったと思うから……だから、今日からはちゃんとしたいんだ」
かすみ「……そう、ですね」
果林「……じゃあ、各自どうするか決めておきましょうか」
愛「そうだね」
しずく「なら、私は────」
侑「……」
侑(……今の私が行ったとしても……せつ菜ちゃんには何もしてあげられないだろうから……)
侑(だから……たぶんこうするのがいいんだよね、きっと……)
侑「はぁ……」
侑(ホント……何してんだろ、私……)
果林「……」 〜しばらくして、部室から少し離れた場所〜
果林「……結局、病院に向かうのは昨日と同じメンバーになったわね」
かすみ「そうですね」
愛「まああんまり大勢で押しかけてもアレだしね……それにもしせっつーのお母さんに会ったとしても、このメンツなら昨日も会ってるしちょうどいいんじゃない?」
果林「それもそうね」
かすみ「……あ、すみません」
愛・果林「?」
かすみ「今のうちに御手洗い行ってきてもいいですか……?なんだか緊張でお腹が……」
果林「ええ、いいわよ」
愛「じゃあアタシ達はその辺で待ってるね〜」
かすみ「わかりました……ではまた後で!」タッ
果林「……ねぇ」
愛「ん?」
果林「少し、聞いてもいいかしら……?」
愛「?うん、いいよ」
果林「……なら、遠慮なく聞かせてもらうわね」
果林「さっき、侑がせつ菜とは既に別れてるって言ってたじゃない?」
愛「……言ってたね」
果林「その件についてなのだけれど……愛、あなたは────」
果林「────二人が別れてたってこと、既に知っていたんじゃないかしら?」
愛「……!」 愛「……どうしてそう思うのさ?」
果林「……先週からだったかしら」
果林「ちょうどその頃から、せつ菜と侑が練習中に会話しているところを見なくなったのよね」
果林「そして、侑と入れ替わるようにしてせつ菜の隣に現れたのが……愛、あなただった」
愛「……」
果林「やけにせつ菜を気にかけていたから、何かあったんじゃないかって気になってたのよね」
愛「……なるほどね」
果林「でも、まさかあの二人が別れているとは思わなかったわ……何かですれ違って喧嘩中、とかを考えていたのだけど……」
果林「別れたとなると、また話が変わってくるのよね……」
愛「どういう意味?」
果林「……怒らないで聞いてほしいのだけど」
愛「……内容によるね」
果林「……」
愛「……」
果林「……いいわ、この際怒ってもいいわよ」
愛「……アタシが怒るような内容なの?」
果林「そうね、おそらく……いえ、十中八九怒るんじゃないかしら」
愛「……そこまでいくと逆に気になるんだけど」
果林「……じゃあ、聞くわね……?」
愛「うん」
果林「その……せつ菜と侑だけじゃなくて……」
果林「愛と歩夢にも……何かあったんじゃないかしら……?」
愛「……!!」 愛「……なんで……そう思ったの……?」
果林「……そうね」
果林「先々週は、愛と歩夢……凄く仲良さそうにしてたじゃない?」
愛「……うん」
果林「でも……先週は全然話してなかったわよね?」
愛「……そうかもね」
果林「それに……私には、ちょうどせつ菜と侑が話さなくなったのと同じタイミングで……愛と歩夢も話さなくなったように見えたのよね」
愛「……!」
果林「だから……せつ菜と侑の二人だけでなく、愛と歩夢にも何かあったんじゃないかって……そう思ってたのよ」
愛「……」
果林「詮索するようでごめんなさい……でも、先々週はあんなに仲良さそうにしてたのに……全く会話しないなんて何かあるとしか思えなくて……」
愛「……さすがカリン、だね」
果林「!」
愛「お察しの通り、確かにアタシ達二人にも色々あったよ」
果林「やっぱりそうなのね……」
愛「……でも」
愛「何があったのかは、まだ話せないや……」
果林「……!」 愛「これはアタシ達の問題……いや、アタシの問題だからさ」
愛「解決したら……きっと話せるときが来ると思うから」
愛「だから……それまで待っててくれないかな……?」
果林「……」
果林「それは……愛一人で解決しないといけない問題なの?」
愛「……え?」
果林「私や……他の皆が協力すれば、愛一人でやるよりももっと簡単に解決できたりしない?」
愛「それ、は……」
果林「……」ジッ
愛「……」
愛「……ごめん」
果林「……そう」
果林「……」
果林「……約束」
愛「え?」 果林「覚えてる?私と愛……それと、歩夢も合わせた三人でまた遊びに行きましょうって約束したこと」
愛「……覚えてるよ」
果林「そう……ならよかった」
愛「でも、今は……」
果林「愛」ビッ
愛「!」
果林「待ってるわよ、全部終わるの」
愛「あっ……」
───────
愛「全部終わったら話すかもしれないから」
愛「そんときはさ、ゆっくり話聞いてよ」ニカッ
果林「……ええ、いいわよ」ニコ
───────
愛「……うん、待ってて」
果林「……ええ」
かすみ「……果林せんぱ〜い、愛せんぱ〜い!」タッタッタッ
果林「!」
愛「……行こっか」
果林「そうね……」
愛「……あのさ、カリン」
果林「?」
愛「……ありがとね」
果林「……ええ」ニコ 〜夕方、病院からの帰り道〜
かすみ「……結局、せつ菜先輩には会えませんでしたね」
果林「まあ……面会謝絶なら仕方ないわよね……」
愛「……どうしよっか、このあと」
果林「今から学校に戻るにしても……微妙な時間ね」
かすみ「……」
果林「……かすみちゃん?大丈夫?」
かすみ「あっ、はい……大丈夫、です……」
果林「……嘘ね、顔色悪いわよ」
かすみ「へっ……そ、そんなこと……」
果林「誤魔化してもダーメ」ポンッ
かすみ「……むぅ」
果林「……私はかすみちゃんを送って行くわ、だから愛には悪いけど……」
愛「いいよ、アタシのことは気にしなくて……愛さんもその方がいいと思うしね」
果林「……悪いわね」
かすみ「……すみません」
愛「気にしなくていーよ!」
愛「今みたいにしおらしいかすみんもそれはそれでいいけど……やっぱり、いつもの元気なかすみんの方がアタシも好きだからさ」ポンッ
かすみ「愛先輩……」
愛「しっかり休んで、ね?」ポンポン
かすみ「……はい!」 かすみ「愛先輩も、体調には気をつけてくださいね」
愛「うん、お互い気をつけようね」
果林「……それじゃ、また明日」
愛「うん、また明日ね!」
果林「……」ポンッ
かすみ「……?なんですか?」
果林「いや……なんでもないわよ」ポンポン
かすみ「……もしかして、さっき愛先輩が頭ポンポンやってたからですか〜?」
果林「さて……どうかしらね」ナデナデ
かすみ「……果林先輩も結構やきもち妬くタイプですよね〜」
果林「……」
かすみ「まあ、相手がこの可愛い可愛いかすみんじゃ仕方ないですけどね〜」ニシシ
果林「……あんまり騒ぐとまたその唇塞ぐわよ」
かすみ「!?こ、ここでですか!?」
果林「……冗談よ」クスッ
かすみ「!も、も〜果林先輩ってば!」
愛「……」
愛(やっぱり……あの二人は巻き込みたくないな)
愛(せっつーのことはともかくとして……歩夢との話については特に、ね……)
愛「……」ギュッ 〜しばらくして、中須家への道中〜
かすみ「あの……果林先輩は知ってましたか?」
果林「何を?」
かすみ「その……侑先輩とせつ菜先輩がもう別れてた、って……」
果林「……知らなかったわ」
かすみ「そう、ですか……」
果林「……やっぱり、気になる?」
かすみ「……はい」
かすみ「だって、二人ともあんなに仲良さそうだったのに……」
かすみ「……それこそ、かすみんが侑先輩のことを諦めるくらいには……」
果林「……」
かすみ「もしかして……せつ菜先輩が倒れたのも、侑先輩と別れたのがつらくて……とかだったりするんですかね……」
果林「……どうしてそう思うの?」
かすみ「だって……せつ菜先輩は侑先輩のこと大好きって感じでしたから……別れるとしたら、たぶん侑先輩がせつ菜先輩のことをフったのかな、って……」
果林「……そうね」
かすみ「せつ菜先輩……本当に大丈夫なのかな……」
果林「信じて待ちましょう……せつ菜が帰って来るのを」
かすみ「……そうですね」 かすみ「……あ、ここです」
果林「そう……じゃあ、ここまでね」
かすみ「……果林先輩、一人でちゃんと帰れますか?」
果林「大丈夫よ、寮までタクシーを使うから」
かすみ「そうですか……」
かすみ「……近くのタクシー乗り場まで、案内しましょうか」
果林「電話で呼ぶから大丈夫よ」
かすみ「そう、ですか……」
かすみ「……」
果林「……」
果林「……そういえば、少し喉が渇いたわね」
かすみ「……!」 果林「もし良ければ……少しだけ上がらせてもらってもいいかしら?」
かすみ「……しょ、しょうがないですね!少しだけならいいですよ!」
果林「……やっぱり途中コンビニで降ろしてもらって買うからいいわ」
かすみ「えっ」
果林「……冗談よ」
かすみ「か、果林先輩〜!」
果林「ふふ、ごめんなさい……かすみちゃんの可愛い反応が見たくてつい、ね?」ポンッ
かすみ「!も、もう……」
かすみ「……」
果林「……かすみちゃん?」
かすみ「……その」
かすみ「果林先輩は……突然別れようなんて、言いませんよね……?」
果林「えっ……?」 かすみ「どう、なんですか……」
果林「……言わないわよ、絶対に」ギュッ
かすみ「……!」ドキッ
果林「……突然の別れほど、悲しいものはないもの……ね」ボソッ
かすみ「……?今なんて……」
果林「……なんでもないわ」パッ
かすみ「あっ……」
果林「……そんな悲しそうな顔されると、離したくなくなっちゃうわね」
かすみ「なっ」
果林「……続きは中で、ね?」
かすみ「!!」カァァァ
果林「ふふ……さ、中に入りましょう?」
かすみ「こ、ここかすみんの家なんですけど!?」
果林「わかってるわよ」クスクス
かすみ「まったく!果林先輩ってばホントにもう……!」
果林「ふふ……」
果林(……かすみちゃんを泣かせるような真似だけは、絶対にしないわよ)
果林("前"みたいにすれ違うのだけは、もう嫌だもの……ね) 〜同時刻、病院、菜々の病室〜
菜々「────ん」パチッ
菜々母「……!菜々!」ガタッ
菜々「……ぁ……?」
菜々(ここ、は……)
菜々母「目が覚めたのね……!」
菜々「ぉ……?」
菜々(……お母さん?)
菜々母「看護士さん達を呼ばなきゃ……!」バタバタ
菜々「……」
菜々(私は……何を……)
───────
「せっつー!!!!」
───────
菜々「……!」
菜々(そうだ……!練習中に倒れて、それで愛さんの声が……!)
菜々(それから色んな人の話す声が聞こえてきて……その後は……)
菜々(……ダメですね、その辺りからの記憶が曖昧で……何があったのかはっきりと思い出せません……) 菜々「……」チラ
菜々(……自宅ではありませんし、察するにここは病院……でしょうか?)
菜々「……っ」
菜々(手が……なんだか動かしづらいですね……)
菜々「……ぁ……っ」
菜々(声も……出しづらい……)
菜々「……」キョロキョロ
菜々(ベッド……点滴……カーテン……やっぱり、ここは病室……)
菜々(時間は……一体今は何時なんでしょうか……?)
菜々(あれから、どれくらい時間が……)
菜々母「菜々、入るわよ」
菜々「!」
菜々(ひとまず、考えるのは後にしましょうか……)
菜々(あれから何があったのか、今はどうなっているのか……まずはそれらを確認しないと……) 一旦ここまでです……!
保守していただいてたにも関わらず前スレを落としてしまい申し訳ないです……!
現在進行中のルート2-1および残っているルート1も最後まで話の構想はできているのでちゃんと完結はさせます!!!!! ここまでおせっかい焼く子達が歩夢の様子がおかしくても
愛さん以外放置してたのはなぜなんだろう 保守し忘れて落としちゃって申し訳ない
また続けてくれて感謝感謝 共通ルート
侑とせつ菜が付き合い始める、しかし侑は無自覚だが歩夢が好き
ルート1(中断)
歩夢が恋心を諦め距離を置き、寂しくなった侑が拗らせる
ルート2-2
歩夢が恋心を諦めず愛の協力のもと告白、しかし侑は両思いにもかかわらず断る
歩夢と愛、侑とせつ菜が結ばれゆうぽむ二人ともが失恋を経験する
ルート2-1(連載中)
歩夢が恋心を諦めず愛の協力のもと告白、ゆうぽむ成立
しかし愛のフォローも虚しくせつ菜が倒れる(今ここ!)
ルート3-1
歩夢が侑を諦めず猛アプローチ
ゆうぽむは結ばれ納得しないせつ菜の脳を破壊する
ルート3-2
歩夢が侑を諦めずアプローチするも振られる
その後歩夢によって侑ちゃん脳破壊 >>35
ありがとう
5ルートもあるのか…アドベンチャーゲームみたいだ 〜一方、学校、練習場所〜
皆「お疲れさまでしたー!」
璃奈「ふぅ……」
璃奈(かすみちゃん達、せつ菜さんに会えたかな……)
璃奈(愛さんのこともあるし、本当は私もついて行きたかった……けど)
離れて見てたファン達「お疲れさまでしたー!」
エマ「今日も何人か来てるね〜」
しずく「そうですね……あっ、あれは焼き菓子同好会の方々じゃないですか?」
璃奈「!」
今日子「────!」ブンブン
色葉「────」
浅希「────」
璃奈(浅希ちゃん……)
璃奈「……」フリフリ…
浅希「……!」ドキッ
浅希「……っ」カァァァ
浅希「……」フリフリ…
璃奈(今日は、浅希ちゃんと帰る約束してたから)
璃奈(……愛さんとは、また明日話せば大丈夫……なはず)
歩夢(あ、今日子ちゃんもいる……手、振り返しておこうかな)
歩夢「……」フリフリ
侑「……」ジッ
侑(……そういえば、今日子ちゃんは歩夢推しだったね……でも、さすがにファンの子は……)
侑(……いや、同じ学校なんだし可能性は否定しきれないよね……一応、気をつけないと……) 〜しばらくして、帰り道〜
璃奈(てっきり、今日子ちゃんと色葉ちゃんもいるのかなって思ってたんだけど、二人は何か用事があるとかで……今日は浅希ちゃんと二人で帰ることになった)
璃奈(だけど……)
浅希「えっと……」
浅希「その……」
璃奈(……今日の浅希ちゃん、なんだかやけにソワソワしてるような……どうしたんだろう)
浅希「……せ、せつ菜さんは、大丈夫そう……?」
璃奈「え?」
浅希「昨日、救急車で運ばれたって聞いたから……」
璃奈「……今日もまだ、病院にいるみたい」
浅希「そ、そっか……早く、良くなるといいね……」
璃奈「うん……」
浅希「……」
璃奈「……」
浅希「……あ、そうだ」
璃奈「?」
浅希「き、昨日の……どう……だった?」
璃奈「昨日……クッキーのこと?それなら、ちゃんと皆に渡して……あっ」
浅希「えっ、どっどうしたの」
璃奈「ごめん、せつ菜さんには渡せてない……」
浅希「!そ、それなら大丈夫!昨日は仕方ないよ」
璃奈「でも……」
浅希「ホントに気にしなくて大丈夫だから」
浅希「そ、それよりも……」
浅希「マドレーヌは……どうだった……?」
璃奈「え?」 浅希「その、璃奈にだけ渡したマドレーヌ……」
璃奈「あっ……」
浅希「……美味しくなかった?」シュン
璃奈「ううん、凄く美味しかったよ」璃奈ちゃんボード「にっこりん」
浅希「!」
璃奈「さすが浅希ちゃんって思ったよ」
浅希「そ、そんなこと……」
浅希「……でも、美味しかったならよかった」カァァァ
璃奈「うん、今度皆にも食べてもらいたいなって思った」
浅希「あっ、それは……」
璃奈「?」
浅希「……な、なんでもないよ」
璃奈「そう?」
浅希「うん……」
璃奈「……」
浅希「……そうだ」
浅希「璃奈は……マカロンは好き?」 璃奈「マカロン?うん、好きだよ」
浅希「!そっか、それなら……今度はマカロン作ってみるね」
璃奈「本当に?それは楽しみ」
浅希「うん、楽しみにしてて」ニコ
璃奈「同好会の皆も、きっと喜ぶよ」
浅希「……」
璃奈「……浅希ちゃん?」
浅希「……え?」
璃奈「大丈夫?」
浅希「えっ……な、なにが?」
璃奈「元気、ないように見えたから」
浅希「そっ……そんなことないよ?」
璃奈「……本当に?」ズイッ
浅希「!」ドキッ
璃奈「今日の浅希ちゃん……なんだかソワソワしてて、いつもと違うような気がして……」
璃奈「……もし何かあるなら、話してみてほしい」
浅希「え!?」ドキドキッ 璃奈「マカロン?うん、好きだよ」
浅希「!そっか、それなら……今度はマカロン作ってみるね」
璃奈「本当に?それは楽しみ」
浅希「うん、楽しみにしてて」ニコ
璃奈「同好会の皆も、きっと喜ぶよ」
浅希「……」
璃奈「……浅希ちゃん?」
浅希「……え?」
璃奈「大丈夫?」
浅希「えっ……な、なにが?」
璃奈「元気、ないように見えたから」
浅希「そっ……そんなことないよ?」
璃奈「……本当に?」ズイッ
浅希「!」ドキッ
璃奈「今日の浅希ちゃん……なんだかソワソワしてて、いつもと違うような気がして……」
璃奈「……もし何かあるなら、話してみてほしい」
浅希「え!?」ドキドキッ 璃奈「もちろん、私で良ければだけど」
浅希「えっ、と……」ドキドキ
璃奈「……」ジッ
浅希「その……」ドキドキ
璃奈「……」ジーッ
浅希「うぅ……」ドキドキ
璃奈「……」
璃奈「私には、話しづらいことなのかな……?」
浅希「えっ」
璃奈「ごめんね、無理に聞き出そうとして」
浅希「あっ、そっそんなこと」
璃奈「……友達だから」
浅希「……え?」
璃奈「浅希ちゃんは、友達だから」
璃奈「だから……私が力になれることがあるなら、何かしたいなって」
浅希「璃奈……」
璃奈「でも、やっぱり私なんかじゃ……」シュン
浅希「……!」
浅希「……り、璃奈!」
璃奈「……?」 浅希「あ、あの……ね?わっ私、璃奈に……きっ聞きたいことが、あって……!」
璃奈「私に……?」
浅希「っ、っ!」コクコクッ
璃奈「何を聞きたいの?」
浅希「え、えっと……」
璃奈「?」
浅希「そ、その……」
浅希「……」
浅希「〜っ……!」
璃奈「浅希ちゃん……?大丈夫……?」
浅希「……あのっ!」
璃奈「!」
浅希「り、璃奈は……!みっ、宮下……先輩、と……!」
璃奈「……愛さんと?」
浅希「そのっ……つ、つっ……」ブルブル
浅希「付き合ってたり、します……かっ……!?」
璃奈「……え?」 璃奈「私と……愛さんが……?」
浅希「〜っ!!」ブルブル
璃奈(付き合ってる……?それって……)
璃奈(侑さんと、せつ菜さんがしてたみたいに……ってこと……?)
璃奈「……」
浅希「……り、璃奈……?」
璃奈「……付き合って、ないよ」
浅希「……ぇ?」
璃奈「愛さんと私は、友達だから」
璃奈「だから、付き合ってるとか……そういう関係とは違う」
浅希「ほ、ホントに……?」
璃奈「うん」
浅希「……そ、そう……なんだ……」
璃奈「……逆に聞くけど、どうしてそう思ったの?」
浅希「そ、それは……」
浅希「……二人とも、よく一緒にいるし……」
浅希「それに、璃奈からもよく宮下先輩の話を聞くし……だから……」
璃奈「……そっか」
浅希「で、でも……本当に、付き合ってないんだよ……ね?」
璃奈「……うん」
浅希「そっ、か……」
浅希「……そっかぁ〜……!」ホッ
璃奈「……?」
璃奈(浅希ちゃん、凄く安心したような顔してる……?) 璃奈「……浅希ちゃん」
浅希「?」
璃奈「聞きたかったことって、今の話?」
浅希「う、うん……そう、だけど」
璃奈「……」
璃奈「今度は、私から質問してもいい?」
浅希「?うん、いいよ」
璃奈「ありがとう」
璃奈「それじゃあ、質問なんだけど」
璃奈「どうして、私と愛さんが付き合ってるかどうかを聞いたの?」
浅希「えっ!?」ドキィッ 浅希「ど、どうしてって……」
璃奈「……」
浅希「そ、それは……」
璃奈「……」ジッ
浅希「それ、は……」
璃奈「……」ジーッ
浅希「う、うぅ……!」
璃奈「……ダメ?」
浅希「うっ!?」ドキドキィッ
璃奈「浅希ちゃん……」
浅希「り、璃奈……」
浅希「……っ」ゴクッ
浅希「……その」
璃奈「?」
浅希「璃奈は、どうしてだと思う……?」
璃奈「……それがわからないから、聞いてるの」
浅希「そ、そうだろうけどさ……!い、一応考えてみてほしいなって……!」
璃奈「……」
璃奈(付き合ってるかどうかの確認……それをする意味……)
璃奈(仮に愛さんと私が付き合っていたとして……それを知って誰かが得をする、あるいは損をする可能性がある……とか?)
璃奈(であれば、可能性として挙げられるのは……)
璃奈(……)
璃奈「……わかった」
浅希「え!?」 璃奈「浅希ちゃんが確認してきた理由、それは────」
浅希「う、嘘!?ま、待って璃奈────」
璃奈「────色葉ちゃんの為、じゃないかな」
浅希「私が言う前に気づかないで!……って、えっ……?」
璃奈「色葉ちゃんは、愛さんのファンだから」
璃奈「だから、付き合ってる人がいない方がファンとして色々安心できる……とか」
浅希「ぁ……」
璃奈「どう?当たってる?」
浅希「……」
璃奈「浅希ちゃん?」
浅希「……えっ、と」
璃奈「……もしかして、違った?」
浅希「……っ」
璃奈「違ったならごめんなさい……それなら、また別の可能性を────」
浅希「────じっ、実はそうなの!」
璃奈「!」 浅希「その……色葉に頼まれて、ね……?あの子には自分で聞けばいいのに、って言ったんだけど、恥ずかしいからってお願いされちゃって!」アハハ
璃奈「そうなんだ……別に、それくらい大丈夫なのに」
浅希「そうだよね!後で色葉にはそう連絡しておくよ!」
璃奈「うん」
浅希「あはは、色葉はホントにもう……」
浅希「……」
璃奈「……?」
浅希「……っ」
浅希「ごめんね、璃奈」
浅希「今言ったこと……全部、嘘なの」
璃奈「……え?」
浅希「本当は……」
浅希「……私自身が、璃奈と宮下先輩が付き合ってるかどうかを……知りたかったからなの」
璃奈「……!」 浅希「……ううん、正確に言うなら……もうちょっと違うかな」
璃奈「もうちょっと……?」
浅希「……うん」
浅希「……」
浅希「あの……璃奈」
璃奈「?」
浅希「璃奈は……今、誰かお付き合いしてる人はいる……?」
璃奈「……え?」
浅希「教えて、ほしいの……」
璃奈「えっ、私……?」
浅希「うん……」
璃奈「……いないよ」
浅希「……本当に?」
璃奈「うん……そういう関係の人がいたこと自体、ないよ」
浅希「そっ、か……」
璃奈「でも……どうしてそんなことを?」
浅希「……あはは、璃奈は本当にそういう経験がないんだね」
璃奈「え?」
浅希「……好きだから」
浅希「私が……璃奈のことを、特別な意味で好きだからだよ」 璃奈「えっ……」
浅希「……っ」
璃奈「特別な意味で、好きって」
浅希「も、もちろん、友達としての意味じゃなくて……!」
浅希「……恋人に、なりたいって意味……だよ……?」
璃奈「!!」
浅希「う、うぅ……いっ、言っちゃった……」カァァァ
璃奈「……」
璃奈(浅希ちゃんが……私のことを……?)
璃奈(特別な、意味……恋人に、なりたい意味での好き……)
璃奈(……侑さんとせつ菜さんが、以前交わしていた“好き”と、同じ意味……?)
璃奈(まさか、その意味の好きを……私に向けてくれる人がいるなんて……)
璃奈(そんなこと、考えたこともなかった……)
璃奈(……)
璃奈「……嬉しい」
浅希「!」 璃奈「私のことを、そんな風に好きって言ってくれるなんて……」
浅希「り、璃奈……」ドキドキ
璃奈「ありがとう、浅希ちゃん……私、凄く嬉しい」
浅希「そ、そっか……!それなら、よかった……!」ドキドキ
璃奈「うん」璃奈ちゃんボード「にっこりん」
浅希「……」ドキドキ
璃奈「……」
浅希「…………」ドキドキ
璃奈「…………」
浅希「……あ、あの……璃奈……?」ドキドキ
璃奈「?なに?」
浅希「そ、その……」
浅希「へっ、返事……は……?」
璃奈「……え?」 浅希「わ、私の気持ちは伝えたから……!こっ今度は、璃奈の気持ちを教えてほしいな……?」
璃奈「私の、気持ち……?」
浅希「う、うん……」
璃奈「私の、気持ち……」
璃奈「……」
璃奈(浅希ちゃんに特別な意味で好きと言われて、私は……嬉しい、と思った)
璃奈(私なんかに、そんな特別な感情を向けてくれる人がいることに対して……凄く嬉しいと感じた)
璃奈(……けど)
璃奈(たぶん、今浅希ちゃんが求めているのは……そういう話じゃない、と思う……)
璃奈(今求められているのは……浅希ちゃんが私のことを特別な意味で好きでいてくれているように……私も、浅希ちゃんのことを特別な意味で好きかどうか……)
璃奈(……でも、それは……)
璃奈(……)
璃奈「……わからない」
浅希「……っ」 璃奈「浅希ちゃんに好きって言われて、凄く嬉しかった」
璃奈「でも、浅希ちゃんと同じように私も浅希ちゃんを好きかって聞かれたら……たぶん、違うと思う」
浅希「っ」ズキッ
璃奈「私にとって浅希ちゃんは……友達だから」
璃奈「だから……」
浅希「……そ、そうだよね」
璃奈「え……?」
浅希「り、璃奈にとっての私は……ただの友達で……」
浅希「や、やっぱり、そういう目では……見れない、よね……?」ジワッ
璃奈「!」
浅希「わか、ってた……わかってた、のに……」ポロポロ
璃奈「浅希、ちゃん……」
浅希「ごめん……ごめんね、涙が勝手に……っ」グスッ
璃奈「……っ!」グイッ
浅希「へっ」グラッ
璃奈「最後まで、ちゃんと聞いて」ズイッ
浅希「!!」ドキッ 璃奈「私にとっての浅希ちゃんは友達……これは、“今”の私の正直な気持ち」
浅希「……うん」グスッ
璃奈「でも……それは、あくまで“今”の私の気持ち」
浅希「……え?」
璃奈「この先は……まだどうなるか、わからない」
璃奈「だから」
璃奈「考える時間が、欲しいの」
浅希「……!」 浅希「それ、って」
璃奈「すぐに返事ができなくてごめんなさい……でも、私の浅希ちゃんに対する気持ちについて……ちゃんと考えたいの」
浅希「璃奈……」
璃奈「浅希ちゃんを待たせることになっちゃうけど……でも、その方がいいと思って……」
璃奈「……ダメ、かな?」
浅希「……だ、ダメじゃないよ……!」
璃奈「本当……?」
浅希「うん……!本当に本当……!」
璃奈「そっか……それなら、よかった」
浅希「うん、うん……本当に、よかった……!」グスッ
浅希「……あっ、で、でもまだフラれる可能性もあるんだよね……?私ったら、浮かれるのはまだ早いよね……」シュン
璃奈「浅希ちゃん……」
璃奈「……」
ギュッ
浅希「!?」 璃奈「……泣かないで」ポンポン
浅希「り、璃奈……」ジワッ
璃奈「よしよし……」ナデナデ
浅希「うぅ……嬉しいけど、恥ずかしいよこれ……」
璃奈「……愛さんが、泣いてる女の子はこうやって慰めるといいって前に言ってたから」ポンポン
浅希「……そう、なんだ」
璃奈「うん」ポンポン
浅希「……やっぱり、宮下先輩には嫉妬しちゃうな……」ボソッ
璃奈「え?」
浅希「……なんでもない」ニコ
浅希「でも、一つだけいい?」
璃奈「なに?」
浅希「……女の子はね、こんな風に優しくされると期待しちゃうから……誰にでも、無闇矢鱈にこういうことしちゃ……ダメ、だよ?」
璃奈「……うん、わかった」
浅希「あっ、でも……私には、こういう風に優しくしてくれたら……嬉しいな……」
璃奈「……」
浅希「……な、なんちゃって」カァァァ
璃奈「……浅希ちゃん、可愛い」
浅希「えっ!?」ドキッ 璃奈「わかった、浅希ちゃんには優しくするね」ポンポン
浅希「うっ……うん……」カァァァ
璃奈「……」キュン
璃奈「……?」
璃奈(今のは……なんだろう?)
璃奈(わからない、けど……でも……)チラ
浅希「〜っ」デレデレ
璃奈(……この状態の浅希ちゃんは、可愛い……と思う)
璃奈「……」
璃奈(特別な意味での“好き”を交わして……その好きを向け合った人同士で付き合う……)
璃奈(……私は、好きになった人と別れたりなんて……したくない、な……)
璃奈(……)
璃奈(浅希ちゃんのこと、ちゃんと考えなくちゃ……) 心の中にゆうせつ飼ってるから愛せつが始まってもキツいしこのまませつ菜ちゃんが苦しんだままでも脳が破壊されてしまう…… 〜翌日の昼休み、学校、食堂〜
璃奈「……」
愛「りなりー?」
璃奈「……あっ」
愛「だいじょぶ?なんかボーッとしてたみたいだけど」
璃奈「う、うん……大丈夫っ」璃奈ちゃんボード「キリッ」
愛「……何かあった?」
璃奈「え?」
愛「今日のりなりー、なーんかいつもと違うような気がしてさ」
璃奈「そう、かな」
愛「ん〜、なんだろ……上の空というか、どっか違うところに意識が行ってるカンジするかも?」
璃奈「……ごめんなさい」
愛「あ、いや謝らなくてダイジョーブ!ちょっと気になっただけだからさ、なんでもないならオッケーだよ」アハハ
璃奈「……」
璃奈「……愛さん」
愛「ん?」
璃奈「少し……聞いてほしい話があるの」
愛「!」 璃奈「気軽に話せる内容でもないから、一人で考えてたんだけど……でも……」
愛「……大丈夫」ポンッ
璃奈「!」
愛「誰にも言わないし、もし誰かに何か聞かれたとしても聞いてないことにするからさ」
愛「だから、安心してよ」ニッ
璃奈「……ありがとう」
愛「よし、なら場所変えよっか!ここだと誰に聞かれるかわかんないし」
璃奈「そうだね、その方が助かる」
愛「この時間でも人がいないイイ場所知ってるからさ、そこ行こう」
璃奈「イイ場所……?」
愛「うん、イイ場所!」 〜しばらくして、裏庭〜
愛「はいとうちゃーく!」
璃奈「なるほど、確かにここなら」
愛「そ!前に来たときも人いなくて、秘密の相談とかにうってつけの場所だな〜って思っててさ」
璃奈「……前にも来たの?」
愛「うん、まあ誰と何を話したのかは秘密だけどね」
璃奈「そっか……」
愛「さーて、テキトーに空いてるとこで話を……ッ!」
璃奈「……愛さん?」
愛「……ごめんりなりー、先客がいたみたい」ガシッグイッ
璃奈「えっ?」
愛「連れて来といてごめんだけど、別の場所行こう」スタスタスタ
璃奈「せ、先客って────」クルッ
侑「────」アハハ
歩夢「────」ニコニコ
璃奈「────!」 璃奈「侑さんと、歩夢さん……?」
愛「っ」スタスタスタ
璃奈「あの二人も、この場所を……」
愛「……みたいだね」スタスタスタ
璃奈「……」
愛「……別の場所、部室なら大丈夫かな?」スタスタスタ
璃奈「えっ?あ、うん……それなら大丈夫だと思う」
愛「なら部室にしよっか、鍵借りて開ければ────」
璃奈「……」チラ
侑・歩夢「────!」バチッ
璃奈「!」バッ
璃奈(わ、あの二人と目合っちゃった……!)ササッ
愛「────りなりー?どしたの?」スタスタスタ
璃奈「う、ううん、なんでもない」
愛「そう?」スタスタスタ
璃奈「うん、大丈夫……」
璃奈「……」ジッ
愛「……」スタスタスタ
璃奈(愛さん……さっき、一瞬だけ)
璃奈(表情が、こわばってた……) 愛「────」スタスタスタ
璃奈「────」スタスタスタ
歩夢「────今の、璃奈ちゃんと……愛ちゃん……だったよね?」
侑「……そうだね」
歩夢「璃奈ちゃんと目が合った気がしたんだけど、気のせいかな」
侑「……どうだろ、気のせいじゃない?」
歩夢「そうかな……?確かに目が合ったような……」
侑「……あーゆむっ!」グイッ
歩夢「きゃっ」ボフッ
侑「も〜歩夢ってば!」ギューッ
歩夢「ゆっ侑ちゃん!?」
侑「せっかく今は二人きりで過ごしてるんだからさ……他の子のことなんて気にしないでよ、ね?」ボソッ
歩夢「!」ドキッ
侑「それとも……私より璃奈ちゃん達の方が気になる……?」クイッ
歩夢「っ、そっそういうわけじゃないよ……!た、ただちょっと気になっただけで……」フイッ
侑「……そうだよね……ごめんね?イジワルな質問しちゃって」ニコ
歩夢「う、ううん、大丈夫だよ」ドキドキ
歩夢(な、なんか最近の侑ちゃん、やけにヤキモチ妬き屋さんなような……?)
歩夢(……本当は喜んじゃダメだってわかってるけど、こういうの今まで全然なかったし)
歩夢(やっぱり、嬉しくなっちゃうなぁ……)ニヘラ
侑(……あの二人、私達に気づいてたよね?)
侑(璃奈ちゃんとは目が合ったし、逆に愛ちゃんは不自然なくらいこっちを見てなかったし)
侑「……」
侑(……愛ちゃん、璃奈ちゃん連れて何しに来たんだろ……?) 〜しばらくして、部室〜
愛「……え?浅希ちゃんに告白されたの!?」
璃奈「う、うん」
愛「そ、それでりなりーはなんて返事したの?」
璃奈「……考える時間がほしいって言って、返事は待ってもらうことにした」
愛「おぉ……!」
璃奈「浅希ちゃんは、大事な友達だから……だから、ちゃんと考えたくて」
愛「……そっか」
璃奈「けど……」
愛「?」
璃奈「どういう風に考えたらいいのか、わからなくて……」 璃奈「浅希ちゃんにとっての私は、友達じゃなくて恋愛対象……でも、私にとっての浅希ちゃんは友達で……」
璃奈「私のことを特別に想ってもらえるのは、凄く嬉しいことなんだけど……その気持ちに対して、どう応えればいいのか……私自身が、誰かに恋したことがないからわからなくて……」
愛「……なるほどね」
愛「……」
愛「りなりー」
璃奈「?」
愛「友達と恋人の違いって、なんだと思う?」
璃奈「……え?」 愛「なんでもいいからさ、ちょっと考えてみてよ」
璃奈「友達と、恋人の違い……?」
愛「うん」ニコ
璃奈「……友達は何人いてもいいけど、恋人は一人じゃないとダメ……とか?」
愛「そうだね、確かに友達と違って恋人は何人もいたらダメって言う人が大半だろうね」
璃奈「……そうじゃない人もいるの?」
愛「まあ世の中色んな人がいるからね〜、一概にダメとも言い切れないね」ハハ
璃奈「……浅希ちゃんは、どうなんだろう」
愛「んー、そうだなぁ……たぶん、あの子はりなりーだけがいいんじゃないかな?」
璃奈「私、だけ?」
愛「うん!きっとりなりーのことが一番好きだから告白したんだろうし」
璃奈「私のことが、一番好き……」
璃奈「……」
愛「……りなりーはさ」
愛「誰が一番好きとかって、考えたことある?」
璃奈「……え」 愛「友達とか恋人とかそういう考えは一旦置いておいてさ」
愛「単純に、"好きな人"って考えたときに誰が浮かぶ?」
璃奈「えっと……」
璃奈「……」
璃奈「…………」
璃奈「………………」
愛「……どう?」
璃奈「……わかった」
愛「お!誰かな?誰が浮かんだ?」
璃奈「……愛さん」
愛「えっ」 璃奈「それに……同好会の皆に、クラスの友達、お父さんとお母さん、応援してくれるファンの人達……」
璃奈「みんな、私の好きな人で……だから、誰が一番好きかって言われると……凄く難しい」璃奈ちゃんボード「ぐるぐる」
愛「……そっか、りなりーにとっての"好き"の気持ちはシンプルなんだね」
璃奈「……ダメ?」
愛「ううん、ダメじゃないよ」
愛「むしろ、めっちゃ純粋でいいなって思う!」ニカッ
璃奈「よかった……」ホッ
愛「……今の聞いて思ったんだけどさ」
愛「まずは、浅希ちゃんと一緒に過ごしてみてりなりー自身の気持ちがどうなるか……じっくり見つめてあげればいいんじゃないかな?」
璃奈「私自身の、気持ち?」
愛「そ!二人だけで遊びに行ったり話したりしてみてさ、りなりーが今持ってる"好き"の気持ちがどう変化するのか……確認してみればいいんだよ」
璃奈「確認……」
愛「まあ、あんまし言い方は良くないけどさ……このまま断るって選択肢は、りなりーの中にはないんでしょ?」
璃奈「……うん」
愛「よし!なら後は行動あるのみだよ!」
璃奈「うん……!」コクッ 璃奈「早速だけど、今週末遊べないか浅希ちゃんに聞いてみる」スッスッ
愛「おお!いいね!」
璃奈「……送信完了」
愛「遊べるといーね!」
璃奈「うん……あっ、既読になった」
愛「はやっ!?」
璃奈「……」ジッ
ピロン
璃奈「!返事来た……大丈夫、だって」
愛「お、やったじゃん!」
璃奈「うん」璃奈ちゃんボード「にっこりん」
愛「じゃあどこに行くか……あ、二人だけでってこと、ちゃんと書いた?」
璃奈「……忘れてた、今送る」スッスッ
愛「そこ大事だからね〜」
璃奈「……既読になった」
璃奈「……」
璃奈「……返事、来ないな……」シュン
愛「……そうだねぇ」
愛(これは……)
〜一方、一年生の教室〜
浅希(ど、どどどどどうしよう!?)
浅希(ふっ二人だけで遊びに……こっこれって、でっ……デートのお誘い、だよね……!?)
浅希(り、璃奈から……デートのお誘い……ッ!)
浅希(うわああああああどうしようおおおおお) 〜しばらくして、部室〜
愛「────よかったね、無事遊べることになってさ」
璃奈「浅希ちゃんと二人だけで遊んだことないから……楽しみ」
愛「へへ、後でどうだったか愛さんにも教えてよ」
璃奈「うん」
愛「……さーて、そんじゃそろそろ鍵閉めて教室行こっか〜」スクッ
璃奈「そうだね、昼休みももう終わるし」
愛「話してくれてありがとね!」
璃奈「ううん、こっちこそ……聞いてくれてありがとう」
璃奈「……」
愛「ん?どしたの?」
璃奈「……愛さんは」
璃奈「愛さんは、一番好きな人……いる?」
愛「えっ……?」
璃奈「さっき、私に質問してたこと……愛さんはどうなんだろうって気になったから」
璃奈「愛さんは────」
璃奈「────誰かに恋したこと、あるのかなって」
愛「……!」ズキッ 愛「アタシ、は……」
───────
歩夢「愛ちゃん」ニコッ
───────
愛(……ッ)ズキズキッ
愛(違う、アタシは、そんなこと────)
愛「────ないよ」ボソッ
璃奈「?」
愛「……残念だけど、愛さんは誰かに恋したことはないかな〜」
璃奈「……そうなの?」
愛「うんうん、愛さんだけに誰も愛さん!つってね!」ニッ
璃奈「……そう」 愛「あははっ、んじゃ教室行こーよ!」タッ
璃奈「うん」
璃奈「……」
愛「りなりー?」
璃奈「あっ……今行く」タタッ
愛(……『愛さんだけに誰も愛さん』かぁ)
愛(我ながら、ヒドいダジャレを思いついたもんだなぁ)
愛(……)
愛(でも)
愛(今の"愛さん"は、特定の誰かを好きになるわけにはいかない)
愛(そんなことを考えてる場合じゃないんだ)
愛(だから)
───────
侑「────」アハハ
歩夢「────」ニコニコ
───────
愛(……ッ)ズキズキッ
愛「っ」ギュッ
愛(この胸の痛みは、早く消さなきゃ……!) 〜放課後、教室〜
キーンコーンカーンコーン
愛(……さて、HRも終わったし部室に)
ピコン
愛「!」
愛(誰から……)スッ
せつ菜『こんにちは。お疲れ様です。この度は────』
愛「!!せっつー!?」ガタッ
愛(同好会のグループチャットにメッセージ……!)
愛「……なっが!超長文じゃん!?」
愛(と、とりあえず反応する前にまずはこれを読もう……!) 〜しばらくして、部室〜
愛(……要約すると、つまりこういうことだった)
愛(倒れた原因は疲労や寝不足、高熱によるもので……手足の痺れや呂律が回らなくなっていたのは、極度のストレスで一時的に自律神経が酷く乱れていたから……らしい)
愛(昨日の夕方には意識が戻ってたらしいけど、まだ体がちゃんと動かなかったことに加えて……スマホを親御さんが預かったままだったから、アタシ達に連絡を取れなかったみたい)
愛(幸い、今朝目覚めたらある程度動けるところまでは回復したらしく、今日のお昼には退院して自宅に戻っていたようでこのメッセージも自宅から送っているとのこと)
愛(ただし、大事を取って学校に通うのは来週からで……そして、肝心の同好会の活動については────)
果林「────まさか、いつ復帰できるかわからないとは……ね」
彼方「両親に隠れて同好会活動をしていたってだけでもバレたら大変なのに、ましてその活動の最中で病院に搬送されるレベルで倒れちゃったからねぇ……」
エマ「やっぱり、そう簡単には許してくれないよね……」
しずく「元々教育に関しては厳しいご家庭とは聞いていましたし……せつ菜さん御自身がスクールアイドルを続けたくても、親御さんがそれを許すかどうかは……」
歩夢「そんな……」
璃奈「せつ菜さん……」
侑「……っ」
愛「……」
かすみ「……あのっ!」ガタッ
皆「?」
かすみ「今から……皆で行きませんか!せつ菜先輩のおうちに!!」
皆「!!」 かすみ「回復してよかったです!って、皆でお見舞いに……お祝いに行きましょうよ!」
かすみ「そうですよね?愛先輩!」クルッ
愛「……!」
───────
愛「それでさ、せっつーが回復したら……とびっきりの笑顔で会いに行こうよ」
愛「回復してよかったー!って、皆でお祝いしに行こう!」
かすみ「お祝い……ですか」
───────
愛(そっか、かすみんは病院でアタシが言ったことを……)
愛「……だね!皆でせっつーに会いに行こう!」
かすみ「!」
果林「そうね、せつ菜の様子も気になることだし……いいんじゃないかしら?」
エマ「元気になってよかったって、直接言いたいな!」
彼方「彼方ちゃんは賛成だよ〜」
しずく「私も賛成です!」
璃奈「私も」璃奈ちゃんボード「むんっ」
歩夢「……私も、行きたいな!」
侑「……っ」
侑(私は……)
侑(私は、せつ菜ちゃんに会いに行っていいのかな……) 侑(せつ菜ちゃん……)
───────
せつ菜「ダメです!!」
せつ菜「……今、優しくされたら」
せつ菜「そんなことされたら、私は」
せつ菜「侑さんのこと、離したくなくなっちゃいますから……っ」
せつ菜「だから……その手は……」
せつ菜「私じゃなくて……」
せつ菜「歩夢さんに、差し伸べてあげてください……」ニコ…
───────
侑「……ッ!」ズキズキッ
侑(……ダメだ)
侑(私には、せつ菜ちゃんに会いに行く資格なんて、もう……)
ギュッ
侑「……え?」 ────突然、左手に柔らかく温かな感触
歩夢「……侑ちゃん」
────見上げると、左隣には心配そうに私のことを見つめる幼馴染み……いや、宇宙で一番大事な人がいて
侑「……!」
────視線を正面に戻すと、皆が私を見ていることに気がついて
かすみ「侑先輩……」
────かすみちゃんが、何か言いたげにしていて
侑(私が答えるのを、待ってくれてるんだ)
────その表情から、何を私に言いたいのかは察することができた
侑(……皆は、せつ菜ちゃんのところへ行くことにした)
侑(だけど、私にはせつ菜ちゃんに会いに行く資格なんてなくて)
侑(会ってもきっと、せつ菜ちゃんを傷つけるだけで)
侑(私が行っても、せつ菜ちゃんにとって良いことなんて一つもない)
侑(たぶん私は、行かない方がいい)
侑(……)
侑(でも)
────今までの情けない考えを、全て握り潰すように
侑(それでも、私は)
侑(私は、せつ菜ちゃんのところに行きたい)
────強く固く、右の拳を握り締めた 侑(私は、別にせつ菜ちゃんのことを嫌いになったわけじゃない)
侑(むしろ大好きな人で、大切な存在であることには変わりはない)
侑(ただ、それ以上に特別で大切な存在がいることに気がついてしまったから)
侑(せつ菜ちゃんのことを一番大切にできない以上は、もう離れるしかなくて)
侑(だから、今の私とせつ菜ちゃんは恋人ではいられなくて)
侑(きっともう、前みたいに仲良く一緒に過ごすこともできない)
侑(……だけど)
侑(だとしても)
侑(せつ菜ちゃんが恋人じゃなくなったとしても)
侑(一番大切な存在じゃなくなったとしても)
侑(もう、仲良く一緒に過ごすことができなくなったとしても)
侑(ただ学年が同じで、同好会が一緒っていうだけの関係になるとしても)
侑(それでも、私は────)
侑(────せつ菜ちゃんを、助けたいんだ……ッ!!) 侑「……行くよ」
皆「!」
侑「私も、せつ菜ちゃんのところに行く……!」
歩夢「侑ちゃん……!」
かすみ「侑先輩!」
侑「行こう!皆でせつ菜ちゃんの家に!!」
皆「おー!!」
侑(……)
侑(ただ、今回は私が直接せつ菜ちゃんに手を差し伸べるわけにはいかない)
侑(そんなことをやったら、後でせつ菜ちゃんをさらに傷つけるだけだってわかってるから)
侑(だから、なるべく私はせつ菜ちゃんに直接関わらない形で、どうにかしてせつ菜ちゃんが同好会に復帰できるよう動き回らなきゃいけない)
侑(正直難しそうだけど……でも、これくらいやらなきゃ……!)
侑「……」ギュッ
果林「……」ジッ ゆうぽむが結ばれたのになんだかよくない前触れに見えて怖い やっぱカプ要素増えると地雷に遭遇する確率上がるなぁ アニガサキのこういうSS意外と少ないから、ゆっくりでいいので書ききってほしいな。保守です パート1から読んで追い付いてしまった…
めっちゃ面白いからゆっくりでもいいから完結まで行ってくれ… 最近知って一気見したけど、まだまだ完結しなさそうね〜 止まってから2ヶ月たつのに保守多くてうれしい。>>1がんばれ 二ヶ月も経っちゃうと流石にね…
せめて生存報告があると希望を持てるんだけど やっと書き込めるブラウザと端末が見つかりました!!!!!!!!!!
大変お待たせしてしまい申し訳ありません……!
6月に入ったくらいから「余所でやってください」の規制をずっと食らっていたようで、普段使っている端末およびブラウザからは一切書き込めない状態が続いていました……
この書き込みは普段使っていない端末およびブラウザからやっていますが、もしまた書き込めなくなった場合はしたらばに引っ越しさせていただこうかと考えているのでよろしくお願いいたします……!
本編の更新自体は今週〜来週のどこかでできればと考えていますのでしばしお待ちいただければと思います!!!!! ,――――――――――――――
リ˶ˆ ᴗ ˆ˵*メ@ < 諦めたらそこでゆうぽむ終了だよ
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y':;:;:;:/⌒i!
J:;:;:;:;};:;:/;},
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@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ 7;:;:;:;:;:;:;:;「
ノ4 (⌒i .}:;:;:;:;:;:;;/
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