歩夢「大学生のお姉さんにナンパされた」 せつ菜「!?」
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せつ菜「歩夢、その……いいですか……?」
歩夢「……」
歩夢「うん……いいよ……」
せつ菜「嫌だったら言ってくださいね……?」
歩夢「ううん、あの時、菜々ちゃんが来てくれて本当に良かったって思ってるんだ」
歩夢「大事な初めては大好きな人とだよね?」ポッ
歩夢「この大好きは、菜々ちゃんが気付かせてくれたんだよ?」
せつ菜「歩夢……」カアアア
せつ菜「わ、私も初めてなので……緊張しますが……」
せつ菜「や、優しくしますからね!」
歩夢「ふふっ、あの時の菜々ちゃんは結構激しかったのになぁ。自分の胸押し付けてきたり」
せつ菜「そ、それは忘れてくださいって言ったじゃないですか/////」
おしまい おつでした。菜々ちゃん歩夢呼びになる色々が半年間の間にあったんだね これだけトキメかせたんですから
これまででもこれからでも良いからちょっとだけでも書いて下さい! 皆さん感想ありがとうございます
続きは少々お待ちください ナンパ救出から2週間後
愛「次は同好会でどうこういこうかい!」
侑「あははは! はははは!」ケラケラ
侑「もうやめてよ! 愛ちゃん、あははは」ケラケラ
歩夢「もう侑ちゃんは相変わらずなんだから」ニコッ
歩夢(あれから2週間……)
歩夢(侑ちゃんが忙しいのも一段落したみたいで、今週は同好会にも毎日顔を出せてる)
歩夢(私が寂しかったのも終わった、はずなのに……)
歩夢(なんだろう、この気持ち……) (せつ菜『待ってください!』バッ)
(せつ菜『行きますよ、歩夢さん!』ガシッ)
歩夢(あの時のせつ菜ちゃん、本当にかっこ良かったな……)
歩夢(間違いなく、あの日のせつ菜ちゃんは私のヒーローだった)
歩夢(でもせつ菜ちゃんは私だけのヒーローじゃない)
歩夢(だから認めたくないよ、こんな気持ち……)
歩夢(せつ菜ちゃんはみんなの人気者で、かっこ良い生徒会長で、いつでもまっすぐで……)
歩夢(私じゃなくても、他の誰でも、せつ菜ちゃんは同じことをした。せつ菜ちゃんはそういう人)
歩夢(だから、私がせつ菜ちゃんの特別になるなんてことは絶対にあり得ない)ズキッ 歩夢(それでも、せつ菜ちゃんはこんな私を助けてくれた、大事な大事な友達)
歩夢(それだけで十分だよね?)
侑「歩夢〜?」ジーッ
愛「歩夢、聞いてる?」
歩夢「あっ!」ビクッ
歩夢「ごめん! ちょっと考え事してて」エヘヘ
侑「今、愛ちゃんと2年生会の話をしてたんだよ!」
歩夢「2年生会?」
愛「そうだよ! ほら、うちの同好会って学年の違いを意識しないくらいみんな仲良しだけど、意外と2年生だけで遊んだことってないでしょ?」
愛「だから、せっつーも誘って、たまには2年生だけで遊んでみない?」
侑「すごく楽しそうだよね!」キラキラ
歩夢「あ、うん! 楽しそう! 私も賛成だよ!」ニコッ
愛「じゃあ決まりだね! 後でせっつーにも声かけるね!」 2年生会 当日
侑「ケーキ美味しかったね♪」
歩夢「うん! ここのお店また来たいなぁ」
愛「次はそこのお店覗いてみようよ!」
歩夢「あ、私もここ気になってたんだ!」ポムッ
せつ菜「……」
せつ菜(歩夢さん、今日も可愛いなぁ……)
せつ菜(いつからか、歩夢さんのことを目で追うようになっていました)
せつ菜(無意識に歩夢さんにもっと近づこうとして、歩夢さんが買出しに行くと言えば真っ先について行ったり、元気がない時は自分なりに励ましたりもしました)
せつ菜(そして、これが恋心だって気付き始めてからは、もう歩夢さんのことが気になって仕方ありませんでした)
せつ菜(だからこそ、ナンパの件の時は、歩夢さんを守りたくてとにかく必死で、必死で……)
せつ菜(あんな行動に出られるとは自分でも驚きです……)
歩夢「もう侑ちゃったらー!」ニコニコ
侑「あははは!」
せつ菜(歩夢さん、侑さんと一緒にいられて楽しそう)
せつ菜(私、すごく嬉しいです) せつ菜(あ、この服、可愛い……歩夢さんに凄く似合いそうです!)
せつ菜「あ、歩夢さん、この服……」
侑「歩夢―! 見て見て、うさぴょん♪」
歩夢「もう、侑ちゃんっ! ぴょんはやらないよー?」
せつ菜(この小物面白いですね! 歩夢さんにも教えたいです!)
せつ菜「歩夢さん、これ……」
侑「歩夢、これ見てよー!」
歩夢「わ、可愛いね! 侑ちゃんに似合うんじゃない?」
せつ菜「……」
せつ菜(侑さんにはもちろん全く悪気はないのですが……)
せつ菜(歩夢さんとの距離の詰め方が違い過ぎて、全然歩夢さんに気付いてもらえません……!)
せつ菜「むー……」モヤモヤ
愛「……」 歩夢「せつ菜ちゃん!」
せつ菜「あ、はい!」ドキッ
歩夢「こういうかっこ良い服は、せつ菜ちゃん似合うんじゃない?」ニコッ
せつ菜「あ、確かにかっこ良い服ですね!」
せつ菜「私、ファッションとかよくわからないのですが、歩夢さんは洋服選ぶの得意そうですね!」
歩夢「得意かはわからないけど、選ぶのは好きだよ♪」
歩夢「せつ菜ちゃんに似合うブランドだったら……」ポムポム
せつ菜(歩夢さんが私に似合う服を考えてくれてる……!)
せつ菜(歩夢さんと一緒に洋服選び)
せつ菜(もし、2人きりでそれができたらな、なんて……) 愛「いやー、今日は楽しかったねー!」
侑「うん、たまには2年生だけってのもいいね!」
せつ菜「はい! また遊びましょう!」
侑「それじゃ、私と歩夢はこっちだから!」
歩夢「またね。愛ちゃん、せつ菜ちゃん」
愛「うん! 気をつけてね!」
せつ菜「また学校で!」
スタスタスタ
侑「それにしても、久々のあゆぴょん、可愛かったなー!」
歩夢「もうっ! 侑ちゃんたら!」ポムポム
せつ菜(やっぱりお2人は仲良いなぁ……)
せつ菜「……」
愛「せっつー!」トントン
せつ菜「はい?」
愛「ファイトっ」ボソッ
せつ菜「……!?」
愛「じゃあねっ!」ニコッ
せつ菜「あ、はいっ、また!」
せつ菜(あれ、愛さん……)
せつ菜(私、そんなにわかりやすかったですか……?)カアアアア 愛さんはどっちに対してだと思ってるのかな。歩夢にって気が付いてるのかな せつ菜の部屋
せつ菜「すっかり1日遊んでしまいましたー!」グテン
せつ菜「楽しかったなぁ……」
せつ菜(歩夢さんもすっかり元気を取り戻したみたいで本当に良かったです)
せつ菜(それと同時に、歩夢さんと侑さんの仲の良さを再確認してしまいしました……)
せつ菜(そりゃ付き合いの長さが違いますからね)アハハ
せつ菜(歩夢さんを好きになるということは、侑さんという高い壁を越えなくてはならないということ……)
せつ菜(あまりにも、高過ぎる壁です……)
せつ菜(でも、それでも、お2人が恋愛関係でないのであれば、私にもチャンスはあるはずです……!) 数日後 同好会
かすみ「それで、またコッペパン同好会の皆さんが総力を挙げて、かすみんのライブを応援してくれることになったんです!」
歩夢「へー! 凄いね、かすみちゃん!」
せつ菜「今度のかすみさんのライブ、期待が高まりますね!」
かすみ「それじゃ、かすみんはコッペパン同好会の方に行ってきまーす!」ダッ
歩夢「行ってらっしゃい!」
ガラガラ
せつ菜(かすみさんが行って、部室には歩夢さんと私の2人きり……)
せつ菜(今しかありません!)
せつ菜「あの、歩夢さん……!」
歩夢「うん?」 せつ菜「この前、歩夢さんが選んでくれた洋服、私にすごくピッタリで、その、また歩夢さんに洋服を選んでもらいたくて……」
せつ菜「良かったら、今度は2人だけで遊びに行きませんか……?」ドキッ
歩夢「え、私とせつ菜ちゃんで?」
せつ菜「はい! ……ダメでしょうか?」
歩夢「ううん、嬉しい! 遊ぼうよ!」ニコッ
せつ菜「!!」
せつ菜「では今度の土曜はいかがですか?」
歩夢「うん! 大丈夫だよ!」
せつ菜(やったー! 歩夢さんと約束してしまいました!)
せつ菜(確かに侑さんの壁は高いですが、私の好きな気持ちも止められません!)
せつ菜(こうなったら、優木せつ菜、正面からガンガンアタックするのみです!) 歩夢も内心すごいドキドキしてそう。ネガティブになってなければ ◆ ◆ ◆
せつ菜『歩夢さん、好きです!』
歩夢『ありがとう。私もせつ菜ちゃんのこと好きだよ?』
せつ菜『いえ、私の好きはそういう意味の好きではなく……』
歩夢『じゃあどういう意味の好き?』
せつ菜『お付き合いしたいです! 歩夢さんと』
歩夢『付き合うの? 付き合って、せつ菜ちゃんは私と何したいの?』
せつ菜『えっと、2人だけで遊びに行ったり、たくさんお話したり……』
歩夢『それなら付き合わなくてもできるよ。付き合って、せつ菜ちゃんは私に何して欲しいの?』
せつ菜『ええっとっ! 手も繋ぎたいですし、私に微笑んで欲しいですし、名前を呼んで欲しいです……』
歩夢『せつ菜ちゃんはそれだけで本当に満足なの?』
せつ菜『い、いえ、その……歩夢さんのこと、恋人として抱きしめたいです……キスもしたいです……』
せつ菜『できればその先も……』ゴニョゴニョ
歩夢『ふーん。せつ菜ちゃんって私のことそういう目で見てたんだ』 せつ菜『ごめんなさい……』
歩夢『いつも真面目なせつ菜ちゃんがそういうこと考えてたなんて意外』
せつ菜『……』
歩夢『いいよ、私。せつ菜ちゃんなら』ガシッ
せつ菜『あ、あ、歩夢さん!?』
歩夢『2人だけの関係になっちゃおっか』クイッ
歩夢『私とこういうことしたかったんでしょ?』
せつ菜『歩夢さん……!』
歩夢『覚悟しててね、せつ菜ちゃん』グイッ
せつ菜『…………!!!!』 せつ菜「はっ!」ガバッ
せつ菜「……」ハァハァ
(・8・)ちゅんちゅん
せつ菜「夢でしたか……」
せつ菜「歩夢さんとのデートが楽しみ過ぎて全然眠れないと思っていたら、まさかこんな夢を見てしまうとは」
せつ菜「ううー! 凄くいいところで覚めてしまいました! 続きを見たいですー!」バタバタ
せつ菜「歩夢さんと、あんなこと……」ボー
せつ菜「って、私は何を考えているんですか! 今日はデート当日ですよ!」
せつ菜「早く準備しないといけませんね!」ガバッ 待ち合わせ場所
せつ菜(はぁ……まだ夢のことが頭の中をぐるぐる回っています……)
せつ菜(今日はせっかくの歩夢さんとのデート、失敗しないようにしなくては!)
歩夢「せつ菜ちゃーん!」トテトテ
せつ菜「あ、歩夢さん!」ニコッ
せつ菜(歩夢さんの私服、相変わらず可愛いです!)
歩夢「ごめん、待たせちゃった?」
せつ菜「いえ、今来たところですよ!」
せつ菜(楽しみ過ぎて30分前には着いていたのは内緒です)
歩夢「じゃ行こっか!」
せつ菜「はい!」 歩夢「これから行くお店、せつ菜ちゃんに絶対似合うと思うんだ!」テクテク
せつ菜「すごく楽しみです!」テクテク
歩夢「〜♪」テクテク
せつ菜「……」テクテク
せつ菜(2人きりで並んで歩いて、本当にデートみたいです/////)
せつ菜(あ、歩夢さんの手……)
せつ菜(触りたいな)
せつ菜(一応デートなんですし)
せつ菜(手とか繋いじゃダメでしょうか……?)ドキッ せつ菜(女の子同士で手を繋ぐなんて別に普通のことですよね?)
せつ菜(緊張する必要はありません! 何気なく、手をとってしまえば……!)
せつ菜「……」チラッ
歩夢「〜♪」テクテク
せつ菜(今です!)バッ
せつ菜「……」テクテク
せつ菜(だ、ダメですー! やっぱり勇気が出ないです!)
歩夢「ここ! 着いたよ、せつ菜ちゃん!」
歩夢「あれ、せつ菜ちゃんどうしたの?」ポム?
せつ菜「何でもないです……」プシュー 歩夢が普通にしてるのは、自分が特別になんてあり得ないって諦めてるからかな 店員「ありがとうございましたー!」
せつ菜(歩夢さんの選んでくれた洋服、どれもすごく良くて、ついたくさん買ってしまいました!)
せつ菜(今から着るのが楽しみです♪)
歩夢「たくさんお店見れたね。ちょっと休憩しよっか」
せつ菜「そうですね! 少しお腹も空きました」
歩夢「あ、コッペパン屋さんだ! 一緒に食べよ♪」
せつ菜「いいですね!」 せつ菜(いつもかすみさんの手作りコッペパンをいただいていますが、外で買うのは初めてかもしれません)
歩夢「せつ菜ちゃんのも美味しそうだね!」
せつ菜「はい! ではさっそく……」
歩夢「あ、そうだ!」ガサゴソ
せつ菜「……?」
歩夢「ほら、寄って寄って!」スマホクイッ
せつ菜(なるほど、コッペパン片手に2人で自撮りですか)
歩夢「せつ菜ちゃん、もっと寄らないと写らないよ?」グイッ
せつ菜「……!!」
せつ菜(歩夢さん、近いです///////)
歩夢「いくよ?」パシャッ
歩夢「あとでせつ菜ちゃんにも送るね!」スマホポチポチ
せつ菜(今すごく良い匂いがしました……)ホワアン せつ菜「歩夢さんといると、普通の女子高生になった気分です」
歩夢「せつ菜ちゃんは女子高生だよ?」ポム?
せつ菜「そうですけど、私あんまりこういう経験なくて」ハハハ
せつ菜「普段休みの日はアニメやラノベを読んで過ごしているので、友達と買い物とか、こうやって写真撮ったりとか、新鮮でとても楽しいです!」
歩夢「楽しんでくれてるなら良かった!」ニコッ
せつ菜「次は歩夢さんの洋服も見てみましょう!」 夜
せつ菜(歩夢さんと一緒にいろんなことができて、今日は最高の1日でした!)
せつ菜(結局、手は繋げずじまいでしたが……)アハハ
歩夢「あ、そうだ、せつ菜ちゃん、これ」ガサゴソ
せつ菜「これは……!?」
歩夢「クッキー焼いてきたの! この前助けてもらったお礼、まだちゃんとできてなかったから」
歩夢「良かったら食べてくれると嬉しいな!」ニコッ
せつ菜「……!」パアア
せつ菜「そんなお礼なんて! でも、すごく嬉しいです! いただきますね!」ニパッ
歩夢「それじゃ、帰ろっか」 せつ菜(歩夢さんの手作りクッキー……これは予想外です!)
歩夢「ちょっと冷えてきたね〜」テクテク
せつ菜「そうですね」テクテク
せつ菜(あとは帰るだけ。手を握るなら、これが最後のチャンスですね)
せつ菜(クッキーをいただけて、なんだか勇気が湧いてきました!)
せつ菜(もうここでいくしかありません!!)
せつ菜「……!」ニギッ
歩夢「!?」ビクッ
せつ菜「……//////」テクテク
歩夢「……」テクテク
せつ菜(手、握ってしまいました……歩夢さん、無反応ですけど)
せつ菜(嫌がられてはいない、ですよね……?)
せつ菜(でもなんでお互い無言なんでしょう……)エーン
歩夢「……」ニギッ
せつ菜「!!」ドキッ
せつ菜(今、歩夢さんも握り返して……?)ドキドキ
せつ菜(も、もうダメですー……)プシュー 歩夢「それじゃあ、またね。せつ菜ちゃん」
せつ菜「はい。今日はありがとうございました!」
せつ菜「あ、歩夢さん!」
歩夢「うん?」
せつ菜「また……また、2人だけで遊んでくれませんか……?」
歩夢「うん、もちろん! また遊ぼ!」ニコッ
せつ菜「やった、嬉しいです! ありがとうございます!」パア
歩夢「私こそありがとう。せつ菜ちゃん」
歩夢「また学校でね!」バイバイ
せつ菜「はい、また!」バイバイ 歩夢「……」テクテク
せつ菜(歩夢さんが見えなくなるまで見送らせてください)
歩夢「……」テクテク
せつ菜(歩夢さん、後姿も絵になりますね)
せつ菜(振り向いてくれないかないでしょうか?)
歩夢「……」テクテク
歩夢「……」クルッ
歩夢「……」ニコッ
せつ菜「〜〜!!///////」
せつ菜(歩夢さん、あなたは天使ですか!!)ブンブン 保守ありがとうございます。
後ほど続きを上げます! 2人とも可愛い。歩夢の方もさすがに何となくわかってるのかな 帰宅後 歩夢の部屋
歩夢「せつ菜ちゃんと手繋いじゃった……/////」ニギニギッ
歩夢(びっくりしたけど、せつ菜ちゃんも手繋いだりするんだね)
歩夢(侑ちゃんと手繋ぐのはなんともないのに、せつ菜ちゃんとはすごいドキドキしちゃった)
歩夢(認めたくないって思ってたけど……)
(せつ菜『歩夢さんっ!』ニコッ)
歩夢(どうしよう……)
歩夢「やっぱり私、せつ菜ちゃんのこと好きなんだ……」
歩夢「大好き……」ドキドキ
歩夢‘(あんなことがあったから、せつ菜ちゃん、私のこと心配して遊びに誘ってくれたんだと思ってたけど……)
(せつ菜『また、2人だけで遊んでくれませんか……?』)
歩夢「……」
歩夢「こんなの、期待しちゃうよ……」ギュウウ 数日後 同好会
愛「やっほー、せっつー!」トン
せつ菜「愛さん」
せつ菜「すみません、今日は来るのが遅くなってしまいました」
愛「生徒会の仕事があったんでしょ? 頑張ってるねぇ」
愛「ところで、せっつー、歩夢とはどうなの?」ニヤッ
せつ菜「!! やっぱり気付いていましたか」
愛「せっつー見てればわかるよ! いっつも歩夢のこと目で追ってるもん!」
せつ菜「あはは、さすが愛さんですね」
せつ菜「歩夢さんとは、この前2人で遊びに行きました!」
愛「おお、デートじゃん! せっつー、積極的にアタックしてるねぇ♪」
せつ菜「でも私こういうことよくわからなくて、どうしたらいいかって悩んじゃいます……」エヘヘ
愛「そんなの、せっつーのやり方でいいんだよ! 歩夢のこと大好きだって気持ちを大切にすればさ!」
せつ菜「はい! 歩夢さんのことは大好きです! その気持ちでは負けません!」ペカー
愛「ふふ、せっつーはほんと可愛いなぁ!」ナデナデ
愛「なんか相談したいことあったら言ってね! 何でも話聞くからさ♪」
せつ菜「愛さん……!」ニパッ ランニング中
かすみ「歩夢先輩っ! 先行っちゃいますよっ!」タタタタ
歩夢「かすみちゃん、調子いいねー!」タッタッ
歩夢(あ、せつ菜ちゃんだ! 愛ちゃんもいる!)
歩夢(せつ菜ちゃん、生徒会の仕事忙しそうだったけど、練習来られたんだね!)
歩夢(愛ちゃんと何の話してるんだろ? そういえば、この前2年生で遊びに行った時も2人仲良さそうだったよね)
歩夢(あれ、私ヤキモチ妬いてる……)ムム
歩夢(私だってせつ菜ちゃんとお話するもん!)ポム 休憩中
せつ菜「歩夢さん、練習お疲れ様です!」
歩夢「せつ菜ちゃん!」ドキッ
せつ菜「本番も近づいて、皆さん気合が入ってますね!」
歩夢「そうだね。私もみんなに負けないように頑張らなきゃ」
せつ菜「歩夢さんが新しく作ったPV見ましたよ! とっても可愛かったです!」ブンブン
歩夢「あ、ありがとう……///」テレテレ
歩夢(せつ菜ちゃんはやっぱりカッコよくて、可愛いな)
歩夢(それでいて一緒にいて本当に楽しい) せつ菜「歩夢さん、本番頑張りましょうね!」ペカー
歩夢「うん! 頑張ろうね!」
せつ菜「……」ジッ
歩夢「……?」
歩夢(どうしたんだろ、せつ菜ちゃん、私のことそんな真剣に見つめて)
歩夢(いつもまっすぐなせつ菜ちゃんが、その瞳で私のことをまっすぐ見てる)
歩夢(せつ菜ちゃんのまっすぐな想いが伝わってくるみたい……)
歩夢(もしかして、せつ菜ちゃんも私のこと……?)ドキドキ
せつ菜「行きましょっか!」ニコッ
歩夢「う、うん……!」
歩夢(せつ菜ちゃん、そういうことだよね……?)ドキドキ 夕方
かすみ「しず子―! 帰るよー?」
しずく「待って、かすみさん!」タッ
せつ菜(さ、私もそろそろ帰りますか)
歩夢「〜♪」
せつ菜(あ、歩夢さんだ! 途中まで歩夢さんと一緒に帰りたいです!)
せつ菜「歩夢さ……」
侑「歩夢―! 帰ろ!」ズイッ
歩夢「うん!」
せつ菜「……」
せつ菜(やはり、まだまだ侑さんとの距離感には到底勝てませんね。仕方ないですが……)
侑「今日ちょっと寄りたいとこあってさぁ」ニギッ
歩夢「うん? どこ行くの?」ニギッ
せつ菜「え……」
せつ菜(私は1日かけてやっと歩夢さんと手を繋げたのに……)
せつ菜(侑さんとは当たり前のように、そんなの何でもないみたいに)
せつ菜(これは結構きますね……)ズキッ せつ菜(あれ……?)
侑「そういう歩夢も可愛いよ♪」ニコッ
歩夢「もう、侑ちゃんごまかさないで〜!」ポムポム
せつ菜(歩夢さん、そんな表情、私には見せたことないです……)ズン
せつ菜(でも、それは侑さんも……やっぱりあの2人は特別で……)
せつ菜(……!!)ハッ
せつ菜(2人が今ただの幼馴染だったとしても、もしどちらかが、相手のことを好きだったとしたら……?)
せつ菜(私が歩夢さんに想いを伝えたら、その大好きを壊してしまうことになりませんか……?)
せつ菜(出会って数ヶ月の私が、長い年月一緒にいる2人の間に割って入るなんて、本当に許されることなんでしょうか……?) 部室
ガラガラガラ
愛「あれ、せっつー、まだ帰ってなかったの? もうみんな帰ったよ!」
せつ菜「…………」
せつ菜「愛さん…………」
愛「どうしたの、せっつー、何かあったの?」
せつ菜「愛さん、私、もうわからないです……」ジワッ
せつ菜(私が歩夢さんに告白して、もし付き合えたとしても)
せつ菜(侑さんがずっと歩夢さんを好きだったら、突然現れた私が歩夢さんを奪うことになる)
せつ菜(歩夢さんがずっと侑さんを好きだったら、その秘めた想いを押し殺してしまうかもしれない)
せつ菜「もう私の大好きの所為で、誰かの大好きを壊したくないんです!」ポロ
せつ菜「そうなるくらいなら、私はこの気持ちを……この大好きな気持ちを……」ポロポロ
せつ菜(こんなに人を好きになったことなんてないのに……!)
せつ菜「愛さん……うう……」ヨロッ
愛「せっつー!! 大丈夫!?」ダキッ
せつ菜「愛さん、私……私……うわああああああああ!!」
愛「せっつー……」ギュッ 歩夢「ごめん、侑ちゃん、私忘れ物しちゃった! 取りに戻るから待ってて!」タタッ
侑「うん、待ってるね!」
歩夢(さっさと取って戻らないと!)
歩夢(あれ、まだ部室に誰かいる……?)
せつ菜「愛さん……!」ギュッ
愛「……」ナデナデ
歩夢(え?)
歩夢(何これ?)
せつ菜「……」ギュウウ
愛「せっつー……」ギュッ、ナデナデ
歩夢(部室で2人きりのせつ菜ちゃんと愛ちゃんが抱きしめ合ってる)
歩夢(お互いの名前を呼び合って、愛ちゃんがせつ菜ちゃんの頭を優しく撫でてて……)
歩夢(これどう見ても……)
歩夢「……!!!!」ジワッ
歩夢(嫌だ)
歩夢(嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ) 異性ならその距離は近すぎってなるけど同性の幼馴染だしね 歩夢「うぅ……!」ダッ、スタスタスタ
歩夢(知ってたよ。せつ菜ちゃんが私のことなんか好きになるわけない!)
歩夢(知ってたけど、それでも……!!)
(せつ菜『歩夢さん、可愛いです!』)
歩夢(私はせつ菜ちゃんのこと大好きで、その気持ちが止められなくて……!)
侑「あ、歩夢!? そんな走ってどうしたの!?」
歩夢「…………!!」タッタッタッ
侑「歩夢!?」
歩夢(私……)ポロ
歩夢(私、本当に馬鹿だ……)ポロポロ おつでした。やっぱり侑ちゃんの存在はせつ菜ちゃんからも大きく見えるし、歩夢ちゃんは自信のなさが壁になってるんだね 早く書いてくれないと俺の中のポムが壊れてしまう…!!! 部室
愛「落ち着いた?」サスサス
せつ菜「はい……すみません、取り乱してしまって……」
せつ菜「愛さんに迷惑かけちゃいましたね」
愛「いいんだよ、友達でしょ?」ナデナデ
せつ菜「……」
せつ菜「歩夢さんも侑さんも私の大好きな方たちですから。絶対に幸せでいて欲しいんです」
せつ菜「だから、私の大好きな気持ちが、お2人の関係を壊すようなことは、万に一つでもあってはいけません」
せつ菜「私が引き下がれさえすれば、お2人は今まで通り一緒にいられるんですから……」ギュッ
愛「……」 愛「せっつーはさ、凄く優しいよね。普通、好きな人の友達のことまで考えないよ」
愛「でも、せっつーの想いのせいで、あの2人の関係が壊れるなんてことはないよ」
愛「だって“好き”って気持ちだよ? “好き”って言われて傷つく人なんて絶対にいない。せっつーの純粋な”大好き”が悪い結果をなるはずないよ」
愛「歩夢がせっつーの想いに応えてくれるかどうかは愛さんにもわからない。でも、2人の関係を理由に、せっつーが歩夢への気持ちを諦めるのはまだ早いんじゃない?」
せつ菜「愛さん……」
愛「だから、もう一度よく考えてみたら。自分の正直な気持ち」 夜 せつ菜の部屋
せつ菜(歩夢さんと侑さんが笑い合う光景、愛さんの言葉、いろんな想いが巡っています)
せつ菜(自分の正直な気持ち……)
せつ菜(やっぱり、歩夢さんのことが好き。この想いを伝えたい。歩夢さんに知って欲しい)
せつ菜(この気持ちに嘘はつけません)
せつ菜(そういえば、いつか観たアニメにもありましたね。友達の幼馴染を好きになってしまって、それを友達に告げる話)
せつ菜(侑さんに話すとすれば……)
せつ菜「一つだけ確かめないといけないことがあります」グッ 放課後
侑「せつ菜ちゃん!」ニコッ
せつ菜「侑さん! お呼び立てしてすみません」
侑「ううん! せつ菜ちゃんの相談ならいつだって飛んでいくよ!」
せつ菜「侑さん……ありがとうございます」
せつ菜「相談と言うのは、実は歩夢さんのことで……」
侑「歩夢のこと?」
せつ菜「単刀直入に言います」
せつ菜「私は、歩夢さんのことが好きです! 1人の女の子として大好きです!」
せつ菜「告白しようと思ってます……!」ギュッ
侑「……!!」
せつ菜(言ってしまいました……)
侑「そう、だったんだ……最近、2人よく一緒にいるなとは思ってたけど……それを何で私に?」
せつ菜「侑さんは、どうですか?」
侑「え……?」
せつ菜「侑さんも、歩夢さんのことが好きなんじゃないですか!?」バッ せつ菜「侑さんは私よりも、ずっとずっと前から歩夢さんと一緒にいます!」
せつ菜「だから、もし侑さんが歩夢さんのことを好きなら、侑さんに先に告白する権利があると思うんです!」
せつ菜「その次で、私は歩夢さんに告白します!」
侑「せつ菜ちゃん……」
侑「私は歩夢のこと大好きだけど、それは幼馴染で親友としてであって、せつ菜ちゃんの好きとは違うよ」
侑「だから、せつ菜ちゃんは気にせず歩夢に気持ちを伝えてあげて」
せつ菜「侑さん、それは本当ですか? 私に気を使って言っているなら、本当のことを教えてください!」バッ
侑「え……」
せつ菜「だって歩夢さんですよ!? あんなに可愛くて、綺麗で、優しくて、純粋で、いい匂いがして……歩夢さんと幼馴染としてずっと一緒にいて、好きにならないはずがありません!!」
侑「せ、せつ菜ちゃん?」
せつ菜「それとも、同好会に他に好きな人がいるというなら、まだ話はわかります! かすみさんですか!? エマさんですか!? 彼方さん、璃奈さん、まさか私!? のはずありませんが……好きな人が同好会にいるんですか、侑さん、そうなんですか!?」
侑「いや、だから……」
せつ菜「そうじゃなければ、やっぱり侑さんは歩夢さんのことを好きだということになります! 侑さん、ここだけは正直に言ってください! 侑さんの好きな方はどなたなんですか!? 本当は歩夢さんのことが好きなんですよね!!?」
侑「せ、せつ菜ちゃん、落ち着いて!」アセアセ
侑「えっと、私、ノンケだから……」
せつ菜「」 むしろその可能性が最初に来るのが普通なんだろうなw ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています