真姫「考え事」2
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真姫 「……」 ペラッ ペラッ
にこ 「相変わらず真姫は静かに読書してるわね……いつも本ばかり読んで飽きないのかしら?」
希 「にこっちと違って真姫ちゃんはしっかりしとるからね」 フフ
にこ 「なに? 本を読まない私がしっかりしてないって言いたいわけ?」
希 「別に〜」
にこ 「なによ! その態度!」
穂乃果 「ちょ、にこちゃん落ち着いて!」 にこ 「穂乃果止めないで! 今日こそはこいつに一矢報いて……って穂乃果、何読んでるの?」
穂乃果 「えっ、漫画だよ?」
希 「へぇ、探偵ものの漫画なんやね。面白そうやん」
穂乃果 「うん、たしかに面白いんだけど、ちょっと穂乃果には難しすぎて」 エヘヘ
にこ 「うっ、私も推理ものはちょっと苦手なのよね……」 希 「見た目は子供、頭脳は大人……ってにこっちのことやない?」
にこ 「な訳ないでしょ!?」
穂乃果 「むむ、言われてみるとこの人、にこちゃんに見えてきたような……」
にこ 「ぬぁんでよ!!」
穂乃果 「似てるかも、この被害者の人に」
にこ 「さらにぬぁんでよ!!」
真姫 「……」 ペラッ ペラッ
真姫 (にこちゃん、探偵……)
―――――
―――
― にこ 「被害者は星空凛さん。ラーメンを食べてたところ後ろから鈍器で殴られたみたいね」
凛 「」
穂乃果 「うぅ……凛ちゃん……」 ポロポロ
希 「いったい誰がこんなことをっ!」
真姫 「凛……」 にこ 「まずはアリバイを確認するわ。この館にいたのは被害者とあなた方だけ。つまり三人のうちの誰かが犯人なのよ」
穂乃果 「えっ、この中に犯人がいる……?」
希 「そ、そんなわけない!! みんな仲が良くて本当に大切な友達で……!」
真姫 「あの」
にこ 「……なにかしら?」
真姫 「事情聴取も良いけれど、一回風呂に入ってきてもいいかしら?」 にこ 「申し訳ないけどダメね。現場保存ができるまで風呂は我慢してもらうわ……ところで、その体にべっとり付いてる赤いものは?」
真姫 「これ? トマトジュースだけど」
穂乃果 「……」
希 「……」
にこ 「……」
穂乃果 「えっ、真姫ちゃん、えっ」
希 「そ、それ本当にトマトジュースなん?」 真姫 「トマトジュース以外何があるのかしら? 言っておくけど、この赤い染みは事件には一切関係ないわよ? たしかに私は凛に弱みを握られていたけどだからってこんなこと……」
穂乃果 「えっ、弱みを握られてたの?」
希 「驚くほどスラスラ言うやん……」
にこ 「……」 真姫 「ヴェェ! まさか私が犯人だと疑ってるの!? 凶器である壺すら見つかってないこの現状で疑うなんて正気!?」
穂乃果 「真姫ちゃんこそ正気なの?」
希 「凶器壺やったんやね……」
にこ 「……」
穂乃果 「……」
希 「……」 にこ 「犯人は誰なのかしら……」
穂乃果 「ええっーー!?」
希 「なんで分からないんよ!! どう見ても真姫ちゃんが犯人やん!!」
にこ 「えっ、そうだったの?」
真姫 「……」
穂乃果 「真姫ちゃん……」
希 「どうして真姫ちゃんが……」 にこ 「西木野真姫。もしあなたが犯人なら今すぐ認めなさい。少しでも罪を軽くするのよ」
真姫 「なっ! いきなりフルネームで呼ばないでよ!! 照れるじゃない///」 カァァ
にこ 「あっ、ごめん///」
穂乃果 「『あっ、ごめん』じゃないでしょ!?」
希 「二人は初々しいカップルなん!?」 にこ 「……改めて聞くわ、西木野真姫。罪を認める?」
真姫 「……認めます」
穂乃果 「っ! なんで凛ちゃんを!」
希 「あんなに仲良しだったやん!! そんなに恐ろしい弱みを握られたん!?」
真姫 「……弱みは大したことないの。ただ」
にこ 「ただ?」 真姫 「親友の凛はラーメンを食べてるときが一番幸せそうだった。だからその幸せな瞬間で止めてあげたかったのよ」
穂乃果 「思ったよりサイコパス寄りの動機だった……」
希 「ラーメン食べてる途中で倒れちゃったから凛ちゃん、ラーメンスープで溺死したんよ? それって本当に幸せなの?」
真姫 「……」 希 「その人が幸せかどうかって、周りじゃなくてその人が決めることだと思うんよ。だから、真姫ちゃんは間違ってる……間違ってるよっ!!」
真姫 「……っ」
真姫 「ごめんなさい……ごめんなさい……凛……」 ポロポロ
にこ 「署までご同行してもらうわよ」
真姫 「はい……」 トボトボ
希 「真姫ちゃん!!」
真姫 「……!」
希 「ウチ、待ってるから。待ってるから!!」
真姫 「……ふふ、バカね」
真姫 「……でもありがとう」
―
―――
――――― 真姫 「……っ」 ペラッ ペラッ
にこ 「!?」
希 「も、もしかして今のって……」 ヒソヒソ
穂乃果 「うん、ページがめくれる音より小さかったけど……」 ヒソヒソ
にこ 「舌打ちよね……」 ヒソヒソ
希 「ちょっとうるさかったんかも……」 ヒソヒソ
穂乃果 「少し静かにしようか……」 ヒソヒソ
にこ 「そうしましょう……」 ヒソヒソ
真姫 「……」 ペラッ ペラッ
真姫 (いけないわ。あまりの真姫ちゃんの天才的な脚本に思わず涙が出てしまうところだったわ) にこ 「じゃあ静かに話すけど、こないだテレビを見てたのよ。そしたら大食い番組がやってて」
穂乃果 「あっ穂乃果もたまに見るよ! あんなにたくさん食べれてすごいよね〜」
にこ 「あそこまで一芸を極めてる人、尊敬するわ。食費はすごそうだけど」
希 「たしかに、大食いタレントって普段の食費もすごそうやね。にこっちは大食いの仕事とか来たら引き受けるん?」
にこ 「いや引き受けないわよ!! あんなにたくさんは食べれないわ」 穂乃果 「でもにこちゃんってリアクション面白いし、案外大食いタレントでも行けたりして」
にこ 「いや大食いって本当にそんな甘い世界じゃないのよ? 番組のお金で美味しいものたくさん食べれるのはいいけど……それにしたってあの量は無理!」
希 「いくら大好物でもたくさん食べると嫌になるってことやね」
穂乃果 「大食いタレントは無理かぁ……まぁそうだよね、にこちゃんが大食い番組出演したら途中でタッパーで持ち帰りそうだし」
にこ 「ぬぁんでよ!!」
穂乃果 「その持ち帰ったものでアレンジレシピを考え始めた方がタレントとして成功しそう」
にこ 「さらにぬぁんでよ!!」
真姫 (にこちゃん……大食い……レシピ……)
―――――
―――
― 真姫のナルシスト要素が拾えてるのがいい+252521点 真姫 「キャラメル大食い対決! 現在残ってるのは穂乃果選手とにこ選手です!!」
穂乃果 「普段は和菓子ばかりだからすごく美味しく感じるよ!」 パクパク
にこ 「勝負事にはにこは絶対負けないわよ!!」 パクパク
希 「」
真姫 「ちなみにキャラメルが苦手な希選手は最初の一個目でダウンしました」 穂乃果 「なかなかやるね、にこちゃん!! でも穂乃果も優勝賞金は欲しいから負けないよ!!」 パクパク
にこ 「あんたなんてどうせランチパックくらいしかお金の使い道がないでしょ!? 私はもっと有効的なお金の使い方ができるのよ!! だから私に勝利を譲りなさい!!」 パクパク
穂乃果 「なっ!? 穂乃果だっていろんなことにお金使うもんっ!! それにランチパックだって将来とんでもなく高くなったりするかもしれないんだよ!? だったら今のうちにたくさん買っておいても良いじゃん!!」 パクパク
にこ 「ランチパックは一般市民にこよなく愛されてるパンなのよ!? いきなりブランド並みに高くなるわけないじゃない!!」 パクパク 真姫 「両者食べながら喧嘩するという器用なことをしてますが……ここでスペシャルゲストとして南ことりさんを呼んでいます」
ことり 「スペシャルゲストです♪」
真姫 「今回はせっかくなので、大量のキャラメルのアレンジレシピをお菓子のプロ、南ことりさんに紹介してもらおうと思います」
ことり 「いくつかありますが、まずは『キャラメル大学いも』を紹介します!」
真姫 「キャラメル大学いも?」 ことり 「はい! まずは通常の大学いもと同じように、さつまいもを切って揚げていきます」
真姫 「キャラメルを使うのはここから?」
ことり 「うん♪ 耐熱容器にキャラメルと牛乳大さじ1を入れて、600Wの電子レンジで1分加熱したらかき混ぜて溶かすの! そしてできたものをさっきのさつまいもとからめたら……」
真姫・ことり 「「完成っ!」」
ことり 「にしても真姫ちゃん、普段は照れ屋さんなのに司会は意外にノリノリなんだね」
真姫 「ヴェ/// 別にノリノリなんかじゃないわよ!///」 穂乃果 「うっ……喉に詰まって……!」
にこ 「って穂乃果大丈夫っ!?」
穂乃果 「あはは……意識が遠のいていく……ごめん、にこちゃん。もう穂乃果ダメみたい……」
にこ 「穂乃果!! ダメっ!! 目をつぶったらダメよ!!」 ことり 「そして次のキャラメルアレンジレシピは『和風キャラメルバナナセーキ』です♪」
真姫 「和風キャラメルバナナセーキ?」
ことり 「うん♪ まずは鍋にキャラメルとお湯を入れて弱火にかけて溶かし、常温になるまで冷まします!」 穂乃果 「あれ? 海未ちゃんが見える……海未ちゃん、今そっち行くよぉ……」
にこ 「穂乃果っ!! そっちに行っちゃダメ!!」
穂乃果 「でも海未ちゃんが……」
にこ 「冷静になりなさい穂乃果!! 海未はそもそも普通に生きてるじゃない!!」
穂乃果 「あっ、そうだった」 ことり 「そのあとバナナを一口大に切って、変色を防ぐ為にレモン汁をかけておいて……牛乳、きな粉、練りごま(白)、しょうゆ、シナモンパウダーと一緒にミキサーに全部入れちゃいますっ!! そしたら〜」
真姫・ことり 「「完成っ!」」
にこ 「ほら喋ってるうちに喉の詰まりも治ったでしょ? 試合再開するわよ、穂乃果!」
穂乃果 「うん!!」
真姫 「じゃあアレンジレシピも二つ紹介したし、そろそろお開きにしましょう」
ことり 「視聴者の皆さんー♪ ここまでありがとうございましたー♪」
パチパチ
パチパチ にこ 「いや私たちの戦いは!?」
真姫 「あっ」
穂乃果 「穂乃果、結構命懸けだったんだけど!? なんかスルーされてるけど!!」
ことり 「あはは、つい料理に気が行っちゃって……」
にこ 「これじゃ大食い番組じゃなくてただの料理番組じゃない!?」
真姫 「でもこれネット番組なんだけど、前半の大食いより後半の料理の方が視聴率伸びてるんだけど……」
にこ 「……」
穂乃果 「……」 にこ 「悲しいけど私たちの努力は……」
穂乃果 「報われなかったってことだね……」
希 「」
希 (一番報われてないのはウチなんやけど)
ことり 「じゃあ改めて、また来週ー♪」
真姫 「来週からは『大食いμ's』ではなく、『ことりのレッツクッキング♪』を放送します」
にこ 「ならせめて今回のギャラ倍に増やしなさいよ!?」
穂乃果 「余ったキャラメル全部くれないと許さないよっ!!」
ことり・真姫 「「ありがとうございましたー」」
―
―――
――――― 真姫 「……ふふふ、あはは」 ペラッ ペラッ
にこ 「!?」
希 「今のって……」 ヒソヒソ
穂乃果 「うん、ページがめくれる音より小さかったけど……」 ヒソヒソ
にこ 「笑ってたわよね……」 ヒソヒソ
希 「ウチらの話を聞いてたとか……」 ヒソヒソ 穂乃果 「でもそんな面白かったかなぁ……」 ヒソヒソ
にこ 「じゃあ本が面白かったのよ、本の題名は……」 ヒソヒソ
希 「福沢諭吉の学問のすゝめ……」
にこ 「……」
穂乃果 「……」
真姫 「……」 ペラッ ペラッ
おわり のぞみんのキャラメル嫌いが二次創作なのかキャラメル嫌いな理由云々が二次創作ななかわからなくなっちゃった のんたんがキャラメル苦手なのは公式やで理由は知らん ちょっと調子に乗った真姫ちゃんの一人称が真姫ちゃんになるの大好き ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています