梨子「曜ちゃんが雪ダルマになったお話」
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〜部室〜
ガラガラ
千歌「あ、梨子ちゃんおっはよー!なんか部室で会うのって久しぶりな感じするね!」
梨子「ええ、千歌ちゃんおはよ。そうね、お正月の間は部活お休みだったし……」
善子「ふわぁ〜……おはよ」
梨子「善子ちゃんもおはよ。元気にしてた?」
善子「ん〜、まあまあ……ねむ……」コシコシ
花丸「まだお正月気分が抜けきってないって感じずらね」
ガラガラ
曜「おはよー!」
善子「ええ、おはよ……」
梨子「……え?」 曜「梨子ちゃんもおはよー!」
梨子「……ごめん、誰?」
曜「やだなー!私だよ、私!」
ドシドシ!!
梨子「いや、だから誰よ?」
曜「私だよ、渡辺曜!ヨーソロー!」
梨子「曜ちゃん!?なんか雪ダルマみたいになっちゃってるけど……」
善子「雪ダルマってより肉ダルマね」
梨子「……」 曜「え〜?ちょっと太っちゃったかな?あはは」
梨子「ちょっとって次元じゃないわよ。体がボールみたいになっちゃってるじゃない」
善子「腰がどこだかわかんなくなってるわね」
花丸「もしかしてお正月太り?」
曜「んーまあね。ほら、コタツがあったかいし、テレビ番組もすっごく面白いし……よいしょっと……」ガタン!
梨子「……何してるの?」
曜「コタツ!鞠莉ちゃんに頼んで倉庫から出してもらったんだ〜♪」
梨子「……」
曜「ほわぁ〜、あったまる〜♡」
梨子「……」 善子「まったく曜〜?部室でコタツなんか使ってると人間ダメになっちゃうわよ〜?」
曜「とか言いながら善子ちゃんも入ってんじゃーん」
善子「ヨハネはいいの〜、堕天使だもーん♡」
花丸「ずらぁ〜♡」
ヌクヌク♪
梨子「……」
善子「でも驚いたわ。曜なんかでも正月太りするのね」
曜「私だって人間だもーん」
花丸「マルは善子ちゃんが輪っかのゲーム家で一生懸命やってたの知ってるずら〜」
善子「ヨハネだって人間だもーん」
花丸「善子ちゃんさっきと言ってること違うずらよ〜」
曜「ね〜」
梨子「……」 梨子「……ねえ曜ちゃん、ちょっと来て」
曜「え〜、どしたの梨子ちゃん?梨子ちゃんもコタツ入りたいの〜?」ヌクヌク♡
梨子「……」
曜「ふぃ〜……♡」
梨子「いい、曜ちゃん。曜ちゃんは今から特訓よ」
曜「え〜、なにそれ?ダイヤさんみたい。ね〜?」
花丸「ずら〜♡」ヌクヌク
梨子「ダメよ。ねえ曜ちゃん、鏡見た?去年の年末とは大違いよ」
曜「それが〜?」
梨子「いい加減目を覚まして。元の体型を取り戻しましょう」 曜「そんなことしなくても春になれば戻るって。ね〜?」
善子「まあね〜♪」ヌクヌク
梨子「文句ばっか言ってないで行くわよ。じゃないと無理やり引張出しちゃうから」
曜「え?そんなことできるの?」
梨子「……」
ズルズル
梨子「んん〜っ………」
曜「〜♪」
梨子「はぁっ、はぁっ……」
梨子(うわっ、曜ちゃんの体すっごく重たくなってる……) 梨子「……」
花丸「あ、そう言えばマル今日ドーナツ持ってきてるんだった」
善子「マジ!?ヨハネにもよこしなさい!」
花丸「はいはい、わかってるよ〜。曜ちゃんも食べる?」
曜「いいの!?食べる食べる!!」
梨子「待って、曜ちゃんはダメよ」
曜「ええーっ!?どうして!!」
梨子「そんな体してるからよ。運動する気がないならせめて食べ物だけでも気をつけなきゃ」
曜「でも!」
梨子「いい?ドーナツって一個250キロカロリーくらいあるんだからね?生地の小麦粉とたっぷりのお砂糖、それに揚げる時の油ですっごいことになってるんだから」
花丸「ふ〜ん、そうなんだ〜」モグモグ
善子「ほんと、リリーってば物知りよね〜」モグモグ
梨子「カロリー計算は女の子の基本よ。ちゃんと元に戻るためにも気を付けてよね。わかった?曜ちゃん」
曜「え?でもドーナツって0の形してればゼロカロリーって聞いたことあるけど?」 ガラガラ
千歌「あ!梨子ちゃんまだ部室いた!」
千歌「ねえねえ梨子ちゃん!新曲のことで相談したいことあるんだけど、ちょっといい?」
梨子「あ、うん!ちょっと待ってて!」
千歌「わかった!さき音楽室行ってるね!」
梨子「すぐ行く!」
ガラガラ
梨子「というわけで曜ちゃん、私ちょっと音楽室行ってくるけど……絶対に間食禁止なんだからね」
曜「え〜……」
梨子「間食は絶対ダメなの。ご飯の時まで我慢よ。わかった?」
曜「はーい……」
梨子「……」
ガラガラ
曜「ふぅ〜……さてと」
曜「ふふふふふ〜ん♪」 曜「いっただっきま〜す」
善子「いいの?」
曜「だいじょぶだいじょぶ〜♪しばらく梨子ちゃん戻ってこないし、あ〜ん……」
梨子「曜ちゃん?」
曜「ひぃぃっ!!!」
梨子「ダメって言ったでしょ!!もうっ!!」
曜「梨子ちゃん!!?どうして
梨子「イヤな予感がしたから戻ってきたの!いい?次やろうとしたらホントに怒るからね!花丸ちゃんも曜ちゃんのこと誘惑しないで!!」
花丸「ずらぁ〜……」
曜「むぅ〜……」
梨子「いい!!?わかった!!?じゃあホントに行ってくるからねっ!!」
ピシャッ!
曜「……」 ………
…
梨子「ただいま〜、ううっ、廊下寒い……」
ガラガラ
曜「梨子ちゃん……」
梨子「曜ちゃん?どうしたの?」
曜「ごはん……」
梨子「……」
曜「おもち……お腹空いた……」
梨子「……はぁ」
スタスタ
曜「何かくれるの!!?」
梨子「違うわよ。作曲の続きやるだけ」
曜「なーんだ、はぁ……」
梨子「ため息つきたいのはこっちの方よ。曜ちゃんってば去年とは別人みたいになっちゃったんだから……」 スタスタ
梨子「えっと、楽譜楽譜……あった」
ピョン!
梨子(ううっ、高くて取れない…………そうだ!)
梨子「ねえ曜ちゃん!曜ちゃんならジャンプであそこの楽譜とど……」
曜「ふぃ〜……」ヌクヌク
梨子「……もういいっ!!」
タンッ!! 曜「あれ?梨子ちゃん、呼んだ?」
梨子「もういいっ!!曜ちゃんなんて知りません!!」
曜「何か用事あったんじゃないの?」
梨子「いいの!!いつもの曜ちゃんならカッコよく私のこと助けてくれると思ったのにっ!!今の曜ちゃんってばぜぇ〜んぜんカッコよくないんだもん!!!だから知らないっ!!」
曜「あ、や、えっと……」
梨子「ばかばかばかばかっ!曜ちゃんのバカっ!今の曜ちゃんなんて大っ嫌い!!」
スタスタ!!
曜「り、梨子ちゃん……?どこ行くの?」
梨子「音楽室っ!!!」
ピシャッ!!!
曜「……」
善子「追いかけなくていいの?リリーすっごく怒ってたけど」
曜「あ、うん、まあ……」
善子「ふーん」
曜「……」
曜(普段の私って、そんなに格好いいかなぁ……?) 〜月曜日〜
善子「ふわぁ〜……」
曜「おっはよー!」
善子「ええ、おはよ……」コシコシ
曜「梨子ちゃんもおっはよー!」
梨子「……ごめん、誰?」
曜「やだなー!私だよ、私!ヨーソロー!」ビシッ!
梨子「曜ちゃん!?あの雪ダルマみたいな格好はどうしたの!?」 曜「ん?何の話?」
善子「あの肉ダルマ。急にどうしちゃったのよ」
曜「あぁ〜……あんなの一日本気でトレーニングすれば元通りだよっ!ほら!」
クルッ!
曜「とうっ!しゅたっ!!……どう?カッコイイ?えへへ〜」
梨子「……」
梨子(いったい曜ちゃんの体はどうなってるのよ……)
花丸「すごいね〜、善子ちゃんなんて輪っかのゲームやっても全然痩せてないのに」
善子「うぐっ!?それは……ってかどうしてアンタがそんなことまで知ってんのよ!!」
曜「どうどう梨子ちゃん?私、ちゃんと元に戻れた?」
梨子「うん、まあ、けど……」
梨子(てっきり私が曜ちゃんのダイエット頑張って手伝ってあげようって思ってたのに……知らないところで勝手に頑張られちゃうってのも、なんかちょっぴり複雑な気分かも……)
曜「えへへ〜、よかった!」 曜「〜♪」
テテテッ!
曜「ほらほら!よーしこー!そんなとこに籠ってないで!練習いっくよー!」
善子「え?ヨハネはまだ……」
曜「〜♪」
ズルズル
善子「わああっ!?ってちょっと!?引っ張らないでよ〜!!」
梨子「……」
梨子(……まあいいのかな?いつも通りの曜ちゃんも戻って来てくれたみたいだし。だよね?)
曜「くしゅん!ううっ、やっぱり外はさっむ……」 梨子ちゃんに嫌いって言われたショックで痩せちゃったんだな ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています