【安価】あなた「怖い話?」
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あなた「スクールアイドルの語った怪談を新聞に載せたい?」
新聞同好会「そうなんですよ。短いの一、二本聞いてきてもらえません?」
あなた「何で私が……?」
新聞同好会「だってあなた、うちだけじゃなく音ノ木や浦の星にもコネがあるじゃないですか」
あなた「コネって。もう少し言い方考えてよ」
あなた「まぁいいけどね……誰に聞きに行こうかな」
>>3 人物
>>6 お題 お題はあれだよ
ぎょうざって書かれてたらぎょうざがテーマの怪談書くアレだよ
安価なら下 友達(幼馴染み)がそこらじゅうで女の子のけつをおっかけてる話 また虹ヶ咲かよ
わざわざ音乃木や浦ノ星って書いてあるじゃん つーか音ノ木浦の星でしょわざとやってるのか
μ'sちゃんaqoursちゃんにはあなたちゃん別にいらないし あれ、どうしたの? 私は今から部室に行くところだけどあなたは?
怖い話?
新聞同好会の企画でスクールアイドルの怪談を取材してる?
あはは、面倒な役押し付けられちゃったね……へ? 私に怪談聞きたいの?
他にスクールアイドルの先輩いるのに私でいいのかな……?
一番に思い浮かんだスクールアイドルが私だった、って。恥ずかしいよ、もう!
怖い話かぁ……そうだなぁ。
怖いかどうかは分からないけど、あなたはこんな話知ってる?
幼馴染を邪険に扱って、不幸になった女の子の話。 あるところにね、一人の女の子がいたの。
仮にAちゃんとするね。
Aちゃんは何処にでもいるような変哲もないような女の子でね。
普通に友達がいて、普通に家族と仲良くて、普通に……平凡に日常を過ごして、それでもその平凡さを楽しめてるような女の子。
ただ、Aちゃんには一つだけ変わったことがあったんだ。
それは、幼馴染の存在。別に幼馴染なんて珍しくないって?
違うんだよ、Aちゃんはさ……その幼馴染ととても仲が良かったんだよ。異常とも言えるくらいに。 何処に行くにも、何をするにも常に一緒でね。
まるで一つの身体を二つに分けたみたいに、いつだってべったりと同じような行動をしてたんだ。
その上、誰かが二人に声を掛けたり一緒に遊ぼうとすると鬱陶しそうに睨んだりしてさ。
自分達以外の存在なんか目に入らないってくらい。二人だけの世界に閉じこもったみたいに、お互いがお互いのことだけ考えてたんだよね。
外が暗くなっても、家に帰る時間になっても、探しに来た親が無理やり引き剥がすまで別れたくないって泣き叫んでさ。
小さい頃は、Aちゃんの親も、幼馴染の親もそんな二人を可愛らしいわねなんて微笑ましく眺めてたんだけど。
成長して。小学生になって。中学生になって。
周囲の二人を見る目がどんどんと異質なものに変わっていった。 手を繋いで登校していると、クラスメートが何か気持ち悪いものを見るように眺めてくる。
休憩時間の度に話していると、遠巻きにこっちを見ながらひそひそ話してる声が聞こえる。
誰も近寄ってこようとしない。Aちゃんも、幼馴染もそれはそれでいいと思ってたんだけどね。
別に二人だけの世界で、何も問題はないんだから。
クラスメートに嫌われようと、両親にあまり友達とべたべたするなと釘を刺されても。
目の前の親友がそこにいさえすれば、それでよかったんだよ。
……レズじゃないか、なんて言われたのは困惑しちゃったけど。別にそういうのじゃないのに。
そんな二人の関係が変わりだしたのは中学三年生の頃だったかな。
二人のクラスに、一人の転校生が来たんだよ。 転校生が来るって聞いても、Aちゃんは大して興味は持ってなかったよ。
だって、Aちゃんには目の前の幼馴染さえいればよかったんだから。
誰がクラスに入ってこようが関係ない。Aちゃんはそう思ってたんだけどね。
ホームルームで担任が適当なことを言って、その転校生が教室に入ってきた瞬間ね。
Aちゃん、心が震えたんだって。
今まで感じたこともないような強い衝動。どうしてもその転校生と仲良くなりたい。
ホームルームが終わって休み時間になった瞬間、机の方に歩いてきた幼馴染に目もくれずAちゃんは転校生の机に向かったんだ。
きょとんとしてる幼馴染を置いて、さ。
転校生の子……仮にYちゃんとするね。
Yちゃんの机の周りには、もう軽い人だかりが出来てたよ。転校生への興味は皆も同じだったみたい。 クラスメート達は不思議な顔をしてたよ。
それもそうだよね。今までずっと、幼馴染と二人だけの世界を作って周りを遠ざけてた子が急に飛び込んできたんだもん。
質問してる子達を押しのけて、Yちゃんに声を掛けようとして。
言葉に詰まったんだよね。よくよく考えてみたら、Aちゃんはずっと幼馴染としか話してなかったから。同年代の子にかける言葉が思い浮かばなかったんだよ。
まごまごしてるAちゃんを見て、Yちゃんは薄く笑ってさ。
よかったら学校を案内してくれない、って。気を使ってか分からないけど、そう言ったんだ。
喜んでそれに返事をしようとしたら、さ。Aちゃん、何でそんなことしてるの。って。
幼馴染が、困ったような、呆然としたような顔でそう声を掛けてきたんだ。 言われて、ハッとした。声を掛けられるまでAちゃんの頭の中から、幼馴染のことが完全に抜け落ちてたんだって。
慌てて、幼馴染に一緒に行こう、一緒にYちゃん案内しようって言ったんだけどさ。
頭に来てたんだろうね、嫌だ、って短く言って自分の席に戻っちゃったんだ。
変な話だけど、この時の幼馴染の気持ちは分かるよ。
大切な人が急に現れた何かにひょいと奪われる。
逆の立場ならきっとAちゃんも怒ったと思うよ。
けど……その時のAちゃんは、Yちゃんのことで頭が浮かれてたんだろうね。
幼馴染に大して謝るでもなく、そのままYちゃんと一緒に学校案内に行っちゃったんだよ。 学校案内の最中に気付いたんだけど、Yちゃんってどことなく幼馴染に似てたんだよね。
そのせいでAちゃんも、Yちゃんと仲良くしたいって思ったのかもしれないけど。
その日からAちゃんの生活は一変したんだ。
Yちゃんは幼馴染と違って社交的な人だったから、どんどん友達を作る。
その友達にAちゃんを親友だって紹介して、Aちゃんも皆と遊ぶようになって……。
自分の思っていた平凡は平凡じゃなかったんだな、ってAちゃんが気付く頃には、Aちゃんの周りにはたくさんの人がいたんだ。
増えていく友達と反比例するみたいに、幼馴染との会話は減っていったよ。
一緒に登校しなくなり、休み時間も話すことがなく。
Aちゃんが話しに行っても、憎い敵のように睨みつけて。そのうちクラス中から疎まれるようになって。
……幼馴染が登校しなくなっても、誰も話題にしないくらいに存在が消えちゃってたんだ。 Aちゃんも幼馴染にたまに連絡は取ろうとしたけれど、電話も出てくれないしメールも返ってこない。
家に行っても、部屋に閉じこもって出てきてくれない。
だから、Aちゃんも……Yちゃん達と遊ぶ楽しさもあったから、幼馴染のあの子のことを忘れていって。
……そのまま。幼馴染とは一言も話せないまま中学校を卒業したんだ。
Yちゃんと同じ高校を受験したAちゃんは、もうそんな彼女のことは忘れて来たる新生活にわくわくしてたよ。
高校に入学する前日だったかな。幼馴染が自殺したのは。
身体を包丁で切り付けて、失血死かショック死……どっちかは分からないけど。
その幼馴染が死んだ場所っていうのがさ、Aちゃんとよく遊んだ公園だったんだよね。
何度も何度も身体を切り刻んで。最初に発見した人はお肉見ると吐いちゃうようになっちゃったって。 幼馴染の自殺を知ったのは、入学式の後だったよ。
公園で自殺があった、って話は聞いてたけどまさか知り合いが死んでるなんて思わないし。
Aちゃんも、一時は疎遠になってたとはいえ元は親友だもん。勿論お葬式に参列してさ。
あー、何で救ってあげられなかったんだろう。何でもっと声を掛けてあげられなかったんだろうなんて考えながらお焼香して。
居心地の悪さを感じながら座ってたら、つうっと誰かAちゃんに近付いてくる。
それ、Aちゃんのお母さんだったんだ。泣き腫らしたのか目を真っ赤にして、瞼を腫らしたお母さんがそこに立ってる。 お悔やみの言葉を言って、ぽつぽつ二、三言葉を交わした後にさ。
お母さん、すっと一通の封筒を差し出したんだよね。
表面に、Aちゃんへ。って殴り書きがしてある、よれよれで汚れた封筒。
これねえ、机の上に置いてあったのよ。Aちゃん宛の手紙みたいだから、渡そうと思って。
あぁ、やだなあ。率直にそう思った。だって、Aちゃんはその子と遠縁になったんだよ?
これは間違いなく恨み言が書いてあるなぁ。そう思いながらも、遺族の前でそんなことは言えない。
作り笑いを浮かべながら封筒を受け取って、葬式の会場を後にしたんだ。
帰る道すがら、Aちゃんは封筒を開いたんだ。恨み言なら気味悪いし途中のゴミ捨て場に捨てよう、くらいの気持ちで。 封筒の中にはノートのページを二つ折りしたような、紙切れが一枚入ってて。
開いてみたら、鉛筆を拳で握ってぐりぐり押し付けたような歪んだ字で、一言。
いつも傍にいるから。
って、そう書いてあった。それを見た瞬間ぞっとしちゃって……Aちゃん、近くのゴミ箱に紙切れと封筒を突っ込んで逃げ帰ったんだ。
……奇妙なことが起こり始めたのは、そこからだったよ。
Yちゃんがさ、どんどん似てくるんだよ。あの子に。
雰囲気が似てるだけだったのに、まず顔付きが記憶になるあの子の通りになって。
明らかに別人になってるのに、Aちゃん以外の誰も気付かない。元からこういう顔だった、なんて言われて変に思われる始末だよ。 Yちゃんの話してることもおかしくなっていったよ。
AちゃんとYちゃんが出会ったのは中学三年生からなんだよ?
なのに、YちゃんはAちゃんが小さかった頃の事を知ってる。
昔話したことを、昔遊んだ場所を。全部全部、知ってるんだよね。
最近ではもう、幼馴染は最初からYちゃんだったような気がするんだよね。
これってさ、私がおかしいのかな?
それとも、Yちゃんにあの子の魂が乗り移ってるのかな?
……ねえ、あなたはどう思う? 答えてよ。
侑ちゃん。
完 反則だけどこれ以外オチ思いつかんかったすまん……
思ったより時間かかったのでここまで
また安価怪談やると思うんで、その時はよろしくです オチでようやくAとYが誰なのか分かった
めちゃくちゃ面白かった いやめちゃくちゃクオリティ高いな。侑ちゃんあなたちゃんでこんなテクニカルな話作ってくるとは思わんかった こんなスレでも雨野批判か
ほんとスクスタアンチは見境ないわ ギャグホラー的な奴だと思ったらちゃんと怖くて引いてる俺 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています