〜翌朝、上原家、歩夢の部屋〜



歩夢「……もう朝になっちゃった」

歩夢(昨日愛ちゃんと話した内容が頭の中をぐるんぐるんと駆け巡っていて、とてもじゃないけどぐっすりは寝られなかったな……)


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愛「歩夢が、せっつーに勝てばいいんだよ」

愛「恋人としてのスペックで、ね」ニッ


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歩夢(……なんて、愛ちゃんは言ってたけど)

歩夢「そんなこと、できるのかな……?」


歩夢(実際、私はせつ菜ちゃんが侑ちゃんに告白したことは知っていても)

歩夢(『どうして侑ちゃんがせつ菜ちゃんと付き合おうと判断したのか?』については何も知らなくて)

歩夢(侑ちゃんに聞いたら、もしかしたら教えてくれるかもしれないけど……なんだか怖くて聞けないでいた)

歩夢(そのことを愛ちゃんに伝えたら『オッケー!じゃあ愛さんからゆうゆに聞いてみるよ!』って返答が来て)

歩夢(そこまでしてもらうのは……と思ったんだけど、でもきっと私からは聞けないだろうなとも思って結局お願いすることにした)

歩夢(話を聞いてもらうだけじゃなくてここまで協力してくれてるんだもん)



歩夢「……この話が落ち着いたら、何かお礼をしたいな」