歩夢「せつ菜ちゃんに侑ちゃんを寝取られた……」
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歩夢「侑ちゃん、せつ菜ちゃんと付き合うなんて……」
歩夢「……どうして?」
歩夢「私の方が、ずっと前から侑ちゃんのことを好きだったのに……」
歩夢「……せつ菜ちゃんも」
歩夢「私が、私が侑ちゃんのこと好きなの、気づいてたよね……?」
歩夢「なのに、どうして、私から侑ちゃんを寝取るなんて」
歩夢「ひどいよ……」
せつ菜「それは違います!!!!!」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ!? 歩夢(……ううん、そんなこと考えちゃダメ)
歩夢(だって、言わなきゃ何も変わらない!)
歩夢(……けど)
歩夢(それで、この居心地の良い場所まで失ってしまうなら)
歩夢(そうなるくらいなら……)
歩夢(……私、意気地無しだな)
歩夢(どうしたら、勇気を出して一歩踏み出せるんだろう)
歩夢(私、一人じゃ何もできない子なのかな……)
歩夢(どうしたらいいんだろう……)
歩夢(……誰かに)
歩夢(誰かに、相談したいな……) 一旦ここまでです!!!!!
続きは今日の午後かまた深夜に書ければと思います!!!!! お疲れ様ーーーーです!!!!
普通の告白なら侑ちゃん振りそうなんだよな......... 乙!!!続きありがとう!!!!!!!
のんびり待ってます!、!!!!!!!!!! 〜昼休み、学校の廊下、自販機前〜
歩夢(……あれから、誰に相談しようかとかどう相談するかとかあれこれ考えてたけど)
歩夢(おかげで、授業の内容が全然頭に入ってこなかったよ……)
歩夢(侑ちゃんにも『なんかボーっとしてなかった?大丈夫?』って心配されちゃうし)
歩夢(誤魔化す為に『ちょっと飲み物買ってくるね!』なんて言って抜け出してきたけど……)
歩夢「……本当に、誰に相談すればいいんだろう」
歩夢(結構込み入った話になりそうだし、気軽にできる話でもないし……)
歩夢「……うぅ」
歩夢(思えば、私こういうとき侑ちゃん以外に相談できる相手いないかも……?)
歩夢(同好会の誰か……いやでも、皆こんな話聞かされても困るだろうし)
歩夢「……どうしよう」
愛「そうだね〜愛さんのオススメはこれかな?」
歩夢「えっ」 愛「やっほ〜歩夢」ヒラヒラ
歩夢「あ、愛ちゃん!?どうしてここに!?」
愛「どうしてって、飲み物買いに来ただけだよ」
歩夢「飲み物、を?」
愛「いや〜購買でお昼買ったはいいけどうっかり飲み物買い忘れてさ〜」
愛「途中まで食べたはいいけど、やっぱ飲み物欲しいな〜って」アハハ
歩夢「そ、そっか」アハハ
愛「……歩夢は?」
歩夢「え?」
愛「歩夢も、飲み物買いに来たんでしょ?」
歩夢「あ、うっうん、そうだよ!」
愛「そうだよね、なんかめっちゃ悩んでる顔してたし」アハハ
歩夢「そっそうそう、どれにしようかな〜って……悩んでて、ね」アハハ
愛「あーあるある、いざ買いに来たらどれにしよう!?ってなるやつ!」
歩夢「う、うん」
愛「……まあ、愛さんだったらそういうときは一緒に買いに来た子にオススメ聞いたりするかな〜」
歩夢「そうなんだ」
愛「そうすると、普段自分だと選ばない新しいのに出会えるかもだしね〜」
歩夢「そっか……なんか愛ちゃんらしいね」ニコ
愛「……というわけでさ」
歩夢「?」
愛「歩夢のオススメ、教えてよ」ニッ
歩夢「え?」 歩夢「私の、オススメ……?」
愛「そ、いや〜アタシもどれにしようかな〜って思ってさ」
愛「だからさ、ここは歩夢のオススメ教えてくれたらウレシーなって」
歩夢「えっと、じゃあ……これ、かな?」
愛「おっ、んじゃそれにしーよっと」ピッ
ガコン
歩夢「えっ、ほっ本当にそれでいいの?」
愛「え、ダメなやつなの?」
歩夢「い、いやダメじゃないけど」
歩夢「でも、私が選んだのでいいのかなって……」
愛「いいんだよ」
愛「アタシからオススメ聞いたんだし……それにこういうのはさ」
愛「実際にやってみなきゃ、わかんないっしょニッ」
歩夢「!」 歩夢「実際に、やってなきゃ……」
愛「そうそう、ほら何事もちょーせん!って言うじゃん?」
歩夢「そう、だね……」
歩夢(何事も、挑戦……私は……)
愛「……いや〜にしてもこれで歩夢に貸しがひとつできちゃったな〜」
歩夢「え?」
愛「これはなにかしないと愛さんの気が済みそうにないな〜?」
歩夢「そ、そんな私大したこと」
愛「いーのいーの、愛さんがそう思ってるんだからさ」
歩夢「……そうなの、かな」
愛「そうそう」
愛「……だからさ」
愛「愛さんになんでも言っちゃっていいんだよ?」ニッ
歩夢「!」 歩夢「なん、でも……?」
愛「うん、なんでも」ニッ
愛「……あっ、でもお金ちょーだいとかはなしだからね!」
歩夢「えぇ!?お金!?」
愛「まあ歩夢ならそういうことは言わないだろうけど」
愛「……ゆうゆとかならイジワル言うかもな〜なんて思ったりしてさ」アハハ
歩夢「!」
歩夢(侑ちゃん……)
愛「あ、今のゆうゆにはナイショね?言ったのバレたら怒られそーだし」
歩夢「う、うん」
愛「ま、歩夢なら口堅そうだしそこんとこ安心だよね」ニッ
歩夢「そう、かな?」
愛「……逆に、歩夢がなんでも人に言いふらしちゃう子だったら愛さんショックだよ」シクシク
歩夢「そ、それはないから安心して!」
愛「ならよかった!」ニッ 愛「……アタシもさ、色んな部活の助っ人で飛び回ったりしてると、結構色んな人の話聞くことが多くて」
愛「それで中には他の部員には言わないで〜って言われるようなナイショ話もあったりするからさ」アハハ
歩夢「愛ちゃん頼りになりそうだもんね」ニコ
愛「……歩夢からもそう見える?」
歩夢「えっ?う、うん」
歩夢「だって愛ちゃんは友達もたくさんいるし……それに普通の人だったらできない色んな経験をしてそうだから」
歩夢「だから、私から見ても頼りになりそうな子だなって思うよ」ニコ
愛「……」
歩夢「?愛ちゃん?」
愛「あ、あぁ……いや、なんでもないよ」
歩夢「そう?」
愛「うん、だいじょぶだいじょぶ」アハハ
歩夢「そっか」ニコ
愛「そうそう」アハハ
愛「……じゃなくて!」
歩夢「?」
愛「えーと……だから、さ」
愛「もし歩夢が何か悩んでるんなら……愛さんでよければ、なんでも聞くよ?」ニッ
歩夢「……!」 >>607
すみません、以下訂正です
×愛「……いや〜にしてもこれで歩夢に貸しがひとつできちゃったな〜」
◯愛「……いや〜にしてもこれで歩夢に借りがひとつできちゃったな〜」 歩夢「なん、でも……?」
愛「うん、なんでも」ニッ
歩夢(なんでも、聞いてくれる……)
愛「……こー見えても愛さん口堅い方だよ?さっき話した各部活のナイショ話もちゃんと言わないでいるし!」
愛「それにさ」ズイッ
歩夢「わっ」
愛「さっきの歩夢、飲み物のチョイスで悩んでるにしちゃやけにムズかしそーな顔してたから」
歩夢「!」
愛「だから、つい気になって声かけたんだよね」アハハ
歩夢「そっ、か」
歩夢(私、そんなに顔に出てたんだ……)
歩夢「……」
愛「……まあ、別に今ここで無理に聞き出そうってわけじゃないからさ」
愛「歩夢が話したくなったときに、いつでも言ってよ」
愛「そんときは、しっかり話聞くからさ」ニッ
歩夢「愛ちゃん……」 愛「……それじゃそろそろ行くね」スッ
歩夢「あっ、うん……」
愛「またね〜」ヒラヒラ
歩夢「うん、また」フリフリ
歩夢「……」
歩夢(愛ちゃん、私のこと気にかけてくれたんだ)
歩夢(嬉しいな……)
歩夢(……でも、侑ちゃんのこと相談してもいいのかな)
歩夢(そんなこと聞かされても、愛ちゃんが困るだけ────)
───────
愛「実際にやってみなきゃ、わかんないっしょ」ニッ
───────
歩夢(────!)
歩夢(……そうだよ、私の話だって実際に相談してみなきゃどんな反応されるかは……)
歩夢(それに……)
───────
愛「愛さんになんでも言っちゃっていいんだよ?」ニッ
───────
歩夢(なんでもって、言ってたもんね……!)
歩夢「……っ」ゴクリ
歩夢(勇気出して、一歩踏み出してみよう……!) 〜一方その頃〜
愛「ふぅ……」
愛(……いや〜思ったよりもムズかしかったなぁ)
愛(もっとスムーズに切り出せたらよかったんだけど……意外と手強いな〜)
愛(……まああそこまで言ってダメなら、アタシじゃダメな話なんだろうなぁ)
愛(でも……)
───────
歩夢「だって愛ちゃんは友達もたくさんいるし……それに普通の人だったらできない色んな経験をしてそうだから」
歩夢「だから、私から見ても頼りになりそうな子だなって思うよ」ニコ
───────
愛(……歩夢、アタシのことああいう風に思ってくれてたんだ)
愛「……」
愛(力になれたら、いいんだけどな)
愛「……りなりーお待たせ〜」
璃奈「愛さん、やっと来た」
愛「いや〜そこで知り合いに会ってさ、ちょっと話し込んじゃった」アハハ
璃奈「……そう」
璃奈「でも、飲み物まだ残ってたのに」
璃奈「それに、愛さんにしては珍しい飲み物」
愛「あーこれ?……まあこういうのもたまにはね〜」
愛「それよりさ!さっき────」 今回は短いですが一旦ここまでです!!!!!
続きはお昼前後かまた深夜にできればと思います!!!!! 〜放課後、教室〜
歩夢(やっと授業終わった……!)
歩夢(待たせちゃいけないし早めに行かなきゃ────)
侑「歩夢〜」
歩夢「!ゆ、侑ちゃん」
侑「今日練習休みだったよね、帰りどっか寄ってく?」
歩夢「えっ、と……」
侑「?」
歩夢「ご、ごめんね、実はこの後用事があって」
侑「あ、そうなんだ」
侑「じゃあ今日は寄り道せずに帰ろっか」
歩夢「あー、っと、その……」
歩夢「……ほ、他の人と待ち合わせしてるんだ!だから悪いけど今日は侑ちゃん一人で帰って!!」ダッ
侑「え!?」
歩夢「ごめんなさ〜い!」タッタッタッ
侑「あ、歩夢〜!?」 侑「……行っちゃった」ポツン
侑(他の人って、誰だろ?)
侑(同好会の誰か、とか?でも、それだったらわざわざ『他の人』なんて言い方しなくてもいいよね)
侑(なんか怪しいな……?)
侑「……」
侑(……まあでもわざわざ追って聞く程のことでもないし、明日また聞けばいっか)
侑(にしても、このまま一人で帰るのもな〜)
侑「……あ、そうだ」
侑(せっかくだし、せつ菜ちゃん誘ってみようかな!) 〜学校を出て少し離れた場所〜
歩夢「はぁ……はぁ……」
歩夢(侑ちゃん、追ってきてないよね……?)
歩夢「……ふぅ」
歩夢(……あ〜!なんであんな言い方しちゃったんだろ……!)
歩夢(急に聞かれたからびっくりしちゃって、つい変な風に誤魔化しちゃった……)
歩夢(侑ちゃんに変な子だと思われちゃったかな……)
歩夢「……はぁ」
「どしたの?ため息なんかついて」
歩夢「いやちょっと侑ちゃんに変なこと言っちゃって……」
「ふーん、それってどんな?」
歩夢「それは……って誰!?」クルッ
シーン
歩夢「……あれ?誰もいない?」
「わっ」トンッ
歩夢「きゃっ!?」ビクッ
「お、いい反応」
歩夢「え、え?」
愛「やっほ〜歩夢っ」ニッ
歩夢「愛ちゃん!?」 歩夢「もう、先に来てたならそう言ってくれたらよかったのに」
愛「いや〜つい、ね?」アハハ
歩夢「愛ちゃんも大概イタズラ好きだよね……」
愛「そうかな?」
歩夢「そうだよ」ジト
愛「そっか〜、まあほら『可愛い子にはイタズラせよ』って言葉もあるしいいじゃん」アハハ
歩夢「……いやそんな言葉ないよ!?」
歩夢(一瞬考えちゃったけど!)
愛「あら、バレちったか〜」
歩夢「……もう、愛ちゃんってば」クスッ
愛「お、笑ってくれたね」
歩夢「え?」 愛「いやここに着いて早々ため息ついてたからさ、どうしたのかな〜って思って」
歩夢「それは……」
愛「で、まずは一笑い挟みたいな〜と思ったんだけど、歩夢には愛さんのダジャレ効かないじゃん?」
歩夢「そ、そうだね」
歩夢(あれで笑うのは侑ちゃんだけなんじゃ……って、これは言わない方がいいよね)
愛「だからいつもとは違うやり方で攻めてみようかな?ってね」ニッ
歩夢(愛ちゃん、ただイタズラしたかっただけじゃなくて私のこと……)
歩夢「……そっか」クスッ
愛「まあとりあえず元気出たならオッケー!」
歩夢「うん、ありがとね」ニコ
愛「……どーいたしまして!」ニカッ 愛「さてと、それじゃどっか入ろっか!このまま立ち話続けるのもあれだし」
愛「……歩夢の話、ゆっくりできるとこでちゃんと聞きたいからね」
歩夢「う、うん」
愛「んじゃ場所決めよっか」スッ
愛「そうだな〜……あんまし他の人に聞かれないようなとこがいい感じ?」
歩夢「そ、そうだね、できれば……というか、知られたら困るというか……」
愛「オッケー、んじゃファミレスとか喫茶店はナシっと」スッスッ
歩夢「あっご、ごめん私も調べるね」スッ
愛「ありがと〜!でも大丈夫、愛さんがパパっと」 愛「さてと、それじゃどっか入ろっか!このまま立ち話続けるのもあれだし」
愛「……歩夢の話、ゆっくりできるとこでちゃんと聞きたいからね」
歩夢「う、うん」
愛「んじゃ場所決めよっか」スッ
愛「そうだな〜……あんまし他の人に聞かれないようなとこがいい感じ?」
歩夢「そ、そうだね、できれば……というか、知られたら困るというか……」
愛「オッケー、んじゃファミレスとか喫茶店はナシっと」スッスッ
歩夢「あっご、ごめん私も調べるね」スッ
愛「ありがと〜!でも大丈夫、愛さんがパパっと」 >>624
すみません書き途中で投稿してしまいました
──────
愛「さてと、それじゃどっか入ろっか!このまま立ち話続けるのもあれだし」
愛「……歩夢の話、ゆっくりできるとこでちゃんと聞きたいからね」
歩夢「う、うん」
愛「んじゃ場所決めよっか」スッ
愛「そうだな〜……あんまし他の人に聞かれないようなとこがいい感じ?」
歩夢「そ、そうだね、できれば……というか、知られたら困るというか……」
愛「オッケー、んじゃファミレスとか喫茶店はナシっと」スッスッ
歩夢「あっご、ごめん私も調べるね」スッ
愛「ありがと〜!でも大丈夫、愛さんがパパっと調べちゃうからさ」スッスッ
愛「他の人に聞かれないのを最優先するなら……そうだね」
愛「カラオケとかはどうかな?」
歩夢「カラオケ?」
愛「うん、個室だし周りの人達は他の部屋なんて気にしてないだろうしさ」
歩夢「そうだね……じゃあカラオケがいいかな?」
愛「オッケー、んじゃこっから近くていいとこ知ってるから……そこ行こっか」ニッ
歩夢「うん」ニコ 〜しばらくして、カラオケ〜
愛「さて、飲み物も用意したことだし!」
歩夢「う、うん」
愛「早速歌っちゃおっか!」
歩夢「……え!?」
愛「ウソウソ、じょーだんだよじょーだん」アハハ
歩夢「び、びっくりした……」
愛「ごめんね〜、歩夢の反応がいいからつい……ね?」
歩夢「も、もう……!」
愛「……まあでも、嬉しくてテンションアガっちゃってるのもあるのかな」
歩夢「?何が?」
愛「何が、ってほら……」
愛「愛さんを相談相手に選んでくれたことが、さ」
歩夢「えっ……?」 愛「昼休みはカッコつけてああいう風に言ったけど、実際その後なんも音沙汰なかったらハズかしーな〜ってちょっぴり思ってたからさ」アハハ
歩夢「そ、そんなこと……!」
愛「……だから」
愛「歩夢から『相談したいことがある』って連絡来たとき、嬉しかったよ」ニッ
歩夢「!そ、そっか……」
愛「うん、ありがとね」
歩夢「え?私お礼言われるようなことは……というかむしろこっちがお礼を」
愛「いーのいーの、愛さんが言いたいだけだからさ」
歩夢「じゃ、じゃあ私も私が言いたいだけだから……だから、ありがとう」
愛「ん、ならこっちも素直にどーいたしまして、だね」ニッ
歩夢「……うん」ニコ 歩夢「……」ゴクリ
歩夢「そ、それでね、相談っていうのは……」
愛「……うん」
歩夢「その……」
愛「……」
歩夢「あの……」
歩夢(……だ、ダメっ、いざ言おうと思うと、怖くて口が動かない……っ)
歩夢「……っ」
歩夢(だって、私のこの"想い"を自分以外の人に知られるのは初めてで……!)
歩夢「ぁ……っ」ブルブル
歩夢(い、今になって、また不安が込み上げて……っ)
愛「……歩夢」ソッ
ギュッ
歩夢「!」 ────膝上で握り締めるように震えていた私の手に、愛ちゃんの手がそっと重ねられ
愛「……大丈夫」
────包み込むように、ぎゅっと優しく握られる
愛「焦らなくて平気だから」
────愛ちゃんの話す声は、さっきまでの明るく元気な感じとはまた変わって
愛「歩夢のペースで、大丈夫だから」
────今度は、優しく語りかけるような声色になっていて
愛「アタシは、ゆっくりのんびり待ってるからさ」
────なんだか、その姿は
愛「だから、安心してよ」ニッ
侑『だから、安心してよ』ニッ
────大好きで"特別"な幼馴染に、重なって見えた気がした 歩夢「ぁ……」
歩夢(今朝、侑ちゃんが手を握ってくれたときのことを思い出して……)
歩夢(……なんでだろ?)
愛「……?」
歩夢「愛、ちゃん……」
歩夢(……理由はわからないけど、でも)
歩夢「……!」
歩夢(おかげで、手の震えは止まったよ!)
歩夢(それに、今はそれよりも……!)
歩夢「……うん」
歩夢「すぅ……はぁ……」
歩夢「……」
歩夢「よしっ!」カッ
歩夢「愛ちゃん」
愛「ん?」
歩夢「私の話……聞いてくれる?」ニコ
愛「……もちろん!」ニカッ 歩夢「私ね」
愛「うん」
歩夢「侑ちゃんのこと、ずっと好きだったの」
歩夢「幼馴染とか、友達としての好きじゃなくてね」
歩夢「一人の女の子として、侑ちゃんのことが好きだったの」
愛「……うん」
歩夢「……でも、私がもたもたしてる間に……侑ちゃんはせつ菜ちゃんと付き合い始めちゃって」
歩夢「あぁ、侑ちゃんの一番は私じゃなかったんだなって気づいて」
歩夢「私のこの"想い"は、どうすればいいのかなって悩んで」
愛「……」
歩夢「……けど、けどね」
歩夢「私、この"想い"を諦めたくないの」
歩夢「たとえ、侑ちゃんが"今"はせつ菜ちゃんの方を向いていたとしても」
歩夢「私が侑ちゃんを想ってきた"これまで"が消えてなくなるわけじゃないし」
歩夢「侑ちゃんを、好きだって想うこの気持ちは」
歩夢「せつ菜ちゃんと付き合ったからって、それで消えてなくなるものじゃないの……!」
歩夢「だから、だからね……」
歩夢「侑ちゃんに、ちゃんとこの"想い"を」
歩夢「あなたのことが好きだよって、ちゃんと私の口から伝えたいの……!!」 一旦ここまでです!!!!!
続きはまた深夜〜早朝、もしくは明日書ければと思います!!!!! ここの自己中しかいない世界の中でも愛さんくっそイケメンですなぁ...... >>634
この自己中まみれの中だからこそより輝きを増して見えるわ これ完走までに完結するか怪しくなってきたな....
SSでは珍しいpart.2もあるかな!? 歩夢「それで、それで……」
歩夢「っ……」
愛「……大丈夫」ギュッ
愛「ちゃんと、聞いてるよ」
歩夢「……」コクリ
歩夢「……それで、伝えたからって侑ちゃんが私の方を向いてくれるかはわからないけど」
歩夢「何もしなかったら、今のまま何も変わらないって思って」
歩夢「……でも」
歩夢「その結果、もし悪い方向に変わっちゃったら」
歩夢「侑ちゃんが、私から離れていっちゃったら」
歩夢「侑ちゃんの"特別"……"大事な幼馴染"でいることすらできなくなっちゃったら」
歩夢「伝えたことを、後悔するんじゃないかって……そう考えたら怖くなっちゃって、それで……」
歩夢「私、どうしたら……って、わかんなく、なっちゃって……っ」ポロポロ
愛「……」
歩夢「ご、ごめんね……なんか、涙が……っ」グスッ
歩夢「私、意気地無し、だよね……」ヒック
愛「……そうだね」
歩夢「だ、だよね……」アハハ
愛「でも」
ポン
愛「別にいーじゃん、意気地無しでもさ」ナデナデ
歩夢「……え?」 愛「だってさ、二人はずっとチョー仲良しの幼馴染として一緒に過ごしてきたんでしょ」
歩夢「……うん」
愛「それが今、歩夢の行動次第でなくなっちゃうかもしれない」
歩夢「……そう、だよ」
愛「でも、行動しなかったら歩夢はゆうゆの幼馴染のまま、苦しい気持ちのままでい続けることになる……だよね?」
歩夢「……」コクリ
愛「……こんな状況、誰だって怖いに決まってるよ」ナデナデ
歩夢「……そう、かな」
愛「愛さんだって、今の歩夢の立場になったら怖いって思うよ」ニッ
歩夢「愛ちゃん、でも……?」
愛「お?なになにその反応は?」
歩夢「だって、愛ちゃん凄いから……怖いものなんて、ないのかなって……」
愛「おお?愛さんそんなに凄いイメージあった?」
歩夢「う、うん……」
愛「そっか〜、いやそれはそれでウレシーんだけどさ」
愛「……愛さんだって、人並みに怖がりなとこあるんだよ」アハハ
歩夢「えっと、例えば……?」
愛「……これ、皆にはナイショだよ?」
歩夢「う、うん」コクリ
愛「……雷」
歩夢「え?」
愛「雷が、苦手なんだよね〜……」アハハ 歩夢「雷、って……空から降ってくる……?」
愛「そーそー」
愛「いや〜いきなりピカッ!って光ってゴロゴロー!って鳴られるとさ、おへそ取られる!ってつい身構えちゃって」アハハ
歩夢「そ、そうなんだ……」
愛「そーだよ〜、それで未だにおばあちゃんに泣きついたりしてるもん」
歩夢「あ、愛ちゃんが……?」
愛「あはは、想像できないって顔してるね」
歩夢「だ、だって、その……愛ちゃんってカッコいいイメージがあるというか」
歩夢「雷とかも、楽しんじゃいそうなイメージがあるかも……?」
愛「か、雷を楽しむ!?な、なるほど……その発想は……」
愛「……いや、雷を楽しむって、どうやったら……?」
愛「光と音に合わせて歌と踊りを……?いやその前に体が怖くて固まっちゃうし……」ムムム
歩夢「……ふふ」
愛「一体どうしたら……歩夢?」
歩夢「ふふふ……あ、ごめんね」
歩夢「愛ちゃんでも、そういう風になるんだなって考えたらね」
歩夢「……なんだか、とっても面白くて」ニコッ
愛「!」 歩夢「そっか……愛ちゃんでも、怖いものあるんだ」クスッ
愛「そ、そーだよ!雷怖ガール愛さんだー!」バッ
歩夢「……」
愛「……な、なんてね?」
歩夢「……ふふっ」クスッ
愛「!愛さんのダジャレが歩夢に効いた!?」ガタッ
歩夢「あっこれはダジャレにウケたわけじゃないからね」
歩夢「一瞬間ができたときの……愛ちゃんの気まずそうな顔が面白くて」クスクス
愛「な、なんだそっちか〜」ストッ
愛「やっと歩夢も愛さんのダジャレの面白さに目覚めてくれたかと思ったのに」ムスー
歩夢「ごめんね?たぶんそれは……難しい、かな?」ニコ
愛「ぐっ、そこではっきりと言い切らない歩夢の優しさがかえって愛さんの心に傷を……!」
歩夢「え!?ご、ごめんね、大丈夫!?」
愛「いやじょーだんだよじょーだん」アハハ
歩夢「そ、そっか」ホッ
愛「……まあでも」
愛「元気、出たみたいでよかった」ニカッ
歩夢「……うん」ニコッ 愛「さて、歩夢も元気になったところで」
愛「……ゆうゆへの告白、どうしよっか?」
歩夢「え?」
愛「え?」
歩夢「ど、どうしよっかって……?」
愛「?だってするんでしょ、ゆうゆに好きだーって告白!」
歩夢「し、したいけど、でも」
愛「え?しないの?」
歩夢「したいよ!したいけど……」
愛「……やっぱり怖い?」
歩夢「……」コクリ
愛「ん〜……怖いのは仕方ないとして、実際言わないと何も変わらないしな〜」ムムム
歩夢「そう、だよね……」
愛「そうだな〜……それじゃ、考え方を変えてみよっか」ニッ
歩夢「考え方を……?」
愛「そ!」
愛「突然だけど!ここで愛さんから歩夢への質問ターイム!」ビシッ
歩夢「し、質問?」
愛「ズバリ!歩夢がゆうゆへの告白を怖がっている理由とは!?」
歩夢「!?」 歩夢「怖がっている、理由……?」
愛「そ!直感でいいからさ、答えてみてよ」ニッ
歩夢「それは……さっきも話したけど、関係が悪くなっちゃったらどうしようって」
愛「はい!じゃあ二つ目の質問ね!」ビシッ
歩夢「!?う、うん」
愛「ズバリ!どうして悪くなると思うの?」
歩夢「な、なんでって……それは、もし……ふ、振られたら、気まずくなっちゃうかなって」
愛「はい!じゃあ三つ目の質問ね!」ビシッ
歩夢「な、なんかテンポ早くないかな!?」
愛「こういうのはテンポ良く行かなきゃね!」
愛「ズバリ!どうして振られると思うの?」
歩夢「え!?そ、それは……」
歩夢「うぅ……」
愛「さぁさぁ!テンポ良く行こう!」
歩夢「え、えーっと」
歩夢「だって……」
歩夢「……せつ菜ちゃんの方が、私より可愛いから」シュン 愛「……他には?」
歩夢「え?」
愛「他にも、何か理由があったりしない?」
歩夢「えっ、と……」
歩夢「……せつ菜ちゃんの方が、私よりカッコいいし」
愛「うんうん、他には?」
歩夢「う……その、せつ菜ちゃんの方が、私より元気で明るいし」
愛「なるほど、他には?」
歩夢「えと、せつ菜ちゃんの方が……私よりアイドルとして凄いし」
愛「ふむふむ、他には?」
歩夢「え?えっと……その、私といるよりも、せつ菜ちゃんといるときの方が……」
歩夢「……侑ちゃん、楽しそうだなって」シュン
愛「本当に?」
歩夢「……え?」 愛「本当に、歩夢と一緒にいるときよりも、せっつーといるときのゆうゆの方が楽しそうだって思うの?」
歩夢「だ、だって、せつ菜ちゃんといるときの侑ちゃん、よく笑ってるし楽しそうだから」
歩夢「だから、せつ菜ちゃんの告白にもオッケー出して付き合ったんだろうなって」
愛「はいストップ!これで質問タイムはしゅーりょー!」ビッ
歩夢「えっ」
愛「たくさん答えてくれて、ありがとね」
歩夢「う、うん」
愛「……今ので、よ〜くわかったよ」
歩夢「な、なにが……?」
愛「……これは、愛さんから見ての話だけど」
愛「歩夢は、可愛いよ」
歩夢「!?」ドキッ 愛「そう、歩夢は可愛いんだよ」
歩夢「あ、愛ちゃん!?な、なに言って……」カァァァ
愛「そして!せっつーも可愛い!」
歩夢「……え?」
愛「二人とも可愛いんだよ!スクールアイドルやれてるくらいだもん、そりゃそうだよね!」
歩夢「えっ、と……?」
愛「……でもさ」
愛「その可愛さって、比べられるものじゃないっしょ」
歩夢「!」
愛「せっつーが元気爆発パワフル可愛い!って感じならさ」
愛「歩夢はふんわり癒しのヒロイン可愛い……って感じで」
愛「可愛いの種類が違うんじゃないかな?」
歩夢「可愛いの、種類……」
愛「そ!で、それはカッコよさにも言えることだしスクールアイドルとして凄いかどうかにも、それに……」
愛「……一緒にいる人がどう感じるのかにも、ね?」
歩夢「……!」 愛「確かに、歩夢の言う通りせっつーといるときの方がゆうゆはよく笑ってて楽しいと感じてるのかもしれない」
愛「……でもさ」
愛「それが付き合う人を決める判断基準になるかどうかってのは、また別の話じゃない?」ニッ
歩夢「……た、確かに」
愛「それで、歩夢はゆうゆが付き合う人を決めた基準は知ってるの?」
歩夢「う、ううん……」
愛「そっか……ならゆうゆが何を基準にせっつーと付き合うことを決めたのかはまだ知らない、と」
歩夢「そう、だね」
愛「そっかそっか〜」
愛「……なら」
愛「勝機は、そこにあるね」ニカッ 歩夢「ど、どういうこと……?」
愛「んーと、つまりゆうゆにはゆうゆなりに"何かしらの判断基準"を持ってて、たぶんせっつーの告白がその基準を満たしたから『せっつーと付き合う』っていう判断結果を出したんだよ」
愛「ここまではオッケー?」
歩夢「う、うん」
愛「で、問題はここから」
愛「おそらく、その"判断基準"には一定の合格ラインがある」
歩夢「一定の、合格ライン?」
愛「そ、ほら試験でも何点以上なら合格って基準があったりするじゃん?」
歩夢「そうだね」
愛「それと同じで、きっとゆうゆの中にも『恋人に選ぶ人を判断する為の基準』があって、それは一項目だけじゃなくて複数項目で構成されてると思うんだ」
愛「……まあ、たぶんゆうゆの場合は無意識のうちに生まれてるものだろうけどさ」
歩夢「どうして?」
愛「いや、だってさ」
愛「ゆうゆって、恋愛とか意識して生きてきたタイプじゃないっしょ」
歩夢「うん、それは間違いないね」 愛「……話を戻すけど」
愛「つまり、ゆうゆの中でせっつーの告白……いやせっつー自身に対して『点数がつけられている』はずなんだよ」
歩夢「て、点数って……そんな、侑ちゃんが……?」
愛「あぁ、もちろん"無意識のうちに"ね?ゆうゆ自身はそんなこと全く意識してないと思うよ」
歩夢「……そうだと、いいな」
歩夢「だって、恋人に点数をつけるなんて、そんなの……」
愛「……気を悪くしたならごめんね」
愛「でも」
愛「既に恋人がいる相手に対して勝負を仕掛けようと思うなら……しっかり考えないと、ね?」
歩夢「そう、だけど……」 愛「……これはさ、アタシの友達が言ってた話なんだけど」
愛「ここで歩夢に問題!」
歩夢「え?」
愛「恋人のいる相手といない相手、どっちの方が付き合いやすいでしょうか?」
歩夢「えぇ……?なに、その質問……?」
愛「いいからいいから!答えてみて、ね?」ニッ
歩夢「……それじゃあ」
歩夢「恋人のいない相手、じゃないかな?」
愛「ふむふむ、その心は!?」
歩夢「え?だ、だって既に恋人がいるのに他の人と付き合おう、って……普通はしないんじゃないかな」
愛「……ちなみに、今から歩夢がやろうとしてるのはその普通はやらないことだからね」ニッ
歩夢「う……わ、わかってるよ……っ」 歩夢「それで、答えは……?」
愛「聞きたい?」
歩夢「こ、ここまで来たら聞きたいよ!」
愛「正解は……」
愛「なんと!恋人のいる相手の方でした!」
歩夢「え!?どうして!?」
愛「それはね、『明確な比較相手』がいるからだよ」
歩夢「ど、どういうこと……?」
愛「恋人のいない人はね、余程意識してる人じゃない限りは『漠然とした判断基準』しか持ってないんだよ」
愛「だから、余程相手のハードルが低いか、もしくは自分のスペックが高くないと、誰とでも付き合うってのは難しいんだ」
愛「なぜなら、ちゃんと聞き出しでもしない限り『相手の判断基準』がサッパリわからないからね」アハハ
歩夢「それは、そうだけど……」
愛「……でもね」
愛「恋人のいる相手は『明確な比較相手』がいるから『相手の判断基準』がわかりやすいんだよ」
歩夢「……あっ」 愛「納得した?」
歩夢「で、でもだからってそんな簡単に……!」
愛「そう、これはあくまで『相手の判断基準』がわかるというだけで、どんなときでも誰にでも通用する万能な理論じゃない」
愛「もしこれが万能な理論なら……世界は略奪愛で溢れてるだろうしね」
歩夢「ッ!」ゾクッッ
愛「愛だけに」ニッ
歩夢「……」
愛「……本題に戻るね」
愛「とはいえだよ、今回はこの理論を適用してもいい勝負だと愛さんは思うんだ」
歩夢「それって」
愛「……そう」
愛「歩夢が、せっつーに勝てばいいんだよ」
愛「恋人としてのスペックで、ね」ニッ 今回は一旦ここまでです!!!!!
続きは起きたら書ければと思います!!!!! 地の文無くそうと思うと、笑みの表現が偏るのは仕方ない 🌸
⊂_ヽ
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@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ
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/ へ\
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レ ノ ヽ_つ
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( /ヽ
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| 丿 \ ⌒)
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`ノ ) Lノ
(_/ 〜しばらくして、街中〜
侑「いや〜ごめんね今日は、急に誘っちゃってさ」
せつ菜「そんな!侑さんから誘ってくださって嬉しかったですよ!」
侑「そう?ならいいんだけどさ」
せつ菜「はい!」
せつ菜「……侑さん、あの」
侑「なに?」
せつ菜「一つ、確認させていただきたいのですが……!」
侑「?うん、いいよ」
せつ菜「……」ゴクリ
せつ菜「きょっ、今日のこのお出かけは……!」
せつ菜「侑さんとのデート!ということでいいんでしょうか……!?」
侑「え?」 せつ菜「がっ、学校の帰り道で!時間もそれ程ありませんでしたが!」
せつ菜「それでも……ふ、二人だけで遊びましたし……!」
侑「……」
せつ菜「ど、どうなんでしょうか……?」
侑「……そうだね!」
侑「今日のお出かけは……せつ菜ちゃんと付き合ってからの初デート、になるのかな?」
せつ菜「!そっそうですよね!」
せつ菜「初デート……ですね!!」ペカー
侑「ふふ、せつ菜ちゃん凄い嬉しそう」
せつ菜「そっそれはそうですよ!」
せつ菜「だって、すっ……好きな、人と……念願の初デートが実現したんですから」
せつ菜「……嬉しくないわけ、ないじゃないですか」カァァァ
侑「!」ドキッ 侑(そう呟いて頬を赤く染めるせつ菜ちゃんは、なんだかとっても可愛くて)
せつ菜「ゆ、侑さんのことが……特別なんだって自覚してからは……こういう風に過ごしてみたいなって考えていたので」
侑(本当に、どうして私なんかを好きになってくれたんだろうって不思議になるくらいに)
せつ菜「今日誘ってくださって……本当に、本当に嬉しかったんです……」
侑(照れ笑いを浮かべるせつ菜ちゃんは、可愛く見えて)
せつ菜「……だから、侑さんが謝る必要はなくて」
侑(私にはもったいないくらい、素敵な女の子で)
せつ菜「むしろ、こちらがお礼を言いたいくらいなんですよ?」
侑(そんな子が、こうして私に笑顔を向けてくれる)
せつ菜「……侑さん」
せつ菜「私、やっぱり侑さんのことが好きです」
侑(隠すことなく、好意を伝えてくれる)
せつ菜「あのとき……勇気を出して、本当によかったです」
侑(その事実に、私は)
せつ菜「……これからも」
侑(どうしようもないくらいに、ときめきを感じると同時に────)
せつ菜「たくさんデート!しましょうね!」
侑(────自分が同じくらいの熱量をまだ抱けていないことに、チクリと胸が痛んだ) 侑「……そうだね」
侑「デート!たくさんしよっか!」
せつ菜「はい!」
侑「ふふ……それにしても」
せつ菜「?」
侑「せつ菜ちゃんはホントに可愛いなぁ!」ギュッ
せつ菜「わっ!ゆっ侑さん!?」
侑「抱き締めちゃいたいくらいだよ!」ギューッ
せつ菜「も、もう抱き締めてますよっ」カァァァ
侑「えへへ」ニコニコ
せつ菜「う、うぅ〜!」
侑「せつ菜ちゃん顔真っ赤だよ〜?」
せつ菜「あ、当たり前じゃないですか!嬉しいですけど、その……ここでは恥ずかしいので……!」
侑「ふふ、じゃあもっと抱き締めちゃお」ギューッ
せつ菜「ゆ、侑さんってば!」
侑「あはは……ん?」
歩夢「────」
愛「────」
侑(歩夢!……と)
侑(……愛ちゃん?) 侑(あれ、歩夢今日は確か……)
───────
歩夢「……ほ、他の人と待ち合わせしてるんだ!だから悪いけど今日は侑ちゃん一人で帰って!!」ダッ
───────
侑(……って言ってたよね)
侑(なんだ、『他の人』って愛ちゃんのことだったんだ!それならそう言えばよかったのに)
侑(……なんでわざわざぼかした言い方したんだろう?)
愛「────!」
歩夢「────?」
愛「────」ニッ
歩夢「────」ニコ
侑(……ここからじゃ、何話してるかまではわからないけど)
侑(なんか、楽しそうだなぁ……) せつ菜「あ、あの侑さん……」ドキドキ
せつ菜「そ、そろそろ離し……」チラ
侑「……」
せつ菜「侑さん?どうかしましたか?」
侑「……えっ?ああ、ごめんね」パッ
せつ菜「ぁ……」
侑「ほら、あっちに歩夢がいるのに気づいてさ」
せつ菜「……歩夢さん、ですか?」クルッ
歩夢「────」
愛「────」
侑「愛ちゃんと二人みたいなんだけど、あのツーショットは珍しいなぁって思ってさ」
せつ菜「確かに……そうですね」
侑「それに歩夢がさ、今日は他の人と用事あるって言ってたんだけど、愛ちゃんとは言ってなかったからちょっと気になっちゃって」
せつ菜「……なるほど」
侑「……二人で何してるのかな?せっかくだしちょっと声かけてみよっか」タッ
せつ菜「あっ……ま、待ってください!」ガシッ
侑「わ!?」 せつ菜「……っ」ギュッ
侑「せ、せつ菜ちゃん?どうしたの?」
せつ菜「……その、歩夢さんが侑さんにはっきりと言わなかったということは」
せつ菜「何か……事情があるのかもしれませんし」
せつ菜「……声をかけておくのは、やめておきませんか?」
侑「事情、って……たとえばどんな?」
せつ菜「それは……わからないですけど」
せつ菜「……でも」
せつ菜「今は、行かないで……ください」ギュッ
侑「!」
せつ菜「我が儘ですみません……でも、お願いします……」
侑「……」
侑「うん、わかったよ」
侑「今は、やめておこっか!」
せつ菜「……!」 侑「……ちょっと気になるけど」
侑「でも、今はせつ菜ちゃんとのデート中だもんね!」
せつ菜「!そ、そうですよ!」
せつ菜「私とのデート中なんですから、他の人のことは気にしないでください!」
せつ菜「……って、なんだかこのセリフ漫画みたいですね」カァァァ
侑「あはは……ごめんね?私こういうのまだわかってないところあるからさ」
侑「せつ菜ちゃんに、嫌な思いさせちゃうときもあるかもしれないけど……」
せつ菜「……大丈夫です!」ギュッ
侑「!」
せつ菜「そういうのも含めて!少しずつ慣れていけばいいんですから!」
侑「せつ菜ちゃん……」
せつ菜「……それに、私だって誰かとお付き合いをするのは……ゆ、侑さんが初めてですから……!」
せつ菜「ですから、少しずつでも!一緒に学んでいきましょう!!」ペカー
侑「……そうだね!」 侑「私頑張るよ!」
せつ菜「はい!一緒に頑張りましょう!」
侑「……ははっ」
せつ菜「ふふ……」
侑「……手、繋いで帰ろっか?」スッ
せつ菜「はい!」ギュッ
せつ菜「……え!?いいんですか!?」サッ
侑「はは、一回握ったのに引っ込めるんだ」アハハ
せつ菜「そ、それはつい勢いで……!」
侑「……いいよ」
侑「だって」
侑「私達、恋人だもんね?」
せつ菜「!……はいっ!」ギュッ 侑(……そう、せつ菜ちゃんは私の恋人だ)
侑(可愛くて素敵な、私の恋人なんだ)
侑(勇気を出して告白してくれたの、凄く嬉しかった)
侑(実際に付き合ってみて、こうして過ごしてると凄い楽しいし)
侑(せつ菜ちゃんのこと、これからもっともっと大事にしなくちゃだよね!)
侑(だって恋人なんだから……!)
侑「……」ギュッ
せつ菜(……侑さん)
せつ菜(私、今日のデート凄く楽しかったです)
せつ菜(侑さんから誘ってもらえて、本当に嬉しかったです)
せつ菜(こうして並んで歩いているだけでも幸せなのに)
せつ菜(手を繋いだらドキドキが止まりませんし、抱き締められたら心臓が弾けそうで……それくらい幸せなんですよ!)
せつ菜(……幸せ、なんですけど)
せつ菜(……侑さんも、私と同じように幸せを感じてくれているのか)
せつ菜(正直、自信がありません……) せつ菜(侑さんも、楽しそうには見えるのですが……)
せつ菜(……先ほど、歩夢さんを見かけたときは)
せつ菜(完全に、あちらに意識が向いていたように思えて)
せつ菜(侑さん、あなたは本当は……)
せつ菜(……)
せつ菜(いえ!こんなことで弱気になってはいけません!)
せつ菜(せっかく侑さんと付き合えることになったのですから!今はこの幸せな状況を楽しみましょう!)
せつ菜(それで、それでいつかは────)
せつ菜「……」チラ
侑「ん?」
せつ菜「あ、いえ!なんでもないです!」
侑「?そう?」
せつ菜「はい!」
せつ菜(────心の底から、お互いに幸せだと思える時間を過ごせるように)
せつ菜(そうなれるよう、今は頑張るのみです……!!) 短いですが一旦ここまでです!!!!!
続きはまた夜に書ければと思います!!!!! せつ菜ちゃん......!前回のルートから見れば今の侑ちゃんの矢印は多分歩夢に向いているよな....どうすれば良いんだよこの状況....! ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています