栞子「しずくさんと仲違いを?」
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かすみ「あ,しお子また一人でお昼食べてる」
かすみ「かすみんはいい子だから,一緒に食べてあげる」
栞子「私は一人でも構いませんが」
かすみ「一緒にたべるの!」
栞子「わ,わかりました」
かすみ「しお子はいつも一人なの?」
栞子「なかなか声をかけてもらえなくて...」
かすみ「そっか」
栞子「かすみさんの方こそしずくさんはどうしたのですか?」 かすみ「しず子のことはいいの!」
栞子「ふふっ,そういうことでしたか」
かすみ「もう!勝手に納得しないで!」
栞子「理由はともあれ,かすみさんに誘ってもらえてうれしいです」
かすみ「そりゃあなんたってかすみんのお誘いだからね」エッヘン
かすみ「しお子がどうしてもって言うなら,これからも会いに来てあげてもいいよ」 栞子「せっかくですが,遠慮しておきます」
かすみ「ええっ!なんで!?」
栞子「早くお二人に仲直りをしてほしいです」
かすみ「しず子のことはもういいってば!」
栞子「そうですか...ですが,悩みがあるなら協力したいです」
かすみ「うーん,してほしいことならあるかも」 栞子「ぜひお聞かせください」
かすみ「その...ナデナデしてほしいかなって///」
栞子「ああ,しずくさんにしてもらえなくなったからですね」
かすみ「うぅ///」
栞子「もちろん構いませんよ。」ナデナデ
栞子(なんだか子犬みたいでかわいい。こうしてると、妹が欲しくなる) かすみ「ねえ,しお子」
栞子「なんですか?」
かすみ「かすみんのこと,かわいいって思う?」
栞子(めんどくさいけどかわいい)
栞子「はい,もちろんです。とってもかわいいですよ」
かすみ「そう...ありがとう///」
栞子「あ,ほっぺが赤くなりました」
かすみ「そんなことないもん!///」
栞子(あ,余計に赤くなった) かすみ「ちゃんとかわいいって言ってくれる人,先輩としお子だけだよ」
栞子「そうですか?みなさんに愛されていると思いますが」
かすみ「みんなはかすみんのことからかうんだもん」
栞子「可愛いからつい意地悪してしまうのでしょうね」
かすみ「そんなの嬉しくない!しお子もかすみんのことからかいたいって思うの?」 栞子「からかうなんてとんでもない!私はかすみさんの可愛さを尊敬していますよ。かすみ さんの努力も知っていますから」
かすみん「ふーん,ちょっと嬉しいかも///」 かすみ「しず子は全然褒めてくれないんだよ。かすいんが可愛いか聞いてもちゃんと答えて くれないし」
栞子「それが仲違いに関係していたりするのですか?」
かすみん「うーん,そんな感じかな。しず子がね,かすみんとコッペパンの組み合わせは可 愛くないって言うの。コッペパンはかすみんの魅力なのに」
栞子(しずくさんが正しいような...) 栞子「そうですよね,かすみさんの可愛さとコッペパンの可愛さが合わされば鬼に金棒だと 思います。」
かすみ「だよね!しず子とちがってしお子はわかってるよ」
栞子「はい,ちゃんとわかってますよ」
かすみ「しお子のこと,ちょっと好きになったかも///」チラッ
栞子(今の上目遣い,あざとい)
栞子「好きと言われたのは初めてです///」
栞子「そろそろ教室に戻られた方がよろしいかと」 かすみ「あ,ほんとだ」もじもじ
栞子(どうしたのかしら)
かすみ「もうひとついいかな?仲良くなった証に,ギュってしようよ///」
栞子「ふふっ,甘えん坊さんなんですね」
かすみ「違うから///ただのファンサービスだから///」
栞子「ありがたく受け取っておきます」ギュっ
栞子(小柄でかわいらしい。代謝がいいのかあったかい) かすみ「その、今日はありがとう。ちょっと落ち着いた」
栞子「お役に立てて光栄です」
かすみ「また今度来るね」
栞子「いつでも歓迎しますよ」
栞子(小動物みたいでかわいかったな)
栞子(とはいえ,このままはよくないわ) _昼休み始め_
しずく(あんなに怒らなくてもいいのに...)
しずく(でも,ちゃんと可愛いって言ってあげればよかったかな)
しずく(やっぱりお昼こないか...そりゃそうだよね)
しずく(あざと過ぎてうざいこともあるけど,こう静かだと...)
席を立ち,かすみを探すしずく
しずく(先輩が留学してるから,栞子さんのところに行ってるのかな) しずく(生徒会室に来ちゃったけど,なんて謝ればいいか考えてなかった)
しずく(とりあえずかすみさんがいるか確認してみよう)コソコソ
しずく(!?)
しずく(どういうこと!?なにしてるの!?なんで抱き付いてるの!?)
しずく(私にはあんなに甘えることなかったよね!? あれ,手が震えてる...)
しずく(あ,かすみさんが出てくる。離れないと)タタタ _放課後_
かすみ(やっぱり仲直りしなきゃだよね) かすみ(そうだ!例のコッペパンを食べれば,コッペパンの魅力に気づくこと間違いなし!)
かすみ(しず子は...いた!)
かすみ「しず子,明日の土曜日空いてる?」
しずく「空いてるけど」
かすみ「今話題のコッペパンの店があって,予約しないと入れないほど,人気なんだけど, 一緒に行こうよ」
しずく「またコッペッパン?本当に好きだね」
かすみ「今回はしず子のためだよ。美味しいだけじゃなく見た目も可愛いの。ほらこれ」
しずく「たしかに,かわいい」 かすみ「でしょ!しず子もきっとコッペパンの魅力に気づくよ。」
しずく「それはどうかな...」
かすみ「しお子も一緒に誘って,3人で」
しずく「行かない」
かすみ「えぇっ!」
しずく「そういえば演劇の自主練をするんだった。二人で行ってきなよ。」
かすみ「しず子のあほー!せっかくさそったのに!しお子と行ってくる!」タタタ
しずく(かすみさん行っちゃった。行きたいはずなのに,どうして...) _次の日_
栞子「私たち二人でお出かけということは,しずくさんとはまだ仲直りしていないのですね」
かすみ「うん」
栞子「誘わなかったのですか?」
かすみ「誘ったよ。だけど,かすみんとの仲より演劇の方が大事だって,薄情なんだから」
栞子「そうでしたか...しずくさんも演劇に対して真剣なのですから,わかってあげってくださ い。」
かすみ「いいやわかんないね」 栞子「まぁまぁ,また今度誘ってみましょうよ。今回は下調べということで」
栞子「ところで,璃奈さんを誘わなかったのは?」
かすみ「りな子には喧嘩してること言いたくなくて...あ,ここだ!」
かすみ「すみませーん!中須かすみで予約してたんですけどー」
店員「あら?先ほどキャンセルをなされたのでは?」 かすみ「キャンセル?」
店員「はい,中須様よりキャンセルのお電話をいただきましたが」
かすみ「なにそれ知らない!そんなはずないです!」
店員「ですが,もう他のお客様を通しておりまして。本日の予約も全て埋まってしまいまし た。申し訳ないのですが,本日はお二人をお通しできません」
かすみ「そんなぁ!」
栞子「仕方ないですね,一旦出ましょうか」
店員「またの機会をお待ちしております。」 かすみ「...しず子だ...しず子が嫌がらせをしてきたんだ...」
栞子「しずくさんがそのようなことをするとは思いませんが...」
かすみ「でも,しず子しか予約のこと知らない」
栞子「しずくさんも怒っているのでしょうか?かすみさんが一方的に怒っているだけだと 思っていましたが」
かすみ「かすみんだけが悪いと思ってたの!?」
栞子「いえ,どちらかといえばです」 栞子「まぁ,しずくさんにも頑固なところがありますからね」
かすみ「ほんとだよ!頑固で意地っ張りで素直じゃないんだから!」
栞子「ふふっ,かすみさんはしずくさんのことをよくわかっているのですね」
かすみ「しずことはずっと一緒だったんだもん」
栞子(そんな二人の仲が早く戻るといいな)
栞子「とりあえず,今日はパンケーキでも食べに行きましょう」 _週明け_
栞子(しずくさんにお話しを聞かないと)
栞子「しずくさん,かすみさんとの件ですが...」
しずく「あぁ,ごめんね,栞子さん。栞子さんには関係ないのに心配かけちゃって」
栞子「関係なくないです!私も同好会の一員ですよ」
しずく「言い方が悪かったね。でも,これは,私とかすみさん二人の問題だから」 栞子「生徒の悩みを解決するのも生徒会長たる私の役目ですから。みすみす見過ごせませんよ。」
栞子「かすみさんは仲直りをしたがっているみたいですが,うまくいかないのはしずくさん 側にも問題があるのではないですか?」
しずく「かすみさんの肩を持つんだね,二人仲いいもんね」
栞子「いつものお二人ほどではありませんよ」
しずく「そんなことないよ!」
栞子「そんなことあります。以前のしずくさんなら,かすみさんを傷つけるような嫌がらせ なんて絶対にしませんでしたよ」
栞子「それなのに,どうしたのですか」 しずく「あぁ,バレてたんだ。バレないほうがおかしいよね。 ほんと,なにやってるんだろう。」
しずく「かすみさんが栞子さんに甘えてるのを見ちゃって,それから,おかしくなっちゃって...」
栞子「昼休みのことですね。それは嫉妬のようなものでしょうか。私にはよくわかりませんが」
しずく「たぶんそう。私の弱いところを見せられるのはかすみさんだけで...」
しずく「それなのに,素直になってあげられなくて,そしたら,栞子さんと...」 栞子「そうでしたか...ですが、かすみさんはしずくさんが思っている以上にしずくさんのことをわかってくれてい ますよ」
栞子「かすみさんの側にいて,そのことがよく伝わってきました」
栞子「ただ,わかっていても,ちゃんと言ってほしいのだと思います」
しずく「本心を言ったら笑われるかもしれない、...言いたくても言えないんだよね」
栞子「確かに笑われるかもしれませんね。ですが,それはかすみさんも素直じゃないだけで す」
栞子「本心を見せるのは恥ずかしいです。勇気がいります。ですが,理解し合える喜びの方が大きいものです」
しずく「そうだよね,ちゃんと勇気を出して言わないとだよね。ありがとう,栞子さん」
栞子(かすみさんにだけ素直じゃないのかしら) _放課後_
しずく「かすみさん!今いいかな」
かすみ「よくない。意地悪なしず子より,練習のほうが大事だから」プイっ
しずく「待って!ごめんなさい!意地悪をしたのは,どうしても悔しかったの」
しずく「かすみさんと栞子さんが親しくしてて,それが羨ましくて...」
かすみ「なにそれ,自分勝手じゃん!しお子は悪くないのに!」
かすみ「全部しず子が素直になってくれないからだよ!」
しずく「ほんとうにごめんなさい!どうか嫌いにならないで...」 かすみ「嫌いになるわけないじゃん!嫌いなところはあっても,嫌いにならないよ!しず子 が一番の親友なんだから!」
しずく「かすみさん...」
かすみ「しず子はどうなの!」
しずく「好き...かすみさんのことが一番好き!今まで言えなかったけど,本当はずっと可愛 いって思ってたよ!かすみさん!」
かすみ「やっと言ってくれたね///やっぱり素直なしず子のほうが可愛いよ」
しずく「本心を出すの,まだ恥ずかしいな///でも,なんだかすっきりした」 しずく「私ね,かすみさんの魅力が羨ましいって思ってたの」
しずく「演技でもなく,自分のことを 可愛いって信じていて,まぶしくて。可愛いって言うのが悔しくて」
しずく「もちろん,照れくさいのもあったけど」
かすみ「しず子の思い,なんとなくわかってた。それでも,言ってくれないからずっと不安だったんだからね」
しずく「そうだよね,私なんかよりかすみさんのほうがうんと不安だったよね」
かすみ「不安だったけど,でも,絶対に可愛いって言わせてやるー!ってずっと頑張ってたんだから」 しずく「そうやって頑張れるところがすごいなぁ」
かすみ「こんなに褒められることなかったから,変な気分///」
しずく「これからはたくさん褒めるね」
かすみ「ねえ、しず子」
しずく「なに?」
かすみ「かわいいかすみんのこと、抱きしめちゃいたいよね?」
しずく「ふふ、そうだね」ギュ−っ
かすみ「撫でてもいいんだよ?」
しずく「よしよし」ナデナデ
栞子(仲良くなりすぎでは?これが嫉妬なのかな...)
しずく「そうだ,私栞子さんのところに行かなくちゃ」
栞子(わわ,ばれないようにしないと) 栞子「あ!しずくさん,ちょうど今探しに来ました」
しずく「私も今探しに行こうと思ってたんだ」
栞子「おや,かすみさんも一緒ですか。察するに,仲直りできたようですね」
しずく「うん,栞子さんのおかげだよ」
かすみ「?」
栞子「いえ,私はなにもしていませんよ」
かすみ「二人で何か話してたの?」
しずく「さあ」
かすみ「教えてよ!」
しずく「私と栞子さんの秘密だよ」
かすみ「もう!意地悪言わないでよー!」 栞子「あはは。かすみさんもしずくさんもすっかり仲良しに戻りましたね」
かすみ「もちろんしお子とも仲良しだよ」
しずく「むーっ」
栞子「ふふっ,私としてはしずくさんともっと仲良くなりたいのですが」
栞子「そして,しずくさんにも甘えてもらいたいたいです」
しずく「甘えるのはちょっと...///」
栞子「ですよね。もっと仲良くなれるよう,精進します」
しずく「そうだ,コッペパンを食べに行こうよ。璃奈さんも呼んで,4人で」
〜おしまい~ 一瞬愉悦しずくかとヒヤッとしたが
平和に終わって良かった しお子1年生でどちらかと言うと妹ポジだと思うが、
これはこれでありだな かすしおとしずしおの可能性が感じられる良いSSでした!!!!! よかった。一年組4人でコッペパン食べに行く話も書いて ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています