侑「私の知らない歩夢」
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歩夢「私、侑ちゃんだけのスクールアイドルでいたい」
侑「・・・・・・」
歩夢「だから、私だけの侑ちゃんでいて・・・・・・」
侑「・・・・・・」
歩夢「お願い・・・・・・」
侑(歩夢に抱きつかれたの、いつ振りだろう)ボーッ
侑「すぅー」
侑(この匂い、懐かしいな)
歩夢「・・・・・・」
侑「落ち着いた?」 歩夢「・・・・・・」
侑「私ね、夢ができたんだ」
歩夢「聞きたくない! 聞きたくないよっ」ギュウ
侑「歩夢、痛い・・・・・・」
歩夢「私にせつ菜ちゃんみたいな魅力が無いから? だから、せつ菜ちゃんだけが知ってる侑ちゃんが――」
侑「違うよ」
歩夢「それならどうして!」
侑「私の夢は――――」ボソッ
歩夢「えっ」
侑「気付けなくてごめん」
ギュッ
歩夢「あ、ゆ、侑ちゃん? ちょっと苦し・・・・・・」
侑「ずっと隣にいたつもりだったのに、いつの間にか離れちゃってたんだね」
侑「昔はさ、なにをするにも一緒で、お互いに知らない事なんてなくて」
歩夢「・・・・・・うん」
侑「なにもなくても抱きつき合ってた。部屋にも毎日のように行き来してた」
侑「私がスクールアイドルに夢中になってたからかな」
歩夢「・・・・・・」
侑「あの時、歩夢と一緒に予備校に通ってた方が良かったのかな」
歩夢「・・・・・・そうじゃないよ」ボソッ
侑「そうしたら歩夢はこんなにも傷つかなくて、不安になる事も無かったかもしれない」
歩夢「スクールアイドルの話をしている時の侑ちゃん、子どもの時みたいにキラキラしてた」
歩夢「そんな侑ちゃんが好きだった。私の知らない侑ちゃんを知れたみたいで嬉しかったよ」
侑「だから、せつ菜ちゃんだけが知ってた事に怒ってるの?」
歩夢「別に、怒ってたワケじゃ・・・・・・」
侑「私も歩夢の夢を一緒に見せてほしい」
歩夢「それなら・・・・・・どうして・・・・・・」
侑「ダイバーフェスの時の果林さんを見た時から考えてた」
歩夢「・・・・・・次は果林さん?」
侑「もう、そうじゃなくて!」
侑「歩夢の夢を見てる時、私はサイリウムを振ってるファンのままでいいのかなって」
侑「それって一緒に見てるって言えるかな。隣にいるって自信持って言えるかな」
侑「だから作ってたんだよ。歩夢だけの歌を」
歩夢「私の、歌・・・・・・?」 侑「やっと離してくれたー。そろそろ落ち着いた?」ニコニコ
歩夢「私の歌を、侑ちゃんが?」
侑「だからそう言ってるじゃん」
歩夢「せつ菜ちゃんのじゃなくて?」
侑「歩夢の歌だよ」
歩夢「侑ちゃん・・・・・・」ウルウル
侑「でも、全部が初めてだったから、歩夢が良いって言ってくれるか――」
歩夢「良い! 好き!」フキフキ
侑「まだ聞いてもいないのに?」ジーッ
歩夢「・・・・・・聞かせて?」
侑「もちろん」ニッコリ
〜♪〜♪
〜〜〜
侑「どうかな?」
歩夢「侑ちゃん!」
ガバッ
侑「わわっ?! もしかしてどこか変だった?」
歩夢「ワガママ言ってごめんなさいっ。せつ菜ちゃんの方が大切だなんて疑ってごめんなさい!」
侑「気にしてないよ」ナデナデ
歩夢「・・・・・・この歌で、私は侑ちゃんだけのスクールアイドルになれる?」
侑「そんな悲しいこと言わないでよ。スクールアイドルの上原歩夢は、みんなが応援してくれてるんだから」
歩夢「でも、私やっぱり・・・・・・」
侑「だけど、1番のファンは私だけどね」キリッ
歩夢「・・・・・・」
侑「歩夢?」
歩夢「ちょっと待ってて!」
タッタッタッ
バタン
侑(どうしたんだろう)
〜〜〜
歩夢「侑ちゃん・・・・・・」
侑「どうしたの? 急に出ていったりして・・・・・・」クルッ
歩夢「えへへ、似合う、かな?(1話参照)」モジモジ
侑「似合う! すごく可愛い!」ガタッ
歩夢「ち、近いよ・・・・・・」ドキドキ
侑「ダメ?」
歩夢「待って」スッ
歩夢「私の曲、この衣装で歌わせてほしいの」
侑「ライブしてくれるの?!」キラキラ
歩夢「最初は侑ちゃんだけに見ててほしい」
歩夢「今だけは、侑ちゃんだけのスクールアイドルで居させてほしい」
侑「歩夢ーーッ!!」
ギューッ
〜〜〜
♪〜―
歩夢「どうだった?」
侑「最高・・・・・・」ボーッ
歩夢「トキメイちゃう?」
侑「歩夢の知らない私がいるって、さっき言ったよね」ボーッ
歩夢「・・・・・・うん」
侑「私もさ、知らない歩夢がいたよ」ジーッ
歩夢「えっ」
ガバッ
歩夢「きゃっ?!」
侑「ちょっとだけ、歩夢の気持ちが分かったかも」
歩夢「侑ちゃん・・・・・・」
侑「歩夢、こんなにも苦しかったんだね」
歩夢「大丈夫?」ナデナデ
侑「こんな私でも、ずっと隣にいてくれる?」
歩夢「もちろんだよっ」
―翌日―
歩夢「ねえ、侑ちゃん?」
侑「ふぁーあー、どうしたのー?」
歩夢「昨日言ってた夢のこと、本当、なんだよね・・・・・・」
侑「・・・・・・うん」
歩夢「私がやめてって言ったら?」
侑「それでも・・・・・・。だって絶対に叶えたい夢だもん」
歩夢「そう、だよね・・・・・・」 侑「それに歩夢の夢でもあるんだよ? 諦められないよ!」
歩夢「・・・・・・私、侑ちゃんに置いていかれないように頑張るからっ」
侑「私も」ニッコリ
それからしばらくして、スクールアイドルフェスティバルを無事に成功を収めました。
そして、侑ちゃんは私達の夢に向かって旅立ってしまいました。
侑「待っててね、歩夢」
侑「みんなも」 おわり
こんな時間でも読んでいただきありがとうございました
以下は蛇足です
>>9
侑「どうしよう、まだ治まらない・・・・・・」ドキドキ
歩夢「私は落ち着いたよ」ニコニコ
侑「そうだ! もっともっと歩夢を知ればいいんだ!」
歩夢「うーん、他にあるかなぁ?」
侑「歩夢ってさ、スタイルいいよね」ジーッ
歩夢「それって・・・・・・」///
侑「私の知らない歩夢・・・・・・見せて、くれる?」
歩夢「・・・・・・はい♡」
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