虹ヶ咲理事長「中川菜々さんねぇ…」
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理事長「栞子ちゃんに生徒会長をしてもらった方が色々と都合が良さそうな気がするわ」
という風潮 栞子担任「あ、三船さん、ちょっといいかな?」
栞子「なんでしょうか?」
栞子担任「なんか理事長が三船さんと話があるって言ってるみたいなんだけど、心当たりある?」
栞子「理事長が…?いえ、心当たりは特に」
栞子担任「そう…。とにかく話があるってのは本当みたいだから理事長室に行ってきなさい」
栞子「はあ、わかりました」 理事長室
栞子「失礼します」
理事長「あら、栞子ちゃん。元気にしてる?」
栞子「はい、おかげさまで」
理事長「ふーん、それはよかったわ。早速だけど栞子ちゃん、あなた、生徒会長に興味はないかしら?」
栞子「生徒会長、ですか?生徒会の仕事には多少興味はありますが、いきなり1年生の私が会長というのはさすがに…」
理事長「まあまあ、とりあえず私の話を聞きなさい」
理事長「栞子ちゃん、あなたはいまの生徒会長の名前は知ってるかしら?」
栞子「はい、中川菜々さんでしたよね?」
理事長「そう、中川さん。彼女の仕事ぶりについてはどう思ってる?」
栞子「仕事ぶり、ですか?うーん、普通に会長としての職務を全うしているように見えますが…」
理事長「…本当にそうかしら?」 理事長「これは中川さんが会長の職につく前の進学実績。こっちは部活動の成績よ」
理事長「そしてこっちは中川さんが会長を務めている昨年度の進学実績と部活動の成績」
理事長「一昨年はいわゆるGMARCH以上といわれるクラスの大学への進学は全体の5割を超えていた」
理事長「ところが昨年、つまり中川さんが生徒会長になってからの進学実績ではそのクラスの大学への進学は全体の4割を下回っているわ」
理事長「中川さんは生徒1人ひとりがやりたいことを好きにやれる学校づくりというのを掲げて生徒会長の職に就いた」
理事長「でも数字は残酷なのよ。中川さんのやり方ではこの学校の評判は下がっていく一方。この状況を学校の経営責任者でもある私が放っておくわけにはいかないの。わかる?」
栞子「はあ、まあ状況は理解しました。ですがそれなら私が会長にならなくとも、理事長が中川さんや先生方に直接このことを伝えて軌道修正させればよいのでは?」
理事長「んー、栞子ちゃんのいうことはもっともかもしれないんだけど、それだと色々と困るのよ」
栞子「え?なぜですか?」 理事長「まずは実務の問題ね。そもそも理事長っていうポジションは本来学生に直接干渉することができないものなの。つまり私は中川さんとは接点を持ちたくても持てないのよ」
理事長「だけど栞子ちゃん。あなたは事情が違ってくる。私はあなたの"友達の母親"としてあなたと接することができる」
栞子「友達…つまりランジュのお母さまとして、理事長は私に接していると?」
理事長「その通り。個人的接点のあるあなたなら、私と接触していても不自然じゃないでしょ」
理事長「そんなあなたに対してであれば、私も要求を通しやすいのよ。栞子ちゃんにはそのための媒介役になってほしいの」
栞子「なるほど」 理事長「そしてもう1つは予算の問題。この学校は生徒みんなの保護者から集めている学費のほかに、有志の企業や個人からも運営資金を募っているの」
理事長「いわばスポンサーのようなものね。これの1つにあなたの家も入ってる」
栞子「ええ、それは聞いています。三船家はこの虹ヶ咲学園の運営にも関わっていると」
理事長「生徒会の毎年の予算はそこから出ているわ。ここまで言えば栞子ちゃんなら話が見えてきてるんじゃないかしら?」
栞子「はい、なんとなくではありますが」
理事長「つまり、中川さんが会長をやるよりも栞子ちゃん、あなたが会長をやってくれた方がその資金集めもやりやすいのよ」 栞子「話は見えてきました。ですが、それでもやはりいまの生徒会長をやめさせて私が代わりにというのは少し強引なように感じます」
理事長「ええ、たしかに少し強引なところはあるかもしれない。だけれど、いままでの話はあくまでも大人の都合。ただそれに巻き込むだけなんてことはしたくない」
理事長「栞子ちゃん自身にとってもこの話は悪い話ではないはずなの」
栞子「私自身にとって、ですか?」
理事長「そうよ…。薫子ちゃん、彼女のことについて栞子ちゃんはどう思ってる?」
栞子「…姉はとても優秀な人間です。私より、よっぽど…」 栞子「そして、優秀であると同時に愚かでもありました。恵まれた才覚を持ちながらも、それとはまったく関係のないスクールアイドルなどに時間を費やしていて…」
栞子「結局、三船の跡取りとしての地位も失うことになりました。やりたいことだけやっていたら幸せにはなれない…!そうです、わかりました」
理事長「だから言った通りよ。あなた自身にとってもこれはチャンスなの。姉と同じ失敗をする人をもう見たくないというあなたの気持ち、ようやく晴らせる時が来たんじゃないかしら?」
栞子「…わかりました、会長選挙に出ます」 理事長「ふふ、あなたならそう言ってくれると思ってたわ。ただ1つだけ問題があるの。いまはまだ中川さんの任期の途中」
理事長「正直予算のこととかも考えたらできるだけ早めに栞子ちゃんに生徒会長になってほしいのだけど」
栞子「まだ任期中の中川さんを降ろすんですか?」
理事長「うーん、やっぱりそうなっちゃうよねえ」
理事長「もちろんそのための協力はするわ。だから栞子ちゃん、あなたはまず先生にいまの生徒会の問題点を説明して、立候補の意思表示をしてもらいたい」
理事長「もちろん、ちゃんと選挙まではいけるように協力はする」
理事長「でも選挙で投票するのは生徒になるわ。ここは正直栞子ちゃんが討論会で中川さんよりも支持を集める必要があるわ」
理事長「でもあなたの弁論術と応用力があればきっと中川さんよりも説得力のあるスピーチができるはず」
理事長「期待してるわね」 栞子生徒会長立候補の時点で理事長が裏から操っていた説 理事長の思惑(想像)
・学校の経営者として利益(成果)を上げたい
・そのために進学実績、部活動実績などのわかりやすい指標が必要
・この考えと中川会長の「みんなが好きなことに取り組める学校づくり」という路線は相性が悪い
・身内の栞子を会長に据え、理事長の意向を通しやすくしたかった 現実だと進学実績 部活動実績に関しては学校が無能で終わりだよな ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています