しずく「その時!名残惜しそうに別れの言葉を告げるわたしの手を取り言ったのです!」 侑「しずく…こ、今夜は帰さな…やっぱむり!///」
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しずく「侑先輩!どうしてセリフの途中でやめてしまうんですか?!」
侑「いやいやいや!このセリフだけじゃなくて他のセリフも!恥ずかしいって!!」
しずく「ラブストーリーなんですから多少は我慢してください!」
侑「それに、これじゃあまるでわたしがしずくちゃんに言ってるみたいで…////」
しずく「侑先輩が役の名前じゃなくてわたしの名前の方がやりやすいからって言ったんでしょう?!」
侑「そうだけど…」
しずく「ほら!続けてください!」
侑「まだやるの?!」
しずく「当たり前です!今度のお芝居のお手伝いをしてくれるって言ったのは侑先輩なんですからね?!」 侑「うう…わかったよ…しずくちゃんのために頑張る」
しずく「ありがとうございます♪ それでは次のページに行きましょう」ペラッ
侑「…」ペラッ
しずく「次はここのシーンの練習をします」
侑「わかった…ん?!」
『この台詞のあと、演者は熱いキスを交わす』
しずく「それでは3,2…」
侑「ちょっと待って!!」
しずく「今度はなんですか?」
侑「いやいやいや!き、キスって?!//」
しずく「ラブストーリーなんですから当然です!」
侑「ほ、本当にするの?!」
しずく「あくまでフリですよフリ」 侑「フリかあ…フリなのね 本当にフリなんだよね?」
しずく「フリだって言ってるじゃないですか………侑先輩はわたしとキスするのがそんなに嫌なんですか…?」ウルウル
侑「っ!」ドキッ
侑「ち、違うよ!そういう意味じゃないんだよ?!しずくのキスするのが嫌!ってことじゃなくてその…そういうことはもっとお互いを知ってからの方がいいって言うかその…」
しずく「侑先輩ってすごく真面目な方なんですね」フフ
侑「え?」
しずく「なんだかそんな先輩のことがますます気になってきてしまいました…//」モジモジ
侑「っ〜!!」 しずく「それでは続けましょう?」
侑「う、うん」
侑(どうしよう…さっきのしずくちゃんの言葉に、このシーン しずくちゃんのことを意識せざるを得ないよ…////)
しずく「帰さないって、そ、それはどういう意味なんですか?!」
侑「今日はずっと…しずくと一緒にいたいってことだよ」
しずく「せ、先輩…♡」
侑「しずく…」
しずく「…」ジー
侑(た、確かこのあとがキスシーンなんだよね!でもフリでいいんだよね?!なんかすごいしずくちゃんがこっち見てるけど!!)
侑「…」ソッ
しずく「…」スッ
侑(え?!なんでしずくちゃん唇を少し出したの?!フリでしょ?!フリなんでしょ?!) 侑「…っ!」
しずく「侑先輩?」
侑「は、はい!」
しずく「わたし待ってるんですけど…」ジトー
侑「だってフリなんじゃないの?!」
しずく「はぁ…この鈍感おバカ先輩…」ボソッ
侑「え?」
しずく「なんでもないですうー」プクゥ
侑「し、しずくちゃん?なんか怒ってない?」
しずく「怒ってませんよ〜だ!」
侑「やっぱり怒ってるじゃん〜!!」 しずく「もう練習はいいです」
侑「え?やっぱりわたしじゃ力不足だったのかな…」
しずく「いえ、すごく楽しかったですよ?演劇は役になりきるために、どこかで割り切らなきゃいけないものも沢山あるんです」
しずく「だからこそ、セリフやシーンの一つ一つに照れたりする先輩がある意味新鮮でしたし、すごく可愛かったです♪」
侑「しずくちゃん…」
しずく「それでは帰りましょうか あ、自動販売機で飲み物奢りますね?練習に付き合ってもらったので♪」
侑「しずくちゃん」
しずく「はい?」
侑「今日のって、今度やるお芝居でしょ?多分、本当にキスするんだよね?」
しずく「……先輩にはお見通しでしたか」 しずく「実はわたし、今度のお芝居がキスシーン初挑戦なんです つまり、わたしのファーストキスです」
侑「さっきしずくちゃんが役になりきるためには割り切らなきゃいけないものもあるって言ったのは…」
しずく「自分に言い聞かせていたんですよ」
しずく「役者として生きていくには、お付き合いしてない人ともそういったシーンをこなしていく必要があるんです」
侑「…」
しずく「マイナスな感情を表に出さず、自分の役が愛する人を、まるで自分が愛しているかのように演じなければ大女優にはなれません」
しずく「でもやっぱり…やっぱりわたしは女の子なので…ファーストキスくらいは好きな人とって思っちゃったりして…」
しずく「こんなわたしって、大女優失格なんですかね…」クスッ
侑「どうしてそんな話をわたしに…?」 しずく「…わたしにもわからないんです」
侑「え?」
しずく「そもそもこんな話を誰かにしたこともありません…でも、それを侑先輩に話したってことは…侑先輩ならいいってことなんですかね…?」
侑「わたしに言われてもわからないよ」
しずく「そうですよね」フフ
しずく(やっぱり侑先輩の鈍感…)
侑「…」
─── しずく「真っ暗ですね〜冬を感じます」
侑「そうだね」
しずく「こんな遅くまで付き合わせてしまってすみませんでした」
侑「ううん、わたしも楽しかったよ」
しずく「ありがとうございます♪ …それではまた明日」
侑「…」ガシッ
しずく「え?」 侑「…今日、よければ家に泊まっていかない?」
しずく「え?」
侑「もっとしずくちゃんとお話がしたい」
侑「…大女優ではない、素のしずくちゃんともっともっとお話がしたい」
しずく「せ、先輩?」
侑「なんだか今日は…このまましずくちゃんを帰したくない……」
しずく「…!そ、それはどういう意味なんですか…?」
侑「今日はずっと、しずくちゃんと一緒にいたい」
しずく「先輩…」
侑「もう一つワガママ言わせて」
しずく「え?」
侑「しずくちゃんのファーストキスの相手、わたしじゃダメかな」 しずく「そんなセリフ…あのお芝居にはなかったじゃないですか…//」ウルウル
侑「えへへ、でもこれはお芝居でもなんでもないよ?」
しずく「え?」
侑「これはわたしとしずくちゃんだけの、ひとつの物語だよ」ソッ
しずく「っ〜〜〜/////」
───── おまけ
演劇発表前日
部長「それはこっちにセットしといて」
部員A「わかりました!」
ワイワイ
しずく「あの部長」
部長「どうしたの?」
しずく「今回のキスシーンなんですけど」
部長「あ、そこのシーンで幕を引くから、唇が触れる寸前のとこで客席からステージが見えないように相手役の子と上手く調整してね」
しずく「はい?」
部長「しずくなら本当にキスしてるように魅せられるでしょ?明日のお芝居期待してるよ♪」
しずく「ちょ、ちょっと待ってください!」
部長「どうしたの?」 しずく「キスしないんですか?!」
部長「? そりゃあ私たちは演劇部だし本気で臨むつもりだけど、高校生だからね?ていうか脚本にフリだって書かなかったっけ」
しずく「!」ペラペラ
しずく「!!!」
『この台詞のあと、演者は熱いキスを交わす』
『注:幕引きに合わせて顔を近付けるのみでOK』
しずく「!!!!!」
部長「しずくが脚本の見落としなんて珍しいね もしかして緊張してる?」
しずく「そ、そういうわけでは!」
部長「そんなに緊張しなくてもしずくなら大丈夫だって この部で1番の女優なんだから」
しずく「ありがとうございます…」
部長「それじゃわたしは向こうの準備の手伝いあるから」テクテク
しずく「頑張ってください…」
部長「うん」フリフリ しずく「わ、わたしの悩みは一体なんだったの〜?!?!」 あのお泊まりについて詳しく教えてもらってもいいですか >>50
上手くまとめるの苦手なんですよね
それで途中放棄したSSがどれだけあったか… アニメでゆうしず期待できそうにないからSS書いてくれるの助かる ゆうしず良かったすこ🤗
アニメでもゆうしず見たいわ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています