かすみ「かすみんが助けに来ましたよ!!」
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「昔々、とある小さな国のお姫様が、隣国の悪い王様に連れ去られてしまいました。」
「お姫様を取り返す為、1人の小さな勇者が立ち上がりました。彼女の名は…」
かすみ「だーかーら!!かすかすじゃなくてかすみんです!!」
侑「ごめんごめん…では勇者よ!必ず我が姫をこの王子の元に連れて戻ってくるのだ!」
かすみ「まっかせてくださいよ王子様!」ビシッ
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かすみ「…ってことでお姫様が囚われてるお城まで来たけど…」
かすみ「…これ、どうやって忍び込めばいいんだろう」
かすみ「正直ノリで勇者引き受けたからかすみんに戦いとか無理だし…」
?「何してるの?」 かすみ「うわっ!?お、お前は!!」
璃奈「お前なんて、酷い…璃奈ちゃんボード『しゅん』」
かすみ「りな子!?なんでここに…」
璃奈「出稼ぎ。このお城で働いてるの」
かすみ「働いてるって…うちの国とお隣さんってめちゃくちゃ仲悪いんだよ?」
璃奈「関係ない。お給料いいもん。璃奈ちゃんボード『ぐへへ』」
璃奈「…で、こんな所で何してるの?」
かすみ「え?えーっと…」
かすみ(ここで働いてるって事はりな子は敵国のスパイ!正直に言う訳には…)
璃奈「かすみちゃん?」
かすみ「えぇ!?えっと…見学…的な?」
璃奈「……」
かすみ「……」
璃奈「じゃあ私が案内してあげる」
かすみ「ほんと!?りな子ナイス!」 璃奈「ちょうど仕事も終わって暇だった。」
かすみ「我ながらナイスタイミング!これで楽々潜入ですね…!」
璃奈「潜入?」
かすみ「あー!なんでもないなんでもない!!ほら早く入ろうりな子!」
?「2人とも待って!」
かすみ「げっ、今度は誰…なっ!?」
しずく「璃奈さんダメだよ!かすみさんを勝手にお城に入れちゃ…」
かすみ「しず子!?しず子もここで働いてるの!?」
しずく「うん。お城のメイドをやってるの」
かすみ「メイド…可愛い…」
璃奈「かすみちゃんは私達の友達。入れちゃダメ?」
しずく「ダメだよ!そもそもかすみさん、何しに来たの?」
かすみ「えぇ?け、見学…」
しずく「嘘つかないの」 国を裏切って悪魔と契約した騎士役で愛さん出てきそう かすみ「ほ、ほんとだってばぁ!城内見学?的な?」
璃奈「…怪しい」
しずく「かすみさん?」
かすみ「…うぅ…実は…」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
かすみ「…だから2人も協力して!ね!」
璃奈「囚われのお姫様…私、見たことない」
しずく「…普段見かけない女性が王様と歩いていたという噂は聞いた事があります」
かすみ「その人だよ!お姫様!」
しずく「で、でも…王様がそんな事をするとは…」
璃奈「しずくちゃん、確かめに行こう」
かすみ「そうだよしず子!上司に不満があっちゃあ安心して働けないでしょ!」
しずく「で、でも…」
璃奈「しずくちゃん」
かすみ「しず子!」
しずく「…うぅ…」 城内
しずく「いい?2人とも絶対に大人しくしてるんだよ!騒ぎを起こさない事!」
かすみ「わかってるよぉ〜」
璃奈「私は一応ここで働いてるのに…『しゅん』」
かすみ「それでしず子!お姫様はどこにいるの?」
しずく「うーん…捕まってるんだとしたら地下の牢屋かなぁ」
かすみ「牢屋…可哀想に…」
璃奈「現実は残酷」
しずく「ちなみにかすみさん、お姫様の特徴とかってわかる?」
かすみ「さぁ?」
しずく「えっ」
かすみ「いや会ったことないし…」
璃奈「…胃が痛くなってきた」 しずく「とにかくまずは地下に続く扉の鍵を探さないと」
かすみ「鍵はどこにあるの?」
しずく「メイド長が持ってる…けど…」
璃奈「メイド長ってあのお堅いメイド長?」
しずく「うん…」
かすみ「…もしかしてめんどくさい感じ?」
しずく「め、めんどくさい訳じゃないんだよ!?ただすごくキッチリしてるというか…」
璃奈「融通が利かない」
かすみ「めんどくさいじゃん…」
しずく「きっと鍵を貸してもらうのも一筋縄じゃいかないだろうなぁ…」 コソコソコソ…
ヒョコッ
かすみ「…あれがメイド長?」
しずく「うん、庭の掃除中みたい」
璃奈「後ろから近付いて気絶させる?」
かすみ「無理無理無理」
?「…そこで何をしているんですか」
3人「「「ひぃ!?」」」ササッ
かすみ「なんでなんで!?なんでバレたの!?」
璃奈「観察眼がすごい…璃奈ちゃんボード『汗汗』」
しずく「こ、ここは私が直接頼み込むしか…」
ポンポン
かすみ「はい?」
栞子「しずくさん、璃奈さん…それとアナタは?」
かすみ「…」
かすみ「あ、ども…」 尋問室
ガチャッ
栞子「まったく…外の者を勝手に城に入れるなんて何を考えているんですか」
しずく「ご、ごめんなさい…」
璃奈「かすみちゃんは友達。いいかなって」
栞子「良いわけがないでしょう」
かすみ「ヒュルルー」プイッ
栞子「…で、かすみさん?アナタは何をしにここへ?」
かすみ「…探検、的な?」
栞子「探検?」
かすみ「かすみんってば可愛いじゃないですか?」
栞子「…」
かすみ「可愛さを磨く為にまだ見ぬ世界を旅してるんですよねぇ!」
栞子「…ふざけてるんですか?」
しずく「こ、こういう子なんです…」
璃奈「璃奈ちゃんボード『かすみん』」从cι˘σᴗσ˘*
かすみ「コラりな子!かすみんはもっと可愛いでしょ!」
栞子「なんなんですかこの人は…」 しずく「かすみさん、かすみさん」コソコソ
かすみ「何?かすみん結構うまく誤魔化せてるでしょ?」コソコソ
璃奈「全然誤魔化せてない」コソコソ
しずく「璃奈さんの言う通りだよ、もう一か八かで本当の事を言うしか…」コソコソ
栞子「事情があるんですね」
かすみ「うへぇ!?」ビクッ!
栞子「本当の事、というのは何か事情があるという事でしょう」
かすみ「じ…地獄耳?」
栞子「話してください、事情を」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
かすみ「…という事でして…」
栞子「…ふむ…」
しずく「栞子さん、信じられますか?あの王様が誘拐、拉致だなんて…」
栞子「…信じ難いですね」
かすみ「で、でもでも!現にかすみんはお姫様を連れ戻す為にここに来たわけで!」
璃奈「かすみちゃんはおバカさんだから嘘はつけない、私が保証する」
かすみ「りな子ありがとう…ありがとうなのか?」
栞子「大体わかりました。では地下を見てみましょう」
しずく「!」
かすみ「いいの!?」
栞子「えぇ。上司に不満を抱いたままでは仕事になりませんから」
しずく「ですよね」
璃奈「大人の世界」 ガチャガチャ
栞子「どうぞ」
かすみ「わーい!ありがとうしお子!」
栞子「と、入る前にひとつ忠告しておきますが」
かすみ「ん?何?」
栞子「地下では絶対に大声を出さないでください。何があってもです」
かすみ「?」
栞子「私としずくさんは入口で誰かが来ないように見張りをします。璃奈さん、かすみさんをお願いしますね」
璃奈「任せて」
かすみ「なんかよくわかんないけど…さっさとお姫様を救出して帰るぞー!」
璃奈「おー」 地下
ヒューッ
璃奈「…暗いね」
かすみ「あと寒い…」
璃奈「牢屋はいっぱいあるけど、誰も入ってないね」
かすみ「お姫様…もしかして処刑されちゃったとか…」
モゾモゾ…
かすみ「!」
璃奈「かすみちゃん、今あそこの牢屋の中で」
かすみ「うん!人がいるみたい!」
モゾモゾ……
かすみ「おーい!!もしかしてお姫様ですか!?かすみんが助けに来ましたよー!!」
?「…る……い……」
かすみ「かなり衰弱してるみたいですね…安心してください!!かすみんが絶対に助けてあげますからね!!」
?「うるさい…」
かすみ「え?」
璃奈「……あ、かすみちゃん、そういえば大声禁止だよ」
彼方「うるっっさあああああああぁぁぁぁい!!!!!」バァン!!!
かすみ「ギャーーーーーーーー!!!!!!!」
璃奈「あれがお姫様?」
彼方「フーッ…フーッ…」ノソノソ…
かすみ「絶対違うでしょ!!なんか牙生えてるし!!」
彼方「うる…さい…私を…起こしたな…」
かすみ「ひぃ!?」 璃奈「バケモノだ」
かすみ「『バケモノだ』じゃないでしょ!逃げるよ!りな子!!」
璃奈「大丈夫だよかすみちゃん、牢屋には鍵がかかってる」
彼方「むあああああぁぁぁあ!!!!」バァン!!!!!!
ガッシャアアァァァン!!
かすみ「……」
璃奈「逃げなきゃ、かすみちゃん」
彼方「逃がすかああぁぁぁぁぁあああ!!!!!」
かすみ「ぎいやああああああああああああああああ!!!!
」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
しずく「…2人とも、全然帰ってこないけど大丈夫かな…」
栞子「大声さえ出さなければ大丈夫ですよ」
しずく「…その、大声を出すとどうなるんですか?」
栞子「…城の地下には…『鬼』がいるんです」
しずく「鬼?」 栞子「はい。普段はずっと眠っているんですが…目を覚ますと人に襲い掛かるんです」
しずく「そ、そんなバケモノがずっとお城の地下に…?」
栞子「はい。ですから地下は現在使われてないんです」
しずく「えっ…じゃあお姫様も地下にはいないんじゃ」
栞子「え?………確かに」
しずく(この人もしかしてちょっと抜けてるのか?)
<ぎいやああああああああああああああああ!!!!
栞子「!」
しずく「い、今の!かすみさん!」
栞子「…やってしまったみたいですね」
タッタッタッタ…
?「なんの騒ぎ!?すっごい悲鳴がしたけど!」
栞子「エマさん…」
しずく「あ、確か庭師の…」
エマ「そんなことより!地下で何があったの!?」 しずく「…え、えっと…」
栞子「…困りましたね」
エマ「彼方ちゃんが…起きちゃったんだよね!?」
しずく「…彼方ちゃん?」
エマ「地下に囚われてる鬼の女の子だよ!もしそうなら私に行かせて!」
栞子「ま、待ってください!そうだとしてもエマさんが行って何になるんですか」
エマ「大丈夫、私、彼方ちゃんのお世話係だから!」
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彼方「ぐるるるるる……」
かすみ「お、追い詰められた…」
璃奈「絶対絶命?」
彼方「ぐああああああああ!!!!」
かすみ「ひいぃ!!」 ガチャッ!!!
エマ「彼方ちゃん!!!!」
彼方「ぐううう……え…エマちゃ…」
エマ「ほらおいで!こっちだよ!」ポンポン
彼方「ま……くら……ひざまくら……」ヨロヨロ
かすみ「ど、どういうこと…?あの人の方に向かってる…」
璃奈「膝枕?」
彼方「くぅん……」ポフッ
エマ「はい、良い子だね…ねんねんころりよ〜」ナデナデ
彼方「エマちゃんの膝枕は…最高だぜ…」スヤピ
タッタッタッタ…
しずく「かすみさん!璃奈さん!大丈夫!?」
栞子「怪我はしてませんか!?」
かすみ「た…」
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