あなた「しずくちゃん…ラストライブって、どういうこと?」
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かすみ「でさー、りな子ってば…」
部長「しずく」
しずく「あ、部長」
かすみ「む…」
部長「今、部活中だったかな?」
かすみ「い、いえ…練習までまだ時間があるので暇つぶしを…」
部長「じゃあ、ちょっと借りていくね」
しずく「…ごめんねかすみさん、またあとで」
かすみ「…むぅ」 あなた「…あれ?かすみちゃん何してるの?」
かすみ「…うわーん!せんぱーい!!」ギュー
あなた「なに、なに!?」
かすみ「またあの部長にしず子取られちゃいました〜〜〜〜〜!!」
あなた「あぁ…」
あなた(…またか) 〜〜〜〜〜〜〜〜
あなた「ワン、ツー、スリー、フォー…かすみちゃん遅れてる!エマさん、ステップしっかり!」
かすみ「はいぃ!」
エマ「はいっ」
あなた「…うん、よし。じゃあ10分休憩にしよっか。あ、しずくちゃん、ちょっと」
しずく「はいっ」
あなた「…何かあった?」
しずく「え?」
あなた「なんか…心ここにあらず、って感じだったからさ」
しずく「…演劇部の事で、少し。でも、大丈夫です!すみません、集中しますね」
あなた「本当?無理しないでね」
しずく「はい!」
あなた「…うーん」
コンコン
あなた「どうぞー?」
部長「失礼します」 しずく「部長?」
かすみ「…」ジトー
部長「あはは、そんなに睨まないでほしいな…ごめん、しずくちょっと借りてもいいかな」
あなた「あぁ、どうぞ。休憩中ですし」
しずく「でも部長、今日は…」
部長「急ぎ相談があってさ。すぐ終わるよ」
しずく「…わかりました。皆さん、すみません」
あなた「いえ…じゃあ、休憩伸ばそうか。しずくちゃんが帰ってきたら再開にしよう」
みんな『はーい』
かすみ「…もー、しず子ってばー。演劇部の部長と、かすみんの♡部長、どっちが大事なのー!?」
歩夢「か、かすみちゃんの!?」
あなた「かすみちゃんのではないなぁ、あはは」 璃奈「兼部なんだから、仕方ない」
かすみ「…わかってるけど、でもあの部長、いっつもしず子のこと連れてっちゃうんだもん」
エマ「そういえば…私と学食でお茶してる時にもあったなぁ」
果林「…ここ最近、かなりの頻度で来ているし…ちょっと気になるわね」
愛「そういえば、演劇部の友達も言ってたなー。気が付くと部長がふらっとどっか行っちゃって困るって」
せつ菜「あまり目立つようであれば、私から注意しましょうか」
果林「…こういう時に生徒会長がいるって便利ね」
せつ菜「どんどんお使いください!」
あなた「せつ菜ちゃん、お願いできるかな。私も、気になる…」
せつ菜「お任せくださいっ!」
あなた「演劇部にも事情があるわけだし、誰が悪いってわけじゃないんだけど…ね」 〜〜〜〜〜〜〜
しずく「…わかりました、…はい。では、また」バタン
しずく「…はぁ」
彼方「やぁやぁ、浮かない顔をしているね?」
しずく「ひゃああああ!!!」
彼方「やっほ〜、しずくちゃん」
しずく「びっくりしたぁ…彼方さん、どうして…?」
彼方「どうしてだと思う〜?ふっふっふ」
しずく「…寝てたんですか?もう皆さん練習してますよ?」
彼方「あはは、違う違う。ちょっと実習が伸びちゃってね〜。今から部室に向かうところ」
彼方「しずくちゃんは?」
しずく「少し、呼び出しを受けまして」 彼方「お疲れ様〜」
しずく「ありがとうございます。…では、一緒に戻りましょうか」
彼方「ん〜…そうだなぁ〜。しずくちゃんの悩みを聞いてからにしようかなぁ」
しずく「え?…い、いえ、悩んでいるとかではなく、ただ演技プランについて悩んでいるだけで…」
彼方「本当かい?あんなに大きい溜息をついておいて…」
しずく「本当ですっ」
彼方「…彼方ちゃんの目は、誤魔化せないぞ〜?」
しずく「うっ……あ、あの、内緒ですよ」
彼方「おぉ…やっぱり、悩んでいたんだな?」
しずく「なっ…カマかけましたね!?」
彼方「まあまあ…ほれほれ〜、話してみ〜?」
しずく「もう……じ、実はですね」 彼方「おえぇ!?ヒロイン役を断りたい!?」
しずく「いえその、魅力的な役ではあるんです!ただ……その」
彼方「ふ〜む…まあ、事情はよくわからないけど…彼方ちゃんは、断ってもいいと思うなぁ」
しずく「…え?」
彼方「しずくちゃんはさ〜」
しずく「はい?」
彼方「彼方ちゃんのこと、わがままだって思う?」
しずく「…思いませんよ?」
彼方「そこは即答してほしかったなぁ〜…」
しずく「だ、だってぇ…」
彼方「…まあ、しずくちゃんの思っている通り、彼方ちゃんはわがままだよ。わがままお姫様」 彼方「しずくちゃんは、彼方ちゃんのこと、キライ?」
しずく「そんなわけないです!大切な先輩です!」
彼方「んふふ、ありがと〜。私もしずくちゃんのこと、好きだよ」
しずく「ふぇ!?…あ、ありがとうございます…」
彼方「しずくちゃんが、わがままな彼方ちゃんのこと、好きでいてくれるみたいにさ」
彼方「彼方ちゃんも、しずくちゃんがわがまま言っても、嫌いにならないよ」
彼方「きっと、みんなもそうだと思う」
彼方「だからしずくちゃんもさ〜、たまにはわがまま言ってみたらどうかなぁ?」
彼方「真面目なしずくちゃんも好きだけどさ〜…彼方ちゃんは、わがままお姫様を演じるしずくちゃんも、悪くないと思うよ」
彼方「…じゃ、悩みも聞いたし…彼方ちゃんがすやぴしないうちに、戻ろっか」
しずく「…はい!」
しずく「わがまま…ですか」 〜〜〜〜〜〜〜〜
あなた「え、次のライブの演出を変えたい?」
しずく「はい…急なお願いで、申し訳ないんですが」
あなた「全然いいけど…大変じゃない?劇の練習もあるし…」
しずく「…これは、私の役者生命に関わることなんです」
あなた「や、役者生命に!?……ち、ちなみに、どんな演出にしたいの?」
しずく「…最後の曲、先輩に、一緒に舞台に立ってほしいんです」
あなた「…えぇっ!?わ、私がステージに!?」
しずく「ダメ、でしょうか…?」
あなた「え、いや、だって私は…」
しずく「練習で指導をしてくださっていますし、踊れないわけではないですよね?」
あなた「いや、え、無理無理っ!私は裏方だしっ!」 あなた「っていうか、振付的に…バックダンサーとかそういうんじゃなくて、一緒に踊るってことだよね?」
しずく「そうなります」
あなた「それなら、尚更私には…他のみんなに頼んだ方が…」
しずく「…先輩、私、この曲を作る時に言ったと思います」
しずく「いつも私のことを支えてきてくれた先輩への気持ちが、この物語の中心になる…って」
あなた「それは…そうだよ。しずくちゃんの物語から、曲を作ったんだから」
しずく「先輩にお願いしたいんです…ううん。先輩じゃなきゃイヤなんです!」
あなた「…どうしても?」
しずく「はい」
あなた「…しずくちゃんのため、なんだよね?」
しずく「私のため…か、どうかはわかりません。ただの、わがままなので」
あなた「わがまま…」
あなた「…………わかった」
しずく「本当ですか!?」 あなた「私あのとき、側にいるって約束したもん」
あなた「しずくちゃんが必要って言うなら、私やるよ」
あなた(スクールアイドルになるわけではないから、セーフ…だよね)
しずく「先輩…!ありがとうございます!」
あなた「…今日から私も一緒にレッスンだなー」
しずく「お願いしますっ!」
コンコン
部長「失礼します」
あなた「…しずくちゃんですか?」
部長「話が早くて助かります」
しずく「部長…今日は、演劇部はお休みするって、お伝えしていますよね」
部長「そうは言っても、演劇部の事情があるからさ」
しずく「明日にしてくれませんか?私は次のライブに賭けてるんです」
部長「…そうだったね」 あなた(…賭けてる?)
部長「ごめん、じゃあ明日にしておく。…そんなに力を入れてるなんて、楽しみだよ」
部長「しずくの、ラストライブ」
しずく「!」
あなた「は…?」
部長「では、お邪魔しました」バタン
あなた「…しずくちゃん?」
しずく「…っ」
あなた「しずくちゃん…ラストライブって、どういうこと?」 いったん中断
しずくちゃんの絆エピソードの最新話まで読んでる前提なので、もし未読の人はこの機会にぜひ
あとNTR要素はありません これは部しずに見せかけたあなしずだな間違いない俺は見る目があるんだ アニメでもあなしず…というかゆうしずあるといいなぁ…1番後輩ヒロイン感ある…。 しずく「……それは」
あなた「…やめるの?スクールアイドル」
しずく「…やめる覚悟で挑む、ということです」
あなた「演劇に専念するってこと?」
しずく「私だって、やめたいわけではありません…」
あなた「…しずくちゃん…そこまで思い詰める理由はなに?」
あなた「役者生命とか…ラストライブとか…私、わかんないよ。そんなに話せない理由なの!?」
しずく「……話せません」
あなた「…」
しずく「う…ごめんなさい……話してしまったら、すべて、終わってしまうんです…」
しずく「だから…先輩…っ……私の、わがまま…聞いて、ください……っ」
あなた「……全部終わったら、理由を聞かせてね」
しずく「…先輩?」
あなた「約束してよ?」
しずく「っ…はい!」 〜〜〜〜〜〜〜〜
歩夢「あれ?今日はあなたも踊るの?」
あなた「しずくちゃんのライブの演出で、まあ…ちょっとね」
しずく「相手役をお願いしたんです」
歩夢「えぇ!?す、ステージに上がるの!?」
あなた「ま、まあ…あくまでスクールアイドルじゃない、ってことで…」
愛「えー!なら愛さんもお願いしたいな〜」
あなた「あ、あの運動量は流石に無理だよ!」
かすみ「かすみんも先輩と一緒にステージ立ちたいですよぉ〜。かすみんキャッスルの王子様とぉ、お姫様役ってどうですかぁ〜♡」
歩夢「そ、それなら私も…!」
エマ「じゃあ間を取って私が!」
あなた「あ、あはは…」 彼方「まあまあ、みんな〜…ただでさえ忙しいんだから、いっぺんには無理だよ〜」
せつ菜「順番、ということでどうでしょう!」
果林「み〜んなの部長だものね?まさか…独り占めされるつもりは無いわよね?」
璃奈「一人だけなんて、ずるい。璃奈ちゃんボード『屋根裏のゴミ』」
あなた「い、いや、あはは…」
しずく「あの、先輩…やっぱり」
あなた「ううん、いいよ。やるって言ったのは私だから!」
しずく「…はい」
彼方「…ふふ」
エマ「彼方ちゃん、なんだか嬉しそう?」
彼方「いやいや〜…妹の成長を見るのは、姉の醍醐味だなぁと思ってねぇ〜」
エマ「たしかに!弟妹が成長したな〜って思う時って、すごく嬉しくなっちゃうよね〜。もしかして、遥ちゃんに何かあったの?」
彼方「ふっふっふ、そんなところさ〜」 〜〜〜〜〜〜〜
かすみ「しず子の振り付け、相手がいるとまた違って見えますねぇ」
せつ菜「そうですね。ソロの時も、まるでそこに誰かがいるかのような振付で素敵だったんですが…」
せつ菜「やはり、役者さんですからね。相手役がいる方が、表現力は何倍にもなるのでしょうね。3+3+3は9千兆パワーです!」
かすみ「なんですか、それ…」
歩夢「…」
かすみ「あれれ?歩夢先輩、やきもちですかぁ?」
歩夢「ふぇ!?う、ううん、そんなんじゃなくて…」
かすみ「大丈夫ですよぉ。先輩はぁ、しず子に取られる前にかすみんが貰っちゃいますから〜♪」
歩夢「なにも大丈夫じゃないよぉ…!」
あなた「ここでターンを…うわっと!」ステーン
しずく「あぁっ、先輩!」
あなた「いてて…ごめんごめん」
愛「最初にしちゃ全然踊れてる方だってー。まだ最初なんだから、これからこれから!」
あなた「う、うん……あ、そうだ。果林さんと愛ちゃんも、デュオだったよね」
愛「ん?そだね」 あなた「どうやってタイミングを合わせてるの?」
愛「えー?……なんだろ。DiverDivaではここまで密着するような振りないしなー」
果林「そりゃ、息を合わせてるのよ」
あなた「え?」
果林「文字通り、呼吸をね」
愛「あー、確かに…いつも呼吸のタイミングはピッタリかも」
果林「愛が勝手に合わせてくれるから、やりやすいわ」
愛「なんだよカリンー、嬉しいじゃん!」ベシベシ
果林「い、痛いわよ…本当の事を言ったまで。ま、そういうことだから、まずはしずくちゃんの息遣いを意識してみましょ」
果林「私たちよりも2人の距離が近いんだし、簡単なはずよ」
愛「あとはそうだなー、視線だね。最初だから仕方ないけど、ぶちょーは自分のことでいっぱいいっぱいなんだと思う」
愛「慣れてきたら、ちゃんとしずくのことを見る!ってのを意識してみて」
あなた「なるほど…ありがとう、やってみる!」
あなた(最初だから、なんて言い訳はしていられないもんな…) 璃奈「二人の協調、完璧なユニゾン…それを実現する方法は、ひとつしかない」
あなた「え、璃奈ちゃん?」
璃奈「共同生活って、昔から相場が決まっている…璃奈ちゃんボード『62秒でケリをつける』」
せつ菜「おおおお…!!瞬間、心、重ねて…ですね!」
璃奈「その通り。だから、お泊まり会…してみたら?」
しずく「お、お泊まりですか!?」
歩夢「お泊まり…」
あなた「なるほど…たしかに、私も歩夢ちゃんの癖が移っちゃったりしてるしなぁ…」
歩夢「…ふふっ、そうだね♪昔からずっと一緒だもんね」
あなた「じゃあ、今度の土日とか…うちに来る?」
しずく「ええええええっ!!」 あなた「え、ダメかな!?」
しずく「いえあの、ダメとかそういうんじゃなくて、あのー…」
かすみ「えー!えー!かすみんも行きたいですー!」
璃奈「かすみちゃん、邪魔しちゃダメ。うちに来る?」
かすみ「行くー!!」
あなた「しずくちゃんのお家にお邪魔する方がいいかな?」
しずく「…い、いえ。先輩の、お家に…」
あなた「わかった!じゃあ、片付けておくね」
しずく「…は、はい!」 〜〜〜〜〜〜〜
しずく「…お、お邪魔します」
あなた「どうぞー」
しずく「先輩のお部屋…」
あなた「あんまり物ないし、散らかってはいないと思うけど…」
しずく「いっ、いえ!そういうことではなく…先輩らしいなと」
あなた「そう?」
しずく「…これでいつも作曲なさっているんですね」
あなた「うん。あとはパソコンかな」
しずく「…なんだか、ここにいるだけで…先輩を、全身で感じられる気がします」
あなた「そ、そうかな…」
しずく「はい…」
あなた「…」テレテレ
しずく「…」しみじみ
あなた「…あ、そ、そうだ…この後、なにするか全然決めてなかったね」
あなた「せっかくお休みだし、お台場でも行こうか!」
しずく「はい!」 〜〜〜〜〜〜〜
しずく「先輩って、どういう服が好きなんですか?」
あなた「ん−…特にこだわりないんだよね」
しずく「そうですか…」
あなた「お揃いの服、買っちゃおうか」
しずく「えぇ!?」
あなた「しずくちゃんの好みの服を着たら、またしずくちゃんのことがわかるかもだし」
しずく「ぺ、ペアルックはちょっと…恥ずかしいですから…」
あなた「そっかぁ…じゃあ、しずくちゃんに選んでもらった服を私が着る、ってことでどうかな?」
しずく「そ、それなら…頑張ってコーディネートします!」
あなた「お願いします!」 〜〜〜〜〜〜〜
しずく「ふふっ、楽しかったですね先輩!」
あなた「私はちょっと疲れちゃったよ…着せ替え人形になった気分…」
しずく「あ、あはは…すみません…ついはしゃいでしまいました」
あなた「いいよ、大丈夫…しずくちゃんのまた新しい一面を見ることができたかなって」
あなた「でも、結構意外だなぁ、ラーメン食べたいなんて。しずくちゃんのイメージじゃなかった」
しずく「あ、あはは…結構好きなんです…」
あなた「どれ食べる?」
しずく「げ…激辛担々麺を…」
あなた「じゃあ私もそれにしようかな」
しずく「先輩、辛いもの好きなんですか?」
あなた「うーん、そうでもないけど…しずくちゃんと同じものがいいかなって」
しずく「先輩…う、嬉しいですけど…」
あなた「しずくちゃんを理解するためには必要な事だよ。激辛担々麺2つ!」
しずく「ああぁ…」 しずく「ふッッ」ドンッ
あなた(は、早い…!)
しずく「ごちそうさまでした…」
あなた「ひゅ、ひゅごいねひじゅくひゃん……」
しずく「先輩、大丈夫ですか…?」
あなた「ら、らいじょーぶ…」
しずく「すみません、私の為に…」
あなた「いやいや…」ゴクゴク
あなた「…っふぅ…ふぅ…私がやってることだから」
あなた「…でも、この後甘いもの、食べに行っていいかな…」
しずく「も、もちろんです!」 あなた「あんまぁ〜い……」
あなた「すごいよねぇ、このレインボーわたあめ…ずっと気になってたから、食べられてよかったよ」
しずく「そ、そうですね…」
あなた「しずくちゃん、食べないの?」
しずく「あぁ、いえ…そのやっぱり、2つ買った方がよかったのでは…」
あなた「ん−、結構大きいしさ。同じもの2つ買って、食べきれなかったら困るでしょ?はいしずくちゃん、あーん」
しずく「えぇ!?あ、あの、ぅ……あ、あーん…」ぱくっ
あなた「おいしいよね?」
しずく「はい…甘すぎて、吐いちゃいそうです……」
あなた「だ、大丈夫!?食べ過ぎ!?」 〜〜〜〜〜〜〜
あなた「もうちょっと右の、この…顔と腕の間にアームを通せればいいんだけど…」
しずく「なるほど…もうちょっと…右…ここです!!」ポチッ
ウィーン ガコン
しずく「やりました!」
あなた「流石しずくちゃん!たった300円で取れるなんて!」
しずく「先輩のサポートのおかげです!」
あなた「…ねえ、もう一個取らない?」
しずく「え?いいですけど…」
あなた「せっかくだから、お揃いがいいんだ。今度は私がやってみるよ、サポートお願い!」
しずく「…はい!」 〜〜〜〜〜〜〜
あなた「やっぱりしずくちゃんの声、綺麗だなぁ…さっきクレーンゲームで溶かした野口さんたちも報われるよ」
しずく「すみません…私のサポート不足で…」
あなた「ううん、私がヘタクソだったからさ…」
しずく「…で、でも先輩だって、スクールアイドルじゃないのが惜しいくらいの歌声ですよ!」
あなた「そうかな…だと、いいんだけど」
しずく「だから…そんなお歌の上手な先輩、デュエットしませんか?」
あなた「デュエット?」
しずく「愛さんが言ってた、息を合わせるってこと…カラオケでなら、出来ると思うんです」
あなた「なるほど…そうだね。ちょっと恐れ多いけど…やるからには頑張るよ!」
しずく「2人で100点、取りましょう!」
あなた「おー!」 あなた「あー、歌ったなぁ…結局100点は出なかったし。喉痛いや」
しずく「先輩、途中から腹式呼吸できてませんでしたからね…」クスクス
あなた「しずくちゃん元気だなぁ…」
しずく「先輩と一緒だからですよ」
あなた「えー?しずくちゃん、すぐそうやって私のこと持ち上げるんだから」
しずく「ふふっ…すみません」
あなた「さて…そろそろいい時間だなぁ」
しずく「あ!あの、最後に、映画を観たいんですが…好きな俳優さんが出ていまして」
あなた「いいよ。じゃあ、映画見て帰ろっか」
しずく「はい!」 〜〜〜〜〜〜〜〜
あなた「いやー、面白かったなぁ…途中、ちょっと泣いちゃったよ」
しずく「私も感動しました…映画館で観られてよかったです…!」
あなた「…あー、でも、アレだね。やっぱり、友達と見てると…その…ああいうシーン、恥ずかしくなっちゃうね」
あなた「あれは本当にしてないんだろうけどさ〜、ねぇ…」
しずく「…先輩は、どう思います?」
あなた「え?」
しずく「あんな風に、誤魔化している作品って…たまに、あるんですよ。それって、どう思いますか?」
あなた「うーん…なんだろう、好きな俳優さんだったら「うっ」…って、なっちゃうかも」
あなた「でも、あんなふうに誤魔化してくれたらまだ安心かな〜」
しずく「…そうですよね、やっぱり」
あなた「しずくちゃんも?」
しずく「ええ…」
あなた「やっぱり、そうだよねぇ。演劇部と言ったって、そこまでやるわけじゃないだろうし…」
あなた「…あ、やば。この時間くらいから、バスかなり混んでくるんだ」
しずく「…はい」 〜〜〜〜〜〜〜〜
しずく「すみません、晩ご飯までいただいてしまって…」
あなた「全然気にしなくていいよ。誘ったのは私なんだから」
しずく「とっても美味しかったです♪」
あなた「ん−、お風呂、どうしよっか?……一緒に入る?」
しずく「うぇええええっ!?」
あなた「い、いや、嫌なら全然いいんだけどっ!そんなに広くないし!」
あなた「…ご、ごめん。なんか、しずくちゃんと一緒にってことばっかり考えてたから、つい」
しずく「…あ、ぅ…」
しずく「…お、お背中を…洗う、くらいなら…」 信じていいんだな?信じていいんだよな?
読むのが怖いけど気になるから最後まで読む しずく「…で、では、失礼します」
あなた「は…はい」
しずく「…つ、強くないでしょうか!?」
あなた「い、いや…まだ私に触ってすらないよ…?」
しずく「す、すみません…」
あなた「まずは目開けよっか…」
しずく「うぅ…はい…」ドキドキドキドキ
しずく「…………先輩の背中、綺麗ですね…」
あなた「そ、そう!?」
しずく「はい…で、では、今度こそ…失礼します…」スッ
あなた「…あ、気持ちいい♪しずくちゃんの手、すべすべだね」
しずく「あ、ありがとうございますぅ……」 あなた「ありがとう、しずくちゃん。私も背中洗ってあげるね」
しずく「ええええ!!いいです、大丈夫です!!お身体が冷えるといけないので、湯船に…」
あなた「そう?でも私もやってもらったし…」
しずく「ほ、本当に大丈夫ですって…」
あなた「まあまあ…ほら、後ろ向いて。いくよー」
しずく「ひゃんっ♡」
あなた「あ…ごめん。くすぐったかった?」
しずく「い、いえ…だいじょうぶです……」
あなた「そう?ならよかった。続けるね」
しずく「ひえぇぇぇ…………」 カポーン…
しずく(けっきょく…せんぱいといっしょにおふろ…はいってしまった…)
あなた「…2人で湯船はちょっと狭いね、やっぱり」
しずく(せんぱいと…せんぱい……)
あなた「昔は歩夢ちゃんと入っても広々だったんだけどね〜。…しずくちゃん?」
しずく(せんぱい…………)
あなた「おーい」
しずく(……………………)ブクブク
あなた「うわっ!?しずくちゃん!!」 〜〜〜〜〜〜〜〜
しずく「…ん、んぅ」
あなた「しずくちゃん!」
しずく「せんぱい…?」
あなた「よかったー…しずくちゃん、のぼせちゃっててさ」
しずく「あぁ…ごめんなさい、私…あれ、パジャマ…」
あなた「ご、ごめん…荷物、触っちゃった」
しずく「…せ、先輩が着替えを?」
あなた「う、うん…バスタオルだけにしておくのもなって…」
しずく「う、あぁ…………」プシュゥゥ
あなた「ご、ごめん…で、でもほら、なるべく薄目でやってたし、一応女の子同士だし!…うん」
しずく「あ…」
しずく「……そう、ですね」 あなた「疲れちゃってたのかな。遊びまわったもんね」
しずく「いえ…すごく、楽しかったです。ありがとうございます…いい思い出になりました」
あなた「ううん、こちらこそ。しずくちゃんと、もっと通じ合えた気がする」
しずく「…私もです。勘違いしちゃいそうなくらい」
あなた「勘違い?」
しずく「…なんでもないです。寝ましょうか」
あなた「うん。私は床で寝るから、しずくちゃんそのままソファーベッドのほう使っていいよ」
しずく「いえ、そんなことできません!」
あなた「私よく床で寝ちゃうから。大丈夫だって」ゴロン
しずく「じゃあ私も床で寝ます!」ゴロン
あなた「えぇ!?身体痛めるよ!」
しずく「いいんです!」
あなた「……じゃ、いっか」クスッ
しずく「はい!」ニコッ
あなた「おやすみ、しずくちゃん」
しずく「おやすみなさい、先輩」 〜〜〜〜〜〜〜〜
しずく「…」チラッ
あなた「Zzz…」
しずく「…」
しずく「…先輩」ギュッ
あなた「…?」パチッ
しずく「!!!」
あなた「…ん〜」ギュッ
しずく「ひゃ…!」
あなた「……Zzz……」ギュー
しずく(ひえええええええ!!!)
しずく(こんなに幸せでいいんでしょうか…歩夢さんごめんなさい…!!)
しずく(…でも、いいですよね。最後くらい)
しずく(今だけです。ライブが終わったら、もう…) 〜〜〜〜〜〜〜〜
しずく「…やっぱり、考えを変えていただける気はないんですね」
部長「うん。やるならとことん、って言ったよね。しずくだって、いつもそうじゃない」
しずく「でも…私たちは」
部長「しずくはさ…そういうシーンを、中途半端に描いている作品って…どう思う?」
しずく「それは……」
部長「…今回の劇はしずくをヒロインに置く前提で脚本書いてもらったからね。しずくが降りるなら、この劇をやる理由は無い」
しずく「…いえ。もう覚悟を決めました」
部長「…そっか」ニコッ
部長「……愛しているよ」
しずく「…『私も愛しています、王子』」
部長「……はは、やっぱりしずくは天才だ」
しずく「光栄です」
部長「しずく…」
しずく「部長…」
部長「…いいよね?」
しずく「…私は」 しずく「はっ!!」
しずく「…」ゴシゴシ
しずく「…夢」
しずく「先輩……?」
しずく「いない…どこに…?」 歩夢「しずくちゃん、大丈夫そうならよかったよ」
あなた「うん。昨日遊んで回ったけど、結構リフレッシュできてるように見えたよ」
歩夢「…今度は、私とも遊んでね?」
あなた「わかってるって」
歩夢「もー、約束だからね?」
あなた「はいはい。じゃ、またね」
歩夢「うん!」
あなた「…さて、と」ガラッ
しずく「…!」
あなた「…おっ、しずくちゃん。おはよう」
しずく「せんぱい…!」ギュッ
あなた「え、え!?」
しずく「どこかに行っちゃったのかと思いました…」 あなた「…ご、ごめん。ちょっと歩夢ちゃんと話してて」
しずく「側に、居てください…」
あなた「!」
しずく「先輩…」
あなた「…しずくちゃん」
しずく「……ひゃっ!?先輩!?」バッ
あなた「え!?」
しずく「ご、ごめんなさい…! 私、寝ぼけてたみたいで…!」
あなた「…そ、そっか……うん、そうだよね…!」
しずく「うぅ…」
あなた「…でも、安心して、しずくちゃん。私は、ずっと側にいるから」
しずく「先輩…」
あなた(…だいぶ参ってるな、しずくちゃん) 〜〜翌週〜〜
部長「同好会に顔を出さないでほしい?」
あなた「…はい。演劇部の事情があるのもわかります」
あなた「だけど、最近のしずくちゃん、すごく追い詰められていて」
あなた「だから…少しでも、集中させてあげられないでしょうか」
あなた「もちろん、逆に演劇部にいる時はこちらからも干渉しません」
部長「…なるほどね」
部長「でも、兼部ってそういうものだと思うんだよね」
部長「もちろん、個人の都合もあるけど…部の都合だってある」
部長「演劇は個人戦じゃないんだよ。スクールアイドル同好会と違ってね」
あなた「…」ムッ
部長「活動の邪魔をしに来ているわけじゃないでしょ?タイミングだって図っているし、事務連絡をしに来ているだけだよ」
あなた「それが負担になっているって言うんです!」
菜々「その話は、私からもさせていただきたいですね」
あなた「せ…菜々ちゃん…」 菜々「盗み聞きをするような形になり申し訳ありません」
菜々「両部から、相談を受けていましてね。私としても見逃せないかと」
部長「…それは、生徒会長としての忠告ですか?それとも、同好会の優木せつ菜として…ですか?」
菜々「…なぜ、優木さんが」
部長「会長は演技、とてもお上手です。演劇部に欲しいくらい」
部長「よほど練習を積まないと、細かな動作の癖は治せないんですが…それを会長は、優木せつ菜を演じる上でほとんど隠し通している」
部長「でも、その姿勢の良さ…そっくりなんですよね」
菜々「…今の私は、中川菜々です。それ以上でも、それ以下でもありません」
菜々「生徒会長としての忠告です」
部長「…そういうことなら、わかりました。顔は出しません」
部長「その代わり、こちらが決めた練習スケジュールは1秒でも狂わせないでください」
部長「しずくが1秒でも演劇部に遅れてきたら、その約束は無かったことにさせてください」
あなた「…わかりました。お願いします」
部長「…では」 あなた「…ありがとう、せつ菜ちゃん」
菜々「いえ、私も気になっていることでしたから。会長としても、見過ごせません」
菜々「…でもまさか、私の正体が見抜かれていたなんて」
菜々「メイクも変えているし、シークレットブーツも履いているのに……本業の方には、叶いませんね」
菜々「しかし、隠している正体を見破られるというシチュエーション…燃えますね!」
あなた「あはは…せつ菜ちゃんらしいや…」 あなた「ターン…ここで一回止まって…!」
しずく「…先輩!」
愛「…ぶちょー、すごいよ!見違えたよ〜!阿吽の呼吸って感じだった!ね、カリン!」
果林「…ええ、そうね!お泊まり会の効果が出たってとこかしら?」
かすみ「ぐぬぬ…ま、まあ?かすみんほどじゃないですけどね〜」
歩夢「…」
かすみ「…あ、歩夢先輩ほどでもないですよね〜」
歩夢「…そ、そうかな?」
璃奈「あ。演劇部の練習まで、あと10分だよ」ピコーン
エマ「大変…しずくちゃん、急がなきゃ!カバンと、タオルと、お水と…忘れ物無いかな!?」
しずく「わわ、エマさんすみません!璃奈さんもありがとう!」
あなた「いってらっしゃい!続きは明日やろう!」
しずく「はい!皆さんすみません、お先に失礼します!」
彼方「いってらっしゃーい」
あなた「…余計に気を使わせちゃったかな」
せつ菜「いえ。しずくさんも集中して練習できていたと思いますよ!」
あなた「ならいいけど…」 〜〜〜〜〜〜〜〜
部長「『愛しているよ』」
しずく「…『私も愛しています、王子』」
部長「…」スッ
しずく「…」
部長「…」グイッ
しずく「!」ピタッ
部長「…」
演出担当「はいカットー!前よりよくなったね。部長はもちろん、流石しずくちゃん」
しずく「ありがとうございます」
部長「私のことも褒めてほしいな?」
演出「はいはい。じゃあ次、10分休憩したら通してやるよー」
しずく「…部長。さっきの…」
部長「…本番まではしないよ。あくまで練習」
しずく「……」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あなた「…よし、これで全部、かな。もう、しずくちゃんも確認するところない?」
しずく「はい、大丈夫です!」
あなた「…いよいよだね、ライブ」
しずく「…はい」
あなた「私、もう今から心臓バックバクだよ…みんなすごいなぁ、普通にステージに上がれるなんて」
しずく「あれだけ練習を積んできたじゃないですか。大丈夫ですよ」
あなた「だといいけどなぁ…しずくちゃんと違って、本番に強いタイプではないからさ…」
しずく「それに、普通じゃないですよ。少しは慣れましたけど、やっぱり今でも、ドキドキします」
あなた「そうかな?やっぱり、裏にいるからそう見えてるだけなのかなぁ…」
あなた「…しずくちゃん、私さ」
しずく「なんでしょう?」
あなた「…しずくちゃんが、どういう事情を抱えているかもわからないけど」
あなた「私は、ずっとしずくちゃんの側にいるからね」
しずく「…ありがとうございます、先輩」
しずく「私も…そうしていただけたら、いいなって思います」
あなた「…?そうしていただけたらも何も…そうするって言ってるじゃない!」
しずく「…えへへ、そうですよね。変な事言っちゃいました」 部長「しずく」
しずく「…部長」
あなた「…」
部長「…おっと、ごめんね、顔を出さない約束だったね」
しずく「…見ていてください、部長」
部長「…もちろん。楽しみにしているよ」スタスタ
あなた「しずくちゃん…」
しずく「…大丈夫です」 〜〜〜〜〜〜〜〜
しずく「みなさん、今日はありがとうございました!」
しずく「…次で、最後の曲になります!聞いてください…」
しずく「…『辺りは真っ暗で、何も見えなかった』」
しずく「『とても怖かったけど、ここに居ることの方が怖くて、ただただ歩いた』」
しずく「『遠くにぼんやりと見えた光、それはたったひとつの希望だった』」
しずく「『勇気を出して進んだから、巡り合った二つのストーリー』」
しずく「…ふぅっ」
〜〜〜〜〜〜〜〜
しずく「『一人迷い込んだ闇を照らす、一筋の光』」
あなた(…そろそろ、サビに入る…)
あなた(…大丈夫。何かあっても、それもライブの醍醐味だ)
あなた(…行くよ!) 〜〜〜〜♪
あなた(気が付けば、あっという間に最後のサビも終わろうとしていた)
あなた(しずくちゃんが、私の手を取るから、くるりとターン)
あなた(しずくちゃんを抱き寄せて、ステップ)
あなた(いったん離れると、手招きをされるから――)
あなた(追いかけて、しずくちゃんの横に立つ)
あなた(そうしたら、手を繋いで――)
アウトロの途中で、幕が下り始める。
あとは私は、佇んでいるだけでいい。
…はずだったんだけど、しずくちゃんがゆっくりと、私に歩み寄ってくる。
本来は、幕が下がるまで――?
…あ、そうか。
しずくちゃん、アドリブもできるようになったんだ――。 しずくちゃんが私の背中に手を回して、顔と顔を近づける。
「 」
口の動きだけで、何を言っているかは理解できた。
ハッピーエンド――そういうことか。
私は、しずくちゃんの言う通りにした。
素敵な演出だ。
でも、ちょっと恥ずかし―――――――― その後、みんなからとやかく言われたが、誤魔化しておいた。
後から映像を見返したけれど、思った通り、顔は幕で隠れていた。
最前列から見ても、見えていなかっただろう。
終演後のアンケートも、半数以上がそのことについて書かれていた。
とにかく絶賛されていて、大成功だったようだ。
よかった。
終演後、しずくちゃんとは一度も顔を合わせなかった。
…気まずいし、明日でいいよね。 帰ってから、私はずっと天井とにらめっこしていた。
あれって……。
勢い余っただけだよね、きっと。
結局、ラストライブってどういう意味だったのかな。
大成功に終わったんだから、別に引退なんてしなくてもいいのに。
それとも、演劇に専念したくなったのかな。
役者生命がかかってるって、言ってたもんな。
……。 よくわからないまま、数日経った。
しずくちゃんは、あれ以来演劇部に出ずっぱりだ。
ライブがひと段落したから、ヒロイン役の練習に専念したかったのだろう。
まあ、気まずいし、私もそれでよかったと思っていた。
そして、しずくちゃんが舞台に立つ日が来た。
劇の内容はラブストーリーだった。
歩夢ちゃんが隣で感動していたから、感動的なものだったのだろう。
私は、ぼんやりと、遠くに行ってしまったようなしずくちゃんを目で追っているだけだから…話は覚えていない。
ほぼ最前列で見ているのに、すごく遠くに感じる。
せっかくいい席を用意してもらったのに、こんな態度じゃ失礼かな……
あ。
しずくちゃんと目が合った。 つい、目をそらしてしまった。
…なんでそらす必要があったんだ。
再びしずくちゃんに目を向けると、彼女の表情がわずかに崩れていた。
ほんの少しだけど、劇中のお姫様の表情ではなく、「桜坂しずく」の表情だった。
劇はもうラストシーンのようだった。 民に祝福される中、ふたりは結ばれようとしていた。
部長「『愛しているよ』」
しずく「…『私も愛しています、王子』」
しずくちゃんと、部長の顔が近づく。
あなた「うっ…」
つい、顔を背けてしまった。
…………あ。
そういうことか。 〜〜〜〜〜〜〜〜
あなた「しずくちゃん!」
しずく「…先輩!?ど、どうして…」
あなた「ごめん…撤収やってる演劇部の人に、関係者出口の場所聞いちゃった」
部長「…撤収も終わったし、部活の時間は終わったからね。行っていいよ」
しずく「…ありがとうございます。お疲れさまでした」
あなた「…お疲れ様」
しずく「…来てくれて、ありがとうございました。見に来てくれてないかと、思ってました」
あなた「ごめん、実はあんまりよく見てなかったんだ」
しずく「…知ってます。見えてましたよ」
あなた「あ、あはは…やっぱり、鑑賞態度って大事だね」
しずく「次からはお願いしますね?」
あなた「うん…」
しずく「…歩夢さんと一緒でしたよね。いいんですか?」
あなた「先に帰ってもらったよ。だってさ…」 しずく「?」
あなた「…えっと、しずくちゃん、私と目合った後、不安そうな顔、したよね」
しずく「え…し、してましたか?」
あなた「してたよ…うちに泊まりに来て、私に寝ぼけて抱きついて来た時と、同じ顔してた」
しずく「…役者失格、ですね」
あなた「…私さ。最後のシーン…うっ…って、なっちゃった」
しずく「え?はぁ……」
あなた「…」
しずく「……?」
しずく「…………ぁ……!」
しずく「せ、……せん、ぱい…」 あなた「…しずくちゃん」
しずく「は、い…」
あなた「この前の、ラストライブのつもり、だったんだよね」
しずく「…はい」
あなた「…じゃあ、アンコール、してもいい?」
しずく「…っ!」
あなた「…また、側に、いさせてほしいんだ」
しずく「……はいっ!先輩っ!」 部長「…はぁーあ」
演出「なーに?落ち込んでるの?今日の演技、よかったよ」
部長「…そう思う?」
演出「うん。過去イチだったと思う」
部長「…なら、しなくてよかったかな」
演出「え、何を?」
部長「こっちの話」 しずく「…先輩」
あなた「うん?」
しずく「最後に一つ…わがままを聞いてもらっても、いいですか?」
あなた「最後じゃないよ。しずくちゃんのわがまま、いくらでも聞くよ」
しずく「…えへへ、ありがとうございます…じゃあ……」
しずく「 」 蛇足
演劇部部長×しずくちゃんが流行って頭がおかしくなりそうだったので、同好会の部長×しずくちゃん書きました
今後の展開次第ですが、侑×しずく流行るといいなって思います
曲前の台詞はいつかSSで使おうと2ndライブのリピートのときにメモしたものなので、たぶん合ってると思います
ありがとうございました 乙
やっぱり(スクールアイドル同好会の)部長×しずくは最高だな! おつでした
あなしず好きでアニメもゆうしずを期待してたら最近アレが流行り出して脳を破壊されそうになってたけどおかげで回復したわ 本当に素敵なあなしずをありがとう…!
ぶっちゃけあれ流行ってるの辛過ぎるからアニメであれを越える侑ちゃんの一撃が欲しい メタ的に言えばあちらに勝ちの目が出るルートが無いのだから今悲観口にしてるの騒ぎたいだけかな?って感じだけど、それはそれとしてこのタイミングだからより面白いssをありがとう 部長に頭狂わされるオタク多すぎて
たった数秒のモブなのにとんでもない存在感だよなぁ あな部長(誤解)を目撃してしまったしずくちゃんが見たい ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています