ルビィ「お、音ノ木坂学院高校一年生の!矢澤……ルビィですっ!!」
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ダイヤ「ルビィ?お風呂あがりましたわよ」
ルビィ「ん〜……」
ダイヤ「ほらルビィ、早く入っちゃいなさい」
ルビィ「ん、わかった〜……」
ダイヤ「……」
ルビィ「〜♪」
ダイヤ「……ルビィ、私の話を聞いておりますの?」
ルビィ「ん〜、わかってるってばぁ〜……」
ダイヤ「……」イラッ!
ダンッ!
ルビィ「ぴぎっ!?」 ダイヤ「ルビィ?私の話を聞いておりましたの?早くお風呂に入っちゃいなさい!」
ルビィ「ん〜、でも〜……」
ダイヤ「……でも?」
ルビィ「……めんどくさい」
ダイヤ「はぁ?」
ルビィ「後で入るから大丈夫だってば」
ダイヤ「何が大丈夫なのですか!!?お湯が冷めてしまいますわよ!!いいから早く入っちゃいなさい!!」
ルビィ「……別にルビィがいつお風呂入ろうが勝手じゃん」
ダイヤ「勝手ではありませんわ!!お父様とお母様の番もございますし!!一緒に暮らしている手前そういうことは守って
ルビィ「もう、うるさいなぁ、お姉ちゃんは……」
ダイヤ「……うるさい?」
イラッ!
ダイヤ「私はあなたのお姉ちゃんなのですわよ!!いう事くらい聞いて下さいませ!!」 ルビィ「どうしてお姉ちゃんの言う事聞かなきゃいけないわけ!!?ルビィお姉ちゃんの奴隷じゃないもん!!」
ダイヤ「ど、奴隷って、あなたねぇ……」プルプル
ルビィ「あーあ、こんなめんどくさいお姉ちゃんのところになんて生まれてこなければよかったなぁ!!!」
ダイヤ「んなっ!!?」
ルビィ「もっと自由で優しい、妹想いのお姉ちゃんがいるお家の子供になればよかった!!そしたらルビィもっと幸せに
パチン!!
ルビィ「ぴぎっ!!!?」 ルビィ「お、お姉ちゃん……!!!ほ、ほら!!すぐそうやってルビィに暴力
ダイヤ「おだまらっしゃい!!だいたい実の姉に向かってその口の利き方は何なんですか!!口に出していい言葉と悪い言葉があるのですよ!!!あなた高校一年生にもなってそんなこともわからないのですか!!」
ルビィ「お姉ちゃんこそ!!人のこと叩いたらいけないんだよ!!高校三年生にもなってそんなこともわからないわけ!!?」
ダイヤ「なっ!?あなた、またそんな減らず口を……」ワナワナ
ルビィ「ふんっ!!もういい!!ルビィお風呂入ってくる!!別にお姉ちゃんに言われたからじゃないけど!!」
ルビィ「ふんっだ!」スタスタ
ダイヤ「なっ!?……わ、私だって!!!もっと素直で可愛い妹がいればよかったですわ!!ルビィなんかよりもっとずっと!!」
ルビィ「ふ〜んだ!!じゃあルビィ他所の子になっちゃうもんね〜、あっかんべ〜!!」 ルビィ「……ふんっ!」
ルビィ(今回だけはぜ〜ったいにルビィ悪くないもん!!だってなんにも悪いことしてないし!!)
ルビィ(お姉ちゃんがルビィを奴隷扱いするのがいけないんだもん!!どうして妹だからってお姉ちゃんの言う事聞かなくちゃいけないわけ!!?)
ルビィ(だいたいお姉ちゃんはいっつもそう!!宿題やったの〜、とか!!夕ご飯までには帰って来なさい〜、とか!!別にルビィが何しようがルビィの勝手じゃん!!!)
ルビィ(それなのにお姉ちゃんはいっつもルビィにあれやれこれやれって!!もう限界だよ!!ルビィ!!)
ルビィ(もう家出する!!えっと……そ、そう!!善子ちゃんのところとかに……)
ルビィ「ぴゃぁ……」
ルビィ「……」コシコシ
ルビィ(……ま、明日でいっか)
ルビィ「ん〜、疲れたぁ〜……」
モソモソ
ルビィ「……寝よ」
ルビィ「ぴゃぁ〜……」モゾモゾ
ルビィ「おやすみ……」
………
… 『ルビ……朝よ……おき、なさ……』
ルビィ「うゅぅ……」
『ちょっとルビィ!!いつまで寝てるのよ!!学校遅刻するわよ!!?』
ルビィ「お姉ちゃぁ……もぅ、ちょっとだけ……」
にこ「ルビィ!!ルビィ!!起きなさいってば!!」
ルビィ「んぅ……」モゾモゾ
ルビィ「もうっ、おねえちゃぁ……ルビィ、今起きようとしてたとこなのに……」コシコシ
にこ「はいはい。目が覚めたなら顔洗ってきなさい。ご飯用意しとくから」
ルビィ「んぅ、わかったぁ……」
ルビィ「……起きよ」
モゾモゾ
ルビィ「……あれ?」
ルビィ(ここ、いつものお部屋じゃない……?) ルビィ「……」キョロキョロ
ルビィ「……え?」
ルビィ「お姉、ちゃん……?」
にこ「ちょっとなに!!?今虎太郎のことで手が離せないんだけど!!?」ヒョコッ!
ルビィ「えっ……?」
ルビィ「どうしてにこさんが、ルビィのお家に……?」
にこ「はぁ?アンタまだ夢の世界にいるわけ?いいから早く顔洗ってきちゃいなさい!!そっちの方が目、覚めるわよっ!!」
ルビィ「あ、うん……」
ルビィ「……」
ルビィ(……いったい何がどうなってるんだろ?) ルビィ「いただきます……」
にこ「ええ、ちゃっちゃと食べちゃいなさい」
ルビィ「……」モソモソ
ココア「ふぁ〜……おはよ……」
にこ「おはようココア、ほら、髪やってあげるからこっちきなさい」
虎太郎「ぼさぼさ〜」
ココア「んぅ……」ウツラウツラ
ココロ「にこお姉さま、水筒の準備しておきました。足りなくなった麦茶も作っておきました。ルビィお姉さまもおはようございます」ペコリ
にこ「悪いわねココロ、ありがと。助かるわ」
ルビィ「あ、うん。おはよ、ココロちゃん……」 ココア「……ママは?」
にこ「もうお仕事よ。今日も帰り、遅いんだって」
ココア「ふーん……」
ルビィ(……あれ?)
ルビィ(さっきココアちゃん、ルビィのこと、お姉さまって言った……?)
ルビィ(えっと、ココロちゃんたちは、にこさんの妹だから…………ルビィ、にこさんの家族になってるってこと?)
ルビィ「……」モギュモギュ
ルビィ(???) ルビィ「……え、えっとにこさん」
にこ「ん、どしたの、ルビィ?」
ルビィ「えっと……ルビィ、どうしてにこさんのお家にいるの?」
にこ「はぁ?何わけわかんない質問してんのよ。怖い夢でも見たわけ?」
ルビィ「ううん、そういうわけじゃないけど……多分」
にこ「だいたい、家族なんだから同じ家にいるのくらい当たり前でしょ?何当たり前のこと今更聞いてるのよ」
ルビィ(家族……)
ルビィ「……」
ダイヤ『私はあなたのお姉ちゃんなのですわよ!!いう事くらい聞いて下さいませ!!』
ズキリ にこ「ほら、食べ終わったならさっさと制服着替えてきちゃいなさい。食器は私が洗っとくから」
ルビィ「あ、うん……」
ココロ「いえお姉さま、それは私が
にこ「いいのよココロ、あんたも自分のことやってきちゃいなさい。忘れ物しても知らないわよ?」
ココロ「はい、お姉さま」
トテトテ
ルビィ「あ、じゃあルビィ、着替えてきちゃうね」
にこ「あ、ルビィ!!」
ルビィ「うゅ?どうしたの?」
にこ「あんた、寝ぐせ酷いことになってるから!ちゃんと直しなさいよ!!」
ルビィ「うん、わかった!ありがと、にこさん!!」 ルビィ「んしょ、んしょ……」
ルビィ「髪の毛はいつものツーサイドアップにして……」
ルビィ(……えっと、にこさんはルビィのこと『家族』って言ってくれてるし……ルビィ、やっぱりにこさんの妹になっちゃったってこと??)
ルビィ「??」
ルビィ(どうしてだろ?昨日、ルビィがお姉ちゃんに……ダイヤお姉ちゃんに『お姉ちゃんなんかお姉ちゃんじゃなければよかった!!』って言っちゃったからかな?神様がルビィのお願い、叶えてくれたのかな?)
ルビィ「……」
ルビィ「えっと、制服制服……」
ルビィ「……あれ?」
ルビィ(これって、もしかして……!!) テテテテッ!!
ルビィ「お姉ちゃん!!!」
にこ「わっ!!?何よルビィ、いきなり大きな声出して……お隣さんに迷惑
ルビィ「ねえねえお姉ちゃん!!これ、ルビィの制服だよね!!!?」
にこ「えっ?まあ、私のじゃないならアンタのでしょうね……ってそれがどうかしたわけ?」
ルビィ「うん!!そうだよね!!うんうん♪」
にこ「いや何一人で自己解決してるのよ、私にはさっぱりわかんないんだけど」
ルビィ「ありがとお姉ちゃん!!」
ピューッ!!!
にこ「……いったいなんなのよ、今のは?」 ルビィ「〜♪」
ルビィ「制服せいふく〜♪」
シュッ!
ルビィ「うわ〜!やっぱりブレザーって、かっわいい〜♡」
ルビィ「ルビィずっと着てみたかったんだよね〜、音ノ木坂の制服!だってこんなにかわいいんだも〜ん♡」
ルビィ(ルビィ普段からいい子にしてたから、神様がお願い叶えてくれたんだよね〜、きっと!)
ルビィ「ふふふふ〜ん……♪」
ルビィ「ボタン留めて〜、リボンつけて〜……♪」
パチッ!
ルビィ「うゅっ!!」
テテテッ! ルビィ「お姉ちゃん!!!!」
にこ「わっ!?こ、今度は何よ……?」
ルビィ「ねえねえお姉ちゃん!!ルビィ、制服似合ってるかな?」クルン♪
にこ「え?ええ、まあ、可愛いわよ、ルビィ」
ルビィ「ほんとに!!?ルビィ可愛いかな!!?わーい!!」
にこ「まあ?にこの妹だし?可愛くないわけがな
ルビィ「制服せいふく〜♪オトノキの制服〜♪」
にこ「ちょっと!自分から話振ったんだから!!最後まで聞きなさいよ!!」
ココロ「どうかしたのですか?お姉さま」
ルビィ「あっ!ココロちゃん!!ねえねえ、ルビィの制服、どう?」クルッ!
ココロ「はい!とっても可愛いです!」
ルビィ「わーい!ありがとココロちゃん!!」
ルビィ「〜♪」クルクル♪
ココロ「ルビィお姉さま、何かいいことでもあったのですか?」
にこ「……さあ?知らないわよ私は」 にこ「じゃあ、にこたちは先に出るわね。鍵よろしくね、ココロ」
ココロ「はい、にこお姉さま」
にこ「ちゃんと鍵は閉めるのよ?それとチャイムが鳴っても出なくて大丈夫だから、宅配も頼んでないし。それからそれから……」
ココロ「もう、わかってますよ、そんなに心配しなくて大丈夫ですから」
にこ「……そう、じゃあ任せたわ。ちゃんと学校行って勉強するのよ?特にココア!」
ココア「もち!いってら〜!!」
虎太郎「いってら〜」
にこ「ほらルビィ、ぼさっとしてないで学校行くわよ?」
ルビィ「あ、うん!待ってお姉ちゃん!!」
トテトテ ルビィ「……」テクテク
にこ「ふわぁ〜……」
ルビィ「……」
ルビィ(えっと……音ノ木坂に向かってるってことでいいのかな?ルビィ、この辺りよく知らないから、わかんないや……)
ルビィ「……」
ルビィ(音ノ木坂にルビィの机、ちゃんとあるのかなぁ?もしなかったらどうしよ……ルビィ、居場所無くなっちゃう……)
ルビィ(それに……にこさんがいるってことは、花陽ちゃんや凛ちゃん、真姫ちゃんたちもいるってこと?どうしよ、ルビィだけ仲間外れにされちゃったら……)
ルビィ「……ね、ねえにこさん
にこ「ルビィ、今朝から気になってたんだけど、今日のあんた何か変よ?」
ルビィ「ぴぎっ!?」 にこ「ひょっとしてまだ寝ぼけてるわけ?しっかりしてよね、ほんと」
ルビィ「あ、うん、えっと……変って、どの辺が?」
にこ「まずあんたどうして私のこと、そんなよそよそしい呼び方で呼んでるのよ。普段通りちゃんと呼びなさい、気持ち悪いじゃない」
ルビィ「普段通り……?」
にこ「そうよ、何か問題ある?」
ルビィ「えっと……」
ルビィ「……にこお姉ちゃん?」
にこ「ん、それよそれ。やっぱりそれが一番しっくりくるわね〜」
ルビィ(そっか、こっちのルビィはにこさんのこと、にこお姉ちゃんって呼んでるんだ……) ルビィ「……ね、ねえにこお姉ちゃん、にこお姉ちゃんって今でもスクールアイドルやってるの?」
にこ「当たり前じゃない。にこは生まれたときから大銀河ナンバーワンアイドルよ」
ルビィ「そっかぁ、すごい……」
にこ「ん、まあね」
ルビィ(じゃあ、こっちの世界にもちゃんとμ’sはあるんだよね、よかったぁ〜……)
ルビィ(ということは、ルビィはμ’sのみんなとおんなじ学校に通えるってこと……すごい、夢みたいだよ〜♪)
ルビィ「〜♪」
にこ「……どうしたのよルビィ、そんなにニタニタしちゃって」
ルビィ「ううん、なんでもないよ、にこお姉ちゃん♪」 ルビィ「〜♪」
にこ「……」テクテク
ルビィ「……あ、あれ!もしかして音ノ木坂じゃない!!?」
ルビィ(ルビィ前にお姉ちゃんたちと来たことあるよ!!)
にこ「そうだけど……よく自分の通う学校でそこまではしゃげるわね。にこなんて学校見るだけで憂鬱よ、はぁ……」
ルビィ「がっこう♪がっこう♪ほら、早くいこっ!にこお姉ちゃん!」
にこ「待ちなさいルビィ!!」
ルビィ「うゅ?どうしたの、にこお姉ちゃん?」
にこ「えっと、その……わ、悪いけどにこ、ちょっと時間空けるから、先行ってちょうだい」 ルビィ「え?どうして?」
にこ「ほ、ほら……高校三年生にもなって妹と一緒に登校してるとか!!は、恥ずかしいじゃない!!//絵里たちに見つかったら絶対からかわれるわよこんなの!!」
ルビィ「えっ、そうなの……?」
ルビィ(ルビィはよくわかんないんだけど……お姉ちゃんが言うなら、そうなのかな?)
にこ「いいからさっさと行きなさい!!これはお姉ちゃん命令よ!!!」
ルビィ「ぴぎっ!!わ、わかった!!」
ルビィ「じゃあね、にこお姉ちゃ
絵里「誰に見つかったら、マズイのかしら?」
にこ「え、絵里!!!?」 希「にこっちおっはよ〜!素敵な朝やんね♪」
にこ「希まで!!?どうしてアンタたちが校門にいるわけ!!?」
絵里「ねえにこ、確か昨日の部活の時に話したはずだけど……遅刻取締強化週間って、知ってるかしら?」
にこ「!!!?」
絵里「遅刻者が最近増えてるみたいだから生徒会も取締を強化してるって話、昨日の部活の時にしたわよね……常習犯の矢澤にこさん?」
にこ「そ、それは……や〜ん、にこ〜、すっかりわすれてたぁ〜♪にこっ♪」テヘペロ
絵里「そうね。じゃあ容疑を認めたってことで、職員室までついて来てもらえるかしら?」
にこ「にごっ!!?ちょ、ちょっと、それは……そうだ!!ルビィもよ!!!私と一緒に登校してるんだから!!!」
ルビィ「ぴぎっ!!?」 希「でもルビィちゃんは校門のこっち側にいるみたいやけど?」
にこ「んなっ!!?」
キーンコーンカーンコーン!!
希「……ほら、ちょうどチャイムも鳴ったみたいやし」
絵里「そうね、これでもう言い逃れはできないわよね」
にこ「ちょっと!!罠よ罠!!だいたいあんたらと話してなければにこも間に合って
ルビィ「でもにこお姉ちゃん、さっきちょっと時間空けてから学校入るって言ってなかった……?」
にこ「ちょっとルビィ!!都合の悪い情報は黙ってなさい!!」
ルビィ「ぴぎっ!!?ご、ごめんなさい!!」 絵里「いいのよルビィ、正しいことは正しいと言ってくれて」
希「そうやんね、悪いのは全部、遅刻常連のにこっちの方やもんね」
にこ「ち、ちがっ!!今日だってチビたちの面倒見て
絵里「それとこれとは別問題よ、個人の都合で違反者を見逃すわけにはいかないわ」
希「ほなにこっち、続きは職員室で聞いてあげるから、一緒に行こうね〜♪」
にこ「いやっ!!反省文はいやっ!!もう書きたくない〜っ!!!」
ズルズル
ルビィ「……」
ルビィ「え、えっと……ルビィは、教室行けばいい……のかな?」 ガラガラ
花陽「あ、おはよ。ルビィちゃん」
ルビィ「花陽ちゃん……おはよう」
先生「ほら矢澤、さっさと席つけ。ホームルーム始めんぞ〜」
ルビィ「ぴぎっ!?す、すみません!えっと……」
ルビィ「……ねえねえ花陽ちゃん、ルビィの席ってどこだけ?」ヒソヒソ
花陽「え?窓側の……ほら、あそこだけど、どうして?」
ルビィ「ううん、なんでもない!!ありがと花陽ちゃん!!」
ルビィ「〜♪」
ルビィ(そっかぁ〜、予想はしてたけど、ルビィ花陽ちゃんとおんなじクラスなんだね〜♪)
ルビィ(はわぁ〜♡ルビィすっごく、幸せです!!) 〜お昼〜
花陽「ルビィちゃん!一緒にお昼食べよっ!!」
ルビィ「うんっ!」
凛「食べるにゃ食べるにゃ!」
ルビィ「えっと、ルビィのお弁当は〜……」
パカッ!!
ルビィ「わあ〜!」
花陽「ルビィちゃんのお弁当、すっごく可愛いね〜!もしかしてにこちゃんが作ってくれてるの?」
ルビィ「うん!多分……」
花陽「へぇ〜、わざわざ海苔がハート型に切り抜いてあって……すっごく可愛い!!」
真姫「そう?ハートだらけでちょっとくどくない?」
ルビィ「いいの!可愛いからいいの!!」
真姫「……そ、まあルビィがいいならいいけど」 凛「あっ!にこちゃんと言えばね!!今日ね!!にこちゃん生徒会室の前で絵里ちゃんに立たされてるんだって〜、バケツ持って!」
凛「なんかね、にこちゃん時間内に校門の中入れなかったみたいで〜、それでねそれでね〜……」
ルビィ(あっ、朝のこと、そんな大変なことになってたんだぁ……)
凛「……って穂乃果ちゃんが言ってた!!」
花陽「ええっ!?にこちゃんそんなことになっちゃったのぉ!!?なんか、かわいそう……」
凛「でも〜、バケツ持って廊下に立たされるとか、まるで昭和の小学生みたいだにゃ〜!ぷぷぷ……」
にこ「……誰が昭和の小学生よ」
凛「にゃにゃっ!!?にこちゃん!!?」 1年生1クラスしかないからね
必然的に同じクラスに にこ「はぁ、ったく、ホント好き放題言ってくれるわね、あんたたち……」
凛「にこちゃん!!?廊下に立ってるんじゃなかったの!!?」
にこ「……それ、穂乃果が流したデマだから」
凛「うええええ!!?穂乃果ちゃん、嘘ついてたの!!?ひっどーい!!!」
にこ「ほんと穂乃果のヤツ、にこのこと何だと思ってるのよ……軽い説教と反省文で済んだわよ、朝のことは」
ルビィ「なんだ、よかったぁ……」
真姫「まったく、あんたたち三人、三バカなんだから仲良くしなさいよね」
にこ「ほんと、穂乃果も凛ももっとにこのこと尊敬して……って誰が三バカよ!!」
凛「そうにゃそうにゃ!!にこちゃんとだけは一緒にされたくないにゃ!!」
にこ「それはこっちのセリフよ凛!!だいたいにこはもう三年生なんだから!!あんたよりおバカなわけないでしょうが!!」
凛「一年生の教室に来てる時点でおんなじだにゃ!!それに身長だってルビィちゃんと変わんないくせに!!」
にこ「うるさいうるさい!!身長のことは気にしてんだから触れるなぁ!!」
真姫「はぁ……めんどくさい」
花陽「あはははは……」 花陽「それでにこちゃん、どうして一年生の教室に来てるの?何か用事?」
にこ「あ、そうそう。はい、ルビィ」
ポスッ!
ルビィ「……これは?」
にこ「ウチの鍵よ。今日遅くなるみたいだし渡しとこうと思って。でしょ?」
真姫「そうね、ハードな特訓するって海未から連絡来てたし」
ルビィ「特訓……」
凛「凛、柔軟だけは苦手だから気が重いにゃ……」
にこ「そういうわけだからルビィ、今日は先に帰っててちょうだい」
ルビィ「うん、わかった。それより……特訓ってやっぱり、μ’sの特訓?」
にこ「え?まあ、そうだけど」
ルビィ「わぁ〜……」
ルビィ(やっぱりμ’sってすごいなぁ〜、特訓、気になるなぁ〜……どんな特訓やってるんだろ?) ルビィ(ルビィ、μ’sのみんなと合同練習は何回かやったことあるんだけど、μ’sのみんなが普段どんな練習してるかなんて知らないから……すっごく、すっごく気になります!!)
ルビィ(昔お姉ちゃんが言ってたみたいに、すっごくハードなトレーニングやってるのかな?それともミーティングして、意見をみんなで出し合って……とか?)
ルビィ(どうしよう、すっごく気になるよぉ……)
ルビィ(でも……)
ルビィ「……」チラッ!
にこ「……ルビィ?」
ルビィ「ううん、なんでもない!」
ルビィ(そうだよね、邪魔しちゃいけないもん!ルビィが大好きなμ’sの練習を!!)
ルビィ「わかったよにこお姉ちゃん!ルビィ一人でお家帰っとくね!!」
にこ「悪いわねルビィ、それとチビたちのことも頼んだわよ」
ルビィ「うん!にこお姉ちゃんも!練習!頑張るびぃ!!」ピギッ! 〜放課後〜
花陽「じゃあね〜、ルビィちゃん!また明日!」
ルビィ「うん!ばいばい!花陽ちゃん!!花陽ちゃんたちも特訓、頑張るびぃ!!」
凛「うん!がんばっていっくにゃ〜!!!」
真姫「ん、また明日ね、ルビィ」
ルビィ「うん!!」
トテトテ
ルビィ「……」
ルビィ(えっと、音ノ木坂にはAqoursはないから……ルビィはまだスクールアイドルじゃないってことだよね、きっと)
ルビィ(ということは、ルビィは練習、する必要ないし……)
ルビィ「……」トテトテ
ルビィ「とりあえずお家、帰ろっかなぁ……」 ルビィ「……」トテトテ
ルビィ「……あっ」
ルビィ「この道、前に来たことある!えっと、確か……」
ルビィ(……そうだ、お姉ちゃんと前に秋葉原に一緒に来た時だ)
ルビィ(たしか、お姉ちゃんとスクールアイドルの限定グッズ探してて、もしかしたら東京になら売ってるかも!って思って、それで……)
ルビィ「ということは……」
ルビィ「……」
トテトテ ルビィ「わぁ〜……」
ルビィ「やっぱりあった、スクールアイドル専門店……」
ルビィ「……」キョロキョロ
ルビィ「……入っても、大丈夫だよね?」
ルビィ「……」
ルビィ「し、失礼しまーす……」
トテトテ ルビィ「……」トテトテ
ルビィ「……あ、穂乃果ちゃん!!」
ルビィ「すごい、穂乃果ちゃんのお写真、こんなに大きく飾ってあるんだぁ〜……」
ルビィ(そうだよね、なんてったってμ’sはスーパースクールアイドルだもんね……)
ルビィ「……もしかして、ルビィのグッズとかもあったりする?花丸ちゃんとか善子ちゃんとかのも」
ルビィ「……」
ルビィ「……ちょっとだけ、ちょっとだけ探してみよ〜っと」
トテトテ ルビィ「……ない」
テクテク
ルビィ「……ない」
テクテク
ルビィ「うぅ〜、どこにもないよぉ〜……」
ルビィ(やっぱりルビィはまだスクールアイドルじゃないから……グッズもまだないってこと?)
ルビィ(それに花丸ちゃんと善子ちゃんのグッズもないってことは……Aqoursっていうグループ自体が無くなっちゃったってこと?いやだなぁ、それは……)
ルビィ「ううっ、考えても考えてもわかんないよぉ……」
ルビィ(どうしてルビィ、こんな世界に……)
ルビィ「……あ、絵里ちゃんのブロマイドある」
ルビィ「そっか、ここもμ’sのコーナーなんだぁ〜……」
ルビィ「……そうだ!」
クルッ!
ルビィ「ねえねえお姉ちゃん!!絵里ちゃんのブロマイド
シーン…
ルビィ「……そっか」
ルビィ(ルビィ、もうにこさんのとこの子供になっちゃったんだもんね) ルビィ「……」
ルビィ「お姉ちゃん……」
ダイヤ『私だって!!!もっと素直で可愛い妹がいればよかったですわ!!ルビィなんかよりもっとずっと!!』
ルビィ「……」
ルビィ「……ふんだ!!」
ルビィ(今日はルビィ一人でお買い物だから!!わざわざエリーチカのグッズ探しに付き合わされなくてもいいし!!)
ルビィ「一人でお買い物の方が楽しいもんね〜!!」 ルビィ「ん〜、特に新しいグッズはなかったなぁ〜……」
ルビィ「μ’sのグッズは前にたっくさん買っちゃったから、もう持ってないものは、ないのかも……」
スッスッ!
ルビィ「……あれ?」
ルビィ(ルビィのケータイに、あっちの方にもスクールアイドルショップあるって書いてある……)
ルビィ(そうだよね、だってここ、東京だもん。たっくさんお店あるんだよね……)
ルビィ「……」
ルビィ「……そうだ!!」
ルビィ「決めた!!ルビィ今日は一人で違うお店行ってみることにするっ!!」
ルビィ(何が置いてあるかはわかんないけど!!きっと新しいグッズとも出会えるよね!!きっと!!)
ルビィ「うん!ルビィ決めたよ!!まずはあっちの方のお店にいってみよ〜っと!!」 ………
…
〜東京駅〜
ルビィ「ふぅ〜♪」
ルビィ「買っちゃった♪買っちゃった♪」
ルビィ(今度開かれるスクールアイドルフェスティバルの限定ピンバッジ、ちょっと高かったけど買っちゃいました♪)
ルビィ「スクールアイドルフェスティバルかぁ〜、どんなスクールアイドルさんが出るんだろ?楽しみ〜!!」
ルビィ「ルビィのこの応援が、きっとスクールアイドルさんの力になるんだよね……きっと!!!」
ルビィ「うんっ!そう考えたらなんか、とっても大切になっちゃった♪あとでお部屋に飾ろ〜っと♪」
ルビィ「〜♪」 ルビィ「おうち、おうち、おうちにかえろ〜♪」
テクテク
ルビィ「〜♪……」
ピタッ!
ルビィ「……あれ?」
ルビィ(ルビィ、どっちから来たんだっけ……?)
ルビィ「……」キョロキョロ
ルビィ「え、えっと……」
ルビィ「……」
ルビィ(どうしよ、ルビィ、自分のお家の場所、わかんないよ……) ルビィ「……」
ルビィ「……ぴぎっ!!?」
ルビィ(ひょっとしてこれ、もしかしてルビィ、迷子なのぉ!!?)
ルビィ(どどどどどどうしよ!!!?ルビィお家に帰れなくなっちゃったよ!!?だ、誰か、助けて
ルビィ「ぴぎっ!!」
ドンッ!!!
ルビィ「あ、ごめんなさい……」
ルビィ(人、多いよぉ……知らない人だらけだよぉ……)
ルビィ(うぅ、内浦の人だったら、ルビィ、知ってる人多いのに……東京の人は、ルビィ誰もわかんないよ……)
ルビィ「……ううっ、どうしよ
ダンッ!!
ルビィ「ぴぎっ!!?あ……ご、ごめんなさい!!!」ペコリ!!!
ルビィ(えっと、ここにいてもみんなの邪魔になっちゃうし、どこか行かないと……)
タッタッ! ルビィ「……」
トテトテ
ルビィ「……!!」
ルビィ「地下鉄……」
ルビィ(そ、そうだよ!!音ノ木坂なら!!ルビィ前に行ったことあるし行き方覚えてるかもだよ!!)
ルビィ「それに音ノ木坂に行けばきっと誰かはいるよね……絵里さんとか!!」
ルビィ(な、なんかちょっとだけ希望、見えてきた気がするよ!!うゅ!!頑張るびぃ!!)
ルビィ「えっと、前にルビィが行った時は、緑色の電車に乗って……」
………
… ルビィ「……これかな?」
ルビィ(どうしよ、ちょっとだけ怖い……ルビィ、知らない電車だし、それにルビィ、あんまり電車は乗ったことないから……)
ルビィ(でも……)
ルビィ「……」ゴクリ
ルビィ(……ルビィ、おうちに帰りたいもん。このままみんなに会えなくなっちゃうなんて嫌だもん!!)
ルビィ「……」キョロキョロ
ピッ!ピッ!
ルビィ「……」
ルビィ(みんなカードみたいなのを改札にぴっ!ってしてる……じゃあルビィもおんなじようにやれば、電車に乗れるってこと?)
ルビィ(さっき、お財布の中にカードが入ってたはずだから……)
ガサガサ
ルビィ「……あった!」
スッ!
ルビィ「……」ゴクリ
ルビィ(……ルビィ、行きます!!) トテトテ
ルビィ「……」
ルビィ(……えいっ!)
ピピッ!!
ルビィ「!!?」
ルビィ(やった!!)
ルビィ(わーいわーい!!ルビィ知らない電車に乗れたよ!!一人で!!)ピョンピョン!!
ルビィ(ルビィだって一人でできるもん!!お姉ちゃんがいなくても、一人で東京で暮らして
ブォーッ!!
ルビィ「ぴぎっ!電車、来ちゃう……」
ルビィ(ま、待って〜!!!!)
トテトテ!!! プシュー!!
ルビィ「ふぅ〜……」
ルビィ(なんとか、間に合ったよぉ……)
ガタゴトガタゴト
ルビィ「……」
ルビィ(……それで、どこまで行けばいいんだっけ?)
ルビィ「???」
ルビィ(……駅の名前見たら思い出すかな?)
ルビィ「……」
トテトテ
ルビィ「……あった、駅の名前」
ルビィ「……」
ルビィ「……あれ?」
ルビィ(どうしよう、知らない駅ばっかり……) ルビィ「……」
ルビィ(多分どれも何か違う気がする。ルビィ、正解が何かよくわかんないけど……)
ルビィ「……」
ガタゴトガタゴト
ルビィ(ルビィ、これからどこに行っちゃうのかな?)
ルビィ(ひょっとして、どこか遠くの、もっと知らないところまで行っちゃって……そしたらきっと、もっと知らない人だらけになって……)
ルビィ「イヤだよぉ、おうち、帰りたいよぉ……」
『The next station is Hibiya. The doors on the right side……』
ルビィ「ぴぎっ!!?」
ルビィ(お、降りなくちゃ!!遠くに連れてかれちゃう前に!!) ルビィ「ひび、や……」
ピピッ!
ルビィ「……」テクテク
ルビィ(……聞いたことないや、こんな駅)
ルビィ「……」
ルビィ「……と、とりあえず!!秋葉原に戻らなくちゃ
クルッ!
ルビィ(……えいっ!)
ピンポーン!!!
ルビィ「!!!?」
『チャージして下さい』
ルビィ「チャージ……?お金、入れるってこと?」
ルビィ(そっかぁ、お金ないと電車、乗れないんだよね……)
ルビィ「……」
ガサガサ
ルビィ「……あれ?」
ルビィ(財布にお金、残ってない……) ルビィ「……」
ルビィ「……!!!」
ルビィ(そ、そうだよぉ!!!さっき限定ピンバッジにお金全部使っちゃったんだよ!!!)
ルビィ「……」サーッ
ルビィ(う、嘘、じゃあルビィ、さっきの一回分で、お金全部使い切って……)
ルビィ(ということは……ルビィ、おうちに帰れないってこと?)
ルビィ「……」
ルビィ「うそ……?」 〜日比谷公園〜
ルビィ「……」
プォーッ!!
ルビィ「ううっ……」
ルビィ(ルビィ、どうしたらいいんだろ……?)
ルビィ(このままここで死んじゃうのかな?みんなとももうバイバイなのかな?)
ルビィ「……」
ヒュォォー…
ルビィ「……くしゅんっ!」
ルビィ「……」ブルッ!
ルビィ(さ、寒い……それにお腹も空いてきちゃった……)
ルビィ「……」
ルビィ(このままバイバイだなんてイヤだよ、ルビィ、もっともっとやりたいこと、あったのに……)
ルビィ「ぐすっ、お姉ちゃん……」 ルビィ「……」
ルビィ(ルビィ、悪い子だったから……神様が怒っちゃったのかな?)
ルビィ(それでルビィ、夜に、知らない場所で、一人で、寒くて……)
ルビィ「……」
ルビィ「……ごめんなさい」
ルビィ「ぐすっ、ぐすっ……」
ルビィ(……ごめんなさい、ルビィ悪い子でごめんなさい)
ルビィ「ぐすっ、ぐすっ……」 ルビィ「……」
ルビィ(……ルビィはやっぱり、いつまで経ってもダメな子です)
ルビィ(一人じゃおうちにも帰れないし、いつもお姉ちゃんに迷惑かけてばっかり)
ルビィ(それなのにルビィ、お姉ちゃんにあんなひどいこと言っちゃって……)
ルビィ「お姉ちゃん……」
ルビィ「……」
ルビィ(……やっぱりお姉ちゃん、ルビィのこと助けに来てくれたり……しないよね) ルビィ(だってお姉ちゃん、ルビィのこと嫌いって言ってたし、ルビィ今、家出中だし)
ルビィ「ぐすっ……」
ルビィ(やっぱりルビィ、このまま、一人で……)
ルビィ(ここで、一人で……死んじゃうのかな?)
ルビィ「ぐすっ……」
ルビィ(イヤだよぉ、そんなの、ルビィ、いやだよ……)
ルビィ「お姉ちゃん……」
ルビィ「……」
ルビィ「うゅぅ……」
にこ「ルビィ!!!?ルビィ!!!!」
テテテテテテッ!!!!
ルビィ「……?」
にこ「ルビィっっっ!!!!!!」ギュギュッ!!!
ルビィ「……え?」
ルビィ「にこさん……?」 にこ「ルビィ!!!あんたこんな時間にこんなところで何してるわけ!!!!?心配したのよ!!!!!もうっ!!!!!!」
ルビィ「心配……?」
にこ「あったり前でしょ!!!!家帰ってもルビィはまだ帰ってないってココロ言ってたし!!!あんたに連絡入れても全然返事来ないし!!!!」
ルビィ「連絡……」
スッ
ルビィ「……あ、ほんとだ。にこさんからたくさん来てる」
にこ「あ、ほんとだ。じゃないわよっ!!!!どんだけ心配したと思ってるのよ!!!全く!!!!」
ルビィ「うゅ……」
にこ「はぁっ、はぁっ……ったく、無事だってわかったら急に疲れてきたわ……」
にこ「ほんっと、家族見守りサービスに登録しといて良かったわ……携帯会社様々ね……」ヘナヘナ ルビィ「……ごめんなさい。でも、どうしてルビィのことを探してくれてたの?」
にこ「はぁ?そんなの妹だからに決まってるじゃない!他に何か理由、必要なわけ?」
ルビィ「……」
ルビィ「いもうと……」
にこ「だいたい、妹なんてお姉ちゃんに迷惑かけて当然なのよ、子供なんだから。ルビィもココロもココアも虎太郎も、生まれて来た時からそんなの百も承知で……」
ルビィ「……ねえ、にこさん」
にこ「ん、何よ、ルビィ」
ルビィ「ルビィはちゃんと……にこさんの妹に、なれますか?」 まーたダイヤさんがルビィageの引き立て役にされてる にこ「……はぁ?どうしたの、急に?」
ルビィ「ルビィみたいな悪い子でも……ちゃんと妹、できていますか?」
にこ「……え?悪い子?誰が?ルビィが!?」
ルビィ「にこちゃん……」ウルウル
にこ「うえっ!!?ちょっとルビィ!!!?どうしたのよ急に!!?あんた今日ヘンよ!!!」
ルビィ「にこさん……にこちゃん!!にこお姉ちゃん!!!」
ルビィ「うわーん!!!ルビィ、ルビィ!!怖かったよぉ!!」
ルビィ「寒かった!!お腹も空いたよ!!死んじゃうんじゃないかって思った!!このままみんなとバイバイなんじゃないかって思ったよ!!!」
ルビィ「ルビィおうちに帰りたい!!!帰りたかったよ〜!!!!」
にこ「ルビィ……」
ルビィ「ぐすっ!ぐすっ!ぐすっ、ぐす………」
にこ「……」ポンポン
………
… にこ「……」ポンポン
ルビィ「……」
にこ「……ねえルビィ?」
にこ「その……あんた、誰に何言われたか知んないけど……」
ルビィ「……?」
にこ「……にこは絶対に、あんたを悪い子だって思ったことは一度もないし、妹じゃないなんて考えたことも絶対にないから」
にこ「あんたはにこの自慢の妹よ、ルビィ」
ルビィ「にこちゃん……」
にこ「誰に何言われたか知んないけど、次変なこと吹き込んでくるやつがいたら、お姉ちゃん、そいつぶん殴ってやるんだから!!」
にこ「だからもっと自信持ちなさい。なんせこの宇宙ナンバーワンアイドルのたった三人の、宇宙で一番可愛い妹なんだから♪にこっ♪」 ルビィ「……」
にこ「ほらっ!にっこにっこに〜♪」
ルビィ「……?」
にこ「ほ〜ら、さあみなさんご一緒に!せーのっ!にっこにっこに〜♪」
ルビィ「にっこにっこ、にー……」
にこ「ふふっ、元気出たでしょ?」
ルビィ(にこちゃん……)
ルビィ「……」
コクリ
にこ「……ふふっ、それでこそにこの自慢の妹よ」
にこ「さ、遅くならないうちに帰りましょう、ウチでチビたちも待ってることだし」 ルビィ「……」
にこ「うぅ〜……さすがにこの時間ともなると冷えるわね〜……」
ルビィ「う、うん……」
ルビィ(にこさんは、ルビィがにこさんの妹でもいいって言ってくれました)
ルビィ(ルビィは本当はにこさんの妹じゃないんだけど……にこさんの妹でいてもいいってことなのかな?)
ルビィ(ルビィだってにこさんは、ルビィのことが大好きだって言ってくれて、それにこっちの世界のルビィは、にこさんとずっと暮らしてて……)
ルビィ「……」テクテク
ルビィ(じゃ、じゃあルビィの今の居場所は、きっと……)
ルビィ「……ねえ、にこお姉ちゃ
にこ「ルビィ、一つだけいい?」
ルビィ「ぴぎっ!?な、なあに……?」
にこ「その……ちょ、ちょっとだけ聞きにくいんだけど……」
ルビィ「……?」
にこ「……あのさ、ルビィ。もしかしてスクールアイドル、やってみたかったりするわけ?」 ルビィ「スクールアイドル……ルビィが?」
にこ「……そう」
ルビィ「……」
にこ「……」
ルビィ「どうしてにこお姉ちゃんが、それを……」
にこ「そんなの一緒に暮らしていればわかるわよ。さっきも言ったけど、私、あんたのお姉ちゃんなんだし」
ルビィ「お姉ちゃん……」
にこ「……で、どうなの?やってみたかったりするわけ?」
ルビィ「……」
コクリ
にこ「……そう」 にこ「……」
ルビィ「……」
にこ「……にこね、応援してるわ。ルビィのこと」
ルビィ「えっ……?」
にこ「ほら、今日だってスクールアイドルのグッズ、探しに行ってたんでしょ?」
ルビィ「あ、うん……」
にこ「ったく、そうやって好きな物に夢中になって突っ走るところ、誰に似ちゃったんだか……」ガシガシ
ルビィ「……」
にこ「はぁ〜、将来ココロたちもこうなるんだって思うと、今から気が重いわね……ふふふっ♪」
ルビィ「えっ、にこお姉ちゃん……?」
にこ「大丈夫よルビィ、スクールアイドル、大好きなんでしょ?」
にこ「その気持ちがあったら大丈夫、絶対上手く行く。にこが保証するわ」 にこ「でもねルビィ、一つだけお姉ちゃんと約束して欲しいの」
ルビィ「約束……?」
にこ「そうよ、約束。あのねルビィ、アイドルってみんなを笑顔にする仕事なの」
ルビィ「みんなを、笑顔に……」
にこ「ええ。でもその前に、自分が笑顔でいなくちゃ、お客さんにも笑顔になっておらえないじゃない?」
にこ「だからずっと笑顔でいるの。いつでも、いかなる時も。できる?」
ルビィ「……」
にこ「……あのねルビィ、さっき妹だったらどんなに迷惑かけられてもいいって言ったけど……にこはずっと、ルビィの笑顔を見ていたいのよ」
ルビィ「えっ……?」
にこ「ルビィが笑顔でいてくれるならそれでいい。もちろんココロやココア、虎太郎もだけど」 にこ「だから約束して欲しいの。ステージの上でも、ステージの裏でも、ずっとお姉ちゃんに可愛い笑顔を見せてくれるって」
にこ「ずっとずっと、にこの可愛い妹でいてくれるって」
ルビィ「にこお姉ちゃん……」
にこ「……これがにこからの唯一のお願い」
ルビィ「……」
にこ「それと、アイドルの道は険しいわよ?練習だってとっても厳しいし、努力が結果に結び付かないなんてことも
ルビィ「ふぇぐっ!にこ、お姉ちゃん……」
にこ「ってルビィ!!?ちょっと!!言ったそばから泣いてんじゃないわよ!!話聞いてた!!?」
ルビィ「だって、だって、ルビィ、嬉しくて!!スクールアイドル、お姉ちゃんみたいなスクールアイドルになりたくて!!ルビィ、ずっと、ずっと!!」
ルビィ(ルビィ、優秀な妹になりたくて!!でもにこちゃんは、ルビィを見守ってくれるって!!応援してくれるって!!ルビィもにこお姉ちゃんのこと、大好きだから!!)
ルビィ「うえ〜ん、お姉ちゃ〜ん!!!」
にこ「ったく、しょうがないわね……今日だけよ、ルビィ」
ルビィ「うん、うん!!」
にこ「明日から、寝ても覚めてもアイドルなのよ?覚悟しておきなさいよね!!」
ルビィ「うんっ!!うんっ!!!」
ルビィ(こうして、ルビィは念願のスクールアイドルなりました) とりあえずここまで。まあまあ長くなる予定です。一週間くらいかけてゆっくり更新していければと思っています
コメントいつも読ませて頂いてます。大変励みになります キャラに優しさが滲み出ていて
とても楽しいです。
次の更新も心待ちにしていますよ。 >>87
代わりにサファイアがいる世界だから大丈夫だぞ このタイミング逃したら本当に矢澤さん家の子になっちゃうのでは 〜次の日〜
ガラガラ
ルビィ「おはよ……」
花陽「あっ、ルビィちゃん!!」
テテテッ!
花陽「ねえルビィちゃん、昨日、大丈夫だったの!!?」
ルビィ「……昨日?」
花陽「うん!!にこちゃんがね、ルビィちゃんがいなくなっちゃったってみんなに連絡してきて!!それで私も、心配になって!!でも、にこちゃんから見つかったって連絡あってそれで私も安心して……」
ルビィ「……ごめんなさい、花陽ちゃんたちにも迷惑かけて」
花陽「ううん、いいの。それよりルビィちゃん、何かあったらいつでも言ってね?」
花陽「私たちはみんな、ルビィちゃんの味方だよ?」
ルビィ「花陽ちゃん……」
真姫「ま、私は特に心配してなかったけどね。誰だって逃げ出したくなる夜はあるだろうし」クルクル
凛「とか言って〜、グループチャットで誰よりも早く返事してたくせに〜」ニヤニヤ
真姫「ち、ちがっ!!あれはそういうことじゃないんだから!!!//」 凛「それよりかよちん〜、今日の放課後、どーする?」
花陽「え?放課後?」
凛「うん!!今日って久々に練習お休みでしょ?凛、みんなで遊びたい気分だにゃ!!」
凛「いいでしょかよちん〜、真姫ちゃんとルビィちゃんも!!」
ルビィ「えっ!?ルビィも!!?」
凛「もっちろん!!ねえいいでしょ〜?かよちん〜?」
花陽「う、うん。私は別に大丈夫、だけど……」
凛「ルビィちゃんも大丈夫だよね?」
ルビィ「ぴぎっ!?う、うん。空いてるよ……」
凛「じゃあ決まり!!今日はみんなで!!放課後デートだにゃ〜!!」
真姫「……ちょっと、私まだ返事してないんだけど」
凛「真姫ちゃんはずっと前から決まってるからいいの〜♪」
真姫「は、はぁ?何よそれ?」
凛「凛と真姫ちゃんは、ソウルメイトってこと〜♪」クルクル♪
真姫「……いや、だから何よそれは」 〜放課後〜
凛「ねえねえみんなはどこ行きたい〜?凛はね〜、えっと……あ、そうだ!!ゲームセンター行きたい!!ねえねえ!!行こうよ、ゲームセンター!!」
真姫「意見を求めるのか意見に賛同して欲しいのかどっちかにしなさいよ、凛」
花陽「ん〜と、私はどこでもいいかな……ルビィちゃんは?」
ルビィ「えっ?ルビィは……えっと……」
ルビィ「……そ、そうだ!!ルビィ、クレーンゲームやってみたい!!新しいぬいぐるみさんが追加されたんだって!!クラスのお友達が言ってた!!」
凛「じゃあ決まりにゃ!!ゲームセンターを目指して!!いっくにゃ〜!!」
ルビりん「えいえい〜……お〜!!!」
花陽「お、お〜!!」
真姫「いや、あのノリに無理に合わせなくてもいいわよ、花陽」 〜ゲームセンター〜
凛「ねえねえルビィちゃん!!どれどれ?新しいぬいぐるみ!!」
ルビィ「えっと……あ、あった!!これだよ!!」
凛「わぁ〜!!すっごく可愛いにゃ〜!!!」
ルビィ「うん!!ルビィもそう思うよ!!」
凛「じゃあやってみようよ!このクレーンゲーム!!」
ルビィ「えっ?で、でも、ルビィこういうの取れたことないし……」
凛「大丈夫にゃ!!凛には必殺技があるから!!」
ルビィ「えっ!?凛ちゃんもしかしてこういうの得意なの?」
凛「任せるにゃ!!いっくよ〜!!」
クルッ!!
凛「すみませ〜ん!店員さ〜ん!!」
ルビィ「……えっ?」 店員「はい。どうかされましたか?」
凛「あのあのっ!このぬいぐるみが欲しいんですけど、取りやすいカタチにしてくれませんか?」
店員「こちらのぬいぐるみですね、少々お待ちください!」
ザザッ!!
凛「わーい!ありがとうございます!!」
ルビィ「……」 凛「それじゃあ、いっくにゃ〜!!」
ルビィ「で、でも凛ちゃん、いいの……?」
凛「え?いいのって、何が?」
ルビィ「さっき店員さんに手伝ってもらって……そ、その、怒られたりとか」
凛「大丈夫にゃ!!お金を払えば問題ないよっ!!」
ルビィ「そ、そうなのかなぁ……?」
凛「それじゃあルビィちゃん、一回交代ね〜!まずは凛から……」
ピッ!
凛「……よしっ!縦のラインは完璧!!あとは……」
ピッ!
凛「ばっちりだにゃ!!いっけぇ〜!!!」
ガサッ!
凛「……ありゃ、ダメだったにゃ」 凛「はいっ!次はルビィちゃんの番だよ!!」
ルビィ「う、うん……頑張るびぃ!!」
ピッ!
凛「そう!!そうだよルビィちゃん!!いい感じ!!」
ルビィ「うん!えっと、奥行きは……このくらい?」
ピッ!
凛「おおっ!!これならいけそうな……」
ズサッ!
凛「あ〜っ!!おっしい〜!!」 凛「選手交代!!凛がルビィちゃんの分まで頑張るよ!!」
ピッ!ピッ!
凛「今度こそ!!いっくにゃ〜!!」
ストン!
凛「あ〜、おっしい〜……」
ルビィ「う、うゅ……」
凛「……ルビィちゃん!!」
ハグッ!
ルビィ「ぴぎっ!?り、凛ちゃん!!?」
凛「凛、きっとルビィちゃんなら出来るって信じてるから!!凛の想い、託すよ、ルビィちゃんに!!」
ルビィ「あ、うん……」 凛「いける!!いけるにゃ!!ルビィちゃんなら、きっとできる!!」
ルビィ「う、うん……」
チャリン!
凛「凛、ルビィちゃんのこと信じてるから!!だから大丈夫だよ!!絶対!!」
ルビィ(信じてるって問題じゃない気がするけど……)
ピッ!
凛「おおっ!?上手いにゃ!!これなら……」
ルビィ「……え?」
ウイーン
ルビィ「あっ……」
ルビィ(ぬいぐるみさん、持ち上がって……)
凛「おおっ!!?おおおっ!!?これは!!?いけるにゃ!!!」
ウイーン!!
凛「いっけぇぇ〜!!!!!」
ルビィ(ルビィからもお願い!!ぬいぐるみさん、ルビィのところに来てください!!)
ポテッ!! 凛「わ〜い!!!見てみてルビィちゃん!!ほら!!」
凛「ぬいぐるみ、とれたにゃ〜!!!」
ルビィ「うんっ!!!ありがと、凛ちゃん!!!」
凛「はい、ルビィちゃん!!これはルビィちゃんにあげるねっ!!」
ルビィ「えっ?で、でも、凛ちゃんが店員さんを呼んでくれたから取れたから……」
凛「そんなことないにゃ!!だって最後取ったのはルビィちゃんだよ?それに、こんなに可愛いぬいぐるみ、凛にはもったいないし……」
ルビィ「ええっ!?そんなことないよぉ!!凛ちゃんにすっごくよく似合って
凛「いいから受け取るにゃ!!!」
ボフッ!!
ルビィ「ぴぎっ!!?」
凛「はいっ!ルビィちゃん!!凛からのプレゼントだよっ!!ずっと、ず〜っと大切にしてね!!」 真姫「……ふふふっ」
花陽「……?」
花陽「どうしたの、真姫ちゃん……?」
真姫「なんかあの二人すっごくお似合いねって思って」
花陽「うん!私もそう思う!けど……」
真姫「……けど?」
花陽「真姫ちゃんも!私も合わせて四人で友達!!ずっと、ず〜っと友達だよ!!」
真姫「花陽……」
花陽「凛ちゃ〜ん!!ねえねえ!!次はあのダンスゲームやろうよっ!!あっ、私真姫ちゃんのダンス見てみたいかもっ!!」
真姫「ちょっと花陽!!私べつにやるって言って
凛「じゃあ真姫ちゃん!!凛と勝負にゃ!!負けないよ〜!!ルビィちゃんもあとでやろうねっ!!」
ルビィ「うんっ!!楽しみ!!!」 〜喫茶店〜
真姫「ふぅ〜……」
真姫「はぁ、結局凛に振り回されっぱなしだったから、疲れちゃったわね……」
ルビィ「あはは、ほんとだね……」
凛「かよちんかよちん♪凛のパフェと交換こしよっ!」
花陽「うん、いいよ!はいっ!あ〜んっ♪」
凛「あ〜むっ!ん〜、クレープ美味しいにゃ〜♡」
真姫「……ほんと、あの二人はいったいどこまで体力あるのよ。こんだけ遊んで疲れないわけ?」
ルビィ「ね〜……」 凛「はい、かよちんも!あ〜ん♪」
パクッ!
花陽「もぐもぐ……ふふっ、美味しい!ありがと、凛ちゃん」
凛「えへへ〜、どうういたしまして!」
真姫「……」
チラッ!
真姫「……」
ジーッ!!
ルビィ「ぴぎっ!?」
真姫「……」ジーッ!
ルビィ「ま、真姫ちゃん……?」 真姫「……ん」
ルビィ「えっ……?」
真姫「あげるわよ、私の分も、少し」
ルビィ「え?あ、うん……」
真姫「ほら、口開けなさい、ルビィ」
ルビィ「えっ?こ、こう……?」
真姫「……はい」
パクッ!
ルビィ「んっ……」
真姫「……どう?味は」
ルビィ「ん、ん〜っと……甘くておいしい、です……」
真姫「……そう、ならよかったわ」ニコリ 真姫「じゃあ……」
ルビィ「……?」
真姫「んっ……」
ルビィ「ま、真姫ちゃん……?」
真姫「……私の分あげたんだから、あなたの分もちょうだいよね」
ルビィ「あ、うん。じゃあ……」
真姫「ん〜……」
パクッ!
真姫「……うん。ありがと、ルビィ」
ルビィ「……」
真姫「……♪」
ルビィ(そっか、μ’sのみんなといるときの真姫ちゃんってこんな感じなんだぁ〜……ルビィ、知らなかったよ〜……) 凛「あーっ!!真姫ちゃんがルビィちゃんとあ〜んしてるにゃ〜!!」
真姫「な、なによっ!!//何か文句あるわけ!!?//」
凛「べっつに〜、凛たちの見て、真姫ちゃんも真似したくなったのかな〜、って思っただけだにゃ〜」ニヤニヤ
真姫「んなっ!!?//ち、ちが……//」
凛「照れてる照れてる〜、赤くなってるにゃ〜」
真姫「なっ……//」
凛「にゃにゃにゃにゃ〜ん♪」 真姫「……そこまで言うなら凛、あなたとだけパフェ、交換しないわよ?」
凛「ええっ〜!!!?それは困るにゃ〜!!!」
ルビィ「……ふふっ、やっぱりμ’sのみんなって、すっごく仲がいいんだね」
花陽「えっ……?どうしたの、ルビィちゃん?急に……」
ルビィ「……ううん、なんでもないよ」
ルビィ(本当はルビィもスクールアイドルやりたいな〜って話をしようかなって思ってたけど……やっぱりμ’sのみんなからしたら迷惑だよね?おんなじ学校だし)
ルビィ(だったら……ルビィ、それを応援するのでも、きっと
花陽「ねえルビィちゃん、ルビィちゃんはスクールアイドル、やらなくていいの?」
ルビィ「ぴぎっ!!?ル、ルビィ!!?」 花陽「ルビィちゃん、スクールアイドル大好きなんだよね?だったらやってみた方がいいよ!なんて私は思ってるんだけど……」
花陽「……あ、あのね!!私もずっとスクールアイドル大好きだったから、わかるんだ!!ルビィちゃんの気持ち!!」
花陽「大好きだからやってみたくて、けど自分に出来るかなんてわかんなくて……でもっ!それでもっ!!」
花陽「あのね!!やってみたいって気持ちがあるなら、やってみた方がいいのかな?って、そう、私は、思ってる、んだけど……」
凛「なになに〜、何のお話してるの〜?か〜よちん!!」
花陽「えっと……ルビィちゃんがスクールアイドル、始めてみたいんだって」
凛「えっ!!?そうなのぉ!!!?」
ルビィ「ぴぎっ!!?あ、うん、少し、だけ……」
凛「じゃあやってみないともったいないにゃ〜!!!よ〜し決まり!!」
凛「明日、みんなで穂乃果ちゃんのところに相談にいくにゃ〜!!!」 〜翌日 部室〜
凛「……っていうわけなんだにゃ」
穂乃果「へぇ〜、ルビィちゃん!スクールアイドルに興味持ってくれてるんだ!!なんかちょっと嬉しい!!」
にこ「別にあんたの影響じゃないわよ。昔からずっと好きだったし、でしょ?」
ルビィ「ぴぎっ!?で、でも、ルビィ、穂乃果さんのことはずっと尊敬してて……今でもずっと、憧れです……」オドオド
穂乃果「ほ〜らやっぱり!!にこちゃんの妹とは思えない純粋さだね!!」
にこ「ぬわんですって!!?」
絵里「そうね、しっかり気配りできるだなんて、これじゃあどっちがお姉ちゃんなのかわかんないわね」
にこ「ちょっと絵里まで!!からかわないでよっ!!」 真姫「それで、どうするのよ?いいの?ダメなの??」
穂乃果「ん〜……」
海未「……穂乃果?」
穂乃果「ん〜?どうしたの、海未ちゃん?」
海未「……」チョイチョイ
穂乃果「……?」
海未「穂乃果、まさかルビィを十人目のメンバーにしよう、なんて言い出すんじゃないですか?」ヒソヒソ
穂乃果「ん〜、それは……」 海未「先日話し合って、μ’sはこの九人でμ’sだって決めたばかりでしょう?いくらにこの妹だからって、そこは変えるわけにはいきません」
穂乃果「ん〜……」
真姫「確かにそうね、海未の言う事も一理あるわ」
ことり「でも、スクールアイドルをやりたいって子を断るわけにはいかないんじゃ……」
凛「そうにゃそうにゃ!スクールアイドルはみんなでできるものにゃ!!」
穂乃果「ん〜、そうだよね〜……」
絵里「……穂乃果、どうするの?」
穂乃果「じゃあ……μ’sに入らなければいいんだよ!!」 海未「穂乃果……?」
穂乃果「だってさ〜、もともと『μ’s=スクールアイドル部』っていうわけじゃなくない?」
絵里「……それもそうね、μ’sのリーダーは穂乃果だけど、スクールアイドル部の部長はにこだもの」
にこ「……」
穂乃果「だったらさ〜、スクールアイドル部でスクールアイドルをやるけど、μ’sとは違う新しいユニットです!ってやれば解決するんじゃない?違う?」
ルビィ「は、はいっ!!大丈夫です!!ルビィ、一人でもできますっ!!多分……」
にこ「ルビィ……」
海未「でも、いいのでしょうか?一つの学校でユニットが複数存在しても」
にこ「問題ないわ。お台場の方にはソロ活動を中心にしてる学校もあるみたいだし、複数グループについては問題ないはずよ」 絵里「……決まりね、何か反対意見ある人?」
シーン…
絵里「……じゃあ、μ’sとしてはこれでOKってことで、あとは部長のにこ
にこ「大丈夫よ。それに可愛い妹がスクールアイドルやりたいって言ってくれてるのよ。反対する理由がないでしょう?」
ルビィ「にこお姉ちゃん……」
希「どうやら決まりみたいね。ほなルビィちゃん、入部届にサイン、お願いね」
ルビィ「は、はいっ!ありがとうございます!!……あのっ!!」
ルビィ「ルビィ……矢澤ルビィ!!今日から音ノ木坂学院高校スクールアイドル部に入部します!!せいいっぱい頑張るので、よ、よろしくお願いします!!」ペコリ!! ルビィ「はぁっ、はぁっ……!!!」
タタタタッ!!
ルビィ「もう、少し…………ぴぃっ!!!」
ルビィ「はぁっ、はぁっ……!!ゴ、ゴール……!!」
ルビィ(ふうっ、ふうっ……と、東京って坂、多い……)
ルビィ「はぁ、はぁ………!!!」
ゴロン!!
ルビィ「ふぅ〜!!!!ううっ、やっぱり果南ちゃんの練習メニューはちょっとだけハードだよぉ〜……」
ルビィ(でも良かったぁ、ルビィちゃんと果南ちゃんの練習メニュー覚えてたから、こっちの世界でもスクールアイドル、続けられるよ!!)
ルビィ「はぁっ、はぁっ……よしっ!!次は
チリン!!
ルビィ「ぴぎっ!!?」 にこ「はいルビィ、スポーツドリンク」
ルビィ「にこお姉ちゃん!!?」
にこ「ほら飲みなさい。体調管理もアイドルの仕事の一つよ」
ルビィ「あ、ありがと、お姉ちゃん……」
ゴクゴク
ルビィ「んくっ、んくっ………ぷはぁ〜!!!」
にこ「……ふふっ、良かった。ちゃんと練習してるみたいで」
ルビィ「うんっ!!ルビィ、お姉ちゃんみたいなスクールアイドルになるって決めたんだもん!!」
にこ「にこみたいな……?」
ルビィ「うんっ!!ルビィもお姉ちゃんに負けないくらい練習して、す〜っごく可愛いスクールアイドルになってみせるんだから!!」
にこ「……そう」
にこ「アンタならなれるわよ、宇宙で二番目に可愛いスクールアイドルに、きっと」
ルビィ「うん!!がんば〜ルビィ!!」 にこ「それよりルビィ、デビューはいつにするか決めたの?」
ルビィ「……え?でびゅー?」
にこ「そうよ、デビュー!」
ルビィ「……え、なにそれ?」
にこ「はぁ?あんたひょっとして、なんにも考えてなかったの?」
ルビィ「う、うん……」コクリ
にこ「……ルビィ!!!」
ルビィ「ぴぎっ!!?」
にこ「ちょっとルビィ!!前ににこが言ったじゃない!!アイドルにとっていっちばん大切なのは、いかに華々しいデビューを飾るかだって!!」 にこ「1stシングルに1stライブ!!!後世までず〜っと記録に残るのよ!!アイドル人生の半分、そこで決まると言っても過言じゃないわ!!」
ルビィ「そ、そうなんだ……」
にこ「ええ、そうよ!!!ったく、しょうがないわね〜……」
ルビィ「……え、お姉ちゃん?」
にこ「ほらルビィ、これ、読みなさい」
ペラッ!
ルビィ「これは……?」
にこ「今度アキバであるスクールアイドルのステージよ。宇宙ナンバーツーのスクールアイドルにとってはちょっと規模が小さいかなって思ったけど……初めてならこのくらいの方がいいと思うの。ほら、アンタって若干あがり症じゃない?」
ルビィ「ルビィの初めての、ステージ……」
ルビィ(しかも、多分ルビィ一人で、だよね……) にこ「……ふふっ、ルビィ、緊張してきた?」
ルビィ「ぴぎっ!?す、少しだけ……」
にこ「それはねルビィ、あんたの心の中にワクワクがあるってことよ」
ルビィ「ワクワク……?」
にこ「そう。全力で楽しむ準備が出来てるってこと。だから全力で挑みなさい、ルビィ」
にこ「なんてったってアンタは、宇宙ナンバーツーのアイドルなんだから!」
ルビィ「う、うん、頑張ってみる……」 にこ「そうと決まれば早速準備に取り掛からないとよね。必要なのは曲と衣装と……」
ルビィ「衣装ならルビィ作れるよ!!大丈夫!!お姉ちゃん!!」
にこ「……そう、じゃあそれは解決ね。問題は曲よ」
にこ「ちょっと不本意だけど、最悪真姫に頼めばなんとか……」
ルビィ(曲……)
ルビィ「……」
にこ「……あ、そうよ!!宇宙ナンバーワンアイドル、矢澤にこにーが自ら作詞作曲を手掛ける、なんて
ルビィ「あのっ!!お姉ちゃん!!!」
ルビィ「ルビィね、どうしても曲作りをお願いしてみたい人がいるの!!!」 〜音ノ木坂 美術室〜
ルビィ「……」
ゴクリ
ルビィ(うぅ、緊張してきた……)
ドキドキ!!
ルビィ(大丈夫かなぁ、ちゃんと、会えるかなぁ……?)
ルビィ「すぅ〜……はぁ〜……」
ルビィ「……」
ゴクリ
ルビィ(……よしっ!)
ガラガラッ!!
ルビィ「し、失礼します!!」 梨子「……はい」
ルビィ「!!!」
ルビィ(や、やっぱり!!いた!!梨子ちゃん!!)
ルビィ「あ、あのっ!ルビィ……じゃなかった、私!!一年生の!!黒澤……じゃなくて、矢澤!ルビィって言います!!」ペコリ!!
梨子「は、はぁ……」
ルビィ「二年生の!桜内、梨子先輩ですよね!!?」
梨子「……はい、そうですけど」
梨子「どうして私の名前を……?」
ルビィ「実は梨子先輩に、どうしてもお願いしたいことがあって来ました!!」
梨子「お願い……?」 ルビィ「はいっ!!あ、あのっ!!梨子先輩に、作曲!!して欲しいんです!!ルビィ!!」
梨子「作曲……」
ルビィ「前に梨子先輩の曲聞いたことあって!すっごくいい曲だなって思って!それで、ルビィ、どうしても梨子先輩の曲を聞きたいって思って!!そ、それで……」
ルビィ(それにルビィ、やっぱり梨子ちゃんの曲が一番大好きなんです。梨子ちゃんが作ってくれた曲で、Aqoursとして歌ってきて……ルビィ、Aqoursの歌が、梨子ちゃんの曲が一番!大好きなの!!)
梨子「……」
ルビィ「あ、あのっ、梨子先輩……」
梨子「……ごめんなさい」
ルビィ「えっ?」 梨子「ごめんなさい。私はもう、ピアノやめちゃったから」
梨子「矢澤さんがどこで私のことを知ったのかはわからないけど、あれはもう、過去のことだから」
梨子「だから……ごめんなさい」
ルビィ「……」
ルビィ(そんなぁ……)
梨子「それに作曲って言ってもちょっと遊びでやったことあるだけで、私、今は普通のどこにでもいる美術部員だし……そういうのはちょっと、無理かな」
ルビィ「遊び……」
梨子「うん、ごめんね。だから誰かのために何か作るとかは無理
ルビィ「そんなことないです!!!」
梨子「!!?」 ルビィ「ルビィは、ルビィは梨子ちゃんの曲が!誰の曲より大好きなの!!あのね!!今の梨子ちゃんにはわかんないかもだけど!!」
梨子「……えっ?」
ルビィ「梨子ちゃんが本当はすっごい人なんだってこと!!カッコよくて優しくて、お歌も上手で!誰よりもすごい人なんだってことは!!ルビィ、ちゃんと知ってて!!だから……」
梨子「矢澤さん……」
ルビィ「……あっ、ごめんなさい。変……ですよね?初めて会った人に、こんなこと言われちゃうのなんて……あはははは……」
梨子「ううん、違うの。ただちょっとびっくりしちゃっただけ……」
ルビィ「そ、そうなんだ……あ、で、でもっ!!梨子先輩!!梨子先輩が嫌なら大丈夫です!!ルビィ、自分で何とかします!!」
ルビィ「あ、ありがとうございました!!」ペコリ!!
テテテテッ!!
梨子「……」 ルビィ「はぁ〜……」
ルビィ(梨子ちゃん、断られちゃったなぁ……)
ルビィ(そうだよね〜……だって梨子ちゃん、まだ千歌ちゃんたちと出会ってないみたいだし、スクールアイドル、始めてないもん……)
ルビィ「うぅ〜、どうしよ、曲……」
ルビィ(どうしよ、真姫ちゃんに頼んでみよっかなぁ……でも、真姫ちゃん、ルビィなんかのために曲作り、やってくれるのかなぁ……?)
ルビィ(ううっ、オコトワリシマス!なんて言われちゃったらどうしよぉ……)
ルビィ「……」
ルビィ「……!!」フルフル!!
ルビィ「ううん!考えてても仕方ないもん!!まずは練習、頑張らないと!!」
ルビィ「うゅ!!お姉ちゃんのためにも!練習、頑張るびぃ!!」
テテテッ!! ルビィ「ただいま〜!」
ココア「あっ!ルビィおねーちゃん!おかえり〜!!」
ルビィ「うんっ!ただいま、ココアちゃん!!」
ココア「ねえねえ〜、ごはん〜!!」ユサユサ
ルビィ「ちょっと待ってて!今準備しちゃうから!!」
ガサガサ
ルビィ「〜♪」
ルビィ(ルビィ、スクールアイドルを始めて、大切なお仕事がもう一つ増えちゃいました!)
ココロ「……あれ、お夕食はにこお姉さまの当番じゃないのですか?」
ルビィ「ううん、今日はルビィが作るんだぁ〜!ほら!!材料も買ってきたよ!!」
ココロ「わぁ〜!!楽しみです!!」
ルビィ「うん!!お姉ちゃんに〜……任せるびぃ!!」
ルビィ(ルビィだって!ココロちゃんたちのお姉ちゃんだもんね!!ふふふっ♪) ルビィ「えっと、まずは玉ねぎをみじん切り……」
ルビィ(……あっ!みじん切りならやったことある!!善子ちゃんがすっごく泣いてて大変だったやつ!!)
ルビィ「ここに、こうやって切り込みをいれて……えいっ!」
トントン♪
ルビィ「……うん、できた!」
ルビィ(なんだぁ〜、ルビィ、結構お料理出来るじゃん!!)
ルビィ「これを、フライパンで軽く炒めて……」
ルビィ「えっと、油あぶら……」
ジューッ♪
ルビィ「……これをひき肉、パン粉、塩、コショウと混ぜて、よ〜くこねます」
ルビィ「パン粉……?」 ルビィ(えっと、パン粉……パンのこと?)
ルビィ「確か、食パンがこの辺りに……」
ココロ「……お姉さま、パン粉は食パンのことではありませんよ?」
ルビィ「ぴぎっ!?そうなのぉ!!?」
ココロ「はい!これですよ、これ♪」ガサッ!
ルビィ「あ、ありがとココロちゃん!じゃあこれを、さっきのと合わせて……こねます!」
コネコネ♪
ココロ「こねこね、こねこね〜♪」
ルビィ「こねこね〜……こうかな、ココロちゃん?」
ココロ「はい!でもお姉さま、よ〜くこねた後に両手でぽふっ!ぽふっ!ってした方が美味しく出来上がりますよ?」
ルビィ「ぽふっ、ぽふっ……?」
ココロ「両手でこうやって……ボールみたいにするんです。こうすると空気が抜けて形が崩れにくくなるんですよ!」
ルビィ「なるほど〜……ココロちゃん、お料理上手なんだね〜!!」
ココロ「当たり前です!!アイドルは今や料理、お笑い、トーク回しも出来て当然の時代!!その妹にだっていつ声がかかるかわかりませんから!!」
ルビィ「へぇ〜、勉強になります!!ココロししょー!!」ビシッ!! にこ「たっだいま〜……」
ココア「あっ!にこにー!おかえりー!!」
にこ「ええ、ただいま。待っててココア、今ご飯準備しちゃうから……」
にこ「くんくん……」
にこ「……これは?」
ルビィ「あっ、にこお姉ちゃん!!おかえりなさい!!」
にこ「……ひょっとしてあんた、まさか
ルビィ「うん!今日はルビィとココロちゃんで作ったんだよ!夜ご飯!!ね〜?」
ココロ「ね〜?」 にこ「……ったく、そうならそうと言っておきなさいよね、買い物無駄になっちゃったじゃない」
ルビィ「あっ……ごめんなさい」
にこ「それにチビたちだけで火を使うなって言ってるでしょ?火事になったら
ルビィ「でもっ!ルビィもう子供じゃないもん!高校生だもん!!」
にこ「……そうね、そうだったわね」
ココロ「お姉さま、食卓の準備できてますよ?早く食べよ!!」
にこ「悪いわねココロ、ルビィ」
にこ「じゃあ、さっそくあんたらのお手並みを拝見……」
………
… ルビィ「いっただっきま〜す!」
ルビィ「あ〜むっ!ん〜、おいし〜♡」
にこ「……ちょっと表面焦げちゃってるじゃない」
ルビィ「え〜っ!?そんなことないもん!!ね〜、ココロちゃん?」
ココロ「はいっ!とってもとっても美味しいです!!」
ルビィ「ね〜!ルビィもおいしいもん!!」
虎太郎「おいし〜」
にこ「……はぁ、まあいいわよ、食べられれば」 パクッ!
にこ「……及第点ってところかしら」
パクッ!
にこ「まあ、にこの味には到底及ばないけど?」
パクッ!
にこ「はぁ、あんたらってばホントに……」
パクッ!
にこ「すっかり、こんなことまで、一人前に……」
………
… ルビィ「ごちそうさまでした!!」
にこ「まあ、まずます、と言ったところね」
ココア「おいしかったー!!」
ルビィ「ふふっ、ありがと!にこお姉ちゃん!!ココアちゃん!!」
にこ「さ、食器洗いはにこがやっておくから。虎太郎はお風呂入っちゃいなさい」
虎太郎「わかった〜」トテトテ
ルビィ「えっ!?で、でも、今日はルビィが
にこ「それくらい私にやらせなさいよ。じゃないとにこのやることが無くなっちゃうじゃない」
ルビィ「あ、うん。じゃあ……」 〜お風呂〜
ルビィ「……」
ブクブク
ルビィ「……」
ルビィ(お姉ちゃんにご飯作ってあげたのなんて、何年ぶりだろ……?)
ルビィ「ルビィ、いっつもお姉ちゃんに任せてばっかだったから……」
ルビィ「……」
ダイヤ『ルビィ?お風呂あがりましたわよ』
ダイヤ『ほらルビィ、早く入っちゃいなさい』
ルビィ「……」ブクブク
ルビィ(お姉ちゃんも、こんな気持ちだったのかなぁ……?) ルビィ「……」
ザバッ!
ルビィ「ふゅ〜、お風呂、気持ちい〜……」
ルビィ「ごくらく♪ごくらく♪」
ガタッ!
ルビィ「ぴぎっ!?」
ココロ「ルビィお姉さま!一緒に入ろ♪」
ルビィ「コ、ココロちゃん!!?」 ルビィ「ぴぎゃぁ〜……♡」
ココロ「はわぁ〜……♡」
ルビィ「〜♪」
ココロ「〜♪」
ルビィ「やっぱり、二人で入ると気持ちいいねぇ〜……」
ルビィ(ちょっと狭いけど……)
ココロ「ねぇ〜……♪」
ルビィ「うゅ〜……」
ココロ「にこぷり〜♪にこにこ〜♪」
ルビィ「あっ、その曲……!」
ココロ「はい!大好きなにこにーの曲です♪」 ルビィ「……ねえ、ココロちゃん?」
ココロ「はい、なんですか、ルビィお姉さま?」
ルビィ「……ココロちゃんはにこお姉ちゃんのこと、好き?」
ココロ「もちろんです!!なんてったって大銀河ナンバーワンのアイドルですから!!」
ルビィ「……そっか」
ココロ「それに、姉としても大好きです、にこお姉さまは」
ルビィ「……えっ?」
ココロ「にこお姉さまはアイドルのお仕事で忙しいのにいつもお家に帰って来てくれたり、たまにはココロたちと遊んでくれたりするから……とってもとっても、大好きです!!」
ルビィ「……そっか」 ココロ「ルビィお姉さまもですよ?」
ルビィ「ぴぎっつ!?ル、ルビィ!!?」
ココロ「はいっ!ルビィお姉さまもいつもココロたちと遊んでくれるし、にこお姉さまはちょこっとだけ厳しいけど、ルビィお姉さまはいつも優しくしてくれるし、今日だってお料理作ってくれて……」
ルビィ「……」
ココロ「にこお姉さまとルビィお姉さまは、ココロの自慢のお姉さまですっ!!」
ルビィ「……」
ルビィ「……そっか」
ルビィ「そっか、そっか!」
ルビィ(やっぱり妹って、こんな気持ちなのかな?みんな)
ココロ「ルビィお姉さま……?」
ルビィ「……ふふっ、やっぱりココロちゃんはすごいな〜って!」
ココロ「当たり前です!!宇宙ナンバーワンアイドルの妹は、宇宙ナンバーワンの妹でなくてはいけませんから!!」 とりあえずここまで
コメントいつも読んでます。大変励みになります 〜翌日〜
ルビィ「いってきま〜す!!!」
ルビィ(一人でステージに立つって決めたその日から、ルビィは朝早くお家を出ています!)
ルビィ「はぁっ、はぁっ……」
ルビィ(向かうのは学校の中庭。にこお姉ちゃんたちは神田明神か屋上で練習してるみたいだから、ルビィはここを練習場所にすることにしました)
ルビィ「いち、に、さん、し!ごー、ろく、しち、はち!」
ルビィ「はぁっ、はぁっ……ふう〜!!!」
ゴロン!!
ルビィ「はぁっ、はぁっ……たの、しい……!!」
ルビィ(やっぱりどこの世界にいても、誰と踊っていても……スクールアイドルは、とってもとっても楽しいです!!) ルビィ「ふわぁ〜……」コシコシ
凛「大丈夫?ルビィちゃん、眠いの?」
ルビィ「あ、うん、大丈夫!!」ガンバルビィ!!
花陽「ルビィちゃん、妹さんたちの面倒も見なきゃいけないんだろうし……大丈夫?疲れてない?」
ルビィ「ううん、全然!!これくらいへっちゃらだよ!!それに、にこお姉ちゃんはもっともーっと頑張ってるもん!!」
真姫「……そうね。でもルビィ、無理は禁物よ。倒れそうだったら我慢せずに言いなさいよね」
ルビィ「あはは……ありがと、真姫ちゃん!」 〜放課後〜
ルビィ「いち、に、さん、し!ごー、ろく、しち、はち!!」
ルビィ「ふっ、ふっ、ふっ、ふ〜っ!!」
ルビィ「はぁっ、はぁっ……お、お姉ちゃんも言ってたよね!!どんなことでも、復習はすっごく大切だって!!」
ルビィ「だ、だから!!せめて今までのダンスは全部!!完璧にしないと!!」
ルビィ「はぁっ、はぁっ……!!!」
ルビィ「…………ぴぎゃぁ!!!!」
ゴロン!!
ルビィ「はぁ、はぁ………!!!」
ルビィ「……うん!ちゃんと全部覚えてる!!」
ルビィ(こっちの世界にAqoursの曲はないんだけど、でも!!ルビィの中には確かにあるもん!!ちゃんと今でも流れてるんだもん!!)
ルビィ(だから、忘れないように、こうやって!!思い出しながら!!) 梨子「……」
カキカキ
梨子「……」
ルビィ『ルビィは、ルビィは梨子ちゃんの曲が!誰の曲より大好きなの!!あのね!!今の梨子ちゃんにはわかんないかもだけど!!』
ルビィ『梨子ちゃんが本当はすっごい人なんだってこと!!カッコよくて優しくて、お歌も上手で!誰よりもすごい人なんだってことは!!ルビィ、ちゃんと知ってて!!だから……』
梨子「……」
梨子(どうして……どうして、矢澤さんはあそこまで私の曲に、興味もってくれてるんだろ……?)
梨子(……ほんとは私の音楽なんて、あの時全部、鳴り終わっちゃったのに) 梨子「……」
サッサッ!!
梨子「……はぁ」
梨子「ん〜、集中できな……」
チラッ
梨子「……?」
ルビィ「ほっ、ほっ……!!」
梨子「……」
梨子(矢澤さん、今日も練習してる……一人で)
梨子「……」 ルビィ「はぁっ……はぁっ……」
ルビィ(最後の、ポーズ……!!)
ルビィ「……えいっ!!」
ピッ!
ルビィ「はぁっ、はぁっ……ね、ねえ曜ちゃん!!どうかな今の
シーン…
ルビィ「……そっか」
ルビィ(ルビィ、一人なんだよね……)
ルビィ「えっと、じゃあ、スマホで確認
スッ!
ルビィ「!!?」
梨子「はい、矢澤さん、差し入れ」
ルビィ「り、梨子先輩!!?」 梨子「スポーツドリンク。何がいいかわかんなくて……」
ルビィ「あ、はい!ありがとうございます。いただきます……」
プシュッ!
ルビィ「んくっ、んくっ………ぷはぁ!!」
梨子「……ねえ、矢澤さん」
ルビィ「はい!なんですか、梨子先輩?」
梨子「……」
ルビィ「……」
梨子「……もしかして、今のが『スクールアイドル』なの?」
ルビィ「えっ?」 梨子「……」
ルビィ「……り、梨子先輩!!スクールアイドル、知ってるんですか!!?」
梨子「名前くらいだけどね。えっと、確か隣のクラスの子たちが、その……みゅ、みゅー……」
ルビィ「μ’sですっ!!」
梨子「あ、うん。そのみゅーず?っていうの始めたみたいで、それで、クラスの子たちがそのこと話してるの、ちょっとだけ聞いたことあって……」
ルビィ「そ、そうなんですか……」
梨子「……それで矢澤さん、今の、もしかしてスクールアイドルの練習?」
ルビィ「は、はいっ!!そうですっ!!」
梨子「……そっか」 梨子「……」
ルビィ「……?」
梨子「……なんかね、不思議な気分になるの。ルビィちゃんのダンス見てると」
ルビィ「えっ……?」
梨子「不思議とメロディが聞こえてくるんだよ、なんでかな?」
梨子「きっとこれも、スクールアイドルの魅力の一つ……ってことなのかな?私にはまだよくわかんないんだけど……」
ルビィ「梨子先輩……」
梨子「……私、初めてなの、こんな気持ちになるのって」 梨子「実は私ね、高校入学して最初の方に、ピアノ、失敗しちゃって。それ以来音が湧いて来なくなっちゃって……ずっと音楽から、離れてたの」
梨子「でも、ルビィちゃんのダンス見てたら、ちょっとだけだけどメロディ、流れ出したような気がしてて……ルビィちゃんのダンスに合わせた音楽が……」
ルビィ(梨子ちゃんすごい……ダンスだけでメロディまでわかるんだ……)
梨子「……ねえルビィちゃん、その……ホントに私でいいの?」
ルビィ「えっ……?」 梨子「ルビィちゃんだけの曲を作るのが。私、ちゃんと期待に沿えるようなもの作れる自信なんてないし、もしかしたらすっごく下手っぴなのが
ルビィ「大丈夫です!!」
梨子「……」
ルビィ「梨子先輩の作ってくれるものならルビィ!!どんな曲でも大好きになる自信あります!!それに!!ルビィ!!」
ルビィ(梨子ちゃんの曲がルビィはいいの!!ルビィ、梨子ちゃんの曲でスクールアイドルやりたいの!!他のだれでもなくて!!梨子ちゃんの曲で!!ルビィ!!)
梨子「……そっか」
ルビィ「えっと、ルビィね、上手くは言えないんだけど……」
梨子「私に……ちゃんとできるかな?」 梨子「ルビィちゃんのダンス見てたら私も頑張ってみたい!って思って……い、一度失敗しちゃった私に何ができるかなんて、わかんないんだけど……」
梨子「でもそれでも、ルビィちゃんが私を信じてくれるのなら、もう一度だけ、頑張ってみようかなって……」
ルビィ「梨子先輩、それって……」
梨子「……」
梨子「すぅ〜……はぁ〜……」
梨子「……!!」ペチペチ!
ルビィ「……?」
梨子「う、うん。いいよ、私、ルビィちゃんの曲、作ってみるね。あんまり期待はしないで欲しいんだけど……」
ルビィ「梨子先輩……はいっ!!ありがとうございます!!!」
梨子「う、うん。頑張ってみる……それとルビィちゃん」
梨子「曲の歌詞とか、何かイメージ膨らみそうなもの、持ってない?」 〜一週間後 音楽室〜
梨子「……」
ポロロン♪
梨子「……うん。大丈夫……かな?」
コンコン
ルビィ「梨子先輩、ルビィです。入っていいですか?」
梨子「は、はいっ!!どうぞ!!」
ガチャッ!
ルビィ「し、失礼します!!あの、梨子先輩……」
梨子「う、うん。できたよ、一応、ルビィちゃんの曲……」
ルビィ「ほんとに!!?ありがとうございます!!梨子先輩!!」ペコリ!!
梨子「えっと、一応確認しておきたいから、サビの部分だけ弾いておきたいんだけど……いい?」
ルビィ「は、はいっ!!お願いします!!」
梨子「じゃあ……」
ポロン♪
梨子「……行きます」 〜♪
梨子「〜♪」
〜♪
ルビィ「……」
ルビィ(……あれ、この曲、もしかして)
ルビィ(ルビィ……聞いたこと、ある?)
ルビィ(確か、千歌ちゃんがソロコンサートをやろうって言ってた時に……)
………
… ———
ルビィ『うぅ〜、どうしよぉ、歌詞、思いつかないよ……』
ルビィ(だってルビィ、こういうの作ったことないし……急に『自分のことを文字で表現してみなさい』なんて言われても……)
ルビィ『うぅ〜、お姉ちゃん……』
ガラガラ
梨子『……あれ、ルビィちゃん?』
ルビィ『り、梨子ちゃん……』
梨子『どうしたの?ひょっとして……ソロ曲のこと?』
ルビィ『うん。ルビィ、全然思いつかなくて……』
ルビィ『ルビィのこと書いてみて、って言われても、ルビィ、全然わかんないよぉ〜……それにルビィ、みんなと比べて特技とか、自慢できることとか、そういうのってないし、なーんにも……』
梨子『……そう?私はたくさんあると思うわよ?ルビィちゃんにも』 梨子『ねえルビィちゃん、私ね、人には自分だけの音楽があるって思ってるの』
ルビィ『えっ……?』
梨子『例えば……ちょっとキーボード借りるね♪』
ポロロン♪
梨子『……いくよ』
〜♪ 梨子『……っていうのが、私の中でのルビィちゃんのイメージ。ほんとは歌詞と合わせて曲にしてから披露しようと思ってたんだけどね』
ルビィ『う、うん……』
梨子『……ふふっ、ルビィちゃん。きっと見つかるわよ、自分だけのイメージが』
ルビィ『いめーじ……?』
梨子『うん!ルビィちゃんならきっと見つかる。自分だけの自分らしさが。それはきっと、変わらないものだと思うから、どんなときだってずっと』
ルビィ『……?』
梨子『……なんてね、ふふふっ♪』
ルビィ『梨子ちゃん……?』
——— ………
…
ルビィ(あれは、ルビィがルビィの曲で悩んでいた時に、梨子ちゃんがルビィのイメージだって言ってくれて弾いてくれた曲……あんまりよくは覚えてなかったけど……)
ルビィ(でも……どうしてそれを、こっちの世界の梨子ちゃんが知ってるの?ルビィの世界の梨子ちゃんが弾いてた曲を……)
梨子「……ふぅ、終わり」
梨子「どう……かな?変じゃないかな?」
ルビィ「あっ、ううん、すっごく良かったっていうか、ルビィね、なんとなくだけど、どこかで聞いたことがあって、懐かしい感じがしたっていうか……」
ルビィ(……やっぱり梨子ちゃんの曲なんだなって、そう心から思いました)
梨子「……そっか」
梨子「はい、ルビィちゃん。これ、一応私の仮歌も吹き込んであるから、良かったら使って?歌は、ちょ、ちょっとだけ恥ずかしいんだけど……」
ルビィ「あっ、はい!!ありがとうございます!梨子先輩!!」 梨子「でも……ホントに私で良かったの?」
ルビィ「え?どうして……?」
梨子「だってほら、一年生にはピアノがすっごく上手な娘、いるじゃない?確か名前は、西木野さん……」
ルビィ「……真姫ちゃんのこと?」
梨子「うん。その娘の方が、私よりもいい音楽、奏でられると思うんだけど……」
ルビィ「ル、ルビィもμ’sの……真姫ちゃんの曲はすごいって思う!!聞いてるだけで勇気をもらえて!!こう、心がぽかぽかしてくる〜って感じで……」
梨子「……」
ルビィ「……で、でもね!!ルビィは梨子ちゃんの曲も!!おんなじくらい……ううん、すっごく、すっごく大好きです!!」
梨子「そっか、そう言ってくれるだけでも嬉しい。私もね、西木野さんのピアノ聞いたことあって、ああ、これが才能の差なんだなぁ〜って、そう思ってたから……」
ルビィ「才能……」
梨子「……やっぱりルビィちゃんはすごいよね、色々」
ルビィ「えっ?ルビィ……?」
梨子「うん。だっていっつも一人で練習してるじゃない?中庭で」
梨子「美術室にいるとわかるんだ。ちょうど中庭が見えるとこにあるから」
ルビィ「そ、そうなんだ……でも
梨子「もしかして私も変われたりするのかな?スクールアイドル、始めてみたら」 ルビィ「……え?」
ルビィ「梨子、ちゃん……?それって……」
ルビィ「も、もしかして!!スクールアイドル
梨子「ううん、やらないよ私は。だって無理だもん。出来るわけないって思ってる」
ルビィ「で、でもっ!!」
梨子「ごめんねルビィちゃん。今の私にはサポートすることでせいいっぱいなの」
梨子「だからごめんね、ルビィちゃん」
ルビィ「そっか……」
梨子「……うん。でもね?もし、だよ?」
梨子「もし、今の自分に自信がついて、やってみようって思える日が来たら、その時は……」
クルッ!!
梨子「……ルビィちゃんと同じステージに、立たせてください。なんてね、ふふふっ♪」
ルビィ「梨子先輩……」
ルビィ「……はいっ!!ルビィの方こそ、よろしくお願いします!!」ペコリ! 〜イベント当日〜
ルビィ「……」
ルビィ「すぅ〜……はぁ〜……」
ルビィ「……」
ルビィ「すぅ〜……はぁ〜……」
ルビィ(……よしっ!)
ガチャッ!
ルビィ「し、失礼しまーす……」 ルビィ「……」
ガヤガヤ
ルビィ「……」キョロキョロ
ルビィ(控室、知ってる人だれもいない……)
ルビィ(どうしよ、普段は花丸ちゃんや善子ちゃんがいてくれるから、ルビィ安心してられたんだけど……うううっ……)
ルビィ「……ぴぎっ」
ルビィ(お姉ちゃぁ、助けて
ドスッ!!
ルビィ「ぴぎぃ!!!?」 にこ「ん、ルビィ、差し入れよ」
ルビィ「にこお姉ちゃん……」
にこ「ったく、思った通りね〜、ほんと、手がかかる妹なんだから……」ガサガサ
ルビィ「う、うゅ……で、でもどうしてにこお姉ちゃんが控室に?」
にこ「出演者の姉だって言えば通してもらえたわよ、警備員に」
凛「凛はにこちゃんの付き添いだにゃ〜!」
花陽「お、おなじく……!!」
真姫「私はにこちゃんの保護者」
にこ「ちょっと!!?にこの方が年上なんだから!!わ、た、し、が!!保護者なのよ!!」
真姫「はいはい……めんどくさい」
にこ「ぬわんですって!!」
花陽「も、もう!やめなよ二人とも!周りの人に迷惑だよ……」
凛「かよちんが一番お姉さんみたいだにゃー!」
にこ「ぬわによっ!!凛まで!!」
ルビィ「凛ちゃん、花陽ちゃん、それに真姫ちゃんまで……」 にこ「ほらルビィ。背中のリボン、曲がってるわよ?」
ルビィ「あ、うん。今なおす
にこ「こっちきなさい。やってあげるから」
ルビィ「あ、にこお姉ちゃん……」
ポンポン
にこ「……よし、これで完璧ね」
ルビィ「うん、ありがと、にこお姉ちゃん」
ルビィ「やっぱりお姉ちゃんがそばにいてくれると、ルビィ、安心……」
にこ「……まだよ」
ルビィ「えっ?」
にこ「まだ気を抜くのは早いわ、ルビィ」 にこ「いい?アイドルはいつも見られてるのよ、いつでも、いかなる時も。それだけは忘れちゃダメ」
にこ「だから緊張しなさい、ルビィ、ほら。背筋張って!」
ルビィ「ぴぎぃ!?」
ルビィ「き、緊張するのぉ!!?で、でもっ!!緊張しちゃだめだって、前に……」
にこ「あんたはスーパーアイドルなの。大丈夫よ、それくらい」
ルビィ「で、でも……」
にこ「いい、ルビィ?これはチャンスなの」
ルビィ「チャンス……?」 にこ「ええ。お客さんはみんなルビィに釘付け、みんながルビィを見てくれてるのよ」
ルビィ「ぴぎっ!?」
ルビィ(こ、怖いよ、お姉ちゃん……)
にこ「そんな中でとびっきり可愛いルビィを見せれば!もう会場のボルテージをぐっ!と鷲掴みすること間違いなしよ!お客さんはみんなルビィのこと見に来てるんだから!違う?」
ルビィ「で、でも、できるのかな、ルビィに……」
にこ「大丈夫よルビィ、自信持ちなさい。なんてったてアンタは、このにこにーの可愛い妹なんだから♪にこっ♪」
にこ「ルビィなら絶対、会場の視線をぎゅっ!と掴み取れる。にこはそう信じてるわ」
にこ「だから思いっきりアピールしてきちゃいなさい!!ルビィ!!全力で!!とびっきり可愛く!!ね?」
ルビィ「う、うゅ……」 〜舞台袖〜
ルビィ(……本番前に緊張しなさい、なんてルビィ初めて言われました)
ルビィ「……」
ルビィ「えっと、とにかく可愛いルビィを……」
ルビィ「……こうかな?」
ルビィ「にこっ♪」
ルビィ「………」
ルビィ「ぴぎぃ〜……//」カァァッ!!!
ルビィ(ううっ、なんか違う気がするよぉ〜……) ルビィ「えっと……」オドオド
ルビィ「……こうっ!にっこにっこに
スタッフ「矢澤さん、スタンバイお願いします!!」
ルビィ「ぴぎぃ!!わ、わかりました!!」
ルビィ(だ、大丈夫かなぁ……?) ワァー!!!
ルビィ(すごい、こんなにお客さんいる……さすが東京です……)
ルビィ「うぅ……」
にこ『お客さんはみんなルビィのこと見に来てるんだから、違う?』
ルビィ(こんなにたくさんのお客さんが、ルビィのこと、見に来てくれてて……)
ルビィ「……!!」フルフル!!
ルビィ「……そうだよね、お客さんはみんな、ルビィの味方だもん!」
テテテッ!!
ルビィ「あ、あのっ!!えっと……」
ルビィ「ルビィ!!音ノ木坂学院高校!矢澤……ルビィですっ!!今日はみなさんに聞いて欲しい曲があって来ました!!」
ルビィ「ルビィの、ルビィが初めて歌う曲です!!」
ルビィ「聞いて下さい!!……『RED GEM WINK』」 ルビィ「……」テクテク
ルビィ(どわぁ〜!!!)
ルビィ(すっっっごく、緊張したぁぁぁぁ!!!!)
ルビィ(そりゃそうだよ。だってあんなにお客さんのこと意識したことなんて、ルビィ、今までなかったから)
ルビィ(今までずっと、ルビィ、どうやったらステージが上手くいくかってことだけ考えてて
にこ「ルビィ〜!!!」テテテテッ!!
ルビィ「あ、にこお姉ちゃ
にこ「ルビィっ!!!!すっっっごく良かったわよ!!!あなたのステージ!!!」
ルビィ「う、うん。ありがと、にこお姉ちゃん」 真姫「もう大変だったのよ。あなたの出番が始まってから、にこちゃん、ずーっとうるさくて……」
花陽「あはは……」
ルビィ「あ、なんかごめんね!結局、みんなに手伝ってもらうことになっちゃて……」
花陽「ううん、気にしないで。それに私たちもすっごく楽しかったから。ね、真姫ちゃん?」
真姫「うえっ!?ま、まあ、それなりには……」
花陽「ふふふっ、だって!」
ルビィ「うん、ありがと。花陽ちゃん、真姫ちゃ
ドンッ!!
ルビィ「ぴぎっ!?」
??「あっ!すみません!!少し急いでいたので……立てますか?」
ルビィ「は、はいっ!!大丈夫で……」
ルビィ「……」
ルビィ(お姉ちゃん……) ダイヤ「すみません。今のはこちらの不注意ですわ。大変申し訳ございません」ペコリ
ルビィ「い、いえ、大丈夫です!!」
ルビィ(ダイヤお姉ちゃん……あっ、今はもうお姉ちゃんじゃないんだっけ……?)
ダイヤ「お怪我はありませんか?先程、強く床に打ち付けたように見えましたが……?」
ルビィ「あっ、ううん、大丈夫です!!ルビィ、怪我してない、から……」
ルビィ(……そうだよね、今のルビィとダイヤお姉ちゃんは知らない人どうしだもん。ちゃんと振舞わなくちゃ) 真姫「で、あなたはいったい何者なわけ?」
ダイヤ「はい?私……ですか?」
真姫「ここがスクールアイドルの集まる舞台だってことは、当然あなたもわかっているのよね?そんな場所で他人に怪我なんて負わせでもしたら……」
ルビィ「まあまあ真姫ちゃん、ルビィは大丈夫だったから……ステージももう終わってるし……」
ダイヤ「……そうですわね。私の過失である以上、要求には従うのが筋というものですわ」
ダイヤ「私の名前は黒澤ダイヤ。内浦という小さな海沿いの町で
花陽「あっ、あっ…………」
真姫「……花陽?」
花陽「すごい、本物だ……」
花陽「……あのっ!!スクールアイドル、Aqoursの!!!黒澤ダイヤさん!!ですよね!!?」 ダイヤ「……はい、そうですが」
花陽「やっぱり!!本物だよ!!」
真姫「……花陽、知ってるの?」
花陽「もちろんだよ!!!静岡県沼津市にある内浦って場所でスクールアイドルをやっている!!浦の星女学院のAqours!!地域のみんながすっごく応援してくれてるみたいで!!今一番アツいスクールアイドルの一つなんだよ!!!」
真姫「そ、そう……あとちょっと近いわよ、花陽……」
凛「凛はこっちのかよちんも大好きだにゃー!」
花陽「それで、どうして静岡の大人気スクールアイドルがこんなところに……?まさか!!まさか!!!」
ダイヤ「はい。私たち今日のイベントに出演するために参りましたのですわ。わざわざ、敵地である東京まで」
凛「敵地!!?凛たち、攻撃されちゃうのぉ!!?」
ルビィ「あ、あはは……」
真姫「……そう。私の名前は
ダイヤ「μ’sの西木野真姫さん、ですわよね?」 真姫「えっ?」
ダイヤ「それと星空凛さんに小泉花陽さん。あなた方のことはいつも動画で拝見させて頂いております」
真姫「……そう」
凛「すごいにゃー!凛たち、まるで有名人みたいだにゃー!」
ダイヤ「それで、そちらの小さな子は……?」
ルビィ「えっと、ルビィは……」
にこ「私の妹よ」 花陽「にこちゃん?どこ行ってたの?」
にこ「ルビィのブロマイドとかないかって探してたのよ。こういうのってプレミアものだし。それより……」
ダイヤ「……矢澤にこさん、ですわよね?」
にこ「あら、にこの名前を知ってるなんて、結構やるじゃない!ま、宇宙ナンバーワンアイドルの〜、矢澤にこにーの名前なんて!知ってて当然にこ〜、にこっ♪」
真姫「それ、知ってるのが当たり前なのかそうじゃないのかどっちなのよ……」
ダイヤ「もちろん存じ上げておりますわ。銀河で一番可愛いアイドル、でしょう?」
にこ「や〜ん♡そこまで褒められちゃうと〜、さすがのにこも困っちゃう〜、にこっ♪」
真姫「……キモチワルイ」
にこ「ぬわんですって!!?」
ルビィ「あはは……」 ダイヤ「それで……そちらの方がにこさんの妹さん、ですか?」
にこ「そうよ。可愛いでしょう?ルビィって言うの。ね〜、ルビィ?」
ルビィ「ぴぎっ!?あ、うん……」
ダイヤ「妹……」
ルビィ「……?」
ダイヤ「……はい、確かに可愛らしいですわね。もしかしてスクールアイドルだったりするのですか?」
にこ「そうよ、宇宙ナンバーツーのね」
ダイヤ「は、はぁ……」 鞠莉「あっ、見つけた!ダイヤ〜!もう!!そんなにはしゃぐと迷子になっちゃうわよ?」
ダイヤ「鞠莉さん、果南さん……」
花陽「んなっ!!?」
果南「……あれ?ひょっとしてμ’s?すっごーい!私、生μ’s初めて〜!!」
ダイヤ「紹介しますわ。こちら、鞠莉さんと果南さんです」
鞠莉「チャオ〜♪」
花陽「すごい、本物のAqoursだよぉ……動いてるよ……!!」
果南「あははっ、嬉しいな!そんなに喜んでもらえるなんて!」
ダイヤ「私たち、この三人で『Aqours』というグループを結成しているのですわ」
ルビィ「三人で、Aqours……」
ルビィ(じゃあ千歌ちゃんたちや花丸ちゃんたちは、まだスクールアイドル、始めてない……ってこと?)
ルビィ(そっかぁ……)
ルビィ(花丸ちゃんや善子ちゃんに、ちょこっとだけでも会えるかも、なんて思ってたから、残念……) にこ「……で、なによアンタら。にこたちに宣戦布告ってわけ?」
ダイヤ「い、いえ!!とんでもございません!!μ’sのことは私、心から尊敬しておりますし!!」
にこ「でも、そっちのポニテは戦う気まんまんのオーラ放ってるけど?」
果南「やだなぁ〜、にこちゃん。私、そんなに戦闘狂に見える?」ヒラヒラ
にこ「……」
果南「でもよろしくねにこちゃん。今日はμ’sのみんなは出ないみたいだけど、また次に会う機会があるかもしれないし!」スッ!
にこ「え、ええ……」
凛「にこちゃんにこちゃん!!ここはカッコよく受けて立つところにゃ!!」ヒソヒソ
にこ「わかってるわよ……よ、よろしく」
ガシッ!
真姫「ただでさえ身長差がある上にそんなにオドオドしてるんじゃ、小物感丸出しね……」
にこ「ぬわんですって!!」 ダイヤ「鞠莉さん、果南さん。ライブの準備があるので、そろそろ行きますわよ?」
鞠莉「あ、うん。そうね」
ダイヤ「すみません。出番があるので、私たちはこれで失礼させていただきますわ」ペコリ
ダイヤ「次合うときはぜひ、ステージの上で勝負、いたしましょうね?」
にこ「……もちろんよ。楽しみにしてるから」
ダイヤ「ええ、それでは
ルビィ「あ、あのっ!!」
ダイヤ「……はい?」
ルビィ「えっと、あの…………が、頑張ってください!!」
ダイヤ「ええ、ありがとうございます。それでは、また」 とりあえずここまで
コメントいつも楽しく読ませて頂いてます。大変励みになります こん時出来た曲がこっとんキャンディえいえいおーかと思ったのに 4,5年ぶりに楽しくなるss読ませてもらってるわ
続きワクワクしてる ルビィ「ふわぁ〜……」
ルビィ「……」コシコシ
ルビィ(忙しかったイベントも終わって、ルビィは本格的にスクールアイドル活動に取り組んでいます)
ルビィ(憧れだったμ’sのみんなとの練習。果南ちゃんの練習メニューも厳しいなぁ〜って思ってたけど……やっぱりμ’sの練習は、とってもとってもハードです……)
ルビィ「ぴゃぁ〜……」
ルビィ(だからルビィ、ちょっとだけ、ほんのちょっとだけだけど、寝不足……)
ルビィ「お姉ちゃん、すごいなぁ〜、毎日こんなに練習して、ルビィたちの面倒まで見てくれて……」
ルビィ(お姉ちゃんのそういう頑張り屋さんなところが、ルビィの一番の憧れです) ガチャッ
ルビィ「ただいま〜……」
ココロ「おかえりなさい、ルビィお姉さま!」
ルビィ「ココロちゃん、ただいま」
ガヤガヤ
ルビィ「……あれ?お姉ちゃん、家にいるの?」
ココロ「はい。なんだか大切なお話があるみたいで、今日は早くこっちに帰ってきて……」
ルビィ「大切な、お話……?」
ココア「さっきからあっちでママと話してる!!あっちいってろって言われた!!」
虎太郎「いわれた〜」
ルビィ「ふーん……」
ルビィ「……」スタスタ にこ「ちょっとママ、どういうことなの!!?」
ルビィ「……?」
にこ「……ママはそのこと、全部知ってたわけ?」
にこ「全部知ってて、今までにこたちに黙ってたわけ!!?ねえ!!」
ルビィ「……?」
ガラガラ
ルビィ「お姉ちゃん……?」
にこ「ルビィ!!!?」
ルビィ「お姉ちゃん、何のお話
にこ「あっちいってなさい、ルビィ!!!」
ルビィ「ぴぎぃ!!?」 にこ「お姉ちゃんとっても大事な話してるから!!あっち行ってなさい!!」
ルビィ「えっ、大切な……」
にこ「ルビィ!!!!」
ルビィ「ぴぎっ!?わ、わかったよぉ……」
ピシャッ!!
ルビィ「……」
ルビィ(お姉ちゃん、お母さんと、何のお話してたんだろ……?) 〜翌日 部室〜
ガチャッ!!
ルビィ「あ、こんにちは!海未ちゃん!」
海未「ええ、こんにちは、ルビィ。早いですね、感心です」
ルビィ「えへへ〜、たっくさん練習したかったからつい!頑張るびぃ!」
海未「うふふ、実り多い練習になるといいですね」
凛「あ〜っ!!ルビィちゃんここにいた〜!!もうっ!!授業終わった瞬間飛び出してくから何事かと思ったにゃー!!!」
ルビィ「凛ちゃん……ごめんね、ルビィ、つい待ちきれなくて」
真姫「そういうあなたも私たちのことを置いてってるから同罪よ、凛」
花陽「あはは……」
海未「真姫、花陽。こんにちは」
真姫「ええ、こんにちは。それで?まだ来てないのは?」
ガチャッ!!
希「おっ、みんな来てるね〜、感心感心♪」 絵里「そうね……穂乃果は机に突っ伏して寝てるみたいだけど」
穂乃果「くか〜……」
ことり「穂乃果ちゃん、起きてぇ〜……」ユサユサ
ルビィ「あはは……」
海未「……それは後で私が叩き起こすから問題ありません。ということで全員……いえ、にこがまだ
ガチャ!!
にこ「……」
凛「あ、にこちゃん!もう、おっそ〜い
ガシッ!!!
ルビィ「ぴぎっ!!?」
にこ「悪いけど、今日はルビィ借りてくから」
ルビィ「えっ……?」 にこ「それと今日は部活に出られない。悪いけど理由も言えない」
にこ「じゃ、そういうことだから」スタスタ
ルビィ「ぴぎっ!?お、お姉ちゃん!!?」
真姫「ちょっとにこちゃん?どういうことなの?」
海未「そうですよにこ、せめて理由だけでも
にこ「ごめん」ペコリ にこ「ごめんなさい。今は大事な用事とだけしか言えない」
にこ「終わったら全部話すつもりだし、あんたたちも知るべき問題だとは思うけど……でもごめん。今はにこからは何も言えない」
にこ「だから……ごめんなさい」
花陽「にこちゃん……?」
にこ「……じゃ、そういうことだから。行くわよルビィ」
ルビィ「あっ、待って、お姉ちゃん……」
トテトテ 凛「……?」
凛「あんなに怒ったにこちゃんの顔、初めて見たにゃ……」
真姫「そうね、それにあのプライドの高いにこちゃんが自分から頭を下げるなんてね」
希「それは真姫ちゃんも大概やと思うけど……」
海未「でも、にこに何かあったのでしょうか?花陽たちは何か聞いていたりはしないのですか?」
花陽「ええっ!?ううん、私は、何も……」
海未「そうですか……」
絵里「……考えていても仕方がないわ。それににこも終わったらちゃんと話してくれるって言ってるし、今は待つしかないんじゃないかしら?」
海未「絵里……それも、正しいような気もしますが……」
パン!!
絵里「さ、練習よ練習!うだうだしていたってしょうがないわ!にこがいなくても出来る部分だけでもやっちゃいましょう!」 ルビィ「……」
にこ「……」
ルビィ「お、お姉ちゃん……?」
にこ「……ルビィ!」
クルッ!
ルビィ「!!?」
にこ「ねえルビィ!久々に、ファミレスでも一緒に行かない?」ニコッ!! 店員「ご注文はお決まりでしょうか?」
ルビィ「えっと……」キョロキョロ
にこ「ルビィ、遠慮しないでいいのよ?好きなの頼みなさい」
ルビィ「じゃ、じゃあ、プリンを……」
にこ「わかった。このプリンとプチフォッカ、あとはセットのドリンクバーを一つください」
店員「かしこまりました。ドリンクバーはあちらの右手奥にございますのでご自由にどうぞ」
にこ「……ほら、ドリンクバーちゃっちゃか取って来ちゃいなさい」
ルビィ「え?でも、ルビィ……」
にこ「あんたの分に決まってるじゃない。ほら、早く」
ルビィ「う、うん、じゃあ……」
テテテッ!! ルビィ「お待たせ、お姉ちゃん」
にこ「ええ」
ルビィ「……」
にこ「……」
ルビィ「……ね、ねえお姉ちゃん!」
ルビィ「ルビィに何かお話……あるの……?」
にこ「……」 ルビィ「……」
にこ「……」
ルビィ「そ、それってもしかして昨日お母さんと話してたこと……なのかな?」
にこ「……」
ルビィ「お姉ちゃん……?」
にこ「……そうね」
カタン
にこ「……」
ルビィ「……?」
にこ「……ごめんルビィ」
ルビィ「えっ?」 にこ「……」
ルビィ「……?」
にこ「……これから話すのは、あんたにとっては辛い話だとは思う。聞きたくないって思うと思う」
にこ「けど……ルビィももう高校生だし、聞いておくべきだって私は思う。だから、話すわよ。いい?」
ルビィ「お姉ちゃん……う、うん。ルビィも、ちょっと、気になる、から……」
にこ「……あのね」
ルビィ「うん……」
にこ「実はね、ルビィはね……」
ルビィ「……私の実の妹じゃ、ないみたいなのよ」
ルビィ「……え?」 ルビィ「お姉、ちゃん……?」
にこ「血が繋がってないってこと。ルビィの今のママ……にこのママは、ルビィの本当のママじゃないってことよ」
ルビィ「本当の、お母さん……?」
ルビィ(えっと……どういうこと??)
ルビィ「???」
にこ「ごめん、いきなり言われても混乱するわよね。ちゃんと順を追って話すわ」 にこ「ねえ、この前のイベント会場で会った、黒澤ダイヤって覚えてる?」
ルビィ「う、うん。Aqoursの……」
にこ「そう。なんか、そいつの家が地元じゃ力のあるお家みたいなんけど……?」
ルビィ「……けど?」
にこ「……ルビィは本当は、そこのお家で生まれたらしいのよ」
ルビィ「……」 にこ「この前、黒澤ダイヤに会った時に、あっちがこのことに気づいたんだって」
にこ「あっちの家庭でも多分裏が取れてると思うし……昨日ママにも確認したから、間違いない……と思う。多分」
ルビィ「……」
にこ「ルビィね?本当は小さいころに、にこの家に来て、それで、にこの妹になって……」
にこ「……それで、にこの妹になったのよ、ルビィは。にこも昔のこと過ぎてよく覚えていないんだけど」
ルビィ「……」
にこ「だから……本当はにこ、ルビィのお姉ちゃんじゃないみたいなの。だから、その……」
にこ「……どんな形であれ、今まで嘘をついてきたことに変わりはないわ。本当にごめんなさい、ルビィ」ペコリ
ルビィ「にこお姉ちゃん……」
ルビィ(えっと……ルビィ、まだよくわかってないんだけど……) ルビィ「……」
ルビィ(まず、ルビィは本当はお姉ちゃん……ダイヤお姉ちゃんの妹なんだよね?多分……)
ルビィ(それが、今はにこお姉ちゃんの妹になってて、それで、それがなんでかって言うと……)
ルビィ「……」
ルビィ(……ダイヤお姉ちゃんに、ルビィ、捨てられちゃったから?)
ルビィ「……」
ルビィ『あーあ、こんなめんどくさいお姉ちゃんのところになんて生まれてこなければよかったなぁ!!!』
ダイヤ『私だって!!!もっと素直で可愛い妹がいればよかったですわ!!ルビィなんかよりもっとずっと!!』
ルビィ「……え?」
ルビィ(じゃあルビィ、本当に……ダイヤお姉ちゃんの妹じゃなくなってたってこと??) ルビィ「え……?」
にこ「ルビィ……」
ルビィ(そんな、だってあれ、ルビィの冗談だったのに、ルビィ、本気でそうは思ってなくて、ちょっと軽い気持ちで、お姉ちゃんを困らせてみようって、そう……)
ルビィ「あ、う……」
ルビィ(そんな、そんな……う、嘘、だよね……?だってこれ、ルビィ、軽い家出のつもりで)
にこ「ルビィ!!!」バタン!!
ルビィ「に、にこちゃん……?」
にこ「ルビィ!!あんたは大丈夫だから!!絶対!!絶対に大丈夫だから!!私が絶対に守るから!!何があっても!!」ギュッ!!
ルビィ「……」
にこ「ルビィ!!ルビィ……ぐすっ……」 ルビィ「……も、もう、にこお姉ちゃん、どうして泣いてるの?アイドルは泣いちゃダメなんだよ?笑顔でいなくちゃいけないんだよ?」
にこ「ルビィ……ぐすっ……あ、あんたには言われたくないわよ、泣き虫の癖に……」
ルビィ「……え?」
ポロポロ
ルビィ「……」
ルビィ(ルビィ、泣いてるの……?どうして……?)
ルビィ(ダメなのに、泣いてちゃ……もう泣かないって、お姉ちゃんと約束したのに、ルビィ……)
にこ「ルビィ、ルビィ……」
ルビィ「にこお姉ちゃん……」
………
… にこ「……急にごめん、取り乱しちゃって。お姉ちゃんなのに」
ルビィ「うん……」
にこ「でも絶対にルビィのことは守って見せるから、何に変えても、絶対に。だからにこのことを信じて欲しいの」
にこ「何を犠牲にしても、絶対に妹は守って見せる。それが姉としての役割なのよ」
ルビィ「……お姉ちゃん?」
にこ「……」
ルビィ「……?」
にこ「……私、アイドル、やめるつもりだから」 にこ「許せなかった」
にこ「養育費……お金のためにルビィを育ててたママも、娘や妹を簡単に手放すようなあっちの家庭も。あっちにどんな事情があるかなんて知ったこっちゃないけど」
ルビィ「……」
にこ「けど私だってわかってるわよ。にこの家は経済的に苦しいってことも痛いほどわかるし、お金が必要なのもわかる。けど……」
にこ「……妹のことを、金づるだなんて思いたくない」
にこ「だったら自分でお金を稼げばいいし、自分の力で生きていくしかないのよ。大切な物を守るためなら」
にこ「もう夢だとか言ってる場合じゃないの、大切な妹の笑顔を守るためなら」
ルビィ「お姉ちゃん……」
にこ「……それだけ」
ガタッ!!
にこ「先、帰る。お金はここに置いておくわ」
スタスタ
ルビィ「……」 〜翌日〜
ガラガラ
ルビィ「お、おはよ……」
花陽「うん、おはよ。ルビィちゃん……」
凛「ルビィちゃん……」
ルビィ「……」
ストッ!
ルビィ「……」ポーッ
ルビィ(ルビィは……ルビィはこれから、どうしたらいいんだろ?) ルビィ(やっぱりルビィは本当はにこお姉ちゃんの妹じゃない、黒澤ルビィだったみたいです。でもルビィ、お姉ちゃんに、見捨てられちゃって)
ルビィ(ルビィがお姉ちゃんの妹じゃなかったらよかった、なんてこと言っちゃって、それでお家から捨てられて、にこちゃんが新しいお姉ちゃんになって……)
ルビィ「……」
ルビィ(……にこお姉ちゃんはルビィとず〜っと暮らしてきたみたいだけど、実はルビィは違います)
ルビィ(この前急ににこお姉ちゃんの妹になって……だから本当は、にこお姉ちゃんの妹でもないんです)
ルビィ「……」
ルビィ(じゃあルビィは、本当はどこのお家の子供なんだろう?)
ルビィ「……」
花陽「ル、ルビィちゃん!!!」
ルビィ「ぴぎっ!!!?」
花陽「あ、驚かせちゃってごめんなさい!えっと……」
ルビィ「う、うん……」
花陽「えっと、その……だ、大丈夫……?」 ルビィ「えっ?大丈夫って、何が?」
花陽「あ、あのね!えっと、その……」
ルビィ「……?」
花陽「……ご、ごめん!!」
ルビィ「ぴぎっ!?」
花陽「実は昨日にこちゃんから、ルビィちゃんのこと、ちょっとだけ聞いちゃって……あ、で、でもっ!!全部は私もよく知らないから……」
ルビィ「う、うん……」
花陽「だから、えっと……こ、これ!!」
スッ!!
花陽「はいっ!!ルビィちゃん!!!」
ルビィ「……うゅ?これは?」
花陽「今週末のスクールアイドルフェスティバルのチケット!!私ね、たまたま二枚取れちゃったから……」
ルビィ「スクールアイドル、フェスティバル……」
ルビィ(そう言えばそろそろだって……ルビィ、ついうっかりしてたけど……)
花陽「だ、だからルビィちゃん!!あのね!!」
花陽「私と一緒に!!イベント!!いこっ!!」 〜週末〜
ルビィ「花陽ちゃ〜ん!!お待たせ〜!!」
テテテテッ!!
ルビィ「はぁっ、はぁっ、ご、ごめん……ちょっと、遅れちゃって……」
花陽「ううん、大丈夫。私も今来たところだから」
ルビィ「あ、ありがと、花陽ちゃん……」
花陽「あ、見てみてルビィちゃん!!物販!!物販あるよ!!」
ルビィ「うわぁ〜、けど人いっぱい並んで……」
花陽「いこっ!!ルビィちゃん!!早く行かないと売り切れちゃうかも!!」
ルビィ「えっ?で、でもたくさん用意してるんじゃ……」
花陽「えっと、最後尾は……あった!プラカード!!」テテテッ!!
ルビィ「って花陽ちゃん!!?ま、待ってよ〜!!!」 ルビィ「……」
ルビィ(結構列、長そう……そっか、東京だもんね……)
花陽「ねえねえ、ルビィちゃん?」
ルビィ「ん、なあに、花陽ちゃん?」
花陽「ルビィちゃんは、アイドルのどういうところが好き?」
ルビィ「え?アイドルの?ん〜、そうだなぁ……可愛いところ?」
花陽「あっ、それすっごくわかる!!アイドルってみんな可愛いよね〜!衣装とか、雰囲気とか!」
ルビィ「うんっ!!なんかすっごくキラキラしてるよね!!スポットライト浴びて!!」
花陽「うんうん!!やっぱり女の子なら、誰でも憧れちゃうよね〜……」 ルビィ「花陽ちゃんは子供の頃、アイドルごっことかしたことある?」
花陽「え?家で、お母さんとかとやってたくらいで……」
ルビィ「ルビィはいっつもね、お姉ちゃんとアイドルごっこして遊んでたんだ〜!手作りの衣装作ったりして、マイクのオモチャ握ってお歌を歌ってみたりして!」
花陽「そっか、姉妹がいると、そういうこともできるんだよね。いいなぁ……」
ルビィ「だからね、今すっごく楽しい!スクールアイドル始められて!なんだか夢が一つ叶ったって気がするの!」
花陽「ふふふっ、私もね、ルビィちゃんとスクールアイドル出来て、とってもとっても楽しいよ♪」 ルビィ「そうだ、花陽ちゃんはどうしてスクールアイドル始めたの?」
花陽「え?どうしてって……?」
ルビィ「ルビィ、花陽ちゃんがスクールアイドル始めたきっかけ、実はよく知らないなって……」
花陽「えっと、きっかけ……わ、私の場合はね?本当はずっとやってみたかったんだけど、凛ちゃんと真姫ちゃんに背中を押されて……」
ルビィ「へぇ〜……やっぱり仲すっごく良いんだね!!花陽ちゃんと凛ちゃんと真姫ちゃん!!」
花陽「え?ルビィちゃんもだよ?」
ルビィ「ぴぎぃ!?ルビィ!!?」
花陽「うん。ルビィちゃんだってずっとおんなじクラスのお友達だし、それに……スクールアイドル部にも入部してくれたし!本当はずっと、一緒にやりたいな〜って思ってたんだけど……」
ルビィ「花陽ちゃん。あ、ありがと……」
花陽「ううん、どういたしまして。あっ、ルビィちゃん!!そろそろ私たちの番みたい!!」
花陽「何が残ってるのかな?限定ピンバッチ、まだ残ってたりしないかな?あっ、でも、デザインよくて、すっごく人気だって噂だから、結構厳しいのかも……」
………
… 花陽「えへへ〜、たくさん買っちゃった♪」
ルビィ「良かったね花陽ちゃん!限定ピンバッチまだ残ってて!」
花陽「うんっ!ずっとこれ欲しかったんだ〜♪」
ルビィ「でもすごいよね!ルビィ、知らないスクールアイドルさんのグッズ、たくさんあったよ……」
花陽「ね〜!それだけスクールアイドルが大人気だってことなんじゃないかな?きっと!」
ルビィ「うふふっ、そうかも♪」
花陽「〜♪」
ルビィ「……ありがと、花陽ちゃん」 花陽「え?どうしたの、ルビィちゃん?」
ルビィ「今日のイベント、ルビィのために誘ってくれたんでしょ?」
花陽「え?ルビィちゃんの?」
ルビィ「うん。ほら、ルビィ最近ちょこっと考えごとしてて、落ちこんでたから……」
ルビィ「だから……花陽ちゃん、ルビィを励ますために誘ってくれたのかなって……」
花陽「……えっ?違うよ?」
ルビィ「ええっ!!!?」
ルビィ(ち、違うのぉ!!!!?) 花陽「私が今日ルビィちゃんを誘ったのは、ルビィちゃんとスクールアイドルのイベントに来てみたかったからだよ?」
ルビィ「えっ、ルビィと?」
花陽「うん。あのね、私って実は、今までおんなじ趣味を持つお友達ってあんまりいなくて、今までこういうのは凛ちゃんと来ることもあったけど、ちょっと気をつかわせちゃったかな〜って場面もあったから……」
花陽「……だから、ずっとルビィちゃんと一緒にこういうとこ来てみたいな〜って思ってたんだ!ほら!誰かと好きな事共有できるのって、すっごく楽しいでしょ?」
花陽「ふふふっ、やっぱり楽しいな〜、ルビィちゃんと一緒にいると♪」トテトテッ!!
ルビィ「花陽ちゃん……」
ルビィ(なんかちょっとだけ、嬉しい……) 花陽「ねえ、ルビィちゃん!!」
クルッ!!
花陽「だから私ね!!ルビィちゃんとおんなじクラスになれてと〜っても良かった!!わ、私は、その、ルビィちゃんやにこちゃんのお家のことは、あんまりよくはわかってないかもだけど……」
花陽「でもこの出会いは運命なんだもん!!私、すっごく楽しいんだもん!!今!!ルビィちゃんのおかげで毎日すっごく楽しい!!」
ルビィ「花陽ちゃん、あ、ありがと……//」
ルビィ(憧れだった花陽ちゃんにこんなこと言ってもらえるなんて、ルビィちょっとだけ照れるよぉ……//)
花陽「ふふっ!今日は思いっきり楽しもうね!!」
ルビィ「うん!!花陽ちゃん!!ルビィを誘ってくれて、どうもありがとっ!!」 花陽「ううん、私の方こそこそありがとう!ルビィちゃん!!……あ、ねえねえ!フラスタあるよ!!見に行こ!!」
ルビィ「えっ!?で、でも、もうすぐ始まっちゃうんじゃ……」
花陽「えっ!?もうそんな時間なの!?……あっ、ほんとだ!!」
花陽「ルビィちゃん!!早く席、行かないと見逃しちゃうかも!!」ピューッ!!
ルビィ「わああっ!?待ってよ!花陽ちゃ〜ん!!」
花陽「……ふふふっ♪」テテテッ!!
ルビィ「花陽ちゃ〜ん!!!」 ルビィ「ねえ花陽ちゃん、そう言えば今日はどんなスクールアイドルが出るの?」
花陽「えっとね、福岡のDreamってグループとか、グリーンティーズとか……」
ルビィ「うわぁ〜……すっごく楽しみっ!!!」
花陽「あ、あとねあとね!!私がいっちばん注目してるのが!!北海道から来たっていうトップバッターのグループでね!!」
ルビィ「え?北海道?そんなところから、わざわざ?」
花陽「うん!!今日のイベントには日本各地から有名なスクールアイドルがたくさん来てて……」
ワァーッ!!!!!
花陽「あっ!始まるみたい!!!」
ルビィ「ほんとだ!!ルビィ、今日はどんなスクールアイドルさんに……」
『北の大地の熱いパッション!!セイラ&リア!!Come on〜!!』
ルビィ(……え?)
ルビィ(うそ……?)
花陽「あっ!!ほらほらルビィちゃん!!あのグループだよ!!Saint Snow!!!」
ルビィ(やっぱり……)
ワァーッ!!!!
ルビィ(聖良さんと、理亞ちゃんだ……) 花陽「ほわぁ〜♡」
花陽「だいまんぞくぅ〜♡」
ルビィ「ね〜、すっごく楽しかった!」
花陽「はわわ〜♡私、まだ夢見てるみたい……♡」
ルビィ「は、花陽ちゃん!!?し、しっかり前見て歩かないと……」
テテテッ!!
ルビィ「……ぴぎっ!!?」
ドンッ!!
花陽「〜♪」
ルビィ「は、花陽ちゃん!!?待って!!」 ドンンッ!!
ルビィ「!!?」
ルビィ(こ、このままじゃルビィ!!花陽ちゃんと離ればなれになっちゃう!!)
ルビィ「あ、ごめんなさい!!通して!!」
ギュウギュウ
ルビィ(ひ、人が多くて、身動きできなくて!このままじゃルビィ、流され
ドンッ!!
ルビィ「ぴぎゃっ!!」
??「いたっ!」
ルビィ「あ、ごめんなさ
理亞「……ううん」
ルビィ「!!!?」
ルビィ(り、理亞ちゃん!!!?) ルビィ「理亞ちゃん!!?どうしてここに!!?」
理亞「!!?」
ルビィ「ねえ!!理亞ちゃんだよね?Saint Snowの……もがっ!!」
ガバッ!!
ルビィ「んんんっ!!?んんん〜っ!!!?」
理亞「ちょっとチビ助!!どういうつもり!!?大きな声で名前叫ぶなんて!!」
『え、今誰か理亞ちゃんって言わなかった?』
『ほんとに?理亞ちゃんって、あのSaint Snowの?』
『マジ!?ホンモノいるの!?』
理亞「ほら!!どうしてくれるのよ!!」ヒソヒソ
ルビィ「あ、う、ご、ごめんなさい……」
理亞「いいから!!逃げるわよ!!チビ助!!」ガシッ!!
ルビィ「あっ、理亞ちゃん!!?ひっぱらないでぇ〜!!!」 〜控室〜
理亞「……」
ルビィ「……」
ルビィ(ど、どうしよ……とりあえず、花陽ちゃんとははぐれちゃったし……)
ルビィ(花陽ちゃんに、Saint Snowさんの控室のところにいるよって、連絡して……)
スッスッ
理亞「……で、いったいどういうつもり?」
ルビィ「え、どういうつもり、って……?」 理亞「急に私の名前を叫んだ理由よ。あんなとこで大声だしたら注目されることくらいわかんないわけ?ひょっとしてバカなの?チビ助」
ルビィ「ち、ちび助じゃないもん!!ルビィだもん!!」
ルビィ「ルビィ、矢澤ルビィって言います!!大事な名前がちゃんとあるの!!」
理亞「ふーん……あっそ。わかったわよ、ルビィ」 ルビィ「え、えっと……あの、聖良さんは?」
理亞「姉様はいま関係者に挨拶しに行ってる。そういうのは全部姉様の仕事だから」
ルビィ「そ、そうなんだ……」
理亞「……」
ルビィ「……」
ルビィ(そっか、理亞ちゃんはちゃんとこっちの世界でも、スクールアイドル、なんだね……ちょっとだけルビィ、安心しました)
ルビィ(聖良さんと理亞ちゃんの姉妹ユニット。ルビィもいつか、お姉ちゃん……にこお姉ちゃんと歌を歌えたらなって思ってたことがあったから)
ルビィ「……」
ルビィ(……やっぱり理亞ちゃんはすごいなぁ。だって聖良さんと、あんなに息ぴったりなパフォーマンスが出来るんだもん) ルビィ(ルビィはずっと、内浦の時からずっと、聖良さんと理亞ちゃんみたいな姉妹になれたらなぁって思ってました)
ルビィ(理亞ちゃんはダンスがすっごく上手で、聖良さんにいつもすっごく褒めてもらっています。聖良さんは理亞ちゃんのこと、自慢の妹だって言ってたの、実はルビィも聞いちゃったこと、あるんです)
ルビィ(理亞ちゃんは可愛くてカッコよくて、すっごく良い子な聖良さんの妹。……捨てられちゃった、ルビィと違って)
ルビィ「……」
ルビィ「……ね、ねえ理亞ちゃん」
ルビィ「理亞ちゃんにとって、お姉ちゃん……聖良さんってどんな人?」 理亞「はぁ?いきなり何聞いてんのよ、ルビィ」
ルビィ「えっと、あの……」
ルビィ「ルビィにも、理亞ちゃんと同じでお姉ちゃんがいて……」
理亞「……矢澤にこ」
ルビィ「知ってるの!?」
理亞「知ってるも何も有名人じゃない……私の姉様の方が上だけど」
ルビィ「う、うん。そう、かも……」
理亞「……それで?」
ルビィ「……」
ルビィ(……理亞ちゃんになら、わかるのかな?)
ルビィ「……うん。ちょっとね、お姉ちゃんについて考えてたんだ」
理亞「……?」 ルビィ「ルビィにとってお姉ちゃんって何なんだろうって、どうやったら本当のお姉ちゃんになれるんだろう?って……」
理亞「……」
ルビィ「……」
理亞「……ねえ、ひょっとしてルビィもやってるの?スクールアイドル」
ルビィ「え?あ、まあ、一応……」
理亞「ふーん……」
ルビィ「……」
理亞「……あんたが何を聞きたいのかは、何となくはわかった……気がする」 ルビィ「……そっか」
理亞「ええ、その……わ、私だってたまに、そういうこと考えないこともないから……なんとなくは、言いたいことわかる。姉様には内緒だけど」
ルビィ「……」
理亞「……」
理亞「……私にとって姉様は、一番の憧れ」
理亞「いつか姉様みたいになりたいって思ってる。カッコよくて強いスクールアイドルに」
ルビィ「……」
理亞「けど……えっと、本当の、姉妹、っていうのは……」
理亞「……」
ルビィ「……?」
理亞「ええっと、私だって、まだステージの上で完璧に姉様と呼吸を合わせられているわけじゃないし、まだまだ私が姉様についていけてない部分、たくさんあるから」
理亞「だ、だから……」
ルビィ「理亞ちゃん……」
理亞「えっと、その……」 理亞「……ご、ごめんルビィ。上手く説明できないんだけど」
ルビィ「ううん、いいの!ありがと理亞ちゃん!ルビィ、理亞ちゃんとお話できてすっごくよかった!!」
理亞「ルビィ……」
ルビィ「そうだ理亞ちゃん!連絡先交換しない?」
理亞「連絡先……?」
ルビィ「うんっ!!いつでも理亞ちゃんとお話できるように!!……ダメ?」
理亞「ダ、ダメじゃないっ!!けど、私、そういうのあんまやったことない、から、やり方とか、わからない……」
ルビィ「ふふふっ、大丈夫だよ!ほら、スマホだして!」
ルビィ「こうやって……ふりふり♪」
理亞「ふ、ふりふり……//」
ピロン!
ルビィ「はいっ!できたよ!!これで理亞ちゃんといつでもお話できるよ!!」
理亞「いつでも、お話……あ、ありがと、ルビ
花陽「あ〜っ!!ルビィちゃん、ここにいた!!」 ルビィ「あ、花陽ちゃん!!」
花陽「はぁっ、はぁっ……よ、良かったぁ〜、見つかって……」
ルビィ「あ、ごめんなさい。ルビィ、はぐれちゃって……」
花陽「ううん、大丈夫だよ。無事にまた会えた、し……」
理亞「小泉、花陽……」
花陽「鹿角理亞ちゃん!!?ホンモノ!!?」
花陽「ええっ!!?すごい!!本物だよ!!!動いてるよ!!ルビィちゃん!!」
理亞「あ、うん……」
花陽「あ、あのっ!!!じ、実は大ファンなんですっ!!!//だ、だから、その、サインとか……できれば、聖良さんのも……」
聖良「ええ、大丈夫ですよ」
理亞「姉様!!!?」 理亞「姉様、いつからいたの!!?」
聖良「ついさっきですよ。それよりサインですよね、構いませんよ。小泉花陽さん」
花陽「えっ、私の名前、知って……」
聖良「もちろんです。スクールアイドルなら知らない人はいないと思いますよ。それと……」
ルビィ「あ、矢澤!ルビィですっ!!」ペコリ
聖良「ルビィさん、ですか。ふふふっ、いい名前ですね。それと、ひょっとして、μ’sの矢澤にこさんの、妹……」
ルビィ「は、はいっ!!そうです!!」
聖良「へぇ〜……まるで私と理亞の関係みたいですね。ね、理亞?」
理亞「う、うん……」 キュッキュッ!!
聖良「……はい、できましたよ」
花陽「わぁ〜……ありがとうございます!!!」
聖良「いえ、このくらいお安い御用です。それに、ファンサービスはアイドルの基本ですから」
花陽「うわぁ〜、カ、カッコイイ……」キラキラ
聖良「ふふふ、お褒めに与り光栄ですよ、花陽さん」
聖良「それでは理亞、用事も済みましたし、そろそろお暇しましょうか?」
理亞「あ、うん。じゃあ……ル、ルビィ。また、ね……」フリフリ
ルビィ「うん!またね理亞ちゃん!!……そうだ!!」
ルビィ「理亞ちゃん!!見てて!!」
理亞「……?」
ルビィ「がんば〜るびぃ!!てへっ♪」
理亞「……はぁ?なにそれ、必殺技?」
ルビィ「えへへ〜……」 理亞「……」ツカツカ
聖良「……ふふふっ」
理亞「な、なあに姉様……?」
聖良「いえ、理亞がお友達とあんなに楽しそうに話す姿、初めて見たなって」
理亞「は、はぁ??//べ、別にあの子は、そういうのじゃないっていうか……//」
聖良「でも理亞が友達作りのスキルを身につけてるだなんて驚きです。私も負けてはいられませんね」
理亞「ちょっと姉様!!聞いてるの!!?」
聖良「がんば〜せいら!!とか、どうですか、理亞?」
理亞「……一応聞くけど、何それ?」
聖良「ふふふっ、さっきの子の真似ですよ♪」ガンバルビィ!!
理亞(うわ、ダッサ……) 〜その夜〜
ルビィ「……」
パチッ!!
ルビィ(眠れない……)
ルビィ「……」
ルビィ「……ルビィって、どうして捨てられちゃったのかな?」
ルビィ「……」
ダイヤ『もっと素直で可愛い妹がいればよかったですわ!!ルビィなんかよりもっとずっと!!』
ルビィ(やっぱりこっちの世界でもルビィ、悪い子だったんだろうなぁ〜……ダイヤお姉ちゃんに嫌われちゃうくらい) ルビィ「はぁ……」ポーッ
ルビィ(にこお姉ちゃんと、ダイヤお姉ちゃん……)
ルビィ「……」
ルビィ「……ルビィの本当のお姉ちゃんって、どういう人なんだろ?」
ルビィ(理亞ちゃん、お姉ちゃんみたいになりたいって言ってた。お姉ちゃんに追いつきたいって言ってた……)
ルビィ(じゃあ……ルビィは?)
ルビィ(ルビィの目標は?憧れれているのは?ずっとルビィの、お姉ちゃんでいて欲しいのは?)
ルビィ「……」
ルビィ「うぅ〜、考えても考えても、わかんないよ〜……」
ゴチン!!
ルビィ「!!?」
ココア「にこ、にー……」 ルビィ「わっ!?ココアちゃん!?ごめん!!」ヒソヒソ
ゴロン!!
ルビィ(……こんな時、お姉ちゃんならなんて言うのかな?)
ルビィ「……」
ルビィ(ルビィのお姉ちゃんなら、ルビィの知ってるお姉ちゃんなら、きっと……)
ルビィ「……」
ムクッ!!
ココロ「すぅ、すぅ……」
ルビィ「ご、ごめんねココロちゃん、ちょっと下、通るね……」ソーッ
ソロソロ
ルビィ「んしょ、んしょ……」
カキカキ
ルビィ「……これでよし、と」
『にこお姉ちゃんへ。ちょっとだけ静岡に行ってきます。今日中には帰るので、心配しないでください。ルビィ』 とりあえずここまで。次回更新で一気に完結まで突っ走ります おつおつ
この聖良さんはルビィさんごっこ罹患者か… いいSSだ
もしかして、しずくμ's SSの人かな…?
違ってたらゴメンなさい ———
〜音ノ木坂 部室〜
にこ「ふわぁ〜……」
ガチャッ!
穂乃果「あ、おはよ!にこちゃん!」
絵里「おはよう、にこ」
にこ「……朝っぱらからにこを呼び出して、どういうつもり?下らない用事だったらただじゃ置かないわよ?」
ダイヤ「すみませんにこさん。少し相談したいことがございまして……」
にこ「……相談?」
ダイヤ「ええ。本日は妹……ルビィのことで、皆さんに相談したいことがあって参りましたの」 絵里「なるほど、それでこのメンツってわけね」
穂乃果「え?どういうこと?」
にこ「妹がいるメンバーってことよ。ってか見れば一瞬でわかるでしょ」
穂乃果「あ〜、なるほど〜!」ポン!
ダイヤ「はい。あいにく、Aqoursには私以外、妹のいるメンバーがおりませんので……」
にこ「……で、ルビィのことで相談って何?」
ダイヤ「実は今朝起きたら食卓に『家出します』とだけ書かれたメモが置いてあって、ルビィの姿も家の中から消えていて……」
にこ「……にこたちに探すのを手伝えと?」
ダイヤ「い、いえ!!そういうわけではありませんわ!!もちろん、ルビィの居場所も気になりはするのですが……」
ダイヤ「……実は昨日、勢いのあまりルビィのことを叩いてしまったのですわ、私」 にこ「叩いた?妹を?」
ダイヤ「……」コクリ
穂乃果「あら〜……」
絵里「何か理由があったんじゃないの、ダイヤ?」
ダイヤ「……私なんて姉じゃなければよかったと言われてしまったのですわ、ルビィに」
ダイヤ「いつものようにルビィにあれやれこれやれって言ってたら、どうやらルビィは、そのことにだいぶストレスを感じてしまっていたみたいで……」
穂乃果「あぁ〜、なんかわかるかも……」
ダイヤ「それで姉でなければよかったと言われてしまい、私もついカッとなってしまい……」
にこ「……そ」
ダイヤ「もちろん、そんなことを言われても姉であることに変わりはありませんわ。いくら姉ではない、妹ではないとは言っても、血の繋がりは消すことが出来ませんから」
ダイヤ「ですが、ルビィが私を姉だと認めてくれないのなら……私、自分がしっかりとルビィのお姉ちゃんを出来ているのか、不安になって……」
にこ「……」 ダイヤ「……ですので今日はみなさんの姉としての振る舞いを勉強させて頂きに参ったのです」
絵里「勉強?私たちから?」
ダイヤ「はい。絵里さんは亜里沙さんとケンカしたりはしたことないのですか?」
絵里「そうね、私は特に……亜里沙ってば、目立った反抗期もないくらいにすっごく良い子だから……」
ダイヤ「そ、そうなんですか……」
穂乃果「はいはいはいはい!!私はしょっちゅうある!!昨日も雪穂、すっごくイライラしてたし!!」
ダイヤ「なにかあったのですか?」
穂乃果「そうなんだよ!!聞いて聞いて!!」 穂乃果「あのね!!穂乃果、喉乾いたからいつも通り!雪穂〜、お茶〜って言ったんだけど!!」
にこ「いや、それがいつも通りって時点でだいぶおかしいわよ、アンタのとこは……」
穂乃果「でもねでもね!!雪穂が、そのくらい自分でやれば?っていうから!!じゃあ雪穂の方が自分でやりなよ!!って言ったら、雪穂、ちょっとイラッ!ってしちゃったみたいで!!」
雪穂「いや、今の話はどっからどう考えても100%おねーちゃんが悪いでしょ」
穂乃果「え〜!!そんなことないよ!!だって雪穂が……って雪穂!!?」 穂乃果「雪穂!!?どうして穂乃果の学校に!!?まさか転校してくるとか!!?」
雪穂「そんなわけないでしょ、まだ中学生だし……はい、これ」
穂乃果「……え、なにこれ?」
雪穂「おねーちゃんの練習着。居間に置きっぱだったよ」
穂乃果「嘘!!?だって朝確かに……」
ガサガサ
穂乃果「……ない」
雪穂「はぁ、いったい何しに部活に行ってるんだか。それでもホントにμ’sのリーダーなわけ?」
穂乃果「あ、あはは……ありがと、雪穂……」 ダイヤ「雪穂さん。おはようございます」
雪穂「はい、おはようございます。いつもおねーちゃんが大変お世話になっております」
絵里「そうね、穂乃果にはいつも迷惑ばかりかけられているわ」
雪穂「すみません、出来の悪いおねーちゃんで……妹としても、しっかり監督していきますので……」
穂乃果「ってちょっと!!?おかしくない今の会話!!?」
ダイヤ「ふふふっ、穂乃果さんと雪穂さんは、言い合いをしていてもすっごく仲がいいのですわね」
にこ「ま、そういうことよ」
ダイヤ「えっ?」 にこ「今のが答えってわけよ、ダイヤ」
ダイヤ「……?」
にこ「姉妹のカタチなんて、姉妹の数だけ存在するってこと。そもそも他人を参考にしようとすることが間違ってるってこと」
にこ「だから答えは自分で考えなさい、ダイヤ」
ダイヤ「……」
にこ「……でも、にこにだって一つだけ言えることがあるわ」
にこ「別に血縁の尊さだとか、本当の姉妹だとか、絆の強さだとか。そんなご高説を垂れるつもりはないわ、私は。でも」
にこ「でも一緒に過ごした時間は確かなんじゃないの、違う?」
ダイヤ「一緒の、時間……」
にこ「そうよ。今までずっとルビィのこと、見てきたんでしょ?だったらきっとみつかるはずよ。どうやったらわかり合えるのかが、絶対」
ダイヤ「にこさん……」 にこ「……はい、話はこれで終わり。それより家出したルビィがどうやったら見つかるかを考えましょ
プルプル!!
ダイヤ「あ、すみません。電話、よろしいですか?」
にこ「え、ええ……」
ダイヤ「すみません。失礼しますわ」
ピッ!
ダイヤ「……希さん?……はい、私ですわ、……えっ?」
ダイヤ「ええっ!!?ルビィが!!!?」
——— 〜沼津駅〜
ルビィ「ふわぁ〜……」
ルビィ(眠い……朝早くに東京を出て、ゆっくりとした電車で、ゆらゆら……)
ルビィ(で、でも……!!)
ルビィ「や、やっとついたぁ〜!!!!沼津!!!」
ルビィ(すっごく、すっごく遠かったよぉ、沼津……)
ルビィ「……」キョロキョロ
ルビィ(ル、ルビィ勢いでここまで来ちゃったけど……どうしよ?)
ルビィ「えっと、とりあえず……内浦行ってみる、とか?」
ルビィ「……」
ルビィ「……うん、ルビィ、内浦行ってみたい」
ルビィ(今ダイヤお姉ちゃんに会っちゃうのは、ちょっとだけ怖い気もするんだけど……ルビィ、頑張ります!!えいっ!!)
ルビィ「……」
テッテッ!! 〜浦の星女学院〜
ルビィ「……」キョロキョロ
ルビィ「今日学校、開いてるのかなぁ……?」
ルビィ「……」
ルビィ(内浦にはルビィのお家もないし、行くとこなかったからここまできてみたんだけど……)
ルビィ(ど、どうしよ、開いてなかったら……)
ルビィ「……」ソーッ
ギィー…
ルビィ「ぴぎっ!?」
ルビィ(校門!!開いてる!!) ルビィ「……」キョロキョロ
ルビィ(えっと……入っていいの……?)
ルビィ「し、失礼しまーす……」ソロソロ
ズサッ!!
ルビィ「!!!?」
??「動かないで!」
ルビィ「ぴぎっ!!?」 ルビィ「ええええええっ!!!?」
ルビィ(だ、誰!!?今ルビィの後ろにいる人!!!?)
鞠莉「動かないで、背後は完全に捉えたわ」
ルビィ「!!!!?」
ルビィ「ルルルルルビィ!!!あ、あ、怪しい人じゃないんです!!えええっと!!」
鞠莉「ばぁ〜ん♪」
ルビィ「んにゃあ!!?」
鞠莉「……なんてね、ふふふっ♪どう、驚いた?」
鞠莉「ようこそ、マリーの学校へ。歓迎するわ、小さな可愛いお客さん♪……ってええっ!!?」
ルビィ「あわ、あわあわ、あわわわわわ…………」プシュー
鞠莉「ちょっと!?大丈夫!!?しっかりして!!ごめんってばぁ〜!!!」 〜応接室〜
鞠莉「ごめんね、ちょっとだけサプライズしてみたくなっちゃったの〜♪ほら、お客さんがと〜ってもキュートだったから、つい?」
ルビィ「……」ジトーッ
鞠莉「でも期待通りの反応をしてくれたからマリーすっごく楽しかったわ、ふふふっ♪こんなキュートな反応してくれる娘なんて久々だもん♪」
ルビィ「も、もうっ!!からかわないで下さい!!!//」
鞠莉「ふふふっ、ごめんね……こほん。では改めまして」
鞠莉「浦の星女学院の理事長をしている、小原鞠莉って言います。気軽にマリーって呼んでくれて構わないわよ」
鞠莉「ようこそ、マリーの学校へ。歓迎するわ」
ルビィ「は、はい……」 鞠莉「それで、ルビィ。今日は何しにここに来たの?」
ルビィ「ええっ!!?どうして鞠莉さんがルビィの名前、知ってるんですか!!?」
鞠莉「どうしてって……この前のイベントの時に一度会ってるじゃない!ほら、東京でのやつ」
ルビィ「あ、あぁ〜……」
ルビィ(そうだ、あの時確かダイヤお姉ちゃんと一緒にいたんだっけ……)
ルビィ「でも……よ、よくルビィの名前覚えて……ルビィ、あんまり話してなかったけど……」
鞠莉「まあね。ほら、職業柄ってやつ?一度会ったことある人の名前はすぐに覚えるようにしているの、失礼のないように」
ルビィ「そ、そうなんだ、すごい……」
鞠莉「うふふっ、センキュー!矢澤ルビィちゃん♪」 鞠莉「で、本題に戻るけど。ルビィはどうしてここにいらしたのかしら?」
ルビィ「え、えっと……」
鞠莉「うん。ゆっくりでいいから話して欲しいの。自分の言葉で」
ルビィ「えっとね……」
鞠莉「……うん」
ルビィ「……」
鞠莉「……ねえ、ルビィ」
ギュッ!!
ルビィ「ぴぎぃ!?」
鞠莉「……」
ルビィ「ま、鞠莉さん……?」
鞠莉「きっとね、ルビィにだって話したくないこと、振り返りたくないことも……きっとたくさんあると思う」 鞠莉「だから、ゆっくりでいいから……ルビィのペースで、ゆっくり話してね、ルビィ」
ルビィ「鞠莉さん……」
鞠莉「……」ポンポン♪
ルビィ「……」
鞠莉「……」
ルビィ「……!!」
ルビィ「……あ、あのっ!!」
ルビィ「ルビィ!!ルビィね!!ダイヤさん……黒澤ダイヤさんについて、教えて欲しいことがあるの!!」 鞠莉「……そう」
鞠莉「やっぱり、そのことを聞きに来たんじゃないかって思ってた」
ルビィ「鞠莉さん……?」
鞠莉「……」
ルビィ「……?」
鞠莉「……実はね、あなたを最初に見た瞬間、きっとあの娘なんじゃないかって、そう思ったの、私」
ルビィ「あの娘……?」
鞠莉「本当はだからあなたの名前を憶えてたのよ、ルビィ。それくらい衝撃的だったんだから」
ルビィ「……?」
鞠莉「あのね?実はね、あなたのこと、かなり前から知ってたのよ、私」
ルビィ「!!?」 ルビィ「ええっ!!?そ、それは、どうして!!!?」
鞠莉「ダイヤのお家に眠ってる昔のアルバム。前に少しだけそれを見せてもらったことがあってね、そこに、あなたにそっくり……ううん、ず〜っと前の写真だから、本当は似てるかなんてわかんないんだけど……でもマリーの中には、確かな確証があったの」
鞠莉「きっとダイヤの面影を感じたっていうのもあるんだと思う。もう、そっくりなのよルビィったら、ダイヤに」
ルビィ「う、うん。そうなんだ……」
鞠莉「本当にあの娘そっくり。瞳の色とか、スラ―って伸びる綺麗な髪の毛とか、はきはきとしてて毅然とした格好よさとか……」
鞠莉「ほんと、本当に……」
ルビィ「……」 ルビィ「え、えっと……ダイヤさんはそのこと、鞠莉さんがルビィに気づいたこと……知ってるんですか……?」
鞠莉「……わかんない。けど、あの娘、昔から家のことあまり話したがらない娘だったし……多分、気づいてるんだと思う。マリーだってわかったくらいだし」
ルビィ「……そっか」
鞠莉「……」
ルビィ「……」
鞠莉「……ごめんなさい。一人で話込んじゃって。そうね、まずは黒澤ダイヤって人がどういう
ルビィ「ううん、大丈夫。そのお話は」 鞠莉「えっ……?どうして?」
ルビィ「そ、それは……」
ルビィ(ルビィ、ダイヤお姉ちゃんとは今までずっと、ルビィが生まれたときからおんなじお家で暮らしてきて……どういう人かっていうのは、きっと鞠莉ちゃんよりもルビィの方がわかっています)
ルビィ(それに、こっちの世界のダイヤお姉ちゃんのことは、ルビィが捨てられたダイヤお姉ちゃんのことは……ルビィね、自分の目で確かめようって、そう決めてるんだ、鞠莉さん)
ルビィ(だからね……)
ルビィ「……ルビィ、自分でお話して決めたいんです。ダイヤさんがどんな人で……ルビィ、本当は誰の妹なんだろう、って」
鞠莉「ルビィ……」
ギュッ!!
ルビィ「ぴぎっ!?」
鞠莉「ほんと、本当にダイヤそっくりなんだから……そういうところ……」
ルビィ「……?」
鞠莉「……ううん、あなたの意思を尊重するわ、マリー」
鞠莉「ありがとう、ルビィ」 ルビィ(それから、鞠莉さんには色んなことを聞きました)
ルビィ(鞠莉さんが小学生の時にダイヤさんに出会って、果南さんと三人でお友達になったこと。内浦のお名前を全国に広めるためにスクールアイドルを始めたこと。ルビィの知ってる鞠莉ちゃんと、鞠莉さんはとってもそっくりな人でした)
ルビィ(それから鞠莉さんは、ルビィに色んなところを案内してくれて)
ルビィ(鞠莉さんたちがいつも勉強している教室、Aqoursの部室と練習しているいつもの屋上、坂の上から見える綺麗な富士山)
ルビィ(鞠莉さんはね、ときどき冗談を言っていたずらっ子みたいに笑うんだけど、それが逆に、どこの世界にいても鞠莉ちゃんは鞠莉ちゃんなんだな〜って、そう思えてきて)
ルビィ(とっても、とっても温かく、ルビィには感じられました)
鞠莉「ルビィ、もういいの?」
ルビィ「うん!!それににこお姉ちゃんもルビィのこと心配してると思うし……」
鞠莉「……そうね、そうよね」 ルビィ「ありがとう、鞠莉さん!!ルビィとっても楽しかったです!!」
鞠莉「ふふふっ、こちらこそありがと、わざわざこんな遠くに来てもらっちゃって!でもいいところでしょ?内浦!」
ルビィ「うんっ!!ルビィこの町のこと好きになっちゃったかも!!」
鞠莉「あら〜、けっこう嬉しいこと言ってくれるじゃない!でもねでもね〜、まだまだルビィのしらないとこ、内浦にはあるのよ〜!淡島とか、シーパラダイスとか〜……」
鞠莉「だからね、もし良かったら……また内浦に来て欲しいなって」
鞠莉「マリーはいつでも待ってるから。ルビィのこと。ルビィにとっても第二の故郷だと思ってくれて構わないわよ?」
ルビィ「鞠莉さん……はいっ!!ありがとうございます!!」
ルビィ「ルビィ、この町も!!鞠莉さんのことも!!とってもとっても大好きです!!」 ルビィ「……」テクテク
ルビィ(……ルビィ一つだけ、わかったことがあります)
ルビィ(この前ね、この世界の梨子ちゃんに会った時にも感じたことなんだけど、やっぱりこの世界の鞠莉ちゃんもルビィの知ってる鞠莉ちゃんとおんなじ、鞠莉ちゃんだなって思うんだ)
ルビィ(だからきっと、ルビィのいない世界で暮らすダイヤさんも、ダイヤお姉ちゃんに似ている人なんじゃないかって、そう思うんです)
ルビィ(今のダイヤさんはもう、果南さんや鞠莉さんと一緒にAqoursをやってて、その世界にはルビィなんていなくて……)
ルビィ(……きっとダイヤさんも、ルビィとおんなじで頑張るびぃ!してるんじゃないかな?)
ルビィ(今はまだ、怖くて会えないんだけど……)
ルビィ「えっと、バス、バス……」
ルビィ「……あれ?」
ルビィ「も、もしかして……バス、もうないの?」
ルビィ「……」
ルビィ「………うそ!!!?」 ルビィ「!!!?」
ルビィ(ふえぇ!!?終バス!!もうないのぉ!!!?だってまだ夜の七時だよ!!?)
アワアワ
ルビィ(どどどどどうしよう!!!?バスないとルビィお家に帰れないよ!!)
ルビィ「だって歩ける距離じゃないもん!!こっから沼津駅ってすっごく遠いこと、ルビィちゃんと知ってるもん!!」
ルビィ「ど、どうしよ……」アワアワ
ルビィ(え、えっと……千歌ちゃんの旅館に泊めてもらうとか?でもルビィ、お金あんま持ってないし、きっと千歌ちゃんはルビィのこと知らないだろうし……)
ルビィ「どうしよ……ひょっとして学校戻ったらまだ鞠莉ちゃんいる
トントン!!
ルビィ「ぴぎっ!?」
??「すみません、えっと……ルビィさん、ですわよね?」
ルビィ「は、はいっ!!そうです、けどっ!!?」
ルビィ「!!!!?」 〜黒澤家〜
ダイヤ「えっと……こちらが私の家になりますわ」
ルビィ「は、はい……」
ルビィ「……」バクバク!!
ルビィ(お、落ち着かないと!!ちょっとだけすっごく緊張してるけど!!ここ!!もともとルビィのお家なんだからね!!)
ルビィ(それに!!ルビィ!!こっちの世界のダイヤお姉ちゃんはよく知らないけど!!ルビィの知ってるお姉ちゃんはちゃんと知ってるはずだから!!大丈夫!!) ルビィ「!!」ドキドキ!!
ルビィ(うゅ!!だってルビィの知ってるお姉ちゃんは!!ルビィに悪いことなんて絶対にしないもん!!だってルビィの知ってるお姉ちゃんは!!ルビィのこと、ちゃんと……)
ルビィ(えっと、ルビィのこと、ちゃんと……)
ダイヤ『もっと素直で可愛い妹がいればよかったですわ!!ルビィなんかよりもっとずっと!!』
ルビィ「……」
ルビィ「……!!」フルフル!!
ルビィ(ううん!!そんなことないもん!!お姉ちゃんのこと、ちゃんと信じるびぃ!!)
ダイヤ「……?」 ダイヤ「ルビィさん……?」
ルビィ「は、はいぃぃぃ!!」
ダイヤ「……」
ルビィ「……?」
ダイヤ「……本当に私の家でよろしいのですか?」
ルビィ「ふえっ!!?」
ダイヤ「きっとルビィさんは、もう……昔のこと、私とあなたの関係性を、耳にしてしまったのですわよね?それで、こんなに緊張して……」
ルビィ「あ、はい、そう、です、けど……」
ダイヤ「でしたらやはり、鞠莉さんのお家に泊めていただくべきですわ。少し待っててください、私から話をつけて
ギュッ!!
ルビィ「……」 ダイヤ「……え?ルビィさん?」
ルビィ「え、えっと、大丈夫、です……ルビィ、大丈夫ですから……」
ダイヤ「……」
ルビィ「そ、その、ダイヤさんのことは、まだちょっとだけ怖いなって思ってたり、思ってなかったりするんだけど、えっと……」
ルビィ「そ、それでもルビィ、ダイヤさん……お姉ちゃんと一緒に、今はいたいって、そう思ってるから……」
ダイヤ「……」
ルビィ「えっと……」
ダイヤ「……ねえ、ルビィ」
ルビィ「!!?」
ダイヤ「はっ、す、すみません!!えっと、つい感極まったというか
ルビィ「う、ううん!ちょっとだけ、びっくり、した、だけだから……」
ダイヤ「……」
ルビィ「えっと、ダイヤさんの好きなように、呼んで、下さい……」
ダイヤ「は、はい……」 ルビィ「……」キョロキョロ
ダイヤ「ルビィさん、大きな家は珍しいですか?」
ルビィ「ぴぎぃ!?」
ダイヤ「ふふふっ、東京と比べたら珍しいでしょう?こんなに広いお家というのも」
ルビィ「あ、はい……」
ダイヤ「大丈夫ですわよ、自分のお家のようにくつろいでいただいて。今日はお父様もお母様も帰って来ませんし」
ルビィ「そ、そうなんだ……」
ダイヤ「ええ。では私は客間の準備をして参りますので、少々ここで待っていてください」
ルビィ「あ、あのっ!!ルビィも!!ルビィもお手伝いします!!泊めてもらってるから、それくらいは……」
ダイヤ「いいえ、それは出来ませんわ。ルビィさんはお客様です。丁重にもてなさねば失礼に当たりますから」
ルビィ「そ、そうですか……」
ダイヤ「……では」
スタスタ
ルビィ「……」 ルビィ「……」
ルビィ(ルビィ、ほんのちょこっと前までは、このお部屋で雑誌読んでたんだよね、こう、だら〜んってして……)
ルビィ(そしたらお姉ちゃんにそんなはしたない格好で本を読んでるなんてみっともないですわ!とか、読んだ本はきちんと元の場所に戻しなさい!とか、うるさいこと言われちゃって……)
ルビィ(ルビィ、ホントはずっとそれが嫌で、うるさいお姉ちゃんだなぁ〜……って思ってたけど)
ルビィ(こうやってかしこまったお姉ちゃんなんて……まるでお姉ちゃんじゃないみたい)
ルビィ「……」
ルビィ(……そうだよね、ルビィの今のお姉ちゃんはにこお姉ちゃんだもん。ひょっとしたらそれもちょこっと違うのかもしれないけど)
ルビィ「……」
ルビィ「ぴゃぁ〜……」 ルビィ「……そうだ、にこお姉ちゃんに連絡入れとかないと」
スッスッ!!
ルビィ「えっと……」
ルビィ(今日はダイヤさんのお家にお泊りします。心配しないでください、と……)
ルビィ(……送信!)
ピッ!
ルビィ「ふぅ〜……」
ダイヤ「……ルビィさん?」
ルビィ「ぴぎぃ!!!!?」
ルビィ(び、びっくりしたぁ!!!)
ルビィ「え、えっと……」
ダイヤ「……やはり急に打ち解け合う、というのは無理なお話ですわよね」
ルビィ「えっ……?」
ダイヤ「い、いえ!!なんでもありませんわ!!それよりルビィさん、客室の方に案内いたしますわ。ついて来てくださいませ!!」 ルビィ「い、いただきます……」
ダイヤ「はい、召し上がれ」
ルビィ「……」
パクッ!
ルビィ「……」モグモグ
ダイヤ「そ、その……どうですか、お味は?お口に合いますでしょうか……?」
ルビィ「あ、はい!とっても美味しいです!」
ダイヤ「そ、そうですか!よかったぁ〜……」
ダイヤ「ルビィさんの好き嫌いを私は存じ上げてはいないので、少し……いえ、かなり不安だったのですが、良かったですわ……」
ルビィ「……」 ルビィ「……」モグモグ
ルビィ「……ねえ、ダイヤさん」
ダイヤ「はい、どうかいたしましたか?」
ルビィ「もしかしてこのお料理、ダイヤさんが作ったの?」
ダイヤ「はい。そうですが……」
ルビィ「ふーん……」
ルビィ(にこお姉ちゃんのお料理はおいしい!って感じなんだけど、ダイヤお姉ちゃんのお料理は、手が込んでるって感じがして……すごく大変そうだなぁって思います)
ルビィ(そっか、お姉ちゃん、わざわざルビィのために、お料理作ってくれてたんだよね……いつも)
ルビィ(ルビィがこのお家に住んでた時も、ずーっと)
ダイヤ「……ルビィさん?」
ルビィ「あっ、ううん!なんでもない!!」
ルビィ(久しぶりに食べたお姉ちゃんのお料理は、なんだかとても懐かしい味がしました) ルビィ「ごちそうさまでした!」
ダイヤ「はい、お粗末さまでした!」
ルビィ「はわぁ〜、おいしかったぁ〜!!」
ダイヤ「喜んでもらえたのなら何よりですわ。さて、私は食器の方を片して参りますので、その間にお風呂の方にでも」
ルビィ「あっ……」
ルビィ(えっと、ルビィ、ルビィだって……)
ルビィ「……あの、ルビィ!!手伝います!!泊めてもらっているのに何もしないのも……」
ダイヤ「いいえ。先程も申し上げました通り、あなたは大切なお客様です。お客様に片付けをさせるというのは
ルビィ「違うの!!そういうことじゃないの!!」 ルビィ「ルビィね!!えっと!!て、手伝わせて欲しいっていうか……どうしても!!どうしてもやりたいから!!」
ルビィ「えっと……ほ、ほら!!こういうのは分担してやった方が早く終わると思うし!!それに……」
ダイヤ「ルビィさん……」
ルビィ「……ダメ、ですか?」
ダイヤ「……ええ、わかりましたわ。ではお盆を台所まで運んでいただきましょうか」
ルビィ「……!!」パァァッ!!!
ルビィ「はい!!わかりました!!ルビィ、せいいっぱい頑張ります!!」 ルビィ「はわぁ〜♡」
ルビィ「お風呂、すっごく良かったぁ〜♡こんなに大きなお風呂入れたの、久しぶりだよぉ〜♡」
ルビィ「〜♪」
スッスッ!
ルビィ「……え、まだこんな時間なの?」
ルビィ(まだ十時……普段なら、にこお姉ちゃんとスクールアイドルの動画見たり、花陽ちゃんや凛ちゃんたちとメッセしてたり……)
ルビィ「ふわぁ〜……」
ルビィ(でもルビィ、今日は疲れちゃいました……)
ルビィ「……寝よ」
ルビィ「お布団、敷いて……」
モソモソ
ルビィ「ふわぁ〜……」
ルビィ「おやすみなさい……」
………
… ルビィ「……」
パチッ!!
ルビィ(ね、寝れない!!)
ルビィ「んぅ〜……」モゾモゾ
ルビィ(普段とお布団違うから、ちょっと寝にくい……)
ルビィ「……」モソモソ
ルビィ(お布団違うだけで、こんなに寝づらいんだ……)
ルビィ(そうだよね、ここ、ルビィのお家じゃないもん)
ルビィ(ルビィの、お家じゃ、ないんだよね……)
ルビィ「……」
ルビィ(……なんかちょっとだけ、悲しい)
コンコン
ルビィ「……?」
ダイヤ「ルビィさん、少しお時間、よろしいですか?」
ルビィ「は、はいっ!!」
ダイヤ「あの……も、もしルビィさんがよろしければ、その……」
ダイヤ「わ、私と……少しだけお話、いたしませんか?」 ルビィ「……」
ダイヤ「……」
ルビィ「え、えっと、話って……」
ダイヤ「……」
ルビィ「……?」
ダイヤ「……すみません。少し不躾な真似とはなってしまいますが、どうしても気になってしまい……聞かずにはいられないのですわ」
ルビィ「……」
ダイヤ「その……ルビィさんは、私とあなたの関係を……どこまで、お聞きになられたのでしょうか?」 ルビィ「ルビィと、ダイヤさんの関係……?」
ダイヤ「……はい」
ルビィ「えっと……」
ダイヤ「……」
ルビィ「やっぱりルビィ……捨てられちゃったの?」
ダイヤ「……」
コクリ
ルビィ「……そっか」 ダイヤ「ごめんなさい。本当にごめんなさい。たとえどのような理由があったとしても、決して許されては
ルビィ「ルビィが悪い子だったから?」
ダイヤ「そんな!!そんなわけないじゃないですか!!」
ルビィ「……」
ダイヤ「ルビィさんが……ルビィが悪い子だなんて!!そんな
ルビィ「でも!!お姉ちゃん言ってた!!」
ルビィ「ルビィなんて妹じゃなければいいって言ってた!!お姉ちゃんだって言ってたもん!!!」
ダイヤ「!!!?」
ルビィ「ルビィもお姉ちゃんに酷いこと、言っちゃったけど……でも!!」
ダイヤ「私が!!?幼い私がそのようなことを言ったのですか!!?そ、それは、えっと……」
ルビィ「うん!!だからルビィ!!ルビィずっと!!ずっとお姉ちゃんのこと……」
ダイヤ「そんな!!そんなことはありませんわ!!だってルビィは!!ルビィさんは!!こんなにも!!」
ギュッ!!!
ダイヤ「こんなにも、良い子ではありませんか!ルビィさんは……」 ダイヤ「先程も一緒に食器のお片付けを手伝ってくださったではありませんか。優しくて、思いやりがあって……」
ダイヤ「きっと、きっとルビィさんは、温かいご家族に見守られて育ってきたのだと思いますわ。ですから、こんなに立派で、素直で、優しい女の子に……」
ルビィ「お姉、ちゃん……」
ダイヤ「そこに、私の姿がないのが、少し残念だとは思いますが……ですが、ルビィさんは本当に、このように、立派に……」
ルビィ「……」
ダイヤ「本当に立派な人だと思いますわ。だから、だから……」
ダイヤ「お願いですから自分が悪い子だとか、悪い子だから捨てられたとか、言わないで下さいまし……」
ルビィ「……」
ルビィ(……ルビィ、ちゃんと成長できてる……のかな?いい子に) ルビィ「……」
ルビィ(……ルビィには何もわかりません。お姉ちゃんの気持ちも、ルビィがいい子なのか悪い子なのかも、本当のお姉ちゃんは誰で、ルビィはどこの家の子供なのかも)
ルビィ(でも、でもやっぱり、ダイヤお姉ちゃんにぎゅっ、ってしてもらえると、ちょっとだけ、心の中がぽわぽわ〜ってしてくるんです。なんでなのかはわかんないけど……)
ルビィ「……」
ルビィ(ルビィね、ずっとお姉ちゃんと一緒に暮らしてきて、よくお姉ちゃんに怒らられたりもしました。あれもやってないこれもやってないって、今でもお姉ちゃんに怒られたりもします)
ルビィ(でも、それでも……お姉ちゃんは、ルビィのこと……許してくれたりするのかな?)
ルビィ(それでもルビィのこと、好きって言ってくれるのなら、お姉ちゃんに許してもらえるのなら、ルビィ……)
ダイヤ「すみません……単なる私のワガママですみません……」
ダイヤ「ですが……そうでもないと、救われないじゃないですか、誰も……」 ルビィ「おねえ、ちゃぁ……ぐすっ……」
ダイヤ「ルビィ、ルビィ……私、ルビィさんのこと、大好きですから……今も昔も、ずっと………」
ダイヤ「こんな言葉じゃ償えないのはわかってます、けど、けど………!!」
ルビィ「おね、えちゃ………」
ルビィ(…………嬉しい、嬉しいよ、ほんとはすっごく)
ルビィ(ぐすっ……だってルビィ、初めてなんだよ?)
ルビィ(お家にいてもいいよって言われるの、一緒に暮らしてていいよって言われるの)
ルビィ(ルビィ、ずっと、ずっと気づいてなかったけど、やっぱり……)
ルビィ「うえっ、ぐすっ……ぐすっ!!!」
ルビィ(居場所がちゃんとあったこと、それがすっごく嬉しいんだもん……)
ルビィ「……ぐすっ!!お姉ちゃん!!お姉ちゃん!!!」
ダイヤ「もう、泣かないで下さい……ルビィさんに泣かれてしまっては、私……」
ルビィ「うわーん!!!お姉ちゃん!!!お姉ちゃん!!」
ルビィ「ごめんなさい!!!いままでルビィ、悪い子でごめんなさい!!ちゃんとルビィ、いい子になるから!!」
ダイヤ「ルビィ……ぐすっ、もうっ……」
ルビィ「ルビィ!!ホントは大好きなの!!ダイヤお姉ちゃんのこと!!大好きなの!!だから!!だから!!!」
ダイヤ「はい、ありがとうございます……そう言っていただけるだけで、どれほど救われるか……」
ルビィ「うわーん!!お姉ちゃんに酷いこと言ってごめんなさい!!本当に、ごめんなさい……うわーん!!」
ルビィ「おねえちゃん!!おねえちゃーん!!!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!」
ダイヤ「ぐすっ、ルビィ、どうして謝るのですか……謝りたいのは、こっちだというのに……」
………
…
ルビィ(この夜はすっごく久しぶりに、ダイヤお姉ちゃんと一緒のお布団で寝ました) 〜翌朝〜
ダイヤ「……もう帰られてしまうのですか?」
ルビィ「ごめんね。でもにこお姉ちゃんも心配してると思うから」
ダイヤ「そうですか……」
ルビィ「うん!あ、もうすぐ電車の時間だから
ダイヤ「あのっ!!」
ルビィ「……?」
ダイヤ「え、えっと!!最後に一つだけ、よろしいですか?」
ルビィ「う、うん……」 ダイヤ「あの、昨晩も軽く言ったとは思いますが……ルビィはすごく、優しい子だと思います」
ダイヤ「優しくて、思いやりがあって……本当に私にはもったいないくらいの子ですわね、ふふふっ」
ルビィ「そんな、そんなこと……」
ダイヤ「きっとルビィさんは、温かい家庭でご成長なさったのでしょうね。そこに私の姿がないのが、本当に残念でなりませんが……」
ルビィ(お姉ちゃん……)
ダイヤ「ですから……次いらっしゃるときはぜひ、にこさんもご一緒にお越しくださいませ」 ルビィ「えっ?にこお姉ちゃんと?」
ダイヤ「はい。もちろんμ’sとしての矢澤にこさんも尊敬できる人だとは思いますが……ルビィさんの姉としてのにこさんも、私すごく尊敬しているのです」
ダイヤ「きっとにこお姉さんの優しさが、きちんとルビィの届いているのですわよね、ルビィ?」
ルビィ「うん!ルビィにこお姉ちゃんだーいすき!」
ダイヤ「うふふ、でしたら今度は三人でお話したいものですわね。私の知らないルビィのお話や、にこさんの普段のご様子なども、その時にぜひ!」
ダイヤ「あとはμ’sの裏側のお話とかも、出来れば……ふふふふふっ♪」
ルビィ(なんか、ぜったいこっちが目当てのような気がする……)
ルビィ(……ま、別にいいけど。どうせルビィのお姉ちゃんだし) ルビィ「あ、じゃあ、ルビィもう行くね?」
ダイヤ「はい、気を付けて行ってらっしゃいませ。それとまた、いつでもいらしてくださいね?」
ルビィ「はーい!泊めてくれてありがとうございました!」
ダイヤ「あ、それとルビィ!!」
ダイヤ「今度会った時で構いませんので!次にお会いするときはぜひ!私のことを姉と呼んでくださいませ!!」フリフリ!!
ルビィ「うん!わかったよお姉ちゃん!!まったね〜!!」フリフリ!!
ルビィ(次合うときはルビィ!本当の妹になれてたらいいな!!) ルビィ「〜♪」
ルビィ(今ね、ルビィね?今日あったことを、にこお姉ちゃんに一番に聞いてもらいたいです)
ルビィ(楽しいことがあったらお話したい。それがルビィにとっての『お姉ちゃん』ってことなんだと思う!)
ルビィ(ダイヤお姉ちゃんとにこお姉ちゃんのどっちかなんて選べないけど、にこお姉ちゃんもルビィの大切なお姉ちゃんだもん!!)
ルビィ「よしっ!東京に〜、帰るびぃ!!」
プルプル!!
ルビィ「……?」
ピッ!
ルビィ「はい……ええっ!!?ほんとに!!?」 〜秋葉原〜
テテテテッ!!
ルビィ「あ、理亞ちゃん!!!」
テテテッ!
ルビィ「ご、ごめん理亞ちゃん!!ちょっと時間かかっちゃって……」
理亞「それはいいんだけど……何かしてたの?」
ルビィ「えっと、沼津に行ってて……」
理亞「……ヌマヅ?どこよそれ」
ルビィ「えっとね、静岡県の右の方の……」
理亞「はぁ!?静岡!?どうしてそんな田舎に!?」
ルビィ「まあ、ちょっと色々あって、あはは……」 理亞「……まあいい。それより、ちょっとだけ言いたいことがあって
ルビィ「あ、うん!ルビィも理亞ちゃんとお話出来てすっごく嬉しい!」
理亞「えっ!?あ、うん。私も、その、久々に会えて、嬉しいっていうか……//」
ルビィ「そうだ理亞ちゃん!カフェ!カフェ行こうよ!ゆっくりお話ししたいもん!」とてとてーっ!
理亞「あっ、ちょっとルビィ!待ちなさいよ!ねえってば!!」
ルビィ「ルビィ、突撃〜♪」ピューッ!!
理亞「はぁ……」ガシガシ
理亞「……」
理亞「……くすっ」スタスタ ルビィ「〜♪」
理亞「……ねえルビィ、ひょっとして何かいいことあった?」
ルビィ「え?どうして?」
理亞「なんか嬉しそうに見えるから、今日」
ルビィ「え?そうかな?ん〜っと……まあ、そんな感じかも♪」
理亞「そう、良かった……お姉さんと、仲直り出来たみたいで」
ルビィ「え?お姉ちゃん?どうして急に?」
理亞「この前ルビィに会った時、姉妹ゲンカしてるんじゃないかって思ったから……なんとなく」 理亞「私もたまに姉様とケンカすることあるから、わかる。なんとなく」
理亞「私がスクールアイドル、上手く行かない時とか、姉様に当たっちゃうときあるし……もちろん、たまにふざけたことし出す姉様の方が悪い時もあるんだけど……」
理亞「……それでもやっぱり、ケンカしてるときは少し寂しい。ルビィ、そんな顔してたから」
ルビィ「……」
理亞「だ、だから、ちょっとでもルビィの力になりたいなって、そう思って、わざわざ東京に……」
ルビィ「理亞ちゃん……」
理亞「……//」
ルビィ「……ふふっ、ありがと理亞ちゃん!やっぱり理亞ちゃんは優しいね!」
理亞「は、はぁ!!?そ、そんなの当たり前じゃない!!だって私、ル、ルビィのこと、その……た、大切な友達だって、そう、思ってるから……//」
ルビィ「うん!ルビィも理亞ちゃんのこと、とーっても大切なお友達だって思ってるよ!」 理亞「え、えっと……じゃあ、ルビィの問題が解決したのなら、私の用事は済んだから
ルビィ「ねえ、理亞ちゃんはさ、聖良さんとケンカしちゃったときってどうしてるの?」
理亞「え?姉様?」
ルビィ「うん。理亞ちゃんはどうやって解決してるの?」
理亞「それは……」
理亞「……ごめんなさい、って言ってる」
理亞「自分の考えを姉様に伝えれば、姉様だってわかってくれるし、それに、私だって姉様のこと、勘違いしてることもあるから……」
ルビィ「だから、できるだけ本当の気持ちを、ゆっくりと、説明すれば、姉様は……」
ルビィ(本当の、気持ち……)
理亞「……まあ、私の場合は、そんな感じ
ルビィ「そっか!!!」ガタン!!! 理亞「!!?」
ルビィ「そっか!!!そっか!!!やっぱりそれでいいんだよね!!!」
ルビィ「ルビィ、間違ってないよね!!きっと!!ね、理亞ちゃん?」
理亞「ル、ルビィ……?」
ルビィ「うん!うん!!ありがと理亞ちゃん!!ルビィとってもすっきりしたよ!!やっぱり理亞ちゃんに相談できてよかった!!」
理亞「……え、何の話?」
ルビィ「そうだ、ごめん理亞ちゃん!ルビィね、一つだけやらなくちゃいけないこと思い出しちゃった!今日はもう帰るね!!」
理亞「え?あ、うん……」
ルビィ「じゃあね理亞ちゃん!!ありがとっ!!!」
テテテテッ!!
理亞「……?」ポカーン
ルビィ「……あ、そうだ理亞ちゃん!」
ルビィ「次はまた、沼津で一緒にあそぼ〜ね〜!!」フリフリ
理亞「……」
理亞「……いやだからヌマヅって、どこよそれ?」 ルビィ「はぁっ、はぁっ……」テテテッ!
ルビィ(やっぱり、やっぱりそれでいいんだよね!!本当の気持ち、正直に伝えていいんだよね!!)
ルビィ(ルビィ、隠し事はしたくないもん!!本当のお姉ちゃんが誰なのかはまだわかってないけど、でも!!)
ルビィ(お姉ちゃんには全部聞いて欲しい!!ルビィのこと、全部全部わかって欲しいもん!!!)
ルビィ「はぁ、はぁ……」
ルビィ(だから今すぐお姉ちゃんに会いたいです!会ってすぐにぎゅーっって抱きしめて欲しいの!!)
ルビィ(そしてルビィは……せいいっぱいの、ありがとうで、お返しがしたい!!)
ルビィ「待ってて、お姉、ちゃん……!!!」テテテッ! ルビィ「……」
ルビィ「すぅ〜……はぁ〜……」
ルビィ「……」
ルビィ(……よしっ!!)
ガチャッ!!
ルビィ「ただいま!お姉ちゃ
にこ「ルビィ!!!!?」
ダダダダダッ!!!!
にこ「ルビィ!!?ルビィなのよね!!?本物よね!!?」
ルビィ「うん!!もちろん本物だよ!!」
にこ「そっか、良かったぁ〜……ねえルビィ!!何か変なこととかされてないわよね!!?」 にこ「変なもの食べさせられたりとか!!変な薬注射されたりとか!!洗脳とか!!」
ルビィ「大丈夫!!ルビィ、いつも通りのルビィだから!!ほら!!」
にこ「そっか、はぁ〜……」ヘナヘナ
ルビィ「お姉ちゃん!!」ガシッ!!!
にこ「!!!?」 ルビィ「えへへ〜、ルビィね!にこちゃんにお話しなくちゃいけないことがあります!!」
にこ「へ?話?な、なによ急に改まって……」
にこ「……ま、まさか!!あっちの家の子になりたいとか言い出すんじゃ
ルビィ「ううん、違うよ!!」
にこ「じゃあ……」
ルビィ「ちょっと来て!!にこお姉ちゃん!!」
ガシッ!!
ルビィ「〜♪」
にこ「ちょっとルビィ!?にこをどこに連れてくつもりなの!!?」
ルビィ「えへへ〜、ないしょ!」
にこ「は、はぁ?なによそれ!!ルビィ〜!!!!」 〜神田明神〜
にこ「はぁっ、はぁっ……ったく、急に走り出すからびっくりしたじゃない……」
ルビィ「えへへ〜、ごめんね、にこちゃん!!」
にこ「そ、それより、話って何よ……はぁ、はぁ……?」
ルビィ「あのね、ルビィね、にこお姉ちゃんにずっと黙ってたことがあるの」
にこ「……黙ってたこと?」
ルビィ「うん、あのね」
ルビィ「ルビィね、実はちょっと前までにこお姉ちゃんの妹じゃなかったんだ」 にこ「……へ?」
にこ「妹じゃ、なかった……?」
ルビィ「うん。ルビィね、実は結構最近まで、ダイヤお姉ちゃんと一緒に暮らしてて
ガシッ!!
ルビィ「ぴぎぃ!!?」
にこ「嘘よ!!嘘よ嘘よ嘘よそんなの!!」
にこ「だってルビィはずっとにこと暮らしてきたじゃない!!今まで、ずっと!!覚えてないの!!?」
ルビィ「えっと、ルビィもその辺がどうなってるかはよくわかんないんだけど……にこちゃんの知ってるルビィは、今のルビィじゃないっていうか……」
にこ「今の、ルビィ……?」
ルビィ「うん。だからにこちゃん」
ルビィ「大切な事、今まで黙っててごめんなさい」ペコリ
にこ「ルビィ……」 にこ「……」
にこ「えっと……ルビィ」
ルビィ「……?」
にこ「じゃあ、にこは本当のルビィのお姉ちゃんには
ルビィ「ううん、違うよ。にこお姉ちゃんはお姉ちゃんだよ?」
にこ「でもっ!!」
ルビィ「今までずっとルビィのこと見守って来てくれたんだもん。迷子になったときも、スクールアイドル始めたときも。ルビィね、今、すっごくありがとうって言いたいの!」
にこ「ありがとう……?」
ルビィ「うん!!にこお姉ちゃんがいてくれたから、ルビィはここまで大きくなれました!」 ルビィ「にこお姉ちゃんがルビィに優しくしてくれたから、ルビィは大切なことに気づけたんだよ?だからありがと、にこお姉ちゃん!!」
ルビィ「ルビィね、そんなにこお姉ちゃんのことが、すっごくすっごく!大好きです!!」
ルビィ(これが今のルビィのせいいっぱいの気持ちです!ずっとにこお姉ちゃんに伝えようって、そう思ってた言葉です!!)
にこ「ルビィ……」
ギュッ!!!
にこ「ルビィ……あんた、前まであんなにチビだったくせに……」
にこ「もう、すっかり……にこと変わんないくらいに……」
ルビィ「えへへ〜、そうかなぁ?」
にこ「ええ、ルビィ……あなたはいつまでも、にこの自慢の妹よ」
ルビィ「うん!ありがと、にこお姉ちゃん!!」 ルビィ「あ、それとね、にこお姉ちゃん!ルビィね!!」
ルビィ「ルビィ!続けて欲しいの、お姉ちゃんに!スクールアイドル!」
にこ「え?スクールアイドル?」
ルビィ「うんっ!!だってルビィ、アイドルのお姉ちゃんが一番好きなんだもん!」
ルビィ「お姉ちゃんがルビィの笑顔が大好きなのとおんなじで、ルビィだってお姉ちゃんの笑顔が大好きなんだよ?」
にこ「アイドルの、にこが……」
ルビィ「うん!だから見ててね!お姉ちゃん!!」
テテテテッ!!
ルビィ(両手を、きつねさんの形にして……)
クルッ!!
ルビィ「いくよっ!!」
ツルッ!!!
ルビィ「ぴぎっ!?」 ゴッチーン!!!!!!
ルビィ「いてっ!!!」
にこ「!!!?」
にこ「ちょっとルビィ!!?大丈夫!!?」ダダダッ!!
ルビィ(……え?) ルビィ「……?」
ルビィ(あれ……?)
ルビィ(ルビィ、さっきくるっ!ってしたときに、つるっ!って転んで……)
にこ「ルビィ!!!ルビィ!!大丈夫!!?ねえ!!!」ユサユサ!!
ルビィ「うっ……」
ルビィ(頭、打っちゃった……のかな?痛い……)
ルビィ「……」
にこ「ルビィ!!ルビィ!!!しっかりして!!!」
ルビィ「おねえ、ちゃん……」
ルビィ(あれ……?なんだかにこお姉ちゃんが、とっても遠くに感じるや……)
にこ「ルビィ!!!ルビィ!!!」
ルビィ「にこ、ちゃん……」
ルビィ(この感じ、前にどこかで……)
………
… 『ルビ……ルビ……』
ルビィ(うゅぅ……)
『ルビィ……お願いですから……』
ルビィ(お姉ちゃぁ……?)
ダイヤ「ルビィ……昨日のことは、全部、謝るから……ですから、もう一度だけ……」
ルビィ(もう、うるさいなぁ、お姉ちゃんは……)
ルビィ「んぅ……」モゾモゾ
ダイヤ「!!!?」
ダイヤ「ルビィ!!!?」
ルビィ「……」
ルビィ(……あれ?)
ルビィ(ここ、どこ……?) ダイヤ「ルビィ!!ルビィ!!」ガバッ!!!
ルビィ「……?」
ダイヤ「ルビィ!!!良かった……このまま目を覚まさなかったら、どうしようって……」
ルビィ「……」
ルビィ(……そうだ。ルビィ、神田明神で、思いっきり頭ごちん!ってして)
ルビィ(それで……)
ダイヤ「お姉ちゃん、すっごく心配しましたのよ、ルビィ……」
ルビィ(……あれ?)
ルビィ「ダイヤさん、ルビィのお姉ちゃんなの……?」
ダイヤ「……え?」 ルビィ「???」
ルビィ(えっと……)
ダイヤ「ルビィ!!?」
ルビィ「ぴぎっ!!?」
ダイヤ「ルビィ、今……」
ルビィ「……?」
ダイヤ「お、お姉ちゃんのこと、許してくれないのですか、ルビィ……?」
ダイヤ「昨日のことは、私全部謝りますから、全部……」
ルビィ「……昨日?」
ダイヤ「!!?」 ダイヤ「!!?」
ダイヤ「そんな、嘘、ですわよね……」
ルビィ「えっと……ダイヤさん?ダイヤさんが、どうして……」
ダイヤ「!!!!?」
ガバッ!!!
ルビィ「ぴぎぃ!!?」
ダイヤ「そんな!!!そんな!!!ルビィ!!!ルビィ!!!」
鞠莉「ちょっとダイヤ落ち着いて!!!まだルビィもきっと混乱
ダイヤ「でもっ!!でもルビィが!!!私のこと!!私の、こと……ううっ、ぐすっ……」
ダイヤ「だって……だって!!ううっ!!ぐすっ!!」ポロポロ
ルビィ「えっと……?」
鞠莉「ほらダイヤ、ちょっとだけ待合室行こ?ね?きっと大丈夫よ、ダイヤ。だから、ね?ほら」ポンポン
ダイヤ「うっ、ぐすっ……」コクコク
鞠莉「希、ルビィのことお願い。私ちょっとダイヤを落ち着けてくるから」
希「りょーかいっ!まかせとき♪」
ガラガラ
ルビィ「……?」 ルビィ「……」
希「……ふふっ、おはよ、ルビィちゃん」
ルビィ「は、はい、おはよう、ございます……」
希「ウチの名前、わかる?」
ルビィ「も、もちろんです!!μ’sの、東條希さん……」
希「おっ、正解〜!よぉ〜覚えとるね〜!偉い偉い♪」ナデナデ
ルビィ「あ、ありがとうございます……」 ルビィ「……ここは?」
希「真姫ちゃん家の病院だよ、ね?」
真姫「……」コクリ
ルビィ「真姫ちゃん……」
希「ルビィちゃんがたまたま境内にいるとこ見つけてね、そしたらルビィちゃん、階段のことで思いっきり頭ごちーんって!!」
ルビィ「そ、そうだったんですか……境内って、やっぱり神田明神の?」
希「そ、覚えてないの?」
ルビィ「あ、いや……お、覚えてます!!でもルビィ、にこちゃんと……」
希「にこっち?にこっちはおらんかったはずだよ?だってウチがダイヤさんに電話したとき、部室にいたみたいだから……」
ルビィ「そ、そうなんだ……」 ルビィ「……」
ルビィ「え、えっと……」
真姫「軽い脳震盪。それで記憶が少し混乱してるんだと思うわ」
ルビィ「そっか……」
真姫「ええ。でも脳に異常はないみたいだし、そのうちスッキリするわよ、きっと」
ルビィ「……うん、ありがと真姫ちゃん」
ルビィ「それでね、今のとも少し関係あるのかもしれないんだけど」
ルビィ「ルビィの、本当のお姉ちゃんって……」
真姫「黒澤ダイヤ」
真姫「さっき出てった黒髪の人があなたの姉よ。まだ記憶が混乱してるかもだけど」
ルビィ「……そっか」
ルビィ(じゃあルビィ、元の世界に戻って来ちゃったってことなんだね……)
ルビィ「……」 真姫「それで、どうしてあなた、神田明神なんかにいたのよ?それも一人で」
ルビィ「え、えっと、それはね……」
真姫「……」
ルビィ「……多分、家出したくなったんだと思う。この前ルビィ、お姉ちゃんに酷いこと言っちゃったし、酷いこと言われちゃったから」
希「そうなんだ……」
真姫「……」
ツカツカ
希「真姫ちゃん……?どこ行くの?」
真姫「パパに目が覚めたって伝えてくる」 希「……そ」
ガラガラ
真姫「……それとルビィ」
ルビィ「……?」
真姫「そ、その……わ、私で良ければ、色々……そ、相談とか、乗ってあげるから……」
真姫「……な、何かあったときには頼りなさいよね。それだけ」
ツカツカ
ルビィ「真姫ちゃん……」 ルビィ「……」
希「……ふふっ、相変わらず真姫ちゃんは、素直じゃないやんね」
希「でもウチらみ〜んな、同じ気持ちだよ?ルビィちゃんが困っている時は、助けてあげたいって思ってるんやもん」
希「だってμ’sは、もちろんAqoursのみんなもやけど、み〜んなルビィちゃんのお姉ちゃんだからね、なんちゃって!ふふふふふっ♪」
ルビィ「希さん、あ、ありがとうございます
ガラガラ
ルビィ「あっ……」
ダイヤ「……」
ルビィ「お姉ちゃん……」 ダイヤ「……」
鞠莉「……ダイヤ、出来る?」
ダイヤ「……」コクリ
鞠莉「そう、じゃあ……希」
希「うん、わかった。じゃあルビィちゃん、またね。またたくさんお話しようね〜!」
ルビィ「は、はいっ!!ありがとうございます!!」
ガラガラ
ダイヤ「……」
ルビィ「お姉ちゃん……」
ダイヤ「……ルビィ」 ダイヤ「私、あなたのお姉ちゃんの……黒澤ダイヤです。そこまでは……思い出していただけますか?」
ルビィ「う、うん。もちろん……」
ダイヤ「そうですか……」
ルビィ「……」
ダイヤ「……あ、あの!!ルビィ!!」
ダイヤ「えっと、昨日は、本当に!!ごめ
ルビィ「ごめんなさい、お姉ちゃん」ペコリ
ダイヤ「……えっ?」 ルビィ「この前はお姉ちゃんに酷いこといってごめんなさい。お姉ちゃんじゃなければよかったなんて言ってごめんなさい」
ダイヤ「ルビィ……」
ルビィ「……」
ルビィ(……ルビィ、やっと言えました。本当のお姉ちゃんに伝えたかった、本当の想い)
ルビィ(ずっとごめんなさいって言いたかった。ごめんなさいって言えば良かった。それなのにルビィ、お姉ちゃんからずっと、逃げていたから……)
ルビィ(だからね、ルビィ。帰ってきたら一番に言おうと思ってたんだ。あっちの世界のみんなから、にこお姉ちゃんから、ルビィはそう教わりました)
ルビィ(たとえお姉ちゃんに嫌われてたとしても……だってルビィはお姉ちゃんのこと、本当の本当に大好きなんだもん)
ダイヤ「ルビィ……」 ルビィ「お姉ちゃん……」
ダイヤ「ぐすっ、ぐすっ……」
ダイヤ「本当に、本当に、情けない姉ですわよね……」
ギュッ!!
ダイヤ「ごめんなさい、ごめんなさい、妹をそんな気持ちにさせてしまうなんて、お姉ちゃん失格ですわよね……ぐすっ……」
ダイヤ「ルビィ。ルビィ……ごめんなさい、ごめんなさい……」
ルビィ「お姉ちゃん……もう、どうして泣いてるの?お姉ちゃん、なーんにも悪いことしてないのに」
ダイヤ「ルビィ……だって、だって……」
ルビィ「お姉ちゃん、ほ〜ら、泣かないで?」 ルビィ「泣いてちゃだめだよ?だってお姉ちゃんなんだもん」
ルビィ「ほら、笑顔、笑顔♪にこっ♪」ニコッ♪
ダイヤ「ルビィ……」
ナデナデ
ルビィ「ほら。ルビィは大丈夫だから、ね?」
ダイヤ「ルビィ……ふぇぐっ!!」
ダイヤ「ふえっ、ルビィ、ルビィ……!!」
ダイヤ「………うわーん!!ルビィ!!!ルビィ!!!」
ルビィ「うん。ルビィもお姉ちゃんのこと、とってもと〜っても大好きだよ」
………
… ダイヤ「すぅ……すぅ……」
ルビィ「……」ポンポン
ルビィ(お姉ちゃん、寝ちゃった……)
ダイヤ「……」
ルビィ(泣いて疲れて眠っちゃうなんて……まるでルビィみたい)
ルビィ「……」
ガラガラ
ルビィ「……?」
鞠莉「ねえルビィ、ちょっとだけいい?」
ルビィ「あ、鞠莉ちゃん……」 鞠莉「……」
ルビィ「……?」
鞠莉「……今日ね、ダイヤってばすっごく大変だったのよ?」
鞠莉「いきなり家に押しかけてきて、やれヘリコプター飛ばせだの、軍事衛星から衛星画像を引っ張ってこいだの……戦争でも始めるんじゃないかと思ったわ、本気で」
ルビィ「あはは、そうなんだ……」
鞠莉「……ねえ、ルビィ?ルビィから見ればダイヤも立派なお姉ちゃんに見えるのかもしれないけど」
鞠莉「ダイヤだって本当は、すっごく弱い女の子なんだから」 鞠莉「いつもはルビィを守ろうと必死になって、強がって毅然とした態度で振舞って、常に正しくあろうと頑張ってるけど……本当はルビィとおんなじ、ううん、それ以上にか弱い女の子なの」
ルビィ「……お姉ちゃんが?」
鞠莉「そうよ、だってほら」
ダイヤ「すぅ、すぅ……」
鞠莉「こんなに可愛い寝顔、してるじゃない?ふふふっ」
ルビィ「……」
鞠莉「きっと朝からずーっとルビィのこと探してたから、ちょっとだけ疲れちゃったのね、ダイヤってば……」
ダイヤ「すぅ、すぅ……」
ルビィ「……」 ルビィ「……あ、鞠莉ちゃん。ルビィ、鞠莉ちゃんたちにも迷惑かけちゃったみたいでごめんなさい」
鞠莉「いいのよルビィ、マリーにはいっぱい迷惑かけても。でも〜、その代わり〜……」
ルビィ「……?」
鞠莉「ダイヤのこと、ちゃんと面倒見てあげてね?」
ルビィ「……ルビィが?」
鞠莉「そうよ!だってルビィ、ダイヤの妹なんでしょ?ちゃんとお姉ちゃんのお世話してあげなくちゃダメよ?」
鞠莉「ダイヤだってと〜っても寂しがってるんだから、毎日。それこそお世話してあげなきゃいけないくらい」
ダイヤ「んぅ……」
ルビィ「……」
鞠莉「それに〜!なんてったってダイヤは、と〜っても繊細な、ガラスの心の持ち主なのデースから♪」
ルビィ「鞠莉ちゃん……」
鞠莉「ふふっ、ルビィに務まるかしら〜?ダイヤの妹!」
ルビィ「……はいっ!任されました!!ルビィ、お姉ちゃんの妹!せいいっぱい頑張ります!」
ダイヤ「すぅ、すぅ……」 ダイヤ「……」
ルビィ(お姉ちゃん……)
ルビィ「……」ポンポン
ルビィ(……あ、そうだ。にこお姉ちゃん!)
ルビィ「ねえ鞠莉ちゃん、にこちゃん今どこにいるか知らない?」
鞠莉「え?どうして?」
ルビィ「あのね、ルビィ東京に来た時、にこちゃんに色々お世話になったから、ありがとうって言いたいなって」
ルビィ「でも……」チラッ
鞠莉「……そうね、それは一言お礼を言っておかないとよね」
鞠莉「わかったわルビィ。ダイヤのことなら大丈夫。少しだけマリーが面倒見ておいてあげるから。でも出来るだけ早く戻ってきてあげるのよ?」
ルビィ「ありがと鞠莉ちゃん!!少しの間お姉ちゃんのこと、よろしくお願いします!!」 ルビィ「はぁっ、はぁっ……」テテテッ!
ルビィ「あ、真姫ちゃ
真姫「こらルビィ!!病院の廊下は走らな
ルビィ「真姫ちゃん!!ねえねえ真姫ちゃん!!にこちゃんの居場所知らない?」
真姫「え、にこちゃん?どうして?」
ルビィ「あのねあのね!!ルビィ!!にこちゃんに少しお話しなくちゃいけないことあって!」
真姫「にこちゃん……そうね、部室にでも行けば会えるんじゃないかしら?」
ルビィ「わかった!音ノ木坂の部室だね!!ありがとっ!!」テテテッ!!
真姫「ちょっとルビィ!!あなた、音ノ木坂の場所わかるの?」
ルビィ「だいじょーぶ!!ルビィ、ちょっとだけ通ってたことあるから!!」
ルビィ「ありがと真姫ちゃん!!行ってくる!!」テテテッ!!
真姫「は、はぁ?あなた、音ノ木坂の生徒じゃ……」
真姫(……それに思いっきり私の言いつけ破ってるじゃない、全く) ルビィ「……にこちゃん!!!」
ガチャッ!!!
にこ「どわぁ!!?」
ルビィ「あ、にこちゃん!!いた!!」
凛「あ、ルビィちゃん!」
にこ「ルビィ!?……ったく、いきなり大声で名前呼びながら入ってこられるとびっくりするじゃない、ったく……」
ルビィ「えへへ〜、ごめんね〜」
にこ「それよりアンタ大丈夫なの?さっき絵里が
花陽「ルビィちゃん!!大丈夫!!!?」 ルビィ「ぴぎぃ!!花陽ちゃん!!?」
花陽「ルビィちゃん!!聞いたよ!!怪我のこと!!階段のとこでごちーんって!!!」
ルビィ「あ、うん……」
花陽「大丈夫?痛くない?たんこぶとかできてない?」
ルビィ「うん。ルビィは、大丈夫……」
花陽「ほんとう?もし痛かったら遠慮なく言ってね。無理は禁物だよ?」
ルビィ「うん、ありがと、花陽ちゃん」
にこ「花陽、それくらいにしときなさい。あんまりガツガツ問い詰めるのもルビィが可哀そうよ」
花陽「あ、そうだよね、ごめん……」
ルビィ「ううん、大丈夫。気にしないで」 にこ「で、にこに用事?ルビィ」
ルビィ「あ、そうだよ!にこちゃん!!」
ルビィ「ルビィ、ありがとうって伝えに来ました!!にこちゃんに!!」
にこ「……はぁ?ありがとう?なんで?」
ルビィ「ルビィに優しくしてくれたこと!全部!!」
にこ「……いや、それじゃわからないわよ」
ルビィ「いいの!わからなくてもいいの!ルビィが伝えたいからいいの!」
ルビィ(にこお姉ちゃんのおかげでルビィは元の世界に戻れたし、ますますお姉ちゃんのこと、好きになっちゃったみたいです!!) にこ「は、はぁ……」
ルビィ「うん!あとねあとね!!いっくよ〜!!」
ルビィ(あの時にこお姉ちゃんに見せられなかったもの、ルビィの成長の証ですっ!!)
ルビィ(にこお姉ちゃんが教えてくれたこと、スーパーアイドルになるための秘訣は、いつだってルビィの宝物なのっ!!)
ルビィ「いっくよ〜!!」
ルビィ(両手をきつねさんの形にして……!!)
ルビィ「にっこにっこに〜♪」 にこ「……?」
ルビィ「どう、かな……?」
にこ「どうって……なにがよ?」
ルビィ「ううん、なんでもない!!」
にこ「は、はぁ??」
ルビィ「それだけ!本当にありがとうございました!にこちゃん!!」
ルビィ「じゃあルビィ、お姉ちゃんを病院に置いてきちゃってるから!!」
にこ「え?ダイヤを?そ、そう……」
ルビィ「うん!じゃーね!!にこちゃん!!」
ルビィ「それとにこちゃん!!ルビィ絶対にこちゃんにはスクールアイドル、負けないからね!!」
ルビィ(ありがとう、にこお姉ちゃん!!またね!!)
テテテテテッ!!
にこ「……」
花陽「何だったんだろう、今のは……」
にこ「さぁ?にこに聞かれてもわかんないわよ」
凛「にこちゃんよりも可愛かったにゃ〜……」
にこ「ぬわんですって!!?」 〜浦の星 屋上〜
ルビィ「いち、に、さん、し!ごー、ろく、なな、はち!!」
ルビィ「そして最後に……にこっ!!」
ルビィ「はぁ、はぁっ……!!」
ゴロン!!
ルビィ「ふぅ〜……!!す、少し、休憩……」
チリン!!
ルビィ「ぴぎぃ!!」
ダイヤ「はいルビィ、スポーツドリンクですわ」
ダイヤ「体調管理はスクールアイドルの基本です。水分もしっかりとって下さいね」
ルビィ「あ、うん!!ありがとお姉ちゃん!!」
ゴクゴク
ルビィ「んくっ、んくっ……ぷはぁ!!!」 曜「でもルビィちゃん、すっごく動き良くなってきたよね〜!!」
梨子「そうね、なんか……体からメロディが湧き出てくるって言えばいいのかしら?全身で音楽を奏でてるって感じがするの」
ルビィ「えへへ、そうかなぁ〜?」テレテレ
ダイヤ「ええ、本当ですわ。あの日……東京から帰ってきたあの日から、見違えるようになりましたわね」
ルビィ「そうかな〜……でもありがと、お姉ちゃん!!」
ルビィ「そうだ、お姉ちゃん!!東京と言えばね、ルビィ!!お姉ちゃんにお土産話があるんだ〜!!」
ダイヤ「お土産話……?なんですか?」
ルビィ「聞いて聞いて!!ルビィのお話!!お姉ちゃんも絶対に気になるお話だと思うから!!まずね、ルビィ!にこちゃんに……」
鞠莉「ルビィ、ちょっといいかしら?」 ルビィ「え、鞠莉ちゃん?どうしたの?」
鞠莉「取材の人が見えたから応接室に通しておいたわ。ルビィ、向こうはそろそろ準備できてると思うから、あとはルビィのペースで大丈夫よ」
ルビィ「……へ?取材?なんのこと??」
鞠莉「え?地元の地域情報誌のやつ、ルビィは確か今日に設定したはずだけど……果南?」
果南「私は聞いたよ、それで、千歌にみんなに伝えといてって……ひょっとして千歌?」
千歌「ほへ?取材?なんの話?」
果南「Aqoursの取材。地域密着型の雑誌のやつ。今日だって……」
千歌「……?」
果南「……」
千歌「……ああ!そういえば!!」ポン!!!
果南「ひょっとして、みんなに言っておいてっていうのも……」
千歌「うん!!完全に忘れてた!!あはは……」
果南「はぁ……」
曜「あはははは……」 果南「……どうするの、鞠莉?」
鞠莉「そうね、ラッキーなことに今回の取材はメンバーごとみたいだから、順番を変えれば問題ないんじゃないかしら?マリーは今日でも大丈夫よ」
果南「そだね、うん。そうしよっか」
鞠莉「ルビィ、というわけで今日じゃなくても大丈夫よ。ルビィの気持ちに準備ができてないのなら、また後日改めてってことに
ルビィ「ううん、大丈夫!!ルビィ、いつでもどこでも大丈夫!!」
ダイヤ「……ルビィ?本当に大丈夫ですか?取材というのは、色々なことを
ルビィ「だいじょーぶっ!!それにね、お姉ちゃん!!アイドルっていうのは寝ても覚めてもアイドルなんだよ!!」
ダイヤ「……え、アイドル?」
ルビィ「じゃあ鞠莉ちゃん!!ルビィ、応接室行ってくる!!」
トテトテ!! ルビィ「……」
ルビィ「すぅ〜……はぁ〜……」
ルビィ「……」
ルビィ「……よしっ!」
ルビィ(アイドルはどんな時でも笑顔!だよ!!)
ルビィ「し、失礼します!!」
ガチャッ!!!
ルビィ「えっと、あ、あのっ!!初めまして!!」
ルビィ(お姉ちゃん!!一番可愛いルビィを、一番近くで見ていてください!!)
ルビィ「う、浦の星女学院高校一年生の!黒澤……ルビィですっ!!」 終わりです。お粗末様でした
ルビィ誕×スクスタ一周年記念で考えていたものを改良したものになります。没にしようか迷ってましたが多数の暖かい応援のおかげもありなんとか書き上げられました。コメント&お読みいただき大変ありがとうございました お疲れ様です
面白く読ませてもらいました
ありがとう おつん
久々に続きが気になって更新まだかと楽しみになったSSだったぜ 乙
ルビィもにこもダイヤもより好きになったわ
セリフまわしが巧い 完結報告見てきたけどすげえぼろぼろ泣いたわ
ダイヤもにこもいい姉として素晴らしいしもう1つの世界を経てルビィが成長する様も実に鮮やかに描写されてる
本当に面白かった ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています