侑「人は死ぬときは一人きりなの?」
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侑「歩夢ちゃん、見てっ、流れ星があんなにたくさん」
歩夢「わあ、とっても綺麗……」
侑「すごいっすごいね、お願い事しなきゃ!」
歩夢「これだけたくさんだと、お願い事なくなっちゃうね」
侑「あははっ、そうだね!」
侑「………」ギュッ
歩夢「…………」スッ
侑「よしっ」
歩夢「お願い事、できた?」
侑「うん、バッチリ!」
歩夢「何をお願いしたの?」
侑「歩夢ちゃんとまた、流れ星を見にこれますようにって!」 ーーーーー
ーーー
ー
歩夢「………………」ポロポロ
歩夢「……………朝」ゴシゴシ
歩夢「大学、行かなきゃ」 通学路
かすみ「歩夢ちゃん、おはよう」
歩夢「おはよう」
かすみ「ねえ、聞いてよ〜、昨日電話でしず子がーー」
かすみ「あれ、どうしたの? 目赤いよ」
歩夢「あ、これは……」
歩夢「今日、あの子の夢を見て……」
かすみ「そっか、先輩の…………」
かすみ「ねえ、歩夢ちゃん……」
かすみ「明日で3年目だから、私、先輩のところに行くつもりなんだ」
かすみ「歩夢ちゃんはどうする?」
歩夢「私………」
歩夢「………」
歩夢「私、行くよ」
かすみ「えっ……!?」
歩夢「私も、行く。あの子のお墓参り」
かすみ「歩夢ちゃん………」
かすみ「じゃあ明日一緒に行こう」
かすみ「明日の朝、迎えに行くね」
歩夢「うん」 大学
「で、あるからしてーーー」
「あはは、まじー?」
「ーー点になるので医療費は」
「上原さんもしよかったらサークルにーーー」
「次回は129頁から」
歩夢「…………」
ーーーー
ーー
ー 歩夢の家のベランダ
歩夢(やっと、今日も一日が終わった)
歩夢(今日みたいな日があと2年半、いや、60年以上も続くのかな)
歩夢(それって、なんだかすごく退屈)
キラン
歩夢(…………流れ星)
歩夢(え、あんなに沢山……?)
歩夢(……私がお願いすることなんて何もないのにな)
歩夢「……………」
歩夢(でももし、本当に願いが叶うなら)
歩夢「………………」ギュッ
歩夢(もう一度、もう一度だけでいい。あの子に会いたい)
歩夢(どうか、どうかお願いします)
歩夢(そのためだったら私なんだってします) 歩夢「……」ポロポロ
歩夢(こんなことをしても何の意味もないのに……)
歩夢「…………」ゴシゴシ
歩夢「部屋に、戻らないと」
ガラッ
歩夢「……………………え」
侑「歩夢ちゃん、おかえり」
歩夢「ゆ…………侑ちゃん…………?」 次の日
ピンポーン!
歩夢「は、はい。ど、どなたですか?」
かすみ『おはよー、歩夢ちゃん、かすみんでーす』
歩夢「あ、かすみちゃん……」
かすみ『迎えに来たよー』
歩夢「ありがとう。でも、えっと……」
かすみ『……?』
歩夢(かすみちゃんなら、大丈夫かな……)
歩夢「えっと、今あけるから待ってね」 ガチャ
歩夢「かすみちゃん、おはよう」
かすみ「おはよう、もしかしてまだ行く用意できてない?」
歩夢「そうじゃないんだけど。とりあえず中に入ってくれる?」
かすみ「?」
かすみ「じゃあ、おじゃましまーす」
かすみ「あれ、なんだかいつもより片付いてる、ね……」
かすみ「嘘……」
侑「いらっしゃい、かすみちゃん」 かすみ「せん、ぱい……?」
かすみ「え、なにこれ、どういうことなの」
かすみ「説明してよ歩夢ちゃん」
歩夢「えっと、見ての通り、あの子が昨日、帰ってきたの」
かすみ「え、なにそれ、意味わかんないよ。」
かすみ「先輩が帰ってこれるはずがない」
かすみ「だって、先輩はーーー」
歩夢「でも、ここにいるよ」
かすみ「じゃあ本人なわけないよ!」
歩夢「……本人にしか見えないよ」
かすみ「仮に、仮に本人だとして」
かすみ「例えば、死んだふりをして、どこか山奥にこもってたとか、そんなことする理由全然わかんないけどそういう深い事情があったとして」
かすみ「どーして、歳とってないの!3年前のままなの!」
歩夢「成長には個人差があるし……」
かすみ「納得いかない!」
歩夢「でも、あの子も本人だって言って……」
かすみ「〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
かすみ「わかった、歩夢ちゃんじゃなくてこの人に聞くから!」
侑「かすみちゃん……」
かすみ「来てください」
侑「……うん」
歩夢「か、かすみちゃん、あの子にひどいことしないでね」
かすみ「……っ」 隣の部屋
かすみ「それで、あなたは本当に侑先輩なんですか?」
侑「うん、私は高咲侑、だよ?」
かすみ「なんで疑問形なんですか」
侑「えっと、間違いなく、高咲侑です」
かすみ「……先輩は3年前になくなっているんです」
かすみ「その人がどうしてここにいるんですか」
侑「ごめん、それは私にもわからないんだ」
かすみ「わからない?」
侑「昨日は気が付いたら歩夢ちゃんの部屋にいたの」
かすみ「はあ」
かすみ「え、説明終わりですか?」
侑「うん」 かすみ「……じゃあ、違うこと聞きます」
かすみ「先輩じゃないと答えられないようなことです」
侑「わかった」
かすみ「侑先輩と私が初めて会った場所はどこですか?」
侑「同好会の部室だよね」
かすみ「同好会を再開するために、私たちが出された課題は?」
侑「部員を10人集めること」
かすみ「かすみんファンクラブのホームページを担当したのは?」
侑「私」
かすみ「かすみんファンクラブの会員第一号は誰?」
侑「私」
かすみ「かすみんがヘアピンをあげたのは?」
侑「わた、え、ヘアピン? 誰だっけ」
かすみ「っ正解です。千歌ちゃんとヘアピンを交換したのは、先輩には話してません」
侑「あ、そうなんだ、よかった」 侑「えっと、じゃあこれで信じてもらえるのかな……?」
かすみ「……」
かすみ(先輩、どうして、今なんですか)
かすみ(歩夢ちゃんは昨日、やっと前に進めそうだったのに)
かすみ(でも……)
侑「かすみちゃん、ごめんね」
かすみ「え……」
侑「いなくなったはずの私が急に現れて、かすみちゃんに迷惑かけちゃってるよね」
かすみ「そ、そんなことないですよ!」ダッ 侑「えっ」
かすみ「あ……そんなこと、ないです。本当にあなたが侑先輩で、戻ってきてくれたなら……」
侑「でも、かすみちゃんずっと辛そうな顔してる」
かすみ「そ、そんなの……」
かすみ「そりゃ、いろいろと思うことはありますよ」
かすみ「でも、迷惑だなんてことありません」
かすみ「あるわけないじゃないですかぁ……」
かすみ「私や歩夢ちゃんが、どれだけ先輩に会いたかったと思ってるんですか……」
かすみ「でも、私が歩夢ちゃんの代わりにしっかりしないといけないから」
かすみ「私が……先輩の分まで」ポロポロ 侑「かすみちゃん……」
かすみ「あ、あれ、ご、ごめんなさい。先輩、かすみん、こんなつもりじゃ……」ポロポロ
侑「かすみちゃん、ありがとう」スッ
かすみ「あっ……」
侑「歩夢ちゃんを支えてくれて、ありがとう」ナデナデ
かすみ「あ、ああ……」
かすみ「うわああぁああ! 先輩!」ギュッ
かすみ「会いたかった、ずっど、あいだがったです!」 ーーーーー
ーーー
かすみ「せんばい……、最初にきつい言い方してすみませんでした」
侑「ううん、いいよ」
侑「それより、かすみちゃん、背伸びたんだね」
かすみ「はい……先輩の歳追い抜いちゃってますから」
侑「そっか、そうだよね」
侑「落ち着いたら、歩夢ちゃんのいる部屋に戻ろう。心配かけちゃってるだろうし」
かすみ「絶対、ほとんど聞こえてる……、恥ずかしい」
侑「あはは」 かすみ「……そうだ、先輩から見て、歩夢ちゃん、どうでした?」
侑「綺麗になってたよね。すごくびっくりした」
かすみ「あ、いやそういうことじゃなくて、態度とか」
侑「態度? うーん、高校2年生?の私から見ると、いつも通りの歩夢ちゃんだったな」
かすみ「いつも通り、ですか……」
侑「かすみちゃん、歩夢ちゃんのこと、ちゃん付けで呼んでるんだね」
かすみ「あ、はい。色々あって……いえ」
かすみ「そうなんです。かすみんと歩夢先輩は、もうちょー仲良しなんですよぉ♪」
侑「ふふ、そうなんだ」
かすみ「はい!」 歩夢「おかえりなさい」
歩夢「かすみちゃん、大丈夫? はい、これハンカチ」
かすみ「ありがとう……」ズズッ
かすみ「さっき、大きな声だしてごめんね」
歩夢「気にしないで、紅茶入れておいたからよかったら飲んで。落ち着くよ」
かすみ「うん」 かすみ「それで、えっと、これからどうしましょう」」
歩夢「これから?」
かすみ「はい、先輩って、その、幽霊、なんですよね?」
かすみ「だったら、その、成仏とか」
侑「どう、なんだろ……幽霊なのかな。足はあるし、ご飯も食べられるんだけど」
かすみ「え、ご飯食べられるんですか?」
侑「うん、今朝は歩夢ちゃんが朝食を作ってくれてね。卵焼きがすごい美味しかったよ」
かすみ「歩夢ちゃんが、卵焼きを」
歩夢「うん、今日は久しぶりに作って見たんだ」
かすみ「そう、なんだ……」 かすみ「じゃあ、先輩ってなにか目的があって出てきたんじゃないんですか?」
侑「あ〜、どうなんだろう。ごめん、わかんないや。たぶんないと思うけど」
かすみ「未練があって出てきたわけじゃないんですね」
歩夢「それじゃあ、これからの生活について考えようよ」
かすみ「生活?」
歩夢「うん、必要でしょ。生きている以上暮らしていかないといけないんだから」
侑「暮らしていけるのかな……」
歩夢「できるよ、だって一晩たってもあなたはここにいるし、これからもずっと大丈夫だよ」
侑「歩夢ちゃん……」
歩夢「これからも、私の家で一緒に暮らそう」
歩夢「ね、あなたもそれでいいよね」
侑「……うん、歩夢ちゃんがいいなら」
歩夢「かすみちゃんも、いい?」
かすみ「あ、うん、いいんじゃないかな」 歩夢「決まりだね」
歩夢「じゃあ、あなたの分の服とか、生活雑貨とか買いに行こうよ」
侑「え、でもお金とか」
歩夢「大丈夫、私、お金使ってなかったから結構たまってるんだ」
侑「でも、私いつまでーー」
歩夢「お願い、気にしないで」
侑「……うん。ありがとう」
歩夢「じゃあ出かけよっか」
侑「あ、でも、二人は今日なにか用事があったんじゃないの?」
侑「朝迎えに来たって言ってたけど」
かすみ「それは……」
かすみ(先輩を連れてお墓に行くのは……)
かすみ「それはまた今度にします」
かすみ「別に急ぎの用事でもなかったので」
侑「そうなの?」
歩夢「うん」 ショッピングセンター
かすみ「あ、見てください先輩! このパジャマ可愛くないですか?」
侑「ほんとだ、かすみちゃんに似合いそうだね」
かすみ「ありがとうございます、先輩♡」
歩夢「ふたりとも、今日は侑ちゃんのものを買いに来てるんだよ」
侑「あ、そうだったね」
かすみ「先輩にもきっと似合いますよぉ。ね、お揃いにしましょう♪」
かすみ「このかわいいパジャマを着たもこもこの先輩見てみたいです!」
侑「えーそうかなあ、私はこういうのガラじゃないよ」
歩夢「そんなことないと思うな、あなたにすっごく似合うと思う」
侑「歩夢ちゃんまで」
侑「うん、じゃあこれにしようかな」
かすみ「わーい、先輩とお揃いうれしいです!」
侑「じゃあ、黄緑と青で一着ずつ」
歩夢「ま、待って、三着にしよ!」 時間経過や場面転換がある時は多めに改行してそれ以外は普通に1行ずつ空けるとかで良いんじゃないの
続き楽しみにしてるよ かすみが歩夢呼びになったきっかけでと描いてくれないと違和感きっつい
多分自分の頭の中ではストーリーある前提で書いてるんだけど かすみ→歩夢は歩夢ちゃんなのに
あなたは相変わらず先輩で壁を感じるというか歩夢>あなたに見えるというか そりゃかすみの中の侑は死んだ3年前で止まってるんだから突然再会していきなり侑呼びしたらそっちの方が違和感無いか? ちょっと前にどっかのスレで話してたやつかな?
楽しみにしてたから嬉しい >>29
たぶんあえてそう書いてるんじゃないかなたぶんだけど >>28
その違和感こそがストーリーの肝要な部分なんだ😁 あと2年半ってことは歩夢は大学2年生か
3年前に侑がいなくなったってことは…高2かあ 侑→死んで関係は途絶えて久しぶりに会ったんだから「先輩」のまま
歩夢→関係は続いて何らかの理由で「歩夢ちゃん」に変わった
そんなに焦らんでも変わった理由はこれから語られるでしょ なんかSSについてのスレでこういうネタで書こうと思ってる〜みたいなので見たことあるかも
面白そうな感じだったから楽しみだ ファイルがどこ行ったのかわからなくなった
今日は更新できないかできても日付またぐと思います 帰り道
侑「そういえば、今日はかすみちゃん歩夢ちゃんの家に泊まるんだよね」
かすみ「はい」
侑「着替えとかとりに帰らなくていいの?}
かすみ「あー……、それは」
歩夢「私の家に置いてあるから大丈夫なの」
侑「あ、そうなんだ」
侑「そんなによくお泊まりしてるの?」」
歩夢「うん、頻繁にうちに顔を出して、私の面倒を見てくれてたから」
侑「歩夢ちゃんの面倒を? かすみちゃんが?」
歩夢「かすみちゃん、私なんかよりずっとしっかりしてるんだよ」
侑「そうなんだ。かすみちゃん凄いね」
かすみ「あははー……」
侑「でも、歩夢ちゃんだって家事得意なのに」
侑「やっぱ一人暮らしって大変なの?」
歩夢「うん、一人暮らしだと、料理もお掃除も手を抜きがちになっちゃって」
侑「へえ、歩夢ちゃんですら苦労してるなら、私じゃ一人暮らしとても無理だなー」 歩夢の家
かすみ「お風呂あがりましたよ」
侑「じゃあ次は私はいるね」
歩夢「私も一緒にいい?」
侑「えっ!?」
歩夢「ねえ、覚えてる? あなたとは、小さい頃、一緒にお風呂に入ったりしたよね」
かすみ「ちょ、歩夢ちゃんずるいよ!」
歩夢「冗談だよ、うちのお風呂そんなに広くないしね」
侑「もう、びっくりしたよー」
かすみ「ほんとに冗談かなあ」
歩夢「うふふ、ゆっくりお風呂につかってきてね」 ベッド
かすみ「先輩、もっと詰めてくださいよー」
侑「私真ん中だよ、詰めようがないよ」
かすみ「じゃあもっとくっついちゃいます」
歩夢「私もっ」
侑「く、苦しい〜」
かすみ「生きてる証拠です!」
侑「え〜!」
歩夢「私も、もっとくっつかないと落ちちゃうから仕方なく……」ギュー
侑「う、うーん……」 ーーーーー
ーーー
ーー
歩夢「………スゥ、スゥ」
侑「あ、暑い……、眠れない」
侑「…………」ゴロン
かすみ「あ、」パチクリ
侑「眠れないの?」
かすみ「はい……」
侑「私が消えるのが不安?」
かすみ「わかります?」
侑「うん、歩夢ちゃんも昨日は寝てなかったから」
かすみ「あ、そうですよね……」
かすみ「……先輩、いなくならないでください」
かすみ「明日の朝も、明後日も、一週間後も、一か月後も、それからさきも」
かすみ「ずっと私たちと一緒にいてください……」
侑「かすみちゃん……」
侑「そうできたら、いいね」 侑「ん、ん……ふわぁ」
かすみ「……スゥ」ギュー
歩夢「ふふ、おはよ」ギュー
侑「歩夢ちゃん、起きてたの?」
歩夢「うん、あなたの寝顔を見ていたかったから」
侑「あ、あゆむちゃんったら」
かすみ「んぅ……歩夢ちゃん、もう起きてるの?」
かすみ「あれ?」ゴシゴシ
かすみ「え、えっ、先輩!?」
侑「あ、おはよう」
歩夢「おはようかすみちゃん」
かすみ「おっ、おはようございま……」
かすみ「先輩、寝起きの顔みちゃダメっ……」あたふた
かすみ「……うわあっ!」ドシーン
ベットから落ちるかすみ
かすみ「いたたた……」
歩夢「大丈夫?」
かすみ「……はい、大丈夫です」
侑「やっぱり3人でひとつのベットはきつかったね」
手を差し伸べる侑
かすみ「ありがとうございま……や、やっぱ大丈夫です! かすみん顔洗ってきます!」
侑「驚かせちゃったかな」
歩夢「ふふっ、きっと恥ずかしかったんだよ」
歩夢「かすみちゃん、寝起きのかわいくない顔見られるの好きじゃないんだって」
侑「えー、なんかもう理由がかわいい」
歩夢「そうだよねー」 リビング
かすみ「先輩、今はこんなスクールアイドルがいるんですよ!」
歩夢「ねえねえ、この写真みて、あなたは覚えてるかな幼稚園のときにーー」
侑「順番っ、順番に聞くから!」
かすみ「歩夢ちゃんは初日に二人きりだったでしょ。かすみんが先!」
歩夢「初日は夜だったからほとんど話できてないもん!」
侑「ふ、二人とも、ちょっと待ってよ〜」
かすみ「先輩はどっちがいいですか?」
歩夢「もちろん、私と一緒だよね?」
侑「ええ〜、じゃあ、じゃんけんで決めようよ」
かすみ「ぶー、先輩がそういうなら」
歩夢「かすみちゃん、手加減しないからね」
「「じゃんけんポン!」」
歩夢「それじゃあ、私が先だね」
かすみ「終わったらかすみんと一緒にスクールアイドルの動画を見るんですからね!」 歩夢「これはね、幼稚園の頃の運動会の写真」
かすみ「二人とも手を繋いで仲良さそうですね」
歩夢「うん、私が転んじゃったときに、戻ってきて手を繋いで一緒に走ってくれたの」
かすみ「素敵です! 先輩は昔からやさしかったんですね」
侑「は、恥ずかしいよ」
歩夢「これが私が初めて作った卵焼き、すごくしょっぱかったんだけど、全部残さず食べてくれたの」
侑「そうだっけ?」
歩夢「もう、恥ずかしがらなくていいのに。
かすみ「そうですよー、先輩のいいところなんですからもっと胸張りましょうよ」
侑「ふ、二人ともやめてよぉ〜」 歩夢「あ、これ覚えてる?」
侑「もちろん覚えてるよ。これは確か小学生の時」
侑「私の家が引っ越すかもしれないってことになって、歩夢ちゃんと2人で号泣したんだよね」
歩夢「そうそう」
侑「引っ越さないでくれてすごく嬉しかったけど、今思うとお父さんたちは大変だったんだろうなあ」
歩夢「子供の頃はそういうのわからなかったけど、きっと私たちのわがままのために頑張ってくれたんだろうね」
侑「そうだね、頭が上がらないなあ」 侑「これはお遊戯会の時の写真かな」
かすみ「あー! 先輩が歩夢先輩を励ましたってやつですね」
歩夢「えっ、かすみちゃんどうして知ってるの?」
かすみ「どうしてって、歩夢ちゃん言ってたよ。私と初対面の時に」
歩夢「えっ?」
侑「そうだったね、懐かしい」
歩夢「ええ!? 私初対面の人にそんなこと言わないよ」
かすみ「いーや、言ってた。あの頃の歩夢ちゃんは、私と先輩が仲良くするとすぐ幼稚園の頃の話してたもん」
歩夢「えー、そんなことないよ」
侑「あはは」
かすみ「ふふふっ」
歩夢「もー、笑わないでよぉ!」 侑「これは中学生の頃だね」
歩夢「あなたがピアノコンクールで入賞したんだよね」
かすみ「おおっ、先輩すごいですね!」
侑「そんなに大きなコンクールじゃないんだけどね」
歩夢「それでも沢山の人の中で一番になったんだから、やっぱりあなたはすごいよ」
かすみ「そうですよ、かすみん先輩のピアノ大好きです!」
侑「そ、そうかな、えへへ、ありがとう」
かすみ「これはその打ち上げですか?」
侑「うん、歩夢ちゃんが私以上に喜んでくれてね。花束をくれたり、パフェ奢ってくれたり、色々してくれたんだ」
かすみ「目に浮かぶようですね」
歩夢「コンクールに向けて頑張ってたのずっと知ってたから、あなたの頑張りが認められたのが嬉しくって」
侑「うん、私が頑張れたのはずっと応援してくれてた歩夢ちゃんのおかげだよ。ありがとう」
歩夢「侑ちゃんっ……!」
かすみ「わかってましたけど、2人の同じ思い出がたくさんあるんですね、なんだかちょっと羨ましいです」
歩夢「かすみちゃんも一緒の幼稚園だったらよかったのにね」
かすみ「歩夢ちゃん……」
侑「そうだね、それだったらもっと楽しかっただろうなー」 かすみ「今はですねー、このスクールアイドルが話題なんですよー」
侑「へえー、みんな可愛いね」
かすみ「そうでしょう。でもかすみんの方が可愛いですけど!」
かすみ「パフォーマンスも良いんですよ。今再生しますね」
侑「わあ、みんな、動きにキレがあって上手だね」
侑「なんだか見るのが初めてじゃない気がする」
かすみ「よく気が付きましたね。このグループは、先輩の大好きなμ'sから多大な影響を受けているんですよ」
侑「あ、だからなんだ。やっぱり、μ'sはすごいなあ」
かすみ「ふっふっふっ、凄いのはμ'sだけじゃないんですよ」
かすみ「虹ヶ咲スクールアイドル同好会のファンですって公言してるスクールアイドルもいるんです」 かすみ「見てください! この子、可愛いですよね!」
かすみ「さゆりちゃんって言って、かすみんのファンだと公言してくれてるんです!」
侑「へぇ、それは嬉しいね」
かすみ「はい!」
かすみ「ファンクラブにも入ってくれてて、かすみんのファンイベントにも何度も参加してくれたんですよ」
侑「そんな子がスクールアイドルになって、活躍してるのってなんだか感慨深いね」
かすみ「そうなんですよぉ。あ、見てください。ほら、こんな大きなステージの前で、かすみんに憧れてって言ってくれるんです!」
侑「かすみちゃん、ここだけ何度も再生してそう」
かすみ「そんなこと無粋なことしないですよ。通しで何度も再生してます」
侑「やっぱり何度も見てるんだね」
かすみ「もちろんです。かすみんもこの子の大ファンですから」
かすみ「あと最近徐々に話題になってきたグループがあって……」
歩夢「もうご飯できたよー。テーブル片付けてー」
かすみ&侑「「はーい」」 ーーーーー
ーーー
ーー
夜
かすみ「」ギュー
歩夢「」ギュー
侑「く、苦しい………」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています