千歌「なしたいいん……?」ダイヤ「クラス……?」[再掲]
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以前書いたものの、仕事が忙しくてスレ落ちしたので続き書いてました。面白いからドラマ観ましょう。 ーーー千歌が2年生、ダイヤが3年生になる新学期ーーー
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千歌「(東京で見たスクールアイドルの人たち、凄かったな……)」
千歌「(μ’sか…私も…あんな風になれるかな……)」
千歌「(でも私は今まで、何かを続けたことも成し遂げたこともない……)」
千歌「無理…なのかな」
千歌「気分転換に美渡ねえのNetflix勝手にログインして観よ」
千歌「(こんなことばかりしてるから私、ダメなんだろうな)」
千歌「何観よ。ランキング上位は〜…なんだろ、この超韓国人顔したイガグリ頭」
千歌「な、なしたいいんクラス……?」
千歌「意味わからん。調べてみよ」
千歌「へえ…イテウォンって読むんだ」
千歌「韓国ドラマって観たことないけど、ここで目に着いたのも何かの縁。観てみよ」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ダイヤ「(結局、廃校阻止も進展しないままに私も3年生ですか)」
ダイヤ「(いったい私は、この学校のために…生徒会長として何ができたのでしょうか)」
ダイヤ「(大切な友人ともバラバラになり)」
ダイヤ「(私は今も一人、戦い続けている)」
ダイヤ「(何としても、私たちの浦の星を守りたい)」
ダイヤ「まあ、今は気分転換にNetflixでも観ましょう」
ダイヤ「お父様に無理言って登録してもらって大正解でしたわ」
ダイヤ「月のお小遣いの1/5程度でこれだけの映画が見放題。最高ですわ」
ダイヤ「もうショーシャンクも父親たちの星条旗も何回見直したかわかりません。さて、次は何を観ようかしら。えー…ランキング上位は……」
ダイヤ「なんですかこれは。え〜と、韓国の地名ですわね。梨泰院クラス…ほう」
ダイヤ「ドラマは普段見ませんし、映画も韓国のものは見ませんが、国内ランキングでこれだけ上位とは……」
ダイヤ「きっと面白いのでしょう。見てみますか」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌「うぉおおおお!!!グンウォン!!!!グンウォン貴様あああ!!!!」
千歌「はあ…はあ…つい取り乱したのだ……」
千歌「これから…これからが人生のスタートって時に……」
千歌「あああ!!!グンウォン!!!!」
千歌「そんなに憎いのか…憎いのか……!!」
千歌「いや、流石にグンウォンもそこまで性根が腐っているとは思えないのだ……」
千歌「うん。2話、観よう」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ダイヤ「…………」
ダイヤ「セロイ……」
ダイヤ「お父様の魂は、確かに貴方の心にあります……」
ダイヤ「グンウォンを憎む気持ちはわかります。突然の理不尽に、ただ怒ることしかできない気持ちも……」
ダイヤ「でも、貴方は一人じゃない…スアさんもいるじゃない……」
ダイヤ「さて。2話、観ますか」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌「気づいたら4年後になっていたのだ……」
千歌「面白すぎる……え、これもしかして道徳の教科書か何か?」
千歌「いや、観て面白いって言ってるだけじゃ、今までの私と同じだ……」
千歌「スングォンも言ってたのだ。時間は誰にも平等に流れているって」
千歌「動き出すんだ…私はなる。スクールアイドルに!!」
千歌「それも!!日本で一番の!!!」
千歌「ラブライブで優勝する!!!!」
千歌「……チラッ」
千歌「とりあえず最後まで観るのだ」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ダイヤ「…………」
ダイヤ「信念を曲げないこと…ただそれだけのことがとても難しく…故に尊い」
ダイヤ「私は1年生の時に、信念を曲げてしまったのかもしれません」
ダイヤ「『友のためだ』と言い訳をして……」
ダイヤ「私とセロイが過ごした時間は…あまりにも濃度が……」
ダイヤ「違う……」
ダイヤ「今からでも遅くはないかしら」
ダイヤ「きっと、すごい熱量を持った子が現れる。そんな気がするのです」
ダイヤ「私はあえてその子の前に壁として立ちはだかり」
ダイヤ「この停滞した浦の星を救う一陣の風となってもらいましょう。私は今日より内浦の長家となるのです!」
ダイヤ「ルビィ!!ルビィ!!!!」
ルビィ「ど、どうしたのお姉ちゃん…こんな時間に大きな声出して、お母さんとお父さんに怒られるよ?」
ダイヤ「私は新学期から鬼となります!!!」
ルビィ「え、これ以上?」
ダイヤ「貴方のことは妾の子と思って接します!!!」
ルビィ「え、何その妙にリアルな設定…嫌だよぉ……かけがえのない血を分けた実の姉妹だよぉ……」
ダイヤ「やってやります!!やってやりますわ!!!……チラッ」
ダイヤ「まずは最後まで見てしまいますか。イソも最初は生意気でしたけど、段々と愛おしくてたまらなくなりますわ」
ルビィ「おかあさん!!!おとうさん!!お姉ちゃんが変だよぉ!!変だしルビィとお父さんお母さんにもひどいこと言ったよぉ!!!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ドタッバタッ
曜「ち、千歌ちゃん…自分の部屋とはいえそんなに動いてたら下に迷惑じゃ……」
千歌「足りない…こんなんじゃ…足りない……」
曜「(うわっ、階段登ってくる音する!美渡さんだ!!!)」
美渡「まだやってんの!?お客さんに迷惑でしょ!!」
曜「ご、ごめんなさい!!」
美渡「言ったでしょ!こんな田舎じゃ無理だって!!」
千歌「無理……?」
美渡「な、なんだよ……」
千歌「価値は自分で決める」
美渡「は?」
曜「ち、千歌ちゃん?」
千歌「私の人生はこれからだ!!」
曜「じ、人生?」
千歌「必ず成功してやる……」
美渡「お、おい千歌……?」
千歌「you make me back……」
曜・美渡「!?」
千歌「いや、この辺で流れるかなって」
曜「よ、よーそろー……」
美渡「壊れたか……?」
千歌「あ!!!バス!!!!」
曜「本当だ!!行かないと!!!」
美渡「き、気をつけてな」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌「こんなものを作ってみた」
曜「チラシじゃん!すごいね。もう準備してたんだ」
千歌「時間は有限なのだ」
千歌「曜ちゃんが水泳部じゃなけ……」
千歌「(いや…)」
千歌「(曜ちゃんは小さい頃から水泳と高飛び込みに打ち込んでいた)」
千歌「(実力も全国レベル。本当にすごい)」
千歌「(小さい頃から、努力してきて今があるんだよね)」
千歌「(時間は平等に流れている。でも、私と曜ちゃんの時間の濃度は…あまりにも違いすぎる)」
千歌「(でも、私、やっぱり曜ちゃんと何か一緒にやり遂げたい)」
千歌「(高校を出たらどんな進路になるかもわからない。離れ離れになるかもしれない)」
千歌「(曜ちゃんの高飛び込みのキャリアの邪魔になるかもしれない。でも、私は曜ちゃんと一緒にスクールアイドルがしたい)」
千歌「(ダメで元々だ…)」 千歌「曜ちゃん。一緒にスクールアイドルやろう。日本で1番のスクールアイドルになろう。一緒にやりたいの」
曜「え!?え!?私と!?」
千歌「やっぱり…水泳があるもんね、ダメだよね……って曜ちゃん?!」
曜「グスッ…ごめん、私嬉しくて…ずっと一緒に…私も千歌ちゃんと何かやりたいって思ってたの……」
千歌「曜ちゃん……」
曜「がんばろうね!なろうね!日本一のスクールアイドル!」
千歌「うん!ありがとう!!」
千歌「(比較対象があるわけじゃないけど、なんとなくテンポが良い気がするのだ)」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌「スクールアイドル!!今人気のスクールアイドルやりませんか!!」
曜「やりませんかーーー!!!」
ダイヤ「(!?あれは……!)」
千歌「むむ!?」
曜「どうしたの?」
千歌「あの子たち…」
ルビィ「聞いてよ花丸ちゃん。この前お姉ちゃんが私のことを妾の子と思うとか言い出したんだよ」
花丸「えっダイヤさんってそんなど畜生発言する人ずら?
な、何かの間違いじゃなくて……?」
ルビィ「わからない……あのお姉ちゃんがお父さんとお母さんにあんなに怒られてるところ初めてみたもん……」
花丸「あ、言いつけたんだ」
ルビィ「お母さん泣きながらルビィの生まれた時のアルバムとかビデオ持ってきて大騒ぎだったよ」
花丸「そりゃそうずら……」
千歌「美少女だ」
曜「本当だ!一年生だね。可愛いなあ」
千歌「スカウトしてくる」
曜「えっあっ千歌ちゃーん!」 千歌「君たちかわいいね。私たちと一緒にスクールアイドルやらない?」
花丸「スクールアイドル…?」
ルビィ「ピクッ!』
千歌「私は高海千歌。貴方達は?」
花丸「国木田花丸ずら…じゃなくて、国木田花丸です」
ルビィ「く、黒澤ルビィです……」
千歌「よろしくね。で、スクールアイドルって知ってる?
私、新学期から親友と一緒に始めようと思ってて。
部活とか決めてないなら、是非どうかな」
ルビィ「ライブとかするんですか…?」
千歌「もちろん。そして、目標はμ’sを超えて日本一のスクールアイドルになること」
ルビィ「μ'sを…超える……!?」
千歌「だから君たちのように可愛い子には是非」ポンッ
ルビィ「ピギャアアアアアアア!!!」
花丸「ルビィちゃんは究極の人見知りずら」
千歌「ソシオパスってことか。欲しいな」
曜「それは定義からして違うと思う……」
善子「きゃああああ」
ズンッ
千歌「なんなのだ。美少女が木の上から落ちてきたのだ」 善子「ここは下界……?」
千歌「こっちはサイコパスか」
花丸「あれ?善子ちゃん?」
善子「善子いうな!!私はヨハネ!!」
花丸「善子ちゃん!!久しぶり!!」
善子「だからヨハネ!!」
花丸「幼稚園以来だね〜善子ちゃん!!」
善子「善子いうn」
千歌「花丸ちゃん!!」
花丸「ずら?!」
千歌「ヨハネって言ってるでしょ」
善子「え……?」
千歌「本名が善子なのかもしれないけど、彼女はヨハネと名乗ってる。
きっとそれには意味があるんだよ。
それを否定するかのように善子って呼び続けるのは、彼女を理解しようという気持ちに欠けるんじゃないかな?」 善子「あなた……」
善子「(厨二病をこじらせてるだけなんて言えない……)」
千歌「ヨハネちゃんはヨハネちゃんなりの信念を持って、ヨハネって名乗ってるんだよ。
理解しようと、寄り添ってあげて」
花丸「はい…ごめんね善子ちゃん…じゃなくてヨハネちゃん」
善子「い、いいよ」
善子「(や、やりづらい〜〜〜〜!!)」
善子「じゃあ!!!」
花丸「あ!逃げた!!」
ルビィ「ま、待って〜!!」
千歌「……後で再スカウトだ」
ダイヤ「(彼女は確か高海千歌さん。新2年生ね。あの情熱。浦の星の未来を切り開く救世主になり得る存在)」
ダイヤ「(行きますか)」 ダイヤ「あなたですの?このチラシを配っていたのは」
千歌「え?」
ダイヤ「いつ何時、スクールアイドル部なるものがこの浦の星女学院にできたのです?」
千歌「あなたも1年…違うな。リボンの色が」
曜「千歌ちゃん!!3年で生徒会長の黒澤ダイヤさんだよ!」
千歌「あの黒澤家の黒澤か。見たことある顔だと思った」
曜「だから生徒会長だって!!」
ダイヤ「喉が乾きましたわね。ちょっとそこの癖っ毛の可愛いあなた」
曜「ん!?ん!?私ですか?」
ダイヤ「そうですわ。喉が乾きましたわね。ちょっとお水を買ってきてくださる?」
千歌「はい?いきなり下級生をパシリですか?」
曜「千歌ちゃん大丈夫!私も喉渇いてたし、ついでだよ!」
曜「(ここで逆らってスクールアイドル部が作れなくなったらお終いだ…千歌ちゃんのためにも私が丸く納めないと!)」
千歌「曜ちゃん……」
ダイヤ「聞き分けがいいわね」
曜「はぁ、はぁ、買ってきました」
ダイヤ「ご苦労様。ふむ……これは」
曜「え!?」 ダイヤ「私はね、軟水は飲まないの。何せ黒澤『ダイヤ』ですから」ジョロジョロジョロ
曜「(な、なんで私頭から水かけられてるの!?!?えっ!?)」
曜「そ、その水しか校内の自販機になくて……」
ダイヤ「だったら坂の下のセブンまで買いに行きなさい」ジョロジョロジョロ
千歌「……」
千歌「(もしかして、この流れは……)」
曜「(あ、これ結構辛い。泣きそうかも)」
曜「(下が水着だったのがせめてもの救いだ)」
ダイヤ「(ああああ渡辺さんごめんなさい!!!む、胸が痛みますわ。うっかりお茶とかコーヒーにしなくて本当に良かったとは思うけど、私も辛い!!)」
ダイヤ「(高海さん!黙ってないで早く私を止めて!!!止めて!!!)」
千歌「やめてください。良家の娘で生徒会長ともあろう御方が、こんな虐めのようなことを」
ダイヤ「(ナイス!!!ですわ!!!!!)」
ダイヤ「虐め?私は水もまともに買ってこられないお馬鹿さんにしつけをしているだけよ」
ダイヤ「(もう殴って!!!殴って私を!!!)」
曜「(ごめん千歌ちゃん…私耐えられないかも……)」
ダイヤ「この学校ではね、生徒会長の私が王なの…ピギャブフェッ!!!」 曜「え!?え!?千歌ちゃん!?」
千歌「はぁ…はぁ…」
千歌「(人生で初めて思いっきり人を殴ったのだ)」
千歌「(しかも生徒会長を……)」
曜「千歌ちゃん…私のために……」トゥンク
ダイヤ「(そう…それでいい……)」
ダイヤ「(あ、顎に入りましたわね…意識が……)」
曜「あれ?ダイヤさん!?ダイヤさん!?」
千歌「あれ?やっちまいました……?」
曜「と、とりあえず生徒会室に!!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ダイヤ「いてて……で、勝手に部員勧誘していたのね。
部員は何人いますの?ここには2人しか名前がありませんが」
千歌「部の申請は5人からですよね。それは知ってます。だから勧誘していたんですよ」
ダイヤ「随分な態度ね。まあ私も鬼ではないので、全校生徒の数が少ない今、特別に、少ない人数でも今年は申請を通そうと思っていたのですが……」
千歌「ですが?」
ダイヤ「私も殴られて気分が悪いのよね」
千歌「……何が言いたいんですか?」
ダイヤ「自分の過ちは自ら許しを請うものよね?」
千歌「はい?」
曜「ち、千歌ちゃん……」
ダイヤ「土下座して謝罪しなさい。それで本来の予定通りに、少ない人数でも部にしてあげましょう」
ダイヤ「(きたきたきた!きましたわ!!この展開!!)」
千歌「(この展開は……どこかで……)」 千歌「過ちを犯したら、罰を受けるべきでしょう。母にそう教わりました」
ダイヤ「その通りよ」
千歌「それから…人は信念を持って生きろと言われました」
曜「(あのお母さん、ちゃんとお母さんしてたんだ……)」
ダイヤ「……何?」
ダイヤ「(これは、まさか高海さん…『観てる側』の人間ね…!!」
ダイヤ「(面白いじゃない……!!)」
千歌「(確信した。ダイヤさんは、『観てる側』の人間だ)」
千歌「大親友が理不尽な目にあって、見ていられずに止めました」
曜「(だ、大親友///)」
ダイヤ「さて、なんのことやらですわ」
千歌「言ってもやめてくれないので殴りました。生徒会長相手ですもんね…我慢すべきでした」
千歌「私が悪いので、本来のルール通り5人集めて再申請します。ですが、黒澤会長には謝りません」 ダイヤ「(は!!言われてみれば私も生徒『会長』!!ピッタリではありませんか!)」
千歌「(うわ!!口に出して思ったけど『会長』じゃん!!ビンゴ!!)」
千歌「会長には…申し訳ないと思わないので」
ダイヤ「わかりましたわ。まあ、5人集めたところで承認するかどうかの権限は、私が持つということをお忘れなく」
曜「そ、そんな……!!」
曜「千歌ちゃん…私のこと、気にしてくれてありがとう…でも、部が作れないんじゃダメだよ!
私たちの目標はどうするの……?」
曜「(千歌ちゃんに土下座なんてして欲しくない!でも、このままじゃ部が作れないんだよ……!)」
曜「たった一回だけ…我慢して謝れば前に進めるんだよ……」
千歌・ダイヤ「(きた!!!!)」
曜「元はと言えば、私が水もちゃんと買ってこられなかったのが悪いんだし……ね、私も一緒に謝らせて……?」
千歌「1回だけ?」
曜「えっ……?」 千歌「今1回、最後に1回、もう1回!!!!」
ダイヤ「(……!!)」
曜「千歌ちゃん……?」
千歌「一瞬は楽になる。だけど……」
千歌「繰り返すうちに人は変わるんだよ」
千歌・ダイヤ「(きまった!!!!)」
曜「千歌ちゃん…私…!私…!」
ダイヤ「あらあら、かっこいいですわね。さすがは高海千歌さん」
ダイヤ「変わらない。世間知らずの子供ね」
曜「(昔の千歌ちゃんを知ってる…!?)」
ダイヤ「でもこれじゃあ、スクールアイドル部、作れないかもしれませんわね。考えなしの行動のせいで」
千歌「……」
ダイヤ「どうしますの?」
千歌「……」 ダイヤ「なにその目は。怖いわね。また殴るの?さっきみたいに」
千歌「……」
ダイヤ「ほら。殴りなさいよ。得意でしょう?暴力。ほら。ほら」
千歌「……」
ダイヤ「殴っていいわよ。ほら。ほら」
千歌「……」
ダイヤ「殴らないの?短時間で随分と成長しましたわね」
曜「千歌ちゃん…千歌ちゃん…!!」
千歌「生徒会室に呼び出されて30分」
ダイヤ「はい?」
千歌「耐えてきた。後4ヶ月、ラブライブ夏大会まで耐える」
ダイヤ「何の話ですか?」
千歌「私の計画は、4ヶ月がかりだ!!」
曜「(短え……)」
千歌・ダイヤ「(hit me harder make me strong)」
千歌・ダイヤ「(クジョチョンヘジンデロッタルラゴ)」
曜「(何で固まって睨みあってるの…?)」
曜「(つ、続く。のかなぁ……?)」 果南「はい。試作品のかき氷。味はどうかな?」
千歌「……まだ苦いよ」
果南「え、宇治金時だけどそこまで苦かった?ちょっと一口ちょうだい。…うーん、苦いかな?」
曜「私はちょうどいいよ!美味しい!」
果南「ありがと!でも、どうしたの2人とも、何か難しい顔して」
曜「ちょっと生徒会長と揉めてね……」
果南「え?生徒会長ってダイヤ?」
千歌「そうそう」
曜「軟水買っていったら、頭から水かけられちゃってさ…えへへ……」シュン
千歌「腹立ったから殴ってしまったのだ」
果南「え?ダイヤって黒澤ダイヤだよね?そんなことするかな…て、ごめん、2人を疑ってるわけじゃなくてさ……」 曜「私も、ダイヤさんって厳しいけど思い遣りのある人だと思ってたから、今でも信じられないよ……」
果南「でも、なんでそんな揉めることになったの?」
千歌「スクールアイドル部を作ろうと勧誘してたら絡まれたんだよ」
果南「スクールアイドル……?」
千歌「果南ちゃん、どうかした?」
果南「いや、別に」
千歌「いやいや、今スクールアイドルって聞いた瞬間に表情に影がさしたよね」
果南「なんでもないって」
千歌「ほらほら、曜ちゃん見て。私がスクールアイドルって言った瞬間に表情曇ったよね?」
曜「あ、本当だ!」
果南「なんで動画撮ってる!?」
千歌「スクールアイドルの日常を撮影してInstagramにあげようと思って」
果南「まだなってないでしょ!私も関係ないし!
千歌のネットリテラシーどうなってんの!?」 千歌「まあまあ、スクールアイドル御用達のダイビングショップと看板娘として評判になること間違いなしだから感謝してよ」
果南「頭の中バグってんの!?」
千歌「でさ、果南ちゃん。スクールアイドルになんであんな反応したの?」
果南「…だからなんでもないって」
千歌「なんでもないなら表情曇らないし、本当に察されたくないならポーカーフェイスを保つべきなのだ。何かあったの?」
果南「だから!」
千歌「まあ大体予想はつくのだ。『お父さんとダイビングショップを始めようと準備していた時期に、お父さんはスクールアイドルの運転する車に轢かれて帰らぬ人になったが、犯人は自首するでもなく変わり身を立ててのうのうと生きていることに腹が立つが』まず一つ。もう一つは『過去に自分もスクールアイドルをやってたがなんやかんやあった』
このどちらかと考えられるのだ」
曜「1個目の具体的さは何!?それに果南ちゃんのお父さんは生きてるよ!?」
千歌「え、てっきり休学してるのは亡くなったお父さんの穴埋めかと」
果南「お前倫理観もぶっ飛んだか!?」 果南「てかさ、もう関係ないでしょ……」
千歌「関係あるよ。私たちは幼馴染で親友じゃん。何か悩んだりしてるなら力になりたいと思ってるよ」
曜「そうだよ果南ちゃん。何かあったの?」
ヘリコプター「ブロロロロロロロロ」
千歌「…なんだ?」
果南「……小原家でしょ」
曜「あ、千歌ちゃん。また果南ちゃんの表情が曇ったよ」
千歌「つまり、小原家の後継がスクールアイドルで、そいつの運転するムルシエラゴにでもお父さんを轢き殺されたってところかな」
果南「だから死んでないし!そっちじゃない!!!」
曜「つまり?」
千歌「過去に自分がスクールアイドルで何かあった。そして小原家の人間が絡んでる」
曜「ありそう!」
千歌「そして、流れ的に絶対にあの生徒会長も絡んでるのだ。あの勧誘に対する絡みっぷりは絶対にスクールアイドルに対して普通じゃない感情を持ってる」 果南「(千歌するどすぎるだろ……)」
千歌「果南ちゃん、話してよ。何があったの?」
果南「別に…大体千歌の予想通りだよ。
確かに私は昔、小原鞠莉って小原家の娘とダイヤとスクールアイドルをやってた。
そして、ある舞台で歌えなくて挫折した。それだけだよ」
千歌「私の知ってる果南ちゃんは…そんな簡単に挫折したりしない」
曜「千歌ちゃん……」
果南「…千歌に私の何がわかるのさ」
千歌「それだけじゃないよね?それでなんで3人はバラバラになってスクールアイドルを諦める必要があるの?」
果南「それは……」
千歌「果南ちゃん?」
果南「わかった!わかったようるさいなぁ!話すよ!!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌「なるほどね」
曜「てか、統廃合ってヤバイね……」
果南「つまらないし、くだらないでしょ……」
千歌「少しだけ…辛いだろうけど、我慢してくれるかな」
果南「千歌…?」
千歌「果南ちゃんにどんな過去があっても私は揺るがない。苦しんでる果南ちゃんを、見たくない」
果南「千歌…なにを…」
千歌「小原家と黒澤家は、私が始末する」
曜「し、始末!?」
千歌「私が解き放ってあげる」
果南「千歌……本当に千歌は…バカなんだから……グスン」
曜「千歌ちゃん…」
千歌「行くよ。ホテルオハラに」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
鞠莉「ハーイ!はいっていいわよ」
果南「鞠莉…」
鞠莉「果南!?と、後ろの2人は」
果南「私の幼なじみ」
千歌「お前か!!果南ちゃんを苦しめるのは!!」
鞠莉「……果南、話したの?」
果南「鞠莉にも話すよ…本当のことと、私の気持ち」
鞠莉「どういうこと?」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
先生「黒澤さん、嘘だと思いたいんだけど、2年の渡辺さんの頭から水をかけたという情報が……」
ダイヤ「なななななな何のことでしょう!?」
先生「なんでそんなことをしたの…?」
ダイヤ「いや、、あれは仕方ないと言いますか…」
先生「黒澤さんは賢いから、なにが悪いか分かってるわよね。反省文、提出しなさい」
ダイヤ「はい……」
ダイヤ「とまあ、こんなこともあろうかと他の生徒の反省文を電子提出にしていて正解でしたわ」
ダイヤ「適当に主語とやらかした内容を変えて書き直せば…ってこれ高海さんの夏休みの宿題忘れ反省文ではありませんか!」
ダイヤ「なんで稚拙な文章…自分で1から書いたほうが早そうですわ…ん?あのヘリコプターは小原家の……」
ダイヤ「帰ってきたのね!これは物語が動きそうですわ!こんなの書いていられない!家で書いて適当に提出しましょう!!」
ダイヤ「バスを待ってる時間はないわ。タクシーを使いましょう」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
果南「あの時私は踊れなかったんじゃない。踊らなかったんだ」
鞠莉「踊らなかった……?」
果南「あの時鞠莉は足を怪我してた。あのまま続けてたら後遺症が残ったかもしれない。だから……だから…わざと踊らなかったんだ……」
鞠莉「そ、そんな…そんなこと……」
果南「その気遣いが…逆に鞠莉を傷付けるかもしれないとも、もちろん思ったよ。
でも、それ以上に鞠莉の将来が…私は心配で……」
果南「留学もそう…本当は一緒に居たかった!居たかったよ!!
居たかったけど…それは鞠莉のためにならないと思ったんだ……」
鞠莉「……バカね。私はね、果南やダイヤと一緒に過ごす時間が、なによりも大切だったわ。
留学なんて、興味なかった。3人で楽しく、一生懸命に、スクールアイドゥをやれて…楽しく過ごせればそれでよかったの……」
果南「ごめん…鞠莉…ごめん……。
私、鞠莉と一緒にスクールアイドルがやりたい!」
鞠莉「果南、私もよ」
ダイヤ「(……)」
ダイヤ「(え!?こんなに展開スピーディですの!?)」
ダイヤ「(アニメ換算なら9話くらいになりそうな展開では!?)」
ダイヤ「(完全に出遅れましたわ……)」 鞠莉「ダイヤは?」
果南「あいつ、曜に水買いに行かせたあげく硬水じゃないからって頭から水かけたらしいよ。そんなやつ、もう誘うことないよ」
鞠莉「きっと…私達のせいでダイヤも変わってしまったのね…本当に、申し訳ないわ」
果南「あーそういう意味ではダイヤも被害者か」
果南「いやいや、でも荒みすぎでしょ。反省させよう」
ダイヤ「(あわわわわわわ)」
ダイヤ「(2人に合わせる顔がありませんわ……)」
千歌「ダイヤさんいるんでしょ?」
ダイヤ「ピギィ!」
果南「ダイヤ!」
鞠莉「ダイヤ……」
曜「帰ればいいのに」
千歌「これで4人です。あと少し、メンバー集めて申請に行きますので。覚悟していてください」
ダイヤ「ふ、ふふふふ」
ダイヤ「(こうなったらヤケよ!)」 ダイヤ「あなた達なんてね、取るに足らないのよ。敵とみなさないのを幸せに思いなさい。諦めて残りの学生生活を楽に生きなさいな」
果南「ダイヤてめえ!!!」
鞠莉「果南…もしかしたら、まだ…って思ったけど…ダイヤは変わってしまったのよ…何を言っても無駄」
果南「見てろよダイヤ。調子に乗れるのも今のうちだぞ」
千歌「大丈夫だよ。会長には、私が絶対に土下座させてみせる」
ダイヤ「弱い犬ほど吠えるのよ高海千歌さん」
果南「ぶっ殺す」
曜「刑事事件はまずいって果南ちゃん!」
ダイヤ「虎はね、吠えないのよ。ただ食らいつくだけ。じきに思い知りますわ」
千歌「は?吠えますけど」
ダイヤ「うるさいわね!いいから!覚えてなさい!」
果南「そのセリフそっくりそのまま返すぞオラぁ!!!
次会った時がお前の寿命だダイヤ!!この前髪パッツンお嬢様が!!」
ダイヤ「ひいっ!!!」
鞠莉「逃げたわね……」 果南「やるよ、千歌。目指すよ、世界一のスクールアイドル」
曜「(目標が世界になってる……)」
鞠莉「で、部活の申請だっけ?私理事長に就任するから万事OKよ。
ダイヤに独り相撲させておきましょう」
千歌「うわ、めっちゃ話早いな」
曜「生徒会長、取るに足らずだね」
千歌「でもまあ…μ'sも9人だったし、目標は9人かな」
千歌「ありがとうございます、鞠莉さん」
鞠莉「ノープロブレム!!…ありがとね、千歌ちゃん。曜ちゃん」
曜「あはは…私は何もしてないけど」
鞠莉「急に水かけられて怖かったわよね。怒りたかったわよね。
昔はあんな子じゃなかったのよダイヤは…代わりに私が謝るわ」
曜「いやいやいや!!鞠莉さん関係ないですよ!!
私も、絶対にあの会長に土下座させてやるんです!」
果南「その意気だよ!じゃ、残りのメンバー集めがんばろっか!」
4人「おーー!!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌「昨日は慌ただしかったけど、今日は展開なかったな〜」
千歌「(でもまあ、思ったより楽に事が進んでるな)」
千歌「(でも、曜ちゃん本当に申し訳ないな〜会長あそこまで体張るとは)」
千歌「(てかあれ?女の子が服脱いで海に飛び込もうとしてない?)」
千歌「(このまま死なれたら目覚めが悪いな)」
千歌「ちょっと!!まだ4月だよ!!
死ぬよ!?」
梨子「え!?あ!?きゃあああ」
千歌「うわ、このパターンか」ザブン 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌「なに考えてんの?死んだらどうすんの?うー…寒い……」
梨子「ご、ごめんなさい……海の音が…聞きたくて……」
千歌「……鰤の里?」
梨子「いやいや、石川県七尾市出身千賀ノ浦部屋の力士じゃないから。
海の音よ、海の音」
千歌「……ウォンビロング?」
梨子「なんで急にウォンビロングに飛ぶのよ。もっと近いのあったでしょ」
梨子「てかそれドリームマッチの秋山と小藪のネタでしょ!?なに自分のネタみたいにしてるの?!」
千歌「あなた、話がわかるね。相撲も詳しいし」
梨子「ど、どうも。私、東京出身だから国技館もあるし、嫌でも詳しくなるのよ」
千歌「ダウト。そこまで女子高生に相撲浸透してないでしょ。しかも鰤の里知ってるとか、大相撲アプリをインストールしてるレベルの通だな」 千歌「まあいいや。それで、東京のどこの学校?」
千歌「私はあそこの丘の上にある浦の星女学院の2年生、高海千歌」
梨子「あ、同い年ね。私は桜内梨子。学校は…言って分かるかしら。音ノ木坂って言うんだけど」
千歌「まじ!?μ’sの学校じゃん!」
梨子「みゅーず?」
千歌「え、知らないの?」
千歌「それ愛工大名電に通ってて野球部知らないレベルの非常識じゃない?」
梨子「ええ……」
千歌「うわー…まじか。ちょっと観てみこれ。START:DASH‼︎」
梨子「……なんか……普通?」
千歌「それ!それがいいのよ!」
千歌「普通の女の子達なのにキラキラしてんじゃん!?好き!!」
梨子「そ、そう…」
千歌「で、話戻すけどなんで海の音?」 梨子「私、ピアノで作曲してるんだけど……どうしても海の曲のイメージが浮かばなくて」
千歌「すご!うわー梨子ちゃんが浦の星の生徒だったら誘ってたわ〜」
梨子「?あ、わたし浦の星に転入するの」
千歌「はい、5人目。よろしくね梨子ちゃん!!」
梨子「!?!?なにが!?!?」
千歌「いや、スクールアイドルって自分達で曲作らなきゃダメなのね」
千歌「でも作曲できる子いなくてさー、
梨子ちゃん、よろしく!」
梨子「……ごめん。やれないわ。
今、ピアノの方がスランプで…弾けないし、曲も作れないし」
千歌「じゃあいいや」
梨子「え!ちょっ待っ」
千歌「だってやれないんでしょ?無理することないよ」
梨子「いやいや、そんなにあっさり引き下がられるとは……」
千歌「じゃあやってくれるの?」
梨子「それは……」 千歌「あのさ、スランプなんだよね?」
梨子「うん……」
千歌「梨子ちゃんのスタイルで頑張っても抜け出せてないんだよね?」
梨子「……うん」
千歌「じゃあさ、視点と気分の転換に一緒にスクールアイドルやろうよ」
梨子「うーん……」
千歌「新庄剛志も錦織圭もさ、いろんなスポーツをやった上で、それぞれの野球とテニスを選んでるんだよ」
梨子「え、なんの話?」
千歌「だからさ、色々なスポーツをやることで、基礎的な体力や身体の使い方を覚えて、それを元に其々のスポーツで成功したってわけ」
千歌「音楽も同じじゃない?ピアノ音楽だけじゃなくて、180度違うスクールアイドルの楽曲作りを行うことで、ピアノの方にもヒントが生まれるんじゃないかな」
梨子「……それは、あるかもね』 千歌「だからさ、無理にとは言わないけど、私達と一緒にスクールアイドルやってみない?」
千歌「海の音?だっけ。聞こえるかもしれないよ」
千歌「それと、転入ってことは家この辺なの?」
梨子「あ、うん。あそこ」
千歌「私の家の隣じゃん!じゃあさ、海の音のヒントになるかもしれないから、今週末の朝にここ集合ね!」
梨子「なにかあるの?」
千歌「ダイビングしようよ。ちゃんと。幼馴染がダイビングショップやってるんだ」
千歌「何かヒントになるかも」
梨子「初対面の私に…なんでそこまでしてくれるの?」
千歌「投資だよ。長期のね」
梨子「はぁ……」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌「あ、会長。部の承認は理事長から下りたので」
ダイヤ「」
千歌「土下座が近づきましたね」
梨子「何の話?」
曜「あの会長に邪魔されてんの。まあその邪魔も意味なかったんだけどね」
梨子「そう…快く思われてないの?大丈夫?」
曜「羨ましいんでしょ私たちが。逆恨みだよ」
ダイヤ「ぐぬぬ……」
ダイヤ「(大丈夫よね私?リカバリー効くわよね?)」
千歌「さーて、可愛い1年生でもスカウトに行きますか。そういえば黒澤ルビィちゃんって会長の妹ですよね?」
ダイヤ「え、ええ……そうですが……」
曜「はっ、いい人質になるな(ボソッ)」
ダイヤ「!?」 前スレでも思ったけど筆力を感じる
続き楽しみにしてます 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌「黒澤さんと国木田さんと津島さんいる?」
1年生「あ、はい。黒澤さんと国木田さんは。津島さんは今日は来てないですね」
千歌「3日目なのに休み?やばくない?」
花丸「あ、あの〜……」
千歌「やあ、一緒にスクールアイドルやろう」
ルビィ「スクールアイドル……」
千歌「今メンバーも5人集まったんだ」
梨子「あ、私もう入ってるのね」
ルビィ「でも…お姉ちゃんが……」
千歌「ルビィちゃんの人生は誰の人生なの?」
ルビィ「え?」
千歌「ダイヤさんの人生なの?違うよね?」
花丸「た、高海先輩……」 千歌「時間は誰にも平等に流れてる。そして戻らない」
千歌「それに、スクールアイドルでいられるのは人生でも3年間の今だけ」
千歌「会長の言いなりになって、ご機嫌とって、それで後悔しないなら良いんだ」
ルビィ「……たい!!」
千歌「聞こえないよ!!!」
ルビィ「やりたい!!!言われなくてもわかってるんです!!やりたいに決まってます!!!」
千歌「じゃあ、私に…私たちについてきなさい」
ルビィ「おす!!!姐御!!!」
曜「花丸さんは?」
花丸「わ、私は…向いてないし……」
千歌「じゃあスクールアイドルやったことあるの?」
花丸「え?」
千歌「やったことないのに何で向いてないってわかるの?」
千歌「自分で自分の上限を決めちゃうの?」
花丸「それは……」 千歌「ルビィちゃんは今、自分で一歩踏み出す勇気を出したよ」
千歌「花丸ちゃんはどうするの?このまま3年間、無難に終えるの?」
花丸「私も…やってみて良いんでしょうか……アイドルを……」
千歌「良いかどうかじゃない。やりたいかどうかだよ」
花丸「千歌さん…いや、姐御!!丸も!丸もやりたい!!」
千歌「うん。頑張ろう。なるよ。世界一のスクールアイドル」
千歌「で、津島さんは?」
花丸「あー、善子ちゃん…じゃなくてヨハネちゃんは……」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
善子「リア充に私はなる!!!」
果南「おう。なろうや」
善子「ひい!!!誰!!勝手に部屋に!!お、お母さん!!」
千歌「やあヨハネちゃん。お母さんってのはこの人かな?スクールアイドルやろうや」
善子母「善子、お友達がたくさん来てくれたわよ」
善子「何よ藪から棒に!!」
花丸「ヤッホー」
善子「ずら丸!?」
千歌「ヨハネちゃんみたいに個性的な人がメンバーに欲しいんだよね。可愛いし」
善子「私が…可愛い?」
千歌「そうだよ。世に出ないのがもったいない」 善子「でも私…こんな風だし…学校にも行けてないし……」
善子「そうやって誘ってもらえるのは、正直嬉しいです」
善子「でも、私みたいな不幸体質で痛いキャラの人間がいたら迷惑かけちゃうんじゃないかって思うと……」
善子「厨二病だし…不幸体質だし…不登校だし……過去には虐められてたこともあるし……」
千歌「それを言い訳にするの?」
善子「え…?」
千歌「最初から諦めてどうするの?まずやってみようよ」
ルビィ「姐御…今のヨハネちゃんにそんな言い方は……」
千歌「納得できないだけだよ」
ルビィ「ピギィッ!!」 善子「偉そうに言わないでください…もう終わったようなものだもん…初日の自己紹介の話も花丸から聞いたんですよね……」
善子「こんな私がスクールアイドルだなんて…まともな生徒としてすら居られないのに……認めてもらえる訳なんて……」
千歌「もう学校生活に価値はないの?」
千歌「自分の価値を自分で下げて安売りするのはバカだよ」
善子「ば、バカってあなた…!!」
千歌「ねえ、ヨハネちゃんはバカなの?違うよね?」
善子「私は……私は!!」
千歌「まだ始まってすらいないんだよ」
千歌「それにね、ありたい自分の姿を貫こうとできるヨハネちゃんは、とっても勇敢だと思う」
善子「先輩……」
千歌「勇敢で、誰より綺麗だよ」 千歌「それにね、ヨハネちゃんはヨハネちゃんだよ」
千歌「誰かに認められるとか、そんな必要ないの」
千歌「ありたい自分でいて。やりたいようにやれば良いんだよ」
千歌「自己紹介が遅れたね。私は高海千歌」
千歌「世界一のスクールアイドルを目指してる」
千歌「ヨハネちゃん。力を貸してくれないかな」
善子「高海…千歌……」
善子「(千歌…素敵な名前。私を…堕天した私を地獄から引き上げてくれる人……)」
善子「私、力になりたい!!千歌さんの!いや、姐御の!!」
千歌「ありがとう。でもね、力になるとかじゃなくて、一緒に頑張れないかな?」
千歌「対等な、仲間として」 善子「(決めたわ。私は、私の全てをこの人の夢を叶えるために捧げる)」
善子「(邪魔する人たちは、全て潰す)」
善子「よろしく…お願いします!!」
曜「よろしくね!私も沼津市街に住んでるから、帰りのバスは一緒だね!」
花丸「ヨハネちゃんと一緒に何かできるの、楽しみずら!」
ルビィ「よ、よろしくね!!ヨハネちゃん!」
梨子「よろしく」
果南「シゴくから覚悟しとけよな」
鞠莉「本当にキュートね!!ゴシック調の衣装とかも用意できたら素敵かもね!よろしく!」 曜「予定人数まで後1人だね。あてはあるの千歌ちゃん?」
千歌「まあ一応」
全員「?」
千歌「まあ、しばらくは敵の様子見かな」
果南「あのファッションお嬢様口調、プライドをズタズタに砕いてやる」
曜「楽しみだな〜本気の土下座」
梨子「(な、何があったの……)」
千歌「とりあえず、練習は明日から始めよう。朝の6時に砂浜集合」
全員「おう!!!!!」
千歌「目指すは夏と冬のラブライブ連覇だよ。いまだ連覇はおろか、複数回優勝すらないラブライブだ」
千歌「私たちで爪痕を残す!!!統廃合も阻止する!!!」
全員「おう!!!!!!!!」 鞠莉「そうだ。グループ名はどうするの?」
曜「確かに。グループ名欲しいね」
千歌「内浦クラス。略してUC」
花丸「よくわからないずら」
ルビィ「なんか可愛くないし……」
善子「姐御、お言葉ですが地名が入ると少しスケールが小さく感じますよ」
果南「Aqours」
千歌「え?」
鞠莉「私たちが3人で活動してた時のグループ名よ。どうかしら」
千歌「字は…?なるほど、水を意味するAquaと所有代名詞oursを組み合わせた造語か」
果南「(察しがよすぎだろ……)」
千歌「良いね!今から私たちはAqoursだ!!!」
千歌の携帯「I can fly the sky Never gonna stay」
曜「千歌ちゃん何その曲?」
千歌「雰囲気付け」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
花丸「朝から体幹トレーニングと……」
ルビィ 「砂浜ランニング10km……」
善子「意外とできるもんね……ラスト7kmくらいは徒歩だったけど……」
果南「半分以上歩いてんじゃん。1年体力ないな〜」
花丸「松浦先輩が化け物ずら…待ってられないからって2周目に入った時には軽く引いたずら……」
曜「でも確かに、それぞれ体力差が大きいから同じ練習っていうのも効率悪いのかな?」
千歌「全体練習と個人練習のメリハリはあったほうが良いかもしれないね」
千歌「あ、梨子ちゃんこれ歌詞。いくつか書いてきた。作曲お願いできる?」
梨子「え!こんなにあるの!?」
千歌「ああ、もちろん全部じゃなくて大丈夫」
千歌「良いイメージが湧いたのからお願いしたいかな」
梨子「うん、分かったわ。やってみる」
千歌「まずは2曲欲しいんだ。体育館でまず一曲Aqoursのスタートとしてお披露目する曲と、地元と私達のプロモーションを兼ねた曲」
鞠莉「手伝えることがあったら遠慮なく言いなさいよ。作曲はかなりの負担だし」
梨子「鞠莉先輩、ありがとうございます!」
千歌「さあ、うちでシャワー浴びて学校行こうか!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌「体育館満員にしたいんだけどさ、うちの生徒だけじゃ無理じゃん?物理的に」
曜「…確かに」
千歌「曜ちゃん、おうち市街じゃん?そっちの学校通ってる知り合いいないの?」
曜「いるよ!静真高等学校に従姉妹が通ってるんだ!」
千歌「…それだ」
千歌「その従姉妹ってやっぱり陽ちゃんみたいに人気者!?」
曜「私が人気者かは分からないけど、生徒会長やってるよ〜」
千歌「よっしゃあ!!SNSやってるかな!?」
曜「インスタとTwitterはやってたはず……」
千歌「拡散してもらおう!チラシ配りも一応やるけど、今はやっぱりSNSでしょ!」
曜「それいいね!お願いしてみるであります!」
千歌「ありがとー!」
千歌「じゃあネットでの宣伝はそれでいいとして、今日の午後はチラシ配りだなー」
千歌「梨子ちゃんと鞠莉さんは曲作り。曜ちゃんとルビィちゃんは衣装作り。残った4人でチラシ配りだね」 梨子「助かるわ。少しスケジュール押しそうだったから……」
千歌「ごめんね。急なスケジュール組んじゃって」
梨子「ううん、良いのよ。なんだか充実してて楽しいわ」
鞠莉「久しぶりだとやっぱ難しいのよね〜」
ルビィ 「衣装のイメージとか意見あればどんどんくださいね!」
千歌「うん。ありがとう」
善子「姉御、私の生放送チャンネルでも宣伝していいですか?
沼津住みの人達は少ないかもしれないけど、アップロードした時に観てくれる人は増えるかなって」
千歌「ヨハネちゃんありがとう!すっごい助かるよ!
やっぱりいろんな媒体で宣伝した方が良いもん!」
千歌「よろしくね!」
善子「えへへ…任せてください!」
花丸「丸もお寺のお坊さんたちに声かけてみるずら。俗世に憧れを抱いてる人が多いから喜んできてくれると思うずら」
千歌「いいね〜!多様性が生まれてワクワクするね!」 ダイヤ「………」チラ
ダイヤ「(めちゃくちゃ順調に進んでいますわ)」
ダイヤ「(これはもしかして、もしかするのでは!?)」
ダイヤ(私は大事なものを幾つか失った気がしますが)」
ダイヤ「(これで統廃合が阻止できるなら悔いはない……)」
ダイヤ「(でもやっぱり、私もスクールアイドル…やりたかったですわ……)」
ダイヤ「(なんて、今更言えませんわね……)」
ルビィ 「るんるん」ガラララ
ルビィ 「あ、お姉ちゃん……」
ダイヤ「ルビィ……」
ダイヤ「やっぱり、お姉ちゃんもスクールアイドル…」
ダイヤ「ルビィ、楽しい?」
ルビィ 「うん!楽しいよ!」
ダイヤ「帰りは遅くなりすぎないようにね」
ルビィ 「うん…」 ルビィ 「ねえみんな!お姉ちゃんもスクールアイドルやりたそう!!」
ダイヤ「(おばか!!おばかルビィ !!)」
曜「ルビィちゃん、服飾のセンスを少しはジョークに活かしたら?つまらないどころか不快なんだけど」
果南「どの口が言ってるのか千切って持ってこいよルビィ。ハンバーグにして自分の口に突っ込んでやるからよ」
黒澤姉妹「」
ダイヤ「(まだ口に出していませんわ!)」
ルビィ 「(ば、蛮族すぎるよぉ…)」
千歌「……会長」
ダイヤ「た、高海さん……」
千歌「いまのルビィちゃんの話は本当ですか?」
ダイヤ「そ、それは……」
ダイヤ「(ここが……きっとここが、最後のリカバリーポイントのはず……)」 ダイヤ「今更…スクールアイドルがやりたいだなんて……」
ダイヤ「ですが、統廃合を阻止したい気持ちは本心です。貴方達の活動に、希望を見たのも」
ダイヤ「私は、今に至るまで…結局なにも為せなかった……」
千歌「本当ですよね。滑稽だと思います。それで?」
ダイヤ「…………」スッ
曜「!?会長…」
果南「……ダイヤ」
ルビィ「お、お姉ちゃん!?」
ダイヤ「(ここで私が土下座すれば、きっと良い方向に行くでしょう)」
ダイヤ「(浦の星の未来は託しましたよ)」
ダイヤ「(少し…少しだけ寂しいですけれど)」 ダイヤ「どうか…どうか、浦の星を統廃合から守ってください…大切な学校なの……この通り、この通りお願いします!!」
千歌「頭をあげてください」
千歌「私を甘く見てますね?」
ダイヤ「高海さん……?」
千歌「なーんにもできなかった生徒会長に土下座されたところで、何にも響かないんですよね」
曜・果南カシャッ カシャッ
ダイヤ「(しゃ、写真撮られてる!?)」
ダイヤ「た、高海さん…そんな……」
千歌「でも、1人のスクールアイドル、黒澤ダイヤさんの土下座というなら話は別です」
曜「え、千歌ちゃんなにを言ってるの…?」
果南「正気か?」 千歌「見ましたよ。3人の頃のAqours。鞠莉さんの歌唱力、果南ちゃんのダンス」
千歌「そして、黒澤ダイヤの存在感と華やかさ」
千歌「素直に、凄いと思いました。憎いけれど、リスペクトせざるを得なかった」
千歌「土下座するほど腹を括れるなら、一緒にやりましょうよ」
ダイヤ「高海さん…こんな私にも、チャンスを……?」
曜「ごめん、いくら千歌ちゃんと言えど、ちょっと受け入れられないかも……」
千歌「うん。そうだよね。曜ちゃんの気持ちも分かる」
ルビィ「(お姉ちゃん嫌われすぎだよ……)」
千歌「でも、人は変われると思う。だから、チャンスだけはあげたい」
千歌「その中で、黒澤ダイヤはやっぱりダメだとなれば、切り捨てれば良い」
曜「黒澤ダイヤはやっぱりダメだ」
梨子「曜ちゃん!はやいはやい!!流石に、まだ土下座しかしてないのよ!?」 千歌「失った信用を取り戻すのは、1から信用を作るより大変ですよ?」
千歌「黒澤ダイヤさん、それでもやりますか?スクールアイドル」
ダイヤ「やります…私も、力にならせてください…!」
曜「はあ……千歌ちゃんもこうなったらテコでも動かないもんな…」
曜「じゃあ、黒澤ダイヤさん。喉乾いたんでお水買ってきてください。硬水」
曜「坂の下のセブンにしかないですけどね」
ダイヤ「ぐぬぬ……はい……」
曜「ついでに沼津駅の方でチラシ配りも。まだ印刷してないから自己負担でよろしくお願いします」
曜「名家のお嬢様ですもんね。お金はありますよね?」
曜「なかったところでなんだって話ですけど」
果南「ボーッとしてんなよ!早く行け!!黒澤ダイヤぁ!!」
ダイヤ「は、はいい!!」 千歌「2人とも!」
果南・曜「!!」
千歌「そういうのは良くないよ。嫌だったことをやり返すの?」
曜「それは……」
千歌「さっきも言ったけど、これからの黒澤ダイヤさん次第だよ」
千歌「もしこの先ダメだったなら、私も責任を取る」
千歌「だから今はさ、矛を納めようよ」
曜「うん……」
果南「ごめん…千歌、黒澤ダイヤ……」
善子「なんでフルネーム呼びなの…」コソコソ
花丸「せめてもの距離感キープじゃないずらか?」コソコソ
ルビィ 「私は…やっぱりお姉ちゃんとスクールアイドルできたら嬉しいです!!」
ルビィ 「お姉ちゃんが何か失礼なことしたのも、なんとなく分かってます!」
ルビィ 「それでも、やっぱり嬉しいの!!だから曜先輩、松浦先輩、お姉ちゃんもAqoursに入れてください……!」 果南「まあ、ルビィ責任の取り方を覚えるいい機会かもね」
曜「そこまで言うなら、様子見だね」
ダイヤ「皆さん…ありがとうございます……」
鞠莉「また一緒に頑張りましょう。ダイヤ!」
ダイヤ「鞠莉さぁん…!!」
千歌「じゃあビラ配りいくよ〜」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ルビィ「曜先輩、やっぱりお姉ちゃんのこと許せませんか…?」
曜「まあ、パシられた挙句買ってきたもの頭からかけられたら中々許せないよね」
ルビィ「ええ!あれ本当だったんだ……」
曜「まあ、これまでのダイヤさんのイメージだとあり得なかったよね」
ルビィ「最近なんかお姉ちゃんおかしいと思ってたけど、そこまでとは……」
曜「そうなんだ。何かきっかけでもあったのかな」
ルビィ「やっぱり、統廃合が進むのを止められないまま3年生になっちゃったからかな」
曜「そう思うと、ダイヤさんも大変なんだよね。少し、冷たくしすぎたかな」
曜「あとやっぱさ、嫉妬しちゃうんだよね」 ルビィ「嫉妬?」
曜「三年生3人のパフォーマンス見たけどさ、凄いもん」
曜「私は多分、果南ちゃんタイプのアイドル路線が合ってるとは思うんだ」
曜「でもね、ダイヤさんのステージ上での華やかさ、凄すぎるもん」
曜「私だって女の子だもん。あんな風にステージで輝きたいよ」
曜「だから、ダイヤさんがAqoursに入るの、受け入れられない気持ちもあるんだけどさ……」
曜「あの人のことを間近で見られるっていうのは、やっぱり有難いかも」
ルビィ「曜先輩…!!」
曜「今の話、ダイヤさんには内緒だよ。約束」
ルビィ 「はい!!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
花丸「配り終わりました姐御!」
善子「姐御!私も!」
千歌「おつかれ!じゃあ今日は現地解散にしよう。と言っても、バス同じか!」
果南「そろそろ来るよ〜乗ろ乗ろ」
千歌「ダイヤさん、隣座っていいですか?」
ダイヤ「い、いいわよ」ビクビク
千歌「ありがとうございますね。ダイヤさん」
ダイヤ「はて、何のことかしら」
千歌「ふふ、じゃあそれで良いです」
千歌「でも、何でここまで身体張ってくれたんですか?」
千歌「曜ちゃんや親友の果南ちゃんにまで嫌われて」
ダイヤ「入学式の日、勧誘に燃えるあなたの目を見て思ったの」
ダイヤ「私の叶えられなかったことを、託せるかもしれないって」
千歌「……そっか」 ダイヤ「梨泰院クラス、面白いわよね」
千歌「…めちゃくちゃね!」
千歌「これから、大変じゃないですか?事情話します?」
ダイヤ「いや、いいのよ。やってしまったことは、事情がなんであれ事実だし」
ダイヤ「Aqoursの一人として頑張って、認めてもらえるようになりますわ」
千歌「そっか…何かあったら相談してくださいね」
ダイヤ「優しいのね、高海さん。ありがとう」
千歌「千歌でいいですよ」
ダイヤ「私もダイヤちゃんでいいわよ」
千歌「それは無いわ」
ダイヤ「」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌「みんなのおかげで体育館ライブもPVも評判は上々だよ!!」
千歌「まず、曲作りを頑張ってくれた梨子ちゃん鞠莉さん、大変だったと思います」
千歌「編曲まで含めて、かなりのクオリティだったと思う。本当にありがとう」
梨子「そんなそんな、楽しめたし良いのよ」
鞠莉「マリーも!楽しかったわ!」
千歌「曜ちゃん、ルビィちゃん。素敵な衣装をありがとう」
千歌「細部の縫製もしっかりしていて、立体も重視されてるから本当に動きやすかった」
千歌「何より可愛い!ありがとうね」
曜「よーそろー!喜んでもらえてよかった!」
ルビィ「ルビィも、ずっとやってみたかったの衣装作り!機会をくれてありがとう、千歌さん!」
千歌「そして、果南ちゃん、花丸ちゃん、ヨハネちゃん、黒澤ダイヤさん、サポートありがとう」
千歌「9人の中の誰か一人でも欠けてたらこの結果はなかったと思う」
千歌「精一杯、自分を褒めてあげて欲しい!」
曜「み、見て千歌ちゃん!ランキングが!!」
鞠莉「もう2桁じゃない!」
千歌「良いね良いね」 曜「メールだ!東京のスクールアイドルイベントに出ないかって!」
三年生「!?」
千歌「出るよ、みんな!東京に乗り込むよ!!」
一年・二年「おーー!!!」
千歌「三年生どうしたぁ!!!」
果南「私達がバラバラになった原因は……」
鞠莉「そのイベントよ……」
ダイヤ「ほぼ、間違いなくね」
千歌「良いじゃん!!」
鞠莉「え?」
千歌「乗り越える機会が来たんだよ!?ちょうど良いじゃん!」
千歌「3人とも、だって2年前のままじゃないでしょ?」
千歌「今は私たちもいる。笑って乗り越えてやろうよ!」
果南「千歌…!」
鞠莉「敵わないわね、リーダーには」
ダイヤ「千歌さん、ありがとう…」
千歌「世界一になるんだ!このイベントでも一位を当然取りに行く!!良いね!?」
Aqours「おーーーー!!!!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌「なんでみんな私服なの?」
ルビィ 「え…だって東京に行くし……」
千歌「遊びじゃないんだよ!?学校の代表として部活で行くの!みんな制服に着替えてこい!!!」
梨子「まあまあ、千歌ちゃん良いじゃない…私も朝千歌ちゃんに言われなかったら私服だったわ」
千歌「何が!?みんな浮かれすぎだよ!!」
千歌「世界一になるとは言ったけど、それは地道な積み重ねあってだよ!?」
千歌「私達はランキングは上がっても、まだまだスクールアイドルとしてはビギナー」
千歌「一時の勢いだけで上位ランクに居させて貰ってるんだよ……」 千歌「舐めちゃダメだよ」
千歌「もちろん制服を着ればそれで良いってわけではないよ?」
千歌「ただね、一つの姿勢として、価値はあると思う」
千歌「ごめんね。説教臭くなって…いこうか!」
果南「いや…確かに千歌のいう通りだよ」
果南「後悔しないように、姿勢も、練習も、パフォーマンスも、できることは全部やろう」
果南「着替えてくる!」
鞠莉「私も!」
黒澤姉妹「行ってきます!」
曜「すぐ戻るよ!」
花丸「丸も!」
善子「姐御、ごめんなさい浮かれてました。着替えてきます!」
千歌「みんな……」
梨子「千歌ちゃん、信頼されてるのね。流石リーダー」
千歌「そんな…みんながいなきゃ何もできないダメリーダーだよ」
梨子「ふふふ、そういうところも含めてみんなあなたが好きなのよ」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌・曜「着いた!」
梨子「なんなのそのポーズ」
ルビィ「あ、姐御……」
千歌「どうしたのルビィちゃん?」
ルビィ「お参り!行きますか!?μ's所縁の神田明神!」
千歌「あー…考えたんだけど、私たちはまだまだビギナー」
千歌「祈りに任せるほど、まだ練習も実力も足りてない」
千歌「祈る時間があったら、少しでも練習に充てる。今はまだその時期だよ」
千歌「私達はまだ、人事を尽くしきれてない」
曜「(ストイックすぎない?)」
ルビィ「そうですか…でも、そうですよね!」
千歌「でもさ、たまたま走り込みで神田明神を通ってしまうことはあるかもしれないよね〜」
千歌「たまたまね!」
黒澤姉妹「り、リーダー!!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌「ラップタイム落ちてるよ!このペースじゃ1km3分50秒きれないよ!」
花丸「ぜえ…はぁ……」
果南「あれ!?たまたま前に見えるのは神田明神では!?」
千歌「階段ダッシュ行くよ!ビリはバービースクワット30回3セット!」
善子「(負けない…!姐御の力になるのに負けてなんていられない!)」
花丸「(息あがっていたのはブラフ!油断させるための演技ずら!順位がつくものは1番を狙う!それが最強の流儀ずら!」
果南「これは私が1番かな!!」
鹿角姉妹「さいこ〜〜〜〜♪」
果南「(歌?境内だぞ?馬鹿なのか?)」
曜「ふう……2番か〜。…あれは?」
千歌「 Saint Snowだ」
善子「 Saint Snow?確か北海道のスクールアイドルですよね」
ダイヤ「彼女たちも明日のイベントに……」
千歌「何はともあれ境内であれは邪魔だな。どかしてお参りしよう」
果南「TPOって分かります?ここ神前ですけど。雪を血で染めたいの?」
梨子「果南先輩!神前で荒々しすぎます!」 聖良「あなた達は…Aqoursですか?」
聖良「これは失礼しました」
鞠莉「(!?果南に怯まないですって……)」
理亞「あばばばばばば」
鞠莉「(あ、片割れはひるんでるどころか白目ね)」
千歌「はい、お参り済んだらランニング再開だよー。宿まで1km3分半のペースランニングで行こうか」
聖良「ちょ!ライバル校がいて何もなしですか!?」
千歌「あなた達だけではなく全部がライバル校ですし」
千歌「それに、ライバル校と練習するならともかく、お話ししてパフォーマンスに繋がります?」
千歌「忙しいので、では。明日はお互い頑張りましょう」
梨子「そんな感じでいいの!?これが物語ならかなり大事なポイントな気がするけど」
千歌「物語って何さ梨子ちゃん。私たちの通った道が物語と呼ばれるんだよ」 果南「余裕があって羨ましいなぁ、 Saint Snowさんは」
千歌「果南ちゃん!」
果南「…なんだよ千歌」
千歌「愚痴、悪口、陰口、挑発は暇人のすることだよ」
果南「自分の発言はAqoursの、もっと言えば浦の星の発言と同義と思って」
果南「……そうだね。ごめん。 Saint Snowのお2人も、失礼しました」
聖良「い、いえ……」
聖良「(あの野生のジャガーのような松浦果南に頭を下げさせるなんて、高海千歌…只者じゃない……)」
理亞「姉様…私…函館に帰る……」
聖良「ダメです理亞!いくら初の道外といえど、函館への懐かしさよりも戸惑い立ち止まってはいけません!!」
曜「(やっぱGLAYは押さえてるんだ)」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌「いや〜良い練習だった!!」
千歌「お風呂が気持ちいいね!」
ダイヤ「いささかパフォーマンス前日の練習にしてはハードだった気がしますが」
ダイヤ「普段のリズムを乱さないという点では、正解だったかもしれませんね」
曜「梨子ちゃんは、せっかくこっち来たのに音ノ木坂は見に行かなくていいの?」
梨子「うん。行きたい気持ちはあったけど、その時間があるなら少しでも自分たちのパフォーマンスを見返して改善やイメトレに充てたいの」
梨子「それと、今言うことじゃないかもしれないんだけど……」
善子「どうしたんですか梨子さん。遠慮しないで言ってくださいよ」
梨子「ありがとう、ヨハネちゃん」
梨子「私、今年のピアノコンクール出たいの」
鞠莉「そんなこと気にする事ないわ!頑張りなさいよ、梨子!」
梨子「いいえ…多分例年通りなら、ラブライブの予選日と被ってしまうと思うの……」
梨子「9人に、穴を空けてしまうことになる」
梨子「それに、一度目を背けてしまったピアノだから……」 千歌「出なよ」
梨子「千歌ちゃん……」
千歌「私、最初に言ったよ」
千歌「『ピアノ音楽だけじゃなくて、180度違うスクールアイドルの楽曲作りを行うことで、ピアノの方にもヒントが生まれるんじゃないかな』って」
千歌「今も同じことを思ってる」
千歌「小さい頃からずっとやってたピアノでしょ?」
千歌「一度目を背けたからって何さ!それでもずっとピアノは梨子ちゃんの側にいてくれたはずだよ!」
千歌「だからさ、今、もう一度ピアノに向き合ってあげてよ」
千歌「梨子ちゃんも、もう一度向き合いたいと思うことができたから、コンクールに出るって決心したんだよね?」
千歌「そりゃもちろん!もちろん!!」
千歌「梨子ちゃんとステージに立ちたいよ……」
千歌「でもね、あのとき私のわがままに応えてくれた梨子ちゃんに…」
千歌「私も応えたいの」 曜「私も!私もだよ!!」
鞠莉「マリー達全員、梨子のファンだし、梨子に感謝してまーす!」
ルビィ「梨子先輩の曲がなければここにいられてません!」
花丸「功績を考えたらわがままの範疇にすら入らないずら」
善子「Aqoursだけに留まるには惜しい才能だと思います。頑張ってくださいね梨子さん!」
ダイヤ「よく、話してくれましたね」
果南「私達Aqoursは、一時的に1人抜けたくらいで揺るがないよ」
千歌「みんなの言う通り。私達が目指すのは世界一のスクールアイドルだよ」
千歌「一人抜けるイレギュラーがあった程度で、勝敗が揺るぐようじゃ恥ずかしいと思わない?」
千歌「梨子ちゃんだけじゃない。私や曜ちゃん。果南ちゃんや他のみんな」
千歌「誰か1人抜けた程度で緩む地盤を作った記憶はない」
果南「安心して行ってこいよ、梨子ちゃん」
千歌「Aqoursでも1位!桜内梨子でも1位!」
千歌「超かっこいいじゃん!!」 梨子「グスン……」
梨子「みんな…ありがとう……」
梨子「大好きよ……」
梨子「千歌ちゃん、私をAqoursに誘ってくれてありがとう」
梨子「みんな、私を受け入れてくれてありがとう!」
梨子「私、絶対にトロフィーを持ち帰るわ!!」
善子「その意気ですよ!!」
花丸「ずら!」
ルビィ 「うゆ!!」
千歌「じゃあまずは明日のイベントで一位を取って、梨子ちゃんを送り出そう!!」
7人「おーーー!!!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
聖良「見てて!私たちの! Saint Snowのステージを!!」
千歌「はい、本番前のラジオ体操行くよ〜」
ルビィ「今日もやるんですか……」
善子「ルビィ!文句言うんじゃないわよ!」
千歌「1・2・3・4…5・6・7・8!」
8人「2・2・3・4…5・6・7・8!」
Saint Snow「」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
果南「ふぅ……」
千歌「緊張してるの?」
果南「少しだけね」
千歌「大丈夫」
千歌「みんながいる!」
千歌「行くよ!!!!」
8人「おう!!!!」
千歌「Aqoursに〜〜〜〜〜〜!!!!」
Aqours「不可能はない!!!!!」
Aqours「さーーーーんしゃいーーーーーーーん!!!!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
司会のお姉さん「Aqoursの皆さんですね」
司会のお姉さん「これ、今日のランキングです」
司会のお姉さん「正直驚きました。初出場グループ…しかも初出場の高校でこの順位……」
千歌「4位……」
千歌「公平性に欠くと言うなら構いません」
千歌「でも、教えて欲しいんです。長年スクールアイドルを見てきた貴方から見て、私たちの敗因はなんですか?」
司会のお姉さん「(この子達は…4位を『負け』と捉えるの…!?)」
司会のお姉さん「(なんて言う向上心。そしてストイックさ)」
司会のお姉さん「(末恐ろしいわ)」
司会のお姉さん「あくまで私の1意見よ」
千歌「はい」
司会のお姉さん「貴方達のパフォーマンスは素晴らしかった。完璧に近い」
司会のお姉さん「歌と踊りはね」 千歌「でも…4位です」
司会のお姉さん「ラブライブはね、歌と踊りのコンテストじゃないのよ」
司会のお姉さん「アイドルのコンテストなの」
司会のお姉さん「アイドルには歌と踊りも大事よ。でもそれ以上に重要なのは……」
千歌「魅せること」
司会のお姉さん「そうよ。歌も踊りもその中の1要素でしかないの」
司会のお姉さん「貴方達のパフォーマンスは言うならば、『完璧な状態の通し練習』」
司会のお姉さん「観客の心には届き切っていなかった」
司会のお姉さん「にも関わらずこの順位よ。誇りなさい」
千歌「ありがとうございます」
千歌「でも、すいません、誇れません」
千歌「目指すのは世界一。今はまだ通過点しかないんですから」
千歌「ありがとうございました」
司会のお姉さん「(飽くなき1位への執念…)」
司会のお姉さん「(次はアキバドームで待ってるわよ)」
千歌「帰るよ」
曜「うん」 千歌「まだまだ足りない。みんな、悪いけど新幹線で帰ろう。時間がもったいない」
千歌「鉄は熱いうちに打つよ」
8人「おう!!!」
聖良「お疲れ様でした……」
曜「 Saint Snowさん」
聖良「すごいパフォーマンスでした。感動しましたよ」
千歌「10位で、随分と余裕ですね」
千歌「悔しくないんですか?」
千歌「他のグループに構ってる暇なんて、私にはとても……」
理亞「お姉さまは労おうと声をかけてるのよ!何よその言い方!」
千歌「うるさいよ」 千歌「ラブライブはね!!!遊びじゃないんだよ!!!」
千歌「……すいません。昨日自分で言っておいて挑発じみたことを……」
千歌「失礼します」
梨子「ま、待ってよ千歌ちゃん!ふ、2人とも、お疲れ様でした!!」
花丸「ま、待つずら〜!!」
理亞「……グスン」
理亞「そんなこと…わかってるわよ……」
聖良「理亞…帰りましょう。凛と鳴る雪路を急ぎましょう」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ダイヤ「はい、新幹線の中も今日の動画を見ながら反省会ですわよ」
曜「何仕切ってるんですかポンコツ生徒会長」
ダイヤ「シュン……」
曜「黒澤ダイヤさん。隣いいですか?」
ダイヤ「わ、渡辺さんが私の!?」
曜「難聴ですか?そう言ってるんです」
曜「私のパフォーマンスのダメなところ教えてください」
ダイヤ「……私でいいのですか?」
曜「黒澤ダイヤさんがいいんです」
曜「私の…理想のアイドル像なんです、黒澤ダイヤさんが」
曜「だから、教えてください」
曜「お願い…します」
ダイヤ「もちろん…!」
ダイヤ「もちろんですわ!」 ダイヤ「そうね、概ね問題ないと思うけど、ここの腕の角度とか目線が……」
曜「……なるほど」
ダイヤ「ねえ渡辺さん」
曜「なんですか」
ダイヤ「あの…水の件…ごめんさいね…ちゃんと、謝れていなかったから」
曜「良くはないですけど、なんとなくダイヤさんはそんな人じゃないとは思いたいんです」
曜「何か、事情があったんだろうなって言うのは察しがつきます」
曜「私も…オーバーに冷たくしすぎました」
ダイヤ「いいのよ。どんな理由があっても、誰だって怒るわ」
曜「ねえ…渡辺さんってなんか距離感じるので、曜って呼んでくださいよ」
ダイヤ「ふふ、わかりましたわ、曜さん」
ダイヤ「私のことはフルネームじゃなくて『ダイヤちゃん』でいいわよ」
曜「……はぁ?」
ダイヤ「」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
果南「今度は歌えた」
果南「でも負けた……」
鞠莉「面白いわよね」
鞠莉「越えるたびにハードルが新しく出てくる」
鞠莉「まるでわんこそばみたいじゃない。人生って」
果南「勝つよ、鞠莉」
鞠莉「当然でしょ」
果南「私たちのために。そして何より…」
果南「壁を越えさせてくれた千歌達のためにも」
鞠莉「絶対にね…!!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
花丸「自分にもこんなパフォーマンスができるんだって…」
ルビィ「浮かれてる余裕なんてなかった……」
善子「私たちがこんなに悔しいのよ」
善子「姐御達や3年生はもっと悔しいはずよ」
花丸「そうだね。私たちまで落ち込んでちゃダメだね!」
ルビィ「今日のステージ見返そう。アドバイスしあおう!」
善子「ええ、互いに足りない部分を補っていくわよ。1秒も無駄にできないわ」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌「ごめんね……」
梨子「急におかしな人ね。何が?」
千歌「1位取れなかった」
梨子「おバカ!」
千歌「ええ、なんだよぉ」
梨子「頑張ってるのは、私たちだけじゃないわ」
梨子「いきなり1位取ろうだなんて、はっきり言って甘々よ」
梨子「全く、勝負の世界を全然知らないのね」
千歌「…うん、そうかも」
梨子「あら、素直ね」
千歌「今までさ……」
千歌「こんなに夢中になれたことなかったから」
千歌「……悔しいなぁ」
梨子「見てみて、他の7人」 千歌「……!」
梨子「あなたと同じ気持ちよ」
梨子「もちろん、私もね」
梨子「次はラブライブ地区予選よ」
梨子「私はいないけど」
梨子「ラブライブの雪辱はラブライブでしか晴らせない。そうでしょ?」
千歌「…うん!」
梨子「さあ、私たちもステージ見返しましょう。ほら、千歌ちゃんここステップ少し変よ!」
千歌「うわぁ…」
千歌「へへへ…」
千歌「やっぱまだまだだなぁ!!」
千歌「悔しいけどさ、梨子ちゃん」
千歌「同じくらい楽しいね!スクールアイドル!」
梨子「ふふ、同感よ。千歌ちゃん」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ダイヤ「夏といえば」
ルビィ 「ラブライブ !」
ダイヤ「合宿ですわ!!」
ダイヤ「これは独自ルートで入手したμ'sの合宿メニューです!」
果南「曜、どう思う?」
曜「私や果南ちゃんみたいなアスリートならいいけど、一介のスクールアイドルグループがやるには無謀だね」
曜「多分μ'sもメニュー作るだけ作ってやってないんじゃないかなぁ?」
果南「ランニングの10kmと遠泳の10kmを同列に考えてるのが最高に頭悪いよね」
曜「練習で10kmは勿論泳がない距離じゃないけど、水泳専門にやってるわけじゃない人がこのメニューやったら本格的に死に関わるよ」
曜「やるとしてもせめて、海じゃなくて監視の行き届くプールだね」
ダイヤ「なんですか!なんですか!μ'sもやってます!!やってますもの!!」 ダイヤ「……」
ダイヤ「…クスン」
果南「そもそもステージで多くても2〜3曲なのに、このメニューこなすほどの基礎体力いるか?」
鞠莉「たしかに。その時間をダンスや歌に充てた方が練習対効果は高そうね」
曜「ダンス練習でも十分基礎体力や筋力も鍛えられるしね」
曜「1年生も最初はどうしたことかと思ったけど、3人とも10kmを1km4分半ペースでは走れるようになったし、体力面の不安はかなり減ってきたよね」
果南「少しこの合宿メニューをAqoursナイズドした方がいいね。体力作りは通常のトライアスロンとかにしてみようか」
曜「いいね。違う筋肉を使うから継続して心肺機能を鍛えられるし」
果南「ロードレーサーレンタルは結構お金かかるね」
果南「距離は半分になるけど、自分たちのチャリで沼津駅まで往復とかにしようか」
梨子「危なくないかしら」
曜「多分スイムでかなり差が開くから、団子になって走るってことはないと思う」
曜「でも安全運転は必須だね。道狭いし」
千歌「じゃあ、携帯電話は必携だね。必ずポケットがついてるズボンか、それに準ずるものでくること!」
千歌「何かあればすぐに連絡!!」
果南「じゃあそんな感じで書き換えま〜す」
ダイヤ「ああ!私のメニューが!メニューが!!」
果南「ダイヤのじゃなくてμ’sのだろ!!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
千歌「じゃあ比較的涼しい朝と夕方に練習。間の時間は海の家の手伝いで資金稼ぎだね!」
善子「でも意外ですね」
千歌「なにが?」
善子「姐御なら『バイトしてる時間があれば練習』っていうのかと思いまして」
花丸「たしかに」
千歌「ヨハネちゃん」
善子「は、はい!」
千歌「お金がないとね…曲も衣装も作れないんだよ!!」
善子「す、すいません!!」
千歌「東京への往復ですっからかんなんだよ!!」
花丸「おっしゃるとおりずら……」
ダイヤ「では当日は朝の4時に海の家の前に集合で…」
善子「黒澤先輩」
ダイヤ「なんですかヨハネさん」
善子「市街組のことも考えてください」
曜「どうせダイヤさんが遅刻するんじゃないですか?」
鞠莉「確かに。無理がある時間ね」
ダイヤ「では…5時半で」
曜「勢いだけで喋るの気を付けてくださいよ」
ダイヤ「は、はい……」
ルビィ「(お姉ちゃん、ガンバルビィ…)」 祖国の掲示板で好きなだけやってくれ
需要ないの分かってんだろ? 今フィリピン現地で韓国に対する嫌韓が高まっている。その理由は人気のあるフィリピン人女性がSNSに
タトゥを公開したところ、韓国人が「戦犯旗(旭日旗)だ」「無知やろう」と攻撃したのが始まり。
もちろんそのタトゥは旭日旗とは無関係。しかし韓国ネットユーザーは人種差別的な投稿を続け、
左手に刻んだタトゥのSNSを投稿した人が猛攻撃された。
投稿者は「歴史的背景を知らなかった」として、当初何が起きているのかわからず、韓国に対して謝罪し、
「韓国を愛している」として、他の人々にも旭日旗について知らせる」と書き込んだ。投稿者はタトゥを消したり覆うと約束したことで、
事態は一段落するようだった。
■事態は激化
しかし、韓国のネットユーザーが「貧しいフィリピン人は小さくて学べなくて無知だ」「心が狭い」など
人種差別的な非難コメントを書き込んで事態が悪化した。
これに対し、現地のネットユーザーが反発し、「#Apologize Korea(韓国、謝罪せよ)」、「#CancelKorea(韓国、取り消せ)」。
などのハッシュタグを投稿し、ネットユーザーは韓国で経験した差別について言及して反撃し嫌韓が高まっている。
世界のツイッターのトレンドを分析するトレンドリスト(TrendListz)によると、9日午後10時現在、
「キャンセルコリア(#CancelKorea)」というハッシュタグをつけた投稿は35万9000件に上るという。
実はこのタトゥを投稿した人物はフォロワーが1580万人に達し、インスタグラムのフォロワーも200万人を超えるという。
これに関して、現地のマスコミが相次いで関連ニュースを伝えるなど、波紋が広がっている。
なお今回騒動の切っ掛けとなったタトゥは旭日旗とは無関係で集中線を使っているだけに過ぎない。
https://gogotsu.com/archives/59159
https://gogotsu.com/wp-content/uploads/2020/09/bera.jpg
関連
https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/news/1599667432/ 需要無いんだから祖国でやれって言ってんの
ハングルで書かなきゃ分からないのか? >>106
お、わざわざ書きにくるとは真の韓国好きか ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています