穂乃果「ラブレター」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
下駄箱にて
キーンコーンカーンコーン
穂乃果「ふぁ〜よく寝たな〜」
ことり「あはは…本当に…よく寝てたよね。授業中なのに…」
穂乃果「さっ。さっさと掃除終わらせて早く部室に行こう」
ガチャ
穂乃果「ん?何か入ってる…ん…えぇ!!?」
ことり「こ、これってもしかして…」 部室
希「で、カレーを作りすぎちゃったからカレーパンにチャレンジしてみたんよ!」
絵里「え…それ凄くない?」
希「でしょ?」
ガチャ
穂乃果「ふっ…」
にこ「ふん……」
絵里「え?何?なんで穂乃果は黄昏てるの?」
希「なんかあったん?」
ことり「あの…それがね…」 穂乃果「絵里ちゃん、希ちゃん。私は大人の壁を登ならければいけない事になるかも」
希「大人の壁?」
絵里「何?ボルダリングでも始めたの?」
ことり「あの…階段だと思う」
穂乃果「そうそれ。私はひと足先に大人の階段を上らせていただきます」
絵里「へ〜…そう。気を付けてね」
穂乃果「うん。安全第一で行かせて貰います!ってそうじゃなくて」
希「そうじゃなくて?」
ことり「穂乃果ちゃん、ラブレターを貰ったみたいで」 絵里「へ〜…ラブレターをね。そうなんだ」
にこ「ふん。どうせ何かの間違いよ」
穂乃果「あれ?それだけ?」
絵里「え…まあ…」
穂乃果「そ、そっか」
絵里「あの、穂乃果。一ついい?」
穂乃果「なに?」
絵里「ここ女子校」
穂乃果「あっ…」
絵里「やっぱり。気づいてなかったのね」 にこ「ふふっ、何よ。やっぱり間違いなんじゃない」
穂乃果「うっ…初めてラブレター貰ってウカれてた自分が恥ずかしい」
希「そうとは限らんやん」
穂乃果「へ?」
希「だって、えりちも…」
穂乃果「え?なになに?もしかして絵里ちゃん…」
絵里「希、余計な事を言わない」
希「は〜い」 にこ「と言う事で穂乃果がラブレター(仮)を貰ったらしいの」
凛「ええ…穂乃果ちゃん(仮)がラブレターを貰ったの?凄いにゃ〜」
絵里「(仮)を付けるところ間違ってると思うけど」
花陽「穂乃果ちゃん可愛いし元気いっぱいだからモテるのも分かるな」
穂乃果「え…そ、そうかな…?」
真姫「まあ、それは置いといて…」
穂乃果「置いとくの!!?」
真姫「穂乃果はなんて返事をするの?」
穂乃果「え?」
真姫「するんでしょ?返事」 穂乃果「それは…」
海未「どんな答えを返すにしろ…返事はした方がいいでしょう。勇気を出してラブレターを書いているんですからちゃんと答えるべきです」
穂乃果「う、うん。そうだね」
にこ「意外ね。海未はこう言った話に積極的に意見するなんて」
絵里「そりゃあ海未ちゃんも…ね?」
海未「絵里。余計な事を言わないで下さい」
絵里「あはは、ごめん」
希「えりちも怒られてるやん」 真姫「そもそも差出人は誰なの?知ってる人?知らない人?」
穂乃果「…さあ?」
真姫「分からないの?」
穂乃果「まだ中身を見てないから。割と一人で見る勇気が…」
海未「だからと言って私達が中身を見る訳にもいかないでしょう」
真姫「そうね。海未の言う通りだわ」
にこ「でもさ〜気にならない?」
海未「にこの好奇心よりお相手の気持ちの方が大事でしょう」
にこ「まあ…そうだけど…」 絵里「うん。穂乃果、その手紙はあなた一人で読んであなたが悩んで考えて答えを出しなさい。ね?」
穂乃果「うん」
にこ「言っておくけど。アイドルは恋愛禁止だからね」
絵里「それも踏まえて自分で考えなさい」
凛「ねえねえ。穂乃果ちゃん。この手紙…」
穂乃果「え?何?」
絵里「凛…言ったそばから…。あのね、その手紙は穂乃果以外は…」
凛「そうじゃなくて。この手紙…穂乃果ちゃん宛じゃなくてμ'sへって書いてあるよ?」
穂乃果「へ?」 希「あぁ…本当や!ちゃんとμ'sへって書いてあるやん」
穂乃果「あれ?嘘…」
にこ「何よ。って事は穂乃果へのラブレターじゃなくてμ'sへのファンレターだったって事じゃない」
穂乃果「えぇ…」
海未「はあ…。心配して損しました」
ことり「ふふっ。海未ちゃん本当は心配してたんだね」
海未「言葉のあやです」
ことり「穂乃果ちゃんに恋人が出来ちゃったらちょっぴり寂しいもんね」
海未「違います。そんな事言ってません」 穂乃果「いやぁ…でも、正直ホッとしたかも」
凛「そうなの?」
穂乃果「うん。ちょっぴりね」
ことり「でも、なんで穂乃果ちゃんの下駄箱に入ってたんだろう」
真姫「リーダーだからじゃないの?部室は鍵が閉まってるし」
穂乃果「なるほど。そう言う事か〜」 にこ「と言う事でそのファンレター見ましょうよ。いいでしょ?μ's宛なんだから」
絵里「そうね。そう言う事なら」
穂乃果「えっと…じゃあ皆んなで見る?」
にこ「見る!当たり前よ。ファンレターなんだから」
真姫「別にファンレターと決まった訳でもないけど」
にこ「ファンレターよ!他に何が来るのよ?μ's宛に!!」
凛「請求書とか!」
にこ「なんでよ!」 穂乃果「じゃあ、開けるよ」
ガサガサ
穂乃果「…中身は一枚だけ」
にこ「なんて書いてあるの?」
穂乃果「ちょっと待ってよ。えっと…」
にこ「早く」
穂乃果「……お前の秘密を知っている」
にこ「へ?」
穂乃果「いや…だから…お前の秘密を知っているって…ほら?」
にこ「…本当だ……」 海未「………何をしたんですか…穂乃果?」
穂乃果「へ?」
海未「ですから。何をしたんですか?」
穂乃果「な、なんで私なのさ」
海未「だって穂乃果の下駄箱に入っていたんでしょう?」
にこ「そうよ。その通りだわ」
穂乃果「いやいや。今さっきμ's宛だからって話になったじゃん」
真姫「けど、μ's宛だったらお前って書き方はおかしくない?」
穂乃果「でも別に私の事とは書いてないからね」
にこ「あんたが一番怪しいのよ。やらかすと言えばあんたなんだから」
穂乃果「そんな事ないよ。そもそもやらかした事かどうかなんて分からないじゃん。秘密としか書いてないんだから」 絵里「二人とも落ち着きなさい。まだ穂乃果の事だって決め付けるのは早いでしょ?」
にこ「けどさ…」
穂乃果「ほらぁ。流石は絵里ちゃんだよぉ」
絵里「穂乃果を疑う前に。にこ、あなたはどうなの?本当に秘密はないって…心当たりがないって言い切れる?」
にこ「え……」
真姫「何よ。にこちゃんも引っかかる所があるんじゃない」
にこ「くっ…じゃあ、あんたはどうなのよ?100パー無いって言える?」
穂乃果「いや〜真姫ちゃんは…」
真姫「…………100パーセントは……」
穂乃果「あれ?」
にこ「ほら!」 希「お前の秘密を知っている…か。なんやろ。変な事だったら嫌やなぁ。あはは」
希(あれは…誰にも知られたくないなぁ…)
穂乃果「そうだね。変なのは嫌だね〜あはは」
穂乃果(あの事だったらどうしよう…)
凛「二人とも笑ながら顔が引きつってるよ」
穂乃果「そんな事…ないよ」 海未「穂乃果、何か隠しているんですね?」
穂乃果「か、隠してなんかないよ」
にこ「どう見ても怪しいんですけど」
穂乃果「そう言う海未ちゃんこそ何か隠してない?本当に秘密はない?」
海未「秘密……」カァァァァ
穂乃果「顔が赤くなった!!!」
絵里「海未は何を隠してるの…?」 穂乃果「ほら!海未ちゃんも人の事言えないじゃん」
海未「私は何も隠していません」カァァァァ
穂乃果「どんどん顔赤くなってきてるけど?」
凛「ねえ、かよちんは心当たりない?」
花陽「わ、私?私は……あっ」
にこ「何かあるのね?」
花陽「そ、その…」カァァァァ
穂乃果「花陽ちゃんも顔が赤くなった!!?」
にこ「海未と言いなんて分かりやすい」
花陽「あの…私は…」 絵里「花陽。いいのよ、無理に話さなくても」
凛「そうだよ、かよちん。大丈夫だよ」
花陽「ううん。私…皆んなに黙っていた事があるの。凛ちゃんにも言ってない事が」
凛「凛も知らないかよちんの秘密?」
花陽「私…」
穂乃果「うん」
花陽「私…」
凛「かよちん…」
花陽「子供の頃から貯めていたお年玉で…高級炊飯器を買いました」
穂乃果「……ん?」
花陽「高校生がお金を貯めて買ったものが炊飯器って…流石に引かれるかなと思ってなかなか言い出せなかったの」
凛「かよちん…そうだったんだ。頑張ったね」 にこ「いやいや…え?何それ?炊飯器?それが花陽の秘密?」
花陽「うん。驚いたよね」
穂乃果「ある意味ね」
花陽「本当に…きっと引いたよね…でも言えて良かった」
にこ「なんかスッキリしてるけど。別に驚きも引きもしないわよ?」
真姫「まあ、花陽らしいしね」
凛「じゃー、かよちんが勇気を出して秘密を話したし凛の秘密も」
穂乃果「え?ちょっと待ってよ。変な流れを作るのやめてよ」 凛「凛の秘密はねー」
穂乃果「え?言うの?」
凛「凛の秘密は……」
にこ「何よ?」
凛「あれ?秘密…秘密…あれ?」
真姫「もしかして…ないの?」
凛「待って。凛にだって秘密の一つや二つあるはずだよ。えっと、えっと…あれぇ…」
希「凛ちゃん…秘密ないんや」
真姫「羨ましいわね」
凛「あるよ!今はたまたま思いつかないだけだから」
絵里「いや…別にないならないでいいじゃない」 にこ「って言うかさ。さっきから自分は無関係みたいな感じでいるけど…絵里?あんたはどうなのよ」
絵里「私?私は人に知られて困る様な事はないわよ」
にこ「本当?」
絵里「本当よ」
真姫「皆んなが皆んな、にこちゃんみたいにやましい事がある訳じゃないのよ」
希「まあ、にこっちの場合は秘密があり過ぎて自分でも分からなくなってだろうね」
にこ「そんな事ないわよ!そんな事言って希だってさっき顔が引きつってたじゃない。何か秘密を抱えてるんじゃないの?」
希「そりゃあね。女の子は秘密の一つや二つあった方がええやん」
にこ「な、なによそれ」 穂乃果「希ちゃんのああ言う直ぐに立て直せる所が凄く羨ましい」
海未「そうですね。本当に」
凛「二人ともわりとすぐに取り乱すもんね」
絵里「ちょっと皆んな落ち着いて」
穂乃果「絵里ちゃん」
絵里「お互いを疑う様な事はやめましょう。こんな事したって何もならないわ」
にこ「じゃあ、この手紙はどうするのよ?」
絵里「無視しましょう」
真姫「そうね。やましい事が無ければ問題ないものね」 穂乃果「あの〜やましい事がある人はどうすればいいのでしょうか?」
絵里「やましい事があるのは問題だけれど…気にしたって仕方ないでしょ。手紙の事は忘れて」
にこ「なによそれ!他人事だと思って!」
穂乃果「そうだよ。酷いよ絵里ちゃん」
凛「そうにゃ!そうにゃ!」
絵里「凛は別に…」
パチン
穂乃果「え?」
絵里「いやぁぁぁ」
にこ「なに?停電?」
絵里「離さないで。離さないで。お願い」
ことり「痛い、絵里ちゃん痛いよ〜…。絵里ちゃん…本当に痛いよ」 パチン
穂乃果「あっ!ついた!」
ことり「絵里ちゃん…本当に痛いよ…」
絵里「うん…ごめん…」
海未「暗いの苦手だったんでしたね」
穂乃果「誰にでも知られたくない秘密ってあるでしょ?やましい事じゃなくても」
絵里「そうね…」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています