しずく「駿河英雄伝説」
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ラブライブ暦2020年
地球では3つの勢力が拮抗していた。
すなわち、
浦の星帝国
自由音ノ木坂同盟
虹ヶ咲自治領
である
帝国と同盟は長く対立関係にあり、虹ヶ咲は形だけの中立を守っている。
三者はまさに三すくみの関係である。 ーーーーーーーー
駿河湾を抜け、太平洋にほどよくでた地点、数百隻の船が漂う。
浦の星帝国軍の戦艦である。
この戦いの司令官であるローエングラム侯ルビィハルト元帥の旗艦、バルバロッサの艦橋には2人の若い将校がいた。
(ナレーションは桜坂しずくが行っています) 鞠莉「海を見ておいでですか、閣下」
ルビィ「マリーアイス…うん、海は良いよね」
閣下と呼ばれる赤毛の女性、ルビィハルトとジークフリード・マリーアイス大佐は立ち上がり共に海側に歩き出した。 ルビィ「また少し胸が大きくなったんじゃない?」
鞠莉「2ヶ月前と同じ87cmですよ、閣下。もうこれ以上は増えないんじゃないかな」
ルビィ「私より11cmも大きければ十分だよ…」
少し寂しげに遠くを眺めながら、若い元帥は呟いた。 ルビィ「それで、何か用件が?」
鞠莉「ええ、反乱軍…自由音ノ木坂同盟の軍は三方向からこちらに向かっているみたいね」
ルビィ 「敵の軍勢は400隻…こっちの2倍だね。それで三方向から囲もうと…
ふふ、愚かだよねぇやっぱり。
まあ…帝国軍の老いぼれ将軍達なら焦っていただろうけど」 鞠莉「ふふ、ですよね。ですがこの戦いからは全て閣下の元帥府からの登用です。心配はございません。
ルビィ「その通りだ。マリーアイス、各提督を呼んでくれる?」
鞠莉「直ちに、閣下」 そうしてルビィハルトの元には帝国軍の艦隊を率いる各将が集められました。
オスカー・フォン・リリエンタール上級大将
ミカンギャング・チッカーマイヤー上級大将
フリッツ・ヨーソロ・ビッテンフェルヨウ大将
ナイトハルト・ズラー大将
アーダルベルト・フォン・ファーレンカナン大将
の5名です。 ルビィ「みんなお疲れ様!これからの作戦を伝えるね」
提督達『は!!』
鞠莉「みんな、まずはこれを見てください。今の我が軍と斥候からの情報による反乱軍の陣形です」 千歌「数は2倍…それに3方向包囲ですか…」
チッカーマイヤーは艦隊運用に定評があり、帝国でもトップクラスの実力を誇る指揮官である。
その高速の艦隊運用と旗艦寿太郎のカラーリングから『疾風蜜柑』の異名で恐れられている。 梨子「これはピンチではないのかしら、ねえ?」
リリエンタールは金銀妖瞳(ヘテロクロミア)の瞳を持ち、芸術的かつ独創的な戦略を立てることで知られる。
しかし、その独特な艦隊運用は、確かな基礎に裏打ちされたバランスの良い運用と評価されている。
その実力からチッカーマイヤーと共に『帝国の双璧』と呼ばれる。 曜「リリエンタール、分かっててからかうのやめてよね。これはピンチではなくチャンス。でしょ」
ビッテンフェルヨウは攻撃的な艦隊運用で知られ、全て水色に塗り尽くした自分の艦隊『水色槍騎兵艦隊』を持つ猛将だ。
攻撃力は帝国でも最強クラスだが、守りに弱いという評価は後世でも共通認識である。 花丸「400の艦隊を3つに分けて…ねえ…一見こちらは囲まれて不利に見えはする…ずら」
ズラーはビッテンフェルヨウとは対照的に守りに特化した艦隊運用を得意としている。
その堅牢さから『鉄壁ズラー』と呼ばれるが、彼女の胸は誰よりも豊かで、性的嗜好をくすぐったと後世に伝えれられている。 果南「とりあえずそれぞれの勢力に突っ込んで集中砲火浴びせていけばいいんでしょ?早くいこいこ」
ファーレンカナンは食うために軍人になったと周囲にも言うほどの貧乏貴族の出身だ。
だがその実力は確かで、若くして帝国の対象となっている。
その艦隊運用は攻撃的だが、ビッテンフェルヨウほどの偏りはなく、全体的にバランス型と言える。 ルビィ「概ねファーレンカナンが言った通りだね。
一見3方向からの方位で我が軍が劣勢のように見えるが、一つ一つ見ていけば…」
梨子「せっかくの400の軍勢を3等分。
結果的に我が軍200に大して反乱軍は130と少しの状況を作ってくれた。
反乱軍の指揮官は私たちが黙って包囲されているだけとでも思っているのかしら」 鞠莉「おっしゃる通りです。それでは、これより敵の集団1つ1つを潰していきましょう」
ルビィ「マリーアイス、ここから1番近いのはどの方角の艦隊かな?」
鞠莉「右舷側120kmの地点です、閣下」 ルビィ「あ、もう計算してたでしょ?
では各自自分の艦に戻って!
先陣を切るのはチッカーマイヤー艦隊、後続にリリエンタール艦隊が続いて。
この二人が討ち漏らした艦をビッテンフェルヨウが叩き潰すよ!
ズラーはバルバロッサの前方に陣取り、後方はファーレンカナンが固めて」
提督達「は!!」
〜挿入歌 浦の星帝国サイド テーマ曲 SKY JOURNEY〜 ルビィ「マリーアイス、いっぱい飲まない?いいジュースがあるんだ。三ヶ日みかんジュース」
鞠莉「けっこうですね」
ルビィ「じゃあのものも!!」
鞠莉「はい、閣下」 ルビィ「その閣下はやめようよ…この戦いが終わったら貴女も閣下と呼ばれるんだから。次は少将だよ」
鞠莉「わかってはいるんだけどね…ルビィハルト様」 この赤髪と金髪の娘達は出会って10年ほどになります。
彼女とその姉、ダイヤローゼに出会いマリーアイスの人生は変わったのです。
マリーアイスが小さい頃、彼女の隣に姉妹が引っ越してきたのです。どうやら没落貴族の親子ということでした。 ルビィ「ジークフリード…な、なんか怖い名前だね…でもマリーアイスって名字は素敵だね!
とっても詩的!ねえ、マリーアイスって呼んでいい!?」
鞠莉「初対面で藪から棒に何よ…まあ構わないわよ」
一方で姉のダイヤローゼはマリーアイスを縮めて『マリー』と呼ぶのです。
ダイヤ「マリーさん、妹と仲良くしてあげてくださいね」 それからマリーアイスは、ダイヤローゼからのお願いを忠実に守るのです。
しかし、その平穏な日々は長くは続かず、ダイヤローゼは父親により帝国皇帝に身売りされてしまうのです。
ルビィ「お姉ちゃん!!!お姉ちゃん!!!!なんで!!!!!」 ダイヤ「ルビィハルト、ごめんなさいね…
マリーさん、もうあなたと同じ学校には通えなくなってしまいましたわ…短い間だったけど、ありがとうございました」
黒髪の美しい少女は、マリーアイスをそっと抱きしめ鯵の干物をくれたのでした。 その日、マリーアイスは学校をサボり、一人離小島で鯵の干物を焼いて食べたのでした。
溢れる涙でしょっぱくなった鯵を食べながら、一人、マリーアイスは海に叫ばずにはいられませんでした。 その1月後、帝国軍幼年学校の制服を着たルビィハルトがマリーアイスの目の前に現れたのです。
ルビィ「早く一人前になってお姉ちゃんを迎えに行くの!!マリーアイスも一緒に来てくれるよね!?」
鞠莉「決まってる…決まってるでしょ!!取り戻すのよ、あの日々を!」 ルビィ「力を手に入れるんだ…大切な人を守れるだけの…
マリーハルト…海を、駿河湾だけじゃない。7つの海を手に入れるんだ!!」
幼年学校でのルビィハルトとマリーアイスの成績は常に上位でした。
気に食わない英国貴族や王族達のいうことを聞く必要などないくらいに上に行くのだと、幼い二人は誓い合ったのです。 鞠莉「チッカーマイヤー上級大将から通信です、閣下。
敵軍発見とのことです」
ルビィ「時間だね…好きにやれと伝えて」
〜チッカーマイヤー旗艦 寿太郎〜
千歌「元帥閣下のお許しが出たよ!このまま敵軍後方に回り込む!打ち逃したのはリリエンタールが拾ってくれるよ!
いくよ!!」
そうして戦いの火蓋が切られた。
ーーーーーーーー 凛「ラーメン美味しい、ラーメンは素晴らしい…ラーメンは米にもあう…これはまさに人類の生み出した秘宝とも言える…」
画面に向けてラーメンの論文を打ち込むのは自由音ノ木坂同盟の少将、『リン・ウェンリン』である。 しずく「リン少将、司令官がお呼びですよ」
凛「いやにゃ」
しずく「えぇ…」
凛「嘘にゃ。いや、嘘じゃないね…でも行くよ」 彼女は音ノ木坂軍第二艦隊の次席幕僚である。
彼女もまた、若くして少将の地位にある。
凛「リン少将参りました」
果林「あなたの作戦案見たわ。興味深いけど…消極的すぎる」
凛「そうかにゃ〜」 果林「こちらは敵の倍の勢力で三方向から包囲するのよ。
あなたの作戦は負け難いけど、勝てる条件が揃ってるのにこれだけっていうのは、ねえ?」
凛「でもまだ包囲網は完成しきってないよ?」
果林「はあ…もういいわ。とにかく却下。却下よ」 アサッカ中将はリンの戦歴を知らないわけではない。
数多の戦いに参加し、その尽くで負けることなく戦い抜いてきた。
そうして付いた異名は『不敗の魔術師』。
それに対して帝国のルビィハルトは『常勝の天才』と呼ばれ後世に語り継がれている。
リンはかの門前仲町脱出行においては英雄と崇められ、門前仲町の英雄と呼ばれている。 藤竜版の銀英伝をつい昨日現在発行の18巻まで読んだワイにタイムリーなスレ
キルヒアイスは誰がやるんだ? リリエンタールだけ違和感がなくて元ネタ誰か一瞬わからなくなった リン「はーあ、無料でラーメン研究ができると思って士官学校に入ったのに、なんでこうなっちゃったかなぁ…」
そう、リンはお金をかけずに研究の道に進もうと同盟の士官学校に入ったのです。
しかし、彼女には研究の才能はともかく戦争の才能があったのでした。
それは士官学校2年目の時…… かすみ「こんなのインチキですよ!!こんなやりかた…ずるですよぉ!!」
凛「そういわれても…兵糧攻めは昔からあるにゃ。補給船さえ潰しちゃえば後は消耗して全滅にゃ」
かすみ「これは戦略戦術シミュレーションですよ!?そんな姑息な…!」 リンは成績主席のナカスボーンを撃破してしまったのです。
リンの成績は下の下もいいとこでしたが、この戦略戦術シミュレーションだけは別でした。
その結果が今のリン・ウェンリン少将なのです。
時代は彼女に向きすぎていました。 凛「思えば学生時代は気楽だったにゃ…
しかし、作戦案が却下された今心配なのは…かよちん……」
リンの親友のカヨ・ロベール・ラップ中佐もこの戦いに参加していました。
しかし海域はリンの艦隊とは別。
その艦隊はまさに、帝国軍が今、向かっている先の艦隊でした。 〜同盟 第四艦隊 第五艦隊連隊 旗艦〜
花陽「司令官!!今の状態は大変危険です!
包囲網が完成しきっていない今、各艦隊を帝国に狙われたらここの戦力は帝国に劣ります!今すぐ他の艦隊と合流を…」
せつ菜「うるさいですね!我が軍が有利なのは変わりません!立場を弁えなさいラップ中佐!」 花陽「で、でも…」
しずく「し、司令官!!前方…いや、前方だけじゃない後方にも敵軍が…!」
花陽「そ、そんな…こんなに早く!?まさか…『疾風蜜柑』艦隊…!?出ていたなんて…」
せつ菜「げ、迎撃準備を…!」 千歌「のろい!のろすぎるよ!!動きも判断もね!!」
しずく「間に合いません…!」
その瞬間、カヨのいる第四艦隊旗艦には閃光が炸裂しました。
艦内は壊滅。燃料はあちこちに引火し、いつ爆発してもおかしくありません。 花陽「凛ちゃん…凛ちゃんは…私みたいなヘマ…しちゃだめだよ……
こんな戦いで…死んじゃ…だめだよ……」
そうして第四艦隊 第五艦隊連隊は太平洋に残らず沈んだのです。
帝国の圧倒的な火力により……
〜挿入歌 自由音ノ木坂同盟サイドテーマ曲 同じ星が見たい〜 ちなみに虹ヶ咲はフェザーンポジションですがキャラ数に限りがあるので各サイドの一見キャラをこなしてもらいます。
名も無いような端役は演劇部のしずくがナレーションをしながら死ぬ気でやってくれています。 果林「リン少将…」
凛「どうしたにゃ?」
果林「第四艦隊が…全滅したわ…」
凛「えっ…?かよちん…?かよちん…!?
っと…だめだ!てことは、次狙われるのこの艦隊にゃ!!急いで索敵を」 しずく「もうきてます!!帝国です」
凛「だから言ったのに!!」
帝国の砲撃が第四艦隊の旗艦に直撃しました。
全壊は防げたものの、怪我人は多数です。アサッカ中将もその1人でした。 果林「私とした事が…この後の指揮は…凛少将あなたに任せる…私は医務室に…」
凛「仕方ないにゃあ。全軍に通信を!!」
しずく「は、はい!」 凛「アサッカ中将は負傷されたにゃ。これより指揮はリン少将がとります。
医官、看護官は怪我人の救助を最優先に。
他の者達もまずは艦隊修理を急いで!報告はそのあとで良いから!
大丈夫、負けはしないよ。各自戦略戦術データのUMAI-RAMEN01を確認して!作戦はそこに入ってる通り。
言う通りに動いて欲しいにゃ」
リリエンタール「ふぅん。負けはしない、ね。随分な大言壮語を吐く娘が同盟にいるじゃない。
面白…と、片方だけつけてるカラーコンタクトの違和感が…じゃなくて、面白いわ!!」
ルビィ「この後に及んでどう挽回するのかな…ね、マリーアイス」
鞠莉「まったくです」 ルビィ「さて、戦列を組みなおそう。全艦隊紡錘陣を」
曜「中央突破、だね!」
花丸「さすがです…いくずら!」
しずく「敵!全艦突撃してきます!本当に…大丈夫ですよね少将!?」
凛「まあ、ダメならラーメンでも食べて誤魔化すにゃ!」 鞠莉「これは……?」
ルビィ「まさか…しまった!!」
凛「どうやらうまくいったみたい…よかった〜」
鞠莉「敵が左右に分かれ…我が軍の両側を…シャイニー…そういうことね」 ルビィ「やられた…反乱軍はこのまま後ろで合流してファーレンカナン艦隊の後ろまで回る気だ!」
鞠莉「どうします?反転迎撃しますか?」
ルビィ「マリーアイス!ルビィに無能になれっていうの!?」
鞠莉「そうよね。全艦隊全速前進!」
ルビィ「敵艦隊の後方に喰らい付いて!!!方向は右!!」 1時間半後、両軍の陣形は輪状に連なっていました。
それぞれの先頭集団がそれぞれの後尾に喰らい付いているのです。
それはまるで尾を飲み込み2頭の竜、ウロボロスのように見えます。
しずく「こんな陣形初めてです…」
凛「凛もだよ。自分の生きているうちではね」
ルビィ「何この陣形!!可愛く無いよ!!全然可愛く無い!!!」
鞠莉「これでは消耗線ですね…」
その陣形で回り続けながら、両軍の戦艦は1つ、また1つと沈んでいきます。 凛「そろそろ退いてくれると助かるにゃ…」
しずく「追撃しますか?」
凛「無意味だよ。敵に合わせてこっちも退こう。戦い抜ける体力はないよ。言ったでしょ。負けはしないって」
同様の会話はバルバロッサでも行われていました。
ルビィ「潮時だね……」
鞠莉「悔しいですか?閣下」
ルビィ「そなことはないけど、もう少し勝ちたかったね…画竜点睛を欠いたのが残念」 鞠莉「まあ、倍の勢力にこの成果なら十分すぎますよ」
ルビィ「後の楽しみもできたしね。敵の最後、権限を引き継いでいたのは誰だっけ?」
鞠莉「リン・ウェンリン少将です」
ルビィ「そう、リンだ。門前仲町の英雄…彼女にルビィの名前で電文を!」
鞠莉「内容は?」
ルビィ「貴官の運用見事です!!再戦の日まで元気で!!」
鞠莉「かしこまりました」
しずく「さ、再戦ですか…?」
鞠莉「ふふ、こんな手強い相手、嫌よね」
しずく「ま、全くですよ…」
ルビィ「沼津港に帰還する!!全軍隊列を立て直して!!」 数分のラグの後、同盟軍に電報が届きました。
凛「『元気で!!』って…戦闘に反して可愛らしい指揮官みたいにゃ」
しずく「返信しますか?」
凛「いいよ…相手も期待してないって…さぁ、残兵の収容を急ぐよ。助けられる人はしっかり助けよう!」
しずく「はい!」
凛「ルビィハルト・フォン・ローエングラム…か…名前かっこ良すぎるにゃ…」 ーーーーーーーー
〜挿入歌 虹ヶ咲自治領サイドテーマ曲 SUPER NOVA〜
璃奈「帝国が勝ったんだね。そして、勝ちすぎなかった。だね、アイテック?」
愛「そーゆーこと!さすが自治領主。同盟軍もギリギリ全軍崩壊は免れたみたいだね」
璃奈「虹ヶ咲としては満足の結果。アドリナンボード『ぽわわ』」
第5代虹ヶ咲自治領主アドリナン・ルビンスキーは満足げにコッペパンを頬張りました。
彼女は奇怪なボードを顔に取り付けた容貌をしていますが、虹ヶ咲の白狐の異名で呼ばれる中継貿易国家の終身統治者なのです。 璃奈「帝国の指揮官は赤髪の小娘だったね」
愛「さようで!」
璃奈「囲まれた状況から各個撃破…見事。
でもここから帝国は勝ちきれなかった…?」
愛「うん。同盟軍には、リン・ウェンリンがいたんだ」
璃奈「門前仲町の英雄の…?なるほどね」
愛「この動きを」
璃奈「2匹の竜…まさに魔術のような艦隊運び…」
愛「いやいや、見事だよね」
璃奈「リン少将について情報を集めて。門前仲町は奇跡じゃない。確かな彼女の実力だったんだ」
愛「かしこまりました」
璃奈「組織も機械も運用するのは人。しっかり人柄を把握しておかないと、牙を剥かれかねない。使い道を、考えてあげないとね」 こうして大島近海の戦いは終結しました。
帝国の損害は30隻。一方で同盟軍は270隻の損害を負いました。
同名の損害は大きいものとなりましたが、東京湾奥までの進行はなんとか防ぐことができました。
この戦いは各国の伝説的英雄、
ルビィハルトとリンが初めて指揮官同士という形でぶつかった対戦でした。
こうして、駿河の歴史が、また1ページ
〜EDテーマ GALAXY HidE and SeeK 及び だってだって噫無情〜 銀河が駿河という規模の差よ
イゼルローンはどの辺りになるのか 凛「動脈層を撃ち抜かれたにゃ」
ウヒャーコロシターコロシター
凛「随分と血が出るもんだにゃ…」
凛「もっとも、凛がいままで流させてきた量に比べればささやかな量だけど」
凛「こんな所で我ながら情けないにゃ」
ズズ…ズズ……
凛「奇妙だにゃ、血がこれだけ流れ出せば体重は軽くなってるはずなのに、何でこんなに身体が重いんだにゃ?」
ドサッ
凛「どうも、格好が良くないにゃ」
凛「やれやれ、ミラクル凛が血塗れ凛になってしまったにゃ」
凛「ごめん海未デリカ、ごめん絵里アン、ごめんみんな──」
ラブライブ歴2021年6月1日、2時55分、リン・ウェンリンの刻は17歳で停止した リンは先の戦いの後、束の間の休息を家で過ごしていました。
リンには同居人がいます。ニコニン・ミンツ少年です。
ニコニンは『軍人子女福士戦時特例法』によって2年前にリンの被保護者となったのです。
にこ「リン提督、今日は式典でしたよね。先の戦いの。」
凛「ニコニン…うん、そうだよ。行きたくないにゃあ…」
にこ「でも同盟中大騒ぎなんですよ?大島の英雄、くるりんMIRACLE、魔術師リンって!にこも鼻が高いにこ!」
凛「散々東京港に着いたときに聞かされたよ……
またくだらない英雄に祭り上げられただけにゃ。あの国防委員長、エマ・トリューニヒトにね」
にこ「本当にお嫌いなんですね、国防委員長のこと」
凛「まあ嫌いじゃないといえば大嘘になるね。さて、リンは少し早いけど行くよ。
式典の前に行きたいところがあるんだ。」
にこ「どこへですか、提督?」
凛「親友のところにゃ。帰りはそんなに遅くならないと思う」
リンは市街地から少し離れた共同墓地へと向かった。
そこには戦争で亡くなっていった兵士やその家族達が眠っている。
そう、先の戦いで戦死した、リンの親友カヨ・ロベール・ラップも……
〜同盟側OP 同じ星が見たい〜 凛「こういう時に、軍人だと服に困らなくていいね。メリットとデメリットが釣り合わないけど。
あれ……?」
ことり「…リンちゃん?」
凛「コトリちゃん…来てたんだね」
カヨのお墓には、先客がいました。
リンの友人、そしてカヨの婚約者だったコトリ・エドワーズです。
ことり「いい天気だね、リンちゃん」
凛「うん……」
ことり「カヨちゃんにプロポーズされたのも、今日みたいな晴れた日だったの…
『絶好の告白日和だと思ったんだ』なんて変なこと言ってね…でも、そんな彼女が大好きだったの……」
凛「こ、コトリちゃん」
ことり「私、カヨちゃんのいない世界に意味なんてないと思ったの……
でも、カヨちゃんはきっと、私がそんなことを思うのは望まない……だから私、戦うって決めたの」
凛「反戦運動に参加するの…?」 ことり「リンちゃん昔から政治的運動嫌いだったもんね…」
凛「好きではないけど、今の同盟の戦争を良しとする姿勢はもっと好きじゃないにゃ。
この国の創立理念である自由という考えは嫌いじゃないだけにね。
だから…なんていうかな…応援してるにゃ!」
ことり「うん!ありがとう、リンちゃん!」
凛「コトリちゃん…リンね…かよちんを守れなくって…ごめ」
ことり「言わないで。あの人が決めた生き方だもの。謝られたら、あの人が可哀想。でしょ?」
凛「うん…そうだね。そうだ」
ことり「その格好、式典に出るんでしょ。私も行くの」
凛「…うん、一緒に行こうか。下にタクシーを待たせてるんだ」 ストーリー展開とかはとっちらからない程度にまとめて大体原作2巻の終わりくらいまでのんびり書いていきたいと思います。
ノリで書きはじめてしまったので、皆さんのコメントを見てから「あ、そうすりゃよかった」ってなること沢山あるんですけど、とりあえずマイスタイルで書き切れるようにします。 1です。すいません、お盆前で仕事が忙しく全然更新できませんでした。今晩少しだけでも更新したいと思います。保守ありがとうございます。 〜式典会場〜
エマ「皆さん。今日我々がここにいるのはなぜか。それは、先の大島近海の戦いで散っていった英霊たちを慰めるためです。
彼らは…彼女たちは、その尊い命を祖国の自由と平和を守るために捧げてくれたのです。
凛「そらぞらしい美辞麗句…聞いてられないにゃ」
リンは小さく呟きましたが、周囲の将官たちには聞こえていたようで、鋭い視線に一瞬晒されました。
兵も民も、トリューニヒトを崇拝するものは多いのです。
いわば、彼女は扇動の天才でした。
エマ「彼らは良き夫であり、良き妻であり、良き父親、母親であり、良き子供であり良き恋人でした。充実した幸福な人生を送る権利がありました……
しかし彼らはその権利を捨てて戦場に赴き…そして死んだのです。皆さん、私はあえて問います。将兵達はなぜ死んだのでしょうか?」
凛「首脳部の作戦指揮がひどかったからでしょ」 彼方「ねえ、あなたさっきからその態度は何?国防委員長が話しているというのに、さっき起立も敬礼もしなかったでしょ?』
凛「ここは自由の国にゃ。起立と敬礼をしない自由を行使したまでにゃ」
彼方「しかも、式典で何でラーメン食べてるわけ?」
凛「ラーメンを食べる自由を行使していま〜す」
彼方「なぜ…?」
凛「リンのターン、答えない自由を行使にゃ。あなたも隈がひどいよ?寝る自由でも行使したら」
彼方「あ、それいいね。すやぴ〜」
そんな会話をしている間も、トリューニヒトの演説はヒートアップしていました。 エマ「彼らの死は美しいのです。彼らの死ほど崇高に値する死があるでしょうか?諸君…」
そこでトリューニヒトは口を閉ざしました。口が乾いたためではなく、壇上に一人の女性が向かってきたからです。
彼女の歩くその両側からは、不審の声が漏れています。
ことり「国防委員長。私はコトリ・エドワーズと申します。先の戦いで戦死した、第5艦隊幕僚カヨ・ロベール・ラップの恋人です。いいえ、恋人でした。
エマ「それは…お気の毒でした、しかし…」
ことり「労りの言葉はけっこうです。だって、委員長、私の恋人は祖国を守って崇高な死を遂げたんですよ?」
エマ「そうですか…あなたはまさしく銃後の婦女子の鑑です。あなたの賞賛すべき精神は必ず報われるでしょう」
ことり「ありがとうございます。私はただ、委員長に一つ質問をしたくて参ったのです」
エマ「そうですか。答えられるといいのですが」 ことり「あなたは今、どこにいますか?」
エマ「…はい?」
ことり「私の恋人は祖国を守るために戦場に行き、今はどこにもいないんです。委員長、あなたはどこにいますか?詩を賛美なさるあなたはどこにいるのでしょう?」
エマ「お嬢さん…」
ことり「あなたの家族は?私は恋人を犠牲に捧げました。ですが、国民に犠牲の必要を問いたあなたの家族はどこにいるんですか?
あなたの演説に非があると言いたいのではないのです。ですが、ご自分がそれを実行されているんですか?」
エマ「警備の皆さん、このお嬢さんは取り乱しているみたいです。別室へお連れして。丁重にね。
さあ、私の演説は終わりです。国歌の吹奏をお願いします」
警備兵が来るよりもはやく、リンはコトリの腕を掴んで走り出しました。
凛「もう…コトリちゃんなにしてるの!行くよ!ほらはやく!ここは君のいる場所じゃない!」
ことり「ちょっと、リンちゃん!ま、待って〜!」 見たなー150話くらいあったよな?ほとんど覚えてないけど社会的なパートや印象深いセリフが多くて見応え十分だった
あと声優が豪華すぎて銀河声優伝説とか言われてた気がする
富山敬さんの演技が本当に好きだったんだよな
未視聴の奴も是非見て欲しいな
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