にこまきりんぱなって、にこが卒業してからが本題みたいなとこあるよね
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半年ぶりくらいに再開しても相変わらず当時と同じようなやりとりするんだけど
大学生活の中で大人っぽくお洒落になったにこを同学年とからかう事はもはや出来なかった
別れ際寂しそうにする三人を当時よりも軽いノリで一人暮らしの部屋へ泊まりに誘うにこ
しょうがないにゃあとか言いながらノコノコ着いていくまきりんぱな にこの学力で大学行けるのか?
せいぜい関東学院だろな 適当に野菜と肉をぶち込んだ鍋をつつきながら思い出話に浸って
気づけばすっかり夜遅く、高校生を夜更かしさせられないと電気を消して就寝に入る一同
おやすみと言った後で凛が、にこちゃんは恋人出来たのかとポツリと尋ねる
本当はいないが馬鹿にされるのも癪だからと、私に恋人いたら悪いのかと返すにこ
別に、と凛のそっけ無い声 恋人が出来る姿が想像できないと話し合う凛と真姫
花陽だけは、にこちゃんは料理も上手だしモテそうと素直な感想を話す
そうよ良く分かってんじゃない、やっぱ素直な後輩は可愛いわねぇと花陽の髪をワシャワシャするにこ
いかにも大学生っぽいノリだった 一番尊敬してるのは花陽だけど一番懐いてるのは凛ちゃんなイメージ 流石にもう寝ようと静まりかえったが、四人も入った狭い部屋であまり寝付けないにこ
寝返りをうった花陽と目が合って、お互い笑った
ヒソヒソ声の会話が始まる
花陽「にこちゃん、大学楽しい?」
にこ「まぁ楽しいっちゃ楽しいわよ」
花陽「そうなんだ」
にこ「…でもあんた達とこうしている方がずっと楽しいかもね」
花陽「ほんと?」
にこ「ほんとほんと」
花陽「凛ちゃんもね、にこちゃんがいないって、ずっと寂しそうにしてたんだよ」
にこ「…あの凛が?」
花陽「うん。四月の頃なんてね、口を開けばにこちゃんにこちゃんって」
にこ「まさかー」 友達感覚で接してきたせいで卒業とかそういう先輩あるあるイベントを全く意識してなかったから最初は平然としていられるけど時間とともに実感が深まるにつれて一番凹むようになるのは凛ちゃんという風潮 にこ「そんなに寂しいなら、連絡してくれればいくらでも遊んでやったのに」
花陽「にこちゃん、大学の付き合いが忙しいだろうからって」
にこ「いや、大学生はかなり暇よ。本当に」
花陽「そうなんだ」
にこ「ったく、変なとこ気にするんだから」
花陽「…私ともまた一緒にライブ行ってくれる?」
にこ「もちろん」
花陽「えへへ、ありがとう」
それなりの時間が過ぎて、矢澤にこには後輩達がより一層可愛く思えた まきりんぱなが朝目覚めると、にこが朝食を作っているところだった
さっさと顔洗ってきなさいと優しく言う姿は随分とお姉さんらしく見えて
本当に同じ家で暮らせたら楽しいだろうになぁと、つい浮かんだその感想は
卒業式に大泣きしたときと全く変わっていないと、少し感傷的な気分になる にこは進学よりμ'sのラブライブ優勝で箔を付けて芸能事務所に入るイメージ
実際そういう二次創作も多いし 朝食を食べ終わったあたりで、別れを惜しむかのように途端に静かになる
にこは昨夜花陽と話したこともあって、今日も一緒に遊ばないかと自分から誘うことが出来た
にこちゃんがそうしたいなら仕方なく付き合ってあげる、などとは誰も言わない
素直でない言い回しもせずにただ好意的に賛成する真姫と凛
それを見て嬉しそうな顔を浮かべる花陽
いつの間にかみんな少し大人になったのだと、そんな事を考えた 行き先はゲームセンターにラーメン屋、それからアイドルショップ
遊び場所はあまり当時と変わらない
お決まりのように四人で仲良くプリクラに入ると
「一年生組」と凛が昔ふざけて書いていたコメントを、にこが自分で書き入れる
それが三人にとってはなんだか面白く
何よりも嬉しく思われた アイドルショップで当然盛り上がる二人、凛と真姫は放置される
花陽は矢澤にことアイドルの話をしている時が、きっと一番幸せなのではないかと凛は思った
いやいや白飯を食べている時の方が幸せそうに見えるわよ
じゃあにこちゃんと結婚して毎日ご飯を食べたら良いにゃ
それもそうね
あまりに暇すぎたが故の、中身のない会話 ねぇ真姫ちゃんってさ、にこちゃんのこと好きだったの
突然、凛が思いもよらない質問をした
真姫が素直に答えるわけもなく、別に嫌いじゃないけど、などと言って誤魔化すと
それ以上凛は追求しなかった
凛はどうなのかと真姫が問えば
一緒にいたいとは思うけど、好きかどうかは分からない
と随分可愛らしい返事 にこは卒業したら昼はパン工場、夜は人気箱ヘル嬢だろ 真姫はそうね、とひとこと同意する
これが恋心などとは微塵も思っていなかった
ただ彼女の作るご飯が食べられて、そしてあの頃みたいに彼女が日常にいてくれたならば
きっと楽しいだろうにと、ぽんわりと考える程度である
そしてそこには自分とにこだけではなく凛と花陽もいる
恋愛の類だったならば、二人きりを望むはずであるから
これは友愛であると彼女なりに結論を出したのであった 妹達の面倒見ないとだから大学行っても一人暮らしなんてしないだろにこは これが見たかったやつですね…
しゅんとなっちゃうまきりんぱな尊い 天才が立てたスレか
にこちゃんの1年生との関係性はほんと好き これ以上喋っていると、なんだか本当に彼女のことを意識してしまいそうで
いやこれは全く恋愛などとは無縁な感情なのだけれども
ともかく真姫と凛はそれ以上何も話さず
遠くで何やら物色しているらしいにこと花陽をぼんやりと、静かに眺める
二人してあまりにも嬉しそうに目を輝かしているものだから
自分ももう少しアイドルに興味を持ってみようかしら、そんなことを考えていた 予定していたよりも随分長くアイドルショップに滞在してしまい
とっくにお昼時を過ぎた頃に、四人で何度も通ったラーメン屋へ向かう
相変わらず花陽は半ライス付き、凛は煮卵付きで当時と変わらない
ただ一つだけ違うのは、にこが三人に奢ってくれるらしかった
あのケチなにこちゃんが奢ってくれるなんて、大学って凄いところにゃー
にこはその言葉に苦笑しながらも、なんだか嬉しそうに見える
昔なら確実に口論になっていただろうに、と真姫と花陽は同じことを考えるのであった 楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうもので、すっかり夕暮れ空になっていた
凛は今日もにこの家に泊まりたいと言い出したが
二日連続はご両親に心配をかけるからとはっきり断られてしまった
凛は案外聞き分けの良い子だと、花陽は思っていたのだが
帰り際まで何度も何度も食い下がるので、迷惑だから駄目だよと優しくたしなめる また来週末くれば良いじゃない、と優しく凛を諭すにこは
お姉さんというよりなんなら母親のようにも見えて
絶対だからね、とにこに迫る凛はもはや妹あるいは娘のようである
しょっちゅう喧嘩して、先輩禁止などとやっていた頃が随分と懐かしく思われた それから凛は、週末になると必ずにこの元を訪れた
まきぱなが一緒の時もあれば、凛だけで泊まりに行くこともある
飽きもせず嬉しそうに彼女の家に通うその姿を見れば
特別な感情を少なからず抱いていることはもう明白なのであった ねぇ真姫ちゃん、凛ちゃんはにこちゃんのこと好きなのかな
好きでしょ、どう見たって
そうだよねと少し浮かない花陽の表情
寂しいのかと真姫が尋ねると
ちょっとだけ寂しいかも、と申し訳なさそうに花陽は小さく笑った >>44
そこはココロが「これからは私がお姉ちゃんになるから心配しないで行ってきて!」と送り出すお涙頂戴展開だろう 寂しいと言った後でしかし彼女は
でもにこちゃんと凛ちゃんが恋人同士になるのなら、こんなに素敵なことはないよねと続けた
ちょっぴりの憂愁と包むような情愛をたたえて微笑む花陽
あの二人の関係が今後どんな展開になるにしたって
出来るだけ花陽のそばにいてあげようと、真姫はそう決めたのだった そんなある日、アイドルのライブを見るためにこぱなは県外まで出かけた
熱烈なファン同士での遠征はやはり格別に楽しいものであり
可愛かったねぇ凄かったねぇと一通り感想を語り合った後
電気が落とされた帰りの夜行バスの中にこがポツリと
花陽、最近何かあったのと唐突に尋ねた
今日の花陽はどこか元気がないように見える気がしたと言う にこちゃんが原因だとは言えるはずもないので
はしゃぎ過ぎちゃって、少し疲れただけだよと花陽は笑ってごまかした
もともと嘘をつけない気質である彼女の演技を見破れないはずもなかったが
矢澤にこはそれ以上何も聞かなかった
その代わり黙って花陽に肩を寄せると目を瞑り
何かあったらウチ来なさい、話くらい聞いてあげるからと
頼もしいことを言うのであった その小さな体はとても温かく感じられて
凛がいつもくっついていたくなる気持ちが花陽にはよく分かった
花陽は凛ちゃんごめんなさいと心の中で小さく謝って
自らもにこの方へと少し体を寄せた
そうしてずっとこのまま、ずっとこのままで居れたらなぁと
ささやかなお願い事をしながら眠りにつくのであった 翌日にこは花陽が元気ないらしいが何か知っているかという旨のLINEを真姫に送った
何故真姫かというと、どうやら凛絡みの問題らしいと直感的に思ったためである
そのメッセージを受け取った真姫は、なんて罪な女なのかと軽く嘆いた
まさか彼女に罪などという言葉を使う日が来るなんてと、少し笑う
かつてにこまきと銘打って行われた恋愛ごっこの日々の中で
もしも本当に恋人になれたならと考えてしまった、あの瞬間のことを今更思い出す しかし今の真姫にとっては、あの三人は等しく大切なのであって
誰も傷つかないで欲しいと願うばかりである
いざという時自分は花陽を慰めることが出来るだろうか
いやそうしなくてはならないとの決意とともに
私が花陽を見ておくから大丈夫と、これまた頼もしい言葉をにこに返した しかし翌日そんな彼女の心配とは裏腹に
私ね、凛ちゃんを応援することにしたのと花陽は真姫にそう言った
凛はその日も相変わらずにこちゃんの家に住みたいにゃなどと繰り返しており
花陽にとって、中途半端な今の状態が一番辛いのだろうことが真姫には見て取れた
そんな花陽の手を握り
私も、その、ついてるから大丈夫、もごもごした口調で顔を赤くしながら励ます真姫
その手の温もりで心を満たすかのように、花陽は優しくその手を握り返した ちょうどそこへ凛がやってきたので花陽は思い切って尋ねた
凛ちゃんは、にこちゃんのこと好きなんだよね
凛は唐突なその質問に戸惑い、少し頬を赤らめながら
まぁ一緒のおうちに住みたいと思うくらいには好きだよと
案外恥ずかしがらずにその想いを口にした
花陽は一瞬だけ泣き出しそうな表情を見せたかと思うとすぐにいつもの微笑みに戻して
にこちゃんにはいつ言うのかと無理に明るい口調で凛に迫るのであった にこちゃん、良いよって言ってくれるかにゃあ
大丈夫だよ、凛ちゃんなら大丈夫
じゃあ明日みんなでお泊まりした時にこちゃんに言うにゃ
え、私と花陽も一緒でいいの
断れない雰囲気作った方がいいかにゃって思って
いつの間に凛は、こんなしたたかな女の子になったのだろうか
まきぱなはそんな驚きと、少しの寂しさと
どうか上手くいきますようにと祈りと共にその日を迎えた その日はにこの部屋で一日中遊んだ
凛が持ってきた流行りのゲーム機で散々盛り上がって
にこはとびきり美味しいオムライスを作ってくれて
花陽が持ってきたアイドルの映像には意外に凛と真姫も夢中になっていた
それで夕食はお決まりの鍋を囲んだあとお風呂に入りパジャマに着替え
にこが部屋に戻ると三人はしんとした雰囲気で彼女を待っていたのであった にこちゃんにお話しがあります
凛はらしからぬ真剣な顔をしてベッドの上で正座していた
にこは不審に思いながらも彼女に対面して正座する
もう眠いから話ならさっさと済ましてとにこが言うや否や
凛ね、にこちゃんのこと好きだよ
矢澤にこの顔が一気に真っ赤になった それは、どういう意味の「好き」なの
にこが静寂の中しどろもどろに尋ねると
凛ははっきりと答えた
かよちんと、同じくらい好き
ん? それは凛にとって最上級の愛情表現であるには違いないが
流石にいかがなものかと思われた
ちょっと凛、そんな告白は無いでしょ
そうだよ、ダメだよ凛ちゃん
えっ、告白ってなんのこと
真姫と花陽は顔を見合わせる
凛、卒業したらにこちゃんとルームシェアしたいってお願いするつもりだったんだけど
ちなみに、にこは顔を赤くして黙りこくっている 凛はにこちゃんのこと、好きなんじゃなかったの
好きだよ、ご飯作ってくれるし遊んでくれるし
つまり恋人になりたいとか、そう言うのは…
凛が真姫の発言の意味を咀嚼するのに数秒かかり
ボンっと顔を赤くして叫んだ
凛がにこちゃんのこと好きになる訳ないにゃ!!!
もう無茶苦茶であった あーびっくりしたわ、告白されんのかと思った
違うよ、にこちゃんとルームシェアしたくて
別にいいわよ、だいぶ先の話だけどね
やったー、かよちんと真姫ちゃんも一緒に住むよねと二人で話を進めている横で
花陽はわんわんと泣き始めるのであった ちょっと、花陽が泣いてるの凛のせいなんだからね
えっ凛のせいなの
そうよ花陽がどれだけ辛い想いしたと思ってるのよ
ごめんねかよちん、にこちゃんなんかより、かよちんの方が好きだにゃ
謝るのそこじゃないってば
凛を叱りながらも真姫はなんだか可笑しくて笑ってしまう
花陽もポロポロと涙を流しながら笑っていた あんなににこちゃんにこちゃん言ってたのは何だったのよ
だって真姫ちゃんとかよちんは毎日会えるじゃん
本当に罪深い女は星空凛であったと真姫はようやく気がついた
そして自分たちの空回り具合、友達同士で良からぬ関係を妄想したこと
全てが恥ずかしくなり、はぁぁと深いため息をついた 凛はよく事態が分からないままであったが
花陽をぎゅっと抱きしめてささやく
凛ね、みんなと一緒に暮らしたいってずっと思ってたの
毎日朝起きたらかよちんが隣にいて
にこちゃんがご飯作ってくれて
それでたまに真姫ちゃんがピアノ聴かせてくれるんだよ
かよちんもいいと思わない?
花陽は胸が詰まって何も喋れなかったがコクリコクリと何度もうなづいた そうは言っても私たち、まだ大学だって決まってないじゃない
真姫ちゃんも東京の大学行くなら一緒に住むにゃ
まぁ考えておいてあげるわと髪をクルクル回す真姫は嬉しそうな表情を隠し切れない
凛はやはりそんな真姫も大好きなのであった その夜星空凛はこんな夢を見た
四人で手を繋いで輪になり他愛もない話をいつまでも繰り広げる夢
それだけでこの上なく楽しくて心地良くて幸せで
この時間がずっと続いたらなと考えているうち
ハッと目覚めると朝になっていた 布団から体を起こすと隣には花陽と真姫が眠っていて
エプロンを付けたまま三人を起こしにやって来たにこと目が合った
凛、おはようと矢澤にこの一言、それから朝ごはんのいい香り
そんな素敵なものに囲まれてにこまきりんぱなの関係は続いていく
にこが卒業した後もそうだし、三人が卒業した後も形を変えながら
どこまでもどこまでも続いていく
終わり 良くやった
今日は思う存分にっこにっこにーしていいにゃ すばらしい……
にこまきりんぱな4人の素敵な関係が見れて幸せ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています