0333名無しで叶える物語(光)
2020/07/03(金) 12:37:01.59ID:Edb6uLkM絵里「……っ」
ズリ…ズリ…
曜「それにしても、真っ暗ですね…」
絵里「と…当然よ…ここはこの刑務所の最深部…ライトなんてないんだから…」
曜「ですね…」
絵里「……え、えぇ」
曜「絵里さん?なんか…震えてる…?」
曜「どうかしました?」
絵里「べ、別に…」
絵里「……ッ!!シッ!」 ピタッ
曜「え?」
絵里「見て、前方の下の方から、かすかに明かりが見えてるでしょ?」
曜「あっ、確かに…」
絵里「おそらく、管理室か警備室か何かね」
絵里「あの部屋から避難路に出て、そのあと海に出る」
曜「でも…話し声が聞こえる、人がいるって事ですよ」
曜「ここは遠回りしてでも安全なルートに行く方が得策じゃないですか?」
絵里「ダメよ、私たちに遠回りしてる時間なんてない」
絵里「今この瞬間に私たちが脱獄した事がバレて、警備に人を回されている可能性がある」
絵里「下の部屋のヤツらが談笑しているのを見ると、まだバレてはいないみたいだけど…」
絵里「一刻も早くこの刑務所から出るに越した事はないわ」
絵里「もし警備に人を回されたら詰みよ」
曜「そ、そうですよね…」