絵里「愛してるの言葉は」花陽「薔薇色の鎖」
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はじめてあなたの姿を見た時
なんて可愛らしい女の子だろうって思ったの
マシュマロのようにふわふわとしていて
少し指先でつついてしまえば潰れてしまいそうな
思わず守ってあげたくなるような女の子
私が持ち合わせていない女の子らしさを持っている
そんなあなたが羨ましかった
小泉花陽という女の子のことがずっと 私が花陽の名前を呼んだ時
あなたは私に対して恐怖心があったのか怯えた視線をむけていた
下級生にとって私のイメージは「お堅い生徒会長」というものがあったらしく
スクールアイドルグループ「μ's」に加入した時はぎくしゃくしたものだ
自分で蒔いた種とはいえ正直これは辛かった
とくに花陽を取り巻く環境は私から見て、常にゆったりとして、穏やかなように見えた
そんな周囲に対して穏やかな視線を花陽はむけていた
私に対しても怯えがなくなって、同じように見てくれるにはどうしたらいいか真剣に頭を悩ませたものだ そうしたぎくしゃくしたムードがあったが
グループ内での「先輩禁止」や時間がそれらを解決するのに大いに役立った
その結果もあったのか
花陽も少しずつ私に対して怯えを見せることなくなっていった
私に対しても柔らかな視線をむけてくれるようになった 柔らかな花陽の視線
見つめられているとなんだか心の底から落ち着くような感覚を覚えた
そしていつしかその視線を
私だけのものにしたい・・・・独占したいなんて考えるようにもなってしまった
いつしか私は小泉花陽という女の子に惹かれていた
私が持ちえないものをもった彼女がとても眩しく見えていた 「花陽は・・・絵里ちゃんのことが好きです・・・」
季節は夏
放課後の練習終わりの屋上
夕陽に照り付けられて暑苦しさがあった2人だけの場所で
私は花陽から愛の告白を受けた
頬を赤く染めて肩を震わすその姿も
不安げに目に涙を貯めて上目遣いでこちらを見る姿も
1つ1つの全てが愛おしい ーーーー本当に私は幸せ者ね
花陽への「恋心」を自覚してから思い悩むこともなく
こんなにも愛おしい花陽を
花陽の全てを独占する権利を得たのだから・・・
「泣かないで花陽」
「私も花陽のこと愛してるわ」
この子は誰にもわたさない
この子が見つめる先もこの子が抱える思いも全て・・・
私だけを見ていて。私のことだけ考えていてね・・・・
そう願いをこめるかのように強く花陽を抱きしめる 私の携帯から軽快な音が鳴り響く
通知先の表示は小泉花陽の名前
メッセージ30件
不在通知7件
花陽は随分と忙しないのね
全く・・・私のことを思って仕方がないのね♪
でもごめんなさい。今は邪魔をしてほしくないの
もう少しだけ私を求めるこの音を聞かせてほしいの
私を求めてすがりつくようなこの音・・・そしてそんな花陽がなにより愛おしい 花陽「ううっ・・・ひぐっ・・・無視なんて酷いよぉ・・・・絵里ちゃん・・」
ああ本当になんて可愛らしいのかしら
泣いて、喚いて、すがりつくようにして電話口で私を求めている
絵里「ごめんなさい花陽。少し勉強をしていて手が離せなかったの」
「でも花陽。こんなにたくさん電話やメールなんてされても困るわ・・・はっきり言って迷惑よ」
本当は愛おしくて仕方がないのだけど本音は言わないわ
もっともっと私を求めてほしいの♪ 花陽「やだやだやだやだっ!嫌いにならないでっ!ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
「絵里ちゃんのこと大好きなの・・・お願いだから嫌いにならないで・・」
フフッ・・・いい子ね花陽。私の思った通りの反応を見せてくれて嬉しいわ
少しいたずらしすぎてしまったわね♪ごめんなさいね花陽
絵里「全く・・・嫌いになんかならないわよ・・・少し言い過ぎたわ。ごめんなさい」
花陽「よかった・・・・あの絵里ちゃん・・・花陽のこと好き?」
絵里「フフッ・・・。いつものように言ってほしいのね」
私はあなたの愛で溺れてしまいそうよ。
それでも私にすがって、求めようとする花陽が可愛くて仕方がない
「愛してるわ花陽」 「あのっ!私絢瀬先輩のことがずっと前から好きだったんです!」
この子は・・・・確か生徒会で一緒だった子かしら・・・
以前は覚えていたはずの名前の子だったけど、今は思いだせそうにもない
ごめんなさいね。今となっては花陽のことばかり考えてるから忘れてしまったの
花陽が私を求めていて、その思いで沈んでしまいそうなぐらいなの
本当に花陽は悪い子ね♪ 「あのっ!絢瀬先輩・・・」
おっといけない。この子のことを忘れてたわ
悪いけど今は花陽がいるからこの子とはお付き合いできない
それでも、せっかく勇気ふり絞って告白してくれたのだから
しっかりと答えないといけないわね
さあ・・・。なんて伝えようかしら
ああ。ちょうどいいところにいてくれて助かるわ。花陽 目の前の女の子の手を引いてこちらへ引き寄せる
そして耳元でささやくの
「窓の外を見て」
「あ・・・えっと・・1年生の確かμ'sの子が見てます・・・」
せっかくだから教えてあげないとね
絵里「あの子と私お付き合いしてるの。だからあなたの思いには答えられないわ。ごめんなさい」
「っ!・・・わかりました・・・・」
「あの・・・手を離してください・・・さっきから見られてて怖いんです・・・」
絵里「あら。ほんとに見てるわね。ねえ怒ってるあの子もとても可愛いでしょ?」
「は・・・・離してくださいっ!」
「絢瀬先輩も・・・あの子もおかしいですっ!怖いです・・・・」
・・・・?この子は何を言ってるのかしら
きっと私と花陽が羨ましいのね♪ 絵里「おまたせ。花陽」
花陽「あっ・・・絵里ちゃん・・。あの・・さっきの人は?」
心配してくれる様子も、ほんとは怒ってるのに口に出せない様子も可愛らしい
でも、もっとあなたの色んな表情が見たいわ
絵里「生徒会で一緒だった子よ」
花陽「生徒会の人・・・・ねえ・・・何してたの?」
絵里「なにって・・・告白されてたのよ」
花陽「・・・・・やだよ・・・」
目に涙を浮かべてまで私を求める視線
ああ・・・本当にこの子は可愛い
思わずほほにキスしちゃったわ♪ 絵里「心配しないで花陽。大丈夫だから」
「さあ。一緒に帰りましょう」
花陽「絵里ちゃん・・・」
花陽「あ・・・あの・・・もう一回してほしいの・・・」
「あと・・・花陽のこと愛してるって言ってほしいの」
「心配になちゃって・・・」
たくさん欲しがる欲張りな子ね
でもそんなところも大好きよ・・・
そっと口づけし、耳元へ囁く
「愛してるわ・・・花陽・・・」 ◇◇◇◇◇
私の恋人絢瀬絵里ちゃんは生徒会長をしてたりするみんなの頼れるおねえさん
勉強だって、運動だってなんでもそつなくこなせて
そのうえスタイルもいい完璧な美人
そんな人だから学校でもすごくモテる
私なんかよりも全然綺麗な人や可愛い人なんかも憧れてるって話を聞いたことがある
本当なら花陽なんかでは到底手の届かない
雲の上のような存在なの 花陽は入学式の時に絵里ちゃんを見かけてからずっと惹かれてたんだよ
とても綺麗な人で非のうちどころのない完璧な人
学校の人からも思われていて・・・・
花陽には一生叶わない恋だとあきらめかけていた
それでも絵里ちゃんが「μ's」に加入してきたから・・・
私でも・・・もしかしたら・・・なんて思ったの
これはチャンスなんだって ずっと憧れていたけど近寄りがたいところもあった
怖いなんて感じることもあった
でも・・・「好き」という思いは抑えきれそうにない
気がつけば絵里ちゃんに花陽は告白してたの
駄目かもしれないなんて考えることはなかった
結果は・・・花陽のことを受け入れてくれて・・・愛してるって言ってくれた
本当に幸せだった
それと同時にこうも思ったの・・・
花陽なんかでは到底釣り合わない、絵里ちゃんにはもっと素敵な人がいるかもしれない
だから・・・なんとしてでもつなぎとめなきゃって 花陽には絵里ちゃんと付き合うようになってから分かったことがあるの
絵里ちゃんは学校や「μ's」のみんなといる時は
しっかりしてて頼りになるお姉さんで、すましたように見えるけど
ほんとは心に余裕がない人なんだ
花陽を抱きしめるときはなんだか追い詰められているような苦しそうな表情で・・・
乱暴に慌てるように花陽を抱く手は震えているんだ
そんな絵里ちゃんが怖いと思うこともあるけど・・・
絵里ちゃんがのぞむようにしてあげないと
どこか遠くへ花陽から離れてしまいそうな気がするの
絵里ちゃんがいなくなるのは嫌だ・・・きっと寂しい・・・
絵里ちゃんが私の隣でいてくれるのなら
花陽は・・・どんなにめちゃくちゃにされてもいいと思うの
どんなことしてでも花陽のもとへつなぎとめられるのなら・・・・ 学校のみんな、それにμ'sのみんな・・・・
みんなが絵里ちゃんを頼りにしていて・・・
憧れるから花陽はたまらなく焦らされる
花陽なんかでは釣り合わないと思い知らされる
自分が嫉妬深い嫌な子なんてことは知ってるよ
でも・・・・どうしようもないの
絵里ちゃんのことを思うと苦しくて・・・・辛い
どこかへ絵里ちゃんがいってしまいそうで・・・・
不安なんだ 花陽「好きだよ・・絵里ちゃん」
絵里「どうしたの花陽。寂しいの?」
花陽「絵里ちゃん大好きだよ・・・」
絵里「可愛いわね♪花陽」
ううん。違うの・・・そんな言葉じゃないの
花陽が欲しい言葉は
花陽「絵里ちゃん・・・花陽のこと愛してるって言ってほしいの」
絵里「ほんとに欲しがりさんね。いいわよ花陽」
「愛してるわ花陽」
何か言おうとする花陽の口をふさぐかのようにキスしてくれる絵里ちゃん
絵里ちゃんは花陽が求めるものはなんでもくれる
でもね。求めないと絵里ちゃんはなにもくれないの・・・・
愛してるという言葉でさえも 「絢瀬先輩のことが好きですっ!」
ーーーああ・・・まただ
絵里ちゃんは何度も思わされるけど本当にモテる
相手の人もすごく綺麗な人だな・・・・
絵里ちゃん・・・断ってくれるよね?
嫌だ・・・・どこにも行かないで
花陽のそばにいてよ・・・1人にしないで
じっと絵里ちゃんの方を見つめていると
絵里ちゃんが告白してきた人の手をとり、自分の身体に近づける
そして耳元で何か囁いた
絵里ちゃんは花陽のこと愛してくれてるよね?
きっと断ってるんだよね
でも・・・・どうしてそんなに楽しそうなの・・・・ 絵里ちゃんの方をジッと眺めていると
絵里ちゃんと少し目があった
ーーーねえ絵里ちゃん。花陽のことだけ見てよ
どうして・・・・そんなことするの
やめてよ・・・・苦しいんだよ
見せつけるようなことしないで
絵里ちゃんはとっても意地悪
花陽を不安にさせて傷つける
絵里ちゃんは花陽のことを本当に愛してくれてるの? 「んん・・・んっ・・・・はぁ・・・・はなよ・・・・」
「はぁ・・・・はぁ・・・・んっ・・・えりちゃん・・・」
放課後の練習終わりに絵里ちゃんのお部屋で
花陽達はお互いに愛しあう
こんなに花陽を愛してくれてるはずなのに・・・
花陽の心は不安でいっぱい
絵里ちゃんが告白されていた場面がよぎる
ーーー絵里ちゃんはどうして花陽を傷つけるの?
嫌だよ・・・・ 花陽「絵里ちゃんあのね・・・。今日のことなんだけど・・・あの人・・・」
絵里「ああ。今日の告白してきた子のことよね。綺麗な子だったわね」
花陽「っ!・・・ちゃんと断ってくれたよね?変なことしてないよね」
こんなこと聞くなんてきっと絵里ちゃんは花陽を嫉妬深い子だと思うだろう・・・
花陽は嫌な子だよね・・・・
でもね。聞かずにいられないの
絵里ちゃんがどこかにいってしまいそうで・・・・
どこにも行かないで、1人は嫌だ
花陽を初めて抱きしめてくれた時のように絵里ちゃんの方から愛してるって言ってほしい
ちゃんと花陽のことを愛してくれてるって確かめたいの
花陽「絵里ちゃんは・・・花陽のことを愛してくれてるの?」 絵里「・・・。どうして今さらそんなこと聞くの?」
「花陽は恋人のことを信じてくれないの?」
花陽「違うのっ!でも・・・・怖いの・・」
絵里「ちゃんと告白は断ったって何度も言ったじゃない。まったく・・仕方ない子ね」
絵里ちゃんはそう言って私をベッドに押し倒す
花陽を押さえ込み唇を奪う
「花陽」
絵里ちゃんの手がすうっと私の制服に触れる
リボンをほどき、ボタンを外して制服を脱がせようとする 花陽「やだぁ・・・・」
絵里「花陽は私が少しでも他の女の子と話すことも許してくれないのね」
拒むように身体をよじるけど絵里ちゃんは逃がしてくれない
ブレザー、シャツと引きはがすように花陽を脱がせる
今度は流れるような手つきでスカートに手をかける
片手でファスナーをおろし、スカートも脱がせて下着だけの姿にされてしまう
ぐいっともう一度花陽を押さえ込み耳元でささやく
「ほんとうにわがままなんだから・・・」
口を開こうとするけど、乱暴にくちづけされふせがれてしまう 「他の女の子ではできないこと、友達同士でしちゃいけないことしてるのにね」
絵里ちゃんは楽しそうにくすくす笑う
「ほんとうに花陽って強欲ね」
ーーー違うんだよ絵里ちゃん
絵里ちゃんにはキスでも。こんなことを求めてるわけじゃないの
ただ・・・一言だけ絵里ちゃんの口から
「愛してる」って言われたい
私が一番求めてるものなの
他になにもなくていいから・・・・
花陽はちゃんと絵里ちゃんが愛してくれてるか分かんないんだよ・・・・ 海未「これで歌詞も完成しました。花陽手伝ってくれてどうもありがとう。助かりました」
花陽「気にしないで海未ちゃん。それより花陽なんかで助けになったのかなあ」
放課後の部室で海未ちゃんと2人
練習も完全休みだったけど、海未ちゃんに作詞を手伝ってほしいと頼まれ
部室に残って海未ちゃんを手伝っていた 海未「花陽はよく本を読むことも知ってましたし、穂乃果やことりからもユニットでの作詞でいいアイデアを出してくれたと聞いてましたから・・・自信を持ってください。本当に助かりましたから」
海未ちゃんは優しいなあ・・・
花陽「いつも海未ちゃんに助けられてるからそのお手伝いが少しでも出来たなら嬉しいな」
海未「・・・・。」
あれ?さっきから海未ちゃんが花陽のことをじっと見ている
何かあったのかな?
花陽「どうかしたの?海未ちゃん」 海未「なんだか花陽がやつれているように見えるのです」
「今日だけでなく以前から・・・ずっと気になっていたので一度2人で話がしたかったのです」
花陽「別に・・・・ただちょっと寝不足だったから・・・心配しなくても大丈夫だよ」
海未「・・・・。花陽は絵里とお付き合いされてますよね」
・・・・。別に隠してるわけじゃないのに
少し動揺してる。
海未「・・・。花陽は・・・その絵里に酷いことをされてますね」
海未ちゃんが告げたことにドキリとする
花陽「いや・・・そんな・・・」
そんなことない・・・・だって絵里ちゃんは・・・
でも・・・言葉にできない 海未「いいえ。絵里は花陽に酷いことをしています」
嫌だ・・・違うの・・・
海未「絵里は花陽が傷ついてる姿を見て喜んでいるのです」
海未ちゃんやめて・・・・言わないで・・・
花陽が・・・・気づかないふりをしている本当のことを・・・
海未「絵里は本当にあなたを愛してくれてると思いますか?」
お願い・・・・やめて・・・・ 海未「私なら・・・花陽を傷つけたりなんかしません・・・」
知りたくなんかないよ・・・・
海未「絵里は間違ってます」
正しいことなんて・・・本当のことなんて・・・
海未「花陽・・・どうか泣かないでください」
海未ちゃんがそっと花陽を抱きよせて囁く
海未「愛してますよ・・・花陽・・・」 ◆◆◆◆◆
ーーー花陽は一体何してるのかしら
いつも帰る時は花陽は私を求めて走ってくるはずなのに・・・
学校の玄関で随分と待たされている
こんなこと・・・付き合いはじめて一度もなかった
何をしているの・・・・どうしてなの
花陽が私を・・・求めてこないのはなぜ・・・
考えれば考えるほどなにか不吉な予感がしてくる
花陽・・・あなたは今どこにいるの・・・
いつものように私を求めてよ・・・ 目の前が真っ暗になりそうになり
思わず座り込みそうになった時ようやく見つけた
「花陽っ!」
・・・・。いつもならすがりつくように求めてくるはずなのに
あなたはどうしてそんなに冷たい視線で見つめてくるの・・・
どうして避けるような顔をしてるの・・・・
やめてよ・・・なんで・・・・ 絵里「何してたのよ。遅かったじゃない」
花陽「・・・。ごめん・・・海未ちゃんの作詞の手伝いをしてたの・・・」
そんなの聞いてない・・・・海未が一体何を・・・・
絵里「ふざけないでっ!」
海未なんて別に今はどうだっていい
花陽は・・・私のものなんだから・・・
いつものように抱きしめよう・・・
この子は誰にも渡さない・・・離しちゃいけない 「いやっ!離して絵里ちゃんっ!」
抱きしめようと差し出したはずの手が弾かれた
花陽「ごめんなさいっ!もう花陽帰るからっ!」
ーーーー信じられない
あれだけ私にすがりついて求めてきた花陽が・・・
花陽が・・・私を拒んだ・・・
さっきの拒絶は冗談ではない
間違いなく・・・あの子は私を拒んだ
頭がクラクラして・・・力が抜ける・・・立ち上がる気力もない
私が間違ってたんだ・・・
花陽がすがりついて私を求めてたんじゃない・・・
私の方が花陽を縛りつけるように求めていたんだ・・・ 花陽が・・・傷つく姿をみては安心していた
泣き出す姿をみるたび喜んでいた
私を求めてすがられることで
花陽が私を愛してくれてると・・・・考えていた
どんなことがあっても私だけを見てくれる・・・そう思ってた
花陽が・・・私への思いが満たされると離れてしまうと思ってた
だから愛してるなんて求められないかぎり口にしなかった
このままつなぎとめられると思ってた でも・・・・拒絶されてしまった
あれだけ求めてたのに
すぐに抱き着いてきたのに
ーーーー花陽は私を必要としなかった
間違ってたんだ・・・
「ごめんなさい・・・花陽・・・・」
「私には・・・あなたが必要なの・・・・1人は嫌なの・・・」
伝えられなかった言葉が涙とともに溢れ出す ◇◇◇◇◇
海未ちゃんの告白を受けて
わけもわからなくなり、部室を飛び出し
そして絵里ちゃんを拒んだ
ーーーー絵里ちゃんを初めて拒んだけど・・・もう嫌われちゃったよね・・・
海未ちゃんの言うように絵里ちゃんは・・・
花陽を傷つけて喜んでたんだ・・・酷い・・・
海未ちゃんからは逃げ出しちゃったけど・・・
海未ちゃんは・・・きっと絵里ちゃんみたいなことはしない・・・
ちゃんと花陽を愛してくれる・・・
辛い思いや苦しい思いはしないはず・・・・ でも・・・・
花陽が海未ちゃんといることになると絵里ちゃんはどうなるの?
誰が支えてあげるのかな?
希ちゃんやにこちゃんだっているし
μ'sのメンバーや学校には絵里ちゃんたちを慕う子はたくさんいるだろう・・・
きっとまた・・・花陽にしたみたいに
絵里ちゃんは傷つけて・・・自分にすがりついてくれる子を愛するんだ・・・
ーーーーそれって許されることなのかな? 「絵里ちゃん」
学校の玄関でずっと立ちすくんでる絵里ちゃん
いつまでそうしてたのかな?
絵里「お願いだから・・・見捨てないで・・・」
「私には・・・花陽が・・・花陽しかいないの・・」
「ごめんなさい花陽・・・私最低だった・・・間違ってたの」
ううん。違うよ。絵里ちゃんは間違ってないよ
今やっと分かったんだよ
ーーーー傷ついて弱ってる姿ってすっごく可愛いんだね
絵里ちゃんもそう思ってたんだね・・・ 花陽「絵里ちゃんは花陽が傷ついてる姿を見て楽しんでたんだ」
絵里「ごめんなさい・・・私最低だったの・・・」
花陽「そっか・・・絵里ちゃんは最低だね」
絵里「ごめんなさい花陽・・・こんなこともうしないから・・・見捨てないで・・」
「お願い・・・どうか許して・・・」
花陽「絵里ちゃん泣かないで・・・」
「許してあげるから絵里ちゃんの口から愛してるって言ってほしいな」
絵里「花陽・・・。愛してるわ・・・愛してる・・・花陽」
花陽「えへへ〜///ありがとう絵里ちゃん。花陽も絵里ちゃんのこと愛してるよ」 私には釣り合わないぐらい絵里ちゃんは素敵な女の子
つなぎとめられるものがないなんて思ってたけど
絵里ちゃんが教えてくれたんだよ
「愛してる」って言葉があれば絵里ちゃんはきっとつなぎとめられる
おまじないのようなもの・・・ううん。鎖だね。とても色鮮やかだけど禍々しい
薔薇色の鎖!素敵でしょ?
これで絵里ちゃんと花陽は離れられないよ
花陽は絵里ちゃんがいないと、絵里ちゃんは花陽がいないと生きられない
ほんとに愛してるよ・・・絵里ちゃん♪ ◆◆◆◆◆
花陽に告白されてからずっと
優越感と独占欲にかられてきた
花陽がむけてくれる視線や表情
花陽が私にむけてくれる執着心
これらすべてが私に執着してくれることこそ愛だと思っていた。
それでも彼女の周りには多くの人がいて・・・
だからこそ失うかもしれないと
ずっと怖かった
だから依存させたかった
だけどそう考えるのもこれでおしまいだ
「愛してるよ絵里ちゃん♪」と花陽が言う
この言葉がある限り彼女と離れることない
今や彼女の視線の先には私しか映らないのだから
「愛してるわ花陽」 ●●●●●●
「海未ちゃんごめんね。花陽達は幸せだよ」
数日前に花陽はそう言いました
結局絵里を選んだのですね・・・・
思えば・・・初めから花陽には絵里しか見えていなかったのかもしれません
それでも、諦めきれなかった。
絵里が花陽に対して酷い振舞いをしていることが分かっているのは恐らく私だけ・・・
私も花陽をずっと見てましたから
花陽が傷ついている姿を見て喜ぶ絵里
私には到底理解できない振舞い
傷つく花陽を私は見てとても苦しかった
だから・・・手を差し出せばきっと助けられる
花陽を幸せにしてあげられると思っていた・・・
なのに・・・彼女は結局絵里を選んだ・・・ もっと早くに気づくことができれば・・・
もっと早く手を差し出せば・・・
後悔ばかりが浮かんでは、胸を締め付ける・・・
きっと彼女たちは・・・お互いを傷つけあいながら愛情を深めるのだろう・・・
理解できないし、したくもない
それでも・・・なぜという思いが胸に残り続ける
「絵里は最低です・・・・」
こんなことを言っても仕方がないのに・・・ 「うーみちゃんっ。」
海未「穂乃果・・・・ことり・・・」
穂乃果「海未ちゃん残念だったね」
ことり「花陽ちゃんは絵里ちゃんのところに行っちゃったね・・・」
海未「・・・・正直。理解できません・・・。どうしてあんな人のところへ行ったのか」
穂乃果「別に2人が好き同士なんだからいいんじゃないかなあ」
海未「ですがっ!あのままでは・・・花陽は・・・」
ことり「海未ちゃん。人の恋路は邪魔しちゃいけません。2人がうまくいって悔しいのはわかるけどね」
穂乃果「そうだよ。邪魔しちゃいけないよ」
「それに海未ちゃんだって最低なんだよ」 海未「私が・・・最低とは・・・」
ただ花陽を救いたかっただけなのに・・・
ことり「海未ちゃんは2人がうまくいってないって思いこんでただ邪魔してただけじゃない」
穂乃果「花陽ちゃんが弱ってるところにつけこんで絵里ちゃんからとろうとしたんだよ」
そんな・・・弱みにつけこもうなんて・・・
ことり「怖いよねー穂乃果ちゃん♪」
穂乃果「ほんとだねことりちゃん♪」
ただでさえ、失恋して不安定なのに・・・
穂乃果やことりにまで見捨てられては・・・
海未「お願いです・・・やめて・・」 穂乃果「でも海未ちゃん大丈夫だよっ!そんな酷いことする海未ちゃんも見捨てたりなんかしないからっ」
ことり「私達ずっと3人仲良しだったでしょ?穂乃果ちゃんとことりはそんな海未ちゃんも大事にするから」
海未「ほのか・・・・ことり・・わたしは・・」
穂乃果「もうっ!泣かないでよ海未ちゃん。私達2人は海未ちゃんに辛い思いさせないからね」
ことり「泣いてる海未ちゃんも可愛いっ。もう他の子に目移りしちゃだめだよ」
「私達2人のこと好きでしょ?海未ちゃん♪」
海未「はい・・・大好きです。穂乃果・・・ことり・・・」
「ねえ海未ちゃんっ。これからもずっと3人一緒でいようねっ!」 これでおしまいです。
ドロドロしたお話が作りたかったので・・・こんなお話になりました
みんなちょっと病んでて申し訳ないです おつ
久々にこういうドロドロ系読めて面白かった
ただ「・・・」は「……」にして数も統一した方が読みやすいかなと思う >>68
貴重なご意見ありがとうございます
このあたりは特に意識してなかったので・・・
読みやすさ考慮出来ればよかったなと反省してます >>70
アドバイスを受け入れたようなことを言いつつ
直後に「・・・」を使って煽っていくスタイル …を全角で・・・とか2個だけ・・で使ってるのって30代〜に多いイメージ …は3つだからな!って小学時代に習ったから3点リーダー使う時は最初から3つの使ってるわ
まぁそれはどうでもよくて
乙乙!久しぶりに良いえりぱな(うみぱな)読めて満足
メンツ的にEDはラブピかな笑 どうでもいい話なんだけど2点リーダー(・・、・・・・、・・・・・・)にするやり方は逆転裁判ではデフォルトなんだよね
知られてないけど結構ポピュラーな表現のひとつではある そんなもん引き合いに出されてもそうですかとしか
てか知られてないならポピュラーとは言えないのですが
ちゃんと言葉の意味調べてから使おうね 絵里花陽海未でこんな病んだ話が読めるとは……
後味悪すぎないのがまたいいね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています