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雪穂「私のお姉ちゃんたち」
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0002名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:02:14.10ID:LPKqpVxa
ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ…

海未「ごめんください」

ほのママ「いらっしゃいませ。あら海未ちゃん」

海未「こんにちはおばさま。穂乃果はいますか？」

ほのママ「あの子、さっき『ちょっと出かけてくる！』って飛び出したのよ」

海未「そうなのですか」

ほのママ「約束してたのよね？『海未ちゃんとことりちゃんが来たら上がってもらって』って。まったくあの子は…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

海未「いえ。いつもの事なので」

ほのママ「本当にゴメンなさいねー。穂乃果の部屋で待っててくれる？」
0003名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:03:46.36ID:LPKqpVxa
海未「はい。それとおばさま。お饅頭を…いつものを二箱お願いします」

ほのママ「いつもありがとうね」

海未「いえ。母のお遣いみたいなものなので。たまには自分で行っておばさまと話がしたいと言っているのですが、なかなか忙しい身なもので」

ほのママ「そうねー。あの子、簡単には家を空けられないでしょうね。いつでも待ってると伝えておいて」

海未「はいっ。それでは、おじゃまします」

ﾄｺﾄｺ…

？？「あれ、海未ちゃん？」

海未「ん？あら雪穂。こんにちは」

雪穂「こんにちはー。今日はどうしたの？」

海未「穂乃果とことりの3人で次の衣装の話をすることになっているのですが」
0004名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:04:52.82ID:LPKqpVxa
雪穂「えー？でもさっき出かけちゃったよ。なんか『お煎餅がー』って叫んでた」

海未「お煎餅ですか。『ギリギリまで絞るプラン』を再び使う日はそう遠くはなさそうですね」

雪穂「あはは…そうだ海未ちゃん。少し時間あるかな？」

海未「はい。少なくとも穂乃果とことりが来るまでは暇ですね」

雪穂「それじゃあ宿題をみてもらっていい？」

海未「なるほど。そういうことなら喜んで。雪穂が普段サボっていないか確認するいい機会です」

雪穂「えぇ！？そ、それはお手柔らかにお願いします」
0005名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:05:54.51ID:LPKqpVxa
ーーーー。


雪穂「あーおわったー！海未ちゃんありがとう」

海未「お疲れ様でした。私の心配は杞憂に終わったようで」

雪穂「き、きゆう？」

海未「サボってないか。なんていらぬ心配だったという事です」

雪穂「と、当然だよー！これでも成績は良い方なんだよ」

海未「ふふっ。すみません」

雪穂「もう、海未ちゃんったら。よいしょっと…宿題終わったし、なにか食べるもの持ってくるね。ちょっと待ってて！」ﾄﾞﾀﾄﾞﾀ　

ｵｶｰｻｰﾝ!

海未「いえいえお構いな…って行ってしまいました。やっぱり根っこは穂乃果と同じですね。すぐに行動に出ます」
0006名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:06:58.46ID:LPKqpVxa
雪穂「おまたせー」

海未「雪穂、そんなに急いでは危ないですよ。おや？それは…」

雪穂「えへへ。海未ちゃんが好物と言ってくれているほむまん！…とお茶だよ。って言うか今これくらいしか出せるものなかったの。ゴメンね」

海未「いえいえ。私はとっても嬉しいです。むしろ、来るたびにいただいて良いのかと思うくらいです」

雪穂「穂むらにとって海未ちゃんとことりちゃんは特別だからね。お得意様は大事にしないと」ﾆｼｼ

海未「なるほど。商売上手な看板娘と言ったところですか」

雪穂「ま、これはお姉ちゃんからの受け売りなんだけとね。ささ、食べよっ！」

ーーーー。

海未「さっきの宿題の事ですが」

雪穂「ん？」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

海未「私必要でした？ほとんど一人で解いていたように見えましたが」
0007名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:07:49.96ID:LPKqpVxa
雪穂「そのほとんど以外の所が重要なの」

海未「そ、そうなのですか」

雪穂「たまにお姉ちゃんに教えてもらうんだけどさ」

海未「穂乃果に？」

雪穂「意外に思うかもしれないけどお姉ちゃん。中学生レベルの問題はスラスラ説ける問題もあるんだよ。ただ、解き方詳しく教えてって言うと頭に「？？？」浮かべちゃうんだ」

海未「なるほど。確かに穂乃果はそういう理屈みたいなのは苦手かもしれません」

雪穂「頭よりも身体で覚える感じだよね。お姉ちゃんは」

海未「そういえば…私の母も穂乃果が剣道やっていた頃『穂乃果ちゃんは飲み込みは恐ろしく早いけれど人に教えるのが下手』と言っていました」

雪穂「運動となると尚更だよね」
0008名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:08:42.83ID:LPKqpVxa
海未「μ'sでの難しいダンスもすぐに身につけますよ。穂乃果は」

雪穂「へーそうなんだ」

海未「かと思いきや、歌い出しの立ち位置を間違える事なんかもあります。しかも本番でですよ？」

雪穂「アハハ！そういえば、そんな事あったね」

海未「あの時はライブが終わった後、みんなで大笑いして、穂乃果が拗ねてしまいました」

雪穂「はぁーっ。笑いすぎてお腹痛い……ふぅ。あれでも私のお姉ちゃんだから、あんまりイジメないであげてね」

海未「はい。それはもちろんです」ﾌﾌｯ


ーーーー。


海未「雪穂、志望校はやはり音ノ木坂に？」

雪穂「うん。お姉ちゃんとも約束したしね」

海未「約束？」
0009名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:09:46.52ID:LPKqpVxa
雪穂「廃校を阻止したらオトノキ受けるって」

海未「そんな約束を…。ですが雪穂」

雪穂「ん？」

海未「本当にやりたい事があるのならしっかりと決めたほうが良いと思います。高校生活はたったの3年間ですが、その3年が今後の人生を決めるキッカケになるのかもしれないのですから」

雪穂「うーん。ハッキリ言うと今『将来これをやりたい！』っていうのは無いんだよね」

海未「…そうですよね。私が雪穂くらいの年のときも明確な将来像はありませんでした」

雪穂「へぇー。今はどうなの？」

海未「そうですね。まだフワッとしています」

雪穂「そうなんだ。てっきり家を継ぐのかなと思ってたよ」

海未「なんだか、それだと逃げているような気がして。いえ、決して家を継ぎたくないという意味ではないのですが」

雪穂「逃げるって？」
0010名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:11:12.75ID:LPKqpVxa
海未「例えば…さっきの答えですが、私が将来家を継ぐとはっきり言っていたら雪穂はどう思いますか？」

雪穂「やっぱり、凄いなーって思うよ」

海未「なるほど。では、穂乃果が穂むらを継ぐと言ったらどう思いますか？」

雪穂「んー。お姉ちゃん、他にやりたいことないのかなーって…あっ！？」

海未「そういう事です」

雪穂「海未ちゃんも、やりたい事を探しているんだね」

海未「はい。なので私は大学に進学するつもりです。そこでなにか見つかればその道を目指そうと思いますし、見つけられなかったら家を継ごうと思っています」

雪穂「ちゃんと考えてるんだね。やっぱり凄いよ」

海未「両親と話して出た答えですが。雪穂も一度話してみてはどうです？」

雪穂「進路希望調査があったとき、おとーさんたちに正直に言ったんだ」
0011名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:12:12.74ID:LPKqpVxa
海未「ご家族はなんと？」

雪穂「おかーさんは『自分がやりたい様にしなさい。ただし高校は必ず卒業すること』だって。おとーさんはおかーさんの言葉に黙って頷いてたんだ。ちょっと放任主義だと思わない？」

海未「そうでしょうか？雪穂の事を分かっているからこそやりたい様にと言えるんだと思いますが」

雪穂「そうかなー？結局、第一志望オトノキって言ったらおかーさんは機嫌良くなるしお姉ちゃんは大喜びでウルサイしで」

海未「ふふっ。やはり、母校を志望校にしてくれるのは嬉しいのではないですか？穂乃果も一年だけですが、雪穂と一緒で嬉しいのでしょう」

雪穂「まぁ、オトノキは近いしいいかなって。それに…」

海未「？？」

雪穂「これはみんなに内緒にしてほしいんだけど。合格して亜里沙と一緒にスクールアイドル始めようって話してるんだ」

海未「！！」
0013名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:13:02.08ID:LPKqpVxa
雪穂「今まで一番近くでμ'sの練習やステージを見て元気をもらってきた私と亜里沙だけど、今度は私達がステージに立って皆に元気を届けるのもいいかもねって」

海未「そうだったのですか」

雪穂「どうかな？海未ちゃんは反対？」

海未「まさか。私達の活動がきっかけでスクールアイドルの輪が広がるのであればもちろん応援しますよ」

雪穂「ありがとう！その前にまずはオトノキに合格しないとね。よーしっ。がんばるぞー！」

海未「また分からないことがあれば、いつでも呼んでくださいね」

雪穂「うん。ありがとう」


ーーーー。


雪穂「そうだ！最近面白いマンが見つけたんだ。きっと海未ちゃんが好きなタイプだよ」

海未「ハレンチなのはだめですよ？」

雪穂「そういうのじゃないよ。えっとね…」

ﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀ

海未「おや？」
0014名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:14:09.68ID:LPKqpVxa
雪穂「帰ってきたみたいだね」

ｳﾐﾁｬﾝｵﾏﾀｾ‼…ｱﾚ?ｲﾅｲ!

海未「まったく…穂乃果は」

雪穂「おねーちゃーんこっちー！」

ｶﾞﾗｯ!

穂乃果「海未ちゃん。待たせちゃってごめん！」

海未「いえいえ。雪穂と話していたので退屈しませんでしたよ」

ことり「ほのかちゃん。は、はやいよぉ…」ﾊｧﾊｧ

雪穂「あ、ことりちゃんも一緒だったんだ」

海未「ことり？連絡もなく遅れるだなんて珍しいですね。返事もないし、心配したのですよ？」

ことり「ごめんね。家を出る準備してる時に衣装案がパッと浮かんで。忘れないうちにと思って描いてたの」

海未「そうだったのですか。いえ、事件に巻き込まれたとかでないならいいのですよ。それで、穂乃果は何処へ？」
0015名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:15:30.97ID:LPKqpVxa
穂乃果「ほら、よく行ってるお煎餅屋さんあるでしょ？」

海未「はい、私もよく行くお店ですね」

穂乃果「そこが今日、安売り日なの思い出してね」ﾄﾞｯｻﾘ

雪穂「だからってこんなに沢山」

穂乃果「うちの家族、みんなお煎餅好きだし。まとめ買いだよっ！」

海未「まぁ、お煎餅を食べるなとは言いません。私も好きですし」

穂乃果「海未ちゃん…！！」

海未「しかし！体型が維持できないときは。わかっていますね？」

穂乃果「うっ…」

海未「なにがうっ…ですか！余分な脂肪がつくとμ'sの活動だけで無く日々の生活にも影響します」

穂乃果「ことりちゃーん！海未ちゃんあんな事言うよ。ヒドイよね？」
0016名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:16:35.47ID:LPKqpVxa
ことり「体型が変わっちゃうと衣装直さなきゃいけないから。海未ちゃんに賛成です♪」

穂乃果「ガーン！ことりちゃんまで。ゆ、雪穂は穂乃果の味方だよね」

雪穂「ダイエット、ファイトだよっ！」

穂乃果「それ穂乃果の！！」

ことり「ふふっ」


ーーーー。


海未「さて、落ち着いたところで本題に入りましょうか。ことり？」

ことり「うん。えっと…今回は学年別って事でいくつか考えてみたよ。どうかなー？」

穂乃果「おぉ〜っ！さすがことりちゃん。穂乃果じゃ一生かかっても思いつかないよ」

雪穂「……」ﾁﾗｯ

海未「私は肌の露出が多くないのであればことりの衣装に文句はありません」

ことり「もー海未ちゃんったらまだそんなこと言ってるのー？」

雪穂「……」ﾁﾗﾁﾗｯ
0017名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:17:49.94ID:LPKqpVxa
海未「私にも割り切れない事はあります…雪穂？どうしたのですか？」

雪穂「あ、いやー私もことりちゃんの衣装案見てみたいんだけれど、いいかなーって」

ことり「えっ！？」

雪穂「今、スクールアイドルの頂点にいると言ってもいいグループの発表前衣装なわけだしさ。あんまり良くないのかなーって」

ことり「いいっ！良いに決まってるよ！ね？穂乃果ちゃん、海未ちゃん？」

穂乃果「うん！今更そんな遠慮するなんで雪穂らしくないぞー」

海未「μ'sの活動で雪穂に協力してもらったことは多々あります。それに、私の作詞ノートだって見られてしまいましまし///」

雪穂「あ、あれは不可抗力で！海未ちゃんごめんって！」

ことり「海未ちゃんの恥ずかしいのは置いといて、穂乃果ちゃんの妹はことりの妹みたいなものだよ。そして、お姉ちゃんは妹のお願いを叶えるんだよ」ｷﾞｭｰｯ

海未「ことり！？」ｶﾞｰﾝ

雪穂「あはは、ことりちゃん苦しいよー」
0018名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:19:18.36ID:LPKqpVxa
ことり「なんなら、今日のことりのお家にお泊りして色々着てみる？」

穂乃果「あ、穂乃果もことりちゃん家いきたーい！」

ことり「よーし。それじゃあ、今日はことりのお家でファッションショーしよっ！海未ちゃんも来るよね？」

海未「まったく…仕方がないですね。衣装案を煮詰めてからですよ？」

ことほの「わーい！」


雪穂「海未ちゃん、ありがとね」

海未「はい？なんの話ですか？」

雪穂「いろいろ、ね？」

海未「？？」

ことり「ねぇ、雪穂ちゃん夏場はどんな服買ってるのかな？」雑誌ﾄﾞｰﾝ!
0019名無しで叶える物語(奈良漬け)
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2020/06/14(日) 23:20:48.49ID:LPKqpVxa
お姉ちゃんの幼なじみのことりちゃんと海未ちゃん

海未「ほ、穂乃果…少しだけおせんべい分けていただけないでしょうか？」

穂乃果「もちろん！もともとそのつもりで買ってきたし」

海未「ありがとうございます」ﾊﾟｧｱ!

私にとっては『お姉ちゃん』と同じくらい…って言ったらお姉ちゃんに怒られるかもだけど

ことり「雪穂ちゃーん？聞いてるー？」

雪穂「ごめん。えっとねー」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

二人とも大切なお姉ちゃんです。
0025名無しで叶える物語(家)
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2020/06/15(月) 00:21:38.88ID:06CQ56ND
この幼馴染の関係性は刺さる
0028名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/06/15(月) 01:27:03.34ID:Aru0rEYr
ええな
0029名無しで叶える物語(茸)
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2020/06/15(月) 13:38:05.90ID:a3EV8fwy
控えめに言って大好き
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