あらかじめ、あったもの。 6/7


ことり (あ、でも、そっか。だから──)


──鞠莉ママ「今は服作りをしているようデスが、メイドもキライではないのでショウ。いい勉強だと思って頑張りなサイ」

──ことり「そ、そんな勝手なあ…」

──ことり (あれ?服飾の学校にいるって言ったんだっけ…)


ことり (初めから、知ってたんだ…ことりのこと)

ことり (だったらそう言ってくれたらいいのに、待ち合わせの日とっても怖かったんだから…) ムゥ

鞠莉ママ「ミナミはあなたのことをとても心配していまシタよ」

鞠莉ママ「連絡をくれる回数が減った、元気がないのではないか、まだ──気になっていることが残っているのではないか、とね」

ことり「!」

鞠莉ママ「聞けばちょうど学校も休みの時期だというので、いいvacationになればと思ってワタシの帰国に合わせてコトリにも来てもらったというわけデス」

ことり (そんな田舎のおばあちゃんの家に帰るのについていったみたいなノリじゃなかったけど…)