真姫「そうやって“リリー”って呼ぶの、私のマネかしら?」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
善子「は……?」
真姫「あなたの“リリー”っていう呼び方よ、呼び方!」
善子「よくわかんないんだけど……」
真姫「ほら、私は絵里のこと“エリー”って呼ぶでじゃない?とてもクールに!」
真姫「そのカッコよさに憧れてマネしたくなる気持ち――よぉーくわかるわ!!」
善子「えっ……マネなんてしてないんだけど……」
真姫「べつにごまかさなくてもいいじゃない」
善子「ごまかしてないし……」 善子「というか、そっちがマネしてるんじゃないの?」
善子「この、ヨハネの神様からも嫌われるほどのカワイさ。憧れてマネしたくなるの、ムリはないわね!」
真姫「はぁ?頭ダイジョブ?今なら天才医師のタマゴが、タダで頭の中身をさばいてあげるけど?」
善子「遠慮しておくわ。それに、思ったんだけど――」
善子「私のほうが先に、“リリー”って呼んだかもしれないわよね?」
真姫「はぁ?何言ってるの。私が先!先に“エリー”って呼び始めたんだから」
善子「いや、私が先な気がしてきた!やはりあなたが憧れたのよ!ヨハネのこの――」
善子「うるわしさに!」
真姫「ないない。そんなことありえない」 善子「ねえ、それなら聞くけど。いつから“エリー”って呼び始めた?」
真姫「ええと……確か夏、夏だったわ」
善子「じゃあ8月くらい?」
真姫「そうね、それくらい」
善子「私は7月!はい、ヨハネの勝ち!」
真姫「ま、まって!6月かも!6月だった!!6月に違いないわ!!!」
善子「その慌て方、絶対ウソついてるじゃない!」
真姫「そんなわけないでしょ」
真姫「ふふん、知ってる?私がトマトの次に好きものは、正直者なのよ?」
善子「そんなん知らないわよ……」 善子「じゃあ、ホントは忘れてるんじゃない?二か月もずれるなんて」
真姫「利口で利発、頭脳メイセキなこの真姫ちゃんが、忘れる?ありえないんだから!」
善子「…………わかったわ。それじゃあ、あなたは6月から呼び始めた。間違いないわけね」
真姫「ええ。つまり私が先。わかってもらえたかしら?」
善子「……………」
善子「……ま、私は5月からだけど」ボソッ
真姫「は?」
善子「うん?」 真姫「……先に呼んだ呼ばないで争うのはやめましょ?キリがないんだけど」
善子「そうね…………ところであなた何月生まれ?」
真姫「はぁ?何よ急に」
善子「スクールアイドルは厳しいタテ社会――言っている意味、分かるわね?」
真姫「……わかったわ」
善子「それじゃあ改めて聞くけど、何月生まれ?」
真姫「4月!!」
善子「えっ」
真姫「それであなたは?ええっー!?まさか、4月生まれじゃないってこと、ないわよねぇー!?」
善子「えっと…………あっ!そういえばヨハネ、10万17歳だった!」
真姫「ごまかさないで!」
善子「ごまかし?いいえ、真実なのです。堕天使は人間フゼイとは違って長生きなのです!」
善子「ってことで、ヨハネが年上!ヨハネがオキテ!」 真姫「ヘリクツばっかりじゃない!」
善子「そっちもよ!」
真姫「…………まあ、何を言ってもムダよ。なんたって私には大量のファンがついているんだから!」
真姫「私の正当性は、ファンが証明してくれるわ!」
善子「それなら、私だって!」
善子「魔窟にひそむ、55000人のリトルデーモンが我が支配下に!」
真姫「たった、55000人?私には10万人のまきちゃんファンが――」
善子「10万?ヨハネは100万!」
真姫「1000万!1000万はくだらないんだから!」
善子「5000万!」
真姫「6000万!全国6000万のまきちゃんファンが、言ってるわ!私が正しいって!」
善子「35億のリトルデーモンが!」 真姫「やめやめ、やめましょ」
真姫「そもそも全人類がまきちゃんファンだし」
善子「そうね。地上のあらゆる生命が、私のリトルデーモンだし」
真姫「ふぅん、地上ねぇ…………」
真姫「まあ、大銀河宇宙ナンバーワンアイドルの一歩先を行くのが、この私なんだけど」
善子「その先を行くのがヨハネ。別次元の神々が、私のリトルデーモンだから」
真姫「はぁ?」
善子「なによ」
真姫「……まあいいわ。そんなことより、なにより重要なのは――」 真姫「理由よね」
善子「理由?」
真姫「そう。やっぱり、愛称には適切な理由が必要!」
真姫「ちゃんとした理由があるほうがオリジナルでしょ」
善子「確かにそうね……」
真姫「私が絵里を“エリー”と呼ぶには深い理由があるわ」
真姫「絵里はクォーター。ロシアの血が流れているの」
真姫「そして、“エリー”はロシアでよく使われる名前であり、絵里と響きが近い――」
善子「………………」
真姫「だから、私は絵里の名前とロシアの血に敬意を表して、こう呼ぶの。“エリー”って」
真姫「どう?正当な理由だと思わない?」
善子「…………」 はは、何言ってるんだマッキーは彼氏イナイ歴17年の……ひょ? 真姫「一方、あなたが“リリー”と呼んでいる子は梨子でしょ?」
善子「ええ」
真姫「見るからにクォーターじゃないし、“リリー”って呼ばれる理由はなさそうよね?」
善子「ま、まあ梨子はクォーターではないけど……」
善子「だけど……ほら、名前の頭に”り”がつくし……」
真姫「そんなこといったら、凛だって“リリー”じゃない!」
真姫「かよちんに至っては“カリー”になるし!!」
善子「…………そこは“ハリー”じゃないの?」 善子「私はね!!!梨子がクソレズだからリリーって呼ぶのよ!!!私の勝ち!!!うわぁあああああ!!!!(発狂)」
梨子「よっちゃん。」 友達に真姫ちゃんかわいいって騙して言わせてそうな真姫ちゃん 真姫「い、いいのよ!かよちんのことは、どうでもいいのよ!とにかく“エリー”には深い理由がある」
真姫「そして、あなたの“リリー”には薄っぺらい理由しかない。勝負あり!」
善子「うぐっ…………」
真姫「まあ、そんなに悔しがることないわよ?」
真姫「私のマネをして“リリー”呼びするのは、別に悪いことじゃない――」
真姫「ううん、むしろ私が悪いのよね。そうよね、そうよね!」
真姫「だって、いたいけな女子に、憧れを抱かせちゃってるんだもの!!」
真姫「――――この真姫ちゃんに!」
善子「……だから、憧れてないんですけど!」 善子「…………!――まって!」
真姫「別に慌てなくても大丈夫よ。私はいつまでも他人を待てる、寛大さを持ち合わせてるんだから」
善子「私には“リリー”だけじゃあないのよ!」
真姫「……だけじゃあない?どういうことよ」
善子「私には“マリー”もいるわ!」
真姫「なっ…………」
善子「確かに、梨子はクォーターではないし、名前の“リリー”要素も薄いわ」
善子「だけど、だけど――」
善子「フッ、フフフフッ!私にはまだ、“マリー”がいる!」 善子「まず、“マリー”はハーフよ、ハーフ!」
善子「二倍よ、二倍!クォーターの二倍!」
真姫「なっ……ハーフ……!?」
善子「しかもイタリア系アメリカ人のハーフ!」
善子「もはやハーフアンドハーフ!四倍ね!」
真姫「いや、意味わかんないんだけど……」
善子「更に名前も”まり”で、“マリー”と呼ぶにふさわしい!」
善子「つまり、“マリー”がオリジナル!さあ、ヨハネの軍門に下りなさい!」
真姫「ぐぅ………………」
「まきー!」
真姫「!」 絵里「こんなところにいたのね。真姫、そろそろ休憩終わりよ?」
真姫「ナイスタイミングね、さすがエリー!」
絵里「へ?ナイスタイミング?」
真姫「そう、私の“エリー”が先か、この子の“リリー”、“マリー”が先か――」
真姫「絶対に譲れない戦いがあるのよ!」
鞠莉「―――――ふーん、“エリー”が先か、“リリーアンドマリー”が先か。ねぇ……」
善子「マリー!我がリトルデーモン、いいところに!」 真姫「―――――というわけ。全くマネされるほどの人気なのも、困ったものよね!」
善子「ホントホント。ヨハネの美貌も罪なものね!」
絵里「……人気とか美貌とかは、よくわからないけど。まあ、わかったわ」
鞠莉「どっちが先に、”なんとかリー”というあだ名を使い始めたか、ね?」
真姫「そうそう!エリーなら、どちらが先かわかるわよね!」
絵里「ええ!」
善子「さあ、マリー!この哀れなリトルデーモンに真実を教えてあげるのよ!」
鞠莉「まかせなさーい!」 絵里「それじゃあ、まず私から――」
絵里「小さい頃、私ね、自分のことを“エリーチカ”って呼んでたの」
絵里「“チカ”は日本語で”ちゃん”て意味だから、おまけみたいなものよね」
真姫「おまけなの?チカはおまけなの!?」
絵里「だから、“エリーチカ”と“エリー”は、ほぼ同じってことになるから――」
絵里「私のことを“エリー”って呼び始めたのは、私ってことでいいわよね?」
真姫「えっ、いやそれは……」 鞠莉「お次はマリーの番だけど……」
鞠莉「マリーはマリーをマリーって呼んでるよね?はじめから」
善子「ちょっとややこしくて、よくわかんないんだけど……」
鞠莉「つまり、私が“マリー”のオリジナル!オリジナルマリー!」
鞠莉「そういうことでいいんだよね?梨子はどう思う?」
梨子「そ、そういうことでいいんじゃないかな……?」
善子「ち、ちょっとリリー!いきなり現れたと思えば、適当に受け答えしないで!」 鞠莉「お次はマリーの番だけど……」
鞠莉「マリーはマリーをマリーって呼んでるよね?はじめから」
善子「ちょっとややこしくて、よくわかんないんだけど……」
鞠莉「つまり、私が“マリー”のオリジナル!オリジナルマリー!」
鞠莉「そういうことでいいんだよね?梨子はどう思う?」
梨子「そ、そういうことでいいんじゃないかな……?」
善子「ち、ちょっとリリー!いきなり現れたと思えば、適当に受け答えしないで!」 絵里「――――私たちが最初、ということは?」
鞠莉「そうかそうかー、私たちに憧れて、呼び方をマネしちゃったのね!」
善子「えっ……ちがうちがう!」
絵里「ごめんなさいね、真姫。気づけなくって♪」
真姫「い、いやいやいや!」 鞠莉「まあ、素直じゃないんだから〜」ギュゥ
善子「ち、ちょっと!くっつかないで!」
梨子「…………」ギュ
善子「リリーもさりげなくくっつくなぁ!あついあつい!」
鞠莉「ホットなの?照れてるからかな?照れてるからよね!?」
善子「照れてない!」
絵里「真姫も顔を赤くして――ふふ、意地を張らなくてもいいのにね?」ナデナデ
真姫「赤くなってない!あと、頭をなでないで!」
絵里「はいはい。とにかく練習に行きましょう?憧れのエリーチカと練習できるわよ?」
真姫「だ、だからちがうの!ちがうんだからぁ!!」
おわり この話してる時の2人は身長めちゃ小さく描かれてそう >>17
かよちんがカリーの代わりにNBAファイナルのコートに立たされるSSください よしまきもえりまきもギルキスも可愛いとか贅沢なSSだ……
GOD真姫ちゃんもいいね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています