ss没ネタ供養するだけのスレ
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途中で投げた奴をつらつらと
ひとつとして完結してるのは無い 「あれ東柴さんのとこの娘さんよね?」
「あら車なんか持ってるの? 免許取ったのかしら」
「やーねぇ、まだ確か高校生だった筈なのに」
そんな、他人の噂話で腹を満たせるという、実に羨ましい生態を持った珍獣に、私は渾身のFワードを小さく吐き捨て、愛車のエンジンを力強く回した。
おっと手が滑った。
誤って思いっきり鳴らしてしまったクラクションに引繰り返った珍獣の1頭を尻目に、私のカマロは実に滑らかな挙動で、街のコンビニの駐車場から辞去していった。
私は東柴レオ。
どうぞ某メーカーとキングオブ猛獣を合わせたみたいな名前と思ってちょーだい。
どこぞの誰かみたく自分で言うのも云々と前置きして自己紹介させてもらうが、何処に出しても恥ずかしい程度には捻くれた性格を持った自覚がある。
その性格に誇りを持ってもいる。ワイルドだろう。 梨子「私の記憶通りなら、きっと海外製だと思うんだけど」 梨子「昨日、高海さん……十千万の前に物凄い車が停まってて……」 曜「それ、もしかしてオレンジ色のマクラーレンだった?」 曜「イギリスの車。なんちゅーか……車高低くて目付き悪い感じの」 曜「パパの弟さんね。そっか、東京から戻ってたんだ万次郎さん」 曜「んー、まーね。私の知る限り、かなりのヤリ手だと思うよ」 曜「東京で飲食店を何個か、あと人材派遣会社を持ってて……」 曜「あ、驚くかもだけど、十千万も叔父さんが経営責任者だよ」 曜「たまに戻ってきて、ちょっと挨拶したら、すぐにどこかに行っちゃうんだ」 曜「忙しい人みたいだね。私も会ったのは両手の指で足りるくらいだから」 曜「昔から料理ばっかで、経営とかにはゼーンゼン向いてなかったみたい」 梨子「前に会ったけど、あまり話したりはしなかったなあ」 曜「……あ、ねえ、もしかして蜜柑ジュース渡されなかった? 瓶のやつ」 梨子「スゴイ美味しかったけど……量が少なくて、すぐ終わっちゃった」 曜「やっぱりね……千歌曰く、コミュ障なりに信頼を示してるつもりらしい」 曜「とりま悪い人じゃないから、あんま警戒は要らないと思うよ」 1行ずつ投稿するっていうトリックとかネタなのか?
そうじゃないなら途中まででもあっという間に1スレ埋まるわ 曜「あんまり……ってか一度も見たこと無いからさ、桜内さんのパパ」 >>52
昔そういう禁書ssがあったから真似てただけ
すぐに終わるから1スレ埋まることは無いと思う 曜「……それ訊いても良い感じ? 財界の裏に通じてたりとか?」 曜「いやー……いや超ビックリぽん。桜内さんからは想像出来ねー」 曜「箸より重い物は持てない桜内さんに国家権力のパパとは……いやはや」 梨子「なにそれぇ……私だって割と力有るんだからね……?」 曜「ははは、いやだって、非力の擬人化みたいに言われてるよ、桜内さんて」 曜「守ってあげたくなるとか……あ、威圧して迫ればいけそう、とも」 梨子「普通に話しはするけど、ちょっと偏屈さんでね」 梨子「お仕事の話は絶対にしようとしないし、テレビも見ないし……」 梨子「ううん、逆に家族には甘いくらい。そういうスタンスなだけだと思う」 梨子「帰ってくる時、いつも何かしら買ってきてくれるし……」 梨子「そうそう。うちの犬、お父さんが私の中学の進学祝いでくれた子なんだ」 曜「ほーん? え、犬って……こないだの豆柴ちゃん?」 善子「恋したかも」
千歌「ほーん、相手は?」
善子「パパの同僚」
千歌「ちょ……」
善子「の、息子さんなんだけど」
千歌「ベタな引っ掛けヤメよーよ」 善子「うん……将来は父親と同じ道に、みたいなこと言ってた」 善子「イケメンじゃなくて……ハンサム? って感じ」 善子「イケメンとハンサムは全然違うでしょ。彼はイケメンなんて軽い男じゃないから」 千歌「善子、美樹、ヨシユキ。もう奇跡みたいなものだよねソレ」 善子「うん……それで運命感じたのも大きかったと思う」 善子「この前、署の職員と家族が参加対象の交流会……」 善子「確かに主催者がオカネ持ちで、会場は大きかったんだけど……」 善子「彼、見事に迷子になって、会場まで戻れなくなってたわけよ」 善子「仕方ないから、会場まで一緒に戻ってあげてね」 善子「それが話してみたら、結構シュミが合っててさー」 千歌「漫画とかアニメとかコスプレとか配信とか……」 善子「話したのは前者2つだけだったけどね」
※ここで終了 梨子「ナンパ? あるけど……」
千歌「マジで!?」
善子「ドコで!?」
梨子「食いつきスゴい」 千歌「渋谷っつったら滾る若者の巣窟じゃないですかー」 梨子「な、何か勝手に盛り上がってるけど、わたし別に着いていったワケじゃないからね……?」 梨子「違うよ……ちょっと東京に幻想持ち過ぎじゃない?」 梨子「まあ軽い感じはしたけど、普通の人だよ。高校生くらいで茶髪の……」 梨子「い、行かないよぉ……流石に初対面でホイホイ着いていくなんて有り得ないもん……」モジモジ 千歌「こりゃ口説かれたらコロッといっちゃってましたな多分」 梨子「あるでしょ、1回かそこらくらい……2人とも美少女の部類なんだから」 千歌「残念ながらありませぬよ、ここ治安が良いので」 梨子「それに、そういうのって都心よりこっち側の方が多そうなんだけど……」 善子「少なくとも、うちの学校で浮いた話は聞かないわよ」 善子「生徒の大半は昔からの知り合いだし、出会いが少ないのよね」 善子「何せ憧れの都会から来た美少女だもんね、噂になるのも仕方ないわ」 千歌「ホント、状況が状況なら少女漫画の主人公にもなれたよね」 善子「無理無理、うちの学校の男子、冴えないのばっかだもん」 梨子「あ、その反応。高海さんはしてるんだね、恋」ニヤ 梨子「高海さんの教えてくれたら、わたしも教えてあげる……」 善子「小学校の頃に少し良い感じだった男子は居たけど、もう自然消滅したわ」 善子「砂漠で見付けた花は一段と綺麗って言うじゃない」 千歌「仕方ないなぁ……千歌の秘密だからね? 誰にも言わないでよ?」 千歌「その代わり、絶対に教えてよ? 桜内さんの相手」 桜内(何かさっきから私に相手が居る前提になってるような……) 「l ̄!i| |! i! |
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iヽ _ _ノ从メ#ヾ'人ヾ:;:ー- ...、
\ ヽ __ノ;;;ヾ=二三 :;:;: :;:;:;;・ ,`゙ヾ:;:;:;:;::;:;:ヾ
`丶 》:;:;;#ノ彡三二三 」── 二=≡≡=ヾ:;:;:.,ゝ ── ─ i!二二二`7
\丶 ヾ,:;'゙´'人i从'※'iミ彡∠゙´ `ヾ:;:; ;:;:レ' /7∠/
\ヾ人'゙´;:'´川彡/r-三゙´ `゙ヾ;:; ;:/ 〈_/
>:;: :; :;:#i!彡/´゙ ゙:;川;;;;;;;;/'
.:i!|'゙´ ,イ'゙´ : .;: ::. i|!i《:;:;:/
i|#i///`゙ |《巛<´ ゙
川//` ゙!|i!i|ヾゝi!二二二`7
─ = 二 て:.》 |i:;:#i!`i'|!i /7∠/
!i゙´i!| \' 人゙-─∠ ゙` 〈_/
\ `i!゙´ .,人-ーノ:;i|!ヾ >ヾ'゙´ ::::::::::::;;;:#i|! i|ヾ
ヾ、 ゞ'゙´ `゙ ::;:;´ ヾ》:: ::;:;ヾ .r'゙´;;;;;;《'ミ゙´i三二=ヾ ゙ヾ
\\ ,:;'゙´:;:;:.、`・/;;;;;;彡三三三ヾ 丶i|!# i!i゙´ `゙ヾ:; :;て
\ヾミミi!#゙─<#i!`|゙´三二=─-.,.、\ ;:;!ii .::'゙` ゙::.、 i|!ミ /
ヾ:;i!i゙´'゙´:::;;;:》i|!i゙` ヾ;:そi|:;:;., : : ヾ:;.、て
─=二て 人从#ヾ|\/人从/ / \ヾ // #i∧ノ/《ヾノ! ノ/人从/ 璃奈「の」
璃奈「青と赤、白を均等に混ぜて、それを寝る前に缶1本分(355ml)飲むとね」
璃奈「寝てる間に、凄いことが起こるって話」
璃奈「聞いたことある?」
かすみ「…………」
かすみ「何と?」
璃奈「────」
璃奈「だからね」 璃奈「の」
璃奈「青と赤、白を均等に混ぜて、それを寝る前に缶1本分(355ml)飲むとね」
璃奈「寝てる間に、凄いことが起こるって話」
璃奈「聞いたことある?」
かすみ「…………」
かすみ「無いですね」
璃奈「無いかぁ」
かすみ「無いですね」
璃奈「そっかぁ」
かすみ「…………」
璃奈「…………」
璃奈「まずここにね、あるんだけど。3色3本」ゴトリ×3
かすみ「えぇー……」 璃奈「露骨に嫌そーな顔するね」
璃奈「まだ何も言ってないのに───」
かすみ「つまり、これから言うってことでしょ」
璃奈「それはまあね」
かすみ「やりませんからね」
璃奈「…………」
かすみ「…………」
璃奈「そうやって先回りするのやめない? 良くないよ?」
かすみ「友人を変なことに巻き込むのも良くないのでは」
かすみ「大体、りな子1人でやれば良いでしょ、そんなの」
璃奈「被験体は多い方が良いんだもん(自分含め)」
かすみ「表情変えず言いますねアンタ……」
璃奈「悪かったね鉄仮面で」
かすみ「すいません失言でした」 かすみ「しかし、何なんですか一体」
かすみ「その凄いことっていうのは」
璃奈「知らない」
かすみ「…………」
璃奈「い、いやだって、知らないんだもん」
かすみ「……情報の出所はドコなんです」
かすみ「公衆トイレの落書とか言ったら、もう塩パンあげませんよ」
璃奈「落書がある公衆トイレとか今まで使ったことない」
璃奈「読んでる雑誌の隅っこに書いてあったの」
かすみ「雑誌?」
璃奈「表に出回ってるタイプじゃないやつね」
かすみ「裏の雑誌が在る前提で話してます? もしかして」 璃奈「少なくとも、エマ氏とか歩夢先輩とかじゃ、逆立ちしても辿り着けない、ネットのフカーイ所にね」
璃奈「そういう変な情報とか、本当に買ったら捕まるような商品のカタログとか載ってる雑誌を……簡単に言うとデータにして売ってるトコがあるワケ」
かすみ「……要するにディープ&ハードなWEB雑誌ってことですか?」
璃奈「そゆことそゆこと」
かすみ「まあ何となく分かりますけど……露骨に怪しいですね」
璃奈「怪しいよね」
璃奈「で、わたしが毎月買ってる超常現象系の奴に載ってたんだ、それ」
かすみ「モンスタ○3色3本がどうこうと?」
璃奈「読者投稿の欄だけどね」
かすみ(読者投稿コーナー成り立つくらい読者居るんですか……) 璃奈「だからさ……」
かすみ「はあ」
璃奈「やってみよ?」
かすみ「…………」
かすみ「あのですね」
璃奈「そのですね?」
かすみ「他を当たってください」
璃奈「なんでさ」
かすみ「得体が知れなさ過ぎるから以外に何があると」
璃奈「まだ面倒だからとか言われた方が良いよ」
かすみ「ではそれで」
璃奈「ではって何よ」
かすみ「とにかく」
かすみ「やりませんからね、かすみは」
璃奈「けちんぼ」 ※ここで終了
結末は璃奈、かすみ、愛先輩がそれぞれ目覚めるとパリ、ウラジオストク、アムステルダムに居るエンドの予定だった あといま虹ヶ咲の短編集書いてるから、もし見掛けたら楽しんでってね 勢いやばくて皆溜め込んでるんだなーと思ってたら一人で草 勿論読んでないけど、なんかしら供養するスレということでいいのん? わざわざ1行ずつ書き込む必要が無いことぐらい小学生でもわかるんだがこいつ大丈夫か? パッセンジャーっていう映画の主人公を曜ちゃんでヒロインを梨子ちゃん、ガス船長を矢澤にしようと思ってた
誰か頼む 俺は聖闘士星矢のアスガルド編をμ'svs沼津でやろうと思っていた
ダイヤさんが沼津再興のために呼び出した7人のぶっぶウォーリアーをμ'sが世界平和のために倒していく感じで 津島ハウス
善子「ママ、ピアス開けてもいい?」
寿子「いーよ」
善子「え」
寿子「お金は出したげるけど、あまり高いのはやめてね」
寿子「ただし、両耳で1ヶ所ずつだけ。あと、ちゃんと医者に頼むこと」
寿子「その辺のスタジオで開けようなんて、断じて思わないでよ」
善子「…………」
寿子「あれ、どしたの嬉しくないの?」
善子「いや……その、アタシまだ中2だし。許してくれないかと」 寿子「…………」
寿子「まあね。確かに親としちゃ面白くはないけど、それはそれよ」
寿子「別にピアスくらい犯罪なわけでもないし、目ェ血走らせて否定したら、何かモンペっぽいじゃん」
善子「で、でもママ……一応は教師だしさ」
寿子「教師と その子どもの振舞いは直結しないでしょ」
寿子「あんま世間には公表されないけど、教師の子どもってヤク中多いんだよ?」
善子「あ、アタシはそんなことしないしっ!」
寿子「わかってるわかってる。開けたいけど、ママの世間体が気になるんでしょ」
寿子「結論から言うと、小娘のアンタが、そんなこと気にする必要は無い」
善子「こ、こむすめ……」
寿子「そーよ小娘。そんなウザいことは大人になってから、しかも気にする人種だけが存分に気にすりゃいいの」
寿子「その点ママは気にしない人種だから。仮に誰かに何か言われよーが、痒くもない」
寿子「私は私、娘は娘。でもバカな連中は蛙の子は蛙と信じ込む。それだけのこと」
善子「……強いね」
寿子「ははは、アンタも逞しく育て」 善子「うん……ありがと」
善子「じゃあ今度の土曜に皮膚科に行くね」
寿子「はいはい、風通し良くしてもらいな」
寿子「でも……このことパパには話すからね、今夜」
善子「う、うん……大丈夫かな」
寿子「大丈夫でしょ多分。消防士のくせにタバコ大好きな人だし、その辺り緩いから」
寿子「まあ後でママに泣き付いてきそうだけどねー」
寿子「善子は不良になったのか? 悪い連中と関係あるんじゃないか? まさか男か! みたいな」
善子「ありそー……」
寿子「男は所帯持つと童貞に帰るトコあるからねぇ」 ガチャ
美樹「たっでーまー」
寿子「お、美樹も帰……汚ァ!?」ビクゥ!
美樹「あー?」←泥まみれ
善子「あんた、またユニドロドロにして……」
美樹「そりゃ野球してきた後だしな」ポロポロ
寿子「あーもー、床に落ちてるよ土ィ……」
美樹「仕方ねーだろ、スライディング練習だってあるんだ」テクテク
善子「うわちょ、こっち来た」
寿子「だー分かった! 分かったからコッチ来んな風呂行けフロ!」
美樹「麦茶飲みてぇんだけど」
寿子「後で風呂にアイス持ってってあげるから! アイスボックス巨峰味!」
美樹「え、マジで? やりぃ入ってこよ」スタコラ 善子「見事に汚れたわね、床」
寿子「出てきたら絶対に拭かせるわ」
寿子「まったく、野球始めてから変に調子付いてさぁ……前は寺田○みたいな喋り方だったくせに」
善子「変われたんじゃん? 良いことでしょ」ハハハ
寿子「簡単に言ってくれらぁ」
寿子「……まあいいわ。善子、アンタも一緒に入ってきちゃえば」
善子「えー、まだ7時にもなってないけど……」
寿子「早寝しちゃいなさいよ。健康に良いよ?」
寿子「ママ的にも、その方が洗い物早く終わるから、助かる感じ」
善子「んー……なら、アタシもオフロでアイス食べていい?」
寿子「ちゃんと夕飯を食べるならよろしい」
善子「やった! 練乳かき氷まだあったよね!」
寿子「美樹にアイスボックス持ってってあげなよ」
善子「はいはーい!」タタタ…
ヨシキー、オネーチャンモイッショニハイルワヨー
ンアー? イイケドオレガ カラダアラウマデ マテヨー
寿子「…………」
寿子「……はあ」
寿子(ほんと、良い子に育ってくれたなぁ) 善子「美樹、おねーちゃん今度ピアス開けるから♪」
美樹「えぇ…痛くね? それはそうと、オレ彼女できたから」
善子「そっか♪」
善子「ほあぁああぁ!?」 果林「ふーん、じゃあ暫く有明には顔出さないんだ」
彼方「そーだよー。久しぶりのナマ妹ですよ、こちとら」
彼方「五千円くれたって顔出しませんよ」
果林「楽しそうで何よりね……」
彼方「そーゆー果林ちゃんはどうすんの?」
果林「言ってなかったわね、そういえば。……私も帰るわよ、実家」
彼方「へーそうなんだ」
彼方「あれ、そーいや果林ちゃんって何処に実家あんの?」
彼方「そーゆー話は全然しないよね」
果林「……別に何も無いわよ。機会が無かっただけで」
果林「広島よ、広島県呉市」
彼方「広島?」 彼方「へー広島! 原爆んとこか!」
果林「原爆て……間違ってはないけど、怒られるわよアンタ……」
彼方「……そーでした……ごめんなそい」
果林「まあ私は良いけどね。人が居るとこでは気を付けなさいよ」
彼方「へーい」
果林「まあ、アンタほど西に行く訳じゃないけど、東京からは遠い方よね」
彼方「だーよねー……彼方ちゃんなんか鹿児島ですよ鹿児島」
彼方「浦島太郎みたいになっちゃわないかな、彼方ちゃんてば」
果林「大袈裟じゃないかもしれないわね、それ」
彼方「三日会わないとスゲー違って見えるって言うしねー」
果林「……それは男の子の話でしょ」
彼方「男の子に限った話じゃないと思うなぁ、彼方ちゃんはー」
果林「……まあ、そうかもしれないわね」
彼方「んふふ、果林ちゃんの場合は特に、そうかもしれないねぇ」 果林「まあ……確かに浦島太郎みたいにはなるかもしれないわね」
果林「私じゃなくて、主に向こうの方が、ね」
彼方「目に見えるようだぜ」
彼方「休み明けたら、お話聞かせてねーん」
果林「はいはい……」
彼方「あ、あと、お好み焼きも買ってきて♪」
果林「……ほんっとアンタ抜け目無いわね」
果林「分かった。そっちに戻る頃には冷えてるけど、良いわよね」
彼方「何でだよ、良くねえよ。お好み焼きセットとかあるでしょ、作るやつ」
果林「冗談よ。アンタも、遥ちゃんの可愛い写真くらい寄越しなさいよ」
彼方「彼方ちゃんとの2ショあげるねー♪」
果林「余計なの写ってるのは要らない」
彼方「んだとテメー。その余計なのに勉強ボロ負けのくせに」
果林「は?」 −広島県呉市 吉浦本町辺り−
ミーンミンミンミー……
果林(166cm)「ただいま」
双子の姉(157cm)「……おかえり」
果林「お父さん達いる? 今日土曜だけど」
姉 「います……けど」
果林「何で敬語……」
姉 「え……まさかアンタ、果林な訳?」
果林「他の誰に見えるのよ」
姉 「いやだって……」
果林「? ……ああ、もしかして身長のこと」
姉 「アンタ……果林、こないだまで私と同じくらいで」
果林「ふふ」
果林「まあ、東京効果って事で納得しときなさいよ」スタスタ
果林「おとーさーん! ただいまー! 果林だよー!」
姉 「…………」
姉 「負けた……」←膝から崩れ落ちる
果林「何がよ」
果林(うちの玄関、こんな小さかったかしら……) 父親(194cm)「いやーにしても、伸びたなぁ果林オマエ」
母親(148cm)「ほーんと。これじゃ、お母さん話す度に首痛めちゃう」
果林「あっははは、お父さんに比べたらチビもいいとこでしょ」
母親「それじゃ、お母さんは小人じゃない」
姉 「……納得いかねぇ」
果林「まだ言ってんのアンタ……」
父親「オマエだって希望はあんだろ、双子だぞ?」
母親「そーよ、果林と同じ事すれば、可能性はあるんじゃない?」
姉 「同じ事って……東京行けってか」
果林「バーカ、あんなの冗談に決まってんでしょ」
果林「別に難しい事なんてなんもしてないわよ。普通に勉強して……」
姉 「そこから既に辛い……」
母親「抜かせ小娘」 果林「お風呂上がった後に30分くらいストレッチ、歯磨く前に牛乳飲んで……」
果林「そんで、起きたら軽く体操、食堂で元気に朝御飯、スムージー付きで」
姉 「そんな意識高ェ生活、2日で挫折しちまうよ……」
果林「……東京に出る前の自分を見てる気分になるわね、これ」
父親「でも、一番は部活で運動してる事じゃないのか」
父親「見たぞ、オマエんトコのレッスン動画」
果林「あ、見たんだあれ」
姉 (え、そんなのあんの)
母親「見た見た。もう見るだけで汗が出てきそう……」
父親「本当だよ。父さん、あんなのやったら1週間くらい動けなくなりそうだ、ハハハ」
果林「んーまあ最初は私も倒れそうだったけど、慣れたら行けるよ割と」
父親「慣れるまでやったら死んじまうな、きっと」
姉 「ねえねえねえ、私それ知らない。後で見せてよ」
果林「え、別に構わないけど……アンタやるつもり?」 姉 「なーによー、見るくらい良いでしょ別にィ」
果林「はあ……別に良いけど。準備運動は怠らないでよ?」
母親「119の準備はしておきましょっか」
父親「だな」
姉 「……舐めやがってぇ」
果林「ところで、誰が一番好みだった?」
果林「動画見たんでしょ?」
父親「ん? そりゃオマエ自分の娘が一番に決まっ……」
果林「そういうのいいからホント」
果林「私抜いて5人も居るんだから、誰かしら性癖にヒットはしたでしょ?」
父親「なんつードライな娘だ」
姉 「性癖とか言うない」
母親「お母さんはそうね……あの外国人の子も良いけど、金髪の子かな」
果林「金髪? なら愛ね、宮下愛」 母親「愛? 良い名前じゃない」
果林「んでしょ」
母親「何か軽そうな見た目だけど、明るそうだし、話したら楽しそうかなって思ったんだけど」
果林「おおー、お母さん見る目あるよ」
果林「あの子、正直言って調子良いトコあるし、昔馴染みの子にはオバカとか言われてる」
母親「あーらま、そうなの」
果林「でも、見た目から想像出来ないくらい、いろんな事を知ってるの。私以上に」
果林「それに、勉強も何でも出来るタイプだし、自然と人が集まってくる魅力持ちね」
母親「へえー、カリスマ性があるのね」
果林「……お父さんは?」
父親「そ、そうだなぁ」
姉 「かわいそーに。お父さんマジで果林が最推しなんだよ?」
果林「そんな情報いりません」
姉 「もー素直になればいいのに」 果林「で、誰?」
父親「……強いて言うなら、やっぱり彼方ちゃんって子が」
果林「うっげぇ……」
父親「な、何だその反応……」
果林「え……何、やめてよ。お父さんアレが好みな訳?」
果林「まーじでー? あんなポワポワが性癖なのー……?」
父親「せ、性癖じゃないぞ。単に何となく雰囲気が昔の母さんに似てると……」
母親「あらっ」
果林「似てない。やめて」
母親「嬉しいこと言ってくれるわねーもーぅ」
父親「ははは、今も変わらず美人だぞ」
果林「やめてやめて、いちゃつくなマジほんと無理」 姉 「なに? 何か因縁でもあんの? その彼方ちゃんっての」
果林「顔合わせれば憎まれ口ばっかよ。学科が同じだから、嫌でも毎日会うし……」
果林「しかも事ある毎に寝てばっか。起こすこっちの身にもなれってのよ、あの三年寝太郎」
果林「そのくせ成績は最優秀で、ムカつきの権化よ」
父親「お、同じグループの子をそこまで言うか……」
母親「仲が良い証拠でしょ」
果林「やめてよ、おぞましい」
姉 「おいおい……」苦笑
※ここで終了 愛 「Yo say! サーバのー♪ 塩焼きつっくーろおー♪」ルンルン
愛 「とーれーたってしっんーせっんー♪」
宇宙服「…………」シュコーシュコー
愛 ( な ん だ あ れ ) 宇宙「…………」シュコーシュコー
愛 「…………」
愛 (え、え、ええ? え、何あの……え、こども?)
愛 (が……え、宇宙服着た……こども)
愛 (何やってんの夏なのにあの子……死んじゃわない?)
宇宙「?」グリン!
愛 (うわ、こっち見た!?)
宇宙「…………」ジーッ
愛 (え、どーすんのこれ? 目……合ってる……よね、これは、うん)
愛 「…………」
宇宙「…………」シュコーシュコー 愛 (ええい! いったれ宮下愛!)
愛 「……ええと、こんにちは!」
宇宙「…………」シュコーシュコー
愛 「…………」←こんにちはのポーズ
愛 「あ、はじめまして……?」
宇宙「…………」シュコーシュコー
愛 「…………」←はじめましてのポーズ
宇宙「…………」シュコーシュコー
愛 「あの……」
宇宙「…………」シュコーシュコー
宇宙「…………」シュコーシュコー
愛 (逃げよう。駄目だコレは) 愛 「ええと、じゃあね!」クルッ
愛 (一刻も早く離れよう)スタスタスタスタスタスタスタスタ
愛 (流石にアレは愛さんのキャパ越えてるよ)スタスタスタスタスタスタスタスタ
愛 (世の中には解明したくもない不思議が溢れて……)チラッ
宇宙「…………」ペッタペッタペッタペッタ
愛 「dsttstk驚nkwkrna」
愛 「!!!」ダッ!
宇宙「マ・チ・ヤ・ガ・レ」ペッタペッタペッタペッタ
愛 (なんで!? なにゆえ!?)ダダダダダタ!!
愛 (何でアレ追い掛けてくんの!? 目が合ったから!?)
愛 (そうですか!!)ダダダダダタ!!
宇宙「ナ・ゼ・ニ・ゲ・ル」ペッタペッタペッタペッタ
愛 (追ってくるからだよ!!)
愛 (てか何であんなの着といて付いて来れてんの!? アタシ仮にも元バスケ部……)
愛 (しかも普通に喋ってるし!! ……そりゃ喋るか!!)ダダダダダタ!! 愛 (この角を曲がって、次を右に曲がれば……)ダダッ!
愛 (よし、どうにか撒ける……!!)
宇宙「マ・ッ・テ・タ・ゾ」←とおせんぼポーズ
愛 (筈なのになぁ)
宇宙「ニ・ガ・サ・ン」ダッ
愛 「アイエエエエエエエ!?」バッ
ガッ!
愛 (あっ……)
ゴトッ……ゴロゴロ……
愛 (ヤバい、仮にも子ども相手にマジで……)
愛 (殴……)チラ
愛 「え……?」
それを視界に入れた瞬間、アタシは直感でヤバい物を見たと悟った
地面に転がるヘルメット、それはつまり、今ので図らずも頭部を弾いたという事で───
今、彼? 彼女? の頭は、素の状態である事を意味している 愛 (なに……この子)
有り体に言えば……その髪は、青く輝いていた。キラキラだった
きっとそれは、光とか粒子とか───
そういう、漠然と綺麗だなーと感じる沢山の物が寄せ集まって出来たんだと思う
芸術品みたいとか、作り物のような、という喩えも陳腐に思えて仕方の無い……
そういう、綺麗さが人のカタチをしていると辛うじて理解が出来る、そういう存在───
圧倒的な清廉さと純真さ……青、と呼ぶしかない、子どもの形をしたモノがあった
それはきっと、地球に居て、普通に生きていて、知る事は本来、無いものなんだと思った
少女「いってーな! 何しやがんだよ、急に殴りやがってよぅ!」
どうやら気のせいのようだった
少女「テメェ!! 振る舞いに気を付けろよ!」
少女「テメェ1人がそうだと、地球人全体がそうだって思われるんだからな!」
愛 「…………」
何かスゴく広い視点からの意見が飛んできた
何だよ地球人がどうとかって
愛 「な、殴ったのは謝るよ……ごめんなさい」
少女「謝罪を受け入れた」
愛 「ど、どーも……」
愛 「で、でも、いくら子どもだからって、そんなの着込んだのが追ってきたら誰だって逃げるっしょ……」
愛 「こんな身の危険感じたの、歩夢ガチギレさせて以来だよ」 少女「別に何もしねーよ!」
少女「その袋から美味そうなニオイしたから、ちょっと見せて貰おうと思っただけだよ!!」
愛 「美味そうなって……」←スーパーの袋
愛 (え、これが……?)
愛 「これ、鯖の切り身とチンゲンサイしか入ってないんだけど……」
少女「サバノキリミトチンゲンサイ? 長い名前だな? 何だソレは」
愛 「は?」
少女「何だよ、サバノキリミトチンゲンサイって言うんだろ、その中身」
愛 (……何なのマジこの子。鯖の切り身も知らないの?)
少女「見せろ!」つ袋
愛 「何で……へ? あれ?! いつの間に!?」
少女「ほうほう、ニオイの元はコレ……コレがサバノキリミトチンゲンサイか」つ鯖の切り身
少女「美味いのか? どこで取れるんだ? 教えろ!」
愛 「そ、そこ暫く言った先のスーパーですけど」
少女「すうぱあ? そこに行けばあるのか!!」パァ
愛 「はあ……」 少女「そうか!」
愛 「で、でも君、お金は……」
少女「心配すんな! この星の貨幣は準備バンタンだ!」
少女「きょーりょくに感謝するぞー!」ペッタペッタペッタペッタ
愛 「あ、ちょっと!」
少女「しーゆーれいらー」ペッタペッタペッタペッタ
愛 「その袋返し……」
愛 「て……?」つ袋
愛 「…………」
愛 「帰ろう……これはきっと夢だ」トボトボ
───しーゆーれいらー
愛 「!!」ゾクッ
愛 (もう会いませんように……) 歩夢「…………」ジーッ
愛 「どーしたん、歩夢」
歩夢「…………」ジーッ
歩夢「愛ちゃん、これ」→
愛 「ん?」→
愛 「これって……煙草の箱?」
歩夢「タバコの……」
愛 「やーだねーポイ捨てしてんの」ヒョイ
愛 「別に吸うなとは言わねーからさー」スタスタ
愛 「捨てる場所くらい守ってくれって感じだよね」ガコン
歩夢「あ……」
愛 「犬猫だってトイレの場所くらい覚えられるってのに」 愛 「…………」
愛 「マジどうしたの歩夢……」
歩夢「え?」
愛 「いや、何か変な顔してるからさ」
愛 「煙草の箱がどうかしたの?」
歩夢「…………」
歩夢「ううん、大したことじゃないの」
歩夢「ただ……その、綺麗な色だなって」
愛 「ん、あー……そういう」
愛 「あれはペティル。女性向けの軽いやつだよ」
歩夢「ペティル……」
愛 「ピアニッシモって種類の煙草のひとつね」
愛 「弱めのメンソールで、フルーツ系の匂いなんだと」
歩夢「あ、愛ちゃん詳しいね……」 愛 「煙草屋の知り合いが居てさ。小さい頃、お煎餅とか貰うついでに、いろいろ教わったんだ」
愛 「もう居ないけどね、その人は」
歩夢「そ、そうなんだ……」
歩夢「可愛いデザインだから、タバコだなんて分からなかったなあ」
愛 「だよね、煙草の箱って聞いたら、厳つい感じのやつイメージするよね。普通は」
愛 「…………」
愛 「吸ってみたいと思う? 歩夢は」
歩夢「へっ」
歩夢「い、いやいや……そんな。私なんかが恐れ多いよ、タバコなんて……」
愛 「お、恐れ多い?」
歩夢「そもそも私達まだ中学生だもん……駄目だよ」
愛 「はっは、だよね。歩夢は偉いねぇ」
歩夢「バカにしてるでしょ……」ムスッ
愛 「んなこたないない」 歩夢「……そういう愛ちゃんは、吸いたいと思うの?」
愛 「──────」
愛 「いや……アタシも吸おうとは思えないね。アレは」
歩夢「アレって……」
愛 「よく、近所のお爺さん達が集まって話してるんだけど、まあ吸ってる訳よ、何人かは」
歩夢「うん……」
愛 「その近く通るとさ……何つーか、ヤバい訳よ」
歩夢「ヤバいって?」
愛 「煙がね。まーるで火災現場にでも居るみたいだったよ」
愛 「しかも、その人達の吸ってるの、メンソールもフルーツの味もしない、うすーく香り付いてるだけの煙草な訳」
愛 「これが本当のタバコ味の煙草ってね」
歩夢「た、タバコ味……?」
愛 「そう。しかも、さっきのペティルなんかとは比べ物にならないキッツいやつ」 愛 「そんなのさ、吸わなくても、聞いただけで健康に影響ありそうじゃん」
歩夢「……何で、そのお爺さん達、そんなの吸うんだろう」
愛 「いーや、解んない……」
愛 「でもアタシ、今はあんなの頼まれたって吸う気にはなれないけどさ」
愛 「大人には……自分の健康を犠牲にしても、あんなの吸っちゃう、理由があるんだと思う」
歩夢「…………」
愛 「さ、早く行こ。そろそろ彼も待ってるだろうしね」スタスタ…
歩夢「あ、待って待ってー」
歩夢「…………」
歩夢(ピアニッシモ……ペティル……) −中央区銀座 上原宅−
歩夢「…………」ポチポチ
歩夢(い、いっぱいあるんだなぁ、タバコって)
歩夢(セブンスター……ラーク……バージニア……パーラメント)
歩夢(マイルドセブンっていうのは知ってたけど……無いみたい)
歩夢(え、マイルドセブンはメビウスに……名前が変わる事なんてあるんだ)
歩夢(アメリカンスピリット、マールボロ……いこす? よく分からない)
歩夢(あっ、ピアニッシモがある……)ポチポチ
歩夢(ペティル……あっこれだ! 昼間の!)
歩夢「…………」ポチポチ
歩夢(メンソール弱め、ピーチ系フレーバー、愛ちゃんの言ってた事と同じだ)
歩夢(……メンソール有りと無しは何が違うんだろう)
歩夢(思った以上に底は深いみたい。タバコの世界) 歩夢(ピアニッシモ・フラン……これもピンク色)
歩夢(あっ、こっちはメンソールとラズベリー味なんだ……へぇー)
母親「歩夢! そろそろお風呂入っちゃいなさいよ!」
歩夢「!」
歩夢「あっはーい! 今入るー!」
歩夢(ふー……ちょっと夢中になり過ぎちゃった)
歩夢(今まで知らない世界だったけど、何かゴチャゴチャしてるんだなぁ、タバコって)
歩夢(早く入っちゃお。明日も起こしに行かなくちゃ……)パタパタ
父親「おう歩夢、嫌に静かだと思ったら部屋に居たか」
歩夢「あっお父さん、帰ってたんだ」
父親「ああ、さっき丁度な」
歩夢「あっ……」
父親「どうした?」スパー…
歩夢「…………」 歩夢「う、ううん……何でもないの」
父親「そうか?」
歩夢「ただ……お父さんもタバコ吸うんだったと思って」
父親「ん……」
父親「あ、ああスマン。すぐに消して」
歩夢「う、ううん、良いの!」
歩夢「吸いたい理由があるんでしょ? 気にしないで吸ってて!」
父親「……? ま、まあ、お前がそう言うなら」
歩夢「お風呂、入ってくるね!」
父親「……ああ」
歩夢「…………」パタパタ
歩夢(マールボロ……確かメンソールの、軽いやつ)
歩夢(うう……何か一気に詳しくなってるよ私)
父親(……娘にあんなこと言われるとは) −豊島区巣鴨 宮下家−
祖母「そうかい……煙草がねぇ」
愛 「うん。大人が煙草を吸うのって、何でなんだろうってさ」
祖母「何で……か」
祖母「…………」
祖母「実を言うとね」
愛 「ん?」
祖母「ばーちゃんも、昔は吸ってたんだよ。それもかなり強いやつ」
愛 「え、ええ! 本当!?」
祖母「ゴールデンバットっていう煙草さ。愛も知ってるんじゃないか?」
愛 「し、知ってる……けど、もう無くなっちゃったんだよね」
祖母「正確には、まだあるけどね」
愛 「知らなかった……おばーちゃんも吸う人だったんだ」
祖母「まあねぇ」 自分なりに世界構築してるのは分かるけどラブライバーにはいまいちウケないかんじする 果林「ふーん?」
彼方「死にたいでごんす……」ドヨン…
果林「このポン菓子っていうの美味しいじゃない」ポリポリ
愛「でしょ。物置で機械見付けたから作ってみたんだ」
彼方「君達もーチョイ興味持とうよぅ……」ポリポリ
彼方「おいしいよぉ……」 果林「で、遥ちゃんだっけ?」
愛「カワイイ子だよねー。ウチに欲しいくらい」
彼方「……あげないよ」
愛「同好会に欲しいってコトだからね」
彼方「それは分かる……でも今は生徒会の仕事が楽しいそうなので」
彼方「恐らく望み薄かと……」
果林「あら……遥ちゃんって生徒会だったの」
愛「へぇ、スゲーじゃん」
愛「ここの生徒会って、厳しい入会審査もあるらしいけど」
彼方「うちの遥ちゃんなら楽勝でございますよ」 彼方「生徒会に受かった時はねー……もーホントに嬉しそーにしててさーぁ? 姉としちゃカワイイの何ので」
彼方「洗濯物干しながらね? 鼻歌で歌ってたのよ、彼方ちゃんのソロ曲」
愛「カワイイじゃん」
彼方「そうそう。こっちまで嬉しくて、下手すりゃ鼻血出そうでしたよありゃもー」
果林「鼻血って……大袈裟な」
愛「…………」
愛「ねぇもしかして、その彼氏って」
彼方「生徒会の人でした……」
果林「あらま」
愛「喜んで送り出した先に狼が居たわけだ……」
彼方「そゆこと……」 彼方「妹が姉から離れていく……」
彼方「やはり東京は魔物の住処なのでした」オヨヨ…
愛(重症だねこりゃ)
果林(さすがは"行動原理:妹"なだけある)
彼方「……」
彼方「大体さぁ!」
愛「うわビックリした?!」
果林「ど、どうしたのよ」 彼方「遥ちゃんも遥ちゃんなワケだよ!」
彼方「今までそんな素振り全然なかったのにさ! 生徒会入って暫くした辺りから急に物静かーになり始めて!」
愛(何か始まった)
果林(長くなりそうね)
彼方「いつも元気だったのに、急にだよ?」
彼方「具合悪いのかなって思うじゃん!! 心配するじゃん姉だもん!!」
彼方「彼方ちゃん珍しく自分で家事全部やる覚悟したよ」
果林「本当に珍しいわね」
彼方「で、どーしたのって訊いてみたらさ……」
彼方「"あのね、私……好きな人……できた"」←声真似
彼方「はぁ……」
彼方「覚悟が無駄になったよ!!」バァン!
愛(笑ったら死ぬ笑ったら死ぬ笑ったら死ぬ……)グググ…
果林「あっはっはっはっはっはっはっはっ!!!」
彼方「なに笑っとんじゃソコー!」ゲシゲシ
果林「いたたたた」 彼方「分かっちゃいるのよオトミさん……姉がこんなんじゃ駄目ってことは」
愛「急に落ち着いたよ、情緒不安定かな」
果林「こんなアクティブな彼方はじめて見た。何か怖くなってきたわ私……」ヒリヒリ
彼方「送り出したいよ……妹に幸せになって貰いたい気持ちは嘘じゃないの」
彼方「"でも幸せならオッケーです"って割り切れたら、どんなに良いか……」
愛(あー居たね、そんな人。結果はアレだけど)
果林(あの人、いまどんな気持ちでいるのかしらね)
彼方「でもさ……辛いのよ。いつも一緒にいた家族が変わっていくのを見るのは……」
彼方「彼方ちゃんは情けない姉なのです……」シクシク…
果林「……」 果林「まあ、どうあれよ」
果林「遥ちゃんも大人になり始めたってことだし……素直に喜んで良いことじゃない?」
彼方「……」
愛「まあそりゃそうだね。異性と付き合うとイロイロ視野広がるから」
果林「それに、遥ちゃんだもの。好きな人が出来たからって、家族を蔑ろにするような子じゃないでしょ」
愛「今の御時世、眩しいくらい良い子だもんね。あの子」
果林「だからね、妹が大人になろうとしてるんだから、姉のアナタも、支えてあげなくちゃ」
彼方「……うん、頑張りたいとは思う」
果林「よろしい」 果林「障害はあるだろうけど、アナタ1人で抱え込むことはないんだからね?」
愛「頼る人は居るじゃん? 少なくとも同好会に何人も」
愛「安心しなよ。遥ちゃん泣かせるような男なら、アタシ達が殴りにいったげるから♪」
果林「そうよ、彼方の妹は私たちの妹なんだからね」
彼方「2人とも……ありがと。彼方ちゃん頑張るよ」
彼方「……」
彼方「でも遥ちゃんは彼方ちゃんのだよ?」
愛「……」ゲシゲシ
果林「……」ゲシゲシ
彼方「いたーい〜……」 果林「それでそれで?」ズイッ
愛「どんな人なワケよ」ズズイッ
彼方「な、なにがー……?」ヒキ…
愛「その遥ちゃんの彼氏だよー! 分かってるくせにー!」
果林「イケメン? イケメンなの? 身長は? 収入は?」
愛「カリン、高校生だから収入は……」
果林「あ、そっか」
彼方「テメーら女子高生か!!」
※ここで終わり 善子「それにしてもマジで久しぶりねーアンタ」
花丸「本当だよねぇ。高校入ってまた会えるとか予想外だったよー……」
花丸「うわー、この階段こんな小さかったんだぁ」
善子「成長すると、そう見えるわよねー」
善子「ほら見てみなさいよ、ここの稲妻ヒビ。あの時のままよ」
花丸「あはは、ホントだ。懐かしいなあ」
花丸「それで、いま家には誰か居るの?」
善子「ウチに?」
善子「あーえっと、この時間なら……うん多分、弟が居ると思う」
花丸「弟さん?」 花丸「あ、もしかしてヨシキ君でしょ」
善子「あれ、話してたっけ?」
花丸「自慢してたじゃん1日中。わたし弟うまれたのーって」
善子「え゙……そうだった?」
花丸「マルが年中の時だね。こっちのクラスまで来てたよ、善子ちゃん」
花丸「その後で職員室に飛び込んで園長先生にも自慢してて……」
善子「ほあ」
花丸「それで笑われながら摘まみ出されてたの、マル見たよ」
善子「うおおお……」←頭抱え
花丸「あはは。面白かったな、あの時の善子ちゃん」
花丸「…………」
花丸(髪染めてピアス開けてても……変わってないなぁ、そういうトコ) ガチャ……パコン!
花丸(あ、このドアの音も変わってない)
善子「たっだいもーい」
花丸(内装は……まあ変わるよね、長かったし)
善子「おーい美樹いるー?」
美樹「んあーねーちゃんおかえ」
善子「お、やっぱいた」
美樹「り……」
花丸「こんにちはー♪ ……あ、初めましてか」
美樹「……えーと」
花丸「善子先輩と幼稚園の頃に仲良かった、国木田花丸でーす。変な名前でしょ」
花丸「よろしくねっ」ニコリ
美樹「はあ……弟の美樹っす……ども」 善子「んははは、なにしおらしくなってんの? キモいわよアンタ」
美樹「んぎっ!?」
花丸「善子ちゃん……」
善子「まーコイツ美少女だもんねー♪ 気持ちは解るぞよーくね」
美樹「んなっな……!」
善子「でもアンタ、恥ずかしくても、もう少し愛想良くした方が良いんじゃないの?」
善子「そんなんじゃ彼女に甲斐性無しと思われるわよ」
花丸(え、彼女さん居るの……進んでるなぁ) 美樹「な、なん……」
美樹「う、うるせーわ!」
善子「うひひっ」
花丸(もー……かわいそうに)
美樹「知らない女の人とか、恥ずかしいに決まってんだろバーカ!!」
善子「へ」
花丸「へ」
美樹「お茶は戸棚にあるから、ねーちゃんが出せよな!」ダッ
ガララッピシャッ!
善子「あ……うん」
花丸「何て言うか、ずいぶん素直な思春期だねぇ」
花丸「善子ちゃんの弟っ感じ伝わってくるよ」
善子「どーゆーことよ」 善子「ここが私の部屋よ。入って入って」
花丸「おおぉー……おお?」
善子「ゴチャゴチャよね」
花丸「う、うーん……すごい未来な感じする、うん」
善子「オブラート上手ね」
花丸「これはゲーム機で、アイドルのポスター……パソコンに……ぎ、ギターもある」
花丸(何でベッドにサメが寝てるんだろう……)
善子「適当にくつろいでてね。ゲームとか触っても構わないから」
善子「ちょっと、お茶とか用意してくるから」
花丸「う、うん……」 花丸「凄い部屋だなぁ」キョロキョロ…
花丸(うわっ漫画本が沢山。これは化粧品とかアクセ……目が回りそう)
花丸(ん……コルクボードだ。写真が沢山貼ってある)
花丸(あっ、これってもしかして……)
…………
…………
ガララッ
善子「おーまったー。アイスティーとチョコ煎餅しか無かったけどぉ」
善子「って……」 花丸「善子ちゃん、この写真」
善子「……何そんなのジロジロ見てんのよ恥ずかしい」
花丸「ちゃんと取っててくれたんだね、この写真……」
それは、わたしが幼稚園の年長に上がる直前の頃
わたしより先に卒園していく善子ちゃんとの、最後の写真だった
何か、撮影から10年以上経ってる割に新品の写真っぽいけど……
花丸「あはは、2人とも凄い顔だー」
善子「ちょっと、人の情けない顔なんか見るんじゃないわよ」
花丸「可愛いじゃん。よっぽどお別れが嫌だったんだねぇ」
善子「……そうね、あの時は、本当に悲しかったと思う」
花丸「うん」 善子「そこから小学校も中学校も違うとこでさー……」
花丸「……うん」
善子「あんたには悪いけど、今の今まで記憶の彼方だったけど」
花丸「…………」
善子「いざ再会してみっと、案外、憶えてるものなのよねー……」
善子「言っとくけど、先輩とかやめてよ? あんたに言われるの嫌だし、何か」
花丸「へへ……分かった」
花丸「…………」
花丸「あのね、ちょっと良い?」
善子「?」 ※ここで終わり
この後2人でタン絡ませる予定だったけど、やっぱ俺にレズ展開は無理だった あと、これで書き込むに堪える分の没作は全部だと思うので、スレは終わり
御協力ありがとうございました あーごめん、昨日ちょうど茸NGにしたんだった。そうだよ、虎太郎出る予定だったけど忙しくてダレたやつ
やわ銀→しまむら→こんにゃく→しまむらって地域表示変わってるの
誤解させてごめんなさい ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています