仲間が一撃でやられていく。治療を施す暇もない。その中で真姫に出来ることは考えること

聡明な頭脳を働かせ英玲奈の能力を考察する

真姫(相手の能力だけでも暴かなきゃ…考えろ…考えろ…)

真姫(凛の拳、希の馬車、ことりの竜巻、全て英玲奈には通用しなかった。馬車に至っては触れた瞬間に消滅した…消滅!?)

真姫(魔力を消滅させる能力ってこと…!?それなら呆気なく魔力を纏っている凛の拳を砕いたこともことりの攻撃が通じなかったのも説明がつく…それに英玲奈の足元が綺麗なままなのも頷ける…!)

真姫は今までの出来事全てを素早く分析し、1つの仮説を作り上げる。しかしただ一点解決のできないこともあった

真姫(それならことりの裏に回り込んだあの動きが説明できない!魔力を打ち消すなら自分の魔力も消えるはず…でもこれ以外に思い付かない…まずは伝えなきゃ!)

真姫「希!相手の能力は魔力を打ち消す能力かもしれない!」

希「魔力を!?」

英玲奈「…」

希「いやでも、さっきの動きは魔力がないと出来ない動きだったんじゃ…」

真姫「そこはまだわからない…でも確かに打ち消す力は持っているわ!」

希「…真姫ちゃん、この情報は皆に共有するべきやよ。初見殺しが過ぎるから…行けるね?」

真姫「それじゃ…希が1人に…!」

希「心配しないで。ウチも時間を稼いだら逃げるから」

希「任せたよ!」

真姫「…ごめん!」ダッ

任せた。それは信頼の言葉。それを無下にするなど死んでも出来ない!真姫は即座に駆け出した!

英玲奈「あれが西木野だったな!行かせるわけには…」

希「させるわけないやん?『煌めけ 星』!」

英玲奈の追撃を防がねばならない!希が『星』のカードをポーチから取り出し発動する。効果は異空間への移動!

英玲奈の能力に打ち消され効果は現れない筈。だが、希は英玲奈を閉じ込めることに成功していた!

希「…やっぱりね!後は…『潜め 隠者』」

真姫(…!ありがとう、希!)