0001名無しで叶える物語(あら)
2020/03/15(日) 14:17:34.01ID:6w5qU7tH海未「……どこにいるのでしょう、部屋に行っても姿が見当たりません」
「何探してるの?」
海未「えっ!?だ、誰ですか!?ここは園田の家ですよ、門下生は勝手に入ってこないでください!」
「冗談が下手ね海未は。愛しのお姉ちゃんのこと忘れちゃ困るわよ」
海未「お姉……姉???」
「ちょっと……泣きたくなるから本気に反応するのやめてよ」
海未「す、すみません……えっと、姉さん?」
海未(弟が消えて、代わりに姉が現れて、何事もなく時間が進んでいくのに困惑していましたが私もようやく慣れてきました)
海未(姉さんは普通にいい人ですし、まるで何年も前から知っていた人みたいです)
海未「ただいま帰りました!」
海未「姉さん、頼まれていた本買ってきましたよ」
海未「?……どこにいるのですか?」
母「海未さん、おかえりなさい。折角ですからお料理でもしませんか」
海未「お母様。構いませんが……唐突ですね」
母「園田の長女として生まれたのですから。そろそろ料理のひとつやふたつ教えておいた方がいいと思いまして。さすがに炒飯と餃子だけでは困りますから」
海未「えっ?今なんと……」
母「すみません、炒飯と餃子以外にも作れますよね。怒らないでください」
海未「その前です!」
母「園田家の長女のことですか?お婆様から何度も聞いていると思いますが園田は女系の家庭ですから今後あなたに弟ができたとしても貴女が受け継ぐことになるのですよ」
海未「………………」