聖良「バーテンダー始めました」
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———
喫茶菊泉には夜になるとBarになる…
これは、そんなBar☆KIKUSENで起こる、あったかもしれない不思議なお話である…
………
… ———
聖良「私の名前は鹿角聖良。Bar☆KIKUSENでバーテンダーをやっています」
聖良「まだ小さいながらも私の立派なお店、いつかたくさんの人で溢れくらいに大きくすることが、私の夢です」
聖良「今は隠れ家的な根強い人気があり、悩みを抱えた多くのお客様がいらっしゃいます。そんな人を手助けすることが、私の仕事」
聖良「バーでの会話は難しくないのか、ですか。大丈夫ですよ。私には9人も親友と呼べる人がいて、相談事には慣れていますから」
聖良「ほら、そんなことを話しているうちに、今夜も一人のお客様が…
……… 穂乃果「ねえ聞いてよマスター…今日も雪穂にダメ人間って言われちゃってさー、私、お姉ちゃん向いてないのかなー?」
聖良「雪穂さん、確か穂乃果さんの妹さん、でしたよね?」
穂乃果「そうそう。雪穂がね、冷たいんだよー。こたつで寝てるだけで置物扱いしてくるし、お茶〜って言ってもお茶持ってきてくれない時もあるし、ひどい時には私のこと粗大ゴミとか言ってくるんだよ!」
聖良「それは災難でしたね…」 聖良「ですが、どこの家庭においても姉の扱いなんて、そんなもんじゃないんですか?私だって同じように言われますし」
穂乃果「えっ!?聖良さん、妹居たの!?」
聖良「ええ、理亞という、二個下の妹がいるのですが、もう最近本当に冷たくて…」
聖良「私がブロッコリーを必死に理亞の皿に移していると、台所の三角コーナーを見るような目で見てくるんです」
聖良「だいたいそもそも、ブロッコリーが食べられることと姉としての品格は、関係ないじゃないですか!」
穂乃果「マスター…キャラ変わっちゃってるよ……」 聖良「…とにかく、姉としての尊厳は、そんな簡単には失われはしない、ということです」
聖良「姉とは、妹にとって生まれながらに一緒にいる存在です。好みも性格も全てを受け入れて、全てを愛してくれると思いますよ」
聖良「だから穂乃果さんももっと、自分に自信を持ってみてはいかがでしょうか」
聖良「雪穂さんもきっと、心の中で穂乃果さんのことを尊敬しているからこそ、穂乃果さんのことを甘やかしてくれているのだと思いますよ」
穂乃果「マスター…、そうだよね!きっとそうだよ!」
穂乃果「私、もっと雪穂に甘えてみることにする!雪穂がなんと言おうと、私、やるったらやる!依存するったら依存する!」 穂乃果「ありがとマスター!私頑張ってみるね!」
聖良「お力になれて何よりです」
穂乃果「…あっ忘れてた!…お代は、テーブルに置いといたから!またね、マスター!」
聖良「ええ、またのご来店心よりお待ちしております」
聖良(ふぅ、また一つの人生を救ってしまったみたいですね)
第一夜 終幕 ———
聖良「私の名前は鹿角聖良。函館で小さなバーを営んでいます」
聖良「今はまだ小さなお店ですが、姉妹の力を合わせて大きく育てることが、私たちの夢です」
聖良「妹とは仲直りしなくて大丈夫なのか、ですか。大丈夫ですよ、理亞は私のことを心から信頼してくれてますから。それも大切なお店を私に任せてくれるくらいに」
聖良「信頼ってとても大切なんです。一朝一夕には身に付きませんが、失敗してしまえば一瞬で崩れ去っていきますから」
聖良「信頼、といえば前にこんな悩みを抱えたお客様がいらっしゃいました。では、今日はその話でもいたしましょうか……
……… 第二夜 こんなポンコツな生徒会長なんて、認められないわぁ! ガチャッ
カランコロン
絵里「おじゃまするわ」
聖良「いらっしゃいませ」
絵里「ここの席、大丈夫かしら?」
聖良「ええ、もちろん」
絵里「スパシーバ、マスター……爽快感のあるものをお願いできる?」
聖良「かしこまりました」
聖良「……」シャカシャカ 聖良「こちら、ライムスパークリングでございます」
絵里「あら、ありがとう」
聖良「お客様、珍しいですね。いつもなら甘いテイストのものがお好みですのに」
絵里「そうね……今日はそんな気分じゃないのよ……」
聖良「そうですか」
絵里「……」
聖良「……」シャカシャカ 絵里「ねぇ、お代わりいただけるかしら?」
聖良「かしこまりました。同じものでよろしいですか?」
絵里「いや……もう少し強いものをちょうだい」
聖良「しかし、大丈夫ですか、お客様?普段はそこまで飲まれる方では……」
絵里「いいの、今日だけは、特別だから」
聖良「かしこまりました。ではすぐにお作りいたしますね」 聖良「こちら、ハスカップサイダーでございます」
絵里「ありがとう、いただくわ……」
絵里「…マスターは優しいわね、学校の子たちとは違って」
絵里「…今日学校で生徒会からの挨拶をさせられたのよ。そこで赤っ恥をかかされたのよ」 絵里「何よ、漢字を少し間違えたくらい仕方ないじゃない…」
絵里「原稿は全部希が考えてくれてるんだからしょうがないじゃない!」
絵里「『因む』を『いんむ』って読んじゃうくらい、しょうがないじゃい!ロシア帰りなんだから!」ドンッ!
絵里「ええ、みんなすっごく嘲笑ってたわよ、私のこと。漢字も読めない無能会長だとか、ロシアンジョークが寒すぎるだとか、好き放題言ってくれちゃって」
絵里「漢字の読み間違いくらい、仕方ないじゃない…」
絵里「だいたい普段から私のことバカにしすぎなのよ。ポンコツだとかμ’sの新たな芸人枠だとか、言いたい放題……」
絵里「いまさら私が、信頼なんて取り戻せると思う?」
聖良(…お客様、相当酔われているようですね) 聖良(普段ならやんわりお帰りしていただくところですが……ここで迷える方々を導くのが、私の使命ですから)
聖良「…お客様。きっと学校の方々は、本当にあなたを信頼しているからこそ、優しく見ていてくれているのだと思いますよ」
絵里「そんなことないわよ!あの子たちにそんな優しい心なんて……」
聖良「ルビィさんごっこ、をご存知ですか?」
絵里「なによそれ、知らないわよ!」
聖良「きっと絵里さんの心は、長い苦労の中で、疲れてしまってるんです」
絵里「苦労、疲れ……そうね、最近希と遅くまで原稿書いてたから……」
聖良「疲れた心から穢れを取り除き、再び心を浄化させる運動が、ルビィさんごっこというものです」
絵里「なるほど…ルビィさんごっこ……そういうものがあるのね……」ハラショー 聖良「こちら、オリジナル版のDVDに加えて、私の解説CDもお渡ししておくので、見てみて下さい。指示通りにやってみれば、きっと心は軽くなりますよ」
絵里「心が、軽くなる……」
絵里「……わかったわ、少しやってみようかしら」
聖良「ありがとうございます」
絵里「…今日は少し疲れたから、もう帰らさせていただくわ」
聖良「ありがとうございました。またいらして下さい」
絵里「ええ、ありがとう、マスター」
聖良(…ふぅ、今日もまた一つの人生を救ってしまいましたね)
第二夜 終幕 ———
聖良「私の名前は鹿角聖良。坂の上にある小さなバーを営んでいます」
聖良「知る人ぞ知る函館の名店、だと私は思ってます。ですがいつかは街の立派なバーにすることが、私の夢です」
聖良「ルビィさんとはいったい誰なのか、ですか。……私の師匠、ですよ」
聖良「ルビィさんに教わった自立と成長の精神を、こうして仕事に応用してるんです」
聖良「社会の中で疲弊したお客様の心に癒しを与え、成長へとつなげていくことが、私の役目」
聖良「見ていてください。鹿角聖良が華々しく解決してみせる様子を」
……… ガチャッ
カランコロン
かすみ「ごめんくださーい…」
聖良「いらっしゃいませ」
かすみ「うわぁ!オシャレな内装!後でしず子とりな子に自慢しちゃお〜っと♪」
聖良「お褒めにあずかり光栄でございます」
かすみ「私、オシャレなバーとか来たことないからわからないんですけど〜…」
聖良「ではオススメのものをお作り致しますね。何かご希望などございますか?」
かすみ「じゃあ…かすみんに似合いそうなオシャレで大人なものをくださいっ!」
聖良「かしこまりました」
聖良「……」シャカシャカ 聖良「こちら、ガラナスカッシュでございます」
かすみ「わあっ!綺麗な色!かすみんこんなの初めて見ました!さっそくいただきまーす!……」
かすみ「…けほっけほっ!うう〜、何ですかこれ、ちょっとピリッして、飲みづらいです……」
聖良「も、申し訳ございません、お客様!…かすみさんには、少し刺激が強すぎたのでしょうか……」
かすみ「刺激……いえ、大丈夫です!かすみんもう高校生ですから!大人な飲み物だって楽しむことが出来るもん!」
聖良「さようでございますか」
かすみ「……えいっ!」ゴクッ! かすみ「…なんだか心がぽわぽわして、いい気分です!いまなら世界中をかすみんのトリコにできちゃう気がします!」ポワポワ~
聖良「良かったです。お気に召したようで」
ピロリン
かすみ「あっLine来てる、誰からだろ……もしかして、先輩からとかっ?♪」キャピルンッ ———
グループLINE:ニジガク(10)
あなた:ごめんみんな!どうやら私、体育館の使用許可取れた日勘違いしてたみたいで
あなた:どうやら明日じゃなくて、本当は来週だったみたい……
あなた:だから明日は通常練習でお願いできるかな?
あなた:ほんとごめんね!
Ayumu:ふふっ、あなたってば、昔からそそっかしいところは変わらないね
Ayumu:ねえ、覚えてる?小学校二年生の時、あなたってば図工の授業が先生の都合で授業変更になってることすっかり忘れちゃってて、ずっと誰もいない図工室でみんなを待ってて……私が気づかなかったら、ずっとひとりぼっちかもしれなかったんだよ?
Ayumu:あ、覚えてないって顔してる
Ayumu:もう、私にとっては大切な思い出なのになぁ……
——— かすみ「…また歩夢先輩が幼馴染マウント取ってる」ドンビキ
かすみ「…やっぱり、幼馴染じゃないと、先輩をかすみんのものに、できないのかな」ショボーン
聖良「かすみさん、どうかされました?」
かすみ「聞いて下さい!また歩夢先輩が幼馴染マウント取ってくるんですよ!」
聖良「幼馴染マウント…そういうものがあるんですね」
かすみ「だいたい少し先輩のこと長く知ってるからってずるいです!かすみんだって先輩のことたくさん知ってますけど!」
かすみ「…でもやっぱり、かすみんは幼馴染じゃないから、負けヒロインになっちゃうんでしょうか……」ウルウル
聖良(…なるほど、事情はだいたいつかめました)
聖良(これは恋の相談ですね。今までとは少し勝手が違いますが、経験を活かせば正しいアドバイスができるはずです)
聖良(…ここが、真の私の腕の見せ所です) 聖良「かすみさん…あなたは一つ重要な勘違いをしています」
聖良「小さいころからの知り合いでないと幼馴染でないのでしょうか?」
聖良「同じ産道を通っていないと姉妹にはなれないものなのでしょうか?」
聖良「いいえ、きっと違うはずです」
聖良「姉妹が過ごした時間と絆の強さで決まるように、幼馴染もきっと、想いの強さで決まるはずです」
聖良「かすみさん。幼馴染に無理して勝とうとする必要なんてありません。あなた自身が幼馴染になればいいんです」 かすみ「かすみんが、先輩の幼馴染になる……」
かすみ「はい!かすみんだって幼馴染マウントくらい簡単にできますよっ!」
聖良「その意気です。私がルビィさんになったように、きっと練習を重ねれば、かすみさんも立派な幼馴染になれますよ」
かすみ「そうと決まれば!かすみん早速練習しちゃいますよ〜」
かすみ「マスターさん!ありがとうございました!」
聖良「ええ、頑張ってくださいね」
聖良(…ふぅ、また一人の人生を、救ってしまいましたね)
第三夜 終幕 高校生?ってなったけど
ドリンク全部ノンアルコールなんだな ———
聖良「私の名前は鹿角聖良。新進気鋭のバーテンダーです」
聖良「私の仕事は、悩みを抱えたお客様のご相談に親身になり、解決へと導くこと」
聖良「そんな大役が私に務まるのか、ですか。ええ、できますよ。だって私、バーテンダーですから」
聖良「見ていてください。私が華麗に解決する姿を」
……… ガチャッ
カランコロン
理亞「……」
聖良「いらっしゃいませ。こちらのお席にどうぞ」
理亞「……」
聖良「お客様、何かご希望はございますか?」
理亞「……少し温まるものが欲しい」
聖良「かしこまりました」
聖良「……」シャカシャカ
聖良(どうやら理亞は、まだ私の正体に気づいていないみたいですね) 聖良「お待たせいたしました」
聖良「こちら、くじら汁になります」
理亞(うわぁ…ぐちゃぐちゃ……)
理亞「…あ、ありがと」
理亞「……ねえこのお店って、客の相談に乗ってくれるのよね?」
聖良「ええ、お伺いいたしますよ」
理亞「…実は私には姉様がいて、一緒にお店を手伝ってたんだけど……最近お店を手伝わないばかりか、夜に一人で怪しげなことをしているの」
聖良「そうだったのですか……でもきっと、お姉さんにもやりたいことが出来て、今は新しい夢に向かって頑張っているところなんだと思いますよ。少し見守ってあげてもいいのではないでしょうか」
理亞「……」
理亞「………に……てよ」 理亞「…いい加減にしてよ姉様!」ブチッ
聖良「理亞…気づいていたのですね……」
理亞「当たり前でしょ!だってここ、私の家なんだから!」
理亞「姉様、いい加減に目を覚まして!一人でこんなふざけたことしてないで、お店の方も手伝ってよ!」
理亞「姉様いったいどうしちゃったの……?昔は、私の憧れの頼れる姉様だったのに…」
聖良「理亞……」
聖良(理亞はきっと、一人でお店に立っていて心細いんです)
聖良(迷える人にアドバイスを与えることが、私の仕事。ここは、バーテンダーとして磨いたスキルを使って、理亞にひとつアドバイスをしてあげましょうか) 聖良「うゅ…理亞ちゃあ……甘えてちゃだめだよっ!」ガンバルビィ!
理亞「姉様にだけは言われたくないっ!!!」 終わりです。お粗末様でした
スクスタにセイントスノーさん実装はよ
コメント&お読み下さった皆様、大変ありがとうございました! おつおつ
面白かったぞ
最初は真面目にアドバイスしてたと思ったのになぁ… ブロッコリーと白玉とルビィさんだけで生きていける女 ポンコツ
ブロッコリー嫌い
白玉
友達が10人(Aqoursと理亞)しかいない
ダイキチ
ルビィさんごっこ
公式設定ブロッコリー嫌いだけなのにどうしてこうなった Aqours側で友達と思ってるのよくて千歌とダイヤくらいの可能性 鞠莉さんとはメールやりとりするほどの仲ですもはや親友と言っても良いでしょう ルビィさんごっこが原作にないってマ?
幻滅しました、白玉聖良推しになります この姉様もポンコツだったか……
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