あなた「スクールアイドルユニット対抗念能力バトル大会!」
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ワァァァァァ!
あなた『さぁ! 何の前置きもなく始まりましたこの大会!』
あなた『スクールアイドルにとって最も大切なものは何か? 歌? ダンス? ルックス? 違う! それは念(オーラ)!』
あなた『というわけでスクールアイドル界で最も強い念(オーラ)を持つユニットはどこなのか!? それを決めようという訳なのであります!』
あなた『司会はわたくしあなたが! 会場はここ、SSA! 貸し切りです! 凄い!』
あなた『大会はトーナメント形式、勝負の形式も各ユニットの代表者が話し合って好きに決めて下さい!』
あなた『念能力についての詳しい解説はハンターハンター読みましょう!』
あなた『さっそくいきましょう! 一回戦第一試合は……lily white VS AZALEA !』 ザッ
海未「勝負の形式ですか、私は普通に一対一で戦って、先に二勝した方の勝ちで良いと思うのですが」
果南「うん、私もそれで構わないよ。相手が立ち上がれなくなるか、負けを認めたら勝負アリだよね」
海未「はい。あ、でも引き分けの場合とかはどうしますか?」
果南「あ、そっか。一勝一敗一分けとかもあり得るのか」 海未「うーん、どうしましょうか」
果南「ジャンケンでいいんじゃない?」
海未「て、適当ですね……」
果南「あはは、運も実力のうちってね」
海未「分かりました。引き分けの時はジャンケンで決めましょう」
あなた『勝負の形式が決まりました! では先鋒、前へ!』 海未「さて、誰が行きます?」
凛「はい、はい! 凛が行くー!」
希「お、やる気マンマンやね凛ちゃん」
凛「えへへ、体がうずうずするにゃ、いいでしょ海未ちゃん?」
海未「分かりました。油断禁物ですよ」
凛「らじゃー!」 果南「一人目、どうしよっか」
花丸「オラが行く。ううん、オラに行かせて」
ダイヤ「花丸さん。珍しいですわね、花丸さんがそんなに前に出たがるなんて」
花丸「向こうは凛ちゃんが来るみたいだから…オラ、凛ちゃんと戦ってみたい」
果南「おっけー。任せたよ花丸ちゃん」
花丸「うん!」 ザッ
凛「あ、花丸ちゃんだ。よろしくにゃ」ペコッ
花丸「凛ちゃん。こちらこそよろしくお願いするずら」ペコリ
凛「へへっ、負けないよー。凛が勝ったらラーメンおごりね!」
花丸「むむ、じゃあオラが勝ったらラーメンとハンバーガーとノッポパンと…」
凛「多いよ!」
あなた『さぁ! なんか和やかな雰囲気ですが始めます!』
あなた『先鋒、星空凛VS国木田花丸……始めっ!』 ヒュッ…
花丸「!」
ズガッ!
花丸「くっ……!」ビリビリ…!
凛「えっへっへー」
凛「いっくにゃぁぁぁぁぁ!!」
ダダダダダダダダダンッ!
花丸(は、速い……!)
ガッガッガッガッガッ!
花丸「ぐっ……うぅ……!」
あなた『凛選手の怒涛の攻撃! 花丸選手防戦一方! スピードに対応できません!』 海未「凛のスピードはμ'sの中でもトップクラス。このまま決まりですかね」
希「どうやろなぁ、相手もそう甘くはないんやない?」
ダイヤ「花丸さん!」
果南「大丈夫だよダイヤ。勝負はまだ始まったばかりだ」 凛「何もしないならこのまま押しきるにゃー!」タンッ
花丸(……やっぱり凛ちゃんは凄い。オラなんかじゃ……)
花丸「能力を出し惜しみしてたら、勝てるはずがないずら!」
ズッ……!
凛「!」
花丸が発したオーラに圧され、凛は一度距離を取った。
花丸「次はマルの番だよ、凛ちゃん」
凛「……本?」
花丸の手元にあるのは一冊の本。表紙に書かれているのは猫の肉球マーク。
花丸「『未体験HORIZON(マルのヨンコマ)』……!」 凛「……なんだか分からないけど行くにゃー!」ダッ
花丸「……」スッ
凛は花丸の取った行動を意にも介さず、正面から突っ込んだ。
対して、花丸は栞の挟んであるページを手繰り……
凛に向けてそのページを開いた。
ビュォォォォォォォォッ!
凛「!? にゃぁぁぁぁぁ!?」
あなた『な、何が起こった!? 凛選手後方へ吹っ飛ばされたー!』 海未「凛……あれほど凝を怠るなと言ったのに!」
希「何の能力やろなぁ、あれ」
ダイヤ「ほっ…安心しましたわ」
果南「へへ、花丸ちゃんはそう簡単にやられる子じゃないよね」 『未体験HORIZON(マルのヨンコマ)』
花丸が経験した出来事を本に収め、相手にそれを見せることで同じ出来事を追体験させる能力。
台風の日の出来事を見せれば見た者はその風を実際に体験し、
ライブの日の出来事を見せれば見た者はその喜びを味わうことができる。
※善子からは過去のページを消すよう頼まれている。 凛「うぅ〜、風? 何で屋内で風が吹くにゃ〜」
あなた『凛選手立ち上がった! さぁ、反撃なるか!』
凛(よく分かんないけど、本を見ないようにすれば大丈夫なのかな?)
凛(スピードは凛のが上だし、本にさえ気をつければ勝てるにゃ!)ダッ
花丸「近づかせないずら!」バッ
凛「うっ……」
花丸は凛を牽制するように本を向けた。
凛(ダメだ、接近戦で本を見ないように攻撃なんて出来る訳がないにゃ…)
凛「……へへ、それなら」パチッ
花丸「!」
あなた『なんと! 凛選手目を閉じたー!』 果南「確かにあれなら花丸ちゃんの能力の影響を受けることもない。けど」
ダイヤ「当然花丸さんの位置も掴めませんわ」
果南「だね。基礎能力は凛ちゃんのが上だろうけど、無防備なところに一撃を貰えば終わりだよ」
海未「凛……」
希「凛ちゃん…」 花丸「……」フゥ
花丸「受け攻めいくつか予想してたけど……」
花丸「そりゃ悪手ずら。にゃんころ」
あなた『悪い顔だー! 花丸選手渾身の悪人ずらぁぁぁぁ!』
凛「……」フゥ
凛「凛の能力も見せてあげるよ、花丸ちゃん」
花丸「むむ?」
凛「ふー……」
ズズズズズ…!
凛の体からオーラが迸り、少しずつ、右の拳へと集中していく。
眩いばかりのオーラが花丸の目をくらませる。
花丸(……! なんてオーラ量……! 果南ちゃんとタメ張るレベルずら……! 凛ちゃん、スピードだけじゃない……)
凛「にゃぁぁぁぁぁぁ!」
ゴッ! バギャァァァァァァ!
あなた『凛選手、拳を闘技場に叩きつけたぁ! なんという威力! 石片が辺りに舞い上がるぅぅぅぅ!』
海未「おお、相変わらず凄い威力ですね、『ニャニャン拳』」
希「まぁぶっちゃけ念込めただけの猫パンチなんやけどね」 花丸「くっ……!?」
花丸(しまった、視界が……! 凛ちゃんを見失った…!)
花丸(まずい、早く位置を捕捉しな……)
凛「こっちにゃ」
花丸「!!」
凛「にゃぁぁぁぁぁ!」
バキッ!
花丸「…………く」
花丸「さすが凛ちゃん……強い、ずら……」
ガクッ あなた『花丸選手ダウーーーン! 一年生対決を制したのは……』
あなた『lily white! 星空凛選手だぁぁぁ!』
ワァァァァァァァ…! 凛「やったにゃぁぁぁぁ!」
海未「よく頑張りましたね、凛」
希「お疲れさん、凛ちゃん」
凛「えへへへ、もっと誉めてー」
海未「……しかし相手の能力が分からないまま突っ込んでいったのは感心しませんね」
凛「え」
海未「あれほど凝を怠るなと言ったのに全然やってませんでしたし」
凛「うわーん、希ちゃーん。海未ちゃんがいじめるにゃー」
希「よしよし」ナデナデ 花丸「ごめん二人とも。負けちゃったずら…」
果南「ドンマイドンマイ。まだ勝負がついたわけじゃないよ」
ダイヤ「ええ。さすがに一筋縄ではいかないようですわね」
果南「だね。ま、そっちの方が面白いよね」ニコッ
ダイヤ「ええ。ふふふ、エリーチカとやり合うまでの試練と考えれば燃えますわね」ニヤッ
花丸「さ、さすがの二人ずら…」 あなた『では、ヒフミトリオが速攻で会場を治してくれましたので、すぐに次に参りましょう!』
あなた『次鋒、前へ!』
希「じゃ、次はウチの出番かな」ザッ
海未「頼みましたよ、希」
凛「頑張れー希ちゃん!」
ダイヤ「……わたくしが行きますわ」ザッ
果南「よろしくね、ダイヤ」
花丸「ダイヤさん、ファイトずら!」 >>15
The Bookの都合の良いとこ取りだね ザッ
ダイヤ「わたくし、希さんとは一度戦ってみたいと思っていたのですわ」
希「え、そうなん? ウチとダイヤさんてなんか因縁あったっけ?」
ダイヤ「決まってますわ。生徒会副会長として、エリーチカの右腕としてずっと一緒に高校生活を送るなど……」
ダイヤ「羨ましいことこの上ありませんわ!」ビシッ
希「えぇ〜」
ダイヤ「積年の嫉妬心、ここであなたにぶつけさせていただきます!」
希「完全に逆恨みやんそれ」 ダイヤ「実際あなたはエリーチカの何なのですか!?」
希「フツーに友達だと思うけど」
ダイヤ「フツーの友達が胸を揉み合うのですか!?」
希「あ、それはウチの趣味。ていうかエリチは揉んでない」
ダイヤ「な、ならばエリーチカの胸を一方的に弄んだということですか!?」
希「人聞き悪いなぁ、スキンシップやんスキンシップ」
ダイヤ「くっ、羨ま……許せません!」 あなた『おっと、試合開始前から早くも火花が散っています! これは面白い勝負になりそうですね!』
あなた『では参りましょう! 次鋒、黒澤ダイヤVS東條希……始めっ!』 希(さて、まずは様子見から!)
希が懐から取り出したのは何の変哲もないタロットカード。しかし、オーラを込めれば当然それは凶器に変わる。
希「それっ!」ヒュッ
ダイヤ「!」
あなた『希選手、タロットカードをダイヤ選手に向けて投げつけたー!』
ダイヤ「……」
希「!?」
希の予想に反して、ダイヤは何のアクションも起こさない。ただ、不敵な笑みだけを浮かべている。 希(何故避けない……!?)
ダイヤ「無駄ですわ。ここは既にわたくしのテリトリー」
ダイヤのセリフと共に、希の投げたタロットカードから勢いが消え、闘技場の上に落ちた。
希「え!? な、なんで…」
ダイヤ「既にわたくしは能力の発動条件を満たしています。始めましょうか……」
ダイヤ「ドキドキエリーチカクイ〜ズ!!」 ズズズズズ……!
希「む!? な、何これ?」
闘技場に突如現れたのはクイズ番組で使われるようなセットだった。
クイズ番組と違うのはセットのほとんどに絵里があしらわれていることだった。
あなた『これはいったいー!? μ'sの絢瀬絵里さんがいっぱいだー! 幸せ!』
ダイヤ「これから希さんにはエリーチカに関するクイズに答えて頂きます!」
いつの間にかクイズ番組の司会者のような格好をしているダイヤが希を指差した。
ダイヤ「もし全問正解できないようなことがあれば、分かってますわね?」
希「いや、全然分かんない」
ダイヤ「さぁ、始めますわよ! 第一問!」
希(くっ、オーラが全然練れないし、どうやらクイズに答えるしかないみたいやん!) ダイヤの能力『WHITE FIRST LOVE(クイズЯミリオネア)』
相手に特定の人物に関する質問をし、相手がそれに対して答えることが発動の条件。
能力の発動中は一切の戦闘行為が禁止され、クイズが終わるまで解除は出来ない。
クイズに全問正解した場合は司会者が、間違えた場合は解答者が、強制的に一時間オーラの使用が不可能になる。
クイズの難易度は司会者が持つ愛(クイズの題材となる特定の人物に対する)に比例する。 果南「試合開始前の会話で能力の発動条件を満たすとは上手いね、さすがダイヤだよ」
花丸「オラは初めてみたずら、ダイヤさんの能力」
果南「お、そうなの?」
花丸「なんであんな能力にしたんだろ?」
果南「んー、多分あのセリフを言いたいだけなんじゃないかな」
海未「絵里に関するクイズですか。希なら答えられるとは思いますが…」
凛「付き合いの長さならμ'sより長いもんねぇ」
海未「ええ。恐らくクイズに外れれば相応の罰が待っているはず。何とか正解して欲しいところです」 ダイヤ「第一問! エリーチカには妹さんがいますが、その子の名前は?」
希「これは知ってるよ。ありさちゃんやね」
ダイヤ「おっと、お手元のフリップに漢字でお答え下さいな」
希「え? え、えーと、どんな字だったっけ…」カキカキ
希「確か、これ!」トン
『亜里沙』
ダイヤ「ふむ」
ダイヤ「正解ですわ!」
ピンポンピンポーン 希「ふー、いきなり難しいなぁ」
ダイヤ「第二問!」
希「ダイヤさん、これ何問まであるん?」
ダイヤ「もちろん9問ですわ! エリーチカといったら9ですので!」
希「うん。よく分からないけど分かった、9問やね」
ダイヤ「では第二問! エリーチカのスリーサイズは?」
希「えー、何やったかなぁ」
ダイヤ「これは選択問題ですわ!」
希「解答の幅広いなぁ」 デン!
『エリーチカのスリーサイズは?』
1.B84/W53/H86
2.B87/W60/H84
3.B88/W60/H84
4.B88/W57/H89
希「むむ……」
希(絵里ち、ウチと胸はほぼ同じ大きさだから1はない。2か3か4だと思うけど……うーん、絵里ち、お尻89はない気がするなぁ…2か3……?)
ダイヤ「ふふ、悩んでますわね。わたくしはこの程度即答できますわよ」
希「うーん…」 あなた『さぁ、さながらクイズ大会の様相を呈してきました次鋒戦! ちなみに私も即答できます!』
あなた『………ん? うわ、絵里さん! 司会席に乱入しないで下さい! 試合を止めろ? 無理です! 決着がつくまで見守って下さい!!』 希「……悩むけど」
希「3……かな」
ダイヤ「ファイナルアンサー?ですわ」
希「うん。ウチは自分のわしわしを信じる」
ダイヤ「……」
ダイヤ「……正解!」
ピンポンピンポーン
ダイヤ「さぁ、どんどん行きますわよー!」 ダイヤ「第3問! エリーチカがよく言う寝言は?」
ダイヤ「第4問! エリーチカが今までにした最も恥ずかしい経験とは?」
ダイヤ「第5問! エリーチカの初キスの憧れのシチュエーションとは?」
ダイヤ「第6問! エリーチカの勝負下着は……」 希「はぁ……はぁ……」
ダイヤ「はぁ……はぁ……」
あなた『さぁー、白熱しておりますクイズバトル! 様々な秘密が丸裸にされました! 絵里さんは私の横で顔を埋めて体育座りしてます!』
ダイヤ「……さすがは希さんですわ。エリーチカのことに関して、わたくしの次くらいには詳しいですわね」
希「ふふ、伊達にずっと一緒にいたわけやないんやでー?」
ダイヤ「では、次が最終問題ですわ!」
希「おー、ドンとこい!」 ダイヤ「最終問題!……ずばり! エリーチカの魅力とは!?」
希「……」
ダイヤ「さぁ、お答え下さい!」
希「……そうやなぁ」
希「スタイルよくて、頑張り屋さんで、自分より他の誰かのことを考えて、普段はクールだけどちょっぴりおっちょこちょいで……」
希「いーっぱいあるけど、絵里ちが絵里ちであること。これが絵里ちの魅力じゃないかな?」
ダイヤ「ほぅ……」
あなた『のぞえりぃぃぃぃぃぃぃ! ごちそうさまです! 絵里さんが私の横でゆでダコのようになっております!』 ダイヤ「希さん、素晴らしい解答ですわ」
希「へへ、照れるやん」
ダイヤ「しかぁし!」
希「!?」
ダイヤ「ぶっ……ぶーーーですわ!!」
ブーーーーー!!
希「えぇ!? 今の答えでも外れ!?」
ダイヤ「素晴らしい解答ですが、正答ではありませんわ!」
希「ちょ、じゃあ答えなに!?」 ダイヤ「答えは『沈黙』! エリーチカの魅力は、言葉で表現できるようなものではありませんわぁぁぁ!」
希「きたなっ! 汚いやんそれ!」
ダイヤ「問答無用ですわ! 罰ゲーム!」
カッ!
希「うぅ……!」
フッ……
希「セットが消えた…」
希「……」グッグッ
希「それでもオーラが練れない……これがクイズに外れた罰か…」
ダイヤ「その通りですわ。念無しでわたくしとやり合ってみますか?」
希「ふぅ……」
希「参った。ウチの負けやね」 あなた『決着ゥゥゥゥ! 次鋒戦を制したのは余すことなく絵里さんへの愛を見せつけた、黒澤ダイヤ選手だぁぁぁ!』
あなた『………え? 何ですか絵里さん? おうちかえる?』 絵里ちゃん羞恥プレイだこれwww
沈黙はまぁアリだけど魅力を答えろってところでこれだと割と卑怯では?あとたぶんこの後からダイヤさん絵里ちゃんに避けられると思う ダイヤ「やりましたわお二人とも!」
果南「……」ススッ
花丸「……」ススッ
ダイヤ「何でちょっと引いてますの!?」
希「二人ともごめんなぁ。負けちゃった」
海未「いえ。あの能力と相手なら仕方ありませんよ」
凛「うんうん。これで一勝一敗。次が勝負にゃ!」 あなた『さぁ、白熱の一回戦第1試合も次が最終戦です! 大将、前へ!』
ダイヤ「あとは任せましたわ、果南さん!」
花丸「頼んだずら果南さん!」
果南「うん」コキコキ
果南「まぁ、頑張ってくるよ」
希「真打ち登場やね、任せたで海未ちゃん!」
凛「いったれ海未ちゃーん!」
海未「……」フゥゥゥ…
海未「……はい」 ザッ
果南「海未ちゃんが相手か。怖いなぁ、見るからに強そうだもんね」
海未「ええ。私も同じような感想を抱いていますよ、果南」
果南「私? 私は別に武闘派じゃないよ? 海人を陸に上げてどうするってね」
海未「……あなたのオーラはそうは言ってはいないようですが」
果南「……」ニッ
ゴゴゴゴゴゴゴ……!
あなた『す、凄いオーラです! 闘技場の上を丸々覆い尽くすようなオーラがほとばしっています!』 花丸「あわわわ……あの二人がぶつかり合ったら、塵も残らないずら!」
ダイヤ「確かに凄いオーラですわ……しかし、まるで対照的ですわね」
花丸「ど、どういうことずら?」
ダイヤ「果南さんのオーラは荒々しく凶暴な、嵐で荒れ狂う海面を彷彿とさせるオーラですわ。対して…」
希「海未ちゃんのオーラはまるで凪。風もなく、波の一つも立っていないような、恐ろしく静かなオーラや」
凛「でも、凛分かるよ。その静かさの中に、物凄い力強さを感じるにゃ……」
希「果南ちゃんも海未ちゃんも、本気の本気やね」 あなた『こ、この試合が終わった後、両者立ち上がることが出来るんでしょうか!? それほどまでに凄まじいオーラです!』
あなた『では参りましょう! lily white VS AZALEA! 大将戦! 園田海未VS松浦果南……始めっ!』 果南「……」
海未「……」
試合開始前のオーラの奔流から一転、二人はお互いを見据えたまま動かない。研ぎ澄ました『練』はそのままに、その場に留まっている。
念を知らない一般人が見れば、二人が何をしているのかさっぱり分からないことだろう。
しかし、SSAに集まった精鋭達はまばたきもせず、固唾を飲んで二人の様子を見守っていた。 海未と果南の間に飛び散る火花が、彼らには確かに見えていたのだ。
そしてそれは、場外で大将の勝利を祈るメンバーも同じ。
花丸「ふ、二人とも動かないね……」
ダイヤ「ええ。両者の利害は一致しています。果南さんも海未さんも、狙いは同じでしょう」
花丸「利害の一致? それって…」 凛「どういうこと? 希ちゃん」
希「これはトーナメントや。勝ち進めば当然次の試合がある。二人は互いの実力が拮抗していると見て、長期戦を避けた…」
凛「そ、そっか。試合が長引くと疲れちゃうもんね」
ダイヤ「恐らく、勝負は短期決戦」
希「いや、もしかすると」
ダイヤ・希「「最初の一撃で、決まる……!!」」 果南(考えていることは……)
海未(同じ、ですか……)
果南「……お互い小細工は一切なし、だね」
海未「ええ。必要ありません」
果南・海未「真っ向勝負だ(です)!」
果南「はぁぁぁぁぁ…!」
果南「『HAPPY PARTY TRAIN(ディープ・ブルー)』……!」
ズォォォォォ…!!
海未「……!!」
海未(……全身から感じるポテンシャル…なんという迫力……! ) 『HAPPY PARTY TRAIN(ディープ・ブルー)』
全身のオーラをフルに使い、飛躍的に身体能力を向上させる。要するにただオーラをめいっぱい使ってるだけである。
水中で使用した場合、更に身体能力が上がる。
※ただし攻撃方法がハグからのさば折りに限定される。 果南「私が使える能力はこれ一本。正面からまっすぐ行くよ」
海未「……駆け引きも何もありませんね」
海未「ですが、そういうのも嫌いじゃありません!」
ズズズズ…!
海未「いきます……『魔弾の射手(WILD STARS)』!」
果南(! オーラを弓と矢のように変化……なるほど、海未ちゃんらしい…!) 『魔弾の射手(WILD STARS)』
オーラを弓と矢の形に変化させ打ち出す能力。矢の種類によって様々な特徴がある。
打ち出す際に『ラブアローシュート』と叫ぶと威力が上がる。 海未「私も小細工はしません。持てるオーラ全てを果南に向けて打ち出します」
果南「そうこなくっちゃね!」
ゴゴゴゴゴゴ……!
オーラも能力も隠すことなく、全霊の力を集中させる二人に呼応するように、闘技場が震えだす。
そして、ダイヤと希の予想通り……
果南「……行くよ!」
海未「……行きます!」
カッ……!
雌雄は、一撃のもとに決する。 ビリビリビリビリ……!
あなた『す、凄まじい衝撃だ! オーラとオーラのぶつかり合い! 両者無事で済むのかー!?』
パラ……
あなた『た……立っています! 闘技場の上には人影が一つ! 果南選手と海未選手、軍配はどちらに上がったのか!?』 花丸「果南ちゃん……!」
ダイヤ「果南さん……!」
希「海未ちゃん……!」
凛「海未ちゃん……!」 闘技場の上にはーー
海未「……ハァ……ハァ……」
果南「…………」
満身創痍ながら立っている海未と、満足そうな表情を浮かべ倒れた果南さんの姿があった。 あなた『決……着ゥゥゥゥ!』
あなた『実力的には互角かと思われた両選手! 気合いで勝利をもぎ取ったのは!』
あなた『lily white! 園田海未選手だぁぁぁぁぁ!』
ワァァァァァァァァァ! ウミチャーン! カッコイイィィ! カナンモナイスファイトヨー! 花丸「か、果南ちゃーん! 死んじゃダメずらー!」ダッ
ダイヤ「縁起でもないことを言わないで下さい!」ダッ
凛「やったー! 海未ちゃーん!」
希「さすがは大将! 頼りになるでー!」
海未「…ハァ……ハァ……な、何とか、勝負には……勝てましたか…」
希「? 海未ちゃん?」
海未「次は…頼みましたよ……二人とも」
ガクッ…
凛「う、海未ちゃーん!!」 あなた『さぁ! 試合終了直後に海未選手が倒れるという波乱がありましたが…』
あなた『まだまだ色んなユニットが控えてますので、次の試合に進ませて頂きます!』
あなた『一回戦第二試合を戦うユニットは……この二組だぁぁぁぁ!』 ザッ
真姫「大丈夫かしらね、海未も果南も」
にこ「平気でしょ、すぐ医務室連れてかれてたし。ことりが面倒見てるわよ」
絵里「……」ムスッ
真姫「で、エリーはどうしたの?」
にこ「何怒ってんのよ」
絵里「どうもこうもないわよ! 公衆の面前であんなに秘密をあれこれ暴露されて…///」
絵里「……ちょっとダイヤに会ってくるわ」
真姫「試合終わってからにしなさい」ガシッ あなた『一組目は音ノ木坂学院からBIBI! 大人と子供の魅力が同時に味わえる、一粒で二回美味しいユニットです!』
ヌワンデヨ!
あなた『対するはわたくしも所属しております虹ヶ咲学院から……このユニットだ!』 ザッ
せつ菜「まさかBIBIの皆さんと戦う機会が訪れるなんて…燃えますね!」ゴォォォ!
歩夢「せ、せつ菜ちゃん落ち着いて。なんか炎みたいなのが見えるよ…」
しずく「簡単に勝たせてくれる相手ではないと思いますが、胸を借りるつもりで頑張りましょう」
歩夢「うん、勉強させてもらうつもりで私達らしくいこう」
せつ菜「いえ! こんな機会そうはありません! 100%勝つ気でいきましょう!」ゴォォォォ!
歩夢「うぅ、熱い、熱いよしずくちゃん」
しずく「せ、せつ菜さん、一度深呼吸しましょう」 あなた『A・ZU・NAランドへようこそぉぉぉぉ! 二組目はA・ZU・NAの登場です!!』
あなた『せつ菜ちゃん! しずくちゃん! 歩夢ちゃぁぁぁぁぁん! 頑張れぇぇぇ!』ブンブン
チョット! アナタハシカイデショ!?
あなた『はっ!?……し、失礼しました。公平な進行を心掛けようと思います!』
あなた『それではさっそく勝負形式から決めていきましょう! 代表者、前へ!』 ザッ
絵里「勝負の形式ね、お互い三人ずつだから普通は一対一×3なんでしょうね」
歩夢「そうですね、さっきの試合もそうしてましたし」
絵里「でも同じ形式を続けるのも盛り上がりに欠けると思わない?」
歩夢「盛り上がりですか?」
絵里「ええ。私たちはスクールアイドル。ただ戦うだけじゃなく、見ている人を楽しませなきゃならないと思うの」
歩夢「なるほど……。この大会はライブと同じなんですね」
絵里「そこでね、私は勝ち抜き戦なんてどうかと思うんだけど」 歩夢「勝ち抜き戦……試合に勝った人はそのまま残って次の試合に進むって事ですか」
絵里「その通りよ。仮に連勝しても、最後の一人に逆転される可能性もある……盛り上がると思わない?」
歩夢「……はい、いいと思います」
絵里「決まりね。この試合、頑張って盛り上げましょう」
歩夢「はい! よろしくお願いします」ペコッ せつ菜「なるほど、勝ち抜き戦ですか! 面白くなりそうですね!」
歩夢「うん、お客さんを満足させられるように頑張ろうね」
しずく「……気を引き締めていきましょう、お二人とも」
歩夢「しずくちゃん?」
しずく「勝ち抜き戦を向こうから提案してきたということは…」
しずく「自分達の実力に余程の自信がある、そういう意思表示かもしれませんから」
歩夢「そ、そっか……そういう考えの可能性も…」ゴクリ…
せつ菜「そう簡単にはいきませんよー!」 真姫「なるほど、勝ち抜き戦ね」
絵里「ええ。悪くないでしょう?」
真姫「そうね、能力を隠したまま勝ち上がれる可能性もあるし」
にこ「ふふん、私が3タテして観客のハートを射抜いてあげるわ」
真姫「何言ってるのよ、先鋒はエリーに決まってるじゃない」
にこ「ぬわんでよ!……って、言っても、こればっかりは同意ね」 真姫「μ'sの中でもトップクラスの戦闘力を持ってるのはエリーだからね」
にこ「いい性格してるわよね。どうせ方便使って上手いこと言いくるめたんでしょ?」
絵里「…」ニヤリ…
真姫「大方さっきの試合の憂さ晴らしってところかしら?」フフッ
絵里「ええ、それもあるわね」
絵里「……二人には悪いけど」
絵里「この試合、私で終わりね」 しずく「BIBIの方々は十中八九勝ち抜き戦を提案した絵里さんが来ると思います」
歩夢「私達はどうしようか?」
しずく「そうですね。歩夢さんの能力はタイマン専用というか、特殊条件付きな所がありますし…」
歩夢「しずくちゃんのも先鋒向きではないもんね…」
しずく「ここは……」
せつ菜「私が行きます!!!!」
しずく「ぁぅ……っ」ビリビリビリ…
歩夢「お、お願いできるかな、せつ菜ちゃん…」クラクラ…
せつ菜「任せて下さい!」
せつ菜「私のスクールアイドルに掛ける思い! 絵里さんにぶつけてきます!!」 あなた『さぁ、試合形式は勝ち抜き戦となりました!』
ワァァァァァァ!!
あなた『おお、先程の試合の影響か、会場のボルテージも上がっています!』
あなた『それでは先鋒、前へ!』 //*イ`σヮσリ「まかせてください!!!!(BIG VOICE)」 絵里の奥の手は出てくるのか、、、
なお、彼女のバレエで鍛えた回転力はハリケーンをおこし回りのものを吹き飛ばすという ザッ
絵里「一番手はせつ菜ね。よろしく」
せつ菜「はい! 絵里さん、よろしくお願いします!!」
絵里「う……」キーン
せつ菜「はっ!? す、すいません私ったら!」アタフタ
絵里「だ、大丈夫。せつ菜ってこんなに大声出すタイプだったのね?」
せつ菜「ふ、普段からじゃないですよ!? ただ、好きな事となると我を忘れてしまうんです…」
絵里「なるほど。それで今日はそんなに元気が溢れてると」
せつ菜「はい! 大好きなスクールアイドルの皆さんに会えて、その上競い合うことが出来るこの大会……テンションが上がりっぱなしです!」
絵里「ふふ、そう」
せつ菜「まるで完徹して深夜アニメを見た後のような気分です!」
絵里「? そう。まぁ、それなら気合いは十分ということね」
せつ菜「はい!」
絵里「それじゃあお互いにーーいい試合にしましょう」ニコッ
せつ菜「……!!」ゾクッ… あなた『さぁ、試合前の挨拶は終わったようです!』
あなた『奇しくも今回の対戦は生徒会長経験者どうし……あ、これオフレコか……失言です! 失礼しました!』
あなた『参りましょう! 勝負形式は勝ち抜き戦! 先鋒、優木せつ菜VS絢瀬絵里!……始めっ!』 バッ
絵里「!」
せつ菜「……」
試合開始の合図が終わると同時、せつ菜は絵里から距離を取った。通常の間合いの倍以上の距離が、警戒心の高さを物語る。
せつ菜(しずくさん……しずくさんの推測は当たっていたようです。さっき感じたあの寒気…)
せつ菜(絵里さんは……圧倒的な力ですぐに試合を終わらせるつもりです!)
絵里「距離を取ったのは正解よ。見せてあげるわ、私の能力……」
ヒュオオオオオ……
せつ菜(絵里さんの体から……冷気!?)
絵里「『ありふれた悲しみの果て(ダイヤモンド・ダスト)』」 真姫「いい試合にしましょう……ね。本当エリーも人が悪いわ」
にこ「速攻で終わらせる気満々ね。それにしても相変わらずえげつない能力よねぇ」
真姫「ええ。……『ありふれた悲しみの果て(ダイヤモンド・ダスト)』、文字通り背筋が凍るような能力だわ」
にこ「さて、せつ菜……何分もつかしらね」 歩夢「……!」ゾクゾクッ
歩夢(凄い冷気……! ステージに立ってすらいないのに、足が竦む……!)
歩夢「でも、たしかせつ菜ちゃんの能力って……ねぇ、しずくちゃん」
しずく「……配役……シチュエーション……台詞は……」ブツブツブツ…
歩夢「! しずくちゃん…」
歩夢(そうだ…私たちに出来るのは次の試合に備えること)
歩夢(絵里さんは任せたよ、せつ菜ちゃん!) せつ菜「……さすがです。オーラを冷気に変えるなんて聞いたことがありません」
絵里「ふふ、ありがとう。でも……誉めてくれたからといって、加減は出来ないわよ」オオオオオオ…!
せつ菜「もちろんです。……行きます!」ズォォォォォ…! ーー医務室
海未「…スゥ…スゥ…」
凛「希ちゃん、海未ちゃんはなんで倒れちゃったの?」
希「自分の全オーラを一気に放出したんや。じわじわ使って消費するのとは比較にならない負荷が体にかかったんじゃないかな」
凛「……次の試合、間に合わないのかな」
希「ウチらは海未ちゃんに任されたやろ? 信じて待つしかないやん」
凛「……落書きしちゃう?」
希「凛ちゃん。お主も悪よのう」
海未「…」ピク
凛「あ、やっぱりやめよ?」
希「うん。命は投げ捨てるものではないやんな」
ワァァァァァ!
あなた『さぁ、先鋒戦、絵里選手がせつ菜選手の元へ! せつ菜ちゃん避けてー!…あ、失礼しました! せつ菜選手防戦一方かー!』 凛「あ、そっか。医務室にもモニターが置いてあるんだ」
希「エリチが優勢みたいやね」
|c||^.-^||ブッブーデスワ!
凛「希ちゃん、突っ込まずにおいたけど、希ちゃんの側に浮いてるその人形みたいなのなに?」
希「これなぁ…多分ダイヤさんの能力の影響だと思うんやけど」
ダイヤ「エリーチカが! エリーチカの能力に私に名前が入ってますわぁぁぁぁ!」ンマー
凛「わっ!? あれ、ダイヤさんだにゃ」
花丸「あ、凛ちゃん。希さん」
凛「花丸ちゃんも。ということは…」
花丸「うん。オラ達は果南ちゃんのお見舞い」
果南「はぐぅ……」スヤスヤ… 希「丁度いいやん。ダイヤさん、なんなん、この子」
ダイヤ「その子は私が具現化した自動人形(オートマトン)、ぶっぶさんですわ。能力が使用出来るようになる一時間が経つまで、希さんにつきまといます」
|c||^.-^||ブッブーデスワ!
希「……」
凛(こ、これはうっとうしいにゃ……)
花丸「それより二人とも、試合見に行かなくていいの? この試合の勝者が次の対戦相手ずら」
凛「うーん、直接見に行きたいのは山々なんだけど」
希「海未ちゃんほうっていくのもなぁ」
ダイヤ「なら私たちが見ていますわ。ご安心なさい」
希「え、いいの?」
ダイヤ「あなたたちは私たちに勝ったユニットですわ。勝ち残ってもらわなくては困ります」
希「ダイヤさん……」
|c||^.-^||ブッブーデスワ!
希「……」
凛(この子さえいなければなぁ…) 花丸「さ、二人とも。ここはオラ達に任せて、早く会場に」
凛「うん。ありがとう花丸ちゃん」
|c||^.-^||ブッブーデスワ!
希「ダイヤさん……これの解除って……」
ダイヤ「出来ませんわ」
希「一時間このままなん…?」
|c||^.-^||ブッブーデスワ!
ダイヤ「そうなりますわ」
凛(恐ろしい能力にゃ…)ゴクッ ーーー
タッタッタッタッタッ
凛「急がないと試合終わっちゃうにゃ!」
希「ん。相手がエリチとは、せつ菜ちゃんも気の毒に」
凛「絵里ちゃんの能力ってどういう能力なの?」
希「『ありふれた悲しみの果て(ダイヤモンド・ダスト)』。オーラを冷気に変えて、触れたものを一瞬で凍らせる」
凛「……」ゴクッ
希「近づく者皆傷つける。昔のエリチを体現している能力やね。一対一でエリチに対抗できる能力者なんて、果たしているのかどうか…」
ワァァァァァァァァァァァ……!
凛「! すっごい歓声にゃ!」
希「まさかもう勝負がついた? 急ごう凛ちゃん」
凛「うん!」 凛「……!」
希「こ、これは……!」
あなた『け……け……け……決着ゥゥゥゥゥ! 先鋒戦を制したのは……』
あなた『A・ZU・NA! 優木せつ菜選手だぁぁぁぁぁ!』
歩夢「やったー! せつ菜ちゃーん!」
せつ菜「…や、やった……」
せつ菜「やりましたぁぁぁぁぁ!!」ピョンピョン
絵里「……」チーン
真姫「ちょ……嘘でしょ……エリー……」
にこ「ぬわんでよぉぉぉぉぉぉ!?!?」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています