せつ菜「どっ、どうぞ!!!」

あなた「あっ、うん」


ようやく渡してくれた原稿は、少なく見積もっても百枚はあろうかという、分厚い紙の束だった。

文庫本一冊分である。


あなた「ありがとう。読んでもいいかな?」

せつ菜「えぇっ!?い、今……ですか?あの、自宅に帰ってからの方が……!」

あなた「え?駄目だった?」

せつ菜「……いえ!あなたがそこまで言うのなら、やぶさかではないというか……!!」