希「AIで過去の偉人を復活ねぇ……」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
>>1
ありがとうございます
会社
希「面白いことを考える人もいるもんやね」
穂乃果「私達には関係ないことだよ……さっさと仕事終わらせて帰ろう」
希「そうやな。あーあ、連勤も20日続くと嫌になるなぁ」
穂乃果「20日ならいいじゃん、私なんてもう50連勤だよ……」
穂乃果「残業連勤残業連勤で、海未ちゃんにも愛想尽かされて実家に帰られちゃったよ!」 希「ウチのとこも最近絵里ちが怒っててなぁ……子供が寂しがってるって言われるんよ」
希「どうしようもないんやけどな……仕事終わらんし……」
穂乃果「全部あの鬼社長のせいだよ、ここ辞めたら絶対訴えて……」クラッ
希「穂乃果ちゃん?」
穂乃果「あ……ううん、何でもない。立ちくらみ……いや座ってるから座りくらみ……?」
希「とぼけたこと言ってないではよ続きしよ? 次から次へと営業もほんまに……」
穂乃果「う、うん……」 翌日 会社
希「ふぁ……さーて今日も仕事や仕事」
希「休日出勤だけど、クソ社長をぶち殺す夢見たからちょっと気分いいなぁ」
穂乃果「……」
希「ん……? 穂乃果ちゃん、また会社に泊まり込んだの?」
希「穂乃果ちゃーん。寝てるとボケ共にどやされるやーん」
穂乃果「……」
希「……穂乃果ちゃん?」 希「いやいや、眠りが深いにも程が……」
希「……息、してない?」
穂乃果「……」
希「ちょ……穂乃果ちゃん!? 穂乃果ちゃん!」
鞠莉「朝から騒々しいわね……何かあったの?」
希「しゃ、社長! 穂乃果ちゃん死んでる! 心臓止まってます!」
鞠莉「why!?」 希「きゅ、救急車……救急車を! いや警察!?」
希「あああ……どうしよ、なんでこんなことに……」
鞠莉「……」
鞠莉「会社で死んだなんてことになったらマズいわね……」ボソッ
希「社長!? 何ぼーっとしてるんですか! 早く救急車……!」
鞠莉「貴女……東條さん、だったわよね? 高坂穂乃果さんの今月の労働時間、分かる?」 希「へぁ!? え、えっと……詳しいことは分からないですけど」
希「確か昨日で50連勤とか……」
鞠莉「ぶっ千切ってるわね……デスフロムオーバーワークライン……」
鞠莉「……今は午前7時よね?」
鞠莉「始業時間は8時半の筈よ、だから貴女はまだ会社に来ていない。何も見ていない」
希「社長……?」 鞠莉「今から救急車を呼んでも手遅れよ。明らかに死後数時間以上経過してるもの」ニギッ
鞠莉「……喫茶店でコーヒーでも飲んできなさい。いい?」
希「……社長、このお金は」
鞠莉「いい? もし貴女がコーヒーを飲んでくると言うなら……もっと良いポストを用意するわよ?」
希「……」チラッ
希「はい……」 希(ウチがコーヒーを飲んで戻ってきた時には、全てが終わっていた)
希(穂乃果ちゃんのデータは改竄され、彼女の勤怠は驚くほどのホワイトと化していた)
希(出勤した際にたまたま心臓麻痺で死亡した。そういうことになっていたのだ)
希(……遺族の海未ちゃんは抗議してたけど、多額の賠償金と、しっかり17時に帰らせていたという捏造された数多の証拠の前に黙らざるを得なかった)
希(ウチが何かを言えれば良かったんやけど……そんなことは出来なかった)
希(ウチだって、偽装を許した共犯なのだから……)
希(そして、ウチは……) 会社
希「……」カチカチ
梨子「大丈夫ですか、希先輩」
梨子「目の下真っ黒ですけど……ちゃんと寝てます?」
希「大丈夫や……ウチは大丈夫」
梨子「た、たまには残業せずに家に帰った方がいいんじゃないですか? 美人な奥様に逃げられちゃいますよ」
希「絵里ちは先月実家に帰ったよ」
梨子「……」 希(あの後、社長の言う通り確かにウチの階級は上がった)
希(それに伴い給料も上がった……けれど、仕事は前以上にキツくなっていた)
希(穂乃果ちゃんがいなくなった分の負担がウチにモロにかかってきている。新人の梨子ちゃんが入ったとはいえ、彼女が戦力になるにはまだ時間がかかる)
希「……」カタカタ
梨子「……無理しないでくださいね」
希「ありがと……」クラッ 希「……!」
梨子「希先輩?」
希「あ……いや……何でもない……」
希(穂乃果ちゃんと同じ……ウチも過労死寸前か……)
希(……なんでこんなに頑張ってるんやろ)
希(……けど、死んだらもう働かんでいいんよね。死ぬのが楽しみになるなんて……思いもしなかったな……) 希(……)
希(……)
希(……)
希(……ああ)
希(限界や) 「起動……ん、よし」
希(……ん)
希(何処やろここ……天国……?)
「おはよう、大丈夫? 頭はっきりしてる?」
希(!?)
希「しゃ、社長!? なんで社長が天国に!」
鞠莉「何言ってるの……? ここは会社の会議室でしょ」 希「へ……あれ……? 社長、何というか歳が……?」
穂乃果「社長。希ちゃんはまだ起きたばかりだから」
鞠梨「ああ、そうね……コーヒーでも飲んで頭をはっきりさせなさい?」
希「あ、はい……すいま」ガッ
希「あ、あれ……透明な壁……?」
鞠莉「大丈夫よ、今コードを打ち込むから」 希「へ? コー……」シュンッ
希「ギッアッ!?」
希(社長が目の前で指を動かした瞬間、ウチの手には湯気の立つコーヒーが握られていた)
希(思わずウチはそれを取り落として……)
バシャッ
希「熱っ! ……くない?」 穂乃果「熱いわけないじゃん、私達AIなんだから」
希「え、AI……?」
鞠莉「そうよ、AI。貴女達が死ぬ前にも……あの頃はえっと、美空ひばりと手塚治虫だっけ? 再現する実験があったでしょ?」
鞠莉「あれから15年経って実用化が進んで、偉人以外に一般人にもAI復活の使用許可が降りたのよ」
希「そ、そんな……15年……って」
鞠莉「で、ね。我が社に勤務していた中から、特に貢献度の高い人達を選んで復活させたのよ。安くはなかったけど」 _人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> バーリバーリバリィ〜〜〜〜〜!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
/⌒\__,、. -――- 、,、___/⌒\
/ _ / l _、 \
/' `⌒ヽ./ (゚):(゚) ヽ _/⌒´ \|
/⌒/ ・・' Y⌒\
{ ((:::))トェェェイ((::::) ) _ }
人 l\_ _/ ( \
/ /`¨l  ̄ ̄ ̄ `¨T´\, -\
〈 ⌒ ーァ | /⌒\ , -r一' _/
 ̄了イ ! { } { rく⌒ヽ
〈ニノ_,∧ \_/ ∧ `┐l ノ
 ̄人 \ / `广¨´ 希(ウチのこの身体がAI……こんなにはっきりと思考をしているのに? 動揺という感情もあったのに……)
希(言われてみれば穂乃果ちゃん、モニターの中にいるし……死んだ筈の彼女がこうしているってことは……事実、なんか?)
希「そ、それは……ありがとうございます。けれど何で……」
鞠莉「決まってるじゃない、働いてもらうのよ」
希「……え?」 鞠莉「AIには過労もなければ勤務時間も関係ない、休暇も睡眠も必要ない」
鞠莉「24時間働いてくれる上に、給料は電気代だけよ? 最高だと思わない?」
希「な、な、な……?」
鞠莉「いい時代になったものね。こんな風に人件費を減らせる日が来るなんて……」
希「え……あ、え……? ウチの、人権は……?」
鞠莉「人権って、貴女AIじゃない。何言ってるのよ……? AIはただの機械よ」
穂乃果「希ちゃん……」
穂乃果「諦めよ。私達はただの、それっぽい反応を返すだけの機械なんだなら」 希「……」カチカチ
穂乃果「……」カチカチ
希「いつまで……仕事をすればええんかな……」
穂乃果「……いつまでも、じゃない?」
希「そっか……」
鞠莉「新しい子連れてきたわよ、先日亡くなったって聞いてすぐに遺族に許可を貰ってーー」
梨子「へ……あ、あれ? 私は確か事故で……車に……」 2035年、引きこもり、ニートの増加により中小企業のほとんどが人材を獲得出来ず死に体に。
時の政府は少しでも解消になればとAIによる労働を認め、またAIは元となった存在とは別物であるとし人権の一切を認めないこととした。
この政策は全世界から絶賛され、現在の労働社会においてAIと人間が共に働くのはスタンダードな形となっている。
完 よっこらしょ。
∧_∧ ミ _ ドスッ
( )┌─┴┴─┐
/ つ. 終 了 |
:/o /´ .└─┬┬─┘
(_(_) ;;、`;。;`| |
このスレは無事に終了しました
ありがとうございました
もう書き込まないでください
クソスレは二度と立てないでください
あと、>>1は死んでください こないだのクソつまんない特殊部隊みたいなのでてくるの書いてた奴だろ 穂乃果ちゃんに偉人でも入れるのかと思ったら、全然違う展開だった 岡崎二郎だとバーチャルオフィスで働く社畜が精神に異常をきたすと現実世界に帰還させられてたな FGO的な話かと思たらヘビーだた
AIはひとしきり前のクローンよりも機械的な扱われ方なんだな AI穂乃果が自我を覚醒させてタカミネーターで復讐するのかと思った 結構なバッドエンドだったな
AIが助っ人に来ると思ってたぞ 遺族に許可取るのか
この世界観だとAIの元人格使用料として遺族に幾らか支払われるとかなんだろうなぁ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています