あなた「皆で璃奈ちゃんにご飯を作ろう」
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彼方「昨日家族でお鍋食べてさ、遥ちゃんいっぱいおかわりしてくれたもんだから私も嬉しくなっちゃって」
あなた「彼方さん料理上手だもんね、遥ちゃんが羨ましいよ」
彼方「あなたもウチの子になる?そうすれば毎日ご飯作ってあげるよ〜」
あなた「あはは、それいいね」
璃奈「確かに……それいいかも」
あなた「璃奈ちゃん?」
璃奈「あなたや彼方さんが羨ましい、私はいつも一人でご飯食べてるから」
彼方「おや、璃奈ちゃん。もしかして寂しいのかな?」
璃奈「……別に、一人で家にいるのは慣れてるから」
璃奈「ただ、たまには誰かと一緒に食べたいって思う」
あなた「璃奈ちゃん……」
璃奈「暗い話しちゃってごめんなさい、私帰るね。璃奈ちゃんボード『また明日』」
彼方「ーう〜む、なんか彼方ちゃんのせいで璃奈ちゃんには悪い事しちゃったなぁ」
あなた「彼方さんは悪くないよ。でも……璃奈ちゃん、やっぱり家で一人きりでいるのは寂しいんだね」
あなた「なんとか……してあげたいな」
あなた「ーあ、そうだ!!ポコーンっと閃いた‼」
彼方「ちょ、それ彼方ちゃんのセリフ」 次の日 練習後 部室
あなた「皆にちょっと話があります」
歩夢「皆って言っても璃奈ちゃんと彼方さんがいないけど……」
あなた「璃奈ちゃんには内緒にしたいから彼方さんと飲み物を買いに行ってもらってるよ」
かすみ「なんです?もしかしてりな子に皆でいたずらでもするんですかぁ?」
しずく「そんなかすみさんじゃないんだから」
あなた「璃奈ちゃん、いつも家では一人でご飯食べてるみたいなの」
愛「りなりーいつも一人だってよくぼやいてたな、愛さんなら放っておかないのに」
あなた「うん、私も昨日その話を聞いてね」
あなた「それで今度、皆が交代で璃奈ちゃんの家に行って夕飯を作ってあげるのはどうかなって思ったの」
エマ「それいいね〜やっぱりご飯は一緒に食べる人がいないとね」
せつ菜「夕飯ですか、腕が鳴りますね‼」
果林「せつ菜ちゃんは少し心配ね……」
せつ菜「果林さん、なにを心配しているんですかもう」
あなた「あはは……その辺も考えてはいるから」
あなた「皆、大丈夫かな?それじゃ改めて璃奈ちゃんに事情を話すからなにを作るか考えておいてね」 2日後 璃奈の家
璃奈「皆が私に夕飯を作りに来てくれるって部長さんは言ってたけど」
璃奈「誰が来るかまでは聞いてなかったな。璃奈ちゃんボード『ドキドキ』」
璃奈(あの時私が言った事、気にしてくれていたんだ……)
ピンポーン
璃奈「あ、はーい」トテトテ
ガチャ
歩夢「璃奈ちゃん、こんばんは」
璃奈「いらっしゃい、トップバッターは歩夢さんだった」
歩夢「ふふ、皆の予定とか都合を考えたら私が最初になってね」
歩夢「お邪魔します。わぁ、広いおうちだねぇ」
璃奈「広くたって私一人しかいないから無駄な広さだよ」
璃奈「今日は歩夢さんがいるから、嬉しいな」
歩夢「夕飯、張り切って作るからね」 せつ菜ちゃんは、賑やかにさせる要因でいてほしい
にしても、何故メシマズにしちゃったのか… 歩夢「璃奈ちゃんは、好き嫌いとかある?」
璃奈「特にない、なんでも食べられるよ」
歩夢「そう、ならよかった。あの人が料理は私達に任せるって言うから璃奈ちゃんの好みとか考えていなかったの」
璃奈「そんな、作ってもらえるだけありがたいよ」
歩夢「出来上がるまで少し時間がかかるから待っててね」
璃奈「うん、わかった」
歩夢「ふふふんふんふんふーん♪」
璃奈「……」ジーッ
璃奈(エプロンを着けて台所に立つ歩夢さんの姿、まるでお母さんみたい)
璃奈(なんか、懐かしいな……)
璃奈(最後に、家族皆でご飯を食べたのはいつだっけ?)
璃奈(もう、忘れちゃったなぁ……)
璃奈(誰かがこうして家にいるの、やっぱりいいな)
璃奈「はぁ〜いい匂い、お腹空いてきたぁ」
歩夢「あと少しで出来るからね」 歩夢「これで出来上がり、と」
歩夢「璃奈ちゃん、お待ちどうさま。ご飯出来たよ」
璃奈「わぁ、これってオムライス?おいしそ〜」
歩夢「冷めない内に、召し上がれ」
璃奈「いただきまぁす」スチャ
歩夢「あ、そのオムライスはね上から割るんだよ」
璃奈「割る?」
歩夢「こうやるの」スーッ
パカッ トロトロトロ〜
璃奈「すごい!!中から卵がとろとろ流れ出てくる。魔法みたい」
歩夢「レストランの作り方を参考にしてみたんだ」
璃奈「お味は……はむっ」
璃奈「ーおいしい‼ケチャップライスの酸味と卵のまろやかさが合わさってとても優しい味」
歩夢「お口に合ってよかった、私も食べよ。ーあむっ」
歩夢「ーうん、我ながら上手に出来てる。おいしいね」
璃奈「料理はもちろんおいしいけど」
璃奈「一緒に食べてくれる人がいるだけで食事ってこんなに楽しいんだね」
歩夢「そうでしょ、また明日も誰か来るからね」
璃奈「明日は誰が来るのか、楽しみ」
璃奈「歩夢さん、ごちそうさまでした。今日はどうもありがとう」
歩夢「お粗末さまでした、私も璃奈ちゃんと一緒に食べられて嬉しかったよ」 >>璃奈(最後に、家族皆でご飯を食べたのはいつだっけ?)
>>璃奈(もう、忘れちゃったなぁ……)
ここ泣ける 璃奈「学校にいる内に誰が来るのか特定してみようと思ったけど」
璃奈「皆うまく隠してて結局誰が来るのかはわからなかったな」
璃奈「でも、誰が来ても……嬉しいな」
ピンポーン
璃奈「来た、はーい」
璃奈「おかえりなさい‼」ガチャ
果林「お、おかえりなさい……?」
璃奈「あ、果林さんだ」
果林「今日は私よ、よろしくね」
果林「ねぇ今、おかえりなさいって……」
璃奈「……言ってみたかっただけ」カアァ
璃奈「いつも黙って家に出入りしてるから、たまにはいいかなって」
果林「そうだったの……」
果林「ただいま、璃奈」ニコッ
璃奈「えっ?」
果林「私も寮にいていつもルームメイトの娘と会う訳じゃないから最近言ってなくてね」
果林「たまにはこうやって言うのもいいわよね」
璃奈「果林さん……」
璃奈「うん、やっぱり家に帰ってきたら『ただいま』と『おかえりなさい』だよね」
璃奈「改めて、いらっしゃい果林さん」 果林「今日は私のとっておきをごちそうしてあげる」
璃奈「果林さんも料理上手なんだよね、璃奈ちゃんボード『期待』」
璃奈「ねぇねぇ果林さん」
果林「あら、急にそばに来たら危ないわよ。私は包丁持っているんだから」
璃奈「あ、ごめんなさい」
果林「いいわよ、どうしたのかしら」
璃奈「果林さんは、親と会わなくて寂しくない?」
果林「ーそうね、私もたまにしか親には会わないからね」
果林「そりゃ寂しくないと言えば嘘になるけど、私が望んでこの街に来たから」
果林「ここには私を支えてくれる皆がいるから自分は一人じゃないって思えるの」
璃奈「皆がいるから……一人じゃない」
果林「璃奈にだって、私達がついているんだから。いつでも甘えていいのよ」
果林「お姉さんがかわいがってあげる、うふ」
璃奈「はわわ……果林さんの言い方セクシー」
璃奈「お邪魔してごめんなさい、あとはおとなしく待ってるから」
璃奈「いいお話聞かせてもらえて、よかった」
果林「私も、おかげで初心に帰る事が出来たわ」 果林ちゃんって3年生と2年生は呼び捨てで1年生はちゃんづけっていうややこしい特性あるよね 果林「璃奈、お待たせ」コトッ
璃奈「うわぁ、ビーフシチューだ。果林さんこんなの作れるんだ、すご〜い」
果林「今日は璃奈の為に特別腕を振るったわ、璃奈の家に圧力鍋があってよかった」
璃奈「圧力鍋なんてあったの私知らなかったよ、普段料理なんて全然しないからさ」
果林「今度お母さんにもなにか圧力鍋で作ってもらいなさい」
璃奈「うん、お願いしてみる」
璃奈「さっそく、いただきます」パクッ
果林「どうかしら?」
璃奈「ーう〜ん、お肉もお野菜もお口の中でとろける〜おいしい〜」
果林「璃奈はおいしそうに食べてくれるわね、作った甲斐があったわ」
果林「沢山作ったから、いっぱいおかわりしてね」
璃奈「えへへ、それじゃもう一杯食べちゃおうかな」
璃奈「はぁ〜おいしかった、お腹いっぱい」
果林「私もついおかわりしちゃったわ、食べる事って幸せな事よね」
璃奈「うん、すごく幸せ……」
果林「まだ残ってるからよかったら明日の朝も食べてね」
果林「少し張り切りすぎたわね、作りすぎたわ」
璃奈「ううん、明日の朝の楽しみが出来たよ」
璃奈「果林さん、ごちそうさま。ありがとう」
果林「ふふ、今度は違う料理も作ってあげるわね」 璃奈「昨日の夜もおいしかったけど、今日の朝食べても果林さんのビーフシチューおいしかったな」
璃奈「皆がこうやって私の家に来てくれるの、嬉しい……」
ピンポーン
璃奈「今日は誰かな?はーい」
ガチャ
しずく「璃奈さん、お邪魔します」
璃奈「今日はしずくちゃんかぁ、いらっしゃい」
璃奈「しずくちゃんの料理、楽しみだな」
しずく「あはは……あまり期待しないでね」
しずく「璃奈さんは辛いもの、食べられる?」
璃奈「うん、大丈夫だよ」
しずく「それはなにより、今から用意するね」
璃奈「しずくちゃんは家でも料理するの?」
しずく「たまにね、親が遅い時なんかは私が作って用意しておくよ」
璃奈「へぇ、偉いね。私も親になにか作ってあげようかな」
璃奈「でも私、料理って作った事ないからなぁ。璃奈ちゃんボード『不安』」
しずく「私も最初は不安で失敗もしたけど、それでも親はおいしいって言って食べてくれたよ」
しずく「味も大切だけど、作ってあげたいって気持ちの方が嬉しいんじゃないかな」
しずく「私が璃奈さんにそう思ってるようにね」
璃奈「なるほど……まずは気持ちから、かぁ」
しずく「もしなにか作るってなったら私を呼んで、手伝ってあげるよ」
璃奈「わかった、その時はお願いするね」 璃奈「なんだかスパイシーな匂いがしてきた」スンスン
しずく「璃奈さん、出来たよ」
璃奈「おぉ……真っ赤っ赤だぁ」
しずく「私、辛い料理が好きでね。麻婆豆腐を作ってみたよ」
璃奈「すごい本格的、期待以上だよこれは」
しずく「自分で言うのもなんだけど、香辛料には特にこだわって作ったよ」
しずく「お豆腐も専用の物を使ってるの」
しずく「熱くて辛いから、ゆっくり食べてね」
璃奈「ごくり……いただきます」
璃奈「ふぅ、ふぅ、……あむっ」
璃奈「!?」
璃奈「〜〜〜〜!!」バタバタ
しずく「璃奈さん!?大丈夫!?」
しずく「ほら、お水」スッ
璃奈「………!!」ゴクゴクゴク
璃奈「ーはぁ〜これ……辛っ!!」 璃奈「はぁ……はぁ……」ヒリヒリ
しずく「璃奈さんごめんなさい、辛いもの大丈夫って言うから私に合わせて作っちゃった」
璃奈「いや……大丈夫、食べるよ……」
しずく「無理しなくてもいいんだよ」
璃奈「ちょっとびっくりしただけ、そこまで辛くはなかったから」
璃奈「はふはふ……あ…む」
璃奈「うほ……むは……」モグモグ
璃奈「ーんぐっ、段々辛さに慣れてきた。これはこれでおいしいよ、病み付きになりそう」
しずく「よかった……そう、辛いものって最初はキツいんだけど食べてる内に病み付きになってやめられなくなるんだよ」
璃奈「うん、なんかわかる気がする。体は拒否しててももっと食べたくなって手が伸びるような」パクパク
璃奈「これが、辛さの魅力……」
しずく「璃奈さんに気に入ってもらえてよかったよ」
璃奈「しずくちゃんの意外な好みもわかったし、麻婆豆腐はおいしかったし」
璃奈「ごちそうさま。私、辛いものに目覚めたかもしれない」
しずく「それなら今度、おいしい担々麺のお店があるから行ってみようか」
璃奈「それは楽しみ、望むところ」 璃奈「食べてる時は夢中だったけど……」
璃奈「今思い返すとあの麻婆豆腐、かなり辛かったんだなぁ」
璃奈「口の周りが赤くなってる、恥ずかしい……」
璃奈「でも、また食べたくなってきた。今度はしずくちゃんに作り方を教わって一緒に作ってみよう」
ピンポーン
璃奈「お、来た来た。チャイムの音が鳴るとワクワクするなぁ」
璃奈「はーい、今開けまーす」ガチャ
せつ菜「璃奈さんこんばんは‼私が来まし」
璃奈「」バタン‼
璃奈「……」
璃奈「あれ、おかしいな。私の見間違えかな?家に来ちゃいけない人がいたような」ガチャ
せつ菜「なんで閉めるんですか璃奈さ」バタン‼
璃奈「やっぱりせつ菜さんだ……なんでせつ菜さんまで」ブルブル
璃奈(あの人だけは絶対家に入れちゃいけない、まだ他の皆の料理食べてないのにここで隠しボス登場!?勝てっこないよ‼)
あなた「璃奈ちゃん、待って‼開けて‼」
璃奈「ん?部長さんの声?」 キャラがあなたちゃんのことをあなたちゃん呼びしないのは好印象 璃奈「……」ソーッ
あなた「あ、璃奈ちゃん。急に閉めるからびっくりしたよ」
璃奈「びっくりしたのは私の方、まさかせつ菜さんが来るなんて」
あなた「せつ菜ちゃんがどうしてもって言うから私も一緒に付いてきたんだよ」
璃奈「まぁ、部長さんがいれば大丈夫かな。しっかり見張っててね」
せつ菜「なんですか?なにを見張るんですか?」
あなた「こ、こっちの話だよ……」
璃奈「それで、なにを作ってくれるの?」
璃奈「せつ菜さん、いっぱい小麦粉持ってるけど」
せつ菜「今日は璃奈さんに私特製のうどんを作ります‼」
璃奈「うどん?小麦粉から作るの?」
せつ菜「そうですよ、愛さんのおばあ様からうどんの作り方を習ってきました」
あなた「せつ菜ちゃんはうどんを、私はうどんの汁を作るよ」
璃奈「1番重要なものを部長さんが作るなら安心」
せつ菜「私のうどんにも注目ですよ‼」
璃奈「それは心配、作り方も気になるし私が見てる」
あなた「はは……よろしくね」 「踏むとコシが出るんです!!!」
とか言って直接踏んだりしないよな? せつ菜「まずはうどんの生地を作ります」
せつ菜「小麦粉に塩とお水を混ぜて……」
璃奈「思っていたよりまともだ……」
せつ菜「愛さんからレシピ通りに作るよう念を押されたので」
璃奈(愛さん……グッジョブ)
せつ菜「お次は床にビニールを敷いて、と」
璃奈「なにを始めるの?」
せつ菜「私はうどんを捏ねるには力不足なので足で捏ねます」
璃奈「あ、足で?せつ菜さんの足きれいなの?」
せつ菜「失礼な、素足のままはやりませんよ。ちゃんと生地をビニール袋に入れて」ガサッ
せつ菜「こうやって足で踏みます」フミフミ
璃奈「わぁ、なんか楽しそう〜」
せつ菜「よければ璃奈さんも一緒にやりますか?滑るので靴下は脱いでくださいね」
璃奈「了解、ーよいしょ」
璃奈「すご〜い、楽しいねこれ」フミフミ
せつ菜「二人でやればその分早く出来上がりますね、頑張りましょう‼」フミフミ
璃奈「うん!!おいしくな〜れ、おいしくな〜れ」フミフミ
あなた「璃奈ちゃん楽しそう、せつ菜ちゃん連れて来てよかった」
あなた「私もあのうどんに合うようなおいしい汁を作らないとな」
あなた「どれ、ちょっと味見……」ズズッ
あなた「ーうん、いい感じ!!」 せつ菜「こんなものですかね」
せつ菜「いよいよ、生地を切ってうどんの麺にしていきます」
せつ菜「生地を平らに伸ばして……折り曲げて……それっ」トン…トン…
璃奈「せつ菜さんってやれば出来るんだね」
せつ菜「そこはかとなく馬鹿にされているような気もしますが、まぁいいでしょう」
あなた「せつ菜ちゃん、私の方は出来上がったよ。そっちはどう?」
せつ菜「私の方もちょうど終わりました‼」
あなた「うん、上手に切れてるね。あとはうどんを汁に入れて少し煮たら……」
あなた「―よし、完成だ‼」
璃奈「このうどん、コシがあっておいしい〜」
璃奈「―ごくっ、部長さんの作った汁も薄味でいいね。飲みやすい」
せつ菜「いやぁ私のうどんも部長の汁も絶品ですね‼」ズルズル
あなた「このうどんは皆で作ったからお店の味にも負けないね、璃奈ちゃんにも手伝ってもらえてよかったよ」
璃奈「料理は皆だと作るのも食べるのも楽しいね」
璃奈「ごちそうさま、二人共ありがとう」
璃奈「せつ菜さん、最初ドアを閉めちゃってごめんなさい。せつ菜さんのおかげで貴重な体験が出来た」
せつ菜「いえいえ、今度は部長さんの協力無しで作ってみせますね」
璃奈「それはダメ、部長さんと一緒じゃなきゃ許可しない」
あなた「あはは……」 璃奈「せつ菜さんが来た時はどうなるかと思ったけど」
璃奈「部長さんも一緒に来てくれたからよかった」
璃奈「うどんを捏ねるのも楽しかったし食べてもおいしかったし」
璃奈「なんか毎日こんなごちそう食べてたら太りそう……」
ピンポーン
璃奈「未だに誰が来るのかわからないのが不思議」
璃奈「はーい」ガチャ
エマ「こんばんは璃奈ちゃん」
璃奈「エマさん、こんばんは」
エマ「璃奈ちゃん、すごいマンションに住んでるんだね〜」
エマ「私、マンションって初めて来たよ」
璃奈「なにもないけど、どうぞ上がって」
エマ「お邪魔しま〜す」 エマ「お腹空いたでしょ、今作るから待っててね」
璃奈「歩夢さんの時も思ったけど、なんだかお母さんみたい」
エマ「えへへ、私はスイスにいた頃からお母さんの代わりに妹弟達によくご飯作ってたから」
エマ「妹弟達からもママだなんて言われてたよ」
璃奈「エママ……」ボソッ
エマ「ん?なに?」
璃奈「な、なんでもない!!璃奈ちゃんボード『ナイショ』」
璃奈「エマさん、なに作ってるの?スイス料理?」
エマ「あ、もしかしてスイス料理が食べたかった?」
璃奈「いや、エマさんだからスイス料理なのかなって」
エマ「故郷の料理にしようかとも思ったんだけどね」
エマ「私ががニッポンに来て果林ちゃんから最初に教わった和食を作ってあげる」
璃奈「和食……なんか意外」
エマ「なんでもね、これをおいしく作れる女の子はいいお嫁さんになれるんだって」
璃奈「へぇ〜一体なにが出来るんだろう」
エマ「ふふっ、楽しみにしててね」 エマ「さぁ出来たよ、私の自信作」
璃奈「あ、これ肉じゃがだ。いいお嫁さんになれる和食ってこれだったんだ」
エマ「これだけじゃ寂しいからほうれん草のおひたしとお味噌汁も作ってみたよ」
璃奈「すごい、なんて家庭的な料理……」
璃奈「いただきます」パクッ
璃奈「じゃがいもがホクホクしてておいしい、味付けも割りと濃い目でおかずになるね」
エマ「ご飯がすすむようにあえてしょっぱくしてみたよ」
璃奈「―お味噌汁も出汁が効いてておいしい、暖まるなぁ」
璃奈「はむっ、―おひたしって食べた事なかった。こっちは薄味でほんのり甘い」パクパク
璃奈「どれも全部おいしい……ご飯、おかわり」
エマ「璃奈ちゃんいっぱい食べてくれて嬉しいなぁ、故郷の妹弟達を思い出すよ」
エマ「私もおかわりしちゃおうかな〜」
璃奈「エマさんもいっぱい食べるんだね」
エマ「璃奈ちゃんよりも体大きいからね」
璃奈(私もいっぱい食べればエマさんみたいに……)ジーッ
エマ「どうしたの?」
璃奈「私も、いっぱい食べて大きくなる」
エマ「うん、その調子だよ。『食べる子は育つ』って言うし」
璃奈「それ、『寝る子は育つ』だよ」
エマ「あ、そうだっけ?間違えちゃった……」
璃奈「エマさん、ごちそうさま。お母さんと一緒にいた気分になれた」
エマ「璃奈ちゃんも私の家同然だからね、ママって呼んでもいいんだよ」
璃奈「そ、それはちょっと……恥ずかしい」カアァ 璃奈「あの後危うくエマさんにママって言いそうになった、危ない危ない……」
璃奈「でも、エマさんもご飯も暖かかったな」
璃奈「あと残りは3人か……」
ピンポーン
璃奈「はーい」ガチャ
かすみ「どうもりな子、かすみんが飛びきりの料理を引っ提げて来たよ」
璃奈「ある意味せつ菜さんより料理から縁遠そうな人が来た……」
かすみ「いきなりなにを言うの‼失礼な‼」
璃奈「だってかすみちゃん料理にいたずらとかしそうだし」
かすみ「今日は真面目に作りに来たんだから大丈夫だよ‼」
璃奈「なんか怖いなぁ……」
かすみ「どんだけ信用ないの私って!?」
璃奈「日頃の行い、かな」
かすみ「なんか今日のりな子毒舌……」 璃奈「かすみちゃんって料理出来るの?」
かすみ「あ、その目は疑ってるね」
かすみ「もちろん、料理はかすみんの特技のひとつ」
かすみ「りな子には今日、その証人になってもらうから」
璃奈「かすみちゃんと料理……やっぱりまだピンとこないなぁ」
かすみ「おやりな子、待ちきれなくて来ちゃったの?」
璃奈「何を作ってるのか気になって」
璃奈「平べったいミンチ肉……ハンバーグ?」
かすみ「あまりネタばらしはしたくないけど、半分正解」
璃奈「半分?」
かすみ「ふっふっふ、私がただのハンバーグなんて作ると思う?」
璃奈「まさかハンバーグの中にしびれ薬を」
かすみ「そんな事しないよ‼」
かすみ「ま、まぁそれはまた後のお楽しみという事で」
璃奈「なんだか不安になってきた……」 愛ちゃんと彼方ちゃんが来てくれた後、もう1人では食べたくなくなるだろうなぁ… かすみ「じゃーん‼おまたせりな子!!」
璃奈「こ、これは……」
かすみ「かすみん特製スペシャルバーガーセットだよ」
璃奈「すごいかすみちゃん!!ハンバーガーが出てくると思わなかったよ」
かすみ「いい反応だね、つかみはばっちり」
璃奈「このバンズ、かすみちゃんが焼いたの?」
かすみ「もちろん、今日の朝から仕込んで焼いた自慢のバンズなの」
璃奈「正直期待してなかっただけにこれは嬉しい誤算」
かすみ「ご一緒にポテトもいかがですか〜」
璃奈「わぁ、フライドポテトまで。揚げたてだ〜」
かすみ「私が厳選して選んでカットの仕方もこだわったこれも自慢の逸品」
かすみ「さぁ、とくと味わって食べて」
璃奈「いただきま〜す」ガブリ
璃奈「―ふわふわのバンズにジューシーなハンバーグがマッチしておいしい‼」
璃奈「ポテトも大きめに切ってあるから食べ応えあるね」
璃奈「コーラ飲みたくなってきた、ねぇ買ってきてよ」
かすみ「しまった、コーラは買って来てなかった……」
かすみ「しょうがない、自販機で買ってくるよ」
璃奈「あぁ、満足満足。ありがとうかすみちゃん、最高だったよ」
かすみ「これからは私の事を料理上手なかわいいアイドルとして見てよね」
璃奈「うん、これは認識を改めないと」
璃奈「かすみちゃんは料理上手なアイドルだって」
かすみ「『かわいい』が抜けてるって‼」 璃奈「かすみちゃん、意外と料理が上手だったんだな」
璃奈「あのギャップにやられる人は多そう、まぁ私もやられたけど」
璃奈「こうやって皆の意外な一面が見られるのもいいもんだなぁ」
ピンポーン
璃奈「愛さんかな、彼方さんかな、どっちかしかもういないよね」
璃奈「はーい」ガチャ
彼方「おっす〜璃奈ちゃん、いい子にして待ってたかなぁ?」
璃奈「彼方さんだ、待ってました」
彼方「ほっほ、愛ちゃんじゃなくてがっかりしたかね」
璃奈「そんな事ないよ、彼方さんの料理の噂は聞いてる。楽しみにしてた」
彼方「彼方ちゃんも噂になるほどになったか〜嬉しいねぇ」
彼方「そんじゃま、とりあえずお邪魔するよ」
璃奈「うん、入って入って」 これ9人分のサイクル終わったらひとりぼっちの夕食にりなりー泣いちゃうんじゃ… りなりーの口調、不器用な喋り方だけどぶっきらぼうな感じではないような 彼方「ほほ〜立派な台所だこと、これは料理のしがいがあるねぇ」
璃奈「彼方さん、台所に立ったら雰囲気が変わった」
彼方「ふっ、これぞ彼方ちゃんのもうひとつの姿『アルティメットクッキングモード』なのだよ」
璃奈「よくわからないけどすごいって事だね」
彼方「あら淡白な反応……せつ菜ちゃんにはウケたのに」
璃奈「ねぇ彼方さん」
彼方「ん〜なに?」
璃奈「彼方さんには妹さんがいるんだよね」
彼方「遥ちゃんね、宇宙一かわいい」
璃奈「彼方さんの料理が噂になるほどおいしいのって、妹さんのおかげなんじゃない?」
璃奈「ほら、お鍋も妹さんがおかわりしたから嬉しかったって言ってたし」
彼方「璃奈ちゃん、そこに気付くとはやはり天才か」
彼方「その通り、私が料理を頑張っているのは遥ちゃんの笑顔がみたいから」
彼方「そして今こうやって作っているのは璃奈ちゃんの笑顔が見たいからなんだよ」
璃奈「私の……笑顔」
彼方「食べてくれる人の笑顔が見たいから頑張って作ろうと思える」
彼方「料理の1番の味付けはその気持ち、なんじゃないかな」
璃奈「なるほど、相手を想いやって作るとおいしく出来るんだね」
彼方「そゆ事そゆ事。お、彼方ちゃん今いい事言ったなぁ〜」 彼方「めでたく夕飯の完成とあいなりました〜」
璃奈「うわぁ、今までで1番豪勢かも」
璃奈「天ぷらに味ご飯にお味噌汁……エマさんに続いて純和風な料理」
彼方「ちなみにお味噌汁じゃなくてお吸い物ね。天ぷらも璃奈ちゃんには馴染みのなさそうな物を揚げてみたよ」
璃奈「なにこれ?葉っぱ?」
彼方「それは山菜だよ、ふきのとう、ぜんまい、こしあぶら。見た事あるかな?」
璃奈「ない、初めて見た」パクッ
璃奈「なんか、青臭いね……」
彼方「大人の味だからね〜お子様には早かったか」
璃奈「でも、この苦み……クセになるかも」
彼方「背伸びしてる姿もかわいいねぇ、ご飯も食べてみてよ」
璃奈「もぐもぐ……これ、本当に味ご飯?ほとんど味がしないような」
彼方「調味料をほとんど入れない代わりに生姜や野菜ををたっぷり入れたのさ」
璃奈「そう言われると段々色々な味がしてきた」モグモグ
璃奈「お吸い物も味ご飯と一緒で後から味がする」
彼方「それが素材の味だよ、ゆっくり味わうと気付く事が出来る」
璃奈「味付けは調味料じゃない、か」
璃奈「どの料理も彼方さんの気持ちが伝わってきておいしかった」
璃奈「やっぱり料理の秘訣は気持ちだね」
璃奈「ごちそうさまでした。色々勉強になったよ」ニコッ
彼方「おっ、笑ってくれたね。嬉しいなぁ」
彼方「ふふふ、私もあの日のお詫びが出来てよかったよ」
璃奈「お詫び?」
彼方「なんでもな〜い、忘れてくれたまえ」 疲れたときに定期的に服用したいSS
リンク保存しとこう 璃奈「昨日はお腹いっぱいになって眠いって言ったら彼方さんも眠いって言って結局泊める事になっちゃった」
璃奈「でも、彼方さんの体柔らかくて暖かくていい匂いがした……おかげでぐっすり」
璃奈「今日はいよいよ愛さんだ、早く来ないかな。待ちきれない、璃奈ちゃんボード『そわそわ』」
愛「―ん?りなりー玄関の前でなにしてんの?」
璃奈「愛さんだ、わーい‼」ダキッ
愛「わっぷ、どーしたりなりー急に抱きついて〜」ナデナデ
璃奈「愛さんが来るのを待ってたの、お出迎えしたくて」
愛「りなり〜……」ジーン
愛「ちくしょうやっぱかわいいなぁりなりーはぁ!!」ギュウギュウ
璃奈「あ、愛さん苦しいよ……」
愛「あっははメンゴメンゴ、あまりにもりなりーがいじらしくてつい」
璃奈「えへへ、愛さんに抱き締められると私も嬉しいよ」
璃奈「愛さんの料理、ずっと楽しみにしてた」
愛「まっかせて‼トリを飾るのに相応しい料理、作ってあげちゃうから‼」 璃奈「愛さん、何作ってくれるの?」
愛「愛さんと言えば、な〜んだ?」
璃奈「愛さんと言えば?う〜ん……」
璃奈「愛さんと言えば……ギャル」
愛「確かに私はギャルだけどそれは料理と関係ないっしょ」
愛「正解は……これだぁ‼」シャキーンッ
璃奈「あ、愛さんの家のお店で見た事ある道具。もしかしてお好み焼き?」
愛「そう、何作ろうか悩んだけどやっぱり私の1番得意な料理にしようと思ってね」
愛「りなりーも一緒に作ろうよ、お好み焼きは皆で作ると楽しいんだから」
璃奈「いいね、愛さんと一緒に料理したい」
愛(皆の話を聞いてりなりーも料理作りたいのかなぁと思ったらドンピシャ‼こりゃいい機会だぞ)
愛「よっしゃ‼宮下家秘伝のお好み焼きの作り方、特別に伝授してやろう‼」
璃奈「はい、先生よろしくお願いします‼璃奈ちゃんボード『敬礼!!』」ビシッ 愛「まずはキャベツを切ろうか」
愛「切りやすい大きさにざっくり切ったら」ザクッザクッ
愛「それを細かく切る」トントントントン
愛「やってみな、左手の指は折り曲げてキャベツに添えるんだよ。手を切らないようにね」
璃奈「包丁持つの調理実習以来、緊張してきた……」
璃奈「こう、かな?」トン…トン…
愛「いーねいーね上手だよりなりー、その調子でお願いね。愛さんはタネを作るから」
璃奈「よいしょ……よいしょ……」トン…トン…
璃奈「包丁使うの、ちょっと怖いけど楽しいな」
璃奈「料理って……いいな」
璃奈「愛さん、全部切ったよ」
愛「お、よくやったねりなりー。お疲れさん」
璃奈「愛さんみたいにきれいに切れなかったけど……」
愛「そんなの気にしないって、どうせ食べちゃえばなんでも一緒なんだから」
愛「私の作ったタネと合わせて……」マゼマゼ
愛「あとはこれを焼くだけだよ‼」
璃奈「わぁ〜い私もうお腹ペコペコ〜」 癒されるし泣ける
从[˶˃ᴗ˂˵]从ζd§òヮ<リ✌︎ アクセスがわからんけど遠くなければ気軽に溜まり場にしてもよさそうなもんだけどな
お泊まり会しようぜ 璃奈「愛さん、ホットプレート準備出来たよ」
愛「ありがとりなりー。うん、しっかり温まってる」
愛「さて、ここからがある意味本番。加減を誤ると味がガクンと落ちちゃうから焼き方には注意だよ」
愛「大体一人前はこのくらい」トロー
愛「上に豚肉を乗せて、しばらく焼く」
璃奈「ひっくり返すタイミングはどうやって判断するの?」
愛「生地の周りが乾いてきたらちょうどいいかな。―ほら、見てりなりー」
璃奈「あ、確かに周りが焼けているような」
愛「このくらいになったらヘラでひっくり返すよ、ちょっと離れてて」
璃奈「う、うん」
愛「いくよ〜そぉれ‼」クルッ ジューッ
璃奈「わぁ〜愛さん流石〜」
愛「それほどでもありあり〜、次はりなりーの番だよ。これ、いい感じに焼けてきた」
璃奈「よ、よ〜し」グッ
璃奈「え〜いっ‼」ベチャッ
璃奈「あ……失敗しちゃったぁ」
愛「ドンマイドンマイ、いきなりうまく出来る訳ないって。生地はまだあるから何度でもやってみな」
璃奈「ありがとう愛さん……私、またやってみる」
璃奈「―え〜いっ‼」クルッ ジューッ
璃奈「で、出来た……愛さん出来たよ!!」
愛「やったじゃんりなりー!!センスあるよ‼」
愛「これは早くも免許皆伝だな」
璃奈「やった〜愛さんにお墨付きもらっちゃった」 愛「りなりーが頑張ってくれたからいっぱい焼けたね〜」
愛「ソースとマヨネーズ、鰹節に青のりをたっぷりかけて」
愛「完成!!りなりーと愛さんの大好き焼き〜!!」
璃奈「お好みと大好きをかけたんだね、かなり苦しいだじゃれだけど」
愛「そこ、苦しいとか言わない」
愛「アツアツを食べるのがめっちゃうまいんだよ、食べてごらん」
璃奈「いただきます……ふぅ、ふぅ〜」パクッ
璃奈「ふわぁ〜おいしい〜こんなおいしいお好み焼き食べたの初めて」
愛「りなりーも一緒に作ったからおいしさも100倍増しでしょ、自分で作るとその苦労も相まってもっとおいしくなるんだよ」
璃奈「うん、愛さんの言う通り。自分で作ると本当においしくなるね」
璃奈「最後の日にふさわしいご飯だった。愛さん、ありがとう」
愛「最後なんて言っちゃヤダよりなりー、愛さんでよければ毎日でも通ってご飯作ってあげる」
璃奈「それは愛さんが大変だよ」
璃奈「その気持ちだけで私は十分嬉しい」
愛「りなりー……」
璃奈「もう1枚、食べてもいい?」
愛「もっちろん!!じゃんじゃん食べて‼愛さんも負けないぞ〜」パクパク 璃奈「ごちそうさまでした。お好み焼き、とてもおいしかった」
璃奈「お好み焼きだけじゃない、今まで皆が私に作ってくれたご飯」
璃奈「全部、どれが1番とか言えないくらいおいしかった」
璃奈「私、この8日間本当に幸せだった」
璃奈「誰かと一緒にご飯を食べて過ごす」
璃奈「こんな当たり前の日常がこんなにも尊くてかけがいのないものなんだって、私改めて感じた」
璃奈「同好会の皆には本当に本当に、いくら感謝しても足りないくらい」
璃奈「私の中に『ありがとう』の気持ちが溢れてる」
璃奈「ねぇ愛さん、お願いがあるんだけど」
愛「なぁに?言ってみな」
璃奈「あのね……」
愛「―そりゃあナイスアイディアだよ‼そういう事なら愛さんももうひと肌脱いであげる‼」
璃奈「うふふ、最後の日が愛さんでよかった」 从[˶˃ᴗ˂˵]从
わくわくとまらない〜♪
ウキウキ高鳴る〜♪ 2日後
歩夢「璃奈ちゃんの家に来るように言われたけど、どうしたのかな」
かすみ「またご飯作って欲しくなったんじゃないですかぁ?味をしめて毎日来てだなんて」
果林「それはそれで構わないけどね」
しずく「璃奈さん、おいしそうに食べてくれますもんね」
エマ「そうそう、璃奈ちゃんの為ならいつでも行ってあげたいよ」
せつ菜「璃奈さんの信頼を得たので自信を持って作ってあげられますね!!」
あなた「せつ菜ちゃん、その自信はどこから来るのかな……?」
あなた(それにしても、愛ちゃんで一応終わりだと考えてたけど)
あなた(私の知らないところで、なにか別の話でも進んでるのかな?)
あなた(呼ばれた側に愛ちゃんと彼方さんはいないし……璃奈ちゃんの考えが読めない)
あなた「まぁいいか、行けばわかるよね」 ピンポーン
璃奈「はーい‼」ガチャ
璃奈「皆、来てくれてありがとう!!璃奈ちゃんボード『大歓迎』」
あなた「私達、今日はどうして呼ばれたのかな?」
璃奈「それは家に入ればわかるよ、さぁ上がって上がって」
あなた「これは……」
歩夢「すごい……ごちそうがいっぱい」
かすみ「まるでバイキングみたい‼」
彼方「お、皆来たね〜」
愛「いらっしゃい!!待ってたよ‼」
果林「彼方、あなた何してるの」
彼方「ほっほ、今日は特別に天王寺家の総料理長を担当しているのだよ」
エマ「総料理長?あぁこの料理彼方ちゃん達で作ったんだ、すごいね〜」
せつ菜「愛さんも一緒に作ったんですね、なぜ私を呼んでくれなかったんですか」
愛「せっつーなんて呼んだら皆病院送りになっちゃうでしょーが」
せつ菜「倒れる程においしいと評価してくれるんですね‼」
愛「はぁ〜ポジティブなのもここまで来ると手に負えないわ〜」
しずく「あはは……せつ菜先輩らしいですよね」 あなた「璃奈ちゃん、この料理どうしたの?」
璃奈「愛さんと彼方さんに協力してもらって一緒に作ったの」
璃奈「と言ってもほとんど愛さんと彼方さんだけで作って私はお手伝いくらいしか出来なかったけど」
璃奈「皆にはおいしいご飯と楽しい時間をもらったから」
璃奈「そんな優しい皆に、私もなにか恩返しがしたくて」
璃奈「だから、こうやって皆に集まってもらったの」
あなた「そうだったんだ……」
璃奈「部長さんには特に感謝してる」
璃奈「あの日、私の何気ない言葉を気にしてくれて」
璃奈「私の為にご飯を作りに来てくれて、ありがとう」
璃奈「私、今まで一人で寂しいって思ってたけど」
璃奈「皆がいるから寂しくなんてないって気付いた」
璃奈「皆、家族じゃないけど家族みたいな存在なんだなって思った」
璃奈「その事がわかったから、嬉しい」
璃奈「私、もう寂しいなんて言わない」
璃奈「だって私には同好会の皆がいるから」
あなた「そうだね、璃奈ちゃんには私達がいるよ」
璃奈「ありがとう、部長さん」
璃奈「あ、そうだ。私ケーキ作ったんだよ、食べて食べて」
あなた「はいはい、引っ張らなくても行くよ」 数日後
璃奈(あの時のように皆が家にご飯を作りに来る事はなくなったけど)
璃奈(毎日皆から料理のお裾分けを貰うから、実質ご飯作ってもらってるようなもんだなぁ)
璃奈「部長さんと歩夢さんからは卵焼き、かすみちゃんとしずくちゃんからはホットドッグ」
璃奈「果林さんとエマさんからはグラタン、愛さんとせつ菜さんからは焼きそば」
璃奈「見事にジャンルばらばらだ、あはは」
璃奈「本当に、ありがたいな……」
プルルルル
璃奈「あ、電話だ。―もしもし」
璃奈ママ『もしもし、璃奈?』
璃奈「お母さん‼」
璃奈ママ『今日は家に帰るからね、お父さんも一緒。久し振りに3人でご飯でも食べに行かない?』
璃奈「本当!?嬉しい〜!!」
璃奈「あ、でもせっかくなら私……お母さんの作ったご飯が食べたいな」
璃奈ママ『えっ?家で?―そう、なら買い物してから帰るわね。なにが食べたい?』
璃奈「お母さんの料理ならなんでもいいよ」
璃奈ママ『わかったわ、それじゃ久し振りに腕を振るおうかしらね』
璃奈「楽しみに待ってる、気を付けて」ガチャ
璃奈「お母さんとお父さんが帰って来る……」
璃奈「久し振りに家族でご飯が食べられる」
璃奈「わぁ〜いやったやったぁ〜!!」ピョンピョン
璃奈「あ、皆に貰った料理あったんだ」
璃奈「皆には悪いけど、これはまた今度食べよう」
璃奈「あぁ〜早くお母さんとお父さん帰って来ないかなぁ〜!!」
ピンポーン
璃奈「あ、帰って来た」タタタッ
璃奈「お母さん、お父さん、おかえりなさい‼」ガチャ 時間がかかり長くなりましたがこれで終わりになります、最後まで読んでくださりありがとうございました。 >>54
訂正
×エマ「璃奈ちゃんも私の家同然だからね、ママって呼んでもいいんだよ」
正しくは
○エマ「璃奈ちゃんも私の家族同然だからね、ママって呼んでもいいんだよ」
でした、失礼しました お疲れでした
フツーに泣いてるわ俺
こういうの弱いんだよホント ふざけんな、こんなん読んだらNTRで抜けなくなるやろ まだガンには効かないがいつか効くようになる
ありがとうございました 感動のFinaleでした从[˶˃ᴗ˂˵]从
ありがとうございました!! 温かさと優しさの詰まった物語…
ありがとうありがとう…!! また何かしらのSSを書いてくれたら嬉しいなぁ…|ᴗ˂˵]从チラッ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています