真姫「穂乃果、練習始まるわよ?」
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〜生徒会室〜
真姫「穂乃果〜?」コンコン
真姫「…」
真姫「練習そろそろ始まるわよ」
真姫「…?」
真姫(生徒会の作業中って聞いてたけど、いないのかしら?)
真姫「穂乃果?」ガチャ 穂乃果「すぅ…すぅ…」zzz
真姫「…呆れたわ」
真姫(海未とことりが見てないとダメダメね、本当)
真姫「ほーら、書類によだれ垂れちゃうわよ?」
穂乃果「むにゅ」zzz
真姫(完全に熟睡モードね) 真姫(そろそろ行かないと間に合わないけど)
穂乃果「くぅ」zzz
真姫(この顔見てると起こすのも気が引けるわね)
真姫「…」ハァ
真姫「もう。あとちょっとだけよ?」
穂乃果「うにゅ」zzz
真姫(本当に仕方のないヒト)
真姫「隣り、失礼するわね」 カチカチ
真姫(生徒会室って静かなのね。眠くなる気持ちも分からなくないわ)
真姫(だけど)
穂乃果「…」zzz
真姫「生徒会長様が居眠りしちゃうのは、ねえ?」
穂乃果「ん〜…」zzz
真姫(こんなでもいざという時は格好良いんだから)
真姫「穂乃果はずるいわね」 真姫「…」ウトウト
真姫「っ!」コクン
真姫(いけない、私まで)
真姫(時間は…って、もう開始時間過ぎちゃってるじゃない)
穂乃果「すぅ…すぅ…」zzz
真姫(まだ起きる気配はなし、と)
真姫「共犯確定、ね」ハァ 真姫(そろそろ海未かにこちゃん辺りが怒鳴り込んで来てもおかしくないけど)
真姫(もしそうなったら、これの出番はなくなっちゃうわね)チラ
穂乃果「すぅ…」zzz
真姫「穂乃果のせいよ、この」ホッペプニプニ
穂乃果「んにゅ…?」zzz
真姫「早く起きなさいよ、もう」プニプニ
穂乃果「…ん、んん」zzz 穂乃果「んんっ…まきちゃ…」
真姫「やっと起きた?」
穂乃果「...んにゅ…」zzz
真姫(もしかして寝言?)
真姫(私の夢見てるの?)
穂乃果「ん、ふふ…まきちゃあ...」zzz
真姫(な、何か恥ずかしいわね) 穂乃果「んん…」zzz
真姫(どんな夢見てるのかしら)
穂乃果「とまと...」zzz
真姫(トマト?)
穂乃果「だいふく...」zzz
真姫(トマト大福!?)
真姫(何よそれ!!)
真姫(気になるじゃない!!) 穂乃果「えへへ…」zzz
真姫(夢の中の私は食べさせて貰ったのかしら、トマト大福)
真姫(…羨ましくなんてないんだから)
穂乃果「まきちゃ...」zzz
真姫「はいはい、何かしら?」
穂乃果「...すきぃ」zzz
真姫「…」
真姫「ヴぇッ!?」カァァ 真姫(聞き間違いじゃないわよね?)
穂乃果「んゅ…」zz
真姫(夢の中の私に言ったのよね?)
穂乃果「ん〜…」z
真姫(好きって)
真姫(穂乃果は私の事が好きなの?) 真姫(そ、そうなのね、ふーん)
真姫(別に夢の中の話なんだし、良い返事をするのもやぶさかではないわね)
真姫(そういえば)
真姫(夢って周りの声なんかが反映される事があるって言うわね)
真姫「…」ドキドキ 真姫(ど、どうかしら?)
穂乃果「…ふぇっ?」カァァァ
真姫「…」
真姫「えっ」
穂乃果「...〜っ!」ミミオサエ
真姫「」
穂乃果「お、おはよ…真姫ちゃん」マッカ 真姫「お、起きたのね」
穂乃果「…うん」
真姫「…」
穂乃果「…」
真姫「穂乃果が中々部室に来ないから私が呼びにきたの、それだけ」
穂乃果「そうなの?」
真姫「ええ、そうなの」 穂乃果「…」
真姫「…」
穂乃果「さっきの…」
真姫「生徒会長なのに居眠りなんて呆れたわ。ちょっと自覚が足りてないんじゃない?」
穂乃果「あっ、ごめんね? 昨日ちょっと夜更かししちゃって」テヘヘ
真姫「まあ、別にそんなに怒ってる訳ではないケド」 穂乃果「…」
真姫「…」
穂乃果「それでさっき…」
真姫「ああ! いつの間にか練習始まってるじゃない。急いで行かないと!」
穂乃果「…」ムー
真姫「早く行きましょう?」
穂乃果「…やだ」ソデクイ 真姫「…やだじゃなくって」
穂乃果「やだ」
真姫「穂乃果」
穂乃果「いやだ」
真姫「ほの…」
穂乃果「や〜だ〜!」
真姫「ああもう! 分かったわよ!!」 真姫「…これ」スッ
穂乃果「これって」
真姫「今日が何の日か考えれば大体わかるでしょ?」
穂乃果「もしかして、チョコ?」
真姫「…そうかもしれないわね」
穂乃果「わ〜! ありがとうっ!」
真姫「ふん」カミノケクルクル 穂乃果「開けてもいいっ?」
真姫「ダメよ。帰ってからにして」
穂乃果「え〜?」
真姫「今開けても食べられないでしょ」
穂乃果「それはそうだけど〜…」
真姫「…あと、穂乃果が今聞きたいって思ってる事だけど」 真姫「その、チョコの形…見たら分かるわ」
穂乃果「!」
真姫「今はそれで許して」プイッ
穂乃果「真姫ちゃん…っ」
穂乃果「よしっ! やっぱり今開けるねっ!」
真姫「いや、よしじゃないわよっ! ダメだってば!!」
穂乃果「だって早く知りたいもんっ!」 真姫「っていうか」
真姫「ほ、穂乃果はどうなの?」
穂乃果「私?」
真姫「…そのほんとに私を」
穂乃果「あ〜っ! そうだ! 私からも渡さないと!」
真姫「…」
真姫(チョコレートの催促じゃなかったんだけど) 穂乃果「何か言った?」
真姫「…別にたいした事じゃないわよ」
穂乃果「じゃあ、はいっ、これっ!」
真姫「あ、ありがと」
穂乃果「ふっふっふー」
真姫「…何よ、その笑いは」
穂乃果「真姫ちゃんのは『特別』なんだよ!」
真姫「それって…」
真姫(もしかして本命とか…?)ドキドキ 穂乃果「実は…」
真姫「じ、実は…?」
穂乃果「チョコレートと真姫ちゃんの好きなモノを使ったお菓子にしてみたんだ!」
真姫「…そうなの?」
真姫(…そういう意味ね) 真姫(チョコレートと私の好きなモノを使ったお菓子…もしかして)
穂乃果「きっとびっくりすると思うよ!」
真姫「もしかして和菓子かしら?」
穂乃果「…うぇええええっ!? な、なんで分かったの!?」
真姫(ふふ、やっぱり) 真姫「穂乃果の家は和菓子屋でしょ。だからそうじゃないかって思っただけよ」
穂乃果「あ、そっか! ビックリした〜…」
真姫「後で感想送るわね」
穂乃果「うん。真姫ちゃんの口に合うと良いんだけど」
真姫「それなら問題ないわ」
真姫「穂乃果が私のために作ってくれたのに、美味しくないわけないじゃない」カミノケクルクル
穂乃果「真姫ちゃん…っ!」 真姫「…」
穂乃果「…」
真姫「…じゃあそろそろ練習、行きましょっか」
穂乃果「…うん、そうだね」
真姫「…」
穂乃果「…」 真姫「ホワイトデー」ボソ
穂乃果「?」
真姫「楽しみにしてて」カァァ
穂乃果「!」
穂乃果「うんっ!!」
ー終わりー 【おまけ】
〜生徒会室外・廊下〜
希(おーおー、珍しく真姫ちゃんが穂乃果ちゃん呼びに行くって言い出したと思ったら案の定やん)
希(人気者の穂乃果ちゃんには中々チョコ渡すタイミングないもんね)
希(ふむ、穂乃果ちゃんが起きるのを待ってるみたいやね)
希(って真姫ちゃんまで寝たらダメやん!?) 希(二人並んでお昼寝…微笑ましいけど今はちょっと状況が悪いんよ)
希(もう練習始まってるし、二人を起こして連れてくのが正しいんやろうけど)
希(今ウチが声掛けて練習に入ったらもう穂乃果ちゃんが一人になるタイミングはない)
希(それじゃあ奥手の真姫ちゃんがチョコを渡しそびれる可能性が出てくる)
希(穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃんで真姫ちゃんのために夜更かししてチョコ作ってたみたいだし…)
希(うーん) 希(お! やっと真姫ちゃんが目を覚ましたみたいだね!)
希(穂乃果ちゃんは…まだ眠ってるか)
希(真姫ちゃんも痺れを切らしたかちょっかいを出し始めたみたい)
希(ん? 穂乃果ちゃん何か言ってる?)
希(実は起きてる? いや寝言か)
希(お? おお? おおおおおっ!?)
希(び、びっくりした。キスしてしまうかと思ったやん…)ドキドキ 希(でもやっと穂乃果ちゃんも目を覚ましたみたいやし、これで…!)
「「希!」」
希「!」
にこ「アンタ、何してんのよ。もうとっくに練習始まってるのよ」
海未「何故中に入らないのです?」
希(ここに来て…!) 希「な、中に入らないんじゃなくて今出てきたところなんよ」
にこ「そうなの? じゃあ二人は?」
希「ここにはいないね。入れ違いで服でも着替えに行ったんと違う?」
にこ「そう。じゃあにこたちは屋上に戻りましょ」
希(よしっ!)
海未「希」
海未「何か隠していませんか?」 希「な…。か、隠すって何を?」
海未「それは分かりません。ですが希は部屋から出てきたと言いました」
希「それが?」
海未「希もよく知っていると思いますが重要書類も扱う生徒会の性質上、誰もいない時、部屋は常に施錠されています」
希「!」
海未「つまり部屋から出てくるには部屋に希以外の誰かがいる必要があります。そして、そうでなければ部屋にはそもそも入れないはず」
にこ「なるほど…」 海未「何故私たちにそんな嘘をつく必要があるのか、教えていただけますか?」
希「くっ…!」
希(咄嗟の嘘でボロが出た…! 今ばっかりは海未ちゃんの洞察力を恨むんよ!)
にこ「さあ、白状しなさい、希!」
希(…万事休す、か) 希(だけど…!)
希「…ふっ」
海未「希…?」
希(そういう状況の方が燃えるやん!)
希「それは…言えないね」ニヤ
海未「っ…! 希ぃ…!!」ギリリ
にこ「へえ、やる気なの?」
希(ここはウチが…守り抜いてみせるよ!)
ー完ー ほのまきじゃんありがとうございますありがとうございます ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています