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−神奈川県鎌倉市 桜坂家邸宅−
兄 「では、俺はもう行くが……しずく」
しずく「はい。まだ私は時間がありますので、姉さんに付いていますね」
兄 「しずく……あまり、無茶はするなよ」
兄 「手伝いの者も居るんだ。自分の健康を第一にしてくれ」
兄 「最近、また部活動を始めたんだろ? なら尚更……」
しずく「ありがとうございます。でも私は大丈夫ですから」
しずく「本当に」
兄 「……お前が言うなら本当だろうな。だが辛ければ、いつでも言え」
しずく「はい、いつもありがとうございます」
兄 「では、行ってくる。明日の夜には帰るよ」
しずく「いってらっしゃい……」
しずく「……」
しずく「あの、兄さん?」
兄 「ん、何だ」クルリ しずく「その……」
兄 「ん?」
しずく「兄さんは……」
しずく「 え っ ち な 本 」
しずく「などは……読まれます、か?」
兄 「…………」
しずく「…………」
兄 「ああ。他の男がどれほど読むか知らんが、俺は割と読んでいた方だと思う」
しずく「ほ、本当っ?」パァ
兄 「今でも……まあ読む時は読むな。今は殆どデジタルだが、学生の時の物が家に残っている」
兄 「隠し場所は教えないぞ。だが興味があるなら、俺の部屋を探してみると良い」
しずく「ぜ、是非っ」
兄 「解っているだろうが、探した後は綺麗に片付けておくように」
兄 「俺とて、部屋が散らかったままでは流石に恥ずかしい」
しずく「勿論ですっ!」
兄 「よし。……では行ってくるよ」
しずく「はーい♪」
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───
── しずく「姉さん、入りますね。朝食をお持ちしました」
姉 「おはよう、しずく……毎朝ありがとう」
しずく「いえ、私が好きでやってる事ですから」
姉 「兄さんは……もう行ったの?」
しずく「ええ、先程。何か言伝が?」
姉 「ううん、いいの。出勤前に挨拶しておこうと思っただけだから」
姉 「随分と楽しそうな、お見送りね」
しずく「き、聞こえてたんですか」
姉 「昔から耳だけは良いの♪ あなたも、よく知ってるでしょ」
しずく「それはまあ……」
姉 「ふふふ、私も探してみようかしら。兄さんの秘密」
しずく「姉さん……あまり埃臭いことは」
姉 「冗談よう」 ネタスレ開いたらいきなりSSがでてきてびっくりして座ってた椅子ごとひっくり返った ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています