あなた「何度目の朝だろう?」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
あなた「歩夢ちゃんッッ!!!」
あなた「ハァ……ハァ……」
あなた「歩夢……ちゃん……」
ガチャッ
歩夢「おはよう、あなたちゃん」
あなた「……へ?」 あなた「そっ……そうだね!流石歩夢ちゃん!」
歩夢「えと、当たり前っていうか、普通……だと思うよ?」
あなた「うっ」
あなた(なんか、歩夢ちゃんがちょっと冷たい……まあそりゃそうだよね)
あなた「私、頑張るよ!実行委員の仕事に追われてて、全然勉強できてなかったのがちょっと心細いけど……」
歩夢「うん、分かってるよ。ずっと見てたもん。1年生なのに、すごい頑張ってるーって、先輩たちの間でも有名だよ?」
あなた「え、そうなんだ……」 歩夢「心配ではあるんだけど。私、あなたならきっと大丈夫だって、信じてるから」
あなた「っ……」
あなた(また、デジャブだ。いや、記憶と同じような言葉……頭が痛い)
歩夢「だ、大丈夫?どうかしたの?」
あなた「ううん……何でもないよ」 ジョジョ四部を読み返し終わったわしにタイムリーなスレ あなた「大丈夫。留年なんて絶対しないって」
歩夢「……」
あなた「その……信じていらっしゃらない?」
歩夢「もちろん信じてはいるよ?でも、本当に大丈夫かな……って」
あなた「えと、それってどういう……」
歩夢「はぁ……本当に何も覚えてないんだね、先輩の話」 あなた「え?」
歩夢「憲法の講義って、2つのクラスに分かれてるでしょ」
あなた「う、うん」
歩夢「片方は、すごく緩いって有名らしいんだけど。もう片方の、私たちのクラスはね……去年、受講者200中、40人弱しか、単位をもらえなかったんだって」
あなた「え……えぇーーー!!!??」 こういう話大好きなので期待してます!!
すでに色々伏線ありそうで楽しみ 〜〜〜
あなた「うぅ……目が滑る」
歩夢「ちゃんと教科書は読まないと。先生は教科書が大事って言ってたから」
あなた「それはわかってるんだけど」 歩夢「せつ菜ちゃんのライブの日までに、全部の範囲終わらせるって約束したでしょ?」
あなた「うん。大丈夫、徹夜してでも終わらせるから」
歩夢「……高校の時に連日の徹夜で倒れたのを忘れてないよね?」
あなた「うっ」
歩夢「何だか、また同じことが起きるんじゃないかって心配なんだ」 あなた「せつ菜ちゃんのせいじゃないよ」
歩夢「ううん、せつ菜ちゃんが悪いって言いたいんじゃなくて……もうあの時みたいに、あなたに無理してほしくないんだ」
あなた「歩夢ちゃん……えへへ、そうだね。そうだった。きっと歩夢ちゃんがいなかったら、私今頃過労死してたかもしれないよね」
歩夢「そうだよ」
あなた「懐かしいなあ。あれからもう1年以上経ってるんだ」 歩夢「同好会を廃部にしてくれた三船さんにも、感謝しないとね」
あなた「うん。今思い返せば、彼女は私の恩人だったよ」
歩夢「……いつかもう一度、三船さんと話した方がいいよ」
あなた「うん……機会があったら、ね」 歩夢「……って、ごめん、こんなこと話してる場合じゃなかったね。テストまであと2週間も無いんだし、勉強しなきゃだよ」
あなた「うぅ〜、現実に引き戻された。とはいっても、300頁もある本をあと2週間で読めって、それはいくら何でもキツすぎるよ……」
歩夢「無理、とは言わないんだね」 あなた「え?」
歩夢「ううん。あのね、実は取っておきがあるんだ」
あなた「とっておき?」
歩夢「じゃーん!」
あなた「へ?……これ、もしかして……もしかして!期末試験の過去問!?」
歩夢「そうだよ!先輩からもらったんだ!」 あなた「うそぉ!じゃあ、この問題の対策さえしておけば……!」
歩夢「まって。実は、毎年問題は変わってるらしくて……この問題だけ対策しても、意味がないみたいなの」
あなた「え……そうなんだ……」
歩夢「でも、絶対役に立つって思ったから……私、過去10年分の過去問をもらってきたんだよ!」 あなた「え……えぇ!?どうやって!?」
歩夢「先輩の先輩に、期末試験の過去問マニアな人がいたんだ。うちの学部の試験の過去問は、大体揃えてるみたい」
あなた「えぇ……物好きな人がいるもんだね」
歩夢「それで、私たちの先生の試験の過去問を見てみたんだけど……3年ごとに問題が入れ替わってるみたいなの。つまり、過去3年分をマスターすれば……」
あなた「解けない問題が出てくる可能性は、相当低くなるってこと!?」
歩夢「そういうこと!」 あなた「すごい!すごいよ歩夢ちゃん!!……でも、これ集めるの大変だったんじゃ?」
歩夢「えへへ。あなたのために何かしたいなって思って……他の大学だと、過去問ノートとか売ってる所があるみたいだけど、うちはそういうの無いから……ちょっと大変ではあったかな」
あなた「ちょっとどころじゃないよ!これは歩夢ちゃんの努力だから、私なんかが受け取っていいものじゃないよ!」 歩夢「……そんなこと、言うんだ」
あなた「へ?」
歩夢「せっかく、あなたのためにもらってきたのに……肝心のあなたが使ってくれなかったら、それこそ意味が無くなっちゃう」
あなた「あ……う……」
歩夢「気にしないで。これは、あなたへの恩返しだから」 あなた「恩、返し……?」
歩夢「私、スクールアイドルとしてステージに立つなんて、あなたがいなかったら絶対にできなかった。たった1年間だったけど、それでもあの時間は、私にとってかけがえのないものだったから」
あなた「歩夢ちゃん……」
歩夢「そんな経験をくれたあなたへの、恩返し。ダメ……かな?」 あなた「ううん……ダメなんかじゃない!本当に……ホントにありがとう!……グスッ……歩夢ちゃんっ、大好きっ!!」
歩夢「ふぇっ……ふぇぇぇ!??/////」
あなた「歩夢ちゃんっ!」ギュウウウッッ
歩夢「わわっ!!きゅ、急に抱きつくだなんて……恥ずかしいよぉ……!/////」 〜〜〜
歩夢「お邪魔しました」
あなた「うん、今日はありがとう」
歩夢「過去問、ちゃんと勉強するんだよ?」
あなた「もちろん!歩夢ちゃんの期待を裏切るわけにはいかないもん!」
歩夢「フフッ、よかった。じゃあ、また明日」
あなた「うん!またね!」 ガチャッ
あなた「……よし、頑張らなきゃね」
あなた「今は、23時……あと1時間は勉強できるよね」
あなた「高校の時は、終わらない〜終わらない〜って、3時までやろう、4時まで、5時まで……大丈夫、1時間は寝れる……30分は……なんて言ってるうちに、登校時間になっちゃって」
あなた「大変、だったなあ」
あなた「……さて、過去問の答案作らなくちゃ!」 〜〜〜
あなた「答案、こんな感じでいいかな」
あなた「全然知識も定着してないから、教科書と問題を行ったり来たり……過去問解くだけでも随分勉強になるんだよね」
あなた「ふぁ〜、もう寝なくちゃ……って、あれ?もう2時じゃん!」
あなた「うわー、歩夢ちゃんに怒られちゃうよ……」
あなた「まあでも、これをあと2回やればひとまずは安心できるんだよね」 あなた「……あれ?」
あなた「そういえば、これって2回目……なんだよね」
あなた「やらなくちゃいけないことばっかで、考える暇も無かったけど、こうして少し落ち着いてると、どうしても考えちゃう」
あなた「どうして、時間が巻き戻ったのか」 あなた「そもそも、本当に時間が遡ってるのかな?」
あなた「だって私、1回目のこと全然覚えてないよ」
あなた「いや……全然覚えてないわけじゃないのか」
あなた「歩夢ちゃんが殺されたことと……歩夢ちゃんとせつ菜ちゃんとの会話が、それぞれフラッシュバックしたことから、2回目だって思ったんだ」 あなた「どうして、1回目の記憶が無いんだろう」
あなた「1回目は、今から遡ると、大体1ヶ月前……ってことになるんだよね」
あなた「1ヶ月前に起こった出来事を忘れたりなんて、普通はないよね」
あなた「同好会での出来事は今でも鮮明に覚えてるから……1ヶ月前の出来事を忘れちゃうなんて、ちょっと考えられない」 あなた「なら、どういうこと?」
あなた「私……期末試験の過去問を解いた記憶なんてないし」
あなた「ってことは、巻き戻った時に、大部分の記憶が抜け落ちちゃったってこと?」
あなた「だとしたら……嫌な想像だけど」
あなた「これが2回目だとは、限らないってこと……だよね」 プルルルル…
あなた「へ?」
あなた「こんな時間……もう2時過ぎなのに、誰だろう」
あなた「え……せつ菜、ちゃん?」 ピッ
あなた「もしもし」
せつ菜『……まさか、出てくれるだなんて、思いませんでした』
あなた「せつ菜ちゃん……こんな時間に、どうかしたの?」
せつ菜『いえ、その……なんといいますか。あなたの、声を聞きたくて』 あなた「ふぇ?な、なななな何言って……!///」
せつ菜『……本当は、待ち切れなかったんです。20日の、ライブの日まで』
あなた「な、なにが?」
せつ菜『あなたに、今、無性に会いたいんです』
あなた「え……ええ――!?////」 せつ菜『実は、その、驚かないで聞いてくださいね?』
あなた「う、うん」
せつ菜『私……あなたの、家の前に来ているんです』
あなた「うっ、うそ!?」
シャー
あなた(ほ、ホントだ……カーテン開けたら、いた。手、振ってる……可愛いな)
せつ菜『入れて、もらえますか?』
あなた「も、もちろんだよ!」 〜〜〜
せつ菜「……」
あなた「……」
あなた(き、気まずい)
あなた(せつ菜ちゃんと話すの、久しぶりだからかな)
せつ菜「あの」
あなた「ひゃいっ!」
あなた(変な声出た……!)
せつ菜「こんな時間に、ごめんなさい。非常識ですよね」
あなた「いやっ……いやいや、全然気にしなくていいよ!」 あなた「っていうか、せつ菜ちゃんこそ!こんな時間にどうしたの?アイドルが深夜に出歩いてたら、危ないよ?」
せつ菜「……今夜、泊まる家が無くて」
あなた「…………へ?」
せつ菜「家出、したんです」
あなた「家出……また、したの?」 あなた「まさか、両親とまた喧嘩して……」
せつ菜「いえ。すみません、確かに『家出』と言ったらそう聞こえてしまいますよね」
あなた「違うんだね……よかった」
せつ菜「……その方が、どれだけよかったことか」
あなた「へ?」
せつ菜「っ……いえ、すみません。今のは忘れてください」 あなた「どういうこと?なら、どうして家出なんて……」
せつ菜「あっ、あの。突然押しかけてしまって、本当にごめんなさい」
あなた「いやいや、気にしなくていいんだけど……今日は本当にどうしたの?」
せつ菜「その……レッスンが少し、長引いてしまって」
あなた「えぇ!?こんな時間までやってるの!?」
せつ菜「いえ、違うんです!今日はたまたま――」
あなた「絶対おかしいよ!せつ菜ちゃん、無理しすぎだって!!」
せつ菜「――っ」 あなた「だって、高校を卒業してまだ半年も経ってないんだよ?しかも未成年!」
せつ菜「それは……その……」
あなた「せつ菜ちゃん、絶対無理してるよ!この前の電話でわかったもん!」
せつ菜「えっ……」
あなた「私、抗議してくる!」 せつ菜「ちょ……ちょっと待ってください!」
ギュッ
あなた「え……せ、せつ菜ちゃん!?///」
あなた(急に抱きしめてきて……どうしちゃったの!?///)
あなた「だ、ダメだよせつ菜ちゃん!アイドルがこんなこと……!」
せつ菜「本当にっ!大丈夫ですから!」
あなた「せつ菜、ちゃん……?」 せつ菜「……はっ……えと、ごめんなさい。急に抱き着いちゃって……迷惑、でしたよね」
あなた「あっ……ううん、そんなこと、ないけど」
あなた(せつ菜ちゃん、離れちゃった。一瞬だったけど、柔らかかった……すっごく、いい匂いした……流石アイドルだよ……)
せつ菜「その、えっと……実は今、すごく元気なんです」
あなた「え……だって、さっきまであんなに意気消沈してたじゃない」
せつ菜「それはまあ、その通りなんですが……今日こうしてあなたに会って、元気を取り戻しましたから!」
あなた「え……えぇ!?///」 せつ菜「私、高校の時も、今とそんなに変わらないくらい大分無理してたと思いますけど……それでも頑張れたのは、きっと、あなたがいてくれたからです」
あなた「う……うぅ……///」
せつ菜「ど、どうしたんですか?顔、すっごく赤いです」
あなた「言わないでよぉ……恥ずかしい……///」
せつ菜「ええと、何か失礼なことを言ってしまいましたか?」 あなた「うっ、ううん!そんなことない!むしろ、すっごく……嬉しいよ」
せつ菜「え?」
あなた「私、ちゃんとせつ菜ちゃんの力になれてたんだって、そう思えたから」
せつ菜「……本当に、あなたという人は、どこまでもいい人なんですから」
あなた「そ、そんなこと……ないと思うけど」
せつ菜「いいえ。私、あなたほど優れた人柄の人には、出会った事がないと断言できますよ」
あなた「さ、流石にそれは言い過ぎじゃ……」
せつ菜「同好会であなたがみんなに頼られていた理由を、改めて感じました」 あなた「っ……そ、そんなことよりさ!」
せつ菜「はい?」
あなた「えと、なんていうかね……私、せつ菜ちゃんの力になりたいんだ」
せつ菜「え……」
あなた「それで……それで、ね。ほら、私って、同好会の時は9人のマネージャーをしてたじゃない?」
せつ菜「……はい」 あなた「だから、その経験を活かして……なんて、大それたこと言えないんだけど。プロのアイドルになったせつ菜ちゃんの、お手伝いができないかなって。えと……マネージャー、として」
せつ菜「っ……!!」
あなた「あっ、その、今もきっとマネージャーっているんだよね!?その人の邪魔になっちゃうか……あはは、じゃあ無理だよね……で、でもね、バイト代とか、そういうのタダで構わないんだ」
あなた「雑用でも、なんでもやるから……だから、せつ菜ちゃんの傍で……私に何か、できることってないかな?」
せつ菜「それ、は……」 あなた「ダメ……かな。ダメ、だよね。私みたいな一般人が、プロのアイドルのお手伝いなんて、そんな大それたこと……」
せつ菜「……いえ。違うんです」
あなた「え?」
せつ菜「本当なら……ホント、なら……今すぐ、あなたの手を借りたいんです」
あなた「えっ……!?」 せつ菜「私、高校の時……あなたに救われたんです。もしあなたがいてくれなかったら、きっと、今こうして大好きなアイドルとして活動するなんて、絶対に叶えられませんでした」
あなた「そんな……」
せつ菜「断言できます。私は、あなたに救われたんです」
あなた「大げさだよ……私は、誰かを救うなんて、そんな力持ってない」
せつ菜「私は、事実を言ったまでですよ。本当に……あなたは……あなた、は……」
あなた「せつ菜ちゃん……?どうして、泣いてるの?」 せつ菜「私……高校時代に、戻りたいです。いつも、あなたが傍にいてくれた世界に、戻りたいんです」
あなた「じゃ、じゃあ!」
せつ菜「――でも、ダメなんです。私は、あなたの力を借りるわけにはいきません」
あなた「どう、して……」
せつ菜「詳しいことは……ごめんなさい、話せません。もし、話してしまったら……」
せつ菜「あなたは、きっとまた、無理をしてしまうから」 あなた「……私、せつ菜ちゃんのことが、わからないよ」
せつ菜「……すみません」
あなた「ううん、せつ菜ちゃんを責めてるわけじゃないんだ。でも……なんて言うんだろ。急に、こうして私の家まできてくれて。私を頼ってくれてるんだって思ったら、どうもそうじゃないみたいだし」
せつ菜「ごめんなさい。あなたをがっかりさせたくてこんなことをしているわけではなくて……それは、わかってほしい、です」
あなた「あはは、もちろん……こっちこそ、ごめんね。今日はもう寝ちゃおっか!もう3時過ぎちゃってるしさ」 せつ菜「私は、明日……じゃなくて、今日はオフなので、問題はないのですが……あなたは?」
あなた「私は、特に予定はないよ」
せつ菜「ホントですか!じゃあ、その……ひとつお願いをしてもよろしいでしょうか?」
あなた「う……うん!もちろんだよ!」
せつ菜「では……コホン」
せつ菜「今日一日、私と……デートしてください!!」 あなた「で……でででデートおぉ!??///」
せつ菜「はい……ダメですか……?」
あなた「だっ……ダメじゃない……っていうか、こっちからお願いしたいくらいだけど」
せつ菜「そう、なんですか?」 あなた「はっ……ち、違くて!せつ菜ちゃん?ダメだよ、アイドルがそんなこと言ったら!」
あなた「アイドルがデートしてるところ見られでもしたら、せつ菜ちゃんの評判が下がっちゃうよ!」
せつ菜「どうしてですか?女の子同士ですよ?」
あなた「うっ……た、確かに……」 せつ菜「同性の友人とお出かけだなんて、むしろ好感度が上がるというものです!」
あなた「そ、そう……なんだ」
せつ菜「どうでしょうか?私とのお出かけが嫌ということでしたら……お気になさらず、断っていただいて構いませんよ」
あなた「そんなことない!すっごく嬉しいよ!誘ってくれてありがとう!」
あなた「是非行こう!2人で、デー……お、お出かけ!」
せつ菜「っ……!はい!」 あなた「じゃあ、今度こそ……寝ようか」
せつ菜「その、またひとつ、お願いがあるのですが」
あなた「う、うん」
せつ菜「今日は、一緒に寝ても……構いませんか?」
あなた「一緒に……ああ、一緒のベッドでってこと?もちろん、ベッドはひとつしかないから、せつ菜ちゃんさえ良ければそうしようかと思ってたよ」 せつ菜「いえ、そうではなく」
あなた「へ?」
せつ菜「あの……その……」
あなた(モジモジして、どうしたんだろう。初めて私の家に泊まって行った時も、確か同じベッドで寝たはずなんだけど)
せつ菜「……私のこと、だ……抱きしめて、もらえませんか……?///」
あなた「へっ……ふぇぇぇ!??///」 せつ菜「あっあの、違くて……これは違うんです!」
せつ菜「その、不安なんです……どうしても」
あなた「不安……?」
せつ菜「最近、眠れていないんです」
あなた「そう、なの?」 せつ菜「とっても眠くて、疲れているはずなんですが……目を閉じると、不安で不安で仕方がなくて」
せつ菜「もう、2週間はちゃんと眠れていません」
あなた「うそ……体は大丈夫?」
せつ菜「はい、一応。横にはなっているので、休むことはできています。ただ、精神的な疲労だけは、どうしてもダメで……」
あなた「それは、大変……だったね」 せつ菜「でも……あなたが傍にいると、何だかすっごく安心するんです」
あなた「わ、私が?」
せつ菜「だから、その……あなたが抱きしめてくれていたら、ちゃんと……眠れるかもしれないって、思って」
せつ菜「いっ、嫌でしたら、全然普通に寝てもらって構いませんから!隣にいてくれるなら、それだけで安心できますし!!」
あなた「あっ……いや、あの……嫌じゃないよ」
あなた(むしろ、喜んで抱きしめさせてください……なんて、言えるわけない……///) せつ菜「じゃ、じゃあ……よろしくお願いします……///」
あなた「こちらこそ……失礼して……///」
モゾモゾ…ギュウッ…
せつ菜「んっ……」
あなた「えっ、へ、変なところ触っちゃったかな!?」
せつ菜「い、いえ!大丈夫、です……」
あなた(やっば……せつ菜ちゃん、すごくいい匂い……柔らかい……最高すぎるよ……)
あなた(ヤバい、私の方が、眠れないかもしれない……興奮のせいで) せつ菜「……グスッ」
あなた「へ?せつ菜ちゃん……」
せつ菜「……」
あなた「……気のせいかな?」
あなた(泣いてるのかと、思ったんだけど)
せつ菜「……スー……スー……」
あなた(寝息が聞こえる。もう寝ちゃったんだ)
あなた(アイドルとして活動してる時は、同い年だと思えないくらい大人びて見てるのに)
あなた(こうしてると、何だか妹みたい) あなた(……やっぱり、気になる)
あなた(せつ菜ちゃんに、何があったのか)
あなた(一体何が、せつ菜ちゃんを不安にさせているのか)
あなた(せつ菜ちゃんはああ言ってたし、あんまり気が進まないけど)
あなた(やっぱり、せつ菜ちゃんの事務所に連絡してみよう) せつ菜ちゃん可愛過ぎる… 作者さん本当に頼みます… 面白そう
虹ヶ咲あんまり知らないんだけど、口調から想像するとアイドル好きな海未ちゃん、真面目なヨハネみたいな感じなのかな? 〜〜〜
あなた「ふぁ……ん……あれ?なんだろ、胸元がスースーする」
あなた「……っ!?」
あなた(パジャマのボタンもブラも外れて……って、なんでせつ菜ちゃんそんなとこに抱き着いてるのぉ!?///)
せつ菜「スー…スー……ムニャムニャ……」
あなた(か、可愛い……もうそれだけで全部許せるよ)
あなた「えと、今何時……えっ、もう10時!?」
あなた(いつもなら歩夢ちゃんが起こしに……って、今日は休日なんだから来るわけないか) あなた「せ、せつ菜ちゃーん……」
せつ菜「スー…スー…」
あなた(ダメだ、全然起きる気配ないよ)
あなた(せつ菜ちゃんが私に抱き着いてるから、身動きできないんだけど……どうしよ)
あなた(てかせつ菜ちゃん、私が寝付く前に眠っちゃってたよね?寝ながら私のブラとか外したってこと?)
あなた(恐るべし、現役アイドル……!) あなた(2週間もちゃんと眠れてないって言ってたし、起きれないのは当たり前か)
あなた(もうちょっとだけ、寝かせてあげようかな)
せつ菜「……好き……です」
あなた「……へっ!??」
あなた「せ、せつ菜ちゃん……!?」
せつ菜「スー…スー…」
あなた(寝てる……よね?) あなた(寝起きだからか、今まで意識してなかったけど)
せつ菜「スー…スー…」
あなた(せつ菜ちゃんの寝息が、私の胸元に直に当たってる)
せつ菜「……んっ」
あなた「あ……うっ……いや、ちょ……嘘でしょ……!?」 あなた(やっば……頭とろける……これ、せつ菜ちゃんが起きるまで我慢するの!??)
あなた(そんなの、む、無理……)
せつ菜「んん……スンスン……」
あなた「ひゃっ……!///せつ菜ちゃん!??なんで匂い嗅いで……そんなの、ダメ……だよ……///」
せつ菜「ハァ……ンッ……フウ……」
あなた(ほ、本当に寝てるのぉ!??) 〜〜〜
せつ菜「んっ……ふぁ……ぁ……」
せつ菜「……」ボー
せつ菜「……あれ」
せつ菜「あな……たは……」
あなた「ふぇ……ぇ……えへへ……」 せつ菜「え……ええぇぇぇ!?///どうしてそんな、えええエッチな格好をしているのですか!??///」
あなた「…………はい?」
せつ菜「は、早く服を着てくださいっ!!」
あなた「…………」
あなた「ふっ……フフッ……」
あなた「せーつーなーちゃん?」
せつ菜「……へ?」 あなた「とりゃっ!!」
せつ菜「わわっ、わあっ!!」
あなた「こちょこちょこちょこちょ!!」
せつ菜「ちょ、ま……ひゃっ……んんっ……///」
あなた「このっ!このこのっ!!無自覚主人公めl!」
せつ菜「ま……まって……待ってください……」 あなた「おりゃおりゃおりゃ!」
せつ菜「んっ……んんっ……///」
あなた(あ、あれ?なんかすっごくぷにぷにしてる……)
あなた(え、え?もし、かして……)
あなた(せつ菜ちゃん、ひょっとして……ブラつけて、いらっしゃらない?)
せつ菜「やぁ……だ……め……ぇ……」
あなた「っ……!!」 あなた「ま、まいったか……!私を困らせたらどうなるか……」
せつ菜「ハァ……ハァ……ん……///」
あなた「え……せ、せつ菜ちゃん?」
せつ菜「もう……バカぁ……ダメって、言ったのに……///」
あなた「っ……///」
あなた(や、やばい。ほんと、これはヤバい)
あなた(せつ菜ちゃんの、虜になっちゃう) 〜〜〜
せつ菜「……」ツーン
あなた「その、ごめん……調子乗った」
せつ菜「いくらあなたでも、やっていいことと悪いことがあります」
あなた(そ、それはブーメランなのでは……いや、別に嫌じゃなかったけど……)
せつ菜「なんですか、その反抗的な目は?通報しますよ?」
あなた「流石にそれはやめてくださいお願いします」 せつ菜「全く……あなたじゃなかったら本当に通報していましたよ……」
あなた「え?」
せつ菜「……いえ、何でもありません」
あなた「お腹、空いたよね?遅くなったけど、そろそろ朝ご飯にする?」
せつ菜「あ……その、朝ご飯は抜いているんです。私のことはお気になさらず、召し上がってください」 あなた「えぇ?そりゃあ、確かに一日二食健康法なんてのはあるけど……せつ菜ちゃんはまだまだ若いんだし、何よりダンスとかで動くんだから、三食きっちり食べないと!」
せつ菜「いえ、その……マネージャーさんが、体重管理に厳しくて」
あなた「なっ……」
せつ菜「だ、だから……これ以上体重を増やすわけには、いかないんです」
あなた「なにも、わかってなーい!!!」
せつ菜「えぇっ!?」 あなた「体重なんて数字じゃん!そんなのいくらでも誤魔化せるよ!!」
せつ菜「ちょ……!?」
あなた「実際男の子はそんなの気にしてないから!一番大事なのは体型なんだよ!」
あなた「体型の維持なんて同好会の時の筋トレを続けてれば余裕だから!せつ菜ちゃん、ちゃんと続けてるよね?」
せつ菜「あ、もちろん……あの時から欠かさず……」
あなた「だったら全然気にすることない!」 あなた「一日二食なんて、毎日歌って運動してるアイドルが実践したらあっというまにもやしっ子になっちゃう!そんなアイドル、男の子は求めてないんだよ!」
せつ菜「は、はぁ……」
あなた「求められてるのは元気であること!そのためには、せつ菜ちゃんはきちんと三食食べなきゃ!!」
せつ菜「あ……アハハ……」
あなた「せ、せつ菜ちゃん?」
せつ菜「フフッ……ハハハハハッ!!」
せつ菜「お、おかし……面白すぎます……!」
あなた(せつ菜ちゃんが……壊れちゃった?)
せつ菜「あなたのいうことは、今のマネージャーとまるで正反対で……それが、何だかとっても面白くて……」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています