楠木ともりさん(25)「今日は奢るね!」田中ちえ美ちゃん(30)「うう、ありがてぇ…ありがてぇ…!」
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田中(30)は俺が養うから、後輩にたからなくてもいいんだよ 楠木ともりさん(35)「今日は奢るね!」
田中ちえ美ちゃん(40)「うう、ありがてぇ…ありがてぇ…!」 ともりる「奢ってもらったし、これからどうしたらいいかわかるよね?」
田中ァ「はい……」
楠木ともりさん(25)「田中ァ〜〜〜!!」ギュウウスリスリスリ
田中ちえ美ちゃん(30)「うう…」ナデナデ 田中ともりさん(40)「今日は奢るね!」
田中ちえ美ちゃん(45)「うう、ありがてぇ…ありがてぇ…!」 ねえ、田中と飲むときはいつも白○屋だったね。
一番最初、田中と飲んだときからそうだったよね。
私がまだ駆け出し声優で、田中が月20万稼ぐ声優だったとき、
おごってもらったのが白木屋だったね。
「私は、毎晩こういうところで飲み歩いてるよ。金が余ってしょーがねーから」
田中はそういって笑ってたっけな。
私がアニメのヒロイン役取って初給料22万だったとき、
田中は月30万稼ぐんだって胸を張っていたよね。
「毎晩残業で休みもないけど、金がすごいんだ」
「後輩声優どもにこうして奢ってやって、言うこと聞かせるんだ」
「事務所の社長の息子も、所属声優まとめている私に頭上がらないんだよ」
そういうことを目を輝かせて語っていたのも、白○屋だったね。
あれから十年たって今、こうして、たまに田中と飲むときもやっぱり白○屋だ。
ここ何年か、こういう安い居酒屋に行くのは田中と一緒のときだけだ。
別に安い店が悪いというわけじゃないが、ここの酒は色付の汚水みたいなもんだ。
油の悪い、不衛生な料理は、毒を食っているような気がしてならない。
ねえ、別に女が居る店でなくたっていい。
もう少し金を出せば、こんな残飯でなくって、本物の酒と食べ物を出す店を
いくらでも知っているはずの年齢じゃないの、私たちは?
でも、今の田中を見ると、
田中がポケットから取り出すくしゃくしゃの千円札三枚を見ると、
私はどうしても「もっといい店行こうぜ」って言えなくなるんだ。
田中が前の事務所クビになったの聞いたよ。田中が体壊したのも知ってたよ。
新しく入った事務所先で、一回りも歳の違う、20代の若い声優の中に混じって、
使えない粗大ゴミ扱いされて、それでも必死に卑屈になって声優続けているのもわかってる。
だけど、もういいでしょ。
十年前と同じ白木屋で、十年前と同じ、努力もしない夢を語らないでくれ。
そんなのは、隣の席で浮かれているガキどもだけに許されるなぐさめなんだよ。 田中ともり(90)「今日は奢るね……」コトッ
田中ちえ美(94)「……」
田中ともり「このお酒、好きだったよね……」 田中を養いたい
美味いもんたらふく食わせて笑顔にしてやりてぇ 楠木ともり(5)「たなかぁ!わたちがおごってやる!」
田中ちえ美ちゃん(10)「ありがてぇ!ありがてぇ!」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています