栞子「付き合ってほしい?」
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栞子「念の為に伺いますが...」
栞子「あなたと私とで恋人関係になるという解釈でよろしいんですよね?」 ..........................
観覧車
栞子「よい、しょっと」
栞子「動いているので乗るタイミングが難しいです」
栞子「...少しずつ上がっていきますね」
栞子「今日は久しぶりに沢山遊びました」
栞子「普段の休日は生徒会の仕事や勉強で忙しいので...こうやって思い切り遊んだのは数年ぶりかもしれません」
栞子「...楽しかった?」
栞子「そうですか。それなら良かったです」 栞子「...私の方も」
栞子「楽しくはありました...一応」
栞子「えぇ、また来ましょう」
栞子「...段々と遠くの景色が見えてきましたね」
栞子「綺麗です」
栞子「...どうしました?」
栞子「...え?写真?」 栞子「お化け屋敷に入った時に手に入れたでしょう」
栞子「...ちゃんとした写真を撮りたい?」
栞子「遠慮がありませんね」
栞子「一緒に、ですか」
栞子「......」
栞子「それでしたら私もあなたと並んだ方が撮りやすそうですね」
栞子「隣に座ってもよろしいでしょうか?」
栞子「はい、では」 栞子「背景を綺麗に写したいですね」
栞子「この角度からは...逆光になってしまいますね」
栞子「こちらからはどうでしょうか」
栞子「...良い感じです」
栞子「それでは...」
栞子「...? ピース?」
栞子「...やらなければ駄目ですか?」
栞子「...っ」
栞子「...これで良いですか」 栞子「それでは撮りますね」
パシャ
栞子「どうですか?」
栞子「...上手く撮れましたね」
栞子「後で私の携帯の方にも送って下さい」 栞子「...どうしました?」
栞子「...笑顔?」
栞子「別に笑ってなくてもいいじゃないですか」
栞子「...もう」
栞子「だから笑うのは得意ではないんです...」 すごくぎこちない笑顔の写真撮れてるんやろなぁ…
それを照れてそっぽ向きながら「笑うのは得意ではないんです」って言ってる栞子ちゃん想像したら胸がギュンギュンする 二人きりのときだけいつもとは違う柔らかい笑顔を浮かべるんやろ
俺は詳しいんだ 栞子「そういうあなたの方はいつも笑ってますね」
栞子「そんなに笑っていて疲れないんですか?」
栞子「....私と一緒だから、ですか」
栞子「またそういう事を平然と...」
栞子「......」
栞子「以前からお聞きしたかったのですが...」
栞子「何故私の事が好きなんですか?」 栞子「...いえ、そもそも私とあなたは告白される前はほとんど関わりがありませんでした」
栞子「それなのにあの日、いきなりあなたは私に告白してきました」
栞子「だからあなたが私に好意を持つようになった切っ掛けが分からないんです」
栞子「......」
栞子「他人の為に一生懸命になれるところ?」
栞子「どういう事ですか?」
栞子「......」
栞子「それはまぁ...生徒の方達の将来を考えて動いてはいますが...」
栞子「他人の素質を見抜く力が備わっている者として当然の事をしているだけです」
栞子「別に私が優しいからなどではありません...」 栞子「...そんなことない?」
栞子「...そうでしょうか」
栞子「私はあなたに特別優しく接したことはないと思っているのですが...」
栞子「むしろ厳しいことを言ったり、不愛想な態度を取ってしまったりしていた事が多いように思います」
栞子「...そういう所も好き、ですか」
栞子「はぁ...」
栞子「何だか腑に落ちたような、落ちないような変な感覚です」 栞子「ですがあなたの気持ちは理解しました」
栞子「あなたも相当変わってますね」
栞子「他人の為に懸命になる人なんて私以外にもいくらでもいると思うのですが」
栞子「...でも」
栞子「人からそう言って頂いたのは初めてです」
栞子「えぇ、嬉しいです。とても...」
栞子「...そろそろ観覧車が終わりますね」
栞子「降りる準備をしましょう」
栞子「......」 ............................
栞子「今日はありがとうございました」
栞子「高校生にもなって楽しめるか不安でしたが、私の杞憂で良かったです」
栞子「......」
栞子「あの」
栞子「月曜日の放課後の方なんですが...」
栞子「時間は空いてますか?」 栞子「もし空いていたら一緒に行きたい所があるんです」
栞子「...ありがとうございます」
栞子「...いえ、別にそんな仰々しい所ではないので安心して下さい」
栞子「はい、お願いします」
栞子「それでは月曜日にまた...」
栞子「おやすみなさい」 栞子「......」
栞子「写真...」
栞子「表情がぎこちないですね...」
栞子「どうもカメラの前だと緊張してしまいます」
栞子「私もあの人みたいに笑って撮れるようになりたいですね」
栞子「ふふっ」 どうしよう、俺のかわいい度指数が9999で上限だと思ってたら
16000かわいい叩き出したわ…乙! 最高
他人のために一生懸命っていう視点はなかったなー
あなたちゃんに似てるな この間もずっとしぃちゃん呼びなんでしょ?
可愛いが過ぎる… そろそろ他の女子と話をするだけで面倒臭くなる頃合いだぞ!気を付けろよ! こんなにキュンキュン来るSSを連発されたら、こちらの胸も大変な事になるので、たまには休ませて欲しい。
乙です! ---------------------------
月曜日 放課後
栞子「お待たせしました」
栞子「すみません、授業が少し長引いてしまいました」
栞子「...いえ、今日は生徒会の仕事は昼休みに処理してしまったので大丈夫です」
栞子「はい、行きましょう」 ..........................
児童館
栞子「着きました」
栞子「ここでは毎週イベントが開催されていて私達くらいの学生がここの子供たちと遊んだりし
ているんです」
栞子「少し子供たちと遊んで頂くことになると思いますが大丈夫ですか?」
栞子「...えぇ、ちゃんと相手をしてあげて下さいね」
栞子「ふふっ、油断してると泣かれたりしますから」
栞子「それでは入りましょう」
栞子「連絡は入れていますので大丈夫です」 栞子とお子さんは混ぜるな逆に危険!
浄化され過ぎて仕事の取引とか出来なくなるわw
乙! 乙
スクスタのメインストーリーもそろそろ更新入るみたいだしこっちもスクスタも両方楽しみ ..........................
栞子「どうですか?子供たち遊んだ感想は?」
栞子「そうです。それはもう大変ですなんです」
栞子「私も初めの頃はあなたの様にあたふたしてしまいましたから」
栞子「何人かから同時に引っ張られたりして慌てていました」 栞子「えぇ、でも何回か遊んでいると子供たちの事が段々と分かってくるんです」
栞子「その子の性格、好きな事や仕草だったりと沢山の子の色々な部分が見えてきます」
栞子「それに子供の方からも私に話してくれるようにもなって...」
栞子「話してるとあの子たちの良い部分や困っている事、得意なこととかも分かってきます」
栞子「良い部分は褒めてあげて...困っている事は相談に乗って助言をしてあげるんです」
栞子「それで少し経った後また私の所に来て、私の助言の通りにして上手くいったと笑顔で話してくれるんです」 栞子「えぇ、すごく嬉しいですよ」
栞子「そうしてあの子たちの長所を伸ばしてあげて、自分に自信を持ってもらえば...」
栞子「これからのあの子たちの未来はとても明るいものになっていくのだと思います」
栞子「あの子たちにはこの先の人生で後悔して欲しくはありません」
栞子「叶わない夢を追い続けて挫折してほしくはないんです」
栞子「色んな人に応援されてきたのに、才能が無い故に最後は挫折してしまう」
栞子「そしてあの時にああしていれば良かったと後悔してしまう」
栞子「これほど哀しいことは無いと思うんです」 栞子「......!」
栞子「すみません、少し喋り過ぎましたね」
栞子「ただ、あなたには私の考えを少し知って頂きたかったので...」
栞子「今回はわざわざ付き合ってもらったんです」
栞子「えぇ、ありがとうございます」 栞子「...違います」
栞子「あくまでも仲の良い友人だから話すんです」
栞子「的外れなことを言わないで下さい...」
栞子「......」
栞子「嘘です」ボソッ
栞子「...っ//」
栞子「そ、外ももう暗くなり始めてますね」
栞子「あまり長居するのも悪いのでそろそろ失礼しましょう」 ...........................
駅前
栞子「それではここで...」
栞子「はい、今日はありがとうございます」
栞子「えぇ、おやすみなさい」
栞子「......」
栞子「私も...あの人のように素直になりたいです」 今日更新のしおりん可愛すぎた
このスレのおかげでさらに可愛く見えたからほんとうにありがとう ------------------------
生徒会室
栞子「......」
栞子「どうして...」
栞子「どうして皆さんは分かってくれないんでしょうか」
栞子「自分に向いている事をやった方が成功出来るのに」
栞子「将来の役に立つというのに...」
栞子「無駄だと分かっていても、それをやりたいだなんて...」
栞子「私には理解できません」 栞子「......」
ポロッ
栞子「...っ」ポロポロ
栞子「うぅ...」
ガチャッ
栞子「!」
栞子「あっ...」
栞子「こ、これは...」
栞子「み、見ないで下さい...!」 栞子「お願い...出てって下さい...」
栞子「来ないで下さい...!」
栞子「...!」
栞子「ハンカチ?」
栞子「私が泣き止むまで待ってる...?」
栞子「嫌です...こんな顔をあなたには見られたくないです...」
栞子「後ろを向いてる...?」
栞子「絶対に出て行かないって...」 栞子「......」
栞子「少しだけ...」
栞子「少しだけ待っていて下さい...」 ...........................
栞子「すみません、取り乱してしまって」
栞子「えぇ、もう落ち着きました」
栞子「情けない姿を見せてしまいましたね」
栞子「あなたにあんな表情を見られてしまう日が来るとは思いませんでした」 栞子「...泣いていた理由、ですか」
栞子「それは...」
栞子「......」
栞子「あなたは...」
栞子「私が生徒会長になったのか理由を御存知ですか?」 栞子「...そうです」
栞子「この学校の生徒の方達の才能を見抜いて、その適正に合った道に導くためです」
栞子「好きな事をやり続けたとしても、それが夢半ばでやぶれてしまって悲しむ人を少なくするためです」
栞子「だから私は選挙であの公約を掲げて前生徒会長と戦い、そして勝ちました」
栞子「会長に就任した後は、学校内の生徒達の中で才能を埋もらせてる方や夢を目指して伸び悩んでる方達を、その適性に合った部活に変更させたりしました」
栞子「必要ならば先生方を説得して、他の学科への編入させたりもしました」 栞子「最初は私の見合った通り、皆さんは移動先の部活等で高い成績を収め本人もそれに満足して問題が無いように思えました」
栞子「ですが、最近になってその方たちが、やっぱり自分の夢を追いかけたいと言ってまた元の部活や学科に戻り始めたんです」
栞子「私は戻った方たちに再び説得に行きました」
栞子「ですが、ほとんどの方が自分の好きな事をやりたいと言って私の言うことを聞いてくれませんでした」 栞子「......」
栞子「...私のしたことは間違っていたのでしょうか」
栞子「それに...」
栞子「...いえ、これは言うべきことではないですね」 栞子「...言って欲しい?」
栞子「......」
栞子「例のスクールアイドル同好会の事です」 今日はここまでです!!!
13章最高でしたね!!!!!!
しぃちゃんの可愛さが存分に発揮されてました!!!!!!!! やべえスクスタのストーリー8章でサボってるから読まないと…
乙 イッチなんて単語使うまとめキッズは臭いから消えろ
乙しおりんかわいい 乙
普段余計なことを言わない>>1だからギャップが微笑ましい スクスタのストーリー読んだらここの栞子ちゃんとリンクしてしまった…
乙やで 栞子「私はあの同好会が嫌いでした」
栞子「あそこには豊かな才能を持つ方がたくさんいます」
栞子「工学系や料理、演劇などその分野を目指せばトップクラスの人間になれるような方がいるんです」
栞子「本来なら高校生活をその才能を磨くために使うべきだと私は思います」
栞子「それを、スクールアイドルに費やすなんて...」
栞子「あまりにも勿体ないです」 栞子「...他に?」
栞子「...どうして他に理由があると思うんですか?」
栞子「...スクールアイドル同好会にだけ攻撃的だから、ですか...」
栞子「そんな事は...ありません...」
栞子「ただ単にあの同好会は無駄なものだと思っているだけです」 栞子「......」
栞子「いえ、違います」
栞子「...あなたの言う通りです」
栞子「他にも理由があります」
栞子「...あなたには嘘はつきたくありません」 栞子「私は以前、ある人を通してスクールアイドルを見ていました」
栞子「その人はとても頭が良く、様々な才能があり、私にとってあこがれの存在で心から尊敬していました」
栞子「私はその人にスクールアイドルについてたくさん教えてもらったんです」
栞子「正直な所、私はその良さをいまいち理解をする事が出来ませんでした」
栞子「けれど彼女がスクールアイドルについて話すとき、心の底から楽しそうに話すのを見ていたので私はそれほど嫌ってはいませんでした」
栞子「むしろ、彼女をこんなに笑顔にさせてくれるスクールアイドルに対して好意を持っていたくらいです」 栞子「ですが、数年前その人はスクールアイドルフェスティバルという大会の運営の一人になったんです」
栞子「理由を聞いたら、大好きなスクールアイドルを近くで支えてあげたいと言っていました」
栞子「先程も言った通りその人は高い才能を持つ方です。本来ならもっと上の立場に立つべき人だと私は考えます」
栞子「運営の企画や方針などは他の方たちと一緒に決めるのであの人の能力が十分に発揮することはできません」
栞子「私はそれが最初からある程度予想はついてました」
栞子「ですが...あの人の気持ちを考えると無理に止める事は出来ませんでした」 栞子「結果、オリンピック等の原因もありましたが...彼女の努力も空しく今年のスクールアイドルフェスティバルは中止になってしまいました」
栞子「あの時喧嘩をしてでも止めるべきだったと私は考えています」
栞子「自身の才能に見合う仕事を選んでいたらもっと多くの人の為になれることを成しえたと思うんです」
栞子「それを...自分に向いてない事をやって無駄にするなんて...」 栞子「......」
栞子「私はその人の姿を見続けていたのでスクールアイドルの魅力の恐ろしさがよく分かるんです」
栞子「同好会の方達もスクールアイドルというものが本当に好きなんだと思います」
栞子「好きだからこそ自分に向いている事に費やす時間を減らしてまでアイドルをやっているんだと思います」 栞子「でも、このままでは彼女たちも無駄な時間を過ごしてしまいます」
栞子「だから私はあの人ようにならないよう同好会の方達を無理やりにでもアイドルを止めさせようとしているんです」
栞子「彼女たちの才能をあの人の様にスクールアイドルで潰させたくはないんです」
栞子「でも...最近はそれも上手くいかなくて...」
栞子「......」
栞子「何もかもが上手くいかないです」 栞子「...少し話したらすっきりしました」
栞子「話を聞いてくれてありがとうございます」
栞子「私の方も色々と考えてみます」
栞子「もしかしたら会長を止める事にするかもしれません」
栞子「他の人に才能云々と言いながら、私自身が自分の適性を把握できていなかったようです」
栞子「...駄目ですね」 栞子「...?」
栞子「どうしました?」
栞子「...私に告白した理由?」
栞子「あぁ...観覧車に乗った時のことですか」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています