栞子職人の朝は早い
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
東京都江東区のお台場の地に、キリッとした顔立ちの、八重歯の少女の姿があった。
「私はね、虹ヶ咲学園という所の生徒会長をしているんですが、なかなか私の意に沿わない同好会があって、大変難儀しているんですよ。」
そう語るのは、しおせつ職人の三船栞子さん(15?)
虹ヶ咲学園と言えば、各分野で優秀な卒業生を多数輩出している名門校だ。最近ではメキメキと実力を付けているスクールアイドルがいるとして、界隈の注目を集めている学校でもある。 ───そこは一体はどんな同好会なのですか?
「スクールアイドル同好会というコミュニティなんですけどね、私は高校生という準備期間においてスクールアイドル活動は不要と考えているんです。
それなのに彼女らはそれがわからないようで、それぞれの資質にあった事をやるのが一番なんですけどね。(笑)」
と苦笑気味に語った。 ───最近話題の虹ヶ咲スクールアイドル同好会が生徒会長の中でそんな立ち位置になってるとは驚きました。それとワンゲル部を潰すことにどう関係が?
「私はいずれその同好会を潰すつもりなんです。なのでそれの予行練習というか、ちょっと手頃なサークルがあったので潰れてもらっています。(笑)
しかし流石の私もかわいそうだと思うので、ワンゲル部にはそれなりの対価は払っていますよ。私だって悪魔ではないんです。」
生徒への気遣いを忘れない、彼女の誠実さと仕事熱心さが伺える。 ───この学校のスクールアイドルが今話題になっていることはご存知ですか?
「ええ知ってますよ。ですが先ほども言った通り、私はスクールアイドル否定派なので、私が生徒会長である内はスクールアイドルはこの学校には置かないつもりです。」 ───いっそ会長もスクールアイドルになってみるのはどうでしょう(笑)
「絶対にありえません、完膚なきまでに否定しておきながらしれっとメンバーに入るなんて、厚顔無恥な真似は出来ません。まあ菜々さんがいれば別ですが…」ボソボソ
───今何かいいました?
「いえ何も」 ───これからの目標は?
「取り敢えず目下の目標は同好会を潰す事と、しおせつの尊さを広める事ですね。私は私の信念を曲げるつもりは無いので。いずれ彼女らにも私の考えを理解してもらえると信じています。好きで始めた事ですから、一生続けていこうと思っています。」 せつ菜「なんですかこれ…」
せつ菜「何でスクールアイドルの雑誌にウチの生徒会長が乗ってるんですか!」
愛「さあ…?私もおねーちゃんに教えてもらって初めて知ったからよく分かんないや…」
完 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています