栞子「近江さんはライフデザイン科の特待生です。そこでの実習において優秀な成績を元に今回のスイーツ発表会の場を得ました」

栞子「それに引き換えあなたは単なる普通科の生徒。近江さんの空いた席を埋めることが目的なのであれば、ライフデザイン科の料理専攻の方から募るのが筋なのでは?」

栞子「それに、そもそもあなたに料理の適性があるようには見えませんが」

栞子「……別に認めないとは言っていませんが?」

栞子「そうですね。生徒の機会を無碍に奪うのは向上心を養うことを阻害してしまいますから」

栞子「しかし、ただ認めるわけではありません」

栞子「料理を専門的に学んでいないあなたが公の場に料理を提供することには一定のリスクがあり、許可を出す私には責任があります」

栞子「よって、スイーツ発表会参加を認める代わりに、これから毎日私にお昼ご飯を作って生徒会室で食べることを命じます」

栞子「……何か異論はありますか?」

栞子「ありませんね。では私は前生徒会長の残した仕事を片付けねばなりませんので、早く出て行ってもらえますか?」