海未「いつか、その時が来たら」
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いつか、きっと。
そうやっていつも私達は大事な事から逃げて来た。
分かっているのに。
遠回しに、後回しにして。
何度も同じ事を繰り返して。
私達は後悔する。 海未「穂乃果!ちゃんと聞いていましたか?」
穂乃果「聞いてたよ〜」
海未「なら何故分からないのです?」
穂乃果「難しいから。も〜飽きた〜」
海未「全く。後回しにしても後で後悔するだけですよ」
真姫「またやってる」
にこ「毎日、毎日飽きないわね」
希「にこっちも穂乃果ちゃんの事を笑えないやろ〜?」
にこ「そ、そんな事ないわよ」
真姫「どうだか」 絵里「ねえ、海未?そろそろその辺にしてあげて…」
穂乃果「絵里ちゃん!」
海未「絵里は甘いです。穂乃果は生徒会長。生徒のお手本になるべき存在なのですから」
絵里「ま、まあ…そうね」
穂乃果「絵里ちゃん…。ことりちゃん助けて!!」
ことり「え?えっと…」
海未「ことり?」
ことり「あははは…ごめんね」
穂乃果「そんなぁ」
海未「助けを求めて逃げようとしてもダメです」
穂乃果「くうっふぅ。海未ちゃんの鬼ぃ」 海未「さっ、続きをやりましょう。逃げてばかりでは立派な大人にはなれませんよ」
穂乃果「ぶぅ〜」
ガチャ
花陽「遅くなりましたぁ」
凛「同じくにゃ〜」
ことり「花陽ちゃん!凛ちゃん!」
にこ「遅かったわね。何してたの?」
花陽「飼育委員の仕事で。アルパカ小屋に」
凛「その付き添いにゃ〜」
にこ「へ〜。そう」
凛「うん。あのね!もしかしたらなんだけど」
にこ「うん」
凛「アルパカさんのお腹の中に赤ちゃんがいるかもしれないにゃ」
ことり「え!?本当?」
真姫「へ〜おめでたいじゃない」 凛「お腹大きくなってたよね?」
花陽「うん」
ことり「そっかぁ。お母さんになるんだね」
穂乃果「え〜男の子かな?女の子な?」
絵里「それは生まれてからのお楽しみね」
穂乃果「そうだねぇ」
海未「その前にあなたは目の前の課題に集中する」
穂乃果「おめでたい話をしてるのに…鬼…」
海未「はい?」
穂乃果「いえ」 凛「赤ちゃん楽しみだにゃ〜」
花陽「だねぇ」
凛「でもさぁ。一つ分からない事があるんだけど」
真姫「なによ?」
凛「どうして赤ちゃんが出来たのかな?」
真姫「は?」
凛「赤ちゃんってどうすれば出来るのかなって」 真姫「なっ!!?」
穂乃果「!!?」
絵里「げっ、ゲホッ…ちょっ…」
にこ「!!?」
ことり「!!?」
希「あ〜」
花陽「り、凛ちゃん…」
海未「なっ…なっ…」
凛「へ?みんなどうしたの?」 絵里「ん、んん…な、何でもないわ」
凛「ふ〜ん。で、赤ちゃんってどうすれば出来るの?」
絵里「凛!二度も言わなくていいから!」
凛「え?う、うん…」
海未「いいですか…凛。赤ちゃんは…コウノトリさんが運んで来るんですよ」ニコニコ
凛「海未ちゃん…」
海未「はい?」
凛「さすがにそれが違うのは凛も分かるにゃ。もう高校生だよ?」
海未「そ、そうですか」
にこ「そんなのが通用するのは真姫くらいよ」
真姫「そんな訳ないでしょ!こう見えても医者志望よ!」 凛「みんな知ってるの?」
ことり「え?えっと…」
凛「かよちんも?」
花陽「あの…えっと…誰か助けてぇ」
希「そう言うのはえりちが詳しいんやない?」
絵里「は、はあ?ちょっと!」
ことり「そ、そうなの?絵里ちゃん…」
絵里「そんな訳ないでしょう!人をなんだと思ってるのよ」
希「でも、えりち。保健体育のテスト100点取ってたやん」
絵里「そ、それは…」
にこ「そうなの?」
花陽「100点なんて凄い…」
穂乃果「絵里ちゃん天才だ!保健体育の神様だ!」
絵里「穂乃果…それはやめて…」 絵里「えっと…って言うか凛だって保健体育の授業は受けてるでしょ!」
凛「え〜なんか言ってたっけ?」
花陽「凛ちゃん…たまにお昼寝してるから」
ことり「穂乃果ちゃんと一緒だね」
凛「絵里ちゃん。教えて下さい。お願いします」
絵里「ええ…」
海未「凛!」
凛「な、なに?」
海未「こう言う話は…あまり…」
凛「どうして?」
海未「どうしてって」 希「でも…凛ちゃんだっていつまでも子供やないんやし。正しい知識を身につけるのは大切な事やしな?性教育って凄く大事な事やもんな」
穂乃果「確かに。学校で習う事だもんね」
にこ「そうね。いやらしいと思う人こそいやらしいのよ。破廉恥なのよ!」
海未「なっ…私が破廉恥…そんな…」
にこ「薄々思ってたけどね。前から」
凛「絵里ちゃん。お願いします。教えて下さ」
絵里「うっ……分かった…」
凛「やったにゃ〜。絵里ちゃんが赤ちゃんの作り方を教えてくれるにゃ〜」
絵里「ちょっ」
〜部室前の廊下〜
教師「中でなんちゅー話をしてるんだ…。アイドルの癖に…」 絵里「凛!大きな声でそんな事言わないの!勘違いされるでしょ!!!」
凛「え?ごめんなさい」
絵里「わ、分かればいいけど。それじゃあ…えっと…何を説明すれば?」
にこ「どうすれば赤ちゃんが出来るかでしょ?」
凛「うん」
絵里「えっと…だからあれよ!精子が卵子に出会うのよ!そうすると赤ちゃんが出来るの!」
にこ「逃げたわね…」
穂乃果「海未ちゃんがさっきからフリーズしてるよ」
にこ「良かったじゃない。解放されて」 凛「ん〜難しいにゃ。どうすれば出会うの?」
絵里「えっ?」
希「そりゃあそうやんな。一番肝心な事やもんね」
絵里「それは…ピーをするのよ」
凛「ピー?それはどう言う行為?」
絵里「だから…ピーと言うか…ピーの事よ!流石に聞いた事あるでしょ!」
凛「えっ……」カァァァ
絵里「ちょっと!どうして赤くなるのよ!!!」
にこ「流石に凛でも知ってたか」
希「そりゃあそうやんね」 絵里「って言うか他の皆んなもなんで赤くなるのよ!別に真面目な話なんでしょ!」
穂乃果「いや〜なんか…単語を聞くとね?」
ことり「うん。ちょっと恥ずかしいね」
絵里「は、はあ?」
凛「絵里ちゃん…その…凛もそれが少し恥ずかしい事だってのは知ってるんだよ。けど…あまり詳しく知らなくて。どう言う事をするの?」
絵里「え?どう言う事?」
希「ほら!えりち!答えてあげなきゃ」
絵里「いや…でも…って言うか楽しんでない?」
希「全然」
絵里「嘘つきなさいよ」
凛「絵里ちゃん。お願いします」 絵里「あ〜こうなりゃヤケクソよ!ピーって言うのは!女の人が男の人のピーをピーしてピーするのよ!で、ピーしたピーをピーを使ってピーするの」
希「えりち…説明するのは普通のやつでええんよ」
絵里「え?違うの?」
にこ「あんた…どこでそんなの覚えてくるのよ」
凛「こ、怖いにゃ」
絵里「最初はね!けど、とても尊い行為なのよ!そう!何にも破廉恥じゃないんだから」
凛「そ、そっか」
穂乃果「えっ!ちょっと待ってよ」
絵里「何?」
穂乃果「最初はって!絵里ちゃんした事あるの?」
花陽「えっ!!?」
ことり「えっ!!?」
海未「はっ!!?私は一体…」 絵里「ある訳ないでしょ!!!!!!した事なんてないわよ!!!!まだ肌に触れられた事すらないわよ!!!!」
穂乃果「だよね。良かった」
絵里「当たり前でしょ。ねえ?」
希「え?」
絵里「え?」
希「あっ…え?」
絵里「ちょっ…え……あるの?」
希「………」
絵里「なんで黙るの?」
希「……」
絵里「希…嘘でしょ?何かあったらお互いちゃんと言うって約束したじゃない。嘘なのよね?」
希「うん」
絵里「そ、そうよね。良かったぁぁ」 海未「何が良かったのですか?」
穂乃果「実は絵里ちゃんはピーをした…」
海未「な、何の話をしてるんですか!!!と言うか…絵里は…絵里がそんな…そんな…不純異性交友をしてたなんて…」
絵里「いや…海未…私は不純異性交友なんて…」
海未「同性なのですか?もしかして希…」
希「ありゃ。バレちゃった?」
絵里「希っ!?ち、違うのよ」
海未「不純ではないと…ですが!二人はまだ高校生で…」
希「けど、ウチ等はもう18歳。もう働ける歳や」
海未「私は…私はどうすれば…」
絵里「どうもしなくていいのよ。希の嘘だから。私はまだなにも経験した事ないから!生娘だから!」
海未「へ?」
穂乃果「海未ちゃん早とちりして最後まで話を聞かないからだよ」
海未「穂乃果が紛らわしい言い方をするから」
穂乃果「え〜。なんて言ったっけ?」
海未「へ?そ、それは…」 穂乃果「まあ。海未ちゃんと絵里ちゃんがピーなのは分かったけどさ。凛ちゃんもか。他の人で実は私って人いないよね?」
絵里「当たり前でしょ…」
にこ「でも…大人しそうな子に限って進んでると相場は決まってるのよね」
穂乃果「それって…ことりちゃんとか花陽ちゃんがって事?」
花陽「えっ!?」
ことり「穂乃果ちゃん!!」
にこ「うん。でも…ことりは意外じゃないかも」
ことり「え?なんで?」
にこ「って言うか実は一番好きそう」
ことり「そんな事ないよぉ」
穂乃果「でも、中学生の時にちょっとエッチな漫画読んでたよね?」
ことり「ち、違うの。あれは……えっと……お母さんので!」
にこ「いや…それはそれで」
絵里「次からどう言う顔して会えばいいのよ」 穂乃果「まっ、でも二人は大丈夫って事で?」
希「でも、二人でもピーくらいす…」
絵里「希…。流石に怒るわよ」
海未「破廉恥です!!!!」
希「こ、怖いなぁ」
凛「ねえ?ピーって何?」
絵里「凛。その言葉は二度と口にしないで。お願いだから」
凛「う、うん」
にこ「って言うかさっきから一人だけクールを気取ってる子が居るんだけど」
真姫「誰が…」
にこ「もしかして…真姫ちゃんはお子ちゃまだから恥ずかしいのかな?」
真姫「別に。さっきも言ったけど私はもともと医者志望だから普通に知ってるし。純文学の小説なんて読んでればもっと艶めかしい内容が出てくるわよ」
穂乃果「あっ!だから海未ちゃんも知ってるのか!」
ことり「海未ちゃん読書好きだもんね」
海未「知りません!」 凛「ねえ。結局さ。赤ちゃんを作るには…」
絵里「ピーするの!終わり!」
ガチャ
理事長「……」
絵里「あっ!?理事長…」
理事長「ごめんね。アイドル研究部の部室が騒がしいって聞いたから。様子を見に来たんだけど」
にこ「理事長…直々に…」
理事長「少女三人集まれば姦しいとはこの事ね。しかも9人だからその3倍」
穂乃果「えっと…」
理事長「元気なのはいいけど。程々にね。それとことり。ちょっと理事長室にいらっしゃい。話があるから」
ことり「え?う、うん」
バタン
穂乃果「そこから聞いていたのか…」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています