千歌「しいたけ、死んじゃやだよ……」ヨハネ「その命、私が救ってあげましょうか?」
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千歌「志満姉!しいたけは!?」
志満「……」
美渡「もう長くないんだってさ……」
千歌「そんな……どうして!昨日まであんなに元気だったのに!」
志満「動物は自分の不調を周囲に悟られないよう、隠す習性があるみたいでね、だから、見掛け上は元気でも……」
千歌「嘘だ!」
美渡「おい!千歌!」
志満「……ううん、一人にさせておきましょう」
美渡「志満姉……」 千歌「ふざけてる場合じゃないよ」
ヨハネ「ご、ごめん……」 千歌(どうして……!どうして、しいたけ……)
千歌(病気なんてすぐに治してよ……!しいたけなら頑張れるでしょ!?)
千歌「うぅっ……」
梨子「千歌ちゃん、どうしたの?一人で海なんて見つめて」
千歌「……」
梨子「しいたけね……?」
千歌「何で……」
梨子「わかるわよ、それくらい、ずっと千歌ちゃんを見てきたんだから」
千歌「梨子ちゃん……ぅゎああぁぁああ!しいたけぇ!死んじゃ嫌だよ!しいたけぇえ……ッ!」
梨子「千歌ちゃん……」 梨子「悲しいわよね、ペットとの別れって」
千歌「わかるの……?」
梨子「うちにはペットはいないけど、きっと家族と同じようなものでしょう?でも、友人でもあり、兄弟でもあり……」
千歌「そう、そうなんだよ……」
梨子「私にはペットがいなくなる気持ちは分からないけど、その分からないって気持ちの余白全てが悲しみで埋まるんだろうな……ってことは分かるわ」
千歌「……しいたけ、どうなるのかな、どこに行っちゃうのかな」
梨子「今はいなくなることじゃなくて、まだ生きているしいたけのことを考えましょ?」
千歌「そっか、そうだよね……!」 千歌(しいたけ……)
しいたけ「……」
千歌(昼間、梨子ちゃんといたときは平気だったのに、やっぱり一人でしいたけと向き合うと……)
千歌(ずっと一緒だったからな……ほんと、志満姉や美渡姉と同じくらい、ううん、それ以上の結び付きを感じる……)
千歌(しいたけ……どこにも行かないでよ)
しいたけ「……ゥゥ……ヮン……」
千歌(ふふっ、声にしなくても千歌の気持ちはしいたけに届くんだ……)
千歌(しいたけが良くなるためなら何だって出来るよ……)
千歌(そうだ、治療費が高いなら明日からアルバイトも始めようかな、部活もしてなくて暇だし……) 千歌「うぅ〜ん……もう朝か」
千歌「って、どこ?ここ!」
ヨハネ「ようやく目を覚ましましたか」
千歌「……誰?」
ヨハネ「天界の掟に背き、神の手により堕天させられた悪魔、名はヨハネよ……ここは堕天使の集うソサエティの一角……」
千歌「悪魔……?もしかして、しいたけを迎えに来たの!?」
ヨハネ「ふふっ、死神ではないのよ?……私はその犬の命を救いに来たの」
千歌「……どういうこと」 ヨハネ「その犬のためになら何でも出来ると、昨日あなたはそう考えていたでしょう?」
千歌「う、うん……!何で出来るよ……!」
ヨハネ「その犬の命を救う代わりに、ひとつ条件があるの」
千歌「条件……」
ヨハネ「その条件を飲むことが出来たのなら、しいたけの命は救ってあげましょう」
千歌「私は何をしたらいいの!?」 ヨハネ「犬の命は、別の命との引き換えよ……」
千歌「それって、しいたけの代わりに失われる命があるってこと……!?」
ヨハネ「そうよ」
千歌「……そんな」
ヨハネ「安心して、その別の命は、あなたの知らないところにあるのだから……」
千歌「私の知らない……誰かの命が……」
ヨハネ「顔も名前も、一切正体を知らないものの命が奪われる……あなたのわがままのために……」
千歌「……」
ヨハネ「それでも、しいたけを助けてほしいと、私に頼むのかしら……?」 善子「ずばり!俺くんとのSEXよ!」
俺「どうも」
千歌「」
善子「俺くんの精液には悪魔的な成分が含まれているの」
千歌「で、でも…」
俺「しいたけを救いたいんだろ?なら俺のしいたけを慰めてくれよ!」
善子「さあ、どうするの?」
千歌「…」 千歌(私の知らないところで……命がひとつ無くなる……)
千歌(でも、きっと家族や友人ではないし、学校の先生や町の人でもない……顔を知っている芸能人も違うよね……私は知らない……)
千歌(そうだ、私は知らない……その命がなくなっても、知らない振りをして生きていける……)
千歌「しいたけを……」
ヨハネ「……」
千歌「しいたけを、救ってください……!」
ヨハネ「……何よりも大切な、しいたけの命を救ってあげましょう」 千歌(翌朝、目を覚ますと、隣で一緒に寝ていたしいたけの姿が消えていた)
千歌(容態が悪くなって病院へ連れていかれたのか、それとも……)
千歌(自室の窓から外を見渡すと、不安に思う私をよそに、しいたけは元気一杯に庭を走り回り、志満姉と美渡姉が驚く姿がそこにはあった)
千歌(病院で再度検査をするも、しいたけの身を蝕んでいた病は跡形もなく消え去り、主治医の先生は不思議そうに首をかしげていた)
千歌(あれは夢じゃなかったんだ……堕天使ヨハネ……彼女はいったい……)
千歌(そして、私の願いによって、いったい誰の命が奪われたのだろう……) ヨハネ(よかった、すぐに病院へ行ったのね)
ヨハネ(検査もしたようだし、しいたけの容態も分かったでしょう)
ヨハネ(時間が空きすぎると、いったい何の命が失われたのか疑問に思うでしょうし)
ヨハネ(しいたけの命の代わりに、しいたけの身を蝕んでいたガン細胞はその命を失ったわ)
ヨハネ(これからも家族仲良く元気に暮らしなさい) といった感じに、堕天使ヨハネが善行を重ねて神に認められて、最終的にAqoursが結成される世界線で人間に転生するSSください 優しい世界すぎる
乙!!
ちかおじはしいたけのために星になったのだ‥
(*> ᴗ ;*)ゞちかおじ‥無茶しやがって‥ 顔も名前もしらないちかおじが死んでその魂がしいたけの中に入っててそこから色々あるんだろ? 別にしいたけの為じゃなくていいからちかおじは犠牲になってくれていいぞ でも千歌の中には知らない誰かを殺した罪悪感が残るんだよな… もうひとつ質問いいかな
千歌ちゃんとしいたけ
どこに行った? 曜(高飛び込みの有力選手として注目されていたのも今は昔)
曜(事故によって両足を失ってしまった私は、チームの仲間やコーチ、友人だけでなく、親からも厄介者のように扱われることになった)
曜(外はクリスマス)
曜(ライトアップされた木々や、イルミネーションに彩られた民家、遠く駅の方からは、楽しそうにはしゃぐ子供やカップルの声が聞こえてくる)
曜(自由に身動きのとれない私は、車椅子に腰掛け、窓から景色を見渡すばかり) 曜(私だってまだ16歳なんだよ、高校2年生なんだよ)
曜(どうして私ばっかりこんな目に)
曜(どんな些細なものでも良いから、私にクリスマスプレゼントを用意していてはくれないかな)
曜(えっ、あれは)
曜(サンタ?)
曜(いや、悪魔?) 曜(窓の外、ベランダの端に、どうも私には気付かれていないと思い込んでいる女の子の姿が見えた)
曜(私と同じくらいかな)
曜(そうは思ったものの、よくよく見れば、体はベランダの向こう側)
曜(宙に浮いている?)
曜(何かの見間違いかと思い、目を逸らすと、彼女とは反対側のベランダの端に、何やらラッピングされた箱のようなものが置いてある) 曜(あんな遠くに、私が歩けないこと知らないのかな)
曜(窓を開け、車椅子のままベランダへと進み出る)
曜(包装を破き、箱を開けてみると、途端に涙が溢れ出た)
曜(箱の中には長ズボンが入っていた)
曜(後ろを振り替えると、先程の少女がニヤニヤと笑っている)
曜(正面に向き変えると、またもや箱が現れていた) 曜(その箱も開けてみると、今度はサッカーボールが出てきた)
曜(やっぱりあの子は悪魔なんだ)
曜(私のことをバカにして喜んでいるんだ)
曜(声を上げて泣いてしまった)
曜(悔しさと悲しさで一杯になり、悪魔のほうを向いて睨んでやったら、彼女もまた声を上げて、手を叩きながら笑っていた)
曜(もう部屋に戻ろう)
曜(そう思って体勢を戻すと、また別の箱が置かれていた) ヨハネ「開けてみて、きっとあなたが喜ぶものだから」
曜(もうここまでコケにされたら、何が出てきても同じだろう)
曜(もっと酷いものが出てきても、次は涙なんて流さず、毅然と悪魔のほうを振り向いてやろう)
曜(えっ、これは)
ヨハネ「気に入ってくれた?」
曜(箱には)
曜(箱の中には人間の脚が入っていた) ヨハネ「あなたが事故で失ってしまった、あなた自身の脚よ」
曜「まさか、嘘」
ヨハネ「私は堕天使のヨハネ、天の力を授かりし私に不可能はないわ」 曜(周囲の人の記憶から、私が事故で脚を失ったことなどきれいさっぱり消えていた)
曜(再び強化選手に指名された私は、これまでの時間を取り戻すように、かつて以上に競技に打ち込むようになった)
曜(その甲斐あって、来年のオリンピックでは、飛込競技の日本代表として出場することとなった)
曜(今では自分自身、事故が起きたことなど夢だったのではないかと、そう思えてきている) 曜にサッカーボールは違和感
飛び込みに関するものの方が良かったのでは >>50
足とサッカーボールはサイコパス検定を彷彿とさせるから
不安を煽る意味で良い表現と思ったが >>57
スレ主はにわかラブライバー説
プレリュードがいるのに、ペットはいないとかあり得ねーよ しいたけに子供いないし単純にどの時点の話かという問題なのでは? オムニバス形式SSいいゾ〜コレ
早く次書いて、どうぞ 千歌ちゃん部活やってないし曜ちゃん足失ってるのに注目するのがプレリュードの有無って何かのギャグか…? おぉ面白い
Aqoursの子たちを辛い目に合わせないといけないのがあれだけど ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています