海未「かもめ!どうして言うことを聞けないの!?」バチンッ かもめ「ひっ…!」
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ことり「海未ちゃん!かもめちゃんを叩かないでっ!」
海未「ことり!邪魔をしないでください!
かもめのお仕置きがまだ終わっていません!」
ことり「かもめちゃんが怯えてるでしょ…!?」
かもめ「…」ガタガタ…
海未「言っても分からない子供には、身体で教えないとダメなんです!」
ことり「違うよ…!海未ちゃんは、自分の思い通りにならないイライラをかもめちゃんにぶつけてるだけでしょ…?」
海未「そ、そんなことありません!私はかもめのことを思って…」
ことり「これ以上かもめちゃんに乱暴なことするなら、ことりも黙っていられないよ…!」ガシッ
海未「ちょ…ことり…!離しなさいっ!」バタバタ
ことり「んん〜…!」ギューッ
いつになく強い力で海未を抑えることり
海未「くっ…このっ…!」ブンッ!
ドカッ!
机に頭をぶつけることり
ことり「いたいっ…!」
かもめ「ことりちゃん!」
海未「あっ、ことり…」
かもめ「う…うわぁぁぁぁぁん!!!海未ちゃんもことりちゃんも喧嘩しないでよ〜」ポロポロ…
ことり「うぅ…」スリスリ…
海未「……」
海未「……あぁ〜〜〜〜!!!」グシャグシャグシャグシャ…
ことり「あ、うみちゃ…!」
ドスドスドスドス…バタンッ!! 外
海未「ふーッ!ふーーーッ!!ふー!」
海未「どうして?どうしてこうなの!?」
海未「私はかもめのことを思って、かもめを、ちゃんとした立派な人間に育てようとしているだけなのに…」
海未「かもめを良い子に育てて、家族と愛を育みながら、お互い協力し合って穏やかで幸せな家庭を築こうとしているだけなのに…」
海未「そのために、時に心を鬼にして、幼く分別の未熟なかもめを導いているだけなのに…」
海未「いつも私が、家族を破壊する悪者に…」
海未「私が悪いの!?私が悪魔なの!?」
海未「私は、家族にDVを働く猟奇殺人鬼なの!?」
海未「…うぅぅぅぅぅぅ……」グシグシグシ… 数分後
海未「ふー…ふー…」
冷たい外気とまどろみの中、ふと夕べのニュース映像が脳裏をよぎる海未
〜〜〜
ーー児童は病院に緊急搬送されましたが、まもなく死亡が確認されました。
ーー殴る、蹴るなどの暴行を加えた後、首を絞めて殺害したとして…
ーー母親の〜〜被告は「子育てに疲れた」と供述しており…
〜〜〜
海未「はっ…!」
〜〜〜
海未『かもめ!どうして言うことを聞けないの!?』バチンッ かもめ『ひっ…!』
海未『この…!』ブンッ! ことり『いたいっ…!』
ーー母親と子供、両者とも死亡が確認されました。
ーー被告は、「よく分からない」と供述しており…
〜〜〜
海未「ひっ…!!」
海未「………」ガタガタガタガタ…
海未「わ……わたしは……」ヘタヘタ…
地面に崩れ落ちる海未
海未「う、うくぅぅぅ……」ポロポロ… ことり「かもめちゃん、もう痛くない…?」スリスリ…
かもめ「うん…」
ことり「そう、良かった。冷えピタはよく効くね」
かもめ「お腹空いたよぉ…」グゥ〜…
ことり(…そういえばご飯の途中だったんだった)
ことり「じゃあ、ご飯の続きしよっか」
かもめ「うん」
ヒック……コトリィィィィィ…!
ことり「…!海未ちゃん…」
かもめ「!」
ことり「…かもめちゃん、ちょっと一人でご飯食べててね…」
かもめ「うん……」
タッタッタッタッ…
〜〜〜
アァァァァァァ…!!コトリィ!ワタシ…ワタシィ…!
ダイジョウブダヨ…
ウミチャンハチャントコトリトカモメチャンノコトアイシテルンダカラ…
かもめ「………」モグモグモグモグ… 翌朝
かもめ「…ふわぁぁぁぁぁ……」ムニャムニャ…
かもめ「おしっこ…」
トテトテトテ…
海未「…!」
かもめ(あ、海未ちゃん…!)
かもめ「あっ…あの…うみちゃ…」
海未「…」
スタスタスタスタ…
何も言わずに姿を消す海未
かもめ「…」シュン…
トボトボ…
バタン、ガチャ……
……ジャーーーー…
ことり「あ、おはようかもめちゃん…♪おトイレ?」ニコッ
目の下にクマを浮かべることり
かもめ「…うん」
ことり「これから朝ごはん作るからちょっと待っててね♪今日は…食パンとスクランブルエッグかな…?」
かもめ(ことりちゃん、疲れてそう…)
かもめ「かもめも手伝うよ」
ことり「あ、ほんと!?じゃあ、ちょっとお願いしようかな♪」
かもめ「うん」 ことり「じゃあ、ことりはお野菜炒め作ってるから、かもめちゃんはあっちのテーブルで卵溶いといてくれるかな?」
かもめ「うん」
ことり「よろしくね♪」ポンポン
トテトテトテ…
〜〜〜
シューーッ
ことり(そろそろ卵いこうかな…)
ことり「かもめちゃん、卵できた?」チラッ
かもめ「これでいい?」ガチャガチャガチャ…
ことり「うん、それくらいでもういいよ」
かもめ「」パチッ
ことり(…?)
かもめ「これをそのままフライパンに入れるの?」
ことり「あ、うん、油をひいてからね」
かもめ「」パチッ
ことり(…ウインク?) かもめ「オリーブオイル?」
ことり「ううん、火使う時はサラダ油よ♪」
かもめ「へぇ〜」パチッ…パチッ…
ことり(まただ…)
ことり「…かもめちゃん、ウインクの練習?」
かもめ「ん?」パチッ
ことり「だって、さっきからおめめパチパチしてるから」
かもめ「え、そうかな…?」
かもめ「」パチッ
ことり(自覚ないのかな…?)
ことり(もしかして……チック症…?) 病院
真姫「うん、仰る通り、恐らくチック症ね」
ことり「そう…」
かもめ「…」
真姫「心理的なストレスを抱えてるんでしょうね。母親として何か心当たりはないの?」
ことり「…」
真姫「…まぁ、母親だからって子供の気持ちなんて簡単には分からないわよね」
ことり「…海未ちゃんが…」
かもめ「…!」ビクッ
真姫「ん?」
ことり「海未ちゃんが、少しかもめに厳しくて…」
かもめ「ねぇ、ことりちゃん、もう行こう…行こうよぉ!」
真姫「そう…」
ことり「昨日も、かもめがちょっと駄々こねただけで海未ちゃん凄く怒って、取り乱して家を飛び出しちゃって…」
かもめ「ことりちゃん、もういいよぉ…!かもめ元気だから、もうお家帰ろうよぉ…!」
看護婦「かもめちゃん、お母さんちょっと先生とお話あるから、看護婦さんと一緒に向こうであやとりやってよっか!」
トボトボトボ… 真姫「子育ては大変よね…」
ことり「うん…」
ことり「海未ちゃん、かもめとことりのこと凄くよく考えてくれていて、幸せな家庭を築こうって思ってくれているのは確かなんだけど…」
真姫「うん」
ことり「ちゃんとしなきゃいけない、かもめを強くたくましく育てなきゃいけない、っていう意識が高くって、かもめに厳しくしすぎちゃうの…」
真姫「…」
ことり「最近見てると、海未ちゃん、かもめを叱ったり叩いたりするときに、しつけじゃなくて不安な気持ちをぶつけてるような感じなの」
真姫「海未もかなり情緒不安定なのかしらね…」
ことり「うん…それで、お家を飛び出したあと、しばらくたって、凄くおびえた様子で泣きながら帰ってきたの。『私は殺人鬼になってしまう』『ことりたちを殺す前に私は自殺しなきゃいけない』って…」
真姫「そう…」
ことり「…」
真姫「ごめん、私からは何も言えないわ…ことりと海未の苦悩は分からないし、私に子供はいないから…」
ことり「ううん…ありがとうね、真姫ちゃん」
真姫「…」
真姫(精神科医って無力ね…) 園田家 夕食
海未「…」モグモグ…
かもめ「…」オドオド
ことり「このステーキ美味しいね!海未ちゃん、かもめちゃん」モグモグ
海未「…」モグモグ
かもめ「…う、うん、おいしい〜…」オドオド
ことり「ほんと?じゃあ、かもめちゃんにはことりの分のお肉もちょっとあげるね♪」ヒョイ
かもめ「や、やったー!ことりちゃんありがとう〜…!(汗)」
ことり「かもめちゃんは育ち盛りだから、お腹いっぱい食べないとね♪…あ、かもめちゃん、お塩とってくれる?」
かもめ「はーい……あっ」ゴトッ
オレンジジュースの入ったグラスを零すかもめ
海未「!」
ジワァ…
オレンジ色に染まる海未のズボン
かもめ「…!ひっ…!」 ことり「あらら、ジュース零しちゃった…シミにならないように洗剤つけとかないとね」
かもめ「ご、、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい…!」
ことり「大丈夫だよ、かもめちゃん♪洗えば綺麗になるし、海未ちゃん怒ってないから」
かもめ「…」ガタガタガタガタ…
海未「…」
ことり「じゃあことりは海未ちゃんのズボン持ってくるから、かもめちゃんこのナフキンでジュース拭いといてくれる?」
かもめ「う、うん…」
ことり「お願いね♪」
タッタッタッタッ…
かもめ「…」フキフキ…
海未「…」ヌギヌギ
海未「かもめ、もう一枚布巾持ってきてくれますか?」
かもめ「!」ビクッ
かもめ「は、はいッ…」
海未「…」
トテトテトテ… かもめ「はい…」サッ
海未「ありがとうございま…」
クルッ、サッ…
逃げるように海未から距離を置くかもめ
海未「…」
ことり「はい海未ちゃん、ズボン。折角だから昨日新しく買ったやつ下ろしてきたよ♪」
ことり「あれ、かもめちゃんどうしたの?」
かもめ「…」オドオド…
ことり「もうお腹いっぱい?」
かもめ「あ、うん…」
ことり「じゃあこれは明日のかもめちゃんのお弁当にしよっか」
海未「あの…ことり、このズボン、サイズがちょっと…」
ことり「あ、もう9時!かもめちゃんお風呂入れて寝かせなくちゃ」
ことり「はいはいかもめちゃん、一緒にお風呂行きましょうね〜」ポンポン…
海未「…」
ガシャーーーン!!!
ことり・かもめ「「!!?」」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています