鞠莉ママ「鞠莉、バイトしなさい」鞠莉(24)「えー?」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
鞠莉ママ「毎日ダラダラダラダラ、家に篭って働きもせず」
鞠莉ママ「アナタももういい歳でしょう?少しは社会に貢献しようとか思わないのデスか?」
鞠莉「い゛ーいじゃーん!ウチお金あるんだしさー」ゴロゴロ
鞠莉ママ「……」
鞠莉「それともなにー?ウチの経営悪化でもしてるのー?」
鞠莉ママ「すこぶる稼いでるけど……」
鞠莉「そ!ならオールオッケーね!」
鞠莉ママ「いやオールオッケーじゃなくて」 鞠莉ママ「恥ずかしくないのデスか?今のこの引きこもりという現状」
鞠莉「引きこもりじゃないもん!」
鞠莉「週1くらいで出かけてるし、そこのコンビニとか。果南と遊びに行ったりとか」
鞠莉ママ「それはもうほぼ引きこもりデス!見なし引きこもりデス!」
鞠莉「見なさないでー」ゴロゴロ
鞠莉ママ「こ、このガキ……!」
鞠莉「ママ」
鞠莉ママ「……なんです」
鞠莉「お金あるのに働く必要って、あるのかな」
鞠莉ママ「あなたさっきからお金持ちの子供が言っちゃおしまいなことをペラペラと!」 鞠莉ママ「お友達はもう皆立派に働いているでしょう!?ハグゥデスワァも家業を継いで……」ガミガミ
鞠莉ママ「そもそも!労働というのはお金を得るためだけのものではなく!さっきも言ったように社会に貢献するという目的もあって……」ガミガミ
鞠莉ママ「だいたい労働は国民の義務で!世間体的にも働くべきなのは当然というか!いくらウチがお金持ちと言っても……」ガミガミ
鞠莉「ママ」
鞠莉ママ「はい?」
鞠莉「ロジハラやめてくんない?」
鞠莉ママ「……(唖然)」
海外の大学へ進学した小原鞠莉
そして卒業し地元へ戻ってきた彼女は
だらけきっていた……! 〜数日後〜
ルビィ「……」
鞠莉「……」
ルビィ「……えっと」ペラッ
鞠莉「はい」
ルビィ「えーっと、あの」
鞠莉「はい」
ルビィ「……」
ルビィ「し、志望動機を、お願いします」
鞠莉「ママにバイトくらいしろって言われたので」
ルビィ「……」
ルビィ「はい……」 ルビィ「それであの……」
鞠莉「ん?」
ルビィ「ど、どうして数あるバイト先の中からウチを?」
鞠莉「そりゃあもちろん、ルビィがここのオーナーやってるから!」
鞠莉「採用してもらえると思って!」ニィ
ルビィ「……」
鞠莉「いや〜、にしてもルビィも今や立派にコンビニのオーナーだもんねー!」
ルビィ「あはは……まあ」
ルビィ「家に就職先用意してもらっただけだけど……」
鞠莉「黒澤家ってそんなこともやってたのね〜!」
鞠莉「あ、ところでお茶貰える?喉乾いちゃってー」
ルビィ「……」 ルビィ「どうぞ」スッ
鞠莉「」ゴクゴクゴク
ルビィ「」
鞠莉「本当はバイトとかしたくないんだけどねー」
ルビィ「まあ鞠莉ちゃん家お金持ちだし……」
鞠莉「えー?でもそれはルビィだって同じじゃない?」
ルビィ「ウ、ウチは厳しいし……お姉ちゃんが跡取りになったから、ルビィは家業以外の仕事しなくちゃいけなくて……」
鞠莉「でもオーナーって大変そうよねー!まだ初めて1年も経ってないでしょ?」
ルビィ「まあ、でもだんだん分かってきたよ?要領とか」
鞠莉「ルビィも大人っぽくなったわよね〜」
ルビィ「うん……」
鞠莉「あ!そこ!昔だったら『うゅ』って言ってたとこね!w」
ルビィ「あ、たしかに」
鞠莉「w」
ルビィ「w」
鞠莉「じゃ、採用の結果は後で知らせてね〜」
ルビィ「あ、不採用で」
鞠莉「えぇっ!!?」 〜数日後〜
善子「えー、はい。はい。」
鞠莉「それであのー、志望動機はっ!えっと……えっと……な、なんだっけ……」
善子「はい」
鞠莉「……」ダラダラ
善子「……」
善子「志望動機は?」
鞠莉「あっ、社会に貢献したく……」
善子「社会に貢献ですか……」
善子「このヴィレッジヴァンガードで?」
鞠莉「そうそう!」
善子「ヴィレヴァンで?」
鞠莉「はい!ヴィレヴァンで社会に貢献を!」
善子「そうですかー……」
鞠莉「……」
善子「……」
善子「すみません、ちょっと不採用ですね」
鞠莉「へぇっ!!?」 善子「社会に貢献というアナタの意思とウチの方向性はあってないようなので……」
鞠莉「ちょっとちょっと!?善子!?」
鞠莉「ていうかなんでそんなさっきから他人行儀なの!?別にそんな会うの久しぶりじゃないでしょ!?」
善子「うるさいわね!私にだって職場でのメンツってもんがあんのよ!ただでさえ高卒で雇われ店長って気苦労が多い身なんだから、察してよね!」ヒソヒソ
善子「……ぅオホン!」
善子「はい。という訳で、すみませんが……」
鞠莉「……グスッ、今回真面目にやろうと思ったのに……」
善子「まあ、頑張んなさいよ。別にバイト先なんかいくらでもあるんだから」 〜数日後〜
梨子「いやいやいや」
鞠莉「いやいやいや」
梨子「いやムリムリムリ」
鞠莉「いやそこをなんとか」
梨子「ダメったらダメ」
鞠莉「なんでどうしてなぜWhy!?」
梨子「資格がないから」
鞠莉「死角?特にありません。無敵です」
梨子「いやそういう冗談いいから」
梨子「保育士の資格」
梨子「ないでしょ?」
鞠莉「ないけど子供好きだし私」
梨子「でも資格ないでしょ?」
鞠莉「ないです」
梨子「じゃあダメ。せめて資格取ってから来て」
鞠莉「ロジハラァ……」
梨子「いやロジハラじゃなくて、法的なアレだから」 〜数日後〜
曜「いやー、まあ確かに焦るよね」
鞠莉「でしょー!?みんなしっかり社会人やってるんだもん。なんかいつの間にか置いてかれた気分っていうか……!」
曜「梨子ちゃん保育士たいへんそうだもんねー、向いてるっぽいけど」
鞠莉「ルビィの経営してるコンビニなんか売上凄いんだって。後で聞いたんだけど」
曜「ルビィちゃんああ見えて合理的なとこあるからね。経営者とか向いてるのかも」
曜「善子ちゃんも大学行ってるしね。大変そうだよ」
鞠莉「え!?でも善子はヴィレヴァンの……」
曜「夜間の行ってるらしいよ?なんか教員免許取るんだって。お母さんが先生やってるからかな?」
鞠莉「そ、そう……」
鞠莉「皆頑張ってるのねー、私がダラダラしてる間に」
曜「ま!私も結構焦ってくるけどね!フリーターだし!」
鞠莉「曜は何かしたいこととかないの?」
曜「ん?世界一周!」
曜「というか、来月から行ってくるんだ!」
鞠莉「!?」 鞠莉「うそ!?」
曜「ほんとほんと!夢だったんだー」
鞠莉「でもお金とか……」
曜「へっへっへ……実は貯金がもう200万近く貯まってて、資金は十分なのだ!」
鞠莉「そ、そんなに貯めるのたいへんだったんじゃないの?」
曜「まー週7でバイトしてたからねー」
曜「それで、しばらく世界一周してきて、帰ってきてから仕事探すつもり!」
鞠莉「……」
鞠莉(こ、これは……有能ゆえの余裕……多分曜は帰ってきたらあっさり仕事見つけるに違いないわね……そんな感じがする……)
鞠莉(まずいまずい!せっかく似たような境遇の人がいるってちょっと安心してたのに!) 〜数日後〜
鞠莉「解脱しに来ました」
花丸「なるほど」
鞠莉「お寺で修行させてください」
花丸「尼さんになるということずら?」
鞠莉「はい。本気です」
花丸「噂によるとアルバイトを探していると聞いたんだけど……?」
鞠莉「なんかいっそのこと私は働くより欲を断ち切るのがいいと思って」
花丸「ほほう。それはなぜ?」
鞠莉「私ってお金持ちじゃない?それはもう染み付いてるわけで」
鞠莉「今更このお金に塗れた身体でお金の為に労働するより、その染み付いたお金持ち根性を取り除いた方が……」
花丸「なるほど、確かに合理的ずら」
鞠莉「ね?」
花丸「でもウチに入ったらお肉とかも今後食べられないよ?」
鞠莉「それは困る」 〜数日後〜
ピンポーン
ダイヤ「はい……」ガチャ
鞠莉「や、やっほー!ダイヤ元気ー?」
ダイヤ「はぁ……そろそろ来る頃だと思ってましたわ」
鞠莉「はは……」
ダイヤ「とりあえず中へお上がんなさいな」
鞠莉「失礼しまーす……」 鞠莉「……」キョロキョロ
ダイヤ「ま」
ダイヤ「アナタが方々で職を探しているというのは既に私の耳にも届いてましたわ」ズズッ
ダイヤ「ルビィのとこにも行ってたそうですし」
鞠莉「いや〜、あはは……」
ダイヤ「そして今日は私のところに来たと」
鞠莉「う」
ダイヤ「はあ……」
鞠莉「う゛ぅ〜……!ダイヤぁ〜」
ダイヤ「何を情けない声を出してるんですか、全く」
鞠莉「だっでぇ〜、だっでぇ!どこも私を受け入れてくれないからぁ゛〜!」
ダイヤ「まあ、いざとなればワタクシのやっている仕事の一部を任せてもいいのですが……」
鞠莉「え゛っ、本当……?」
ダイヤ「ええ。別に人手が足りないと言えば足りない時もありますし。ただ」
鞠莉「ただ……?」
ダイヤ「どうして果南さんのところは行かなかったんですの?」
鞠莉「えっ、どうして知ってるの?」
ダイヤ「果南さんからは来たという話は聞かないですし」
鞠莉「う〜ん、果南はね〜……親しい間柄すぎてちょっと嫌だっていうか……」 ダイヤ「まあ分からなくはないですけど……」
鞠莉「うん、ちょっとね……果南のとこはね……」
ダイヤ「それで、他の元Aqoursメンバーのところは全員断られたんですのね」
鞠莉「うん……」
鞠莉「……」
鞠莉「うん?」
ダイヤ「?」
鞠莉「あ、そういえば……」
鞠莉「千歌っちのところはまだだった」
ダイヤ「はあ、千歌さんのところが」
鞠莉「あ、でも……」
ダイヤ「でも?」
鞠莉「うーん……」
鞠莉「……いや!なんでもない!」
鞠莉「ごめんダイヤ!ちょっと私ダメもとで千歌っちのところも働かせてくれないか相談に行ってみる!」
ダイヤ「はあ、そうですか……」
鞠莉「時間取らせてごめんね?その……いざとなったら……」
ダイヤ「まあ、その時はちゃんと働いてくださいね」
鞠莉「う、うん!ありがと!」 〜数日後〜
千歌「えー、ではっ!」
鞠莉「は、はい」
千歌「しぼーどーきをお願いします!」
鞠莉「えーっと、えっと……」
鞠莉「その、この素敵な旅館で働いて、内浦に貢献したいと……思って……」
千歌「なるほどー、こうけんねー、ふむふむ」
千歌「週になんかい出られますか?」
鞠莉「な、何日でも!」
千歌「ほー、それはたのもしいですねー」
鞠莉「は、はい……」
千歌「ふむふむー、えーっと、それでー」
美渡「こら千歌!」
千歌「わっ、美渡ねえ!?」
美渡「今日はお母さんが鞠莉ちゃんの面接するって予定だろうが!なんでアンタがやってんの!」
千歌「わー!ごめんなさーい!」
美渡「ったく……じゃあ母さん、きてー」
千歌ママ「はいはい」 千歌ママ「えーっと、『小原』鞠莉ちゃん?」
鞠莉「!はい……」ビクッ
千歌ママ「ウチで働きたいとか」
鞠莉「はい……」
千歌ママ「なるほどねー。『小原』鞠莉ちゃんがねー」
鞠莉「そうです……小原鞠莉です……」
千歌「ねえねえ美渡ねえ」ヒソヒソ
美渡「ん?」
千歌「なんであんな『小原』を強調してるの?」ヒソヒソ
美渡「え、そりゃあ……」
鞠莉(商売敵なのよね〜……!お互い……)
千歌ママ「うーん……」 自分が24歳無職だからってまりちゃんを無職にするのやめろ。 千歌ママ「ねえ、一生懸命働いてくれる?」
鞠莉「!そ、それはもちろん!」
千歌ママ「聞いたところによると少しだらけた生活を送ってたとか」
鞠莉「うっ……そ、それは……本当です……」
鞠莉「けど……」
千歌ママ「けど?」
鞠莉「その、働いてる皆に会っていく中で……皆頑張っているんだなって、分かって……」
鞠莉「……正直、今までお金持ちってことに胡座をかいてた自分が恥ずかしくなった……だから……」
鞠莉「もし働かせてもらえるなら、いっぱい頑張りたいです……!」
千歌ママ「よし!じゃあ採用!」
鞠莉「えっ!?本当!?……ですか!?」
千歌ママ「ウチの看板娘として頑張ってもらうからね!」
千歌「ちょっと!看板娘は私なんだけど!?」
鞠莉「あ……あ……」
鞠莉「ありがとうございます……!」
鞠莉(……働けるって、こんなに嬉しいことなんだ……!) ──────
────
──
鞠莉「という訳で、千歌っちのとこで働くことが決まったの♪」
鞠莉ママ「……」
鞠莉「えらいでしょー!褒めて褒めて♪」
鞠莉ママ「いや、まあ……偉いのは偉いんデスけど……」
鞠莉「?」
鞠莉ママ(仮にも商売敵のところで働かなくても……複雑な気分デース……)
鞠莉「よーし!頑張るぞー!」 〜一方〜
果南(そろそろ鞠莉が来る頃か……ダイビングの厳しさを叩き込んでやらないとね) 曜ちゃんが20代前半はバイトに明け暮れて世界一周とかしそうだよねってのが書きたかっただけのSSです おつ
なぜ鞠莉SSは数が少ない割に優秀な書き手が多いのか 起業することに不思議と怖さは無かった(元金は親のポケットマネー2億) 鞠莉ちゃんは高校生にして既に起業して社長になって稼いでそう 聖良「函館では月給13万社会保障なし年休60日しか無くて辛い」
こっちも頼むわ >>45
どうせそのうち嫁入りして高海曜になるから問題ない とても面白かった。善子は善子と呼ばれても「ヨハネ!」といい返さない立派な大人になってしまったか…。 曜ちゃんが1番それっぽいと思ったらやっぱりそこスタートだったんだね おつおつ、面白かった
梨子ちゃんの保育士は意外だけど似合うよなあ……
ちょっとドンキの人っぽいなと思ったんだけど御本人?
勘違いだったら申し訳ない 梨子「お絵かきの時間でーす」
園児「「Foooooooooooooo!!!」」 世にも珍しい水ゴリラとして展示された方がいいずらw 鞠莉ちゃんは犠牲になるのだ
十千万の闇の犠牲の犠牲に >>23
「働けるってこんなに嬉しいことなんだ……!」
社畜か? >>28
旅行動画でヒットして売れっ子YouTuberとかなりそう 社畜って自分の人生台無しにしても働くのをやめられないやつのことであって、
働けるのが嬉しい楽しいってのは全然おかしなことじゃないぞ。やりがいのある仕事なら。 オールオッケー?
はたらく細胞か?
俺の事は様な? そこまでに鞠莉がおかれていた状況からの働けるってうれしい〜であって一文だけ取り上げるのは違うんじゃ >>14
>「でもウチに入ったらお肉とかも今後食べられないよ?」
絶対ウソだね!!! >>67
「亡くなった牛さん、豚さんを食べてあげるのが仏の道ずら」
「仏の道は徳の高い者が行うものずら。鞠莉ちゃんは10年は修行が必要ずら」 >>69
たかがバイト三連敗でそんなこと言ってたら就活で鬱病になるぞ >>74
×人手不足
◯安い賃金でたくさん働く奴隷不足 面接で人間性に疑いを持たれたんやろ
もしくは塾講に応募してるけど大学の名前で判断されてるとか >>74
市場価値が低いのなら簡単に確保できる
ただそういうのは満足に働かないし突然連絡が取れなくなったりする
だから代わりの人を探すことになる
ちゃんとした労働者は不足してる ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています