灰被り海未
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むかしむかし、ごほん…最近のこと、あるところに、綺麗な御屋敷に独り者の男と娘が住んでいました。
その娘の名前は、園田海未。
お淑やかで美しく、おっとりとしていて優しく、それでいて芯のある強い、着物がよく似合う少女でした。
海未(幼少)「お父様、ほらこんなに大きいタンポポがありました」
海未パパ「おお、生えてるのを摘んできてしまったのか。それじゃあもうそれは死んでしまったな」
海未「あ!だめ、でしたか…」オドオド
海未パパ「…」
海未「私、タンポポさんを殺して…」
海未パパ「海未、それじゃあそのタンポポの種をフーって飛ばして、新しい命を芽吹かせてあげよう」
海未「は、はい!お父様!」
海未の父親は妻に先立たれ1人で彼女を育てていました。教育は厳しくも、普段は優しく伸び伸びと彼女に接していました。
しかし、やはり海未には母親が必要だと思うようになり、再婚を決意したのです。 再婚相手は2人の連れ子がいました。穂乃果とにこ。
数年後、父が病に倒れてこの世を去ったあと、継母の家族はすぐに本性を表しました。
継母(ほのママ)「ほら、その着物も全部寄越しなさい!」
海未「嫌です!これはお父様が私に買ってくれた大切な着物で、私のものです!」
海未の美しさ器量の良さに嫉妬した継母は海未にきつく当たりました。
継母「あんたみたいなのにこんな立派な着物は生意気だよ。穂乃果かにこに着せた方がいいに決まってる!だから寄越しなさい!」バッ
海未「あ!……うぅぅぅぅ…」ボロボロ
血の繋がっていない海未をぞんざいに扱い、自分の子供たちだけを可愛がりました
継母「全く、面倒くさい娘だね。あんた、後でリビングの掃除やっとくんだよ。あと客が来るからお茶の用意を」
海未「…はい……」
家の仕事は全て海未に押し付けられていました。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています