海未「…もうこんな時間!」
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海未「今日は教会の掃除当番の日なのに…こんな日に限って寝坊とは…」ゴソゴソ…
海未「仕方ありません…タクシーを呼びましょう」
プルルルルル…
「はい、こちら○×タクシーです」
海未「あの、〜〜の……なんですが、△□教会までタクシーお願いできますか?今すぐに」
「はい、ではすぐ近くを巡回しているタクシーに向かわせますので、5分ほどお待ち下さい」
海未「はい、宜しくお願いします」
「では、失礼いたします」
ガチャ…
海未「ふぅ…これならなんとか間に合いそうですね」
海未「やはりタクシーは便利ですね…困ったときの頼みの綱です」
私は、一年ほど前から教会に通っています。
きっかけは…
数年前に大学へ入学し、一人暮らしを始めてから色々あって…
辛くて、孤独で、心がどうしようもなくグチャグチャになってしまい、
クリスマスの日にふと1人でふらっと町の教会に立ち寄ったところ、司祭に声をかけて頂いて…
それから、毎週欠かさず教会に通うようになりました。
それから人生が一気に好転、というわけにはいきませんが、
教会の方々の暖かさに触れ、少しずつ、心に栄養が行きわたっているのを感じています。 教会
海未「ふぅ…今日はあまり汚れていませんね…もうこれでおしまいでいいかもしれません」
ガラガラガラ…
「あ…園田さん」
海未「あ…星空さん、おはようございます」
凛「ご、ごめんなさい…凛、寝坊しちゃって…」
海未「大丈夫ですよ。今日はほとんど掃除するところがなかったので、すぐ終わっちゃいましたから」
凛「ごめんね…お詫びに今度ラーメンでも奢らせて欲しいにゃ…」
海未「ふふっ♪じゃあお言葉に甘えて、ご馳走になります」
凛「うん。…はぁ、疲れたぁ…」
海未「星空さん、いつもは何時に起きるんですか?」
凛「凛はいつもは早起きなんだけど、今日に限って何故か起きたら8時で…猛ダッシュで来たんだけど、どうやっても間に合わなくて…」
海未「そ、そうですか…」
海未(うっ…!私は起きたの8時15分だったのに…タクシー使ってなかったら星空さんより遅刻してました…)
凛「ちょっと凛、給湯室でお水飲んでくるね…」
海未「あ、私が持ってきますよ。ここで休んでいてください」
凛「ほんと?ありがと、園田さん」
海未(せめてもの罪滅ぼしです…) 海未「はい、どうぞ」
凛「ありがと…あ、ポカリスエット」
海未「なんか冷蔵庫に入っていて、勝手に取っていい、って書いてあったので」
凛「助かるにゃ……ゴクッ…ゴクッ………ぷはぁっ!」
海未「お疲れさまです」
凛「ところで、今日は凛たちしかいないね。この時間ならもう少しくらい人来てるのに…」
海未「まぁ、夏休みですから、帰省してたり出掛けてたりで出席率が少ないんでしょう」
凛「園田さんは夏休みはどこか行ったりするの?」
海未「私は…特に予定はありませんね…」
凛「そっかぁ…」
海未(私には、行くところも、一緒に何かを楽しむ人もないですから…)
凛「ところで、園田さんって何歳だっけ?凛は今年で21になるんだけど、同じくらいだよね?」
海未「21です。星空さんより一つ上ですが、遅生まれなので」
凛「あ、同い年だったんだ〜。大学生?」
海未「あ…はい、まぁ一応…。でも、今は色々あって休学してしまって、まともに通えていないんです…」
凛「そうだったんだね…。ごめんね、辛いこと思い出させちゃったかな?」
海未「いえ、大丈夫です」
凛「凛も、一応大学には行ってたんだけど、いろいろあってやめちゃったんだ」
海未「そうだったんですね…」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています